JP2574380Y2 - 先端逃げ穴付き盛上げタップ - Google Patents

先端逃げ穴付き盛上げタップ

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JP2574380Y2
JP2574380Y2 JP1992037972U JP3797292U JP2574380Y2 JP 2574380 Y2 JP2574380 Y2 JP 2574380Y2 JP 1992037972 U JP1992037972 U JP 1992037972U JP 3797292 U JP3797292 U JP 3797292U JP 2574380 Y2 JP2574380 Y2 JP 2574380Y2
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敬之 松下
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、有底の下穴の底部に存
在する突起との干渉を避けるために先端面に逃げ穴が設
けられた先端逃げ穴付き盛上げタップの改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】径寸法が等しい第1ねじ山が形成された
完全山部と、その完全山部の第1ねじ山に連続して設け
られるとともに軸方向の先端に向かう程径寸法が小さく
なる第2ねじ山が形成された食付き部とを備え、被加工
物に設けられた下穴内に前記食付き部側からねじ込まれ
ることにより、その下穴の内壁表層部を塑性変形させて
雌ねじを成形する盛上げタップが従来から知られてい
る。また、奥行き寸法が比較的短い有底の下穴に雌ねじ
を加工する場合であって、しかもその下穴の底部に突起
が存在するような場合には、要求される雌ねじの長さ寸
法を確保しつつ突起と干渉することなくねじ立てができ
るように、上記食付き部の先端面に逃げ穴を設けること
がある。図4の盛上げタップ50は、かかる先端逃げ穴
付き盛上げタップの一例であり、雌ねじ64を加工すべ
き被加工物56の下穴62の底部に存在する突起58と
の干渉を避けるため、食付き部52の先端面に逃げ穴6
0が形成されている。なお、このように雌ねじを形成す
べき下穴の底部に突起を有する被加工物としては、例え
ば図6に示すブレーキホースの口金等が知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな先端逃げ穴付き盛上げタップにおいては、被加工物
を塑性変形させるために径方向から大きな負荷が加わる
食付き部先端の肉厚が薄くなるため、その突起に対応し
て大きな逃げ穴を形成しようとすると、十分な強度が得
られなくなって工具が破損し易くなるという問題があっ
た。前記盛上げタップ50について具体的に説明する
と、食付き部52に設けられた第2ねじ山54は、その
外径,有効径,および谷径がそれぞれ先端に向かうに従
って小さくされているため、径寸法の小さい食付き部5
2の先端部分では第2ねじ山54の谷底から逃げ穴60
までの肉厚が薄くなり、十分な強度が得られなくなって
しまうのである。なお、切れ刃により雌ねじを切削加工
するねじ切削タップは、径方向から受ける負荷が盛上げ
タップに比較して小さいため、上記のように肉厚が薄く
なっても強度的にそれ程問題となることはない。
【0004】一方、食付き部先端側の強度を確保するた
めに、例えば図5の盛上げタップ70のように食付き部
72の先端面に小さな逃げ穴74を形成した場合には、
突起58との干渉を避けるためにタップのねじ込み深さ
が浅くなり、予め定められた所定の長さ寸法の雌ねじ6
4を形成するためには、食付き部72の長さCをその分
だけ短くしなければならない。このように食付き部72
の長さCを短くすると、1山当たりの加工量が多くなる
ため、それだけ負荷が大きくなり、上記と同様に工具破
損を招くばかりでなく加工精度も損なわれる。
【0005】本考案は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、食付き部の先端側に
おける強度を充分に確保しつつ大きな逃げ穴を形成でき
るようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本考案の要旨とするところは、径寸法が等しい第1
ねじ山が形成された完全山部と、その完全山部の第1ね
じ山に連続して設けられるとともに軸方向の先端に向か
う程径寸法が小さくなる第2ねじ山が形成された食付き
部と、その食付き部の先端面に設けられた逃げ穴とを備
え、被加工物に設けられた有底の下穴内に前記食付き部
側からねじ込まれることにより、その下穴の底部に存在
する突起と干渉することなくその下穴の内壁表層部を塑
性変形させて雌ねじを成形する先端逃げ穴付き盛上げタ
ップにおいて、前記食付き部の第2ねじ山を、成形すべ
き雌ねじと等しい一定のリードで形成するとともに、
の外径および有効径についてはそれぞれ軸方向の先端に
向かう程径寸法が小さくなるが、谷径については前記完
全山部における第1ねじ山の谷径と略等しい略一定の径
寸法としたことにある。
【0007】
【作用および考案の効果】このような先端逃げ穴付き盛
上げタップにおいては、食付き部の第2ねじ山が、その
外径および有効径についてはそれぞれ軸方向の先端に向
かう程径寸法が小さくなるが、谷径については完全山部
における第1ねじ山の谷径と略等しい略一定の径寸法と
されているため、食付き部先端面に逃げ穴を形成して
も、径寸法が小さい食付き部先端側における第2ねじ山
の谷底から逃げ穴までの肉厚を大きくできる。これによ
り、食付き部先端の強度を十分に確保しつつ、その食付
き部の先端面に比較的大きな逃げ穴を形成することが可
能となり、食付き部の長さをできるだけ長くして1山当
たりの負荷を小さく維持することにより、精度の高い雌
ねじを安定して加工できるようになるとともに、工具寿
命が向上させられる。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0009】図2は本考案の一実施例である先端逃げ穴
付き盛上げタップ(以下、単に盛上げタップという)1
0の正面図であり、図3は先端側からの視図である。こ
の盛上げタップ10は、タッピングマシン等に把持され
るシャンク部12と、成形すべき雌ねじに対応する雄ね
じが形成されたねじ部14とからなり、ねじ部14は、
径寸法が等しい第1ねじ山16が形成された完全山部1
8と、その完全山部18の第1ねじ山16に連続して設
けられ且つ軸方向の先端に向かう程径寸法が小さくなる
第2ねじ山20が形成された食付き部22とから構成さ
れている。これらの第1ねじ山16および第2ねじ山2
0は、図1から明らかなように成形すべき雌ねじと等し
い一定のリードで設けられている。また、図3から判る
ように、ねじ部14は、周方向において等間隔な3箇所
に突出部24を備えているとともに、それら突出部24
の中間部分はそれぞれ逃げ部26とされており、上記3
箇所の突出部24によって雌ねじの盛上げ成形が行われ
るようになっている。
【0010】この盛上げタップ10は、雌ねじ成形状態
の断面を示す図1から明らかなように、被加工物32に
設けられた有底の下穴34に雌ねじ36を成形するため
のものであり、食付き部22側から下穴34内にねじ込
まれることにより、主として食付き部22の第2ねじ山
20により下穴34の内壁表層部を塑性変形させて雌ね
じ36のねじ山を形作るようになっている。また、この
被加工物32の下穴34の底部には突起40が存在して
おり、この突起40と干渉することなく雌ねじ加工を行
うために、上記食付き部22の先端面28には部分円錐
形状の逃げ穴30が設けられている。
【0011】ここで、食付き部22の第2ねじ山20
は、その外径および有効径についてはそれぞれ軸方向の
先端に向かう程径寸法が小さくなるが、谷径については
完全山部18における第1ねじ山16の谷径と等しい一
定の径寸法とされている。具体的には、第2ねじ山20
の山頂は図1において軸心に対して傾斜した直線Lに沿
って低くなるように形成されているが、第2ねじ山20
の谷底は、完全山部18の第1ねじ山16の谷底と同じ
一定の径寸法dで形成されている。このため、食付き部
22の先端面28に突起40に対応する大きな逃げ穴3
0が設けられているにも拘らず、食付き部22の先端側
の部分における谷底から逃げ穴30までの肉厚が薄肉と
ならず、被加工物32の塑性変形に伴う比較的大きな径
方向の負荷に対して必要な強度が確保される。また、大
きな逃げ穴30が設けられることにより、突起40と干
渉することなく下穴34の奥深くまで盛上げタップ10
をねじ込むことが可能となり、予め定められた雌ねじ3
6の有効ねじ長さAを確保しつつ食付き部22の軸方向
の長さ寸法Bを大きくできる。
【0012】このように、本実施例の盛上げタップ10
によれば、食付き部22の先端側部分の強度を十分に確
保しつつ、その食付き部22の先端面28に大きな逃げ
穴30を形成できるため、被加工物32の下穴34の奥
深くまで盛上げタップ10を食い込ませることが可能
で、雌ねじ36の有効ねじ長さAを確保しつつ食付き部
22の軸方向長さBが十分に得られて第2ねじ山20の
1山当たりの負荷が軽減され、精度の高い雌ねじを安定
して加工できるようになるとともに、盛上げタップ10
の寿命が向上させられる。
【0013】以上、本考案の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本考案は他の態様で実施することも
できる。
【0014】例えば、前述の実施例においては、食付き
部22における第2ねじ山20の谷径が完全山部18に
おける第1ねじ山16の谷径と等しい一定の径寸法dと
されていたが、第2ねじ山20の谷径は、雌ねじ36の
成形後に盛上げタップ10をその成形された雌ねじ36
のねじ山と干渉することなく抜き出すことができればよ
いので、成形される雌ねじ36の内径寸法よりも小さい
範囲で食付き部22先端の必要強度を考慮して適宜定め
ることができるとともに、軸方向において僅かに変化し
ていても差支えない。
【0015】また、前述の実施例においては、ねじ部1
4は図3において周方向の3箇所に突出部24を備えて
いたが、突出部24の数は適宜変更することが可能であ
るとともに、1ピッチ当たりの数は必ずしも整数でなく
ても良い。
【0016】その他一々例示はしないが、本考案は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の先端逃げ穴付き盛上げタップによるねじ
成形状態を示す断面図である。
【図2】本考案の一実施例である先端逃げ穴付き盛上げ
タップの正面図である。
【図3】図2の盛上げタップの先端側からの視図であ
る。
【図4】従来の先端逃げ穴付き盛上げタップによるねじ
成形状態の一例を示す図である。
【図5】従来の先端逃げ穴付き盛上げタップによるねじ
成形状態の別の一例を示す図である。
【図6】本考案の先端逃げ穴付き盛上げタップを用いて
雌ねじが好適に加工される被加工物の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
10:先端逃げ穴付き盛上げタップ 16:第1ねじ山 18:完全山部 20:第2ねじ山 22:食付き部 28:先端面 30:逃げ穴 32:被加工物 34:下穴 36:雌ねじ 40:突起

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 径寸法が等しい第1ねじ山が形成された
    完全山部と、該完全山部の第1ねじ山に連続して設けら
    れるとともに軸方向の先端に向かう程径寸法が小さくな
    る第2ねじ山が形成された食付き部と、該食付き部の先
    端面に設けられた逃げ穴とを備え、被加工物に設けられ
    た有底の下穴内に前記食付き部側からねじ込まれること
    により、該下穴の底部に存在する突起と干渉することな
    く該下穴の内壁表層部を塑性変形させて雌ねじを成形す
    る先端逃げ穴付き盛上げタップにおいて、 前記食付き部の第2ねじ山を、成形すべき雌ねじと等し
    い一定のリードで形成するとともに、その外径および有
    効径についてはそれぞれ軸方向の先端に向かう程径寸法
    が小さくなるが、谷径については前記完全山部における
    第1ねじ山の谷径と略等しい略一定の径寸法としたこと
    を特徴とする先端逃げ穴付き盛上げタップ。
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