JP2573921Y2 - タキシーメータ - Google Patents

タキシーメータ

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JP2573921Y2
JP2573921Y2 JP1993020646U JP2064693U JP2573921Y2 JP 2573921 Y2 JP2573921 Y2 JP 2573921Y2 JP 1993020646 U JP1993020646 U JP 1993020646U JP 2064693 U JP2064693 U JP 2064693U JP 2573921 Y2 JP2573921 Y2 JP 2573921Y2
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正 渡井
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はタキシーメータに係り、
特に、時間帯によって料率の異なる料金演算を行えるよ
うにしたタキシーメータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】タキシー料金は、所定の時間帯の間、例
えば午後11時から翌朝5時までの深夜の間2割増の深
夜割増料金になることが定められている。
【0003】これに対し、タキシーメータには、賃走、
割増、迎車、支払、空車などのタリフを設定するための
押しボタンスイッチからなるタリフ設定器が料金及びタ
リフ表示装置と一体的に設けられており、タキシーの乗
務員が乗客を乗せたときは、メータに取り付けられたタ
リフ設定器を操作して、営業走行に入る。
【0004】この時、設定されている割増料金の時間帯
外であるにもかかわらず、タリフ設定器の割増料金ボタ
ンを誤って操作してしまうことがあり、また乗務員が不
正に割増料金ボタンを操作することも考えられる。この
ような場合には、乗客との金銭トラブルが生じたり、ま
た乗務員が営業所に戻ってからの金銭トラブルが生じる
という問題点がある。
【0005】そこで従来、割増料金の時間帯外にタキシ
ーメータのタリフ設定器を誤って操作しても、メータが
割増料金演算の動作をすることがなく、また乗務員が不
正に割増料金用のタリフボタンを操作することも防止で
きるようにしたタキシーメータが例えば実公平2−16
43号公報において提案されている。
【0006】この提案のタキシーメータでは、タキシー
の営業走行において、タリフ設定器のタリフ位置に基づ
いて料金演算手段が、賃走料金演算、割増料金演算、そ
の他の料金演算を択一的に行うと共に、所定時間帯外で
あれば、割増料金演算を禁止して、乗務員の誤操作や不
正な操作を防止するようにしている。
【0007】具体的には、割増タリフボタンが操作され
たとき、現在の時刻が割増時間帯内であるかどうかを判
断し、割増時間帯内でないときには、警告を発生して正
しいタリフのボタン操作を促すか或いは料金演算を強制
的に賃走料金演算を行うようにするようになっていた。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】上述した従来のタキシ
ーメータでは、所定時間帯に対応した料金演算を設定す
ることができるようになっている。例えば賃走時間帯に
は賃走料金演算処理を設定することができる。しかし、
その後直ぐに割増時間帯になっても料金演算を割増料金
演算処理に切り換えることができないため、乗務員は当
然徴収できる割増料金を得ることができないという問題
がある。
【0009】このような問題を解消するには、タキシー
メータに内蔵している時計が正確であるという前提で、
所定時間帯を越えたときに料金演算処理を自動的に切り
換えることが考えられる。
【0010】しかし、時計の時刻が正確であるという保
証がなく、時計の時刻が誤っているとき、特に時計が進
んでいるとき或いは乗務員が不正に時計を進めたときに
は、早く割増料金演算が開始して乗客に損害を与えてし
まうという問題が生じる。
【0011】よって本考案は、上述した従来の問題点に
鑑み、時間帯に応じた料金演算を的確に設定できるよう
にして不正の入る余地を少なくすると共に、時間帯を越
えたとき自動的に料金演算処理を切り換えるようにして
時間帯に応じた料金を適正に徴収できるようにし、また
自動切り換えに伴って発生する時計の狂いによる問題を
解消できるようにしたタキシーメータを提供することを
目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本考案により成されたタキシーメータは、図1の基本構
成図に示すように、料金及びタリフなどを表示する表示
装置14と、タキシー車両の走行距離に基づいて距離パ
ルスを発生する距離パルス発生器16と、前記表示装置
14と一体的に設けられ各種のタリフを設定するための
複数の押しボタンスイッチで構成されたタリフ設定器1
5と、設定されたタリフや前記距離パルス発生器16か
らの距離パルスなどに基づいて、設定された料金演算処
理を行い、その結果を前記表示装置14に表示させる料
金演算手段10aと、現在時刻を管理する時計手段12
と、前記料金演算手段10aによる料金演算処理が設定
されていない状態で、時刻によって処理を変える時刻対
象タリフに対応する前記タリフ設定器15の押しボタン
スイッチが操作されたとき、前記時計手段12の現在時
刻が所定時間帯の内外であるか否かにより前記料金演算
手段による料金演算処理を設定する処理設定手段10b
と、該処理設定手段10bにより設定された料金演算処
理を前記所定時間帯を越えて行ったとき、設定されてい
る料金演算処理を所定時間帯に対応する処理に自動的に
切り換える処理自動切り換え手段10cと、該処理自動
切り換え手段10cが料金演算処理を自動的に切り換え
るX秒前に警報を発する警報手段17と、前記処理設定
手段10b及び処理自動切り換え手段10cの前記時刻
に関する機能を解除する時刻機能解除手段10eと前記
処理自動切り換え手段10cにより料金演算処理が切り
換え設定されている状態で、該設定された料金演算処理
と異なる処理を行う時刻対象タリフに対応する前記タリ
フ設定器15の押しボタンスイッチが操作されたとき、
既に設定されている料金演算処理を該操作された時刻対
象タリフに対応する処理に切り換える処理切り換え手段
10dを備えることを特徴としている。また、上記タキ
シーメータは、前記処理自動切り換え手段10cにより
料金演算処理が切り換え設定されている状態で、該設定
された料金演算処理と異なる処理を行う時刻対象タリフ
に対応する前記タリフ設定器15の押しボタンスイッチ
が操作されたとき、既に設定されている料金演算処理を
該操作された時刻対象タリフに対応する処理に切り換え
る処理切り換え手段10dと、前記料金演算手段10a
が料金演算中、前記タリフ設定器15のスイッチ操作に
応じ、実行中の料金演算の処理を他の料金演算処理に切
換える処理手動切り換え手段10fを更に備えることを
特徴としている。
【0013】
【作用】上記構成により、料金演算手段10aが、設定
されたタリフや距離パルス発生器16からの距離パルス
などに基づいて、設定された料金演算処理を行い、その
結果を表示装置14に表示させるようになっていて、こ
の料金演算手段10aが行う演算処理を処理設定手段1
0bが設定する。処理設定手段10bは、演算処理手段
10aによる料金演算処理が設定されていない状態で、
時刻によって処理を変える時刻対象タリフに対応するタ
リフ設定器15の押しボタンスイッチが操作されたと
き、時計手段12の現在時刻が所定時間帯の内外である
か否かにより料金演算手段10aによる料金演算処理を
設定する。そして、処理自動切り換え手段10cが、処
理設定手段10bにより設定された料金演算処理を所定
時間帯を越えて行ったとき、設定されている料金演算処
理を所定時間帯に対応する処理に自動的に切り換える。
また、警報手段17が、処理自動切り換え手段10cが
料金演算処理を自動的に切り換えるX秒前に警報を発す
る。
【0014】よって、一度時刻対象タリフに対応するタ
リフ設定器15の押しボタンスイッチの操作によって処
理設定手段10bが設定した料金演算処理を、所定時間
帯を越えて行ったときに新しい時間帯に対応する処理に
自動的に切り換え、またこのとき警報手段17が切り換
えX秒前に警報を発するので、この警報によって、この
切り換わりが適正な時刻に行われるか否かを判断できる
ようになり、時計の狂いや不正によって不当な料金とな
ることを防ぐのに役立つ。
【0015】特に、時刻機能解除手段10eが、処理自
動切り換え手段10cにより自動的に切り換えられて設
定された料金演算処理を前記タリフ設定器15の押しボ
タンスイッチの操作により切り換える時刻機能を解除す
ることができるので、警報によって切り換わりが適正な
時刻に行われているか判断した結果が適正でないときに
は、適正な処理に変更することができる。
【0016】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は本考案によるタキシーメータの一実施例を
示すブロック図であり、同図において、10はマイクロ
コンピュータからなる中央処理装置(CPU)であり、
このCPU10はリードオンリーメモリ(ROM)11
に格納された制御プログラムに従って各種の処理を行
う。なお、ROM11には、制御プログラムの他にも、
各種のパラメータや割増設定時刻の開始及び終了(所定
時間帯)などが逐次呼び出し可能に格納されている。
【0017】12は現在時刻を管理する時計装置であ
り、乗務員によって修正操作可能である。この時計装置
12により管理された現在時刻とタリフ設定とによって
CPU10は賃走料金演算、割増料金演算などの料金演
算を制御するものである。
【0018】13はタキシーの各種データを一時的に格
納するためのランダムアクセスメモリ(RAM)であ
り、このRAM13に格納されるデータとしては、営業
時の車番、乗務員コード、全走行距離、実車走行距離、
乗車回数、その後の料金加算回数その他当日の各指数な
どがある。
【0019】14は料金やタリフなどを表示する表示装
置であり、タリフやCPU10によって演算された料金
額を表示するもので、これには各種の表示器が採用され
る。
【0020】15はタリフを設定するためのタリフ設定
器であり、賃走、割増、迎車、支払、空車などの料金制
を指示するための複数の押しボタンスイッチからなり、
タキシーメータの前面に設けられた上記表示装置14と
一体的に取り付けられる。
【0021】16はタキシー車両の走行距離に基づいて
距離パルスを発生する距離パルス発生器である。17は
タリフ設定器15によるタリフ操作に応じて操作音や警
告音を発生する警報手段としてのブザーであり、この警
報手段としてのブザー17は、光源の点滅によって警報
を発する警報光源と置き換えられたり、或いは組み合わ
せて使用することができる。
【0022】上述した構成のタキシーメータでは、タリ
フ設定器15のいずれかの押しボタンスイッチが操作さ
れたとき、その操作されたタリフ位置を表示装置14に
表示すると共に、そのタリフ位置に応じた料金演算を選
択し、逐次料金金額の表示を行うものである。
【0023】また、ROM11には所定時間帯を決める
割増設定時刻が予め格納されており、タリフ設定器15
によって賃走や割増タリフのように料金演算に時刻が関
係する時刻対象タリフのいずれかの押しボタンスイッチ
が操作されたときには、時計装置12が管理している現
在時刻を所定時間帯と比較し、操作されたタリフが所定
時間帯内外いずれのものであるかを判断し、この判断の
結果によって料金演算処理を決定すると共に決定した演
算処理に対応するタリフを表示装置14に表示し、演算
処理した料金金額を逐次表示する。
【0024】以下、時刻対象タリフが賃走タリフと割増
タリフの2種類からなる場合の動作を図3を参照して説
明する。
【0025】図3は操作タリフ、時計装置12の時刻、
タリフ表示及び操作(警告)音の関係を示し、割増切り
換え時刻を夜11時とした場合の操作例について説明す
る。今、夜11時以前に賃走タリフ操作を行うと、操作
されたタリフと時計装置12の時刻とを比較し、操作が
適当であると判別して通常のピッという操作音を発生さ
せると共に、表示装置14のタリフ表示を賃走にする。
【0026】これに対し、午後11時以前に割増タリフ
操作を行うと、操作されたタリフと時計装置12の時刻
との比較の結果がNGとなって、ピッピッピッピッとい
う警告音を1秒毎に10回断続的に発生させると共に、
適当なタリフである賃走を自動的に判別してその賃走タ
リフを表示装置14に表示させる。乗務員は上記警告音
によって、操作したタリフと異なるタリフが設定された
ことを知ることができる。
【0027】上述のように時刻対象タリフが時計装置1
2の時刻に基づいて選択されると、その後時刻対象タリ
フの操作が行われても、時計装置12の時刻に基づく判
断は行わず、操作されたタリフをそのまま受入て、切り
換えることができる。よって、時計装置12の時刻が午
後11時以前であって表示装置14に表示されているタ
リフがに賃走になっているときに、実際の時刻が午後1
1時を経過していることに気が付いたときには、タリフ
を変更するためにタリフ設定器15の割増タリフを操作
することによって、タリフを割増に切り換えることがで
きることができ、これによって表示装置14に割増タリ
フを表示すると共に、ピッピッピッピッという警告音を
1秒毎に10回断続的に発生させる。
【0028】今、タリフが賃走になっている状態で営業
している途中で午後11時X秒前になると、ピッピッピ
ッピッという警告音を1秒毎に10回断続的に発生させ
る。よって、乗務員はこの警告音により時計装置12の
時刻が午後11時であることを知ることができ、もし実
際の時刻が午後11時前であるときには、上述したと同
様の操作によって元の賃走タリフに切り換えて戻すこと
ができる。
【0029】また、賃走が最初のタリフ操作によって設
定されたものであることを条件に、午後11時でタリフ
を割増に自動的に切り換え、これによって表示装置14
に割増タリフを表示すると共に、ピッピッピッという警
告音を1秒間に10回断続的に発生させる。
【0030】上述したと同様のことは午後11時以後に
おいても行われ、例えば午後11時後に割増タリフの操
作を行うと、このタリフがそのまま受け入れられて設定
される。しかし、実際の時刻が午後11時前であること
に気が付いたときには、続けて賃走タリフ操作を行うこ
とによってタリフを賃走に切り換えることができ、この
ときピッピッピッピッという警告音を1秒毎に10回断
続的に発生させ、乗務員に時計装置12の時刻に反した
タリフ操作を正しく直したことを知らせる。
【0031】図示しないが、午後11時以後に賃走タリ
フを操作したときには自動的に割増タリフが設定される
と共に、警告音が発生される。なお、所定時間帯の解除
時刻である午前5時の前後においては、上述した午後1
1時の前後の場合と逆の動作が行われる。
【0032】上述のように、時刻対象タリフが操作され
ると、その操作されたタリフに関係なく時計装置12の
時刻を基準にして自動的にタリフ設定されるようになっ
ているが、一度このタリフ設定が行われた後は、再度時
刻対象タリフ操作しても時計装置12の時刻を基準にし
た自動タリフ設定機能はなくなり、操作通りのタリフ設
定ができるようになっている。従って、時計装置12の
時刻に誤りがあるときには、正しいタリフに設定し直す
ことができる。
【0033】また、タリフ設定後に所定時間帯を越えた
場合に、自動的にタリフを切り換えるようになっている
が、このときタリフが切り換わったことを警告するよう
になっているので、この警告によって時刻を確認し、時
計装置12の時刻に誤りがあるときには、正しいタリフ
に設定し直すことができる。
【0034】以上概略説明した装置の動作の詳細を、C
PU10がROM11中の制御プログラムに従って行う
処理を示す図4のフローチャートを参照しながら以下説
明する。
【0035】CPU10は電源の投入によって動作を開
始し、その最初のステップS1において、初期設定を行
う。この初期設定においては、ROM11から各種のデ
ータを読み込む。その後ステップS2に進んでタリフ設
定器15の空車タリフボタンスイッチが操作されたか否
かを判定し、この判定がYESのときにはステップS3
に進んで時刻機能フラグをオン状態にすると共に空車初
期設定を行ってからステップS4に進み、NOのときに
はステップS3を飛ばしてステップS4に進む。
【0036】ステップS4においてはタリフ設定器15
の賃走タリフボタンスイッチが操作されたか否かを判定
する。ステップS4の判定がNOのときにはステップS
5に進んで割増タリフボタンスイッチが操作されたか否
かを判定する。ステップS5の判定がNOのときにはス
テップS6に進んでその他のタリフボタンスイッチが操
作されたか否かを判定する。ステップS6の判定がNO
のときには後述する自動切り換え処理ステップS7およ
び設定された処理に従って演算処理を行うステップS2
3を経て上記ステップS2に戻り、ステップS6の判定
がYESのときにはステップS8のその他タリフ処理を
行ってから上記ステップS7およびS23を経て上記ス
テップS2に戻る。
【0037】上記ステップS4の判定がYESのとき、
すなわち賃走タリフボタンスイッチが操作されたときに
はステップS9に進み、ここで時計装置12の時刻によ
って現在の時刻が賃走時間帯であるか否かを判定する。
ステップS9の判定がYESのときにはステップS10
に進んで賃走処理を設定し、以後ステップS7およびS
23を経て上記ステップS2に戻る。ステップS9の判
定がNOのときにはステップS11に進んでブザー17
にピッピッピッピッという警告音を10回継続して発生
させ、その後ステップS12に進んで時刻機能フラグが
オン状態であるか否かを判定する。このステップS12
の判定YESのときにはステップS13に進み、ここで
割増処理中であるか否かを判定し、この判定がNOであ
ればステップS14に進んで割増処理を設定してから上
記ステップS7およびS23を経てステップS2に戻
る。
【0038】上記ステップS13の判定がYESのと
き、すなわち、既に割増処理が設定されていてその処理
中であるときに、賃走タリフボタンスイッチが操作され
たときには、ステップS15に進んで時刻機能タリフを
オフ状態にしてからステップS10に進んで賃走処理を
設定してから上記ステップS7およびS23を経てステ
ップS2に戻る。
【0039】一方、上記ステップS5の判定がYESの
ときにはステップS16に進んで賃走時間帯であるか否
かを判定する。このステップS16の判定がNOのとき
にはステップS17に進んで割増処理を設定し、以後ス
テップS7を経て上記ステップS2に戻る。ステップS
16の判定がYESのときにはステップS18に進んで
ブザー17にピッピッピッピッという警告音を10回継
続して発生させ、その後ステップS19に進んで時刻機
能フラグがオン状態であるか否かを判定する。このステ
ップS19の判定がYESのときにはステップS20に
進み、ここで割増処理中であるか否かを判定し、この判
定がNOであればステップS21に進んで割増処理を設
定してから上記ステップS7およびS23を経てステッ
プS2に戻る。
【0040】上記ステップS20の判定がYESのと
き、すなわち、既に賃走処理が設定されていてその処理
中であるときに、割増タリフボタンスイッチが操作され
たときには、ステップS22に進んで時刻機能フラグを
オフ状態にしてからステップS17に進んで割増処理を
設定してから上記ステップS7およびS23を経てステ
ップS2に戻る。
【0041】上記ステップS7の自動切り換え処理は、
具体的には図5および6に示すように、その最初のステ
ップS7aにおいて時刻機能フラグがオン状態であるか
否かを判定し、このステップS7aの判定がYESのと
きにはステップS7bに進んで賃走処理中か否かを判定
し、このステップS7bの判定がNOのときにはステッ
プS7jに進んで割増処理中であるか否かを判定し、ス
テップS7jの判定がNOのときには上記ステップS2
3を経てS2に戻る。
【0042】上記ステップ7bの判定結果がYESのと
き、すなわち、賃走処理中のときはステップS7cに進
み、ここで賃走から割増に切り換える時間のX秒前期
間、すなわちX秒前から切り換え時間までの間であるか
否かを判定する。このステップ7cの判定がYESのと
きはステップ7dに進んでブザー17にピッピッピッと
いう警告音を10回継続して発生させてステップS7e
に進む。
【0043】ステップ7eでは、賃走タリフがオンであ
るか否かを判定し、判定結果がNOの場合はステップS
7jに進み、判定結果がYESの場合はステップS7f
に進んで時刻機能フラグをオフにしてステップS7jに
進む。なおステップS7cでYESと判定される回数は
非常に多く存在するが、この場合ステップ7dでブザー
音を発生するのは最初の回のみとなっている。
【0044】上記ステップS7cの判定がNOのとき、
すなわち、賃走より割増切換X秒前期間でないときはス
テップS7gに進み、ここで割増時間帯であるか否かを
判定する。このステップS7gの判定がNOのときには
上記ステップS7jに進み、判定がYESのときにはス
テップS7hに進んでブザー17にピッピッピッピッと
いう警告音を10回継続して発生させ、その後ステップ
S7iに進んで割増処理を設定してから上記ステップS
7jに進む。
【0045】上記ステップ7jの判定結果がYESのと
き、すなわち、割増処理中のときはステップS7kに進
み、ここで割増から賃走に切り換える時間のX秒前期
間、すなわちX秒前から切り換え時間までの間であるか
否かを判定する。このステップ7kの判定YESのとき
はステップ7lに進んでブザー17にピッピッピッとい
う警告音を10回継続して発生させてステップS7mに
進む。
【0046】ステップ7mでは、割増タリフがオンであ
るか否かを判定し、判定結果がNOの場合はステップS
2に戻り、判定結果がYESの場合はステップS7mに
進んで時刻機能フラグをオフにしてステップS23を経
てS2に戻る。なおステップS7kでYESと判定され
る回数は非常に多く存在するが、この場合ステップ7l
でブザー音を発生するのは最初の回のみとなっている。
【0047】上記ステップS7kの判定がNOのとき、
すなわち、割増より賃走切換X秒前期間でないときはス
テップS7oに進み、ここで賃走時間帯であるか否かを
判定する。このステップS7oの判定がNOのときには
上記ステップS23を経てS2に戻り、判定がYESの
ときにはステップS7pに進んでブザー17にピッピッ
ピッピッという警告音を10回継続して発生させ、その
後ステップS7qに進んで賃走処理を設定してから上記
ステップS2に戻る。
【0048】以上説明したフローチャートの実行によ
り、タリフが空車であり、時刻が午後11時前であると
きに、賃走タリフボタンスイッチを操作すると、ステッ
プS4及びステップS9の判定がYESになってステッ
プS10に進んで賃走処理を設定するので、以後賃走処
理による料金演算を行う。
【0049】タリフが空車であり、時刻が午後11時前
であるときに、割増タリフボタンスイッチを操作する
と、ステップS5及びステップS16の判定がYESに
なってステップS18に進んでブザー17に警告音を発
生させる。その後進むステップS19の判定がYES、
次のステップS20がNOとなってステップS21にお
いて賃走処理を設定する。すなわち、所定時間帯になる
前に異なるタリフを操作したときには警告音を発して正
しいタリフを設定する。
【0050】タリフが賃走であり、時刻が午後11時前
であるときに、割増タリフボタンスイッチを操作する
と、ステップS5及びステップS16の判定がYESに
なってステップS18に進んでブザー17に警告音を発
生させる。そして、ステップS19及びS20の判定が
YESになってステップS22に進んで時刻機能フラグ
をオフ状態にしてからステップS17に進んで割増処理
を設定するので、一度設定した賃走タリフを割増タリフ
に切り換えることができる。
【0051】タリフが割増であり、時刻が午後11時後
であるときに、賃走タリフボタンスイッチを操作する
と、ステップS4の判定がYES、ステップS9の判定
がNOになってステップS11進んでブザー17に警告
音を発生させる。その後進むステップS12の判定がN
OとなってステップS15において時刻機能フラグをオ
フ状態にしてからステップS10において賃走処理を設
定する。よって、一度設定された割増処理が賃走タリフ
ボタンスイッチの操作によって賃走処理に設定し直すこ
とができる。
【0052】時刻機能フラグがオン状態であるときに、
賃走処理が設定されている状態で午後11時よりX秒
前、又は割増処理が設定されている午前5時よりX秒前
になると、ステップS7c又はS7kの判定がYESと
なってステップS7h又はS7lに進んでブザー17に
警告音を発生させると共に、ステップS7f又はS7m
に進んで、賃走タリフ又は割増タリフがオンであれば、
ステップS7f又はS7mで時刻機能フラグをオフとす
る。すなわち自動切り換えを解除する。
【0053】また、賃走処理が設定されている状態で午
後11時を過ぎるか、又は割増処理が設定されている状
態で午前5時を過ぎると、ステップS7g又はS7oの
判定がYESとなってステップS7h又は7bに進んで
ブザー17に警告音を発生させると共に、ステップS7
i又はS7gに進んで割増処理又は賃走処理に自動的に
切り換える。
【0054】上述のフローチャートの説明から明らかな
ように、CPU10は、設定されたタリフや前記距離パ
ルス発生器16からの距離パルスなどに基づいて、設定
された料金演算処理を行い、その結果を表示装置14に
表示させる料金演算手段10aとして働く。
【0055】また、CPU10は、現在時刻を管理する
時計手段12と、料金演算手段10aによる料金演算処
理が設定されていない状態で、時刻によって処理を変え
る時刻対象タリフに対応するタリフ設定器15の押しボ
タンスイッチが操作されたとき、時計装置12の現在時
刻が所定時間帯の内外であるか否かにより料金演算手段
による料金演算処理を設定する処理設定手段10bとし
ても働く。
【0056】更に、CPU10は、処理設定手段10b
により設定された料金演算処理を所定時間帯を越えて行
ったとき、設定されている料金演算処理を所定時間帯に
対応する処理に自動的に切り換える処理自動切り換え手
段10cと、処理自動切り換え手段10cにより料金演
算処理が切り換え設定されている状態で、該設定された
料金演算処理と異なる処理を行う時刻対象タリフに対応
するタリフ設定器15の押しボタンスイッチが操作され
たとき、既に設定されている料金演算処理を該操作され
た時刻対象タリフに対応する処理に切り換える処理切り
換え手段10dとしてそれぞれ働く。
【0057】なお実施例ではブザーを用いて警報を発す
るようにしていたが、ブザーに替えてスピーカを用い、
スピーカより現在時刻を報知するようにすれば、報知内
容が容易に理解できるようになる。
【0058】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、一
度時刻対象タリフに対応する操作によって時刻に対応す
る料金演算処理が設定されても、所定時間帯を越えたと
きには自動的に料金演算処理を切り換えるので、適正な
料金徴収を行うことができ、また、切り換えX秒前およ
び料金演算処理が切り換わったとき警報によって分かる
ようになっているので、そのときの時刻によって切り換
えが適正な時刻であるか否かを判断することができ、時
計の狂いや不正によって不当な料金演算が行われること
を予防できるようになっている。
【0059】更に、自動的に切り換わった料金演算処理
を正しい時刻に合わせたタリフに設定し直すことも可能
になっている。また、警報として現在時刻を報知させる
ようにしたので、報知内容を容易に理解することがで
き、客とのトラブルを無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるタキシーメータの基本構成を示す
ブロック図である。
【図2】本考案によるタキシーメータの一実施例を示す
ブロック図である。
【図3】本考案の動作を説明するための説明図である。
【図4】図2中のCPUが制御プログラムに従って行う
処理を示すフローチャートである。
【図5】図4中のフローチャートの詳細を示すフローチ
ャートである。
【図6】図4中のフローチャートの詳細を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】 10a 料金演算手段 10b 処理設定手段 10c 処理自動切り換え手段 10d 処理切り換え手段 10e 時刻機能解除手段 10f 処理手動切り換え手段 12 時計手段 14 表示装置 15 タリフ設定器 16 距離パルス発生器 17 警報手段

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 料金及びタリフなどを表示する表示装置
    と、 タキシー車両の走行距離に基づいて距離パルスを発生す
    る距離パルス発生器と、 前記表示装置と一体的に設けられ各種のタリフを設定す
    るための複数のスイッチで構成されたタリフ設定器と、 設定されたタリフや前記距離パルス発生器からの距離パ
    ルスなどに基づいて、設定された料金演算処理を行い、
    その結果を前記表示装置に表示させる料金演算手段と、 現在時刻を管理する時計手段と、 前記料金演算手段による料金演算処理が設定されていな
    い状態で、時刻によって処理を変える時刻対象タリフに
    対応する前記タリフ設定器のスイッチが操作されたと
    き、前記時計手段の現在時刻が所定時間帯の内外である
    か否かにより前記料金演算手段による料金演算処理を設
    定する処理設定手段と、 該処理設定手段により設定された料金演算処理を前記所
    定時間帯を越えて行ったとき、設定されている料金演算
    処理を所定時間帯に対応する処理に自動的に切り換える
    処理自動切り換え手段と、 該処理自動切り換え手段が料金演算処理を自動的に切り
    換えるX秒前に警報を発する警報手段と、 前記処理設定手段及び処理自動切り換え手段の前記時刻
    に関する機能を解除する時刻機能解除手段とを備えたこ
    とを特徴とするタキシーメータ。
  2. 【請求項2】 前記処理自動切り換え手段により料金演
    算処理が切り換え設定されている状態で、該設定された
    料金演算処理と異なる処理を行う時刻対象タリフに対応
    する前記タリフ設定器の押しボタンスイッチが操作され
    たとき、既に設定されている料金演算処理を該操作され
    た時刻対象タリフに対応する処理に切り換える処理切り
    換え手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のタ
    キシーメータ。
  3. 【請求項3】 前記料金演算手段が料金演算を実行中、
    前記タリフ設定器のスイッチの操作に応じ、実行中の料
    金演算の処理を他の料金演算の処理に切り換える処理手
    動切り換え手段を備えたことを特徴とする請求項1また
    は2記載のタキシーメータ。
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