JP2574619B2 - 露光装置 - Google Patents

露光装置

Info

Publication number
JP2574619B2
JP2574619B2 JP5014035A JP1403593A JP2574619B2 JP 2574619 B2 JP2574619 B2 JP 2574619B2 JP 5014035 A JP5014035 A JP 5014035A JP 1403593 A JP1403593 A JP 1403593A JP 2574619 B2 JP2574619 B2 JP 2574619B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
alignment
mark
exposure apparatus
diffraction grating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5014035A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06232026A (ja
Inventor
潮 寒川
淑人 中西
健夫 佐藤
宏之 竹内
新一郎 青木
吉幸 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP5014035A priority Critical patent/JP2574619B2/ja
Publication of JPH06232026A publication Critical patent/JPH06232026A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2574619B2 publication Critical patent/JP2574619B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第1物体のパターンを
第2物体に転写する露光装置に関し、特に第1物体と第
2物体の相対的位置を計測し、位置合わせを行う位置合
わせ装置を有する露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、技術革新の原動力となった半導体
装置、特に集積回路はますます高密度化され、素子を形
成している微細パターンの大きさは0.5μm以下に及
ぼうとしている。
【0003】ウェハが集積回路になるまでには、多数回
にわたる重ね合わせ露光が行なわれるが、それが半導体
装置として正常に動作するためには、各露光の位置合わ
せが極めて大切であり、その総合重ね合わせ精度は0.
1μm以下が必要とされている。
【0004】現在、位置合わせ装置に用いられる光学系
構成例は多数種類報告されているが、重ね合わせ精度
0.1μm以下を実現する光学系の一候補としては、理
論的にも分解能の高い光ヘテロダイン干渉の応用した構
成が考えられる。
【0005】光ヘテロダイン干渉を用いた位置合わせ装
置の位置ずれ検出精度は、大変高いのであるが、検出可
能領域が小さいために、露光装置用の位置合わせ装置と
して使用する場合には、検出範囲の広いもう一つの位置
検出装置と、光ヘテロダイン干渉を応用した位置合わせ
装置とを一つの位置合わせ装置として融合させることが
必要となる。
【0006】以下に、従来の露光装置に搭載されている
検出範囲の広い位置検出装置の一構成例と、従来の光ヘ
テロダイン干渉を用いた位置合わせ装置の一構成例につ
いて説明する。
【0007】これからは、簡単のために検出範囲の広い
位置合わせ装置を粗アライメント系、そして光ヘテロダ
イン干渉を用いた位置合わせ装置系を精密アライメント
系と略称する。
【0008】図25は従来の位置合わせ装置の露光装置
への搭載例を示すものである。図25において、200
は照明光学系、201は投影用光源であり、照明光20
8を生成する。
【0009】206はレチクル、207は投影レンズ、
214はウェハで、レチクル206上のパターンが投影
レンズ207によってウェハ214に転写される。
【0010】205、205’は第1のアライメントマ
ーク、213、213’は第2のアライメントマーク、
215、215’はX−認識マーク、Y−認識マーク、
101、101’はX−粗アライメント系、Y−粗アラ
イメント系で、これらによりレチクル206とウェハ2
14の大まかな位置合わせが行われる。
【0011】204、204’は第1の回折格子、21
1、211’は第2の回折格子、102、102’はX
−精密アライメント系、Y−精密アライメント系で、こ
れらにより更に精密な位置合わせが行われる。
【0012】212、212’は第2の回折格子21
1、211’からの反射回折光の干渉光で位置ずれ情報
を担っている。
【0013】202は粗アライメント用光源で、レジス
トの感度の低い波長帯での広帯域光、あるいはレジスト
感光が問題にならない場合は白色光を発生する。
【0014】203は精密アライメント用光源で、周波
数のわずかに異なる2つのコヒーレント光を発生する。
【0015】2つのコヒーレント光は互いに偏光面の直
交する直線偏光光で、1本の光線として出射され、この
ような光源として、実際にはゼーマンレーザが使用され
る。
【0016】209はステージの制御系、210はステ
ージで、X−アライメント系、Y−アライメント系10
1、101’、102、102’からの位置ずれ情報を
基にしてステージ210を駆動し位置合わせを行う。
【0017】以上のように構成された位置合わせ装置に
ついて、以下その動作について説明する。
【0018】まず、投影用光源201から発生した照明
光208は、照明光学系200によって種々の補正が行
なわれ後にレチクル206に導かれる。
【0019】レチクル206のパターンからの照明光2
08の透過散乱光を、投影レンズ207でウェハ214
表面上に集光することにより、レチクル206のパター
ンをウェハ214に転写する。
【0020】このとき、レチクル206のパターンをウ
ェハ214の所定の位置に転写するために、レチクル2
06に対するウェハ214の位置合わせを行う。
【0021】ウェハ214が、投影レンズ207の直下
へ搬送される以前に、何らかの方法でウェハ214とレ
チクル206の相対的な回転成分が除去されているとす
ると、レチクル216に対するウェハ214の位置合わ
せはX軸、Y軸の2軸の平行移動のみで行なえることに
なる。
【0022】そのために本従来例では、X軸、Y軸の互
いに直交する2つの方向に対する位置合わせを行う2つ
の独立した位置合わせ装置が露光装置に搭載されてい
る。
【0023】図25において、X−粗アライメント系1
01と精密アライメント系2でX軸方向の位置合わせを
行い、Y−粗アライメント系101’と精密アライメン
ト系2’でY軸方向の位置合わせを行う。
【0024】精密アライメント系2、2’は光ヘテロダ
イン干渉を応用した位置合わせ装置であるため、X、Y
軸のそれぞれにもう1つの粗の位置合わせ装置101、
101’が必要になることは上述した通りである。
【0025】粗アライメント系101、101’の位置
合わせ方法は、画像認識によるもので、レチクル206
上の十分離れた位置に刻まれている第1のアライメント
マーク205、205’と、ウェハ214上の所定の位
置にあらかじめ刻印されている第2のアライメントマー
ク213、213’、および粗アライメント系101、
101’に内蔵されている認識マーク215、215’
の3種類のマーク像をそれぞれ光学的に1つの合成像に
し、それを画像認識の手法による処理を行いX、Y軸方
向の大まかな位置合わせをおこなう。
【0026】その後、レチクル205の十分離れた位置
に刻まれている格子方向の直交した2つの回折格子20
4、204’を、精密アライメント用光源203からの
2周波光で垂直上方より照明し、適当な空間フィルタと
偏光板を通過させることにより、0次と高次回折光を遮
り±1次回折光のみ選択し、なおかつ回折光が1周波の
直線偏光光だけからなるような状態で投影レンズ207
に入射させる。
【0027】具体的にいえば、例えば、光源203から
の2周波光の振動数がそれぞれF1、F2としたとき、
回折格子205、205’を透過してきた回折光はどれ
も2周波光F1、F2が存在するのだが、2周波光が振
動数によって異なる偏光面を持つという特性を利用し、
偏光板を用いて一つの直線偏光光のみ抽出すれば、+1
次回折光に振動数F1の光のみが、また、−1次回折光
には振動数F2の光のみが存在するようにすることがで
きる。
【0028】以上のような状態で、投影レンズ207を
通過してきた±1次回折光は、ウェハ214上の所定の
位置にあらかじめ刻印されている格子方向の直交した2
つの回折格子211、211’上で一つのスポットを形
成し、その回折格子211、211’の反射回折光21
2、212’は、同一光路を鉛直上方に向かう。
【0029】反射回折光212、212’は、精密アラ
イメント系2、2’で各々干渉光となり、精密アライメ
ント用光源から出射される2周波光の差周波数で明滅を
繰り返すビート光となる。
【0030】そのビート光の位相変化を計測し、それら
の結果を用いることにより、より精密な位置合わせを行
う。
【0031】粗アライメント系1、1’と精密アライメ
ント系2、2’からの位置計測値を基に、制御系209
を通じてステージ210を駆動しレチクル206に対す
るウェハ214の位置合わせを行うのが、従来の位置合
わせ装置の動作である。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成では下記の課題を有していた。
【0033】
【0034】
【0035】ま、レチクル、ウェハ上の回折格子、ア
ライメントマークが各々別々の離れた位置にあるため、
粗アライメントと精密アライメントを行う位置が異なる
ことになり、プロセスを経ることによるウェハ面の伸縮
や温度変化などの外乱を受け易くなり、位置合わせ精度
が低下するという課題有していた。
【0036】さらには、実際の使用上において、何回も
プロセスを経ることによる回折格子の劣化が、位置合わ
せ精度に影響することを回避するため、旧回折格子を基
準に新しく回折格子を打ち直すという回折格子の更新の
機会が何度かある。
【0037】しかし、この場合、新回折格子が旧回折格
子に対し十分な精度で更新され、新回折格子に十分正確
な位置合わせを行っても、度重なる更新の度に位置合わ
せの残存誤差が加算される場合があり、総合的な位置合
わせ精度が悪化するという課題が生じる。
【0038】また、第2の回折格子211、211’に
入射する精密アライメント用光源203からのコヒーレ
ント光のスポットサイズが、回折格子の面積よりも大き
い場合、回折格子以外からの乱反射光、特に荒れた反射
面にコヒーレント光が反射された際に発生するスペック
ル光がビート光に混入し、検出信号のS/Nが低下する
ため位置合わせ精度が悪くなるという課題も存在した。
【0039】また、ウェハが投影レンズ直下に搬送され
る前に、何らかの手段でレチクルとウェハとの回転角度
のずれを十分な精度で除去しておくことが必要であるこ
とは上述した通りである。
【0040】そのため、現在の投影レンズの高NA化傾
向により、投影レンズ下面とウェハ面との間隔を十分に
とれないことをも考慮し、通常は投影レンズの直下以外
の場所で回転角度のずれを除き、その後ステージを高い
精度で平行移動させ露光位置にウェハをセットする。
【0041】ところが、移動の際、やはりステージの移
動誤差に起因するレチクルとウェハの回転角度のずれが
生じることは免れ得ず、位置合わせ精度の低下を招いて
しまう。
【0042】また、気圧、温度、湿度などの投影レンズ
周囲の環境変動などにより、投影レンズのレチクルパタ
ーンのウェハへの投影倍率が変化するが、従来例の構成
ではこの投影倍率の変動を実際に重ね合わせ露光を行う
まで知ることができないという課題もあった。
【0043】また、周囲環境の変化によって、粗アライ
メント系1、1’や精密アライメント系2、2’の各々
の経路が独立した光路長変動を受けた場合、光路長変動
によるビート光の位相変化と純粋にレチクルとウェハの
位置ずれによる位相変化とを判別することが不可能なの
で、位置合わせ精度が著しく低下するという課題も有し
ている。本発明は、上記従来例の問題点を解決するもの
で、露光装置周囲の環境に影響されない、プロセスの影
響を被り難い、高精度かつ高安定な位置合わせ装置を搭
載した露光装置を提供することを目的とする。
【0044】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、第1物体のパターンを第2物体に投影
学系を介して投影露光するための露光装置であって、前
記第1物体および/または前記第2物体に設けられた第
1のマーク部と、前記第1のマーク部とは別個に設けら
れた第2のマーク部とによって形成されるモアレ縞を利
用して前記第1物体および第2物体の相対的位置合わ
せ、または前記第1物体および/または第2物体の絶対
的位置合わせを行う位置合わせ手段と、前記モアレ縞を
利用して前記投影光学系の投影倍率を検出し、前記投影
光学系の投影倍率を制御する手段とを有する露光装置で
ある。
【0045】ここで、具体的には、モアレ縞はその形状
が検出され、投影光学系の投影倍率を制御する手段は、
前記投影光学系の投影倍率が実質的に一定となるように
制御する構成が好適である。
【0046】また、更に、第1のマーク部からの出射光
を撮像する撮像手段を有して、第2のマーク部、例え
ば画素が2次元状に配列されたCCDである撮像手段に
形成されてもよい。
【0047】また、第1のマーク部および第2のマーク
部は、ともに少なくとも一部に直線部を有する形状であ
り、前記第1のマーク部と第2のマーク部の直線部は略
同一方向に延在することが好適である。
【0048】そして、位置合わせ手段は、第1のマーク
部の直線部の延在部分と第2のマーク部の内の前記第1
のマーク部の直線部の延在部分に対応した部分とを光学
的に合成してもよい。
【0049】更に、位置合わせ手段は、振動数の異なる
2つのコヒーレント光で第1物体および/または第2物
体の回折格子状マーク部を照明することによって得られ
る光信号から、前記第1物体および第2物体の相対的位
置、または前記第1物体および/または第2物体の絶対
的位置を計測する計測手段を有していてもよい。
【0050】更に、位置合わせ手段は、振動数の異なる
2つのコヒーレント光が回折格子状マーク部の一部を照
明するように前記コヒーレント光を制御する制御手段を
有することもでき、この制御手段は、振動数の異なる2
つのコヒーレント光が第1物体および/または第2物体
の回折格子状マーク部の内部を照明するように、前記コ
ヒーレント光の光束を制限する開口手段であることが好
適である。また、この開口手段は、振動数の異なる2つ
のコヒーレント光の光束を制限し、前記光束の光軸と交
差するように移動可能であることが好適である。
【0051】また、位置合わせ手段は、第1物体および
第2物体の相対的位置合わせ、または前記第1物体およ
び/または第2物体の絶対的位置合わせを行なう検出精
度が相対的に高い精密アライメント系と、相対的に検出
精度が低い粗アライメント系を含み、前記粗アライメン
ト系と前記精密アライメント系とが、共通の光軸を有す
る光学系を備えた構成でもよい。
【0052】ここで、粗アライメント系は、第1および
/または第2物体の第1のマーク部と粗アライメント系
の第2のマーク部の少なくとも一部を、同一画面にとら
えて画像処理することによって、第1物体および/また
は第2物体の位置合わせを行い、精密アライメント系
は、コヒーレント光を出射する光源を有し、粗アライメ
ント系は、更に、第1および/または第2物体の第1の
マーク部の少なくともコヒーレント光が入射する領域
を、画像処理に用いる画面から排除する排除手段を有す
ることが好適で、この排除手段は、コヒーレント光が入
射する領域からの出射光の光軸に対して交差するように
移動可能な透明基板上に形成された遮蔽マークであって
もよい。また、精密アライメント系において、振動数の
異なる2つのコヒーレント光が実質的に同一光路を通過
する構成を有していてもよい。
【0053】
【作用】上記構成により、認識マークに付加された格子
と回折格子とによって生成されるモアレパターンが観測
され、1つの位置合わせ装置で回転角度と1つの方向の
平行移動量を計測することができるので、露光中におけ
る回転角度の測定が可能になる。
【0054】更に加えて、モアレパターンの観測より常
時投影レンズの投影倍率をモニター可能な倍率を一定に
する手段を露光装置に付加しているため、周囲環境の変
動に影響されにくい高安定かつ高精度な露光装置を提供
できる。
【0055】また、特にウエハ上の回折格子よりも、コ
ヒーレント光のスポットサイズを小さくでき、位置合わ
せ精度の向上を図れる。
【0056】また、回折格子とアライメントマークを隣
接させたことによって粗、精密アライメントを被計測物
体の同一場所で行なえるようになったこと、アパーチャ
を装備することによって散乱光の信号への混ざり込みを
低減できるようになったこと、更には、2周波光を同じ
光路を通過させることによる温度、湿度、気流などの装
置周囲の環境変動に対応した光路長の変化に起因した位
置合わせ精度の悪化を除去することにより、より高精度
な位置合わせ装置を有した露光装置を提供することが可
能になる。
【0057】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の一実施例について図面を参
照しながら詳細に説明する。
【0058】図1は、本発明の第1実施例におけるX軸
粗および精密アライメント系の装置構成の概略図であ
る。
【0059】図1において、1はレチクル、2は第1の
回折格子、3はレチクル用精密アライメント系、4は振
動数f+F1とf+F2の2つのコヒーレント光を発生
する光源、5はウエハ用精密アライメント系、6はレチ
クル用精密アライメント系3、ウェハ用精密アライメン
ト系5からのビート信号の位相差を検出する位相比較
器、7は制御系、8は位相比較器6によって検出された
位相差をもとに制御系7により移動されせレチクル1と
ウェハ9の精密アライメントを行うステージ、9はウエ
ハ、10は第2の回折格子、11はレチクル1のパター
ンをウェハ9上に転写する投影レンズ、12は画像認識
の手法による大まかな位置合わせを行う粗アライメント
系、13は第1のアライメントマーク、14は第2のア
ライメントマークである。
【0060】図1には図示省略されているが、X軸精密
アライメント系と同一光学系構成のY軸精密アライメン
ト系が従来例と同様に配置されており、あらかじめ回転
誤算の除去されたウェハ9とレチクル1との平行移動量
を前記2つの精密アライメント系で測定する。
【0061】以上のように構成された位置合わせ装置に
ついて、図1を用いて装置全体の構成、動作をより詳細
に説明する。
【0062】最初に、粗アライメント系12について説
明する。まず、レチクル1上のアライメントマーク1
3、及びウェハ9の所定の位置に刻印されたアライメン
トマーク14と、粗アライメント系12の内部にある基
準となる認識マークを光学的に合成する。
【0063】得られた合成像を利用し、画像認識的手法
を用いてレチクル1とウェハ9の相対的位置関係を計測
し、大まかな位置合わせを行う。なお、同様な画像認識
的手法によりレチクル1とウェハ9は、各々所定の基準
位置に対して絶対的な位置合わせをすることも可能であ
る。
【0064】以上のように、この粗アライメント系12
の光学系の基本的構成は上記従来例と同様である。
【0065】なお、粗アライメント系12は、同一視野
内にアライメントマーク13、14をとらえなければな
らいので、アライメントマーク13、14のそれぞれの
レチクル、ウェハ上での位置は投影レンズ11に対して
光学的共役関係になくてはならない。
【0066】つまり、アライメントマーク13の投影レ
ンズ11による像の位置に、アライメントマーク14が
刻印されていなければならない。
【0067】次に、ウェハ用精密アライメント系5につ
いて説明する。光源4から射出された2周波光f+F
1、f+F2は、途中で、レチクル用精密アライメント
系3用の2周波光とウェハ用精密アライメント系5用の
2周波光とに二分される。
【0068】分離された一方の2周波光は、ウェハ用精
密アライメント系5により、ウェハ9に対し、その法線
に関して各々角度θ1、θ2で入射するような角度で、
投影レンズ11に落射される。
【0069】角度θ1、θ2は特別な角度で、以下で詳
しく説明するが、θ2は、θ1で入射してきたコヒーレ
ント光の1次反射回折角で、θ1は、θ2で入射してき
たコヒーレント光の−1次反射回折角である。
【0070】このように、2周波光の入射角度を選ぶ
と、例えば、f+F1が角度θ1で入射したとすると、
f+F1の1次回折光が角度θ2をもって反射され、角
度θ2で入射したf+F2の−1次回折光が角度θ1で
もって反射され、各々他の入射光線と同一経路を逆にた
どり、ウェハ用精密アライメント系5で干渉され、ビー
ト光を生成するようにすることができる。
【0071】レチクル用精密アライメント系3のついて
も、ウェハ用精密アライメント系5と同様な光学系の構
成で、二分後の光源4からの2周波光の残り一方が、回
折格子2に対して入射角度θ1’、θ2’で一つのスポ
ットを形成するよう入射され、その±1次反射回折光
は、互いに他の入射光と同一光路を逆にたどり、レチク
ル用精密アライメント系3で干渉光となり、ビート光を
生成する。
【0072】ここで、入射角度θ1’、θ2’の関係は
ウェハアライメント系5のときと同様に、回折格子2に
角度θ1’で入射した光線の1次反射回折角がθ2’、
回折格子2に角度θ2’で入射した光線の1次反射回折
角がθ1’である。
【0073】以上のようにして、2つの精密アライメン
ト系3、5からの2つのビート信号が得られるが、それ
ら2つのビート信号の位相差を、位相比較器6で測定
し、それよりウェハ9とレチクル1の相対的位置ずれ量
を算出し、制御系7により位置ずれ量がゼロかあるいは
所定の値になるようステージ8を移動し位置合わせを行
うのが、本発明の第1の実施例における位置合わせ装置
の動作である。なお、この場合、各ビート信号の位相を
基準信号の所定の位相と比較して、ウェハ9、レチクル
1の絶対位置をも求めることもできる。
【0074】このように2周波光f+F1、f+F2を
ウェハ9に対し異なる角度θ1、θ2で回折格子10へ
入射し、また、レチクル1対し異なる角度θ1’、θ
2’で回折格子2に入射させることによって、反射回折
光を同一光路を通過させることが可能となる。
【0075】そのために、本発明では上記従来例で問題
となっていた周囲の環境変動による位置測定精度の悪化
を防ぐことができる。
【0076】では、次に2つのコヒーレント光f+F
1、f+F2の回折格子への入射角度を、実際にどのよ
うにとればよいかについて図2を参照しながら以下詳細
に説明する。
【0077】図2は、ウェハ上の回折格子に対して垂
直、回折格子平面の法線に対して平行な断面から見た回
折光の経路を示している。
【0078】A、Bは回折格子の格子点で、2点の間隔
はPである。LAは点Aに、LBは点Bに入射する光線
で、両光線とも入射角はθin、回折角はθoutであ
る。
【0079】すなわち、図2は一つのコヒーレント光束
が回折格子に角度θinで入射し、その回折光が角度θ
outで反射されている状態を表現している。
【0080】ここで、回折条件は、光線LAと光線LB
の光路長差(x1−x2)が、コヒーレント光の波長の
整数倍に等しいということである。
【0081】よって、入射角θinの光線の1次回折光
が角度θoutでもどってくる場合、両角度θin、θ
outの関係は以下の(数1)のようになる。
【0082】
【数1】
【0083】一方、入射角θoutの光線の−1次回折
光が角度θinでもどってくる場合、両角度の関係は
(数2)のようになり、(数1)と一致する。
【0084】
【数2】
【0085】よって、2つの光線を(数1)の関係を満
足するような角度で、ウェハ上の回折格子に入射させれ
ば、その±1次回折光は2つの入射光線と同じ光路を経
て、精密アライメント系にもどってくることがわかる。
【0086】例として、波長633nmのヘリウムネオ
ンレーザを用い、θin=8°、P=8μmとした場
合、θout=12.6°とすれば上記光学系を実現で
きることが(数1)から求めることができる。
【0087】次に、光源4と精密アライメント系の光学
系構成について、図を参照しながら詳細に説明する。
【0088】まず、本発明の実施例における光源4の光
学系の構成について、図3を参照しながら詳細に説明す
る。
【0089】図3において、15は単一周波数の直線偏
光光を発生するレーザ、16はビームスプリッタ、1
7、17’は音響光学変調器である。
【0090】ウェハ上での位置合わせ場所は露光位置に
極めて接近しているため、光源4のレーザ15の発振波
長は、露光波長と異なっていなければならない。
【0091】以上のように構成された光源4について、
図3を用いて、その構成、動作を説明する。
【0092】まず、レーザ15から、偏光面が図3の紙
面に垂直(S偏光)で振動数fの直線偏光光が発射され
る。
【0093】射出光線はビームスプリッタ16によって
二分され、内部振動子の振動数がそれぞれf’+F1、
f’+F2の音響光学変調器17、17’によって周波
数変調を受け、振動数(f+f’)+F1、(f+
f’)+F2でそれらの振動数差が(F1−F2)のS
偏光光になる。
【0094】変調された2つの光線は、ミラーなどで近
接した平行光線に矯正され、精密アライメント系へ向か
う。
【0095】ここで、近接した平行光線にする理由は、
本発明の実施例において、この領域が2つの光線が独立
の光路を経る部分で、空気の揺らぎなどの影響を受け易
い唯一の部分である。
【0096】よって、そのような影響を低減化するため
に、2つの光線が混じり合わない程度に、できるだけ2
つの光線を近接させるのである。
【0097】ここで、以下、音響光学変調器を使用する
場合の効果について述べる。周波数のわずかに異なる2
つの光を発生する光源としては、2周波ゼーマンレーザ
の使用も考えられるが、ゼーマンレーザからの2周波光
を各周波に完全に分離することは不可能で、分離後の単
一周波光に若干ながら他の周波の混ざり込むという現象
が存在する。
【0098】このような混ざり込みがあると、ウェハか
らの反射回折光がビート光を生成し、その位相から回折
格子の位置ずれを測定する際に、実際の位置ずれ量とか
なり異なる測定値を計測するという問題が生じる。
【0099】また、2周波ゼーマンレーザからの2周波
光中には高調波成分がわずかに混入しており、これも実
際の値と異なる測定値を返す一原因である。
【0100】以下で詳述するが、純粋な2周波光の反射
回折光がビート光を生成した場合に限り、ビート光の位
相と回折格子の移動量は線形関係にあるが、2周波の混
ざり込みがあると、この線形関係が崩れるてしまう。
【0101】そのため、実際の位置ずれ量と測定値が異
なり、位置合わせ精度が悪化することになる。
【0102】そこで、わずかに周波数の異なる単一周波
光を音響光学変調器を用いて、独立に生成すれば、完全
にこの混ざり込みがなくなり、位置合わ精度は理論通り
保証される。
【0103】次に、レチクル用精密アライメント系3、
ウェハ用精密アラメント系5の光学系構成について、図
4を参照しながら、その構成、動作について詳細に説明
する。
【0104】ただし、ウェハ用精密アラメント系3とレ
チクル用精密アラメント系5の光学系構成は全く同一で
あるので、以下では両者を精密アラメント系と略記し区
別しないことにする。
【0105】図4は本実施例における精密アラメント系
の光学系構成図である。図4において、18は1/2λ
板、19は偏光ビームスプリッタである。
【0106】ここで、光源4から出射された2周波光f
+F1、f+F2の偏光面の方向を、光軸に対し回転可
能な偏光板の機能を有する1/2λ板18で、偏光ビー
ムスプリッタ19の偏光軸方向に合わせる。
【0107】20は1/4λ板、21は落射光学系、2
2は1/2λ板、23は偏光ビームスプリッタ、24は
偏光板、25は全反射ミラー、26はビート光検出器、
52は回折格子である。
【0108】以上のように構成された精密アラメント系
について、図4を参照しながらその動作を詳細に説明す
る。
【0109】まず、光源4からの2つの単一周波光f+
F1とf+F2の偏光面は、1/2λ板18によってP
偏光に矯正される。
【0110】P偏光になった2つの光線は、偏光ビーム
スプリッタ19を通過し、1/4λ板20で円偏光光に
される。
【0111】2つの円偏光光は落射光学系21により、
レチクルあるいはウェハ平面に対しそれぞれ角度θi
n、θoutで入射する。
【0112】ここで角度θin、θoutは図2を用い
て説明した特別な角度であり、この入射角度を満足する
かぎり、回折格子52からの±1次回折光は、同じ経路
を通り再び落射光学系21に戻ってくる。
【0113】戻ってきた±1次回折光は再び1/4λ板
20を通過し、円偏光がそこでS偏光になる。
【0114】S偏光になった2つの回折光は偏光ビーム
スプリッタ19で反射し、光線27、28になる。
【0115】S偏光の光線27は、1/2λ板22によ
り偏光面を90°回転させられP偏光光になり、偏光ビ
ームスプリッタ23を通過する。
【0116】もう一方の回折光28は、全反射ミラー2
5で偏光ビームスプリッタ23方向に反射され、光線2
8はS偏光光であるため、偏光ビームスプリッタ23の
反射面で全反射され、以降光線27と光路を共有するこ
とになる。
【0117】P偏光の光線27とS偏光の光線28は、
そのままでは干渉しないので、光線27、28の偏光面
に対して偏光軸が特定の角度をなすように置かれた偏光
板24を通過させることによって偏光面を揃える。
【0118】偏光板24の偏光軸の角度は、光線27、
28の振幅に対応して決定され、ビート光のAC成分の
割合が高くなるように選択する。
【0119】例えば、光線27、28の振幅が等しい場
合は45°の角度で設置すれば良い。
【0120】さて、偏光板24を通過して、はじめて2
つの光線27、28は干渉し、ビート光29を生成する
が、ビート光29は検出器26で電気信号に変換され、
信号の位相が検出される。
【0121】ここで、ビート光は次の(数3)で示され
る量に比例する。
【0122】
【数3】
【0123】ここで、A1、A2はそれぞれ光線27、
28の振幅、tは時間、θは位相定数で2光線の位相差
である。
【0124】また、Φは回折格子の位置変化に依存して
変化する位相定数で、回折格子の格子に垂直な方向への
移動量Δxと次の(数4)で示される線形関係が存在す
る。
【0125】
【数4】
【0126】ここで、Pは回折格子22の格子定数であ
る。このビート光の位相Φを計測すれば、(数4)に従
って回折格子の移動量Δxを計測できることになる。
【0127】実際には、図1を参照して簡単に説明した
が、実際の位置合わせは(数5)に示すように、レチク
ル、ウェハ用精密アラメント系3、5から得られたビー
ト信号の位相Φ[レチクル]とΦ[ウェハ]との差より
位置合わせを行う。
【0128】
【数5】
【0129】最後に、なぜ精密アラメント系以外に粗ア
ラメント系が必要になるか、具体的に説明する。
【0130】(数3)、(数4)をみればわかるよう
に、移動量ΔxがP/2以上になるとビート光の位相が
2π以上変化するため、精密アラメント系はP/2を越
える回折格子の移動量を計測することができない。
【0131】そのため、図1で説明したようにP/2を
越える位置情報をとらえることができる粗アラメント系
が必要になるのである。
【0132】以上、本実施例においては、光源4からの
2つの単一周波光f+F1、f+F2を、回折格子52
に対し、(数1)を満足する角度で入射させることによ
り、2つの光線がビート光を生成するまで実質的に同等
の光路を経ることになるため、光路途中の空気のゆらぎ
などによる測定精度の悪化を解消できる。
【0133】特にウェハ用精密アラメント系5において
は露光装置の構造上、精密アラメント系からの2つの光
線が回折格子にあたり反回折光が再びアラメント系に返
ってくるまで大変長い光路を経ることになるので、本発
明の効果は非常に高く現出する。
【0134】また、光源4において、2周波光の生成を
音響光学素子を用いて各周波ごと独立に行うようにした
ことと、精密アラメント系の光学構成を混ざり光の少な
以上対を維持できるようにしたため、2周波光の混入が
なくなり位置測定の信頼性が向上する。
【0135】(実施例2)さて、上記第1の実施例で
は、ウェハ、レチクルの回折格子サイズが、レーザ光ス
ポットサイズより小さくなった場合のことが考慮されて
いなかった。
【0136】おこで、次に述べる本発明の第2の実施例
では、レーザ光のスポットサイズが常に回折格子サイズ
より小さくするよう、アパーチャを精密アラメント系直
前に配置してある。
【0137】以下、第2の実施例の光学系構成につい
て、図5から図8を参照し詳細に説明する。
【0138】従来例および第1の実施例は、位置合わせ
場所、すなわちウェハ上の回折格子場所と露光位置とが
実質的に一致する位置合わせ、いわゆるOn Axis
アライメント用の光学系であるため、回折格子の大き
さをあまり大きくすることができない。
【0139】そのため、光源4のレーザ管からの出射光
をそのまま使用すると、ウェハ上でのスポットサイズが
回折格子より極めて大きくなり、回折格子以外の領域ま
で照明することになる。
【0140】一方、ウェハ表面自体は、多数回のプロセ
スを経るに従い、荒れた反射面になってしまう。
【0141】図8に示したように、コヒーレント光51
が荒れた反射面を照明領域54として照明すると、その
面の荒れ具合にも依存するが、反射光57に、回折光5
5のみならずスペックル光56とよばれる散乱光成分が
混ざるようになる。
【0142】スペックル光56は、図8に示したよう
に、無秩序に光斑が散乱したような散乱光で、空間的強
度分布がかなり大きい。
【0143】そのため、従来例及び第1の実施例におけ
る精密アライメント系で測定されるビート光にスペック
ル光が混入すると、回折格子の移動に伴いビート光強度
が大幅に変動するため、位置合わせ精度が悪化してしま
う。
【0144】そこで、本発明の第2の実施例では、図5
に示すように、レーザ光が精密アライメント系に入る直
前にアパーチャを通過させることによってビーム径を絞
り、スポットサイズが回折格子より常に小さくなるよう
にする。
【0145】そうすることにより、スペックル光のビー
ト光への混入が効果的に防止され、位置合わせ精度が向
上させることが可能になる。
【0146】以下、本発明の第2の実施例における構成
について、図5を用いて詳細に説明する。
【0147】第2の実施例と第1の実施例との相違は、
光源4と精密アライメント系の間にビーム径縮小光学系
なる部分を挿入したことのみで、他の装置構成は同様で
あるので、以下ではビーム径縮小光学系の説明のみ行
う。
【0148】図5において30、30’はビーム径縮小
光学系で、それ以外は図1の第1の実施例と同様な装置
構成である。
【0149】以上のような位置に装備されたビーム径縮
小光学系30、30’は、両方とも全く同じ光学系構成
であるため、以下では両者を区別せずビーム径縮小光学
系30のみ説明する。
【0150】ビーム縮小光学系30の装置構成の詳細に
ついて図6を参照し説明する。図6はビーム縮小光学系
30の概略構成図である。
【0151】図6において、31は第1の光学系、32
はアパーチャ、33は第2の光学系である。
【0152】光源4からの2つの光線は、第1の光学系
31によってアパーチャ32で一つのスポットを形成す
る。
【0153】アパーチャ32には開口があり、そこを光
線が通過することによってビーム径が絞られる。
【0154】絞られた光線は第2の光学系33によって
再び平行光線に矯正され、精密アライメント系に向か
う。
【0155】ここで、アパーチャ32の開口の大きさ
は、2光線の回折格子上でのスポットサイズが回折格子
サイズより小さくなるように選ばれる。
【0156】このアパーチャ32によって、レーザ光が
回折格子外部を照明しなくなることから反射回折光にス
ペックル光が混入する割合が減少し、精密アライメント
系で測定されるビート光のS/Nが高くなり位置合わせ
精度が向上する。
【0157】以上のように、本実施例によれば、回折格
子上での2つの光線のスポットサイズが、回折格子サイ
ズより小さくなるようにするためのアパーチャ32を装
備することにより、プロセスによるウェハ表面の荒れに
極めて強い、位置合わせ装置を提供することができる。
【0158】なお、図5を用いて説明した第2の実施例
の位置合わせ装置の露光装置への搭載例は第1の実施例
と同様な装置構成であったが、図7に示すように、従来
例の装置構成にアパーチャ32を挿入することによって
も、上記第2の実施例と同様の効果が得られる。
【0159】図7において、精密アライメント用光源2
03の後にアパーチャ32が付加されているが、それ以
外は図25における従来例の装置構成と同様である。
【0160】このアパーチャ32によって、精密アライ
メント用光源203からの出射光線を絞ることによっ
て、ウェハ上の回折格子サイズよりスポットサイズを小
さくし、位置合わせ精度を向上させることが可能であ
る。
【0161】(実施例3)次に、本発明の第3の実施例
について、図9から図11を用いて詳細に説明する。
【0162】本実施例においては、第2の実施例のビー
ム径縮小光学系30、30’に対応したビーム縮小光学
系を除き、他の装置構成は第2の実施例と同様である。
【0163】以下、本実施例のビーム径縮小光学系につ
いて、ビーム径縮小光学系300に代表して詳細に説明
する。
【0164】図9は、本発明の第3の実施例におけるビ
ーム径縮小光学系の構成図を示している。
【0165】図9において、34は光路選択用制御系
で、これによってアパーチャ32をアパーチャ平面に平
行な方向に2次元的に移動させることが可能である。
【0166】以上の装置構成を有したビーム径縮小光学
系300において、以下その動作について図10から図
11をも用いて説明する。
【0167】アパーチャ32を移動させることにより、
アパーチャ32の開口部も移動するのだが、開口部がア
パーチャ面における入射光線スポット内にある限り、絞
られたあとの光線60がアパーチャ32の移動に従って
平行に移動する。
【0168】アパーチャ32に絞られた後の光線が、X
軸、Y軸について平行移動している様子が図10に模式
的に示されている。
【0169】さて、精密アライメント系に入射する平行
な2光線は、アパーチャの移動により2光線とも互いの
距離を変えず平行に移動するので、2光線60は、やは
りウェハ、レチクル上の異なった場所で1つのスポット
を形成する。
【0170】互いに近接して複数の回折格子が存在する
場合、上述したアパーチャ32の移動によって望む回折
格子上にスポットが形成させることができるので、回折
格子の方を移動させることなく、所望の位置の回折格子
に位置合わせができることになる。
【0171】具体的には、図11において、光線の平行
移動によって所望の回折格子だけが照明されている様子
が模式的に示されている。
【0172】アパーチャ32によって絞られ平行移動に
より位置合わせをされた精密アライメント光学系からの
2光線60は、アパーチャによって絞られない場合のス
ポット62に比較して、より的確に所望の回折格子を照
明することができる。
【0173】一般には、例えばICのような半導体装置
として完成するまでに、ウェハは何回ものプロセスを経
る。
【0174】これ故に、ウェハに刻印された回折格子は
プロセスを経るに従い劣化し、格子パターンの乱れや崩
れが生じてくる。
【0175】格子パターンの劣化が大きくなると、それ
による回折光強度の低下やビート光検出器でとらえられ
る信号のS/Nの低下が問題になってくる。
【0176】このような問題を回避するために、一般に
は格子パターンの劣化が顕著になる前に古くなった回折
格子の近傍に新しく回折格子を打ち直す。そして更新さ
れた回折格子をもとにして位置合わせを行うのである。
【0177】新回折格子は旧回折格子で位置合わせを行
った後に所定の位置に刻印されるので、新旧回折格子の
相対的位置関係は完全に設計値通りにはならず、位置合
わせ誤差を含んだ値になる。
【0178】そのため、上記のような回折格子の更新が
度重なると、最新の回折格子に対して十分に位置合わせ
がなされていても、総合的位置合わせ精度が期待できな
くなる場合がある。
【0179】回折格子の更新における位置合わせ誤差の
加算の影響を抑えるためには、回折格子が更新される度
に新旧回折格子の相対的位置関係をあらかじめ測定して
おき、その結果を新回折格子での位置合わせ過程に盛り
込むことが必要になる。
【0180】すなわち、位置合わせ装置に、位置合わせ
用の回折格子の選択機構が備わっていない従来の場合に
おける新旧回折格子位置関係の測定方法は、まず旧回折
格子で位置合わせをしたのち、十分な並進精度と測長手
段を有したステージで新回折格子を位置合わせ装置の測
定領域内に導入し位置合わせを行い、ステージの測長手
段によってステージ移動量を読み取ることによって新旧
回折格子の相対的位置関係の設計値からのズレ量を求め
るものである。
【0181】ところが、このような方法を用いる限りス
テージの移動誤差が必ず測定値に含まれることになり、
やはり総合的な位置合わせ精度の向上は望めない。
【0182】つまり、新旧回折格子間の具体的な位置誤
差は、旧回折格子をもとに新回折格子が刻印されたこと
を考えると、必ず回折格子の格子定数Pを越えないはず
で、精密アライメント系の測定精度と同程度である。
【0183】そこで、本実施例においては、位置合わせ
装置の方に回折格子の選択手段を持たせた構成を有す
る。
【0184】ゆえに、旧回折格子で十分な位置合わせを
行い、その状態のままステージを移動させず、アパーチ
ャ32の移動のみによって、新回折格子を測定領域に導
入し、精密アライメント系で位置ズレ量を測定すれば、
その値が即旧回折格子を基準にした新回折格子の刻印位
置誤差となり、回折格子間の測定値にステージの移動精
度が影響するという上記の問題はなくなるのである。
【0185】以上のように本第3の実施例によれば、光
路選択用制御系34を設けたことによってウェハ,レチ
クルを移動させることなく目的の回折格子を測定領域に
導入することができるため、回折格子の更新があった場
合に、旧回折格子に対する新回折格子の位置を高精度で
測定できる。
【0186】よって回折格子の更新が度重なっても、総
合的位置合わせ精度の悪化の少ない位置合わせ装置を提
供することができる。
【0187】(実施例4)以下本発明の第4の実施例に
ついて図面を参照しながら詳細に説明する。
【0188】図12において、35はハーフミラーで、
他の装置構成は第1の実施例と同様である。
【0189】図12に示すように、ハーフミラー35
を、光源4とレチクル用精密アライメント系3間の光路
に配置することによって、粗アライメント系光路とレチ
クル用精密アライメント系光路を一致させることができ
るようになるため、アライメントマークと回折格子を接
近させることが可能となる上に、粗アライメント系12
において、アライメントマークと回折格子像を同一視野
にとらえることが可能となる。
【0190】以上のように構成された位置合わせ装置の
粗アライメント系12について、以下、図13を参照し
より詳細に説明する。
【0191】図13は、粗アライメント系の光学系概略
構成図である。図13において、36はアライメントマ
ーク、37、40、41、43はレンズ、38はミラ
ー、42は認識マーク、44は受像部である。
【0192】以上のように構成された粗アライメント系
において、以下その動作について説明する。
【0193】照明光は、レンズ40を通過し、ハーフミ
ラー39で粗アライメント光軸に導入される。
【0194】照明光は、ミラー38、レンズ37によっ
てアライメントマーク36を照明し、アライメントマー
ク36からの散乱光は、レンズ41によって、認識マー
ク42面上で像を結ぶ。
【0195】そこで、アライメントマーク36の像と認
識マーク42の像が光学的に合成され、この合成像は、
レンズ43と受像部44で画像信号に変換される。
【0196】ここで、受像部44としては、例えばCC
D(固体撮像素子)の使用が可能である。
【0197】受像部44の画像信号を処理することによ
って、アライメントマーク36と認識マーク42の相対
的ずれを抽出し、アライメントマーク36の位置合わせ
を行う。
【0198】次に、本実施例で使用可能なアライメント
マーク36と回折格子2とが、接近したパターンの一例
を図14に示す。
【0199】図14において、直線状のアライメントマ
ーク36と直線状の回折格子2が一つの位置合わせマー
クとして統合されている。
【0200】アライメントマーク部の先端部に、三角形
のパターンが存在するが、これは画像認識でアライメン
トマークを自動的に認識するためのもので、パターン認
識で三角形部分を判別し、他の紛らわしいパターンをと
らえないようにするためのものである。
【0201】更に、図15に、本実施例で使用可能な認
識マークパターンの一例を示す。この認識パターン36
は、所定幅を有する2辺からなる4つの矩形状図形を、
それらの頂角が対向するように配置したもので、一例と
しては、透明光学基盤の表面にクロームメッキを施した
ものが使用できる。
【0202】さて、図15の認識マーク42と図14の
アライメントマーク36、回折格子2の合成像が図16
に示してある。
【0203】図16において、アライメントマーク36
が認識マーク42に対して若干右方向にずれている様子
が示されている。
【0204】受像部44で撮影された合成像は所定の画
像処理がなされ、図16に示されているように認識マー
ク42とアライメントマーク36のギヤップ間隔X1、
X2を検出し、それより位置合わせを行う。
【0205】受像部44で撮影される撮像領域58は、
図17に示されているようにアライメントマーク36と
回折格子2とが入る程度の大きさである。
【0206】本実施例においては、粗アライメント系と
精密アライメント系が同じ光路を共有していることか
ら、図17に示すようにレーザ光のスポット像59も同
時に撮影される。
【0207】これによって、回折格子パターンの崩れや
回折格子の所定の位置にレーザ光がスポットを形成して
いるかを判断できるため、精密アライメント系での測定
ミスの生じる確率を低下させることができる。
【0208】以上のように本実施例によれば、粗アライ
メント系12と精密アライメント系3の光路を一致させ
ることにより、回折格子2とアライメントマーク36と
を隣接させることが可能になる。
【0209】従って、粗アライメントと精密アライメン
トを同一位置で行うことが可能となり、ウェハ面の伸縮
などの影響が排除されることより位置合わせ精度の信頼
性が向上する。
【0210】また、回折格子2とアライメントマーク3
6を粗アライメント系で同時に撮影することが可能とな
り、回折格子の格子パターン形状や精密アライメント系
からのレーザ光のスポット位置、スポットの重なり具合
を、位置合わせ最中でも観察することができるようにな
り、精密アライメント系3での測定ミスを効果的に防止
することができる。
【0211】なお、図12を用いて説明した第2の実施
例の位置合わせ装置の露光装置への搭載例は第1の実施
例と同様な装置構成であったが、図18に示すように、
従来例の装置構成に、ハーフミラー45、46、47、
48を挿入することによっても、上記第4の実施例と同
様の効果が得られる。
【0212】また、本実施例では、レチクル用精密アラ
イメント系3に限定して説明したが、ハーフミラー35
をウエハ精密アライメント系5の光軸上に同様に配置す
れば、ウエハ精密アライメント系5についても、粗アラ
イメント系と精密アライメントを同一位置で行うことが
可能となる。
【0213】(実施例5)以下本発明の第5の実施例に
ついて、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0214】本実施例においてもハーフミラー35を有
する点において、第4の実施例と同様であるが、粗アラ
イメント系12の構成が一部異なる。
【0215】本実施例の位置合わせ装置の粗アライメン
ト系12について、以下、図19を参照し、より詳細に
説明する。
【0216】図19は、粗アライメント系の光学系概略
構成図である。図19において、36はアライメントマ
ーク、37、40、41、43はレンズ、38はミラ
ー、42は認識マーク、44は受像部、49は新たに追
加された遮光マークであり、光軸に対してそれを遮るよ
うに進退自在である。
【0217】以上のように構成された粗アライメント系
において、以下その動作について説明する。
【0218】粗アライメント系光路と精密アライメント
系光路が、ハーフミラー35により一致しているため、
精密アライメント系用の2本のレーザ光の一部は、認識
マーク42上で一つのスポットを形成する。
【0219】遮光マーク49は、透明ガラス基板の一部
にクロームメッキなどで遮光部分を設けたもので、この
マークによりレーザ光のスポット像のみ遮蔽することが
できる。
【0220】遮光マーク49は進退自在であるため、受
像部44により、精密アライメント系のレーザ光のスポ
ット像と、アライメントマーク像の両方ともとらえるこ
ともできるし、また、アライメントマーク像のみとらえ
ることも可能である。
【0221】以上のような動作を行う遮光マーク42を
設けたことによる利点について説明する。
【0222】アライメントマーク36からのレーザ光
は、認識マーク42でスポットを形成する間に多くの光
学素子を通過するため、乱反射などによる迷光成分が若
干混入している。
【0223】レーザ光は干渉性が高いため、たとえ迷光
の強度が低くても干渉現象により、認識マーク42上で
強度の強い無秩序な光斑を形成する場合がある。
【0224】具体的に説明するために、図20におい
て、遮光マーク49がない場合の撮像部44で捉えられ
た撮像領域63内のアライメントマーク36と認識マー
ク42の合成像、回折格子2上に形成されたレーザ光の
スポット像59、および撮像領域63中にレーザ光の乱
反射などによる迷光像65が無秩序に分布している様子
が示されている。
【0225】図20に示されているように、迷光65の
光斑がアライメントマーク36像に重なった場合、画像
処理による測長がうまく動作しないことがある。
【0226】例えば、アライメントマーク36と認識マ
ーク42の輪郭を検出し、相互の距離を計測することに
よって位置合わせを行う場合には、迷光の濃淡を誤って
検出することがあるため、粗アライメント系の信頼性
が、低下してしまうという問題がある。
【0227】この問題を解決するために新たに設けられ
たのが遮蔽マーク49である。画像認識による粗の位置
合わせを行う場合は、遮光マーク49を粗アライメント
系光路中に導入し、アライメントマーク36からのレー
ザ光を遮ることにより、迷光を除去する。
【0228】また、回折格子パターンの乱れ、及びレー
ザ光スポット64の様子を観察する場合には、遮光マー
ク49を光路から除く。
【0229】このように遮光マーク49を進退すること
によって、粗アライメント系が稼働中に精密アライメン
ト系のレーザ光によって発生する迷光65を除去するこ
とができることから、上記第4の実施例の効果に加え、
更に信頼性の向上を図ることができる。
【0230】以上のように、本実施例による粗アライメ
ント系は、進退自在な遮蔽マーク49を設けることによ
り、迷光に影響されない信頼性の高い粗アライメント系
を提供することができる。
【0231】(実施例6)以下本発明の第6の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0232】第6の実施例における位置合わせ装置の搭
載例は前記第3の実施例の装置構成図12と同様、また
粗アライメント系12の光学系構成も図13と同様であ
るので、以下では変更した構成である認識マーク66の
パターン形状について詳細に説明する。
【0233】図21本第6の実施例における認識マーク
66のパターン形状を示す。図21において示されてい
るように、前記第3の実施例の十字型の認識マークに隣
接して格子状のパターンが新たに追加された。
【0234】格子状のパターンの位置は、ウェハ、レチ
クルの回折格子像と認識マーク66が合成されたときに
丁度両者の格子像が重なり合うように配置されている。
【0235】また、格子縞の間隔は、位置合わせマーク
の回折格子の認識マーク66上への投影像の格子間隔と
できるだけ等しくなるように選ばれるが、必ずしも完全
に一致する必要はない。
【0236】認識マーク66はX−、Y−粗アライメン
ト系両方とも図21の形状であっても、あるいは、どち
らか一方が図21の形状で、残り一方が図15の従来の
形状であってもよい。
【0237】以上のように追加された認識マーク42の
格子状パターンの作用について以下説明する。
【0238】図22は、受像部44で撮影される位置合
わせマーク36と認識マーク66の合成像を示し、2つ
の格子、つまり格子と認識マーク66の格子状パターン
の重なり合いによって、認識マークの格子縞方向に対し
角度ξをなし、縞間隔がdのモアレ縞50が形成されて
いる様子が示されている。
【0239】ここで、図23に詳細に示してあるよう
に、認識マークの格子間隔をd1、回折格子の格子間隔
をd2、2つの格子が角度θをなして重なり合ったこと
によって認識マークの格子に対し角度ξをなす縞間隔d
のモアレ縞50が形成されたとすると、それぞれの量に
は次の(数6)、(数7)の関係が成立する。
【0240】
【数6】
【0241】
【数7】
【0242】一般に、2次元的広がりのある物体の位置
を合わせるためには、2方向の平行移動量と回転角度の
3種の量を計測しなければならない。
【0243】しかし、これまで説明した全ての実施例に
おいては、位置合わせ装置が2つしか装着されていない
ため、一度の測定で平行移動量と回転角度を測定するこ
とはできない。
【0244】そのため、ウェハについて説明すると、ウ
ェハ上の異なった地点にある予め位置関係の正確にわか
った多数の回折格子の位置をステージを移動しながら計
測し、統計処理を行うことによってウェハ等の平行移動
量および回転角度を測定する。
【0245】そして、このようにウェハ全体の十分な位
置合わせができた後に、レーザ干渉系などで正確にステ
ージを所定の値だけ平行移動させ露光を順次行う。
【0246】このとき、特にウェハについては、レーザ
光が頻繁に照射され、最初に回折格子が十分正確に刻印
されていても、行程を経る度にウェハの伸縮等によるウ
ェハ自体の変化により、回折格子の位置関係は変化する
ため、位置合わせ精度は低下する。
【0247】更に、このような露光方式には、必ず、ウ
ェハ自体の変化に加えステージの移動誤差が影響するこ
とになる。
【0248】なぜなら、まず、予め刻印されている回折
格子の位置は、ステージの移動精度以上に正確には判ら
ないため、必ず統計処理の時点でステージの移動誤差が
位置合わせ精度を低下させることになる。
【0249】そして、一旦位置を合わせた後の露光毎の
位置合わせ精度は、その後は位置合わせをしないため、
ステージの平行移動のみで決定されるため、ここでもス
テージの誤差の影響が大きい。
【0250】この問題を効果的に回避するには、ステー
ジ移動によらず、露光領域にある回折格子だけを使用し
て平行移動量と回転角度を測定し、露光毎に位置合わせ
を行えばよい。
【0251】それを実現するために、一つの位置合わせ
装置に、回転角度をも測定できる手段を盛り込んだのが
本実施例の構成である。
【0252】本実施例における回転角度の測定は、モア
レ縞の角度測定により行なう。(数6)を見ればわかる
ようにモアレ縞の角度ξと2つの格子の角度θとは密接
な関係があって、回折格子像の格子間隔がどうであれ、
θ=0のときξ=0となることがわかる。
【0253】つまり、画像認識でモアレ縞の角度ξを計
測し、ξ=0となるようにステージを回転させれば2つ
の格子の方向が一致し、ウェハと認識マーク66のレチ
クルの回転誤差はないことになる。
【0254】同様にモアレ縞を利用することによって、
レチクルと認識マーク66との回転誤差もなくすことが
できる。
【0255】従って、結果的にウエハとレチクルは、相
対的回転誤差のない状態とできる。つまり、2つの格子
により生成されるモアレ縞50の角度を粗アライメント
系12で画像認識により計測し、それをゼロにすること
によってウエハ、レチクル、およびそれら双方の位置合
わせを行う。
【0256】以上のように、本実施例によれば認識マー
ク66に格子状パターンを付加したことによるモアレ縞
50を画像認識で観察することにより、一つの位置合わ
せ装置で、1方向の平行移動両と回転角度を測定するこ
とが可能となるため、2つの位置合わせ装置につき各々
一回の測定で、ステージの移動誤差、およびウェハ自体
の変化に左右されない位置合わせが実行できる。
【0257】また、常時モアレ縞観察ができるために高
い位置合わせ精度が露光中においても保証されるという
利点をも有する。
【0258】(実施例7)以下、本発明の第7の実施例
について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0259】本実施例におけるの装置の構成は、図1
2、13で示される第4の実施例と同様である。
【0260】また、その内容も第6の実施例と同じく、
モアレ縞の観測による位置合わせに関するものである。
【0261】つまり本実施例において、異なるのはモア
レ縞の生成の方法である。第6の実施例では認識マーク
66に新たに格子パターンを設け、回折格子像とその格
子パターンの重ね合わせによってモアレ縞を生成した。
【0262】これに対して、本実施例においては受像部
44においてモアレ縞を生成するものである。
【0263】以下、本実施例のモアレ縞の生成方法につ
いて図を参照しながら詳細に説明する。
【0264】図24は、CCD(固体撮像素子)60の
表面の画素61の配列を模式的に表現したものである。
【0265】CCD60は、小さな矩型の画素が2次元
的に敷き詰められような構造をしているため、一種の2
次元格子(碁盤の目状の格子)が受像面に形成されてい
ると考えることができる。
【0266】そこで、受像面上での回折格子像の格子間
隔が、CCD60の画素61の間隔と同程度になるよう
に粗アライメント系の引き延ばし倍率を調整することに
よって、CCDと引き延ばされた回折格子像との組み合
せで、第6の実施例と同様のモアレ縞を生成することが
可能である。
【0267】このモアレ縞を通して位置合わせを行う方
法は、第6の実施例と全く同様であるので省略する。
【0268】以上のように、本実施例においてはCCD
60を受像部に使用し、回折格子の格子間隔が画素と同
程度になるように粗アライメント系の引き延ばし倍率を
設定することにより、容易にモアレ縞を生成することが
可能になる。
【0269】(実施例8)以下、本発明の第8の実施例
について説明する。
【0270】本実施例の装置構成は第7の実施例と同様
である。つまり、位置合わせ装置の露光装置への搭載は
図12に示されるものであり、粗アライメント系12の
構成は前記第6、第7の実施例の装置構成のどちらでも
可能であり、回折格子像を用いてモアレ縞を生成する機
構が、粗アライメント系12に備わっていればよい。
【0271】第6、第7の実施例において、モアレ縞の
観察によってレチクルとウェハの回転角度を知ることが
できるということを説明した。
【0272】しかし、モアレ縞からは、回転角度以外の
有益な情報を得ることができる。前記の(数6)、(数
7)から、モアレ縞の角度ξがゼロになるように回転角
度を調節したのちには、粗アライメント系の格子と平行
な方向にモアレ縞が生成されるようになることがわか
る。
【0273】その状態でのモアレ縞間隔の観測により、
2つの格子間隔d1、d2の関係が求められる。
【0274】粗アライメント系の格子間隔d1は既知で
あるから、結局ウェハ上の回折格子の認識マーク位置で
の回折格子像の格子間隔d2が求められる。
【0275】ゆえに、粗アライメント系を構成する光学
系の引き延ばし倍率が不変の場合には、格子間隔d2と
ウェハ上の回折格子の間隔の実寸値の比より、投影レン
ズの投影倍率の常時モニターが可能になる。
【0276】投影レンズの投影倍率は、たとえレチクル
と投影レンズの距離が不変であっても、そのときの気
温、湿度、気圧変動やレンズ自身の経時変化によって、
時々刻々変化する。
【0277】ウェハ自体が、半導体装置となるまでには
異なるパターンが幾度となく露光されるため、個々の露
光の度に投影レンズの投影倍率に変動があると、部分的
に露光パターンの重なり合わない箇所が生じてくるとい
う問題が生じる。
【0278】この問題は、露光ごとにモアレ縞間隔の計
測を行い、必ずウェハの回折格子によるモアレ縞間隔が
一定になるよう投影レンズの倍率調整を行うことによっ
て回避できる。
【0279】以上のように、本実施例においては、モア
レ縞の間隔観測をすることにより、露光時においても、
また露光間においても常時投影レンズの投影倍率を常時
モニターすることが可能となり、その変化に応じて、即
座に投影レンズの倍率調整を行なうことができる。
【0280】
【発明の効果】以上のように本発明は、粗アライメント
系に回折格子像からモアレ縞を生成させる手段をもたせ
たこと、そのモアレ縞を画像認識で観測できるようにす
ることなどの構成を採用すること、精密アライメント系
と粗アライメント系の光軸を一致させたこと、それによ
って回折格子とアライメントマークを隣接して配置でき
るようになったこと、複数の回折格子から被測定回折格
子をのみを選択する手段を位置合わせ装置に備えるこ
と、粗アライメント系に精密アライメント系からのレー
ザ光が進入しないよう遮光機構を設けたこと等により、
総合的位置合わせ精度が高く、常時、ウェハとレチクル
の回転角度と投影レンズの投影倍率をモニターできる、
レチクルに対するウェハの位置ずれ量を測定するための
優れた位置合わせ装置を有した露光装置を実現できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における露光装置の位置
合わせ装置の全体構成図
【図2】同第1の実施例における精密アラメント系のレ
ーザ光の光路説明図
【図3】同第1の実施例における光源光学系の構成図
【図4】同第1の実施例における精密アラメント光学系
の構成図
【図5】同第2の実施例における露光装置の位置合わせ
装置の全体構成図
【図6】同第2の実施例におけるビーム径縮小光学系の
構成図
【図7】同第2の実施例における他の位置合わせ装置の
全体構成図
【図8】同第2の実施例におけるスペックル光の説明図
【図9】同第3の実施例におけるビーム径縮小光学系の
構成図
【図10】同第3の実施例におけるアパーチャの動作説
明図
【図11】同第3の実施例における回折格子の照射状態
の説明図
【図12】同第4の実施例における露光装置の位置合わ
せ装置全体構成図
【図13】同第4の実施例における粗アラメント光学系
の構成図
【図14】同第4の実施例におけるアライメントマーク
と回折格子の形状図
【図15】同第4の実施例における認識マークの形状図
【図16】同第4の実施例における認識マーク、アライ
メントマーク、回折格子の合成像を示す図
【図17】同第4の実施例における認識マーク、アライ
メントマーク、回折格子、レーザ光のスポットの合成像
【図18】同第4の実施例における他の位置合わせ装置
の全体構成図
【図19】同第5の実施例における粗アラメント光学系
の構成図
【図20】同第5の実施例における遮光マークの必要性
を説明する模式図
【図21】同第6の実施例における認識マークの形状図
【図22】同第6の実施例におけるモアレ縞の生成図
【図23】同第6の実施例におけるモアレ縞の詳細図
【図24】同第7の実施例におけるCCDの表面図
【図25】従来の位置合わせ装置の全体構成図
【符号の説明】
1 レチクル 2 第1の回折格子 3 レチクル用精密アライメント系 4 光源 5 ウェハ用精密アライメント系 6 位相比較器 7 制御系 8 ステージ 9 ウェハ 10 第2の回折格子 11 投影レンズ 12 粗アラメント系 13 第1のアライメントマーク 14 第2のアライメントマーク 15 レーザ 17 音響光学変調器 17’音響光学変調器 18 1/2λ板 19 偏光ビームスプリッタ 20 1/4λ板 21 落射光学系 22 1/2λ板 23 偏光ビームスプリッタ 24 偏光板 25 全反射ミラー 26 ビート光検出器 27 光線 28 光線 29 ビート光 30 ビーム径縮小光学系 30’ビーム径縮小光学系 31 光学系1 32 アパーチャ 33 光学系2 34 光路選択用制御系 35 ハーフミラー 36 アライメントマーク 37 レンズ 38 ミラー 40 レンズ 41 レンズ 42 認識マーク 43 レンズ 44 受像部 45 ハーフミラー 46 ハーフミラー 47 ハーフミラー 48 ハーフミラー 49 遮光マーク 50 モアレ縞 51 コヒーレント光 52 回折格子 53 回折格子 54 照明領域 55 回折光 56 スペックル光 57 反射光 58 撮像領域 59 スポット像 60 アパーチャ通過後の光線 61 回折格子 62 アパーチャを通過させない光線の照明領域 63 撮像領域 64 スポット像 65 迷光 66 認識パターン 101 X−粗アライメント系 101’Y−粗アライメント系 102 X−精密アライメント系 102’Y−精密アライメント系 200 照明光学系 201 投影用光源 202 粗アライメント用光源 203 精密アライメント用光源 204 第1の回折格子 204’第1の回折格子 205 第1のアライメントマーク 205’第1のアライメントマーク 206 レチクル 207 投影レンズ 208 照明光 209 制御系 210 ステージ 211 第2の回折格子 211’第2の回折格子 212 回折格子 213 第2のアライメントマーク 213’第2のアライメントマーク 214 ウエハ 215 認識マーク 215’認識マーク 300 ビーム縮小光学系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/30 525U (72)発明者 竹内 宏之 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (72)発明者 青木 新一郎 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (72)発明者 杉山 吉幸 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−126628(JP,A) 特開 昭63−250816(JP,A) 特開 平2−222520(JP,A) 特開 昭61−140136(JP,A) 特開 昭62−241330(JP,A) 特開 平3−29312(JP,A) 特開 昭64−7618(JP,A) 特開 昭63−274802(JP,A) 特開 昭62−54263(JP,A) 特公 平4−41485(JP,B2)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1物体のパターンを第2物体に投影
    学系を介して投影露光するための露光装置であって、前
    記第1物体および/または前記第2物体に設けられた第
    1のマーク部と、前記第1のマーク部とは別個に設けら
    れた第2のマーク部とによって形成されるモアレ縞を利
    用して前記第1物体および第2物体の相対的位置合わ
    せ、または前記第1物体および/または第2物体の絶対
    的位置合わせを行う位置合わせ手段と、前記モアレ縞を
    利用して前記投影光学系の投影倍率を検出し、前記投影
    光学系の投影倍率を制御する手段とを有する露光装置。
  2. 【請求項2】 モアレ縞はその形状が検出され、投影光
    学系の投影倍率を制御する手段は、前記投影光学系の投
    影倍率が実質的に一定となるように制御する請求項1記
    載の露光装置。
  3. 【請求項3】 更に、第1のマーク部からの出射光を撮
    像する撮像手段を有し、第2のマーク部は前記撮像手段
    に形成される請求項1または2記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 撮像手段は、画素が2次元状に配列され
    たCCDである請求項3記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 第1のマーク部および第2のマーク部
    は、ともに少なくとも一部に直線部を有する形状であ
    り、前記第1のマーク部と第2のマーク部の直線部は略
    同一方向に延在する請求項1から4のいずれか記載の露
    光装置。
  6. 【請求項6】 位置合わせ手段は、第1のマーク部の直
    線部の延在部分と第2のマーク部の内の前記第1のマー
    ク部の直線部の延在部分に対応した部分とを光学的に合
    成する請求項5記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 更に、位置合わせ手段は、振動数の異な
    る2つのコヒーレント光で第1物体および/または第2
    物体の回折格子状マーク部を照明することによって得ら
    れる光信号から、前記第1物体および第2物体の相対的
    位置、または前記第1物体および/または第2物体の絶
    対的位置を計測する計測手段を有する請求項1から6の
    いずれか記載の露光装置。
  8. 【請求項8】 更に、位置合わせ手段は、振動数の異な
    る2つのコヒーレント光が回折格子状マーク部の一部を
    照明するように前記コヒーレント光を制御する 制御手段
    を有する請求項7記載の露光装置。
  9. 【請求項9】 制御手段は、振動数の異なる2つのコヒ
    ーレント光が第1物体および/または第2物体の回折格
    子状マーク部の内部を照明するように、前記コヒーレン
    ト光の光束を制限する開口手段である請求項8記載の露
    光装置。
  10. 【請求項10】 開口手段は、振動数の異なる2つのコ
    ヒーレント光の光束を制限し、前記光束の光軸と交差す
    るように移動可能である請求項9記載の露光装置。
  11. 【請求項11】 位置合わせ手段は、第1物体および第
    2物体の相対的位置合わせ、または前記第1物体および
    /または第2物体の絶対的位置合わせを行なう検出精度
    が相対的に高い精密アライメント系と、相対的に検出精
    度が低い粗アライメント系を含み、前記粗アライメント
    系と前記精密アライメント系とが、共通の光軸を有する
    光学系を備えた請求項1から10のいずれか記載の露光
    装置。
  12. 【請求項12】 粗アライメント系は、第1および/ま
    たは第2物体の第1のマーク部と粗アライメント系の第
    2のマーク部の少なくとも一部を、同一画面にとらえて
    画像処理することによって、第1物体および/または第
    2物体の位置合わせを行い、精密アライメント系は、コ
    ヒーレント光を出射する光源を有し、前記粗アライメン
    ト系は、更に、第1および/または第2物体の第1のマ
    ーク部の少なくとも前記コヒーレント光が入射する領域
    を、画像処理に用いる画面から排除する排除手段を有す
    る請求項11記載の露光装置。
  13. 【請求項13】 排除手段は、コヒーレント光が入射す
    る領域からの出射光の光軸に対して交差するように移動
    可能な遮蔽手段である請求項12記載の露光装置。
  14. 【請求項14】 遮蔽手段は、透明基板上に形成された
    遮蔽マークである請求項13記載の露光装置。
  15. 【請求項15】 精密アライメント系において、振動数
    の異なる2つのコヒーレント光が実質的に同一光路を通
    過する請求項11から14のいずれか記載の露光装置。
JP5014035A 1993-01-29 1993-01-29 露光装置 Expired - Fee Related JP2574619B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5014035A JP2574619B2 (ja) 1993-01-29 1993-01-29 露光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5014035A JP2574619B2 (ja) 1993-01-29 1993-01-29 露光装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06232026A JPH06232026A (ja) 1994-08-19
JP2574619B2 true JP2574619B2 (ja) 1997-01-22

Family

ID=11849889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5014035A Expired - Fee Related JP2574619B2 (ja) 1993-01-29 1993-01-29 露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2574619B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20060267231A1 (en) 2005-05-27 2006-11-30 Asml Netherlands B.V. Imprint lithography
US7433018B2 (en) * 2005-12-27 2008-10-07 Asml Netherlands B.V. Pattern alignment method and lithographic apparatus
JP4897006B2 (ja) * 2008-03-04 2012-03-14 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. アラインメントマークを設ける方法、デバイス製造方法及びリソグラフィ装置
JP5324309B2 (ja) * 2009-05-12 2013-10-23 ボンドテック株式会社 アライメント装置、アライメント方法および半導体装置
JP5800456B2 (ja) 2009-12-16 2015-10-28 キヤノン株式会社 検出器、インプリント装置及び物品の製造方法
JP6039222B2 (ja) * 2011-05-10 2016-12-07 キヤノン株式会社 検出装置、検出方法、インプリント装置及びデバイス製造方法
CN113655695B (zh) * 2021-09-02 2023-11-07 西华大学 一种基于介质微球超分辨成像的复合光刻对准系统及方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0650389B2 (ja) * 1985-09-02 1994-06-29 株式会社ニコン マスク及び該マスクを用いる露光装置
JPS61140136A (ja) * 1984-12-13 1986-06-27 Toshiba Corp 位置合わせ方法
JPS62241330A (ja) * 1986-04-11 1987-10-22 Tokyo Electron Ltd 露光装置における位置合わせ方法
JP2569544B2 (ja) * 1987-04-08 1997-01-08 株式会社ニコン 位置決め装置
JPS63274802A (ja) * 1987-05-02 1988-11-11 Hitachi Ltd マ−ク検出方法及び装置
JPH065663B2 (ja) * 1987-06-30 1994-01-19 株式会社日立製作所 半導体露光方法及びその装置
JPH02126628A (ja) * 1988-11-07 1990-05-15 Canon Inc 位置合わせ装置及びその方法
JPH02222520A (ja) * 1989-02-23 1990-09-05 Nippon Seiko Kk 露光装置のアライメント装置
JP2906276B2 (ja) * 1990-06-05 1999-06-14 ダイセル化学工業株式会社 エポキシ化された(メタ)アクリレートの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06232026A (ja) 1994-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3570728B2 (ja) 離軸整列ユニットを持つリトグラフ投射装置
JP3200874B2 (ja) 投影露光装置
JP3996212B2 (ja) 整列装置およびそのような装置を含むリソグラフィー装置
JP3128827B2 (ja) 投影露光装置、並びに投影露光方法、及びその投影露光方法を用いたデバイス製造方法、及びそのデバイス製造方法により製造されたデバイス
JP4150256B2 (ja) 基準位置合わせマークに対する基板の位置合わせを測定する方法
JP3352249B2 (ja) 位置ずれ検出装置
JPH1026513A (ja) 試料面位置測定装置及び測定方法
JP3216240B2 (ja) 位置合わせ方法及びそれを用いた投影露光装置
JP3713354B2 (ja) 位置測定装置
JP2574619B2 (ja) 露光装置
US8009272B2 (en) Method and device for image measurement, exposure apparatus, substrate for image measurement, and device manufacturing method
JP3029133B2 (ja) 測定方法及び装置
KR20000006140A (ko) 노광방법및노광장치,그리고,이것을이용한디바이스제조방법
JP2000010013A (ja) 位相差顕微鏡及び重ね合わせ測定装置
JP3382389B2 (ja) 位置ずれ検出方法及びそれを用いた位置ずれ検出装置
JP3448673B2 (ja) 投影露光装置
JP2002022410A (ja) 位置検出方法及び装置
JP3218581B2 (ja) 位置決め方法、該方法を用いた露光方法及びデバイス製造方法、並びに前記製造方法で製造されたデバイス
JP3209190B2 (ja) 露光方法
JP2808595B2 (ja) 位置検出装置及び該装置を用いた投影露光装置
JP3209189B2 (ja) 露光装置及び方法
JP3209186B2 (ja) 露光装置及び方法
JPH06160020A (ja) 計測装置
JP3713355B2 (ja) 位置測定装置
JP4052691B2 (ja) 荷電粒子線装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees