JP2574635B2 - 銅害耐性に優れた銅含有金属と変性ポリオレフィンよりなる積層体及びその製造法 - Google Patents

銅害耐性に優れた銅含有金属と変性ポリオレフィンよりなる積層体及びその製造法

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JP2574635B2 JP26512693A JP26512693A JP2574635B2 JP 2574635 B2 JP2574635 B2 JP 2574635B2 JP 26512693 A JP26512693 A JP 26512693A JP 26512693 A JP26512693 A JP 26512693A JP 2574635 B2 JP2574635 B2 JP 2574635B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅害耐性に優れた銅含
有金属と変性ポリオレフィンよりなる積層体及びその製
造法に関するもので、より詳細には経時的な接着劣化に
対して顕著な耐銅害特性を有する変性ポリオレフィン被
覆銅含有金属積層体及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基体表面に樹脂コーティングを施
し、該基体を腐食や汚損等から保護することが行なわれ
る。例えば、インサート成形に用いられるトランジショ
ン継手は、溶融樹脂と接触するなど苛酷な環境に暴され
るため、特にその金属ネジ部には、樹脂コーティングが
施される。この樹脂コーティングに用いられる樹脂とし
て、各種のものが用途、要求コスト等にしたがって適宜
選択し、使用されている。
【0003】基体表面に対する樹脂コーティングは、上
記用途のみならず、種々の素材を用いる各種部品や構造
材、例えば日用雑貨類、包装材、各種パネルや内装材、
各種ケーシング等の分野においても広く行われている。
ところで、ポリオレフィン系樹脂は、熱融着等の加工が
容易で、耐水性,耐湿性,衛生的特性に優れた汎用性の
ある樹脂であり、また、比較的安価な樹脂である。しか
し、ポリオレフィン系樹脂は、極性に乏しいため、金属
基体との接着性に劣り、一旦接着しても、すぐに基体か
ら剥離してしまうという欠点があった。
【0004】この欠点を改善するために、ポリオレフィ
ン系樹脂に極性基を挿入して接着性を向上させることが
従来より知られており、ポリオレフィン系樹脂を無水マ
レイン酸等の不飽和カルボン酸乃至その無水物でグラフ
ト変性し、これを基体表面への被覆並びに熱接着に用い
ることが知られている。例えば、特公昭58-12299号公報
には酸変性ポリエチレン70〜95重量部とポリプロピ
レン5〜30重量との組成物を金属との積層に用いるこ
とが記載され、また特公昭58-40491号公報には、ポリオ
レフィンと金属箔との積層に際して、酸変性ポリオレフ
ィン99乃至70重量部と炭化水素系エラストマー1乃
至30重量部の組成物を接着剤として用いることが記載
されている。
【0005】又、特公昭59−2372号公報には、高
圧法ポリエチレンと中低圧法ポリエチレンにマレイン
酸、無水マレイン酸等の不飽和二塩基とアルコール等を
添加し、ラジカル発生剤の存在下、加熱溶融して得た変
性ポリエチレン組成物が金属との接着性、特に耐水接着
性、耐塩水接着性に優れていることが開示されている。
又、特開平5−4315号公報には、アンカーコート剤
で表面処理された金属基体の表面に、変性オレフィン系
樹脂を被覆した積層体を特定含酸素有機化合物、特定有
機ケイ素化合物等によりなる処理剤の共存下に加熱処理
することを特徴とする金属とポリオレフィン系樹脂との
積層体の製造方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、前述
の変性ポリオレフィンと金属基体との積層体は、初期に
おいては高い接着強度を示すものでも、経時により接着
強度の低下を示すものが殆んどあり、特に銅含有金属で
はこの傾向が著しい。これは変性ポリオレフィンが銅含
有金属と接触することによって経時的に劣化することに
起因し、一般に銅害と呼ばれている。
【0007】特開平5−4315号公報に開示された発
明では、この銅害による不都合を軽減することが可能で
はあるが、金属表面をあらかじめアンカーコート処理す
るものであるため余分な工程を必要とし、経済的にコス
ト高となる不利益を免れない。又、金属面に直接樹脂層
を被覆する必要のある場合には、この方法を適用するこ
とができないという不都合もあった。
【0008】従って、本発明の目的は、経済的に、しか
も簡便な操作により、積層乃至接着状態においても経時
的或いは熱的な劣化が抑制され、特に銅含有金属の表面
と接触した状態においても、その劣化が有効に抑制され
た経時的にも熱的にも優れた耐久性を示す積層体及びそ
の製造方法を提供するにある。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、銅含
有金属基体と該基体の表面に被覆接着された変性ポリオ
レフィン被覆層とから成る積層体において、該積層体
が、下記式
【0010】「化1」 R1 −Y−R2 式中、R1 は置換または未置換の1価炭化水素基であ
り、Yは酸素原子、硫黄原子または、基NR2 であり、
2 は水素原子または置換または未置換の1価炭化水素
基である。の化合物、または式
【0011】「化2」 式中、R3 は置換または未置換の1価炭化水素基であ
り、Zは酸素原子、硫黄原子または式
【0012】「化3」 =N−R9 式中、R9 は水素原子または置換または未置換の1価炭
化水素基である、で表わされる基であり、R4 は水素原
子、アミノ基、置換または未置換の1価炭化水素基、式
【0013】「化4」 −OR5 式中、R5 は水素原子または置換または未置換の1価炭
化水素基である、で表わされる基、または式
【0014】「化5」 式中、R6 は置換または未置換の1価炭化水素基であ
る、で表わされる基であり、ここで基Zが硫黄原子であ
るときにはR4 は置換または未置換の炭化水素基であ
り、基Zが「化3」の基であるときにはR4 は水素原子
または置換または未置換の1価炭化水素基であるものと
し、R4 が「化5」の基であり且つZが酸素原子である
ときには、基R3 と基R6 とが連結して置換または未置
換の2価炭化水素基となっていてもよいものとする、の
化合物、または有機ケイ素化合物の少なくとも1種から
なる処理剤の共存下に熱処理されて得られたものである
ことを特徴とする積層体及びその積層体の製造法が提供
される。
【0015】本発明では、「化1」の化合物、「化2」
の化合物または有機ケイ素化合物の少なくとも1種から
成る処理剤を銅含有金属基体と変性ポリオレフィンの積
層体に施し、該熱処理剤の存在する雰囲気下に熱処理し
て積層体を得ることが顕著な特徴である。ここで処理剤
は、該積層体に散布乃至塗布されるか、或いは処理液中
に該積層体を浸漬することにより施用される。この場合
は、熱処理は処理剤施用後、オーブン中等に積層体を入
れ、加熱することにより、該処理剤蒸気の存在する雰囲
気下で行われる。又本発明においては、前記基体と変性
ポリオレフィンを接着させた積層体を、接着時又は接着
後、処理剤蒸気を含有するガス中に曝すことにより処理
剤の施用と熱処理を同時に行ってもよい。更に本発明に
おいては、該処理剤の施用は銅含有金属基体に変性ポリ
オレフィンを被覆させた後に行うのがより好ましい。
【0016】
【作用】変性ポリオレフィンの銅害は、銅含有金属基体
に変性ポリオレフィンを被覆し且つ熱接着した積層体を
空気中100℃のオーブンで1週間加熱する促進試験に
より評価することができる。基体に、接着力に特に優れ
た酸変性ポリオレフィン系樹脂を被覆し熱接着させた積
層体は、初期の接着強度は十分満足し得るレベルにある
としても、上記の銅害促進試験に賦した場合には、この
段階で既に被覆した変性ポリオレフィンが黒変し剥離し
ているか、或いは残留接着力が数%以下のレベルに低下
していることが認められる。また本来、変性ポリオレフ
ィンにみられたポリオレフィン特有の弾力性が、促進試
験に賦した場合無くなっていることが認められる。
【0017】これに対して、本発明に従い、変性ポリオ
レフィン被覆基体を前述した「化1」の化合物、「化
2」の化合物及び有機ケイ素化合物の少なくとも1種か
ら成る処理剤で処理剤雰囲気下に熱処理すると、上記の
経時的接着劣化の促進試験に賦した場合にも高い接着力
が保持され、圧縮剪断剥離試験や180ピール試験で
も、接着界面での剥離が抑制され、変性ポリオレフィン
の凝集破壊力まで高められて維持される。
【0018】本発明においては、前述した方法で処理剤
を施用し、積層体を熱処理することも重要である。本発
明で用いる処理剤による熱劣化の防止作用は、多数の実
験の結果現象として見出されたものであり、その機構等
は未だ解明されるに至っていないが、処理剤と変性ポリ
オレフィンを共存させる場合、後から加熱することによ
って変性ポリオレフィンへの処理剤の透過、拡散を容易
にし且つ変性ポリオレフィンと処理剤との反応乃至相互
作用を促進するものと信じられる。
【0019】本発明の方法では、処理剤を施した積層体
を加熱処理するのみであるから、操作が簡単でしかも容
易であると共に、用いる処理剤も容易に入手し得る比較
的安価なものであり、しかもその使用量も少なくて済む
ため、処理コストも少なくてよいという利点もある。
【0020】
【発明の好適態様】本発明に用いられる金属基体は主に
銅を含有する金属であるが、一般に用いられている基体
に対しても適用可能であり、例えば、各種金属、熱可塑
性樹脂製フィルム、熱硬化性樹脂製フィルム、ガラス等
に適用可能である。
【0021】銅含有金属としては、黄銅、青銅、アルミ
黄銅、アルミ青銅、ジュラルミン、超ジュラルミン、鉛
青銅、白銅、ハビットメタル、ベリリュウム青銅、砲
金、マンガニン、マンガン青銅、洋銀、ホワイトゴール
ド、Y合金等を挙げることができる。
【0022】基体の形状も、フィルム、板、棒、チュー
ブ、ワイヤーその他各種形状部品であっても良い。これ
らの基体は、耐食性向上及び接着力増強のため、それ自
体公知の表面処理が行われていてもよい。本発明の方法
において、前処理として、被接着対象である基体の表面
を清浄化しておくため、常法に従って、脱脂、洗浄処理
を施しておくとよい。脱脂、洗浄の方法は、脱グリス
剤、脱脂肪溶剤を含浸させた清浄な脱脂綿、綿布等で十
分に清拭する方法、あるいはこれらの溶剤中での超音波
洗浄、アルカリ脱脂など、通常、この種の処理に適用さ
れる方法でよく、特に制限されない。
【0023】変性ポリオレフィン 本発明が適用可能な素材ポリオレフィン系樹脂は、α−
オレフィンの単独重合体、2種以上のα−オレフィンの
共重合体、あるいはα−オレフィンと、該α−オレフィ
ンと共重合可能な他の化合物との共重合体である。α−
オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−ペンテン、1
−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデ
セン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイ
コセン等の炭素数2〜20のα−オレフィンなどが挙げ
られる。また、前記他の化合物としては、例えば、共役
ジエンや非共役ジエンのような多不飽和結合を有する化
合物或いは酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル等
が挙げられる。本発明においては、これらの1種または
2種以上が、ポリオレフィン系樹脂中に含まれていても
よい。ポリオレフィン系樹脂が、これらの他の化合物を
含む場合、その含有量は、通常、1〜99モル%程度で
ある。
【0024】好適な素材ポリオレフィン系樹脂の例は、
低−,中−或いは高−密度ポリエチレン、線状低密度ポ
リエチレン(中乃至低圧法低乃至中密度ポリエチレ
ン)、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ブテ
ン−1共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイ
オノマー)、或いはそれらのブレンド物等である。
【0025】本発明ではこのポリオレフィン系樹脂を、
適宜変性して使用する。変性されたポリオレフィン系樹
脂が含む変性単量体としては、例えば、(メタ)アクリ
ル酸、マレイン酸、フマール酸、テトラヒドロフタル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロ
トン酸、ナジック酸R(エンドシス−ビシクロ〔2,
2,1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸)等
の不飽和カルボン酸;あるいはその誘導体、例えば、酸
ハライド、酸アミド、酸イミド、酸無水物、エステル等
が挙げられ、具体例として、塩化マレニル、マレイミ
ド、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸ジ
メチル、グリシジルマレエート、アクリル酸メチル、メ
タクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エ
チル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリ
ル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸
モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フ
マル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステ
ル、イタコン酸モノブチルエステル、イタコン酸ジブチ
ルエステル、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、
マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、マレイン
酸N−モノエチルアミド、マレイン酸−N,N−ジメチ
ルアミド、マレイン酸N−モノブチルアミド、マレイン
酸−N,N−ジブチルアミド、フマル酸モノアミド、フ
マル酸ジアミド、フマル酸−N,N−ジエチルアミド、
フマル酸−N−モノブチルアミド、フマル酸−N,N−
ジブチルアミドなどが挙げられる。これらは1種単独で
も二種以上が含まれていてもよい。変性されたポリオレ
フィン系樹脂中のこれらの変性単量体の含有量は、通
常、0.0001〜3重量%程度である。
【0026】これらの変性ポリオレフィンの内でも、酸
変性ポリオレフィンが好ましく、特に無水マレイン酸で
グラフト変性されたポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィンが好適
である。未変性ポリオレフィンと酸変性ポリオレフィン
の組合せ使用も可能である。
【0027】勿論、用いるポリオレフィンは少なくとも
フィルムを形成するに足る分子量を有しているべきであ
り、一般にメルト・フロー・レートは0.01乃至50
g/10分、特に0.1乃至50g/10分の範囲内に
あることが望ましい。
【0028】処理剤 前記「化1」において、R1 は置換または未置換の1価
炭化水素基であり、R 2 は水素原子または置換乃至未置
換の1価炭化水素基であるが、このR1 またはR2 の1
価の炭化水素基として、例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチ
ル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
オクチル基、ドデシル基、2−エチルヘキシル基等のア
ルキル基;アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニ
ル基、ビニル基等の不飽和炭化水素基;フェニル基、ナ
フチル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、
メシチル基等の芳香族炭化水素基;シクロペンチル基、
シクロヘキシル基等の脂環式炭化水素基等を挙げること
ができる。炭化水素基の炭素数は1乃至15、特に2乃
至10の範囲にあることが望ましい。これらの炭化水素
基は、少なくとも1個の塩素原子やフッ素原子等のハロ
ゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、チオール基、
チオアルコキシ基、或いはアミノ基等で置換されていて
もよい。
【0029】前記「化2」において、R3 は水素原子ま
たは置換または未置換の1価炭化水素基であるが、この
3 の炭化水素基としては、R1 やR2 に関して例示し
たものが挙げられる。これは基R4 、R5 、R6 及びR
9 について、これらが1価炭化水素基である場合にも同
様である。
【0030】これらの一般式「化1」または「化2」で
表わされる有機化合物の具体例としては、アルコール
類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン
酸類、有機酸エステル類、エーテル類、酸アミド類、酸
無水物、チオール類、チオエ−テル類、チオカルボニル
類、アミン類、オキシム類等が挙げられ、より具体的に
は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、ブタノール、sec−ブチルアルコール、ペ
ンタノール、ヘキサノール、オクタノール、2−エチル
ヘキサノール、ドデカノール、モノエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、グリセリン等のアルコール
類;フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフ
ェノール等のフェノール類;アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベン
ゾフェノン等のケトン類;アセトアルデヒド、プロピオ
ンアルデヒド、オクチルアルデヒド等のアルデヒド類;
ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、
プロピオン酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸
エチル、マレイン酸ジブチル、安息香酸メチル、安息香
酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香
酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニ
ル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジブチル等の有機酸エ
ステル類;メチルエーテル、エチルエーテル、ブチルエ
ーテル、アミルエーテル、アニソール等のエーテル類;
酢酸アミド、トルイル酸アミド等の酸アミド類;無水安
息香酸、無水フタル酸等の酸無水物;エチルメルカプタ
ン、プロピルメルカプタン等のチオール類;エチルチオ
エーテル、ブチルチオエーテル、フェニルメチルチオエ
ーテル等のチオエーテル類;チオベンゾフェノン、ヂタ
ーシヤリ−ブチルチオケトン等のチオカルボニル類;モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、トリエチルアミン、ジエチルアニリン等の
アミン類;アセトキシム、2−ブタノンオキシム;等の
オキシム類を挙げることができる。
【0031】さらに有機ケイ素化合物としては、 「化6」 R7 nSi(OR84 - n (III) ここで、複数のR7 およびR8 はそれぞれ同一でも異な
っていてもよく、1価の置換または未置換後の炭化水素
基であり、nは0〜3の整数であるで表わされるものが
挙げられる。R7 およびR8 の1価の炭化水素基として
は、例えば、前記一般式(I)のR1 またはR2 につい
て例示のものが挙げられる。
【0032】この有機ケイ素化合物の具体例としては、
ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、ビニルトリメトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシ
ラン、ジプロピルジメトキシシラン、フェニルトリメト
キシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、シク
ロヘキシルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメト
キシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン等が挙
げられる。
【0033】本発明において、これらの「化1」または
「化2」で表わされる化合物および有機ケイ素化合物
は、1種単独でも2種以上を組合せても用いられる。本
発明において、これらの化合物の中でも、アルコール
類、フェノール類、有機エステル類または有機ケイ素化
合物が好ましく、特にイソプロピルアルコール、エチレ
ングリコール等の脂肪族アルコール類、メチルイソブチ
ルケトン、2−ブタノオキシム、酢酸エチル及びアルコ
キシシラン等の有機ケイ素化合物が好ましい。
【0034】被覆、熱接着及び加熱処理 基体表面への変性ポリオレフィンの被覆は、該変性ポリ
オレフィンの粉末或いはフィルム乃至シート或いは溶融
物等を用いて、それ自体公知の任意の手段により行なう
ことができる。被覆と熱接着とは一段で同時に行っても
よく、また二段或いはそれ以上の多段で行ってもよい。
変性ポリオレフィンの粉末での施用は、流床浸漬法、静
電粉末塗装或いはその他の粉末塗装法で行うことがで
き、この際基体をポリオレフィン系樹脂の融点以上の温
度に加熱しておくと、被覆と同時に熱接着を行うことが
できる。例えば流動浸漬法は、本発明に好適に使用され
る被覆法であり、ポリオレフィン系樹脂粉末の流動床に
樹脂の融点以上の温度に加熱された基体を浸漬し、その
表面にポリオレフィン系樹脂のコーティング層を形成さ
せる。コーティング層の厚みは、流動床中への浸漬時間
を調節することにより、また粉末の粒径や流動床中の樹
脂濃度を調節することにより行われる。
【0035】基体がフィルムまたはシートである場合、
変性ポリオレフィンをフィルム或いはシートの形で基体
表面に施こし、次いでこの重層体を加熱することにより
熱接着して、積層体とすることもできる。重層体の加熱
は、赤外線加熱、熱ローラによる加熱、オーブン加熱等
により行い得る。
【0036】更に、変性ポリオレフィンの溶融物を用い
て、押出成形、プレス成形、射出成形等により、基体表
面に変性ポリオレフィン層を施こし、両者を熱接着によ
り一体化して積層体とすることができる。例えば、押出
成形では、変性ポリオレフィンを、フィルム乃至シート
の形に押出して、基体上に押出コートする。また、プレ
ス成形では基体上に変性ポリオレフィンの溶融物を施こ
し、押圧金型を用いて変性ポリオレフィン層を所望の形
状に成形する。更に射出成形では、金型キヤビティ内に
基体をインサートし、変性ポリオレフィンを射出して所
望の積層体を製造する。
【0037】本発明の被覆熱接着では、変性ポリオレフ
ィンと金属基体との間の接着力が増強されるような任意
の手段を用いることができる。例えば、変性ポリオレフ
ィンフィルムの表面を、コロナ放電処理、オゾン処理、
火炎処理等に賦して接着力を増強させることができる。
また、押出コート法では、変性ポリオレフィンの押出物
を一定のエアギャップを通過させることによりその表面
を酸化させ、接着力を向上させることができる。
【0038】変性ポリオレフィンと未変性ポリオレフィ
ンとの積層体を利用する方法も有力であり、例えば酸変
性ポリオレフィンと未変性ポリオレフィンとの積層フィ
ルム乃至シートを、酸変性ポリオレフィンと基体表面と
が対面する位置関係で積層する。また上記積層構造は、
多層押出或いは多層射出にも応用することができる。更
に、酸変性ポリオレフィンによる薄いプリコートを流動
浸漬法等により基体表面に施こし、次いで未変性のポリ
オレフィンを押出コートや射出成形で施こし、積層体を
形成することができる。
【0039】本発明においては、処理剤の使用量が著し
く微量であってもその銅害防止効果は十分に達成され
る。処理剤の施用は、積層体の熱処理に際し該熱処理雰
囲気中の処理剤濃度が1乃至 10000ppm、好適には1
0乃至1000ppm、最も好適には50乃至200p
pmとなる量で施用する。熱処理温度は、一般に150
乃至300℃の範囲が適当であり、処理時間は10乃至
120分間の範囲が適当である。加熱雰囲気は空気中で
も、窒素ガス等の不活性雰囲気中でもよいが、樹脂の酸
化を防止する見地からは不活性雰囲気が好ましい。又、
前記処理剤の施用を処理剤蒸気含有ガス中で行う場合
は、ガスをとして不活性ガスを用い、且つ温度を上記し
た150乃至300℃に昇温し、熱処理を行わせること
が好ましい。
【0040】なお、後述する実施例の項において、比較
例4に記載した実験の結果から明らかなように、あらか
じめ処理剤を変性ポリオレフィン樹脂中に混入し、溶融
混練後これを用いて銅含有金属を被覆した積層体では、
促進劣化試験後の積層体の被覆樹脂層に変色が見られ、
本願発明の銅害阻止効果を十分に達成することができな
い。
【0041】
【実施例】本発明を次の実施例により更に説明する。 (実施例1)黄銅の板(幅30mmL、長さ100m
m、厚さ2mm)を220℃に加熱し、低圧法低密度ポ
リエチレン(密度0.930g/cm3 )を無水マレイン酸
0.1重量%の量でグラフト変性してなる変性重合体の粉
末を、流動浸漬法により両面に約0.3mmの厚さにコ
ーティングし、冷却した。次に、オーブンに該コーティ
ングした板を入れ、220℃で40分間50ppmのイ
ソブチルアルコール蒸気を含有したN2 ガス雰囲気中で
加熱処理した。これを空気中100℃のオーブンで1週
間加熱した後、180°剥離試験に供した。剥離試験は
23℃で、幅10mm、試験速度10mm/分で行なっ
た。その結果、剥離強度は3.5kg/cm以上で、剥
離せず樹脂の部分で破断した。
【0042】(比較例1)実施例1において、N2 ガス
中にイソブチルアルコールを含有させない以外は、実施
例1と同様に行った。その結果、空気中100℃のオー
ブンで1週間加熱すること、変性ポリオレフィン層が黒
変し、この時点で既に基体から剥離していた。この時、
黒変した変性ポリオレフィンは手で触れると簡単に破壊
した。
【0043】(比較例2)無水マレイン酸で変性した低
圧法低密度ポリエチレン10部に対し、イソブチルアル
コール1部を混合し、温度200℃に設定した押出機を
通すことにより反応させて変性ポリエチレンペレットを
得た。このペレットを冷凍粉砕によって粉末状にした
後、220℃に加熱した実施例1と同様の黄銅板に約1
mmの厚さに塗布し、被覆板を作製した。これをN2
囲気中220℃で30分間加熱後、水中で急冷し、試料
板とした。この試料を空気中100℃で1週間加熱する
と、金属表面に被覆された樹脂は褐色に変色した。
【0044】(実施例2)実施例1と全く同様にして作
製し、且つ実施例1と同様にして熱処理した試料板を9
0℃の温水中に1週間浸漬した後、180℃剥離試験に
供した。剥離試験は23℃で、幅10mm、試験速度1
0mm/分で行った。その結果、剥離強度は3.5kg
/cm以上で、剥離せず、樹脂の部分で破断した。
【0045】(実施例3)イソブチルアルコールをエチ
レングリコールに変えた以外は実施例1と同様に行なっ
た。その結果、剥離強度は3.5kg/cm以上で、剥
離せず樹脂の部分で破断した。
【0046】(実施例4)イソブチルアルコールをメチ
ルイソブチルケトンに変えた以外は実施例1と同様に行
なった。その結果、剥離強度は3.5kg/cm以上
で、剥離せず樹脂の部分で破断した。
【0047】(実施例5)イソブチルアルコールを2−
ブタノンオキシムに変えた以外は実施例1と同様に行な
った。その結果、剥離強度は3.5kg/cm以上で、
剥離せず樹脂の部分で破断した。
【0048】(実施例6)イソブチルアルコールを酢酸
エチルに変えた以外は実施例1と同様に行なった。その
結果、剥離強度は3.5kg/cm以上で、剥離せず樹
脂の部分で破断した。
【0049】(実施例7)実施例1と同様の黄銅板に実
施例1と同様に変性重合体の粉末を被覆し、変性重合体
被覆積層板を作製した。次に、この被覆積層板の両面に
イソブチルアルコールをスプレーで散布した後、オーブ
ンに入れ、220℃で40分間N2 ガス雰囲気下に加熱
処理した。これを空気中100℃のオーブンで1週間加
熱した後、180℃剥離試験に供した。剥離試験は23
℃で、幅10mm、試験速度10mm/分で行った。そ
の結果、剥離強度は3.5kg/cm以上で剥離せず、
樹脂の部分で破断した。なお、上記変性重合体コーティ
ング後の積層体に処理剤を散布したものをオーブンに入
れ、加熱処理した際のN2 ガス雰囲気中の処理剤蒸気の
濃度は、約50ppmであった。
【0050】(実施例8)実施例1と同様の黄銅板に実
施例1と同様に変性重合体の粉末を被覆し、変性重合体
被覆積層板を作製した。次に、この被覆積層板の両面に
イソブチルアルコールをはけで塗布した後、オーブンに
入れ、220℃で40分間N2 ガス雰囲気下に加熱処理
した。これを空気中100℃のオーブンで1週間加熱し
た後、180℃剥離試験に供した。剥離試験は23℃
で、幅10mm、試験速度10mm/分で行った。その
結果、剥離強度は3.5kg/cm以上で剥離せず、樹
脂の部分で破断した。なお、上記変性重合体コーティン
グ後の積層体に処理剤を散布したものをオーブンに入
れ、加熱処理した際のN2 ガス雰囲気中の処理剤蒸気の
濃度は、約50ppmであった。
【0051】(実施例9)実施例1と同様の黄銅板に実
施例1と同様に変性重合体の粉末を被覆し、変性重合体
被覆積層板を作製した。次に、この被覆積層板をイソブ
チルアルコール中に5秒間浸漬した後、オーブンに入
れ、220℃で40分間N2 ガス雰囲気下に加熱処理し
た。これを空気中100℃のオーブンで1週間加熱した
後、180℃剥離試験に供した。剥離試験は23℃で、
幅10mm、試験速度10mm/分で行った。その結
果、剥離強度は3.5kg/cm以上で剥離せず、樹脂
の部分で破断した。なお、上記変性重合体コーティング
後の積層体を処理剤液に浸漬したものをオーブンに入
れ、加熱処理した際のN2 ガス雰囲気中の処理剤蒸気の
濃度は、約200ppmであった。
【0052】(実施例10)青銅製のリング(内径12
mm、外径20MM、長さ20mm)を、トルエン中で
室温下に1時間超音波洗浄して、表面の脱脂および洗浄
を行った後、5%塩酸水溶液で室温下に5分間浸漬し、
十分に洗浄した後乾燥させた。このリングを、両端面及
び外表面をマスキングし、220℃に加熱し、低圧法低
密度ポリエチレン(密度0.930g/cm3 )を無水
マレイン酸0.1重量%の量でグラフト変性してなる変
性重合体の粉末を、流動浸漬法により内面に約0.3m
mの厚さにコーティングし、冷却した。次にオーブンに
該コーティングしたリングを入れ、220℃で40分
間、50ppmのイソブチルアルコール蒸気を含有した
2 ガス雰囲気中で加熱処理した。これを90℃の温水
中に1週間浸漬した後、圧縮剪断剥離試験に供した。圧
縮剪断剥離試験は、23℃で試験速度10mm/min
で外径12mmの金属の円柱を押込む方法で行った。そ
の結果、圧縮剪断荷重は1600kgであった。
【0053】(実施例11)イソブチルアルコールをエ
チレングリコールに変えた以外は、実施例10と同様に
行った。圧縮剪断剥離試験の結果、圧縮剪断荷重は16
00kgであった。 (実施例12)金属リングを黄銅に変えた以外は実施例
10と同様に行った。圧縮剪断剥離試験の結果、圧縮剪
断荷重は1600kgであった。
【0054】(比較例3)実施例12、においてイソブ
チルアルコールを含有させない以外は、実施例10と同
様に行なった。圧縮剪断剥離試験の結果は圧縮剪断剥離
荷重80kgであった。
【0055】
【発明の効果】本発明の銅含有金属基体に変性ポリオレ
フィン樹脂を被覆し特定の処理剤と共存させて熱処理し
て得られた積層体は、該銅含有金属基体と変性ポリオレ
フィン被覆層との層間密着強度及び経時後の該強度の持
続性に、特に優れた効果を発揮し、銅害を有効に防止す
ることができる。また、本発明によれば比較的低沸点の
処理剤例えばプロパノール、ブタノール等のような入手
及び取扱いが容易な処理剤を用いることができ、容易に
処理剤雰囲気を作り出すことが可能であるので操作が簡
単且つ容易で幅広く利用することができ、処理コストも
安価であるという利点を有する。

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅含有金属基体と該基体の表面に被覆接
    着された変性ポリオレフィン被覆層とから成る積層体に
    おいて、該積層体が、下記式 【化1】R1 −Y− R2 式中、R1 は置換または未置換の1価炭化水素基であ
    り、Yは酸素原子、硫黄原子または、基−NR2 −であ
    り、R2 は水素原子または置換または未置換の1価炭化
    水素基である、の化合物、または式 【化2】 式中、R3 は置換または未置換の1価炭化水素基であ
    り、Zは酸素原子、硫黄原子、または式 【化3】=N−R9 式中、R9 は水素原子または置換または未置換の1価炭
    化水素基である、で表わされる基であり、R4 は水素原
    子、アミノ基、置換または未置換の1価炭化水素基、式 【化4】−OR5 式中、R5 は水素原子または置換または未置換の1価炭
    化水素基である、で表わされる基、または式 【化5】 式中R6 は置換または未置換の1価炭化水素基である、
    で表わされる基であり、ここで基Zが硫黄原子であると
    きにはR4 は置換または未置換の炭化水素基であり、基
    Zが「化3」の基であるときにはR4 は水素原子または
    置換または未置換の1価炭化水素基であるものとし、R
    4 が「化5」の基であり且つZが酸素原子であるときに
    は、基R3 と基R6 とが連結して置換または未置換の2
    価炭化水素基となっていてもよいものとする、の化合
    物、または有機ケイ素化合物の少なくとも1種からなる
    処理剤の共存下に熱処理されて得られたものであること
    を特徴とする積層体。
  2. 【請求項2】 前記積層体が、変性ポリオレフィン層を
    基体に被覆し、次いで前記処理剤の共存する雰囲気下に
    熱処理して得られたものであることを特徴とする請求項
    1記載の積層体。
  3. 【請求項3】 前記変性ポリオレフィン被覆基体に、処
    理剤が散布乃至塗布され、次いで該被覆基体が加熱さ
    れ、処理剤存在雰囲気下に熱処理されて得られたもので
    あることを特徴とする請求項2記載の積層体。
  4. 【請求項4】 前記変性ポリオレフィン被覆基体が処理
    剤蒸気を含有するガス中で熱処理されて得られたもので
    あることを特徴とする請求項1記載の積層体。
  5. 【請求項5】 前記変性ポリオレフィン被覆基体が、前
    記処理剤液中に浸漬され、次いで該被覆基体が加熱さ
    れ、処理剤存在下に熱処理されて得られたものであるこ
    とを特徴とする請求項2記載の積層体。
  6. 【請求項6】 前記処理剤が1乃至3価のアルコールで
    あることを特徴とする請求項1乃至2記載の積層体。
  7. 【請求項7】 前記処理剤がエチレングリコールである
    ことを特徴とする請求項1ないし2記載の積層体。
  8. 【請求項8】 前記処理剤がメチルイソブチルケトンで
    あることを特徴とする請求項1乃至2記載の積層体。
  9. 【請求項9】 前記処理剤が2‐ブタノンオキシムであ
    ることを特徴とする請求項1乃至2記載の積層体。
  10. 【請求項10】 前記処理剤が酢酸エチルであることを
    特徴とする請求項1乃至2記載の積層体。
  11. 【請求項11】 有機ケイ素化合物が式 【化6】R7 nSi(OR84 - n 式中、R7 及びR8 の各々は1価の炭化水素基であり、
    nはゼロ乃至3の数である、で表わされる化合物である
    ことを特徴とする請求項1乃至2記載の積層体。
  12. 【請求項12】 前記変性ポリオレフィンの素材樹脂
    が、α−オレフィンの単独重合体または共重合体である
    ことを特徴とする請求項1乃至2記載の積層体。
  13. 【請求項13】 前記変性ポリオレフィン層が、変性ポ
    リオレフィン樹脂粉末を基体表面上に流動浸漬法により
    被覆して得られたものであることを特徴とする請求項1
    乃至2記載の積層体。
  14. 【請求項14】 前記変性ポリオレフィン層が、変性ポ
    リオレフィン樹脂粉末を基体表面上に流動浸漬法により
    被覆され、被覆と同時に処理剤蒸気を含有するガスで熱
    処理されて得られたものである請求項13記載の積層
    体。
  15. 【請求項15】 銅含有金属基体の表面に変性ポリオレ
    フィンを被覆すると共に、被覆された変性ポリオレフィ
    ンを基体表面に熱接着させ、次いで含酸素有機化合物ま
    たは有機ケイ素化合物を1乃至 10000ppm含有する雰
    囲気下で、150乃至300℃の温度で、加熱処理する
    ことを特徴とする積層体の製造方法。
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