JP2573410B2 - 路車間無線通信用移動局装置 - Google Patents

路車間無線通信用移動局装置

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JP2573410B2
JP2573410B2 JP2263143A JP26314390A JP2573410B2 JP 2573410 B2 JP2573410 B2 JP 2573410B2 JP 2263143 A JP2263143 A JP 2263143A JP 26314390 A JP26314390 A JP 26314390A JP 2573410 B2 JP2573410 B2 JP 2573410B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車両等に搭載されて、路側に設置された路
上局と前記車両等との間における無線通信を可能ならし
める路車間無線通信用移動局装置に関するものである。
[従来の技術] 近年、路車間情報システムに実用化に向けて、ニーズ
調査から技術確認まで、詳細かつ広範な検討が続けられ
ている。
路車間情報システムは、路側に数100m〜数km間隔に配
置した路上局によって路上に20乃至50m程度のスポット
的な交信エリア(無線通信エリア)を間欠的に形成し、
その路線を走行する車両等に搭載された無線通信用の移
動局装置介して、走行車両等と前記路上局との間におけ
る無線通信(交通情報や個別通信情報等の交信)を可能
ならしめるものである(文献:路車間情報システム研究
会「ビーコン部会中間報告書(III)」,財団法人 道
路新産業開発機構発行,pp.12−14、昭和63年7月)。
路車間情報システムにおいて、路上局はデータを送受
信するための通信機と路側アンテナとで構成され、車両
等に搭載される移動局装置はデータを送受信するための
車載通信機と車両等のルーフ等に設置される車載アンテ
ナとで構成される。
なお、路車間情報システムでは、一路上局による交信
エリアに4乃至6車線程度を通すことができるため、上
りの路線と下りの路線とが隣接している場合には、路上
局設置の経済性から、原則的には、上りあるいは下りの
どちらか一方の路線の路側に設けた一路上局で、上り・
下りの各車線上の交信エリアを賄う。従って、車両等か
ら見た路上局の方向は、上下何れの路線を走行中かによ
って左右反対方向となる。
そのため、路上局においては、交信エリアが路線の幅
方向に広がるように路側アンテナの設置に工夫が必要に
なり、また、移動局装置においては、上下どちらの路線
を走行しても良好に通信し得るように、車載アンテナの
設置等に工夫が必要になる。
第2図(a)は、従来の路車間情報システムにおける
路上局の路側アンテナと、移動局装置の車載アンテナと
の関係を示したものである。
路上局の路側アンテナ1は、路側に立設されたポール
2の先端部に装着されている。そして、該アンテナ1の
指向性パターン3の主軸3aの方向は、交信エリアが複数
の車線上に広がるように、鉛直線から路線幅方向に角度
θだけ傾斜をつけた斜め下向きに設定されている(θ
は、45乃至60度程度である)。
一方、車両4に搭載された移動局装置の車載アンテナ
41は、1基の単葉ビームアンテナで構成され、車両4の
ルーフ上に取り付けられている。そして、この車載アン
テナ41の指向性パターン42の主軸42aの方向は、上下い
ずれの路線を走行した場合でも良好に交信し得るよう
に、鉛直方向に向けられている。
なお、第2図(a)において、符号43は、路側アンテ
ナ1から車載アンテナ41へ到達する直接波径路である。
[発明が解決しようとする課題] 路車間情報システムは、第2図(a)に示したよう
に、殆ど見通し状態での直接波径路43を前提とした通信
であり、原理的には反射波による干渉妨害の少ない高品
質、高速度(例えば512kb/s)のディジタル通信の可能
性が期待されている。
しかし、第2図(a)に示した従来のシステムでは、
道路交通の現実的な環境を考慮すると、第2図(b)に
示すように、隣接車線を走行中の他の車両46からの反射
波径路45によって不必要な無線回線が形成されて、この
反射波径路45による無線回線が直接波径路43による本来
の無線回線に対して干渉妨害作用をもたらして、通信品
質が低下する虞れがあった。
かかる反射波径路45は、第2図(b)に示したような
隣接車線の車両と並進走行の場合のみならず、双方の車
両の車頭が前後している場合にも、更には互いに反対方
向車線を走行中の場合でも形成される可能性があり、従
って車線数が多く交通流が錯綜している場合には干渉妨
害の発生する頻度も高くなり、通信品質がより一層低下
する虞れもある。
そこで、上述のような干渉妨害を防止するための路上
局側の対策として、路側アンテナ1を支持するポール2
を高くして、隣接走行車両からの反射波が幾何光学的に
当該車両に到達する確率を小さくすることが提案され
た。
しかし、ポール2を高くするという対策は、道路の構
造的な制約及び道路の景観上で新たな問題を提起し、好
ましくない。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、道路の
構造的な制約を受けずにしかも道路の景観を損なうこと
もなく実施することができて、隣接する車線の車両等か
らの反射波による干渉妨害の発生を回避することのでき
る路車間無線通信用移動局装置を提供することを目的と
する。
[課題を解決するための手段] 請求項1に記載の路車間無線通信用移動局装置は、車
両等に搭載されて、路側に設置された路上局と前記車両
等との間における無線通信を可能ならしめるものであ
る。
具体的には、前記路上局の路側アンテナとの間で情報
を送受するための第1および第2の2基の車載アンテナ
と、これらの2基の車載アンテナの動作を制御するアン
テナ動作制御部とを具備してなる。
そして、前記2基の車載アンテナの内、第1の車載ア
ンテナは指向性パターンの主軸を前記車両等の鉛直上方
から車両等の左側面側に傾斜させて、また、第2の車載
アンテナは指向性パターンの主軸を前記車両等の鉛直上
方から車両等の右側面側に傾斜させて設置している。
また、前記アンテナ動作制御部は、第1の車載アンテ
ナのみ動作状態とする第1選択モードと、第2の車載ア
ンテナのみ動作状態とする第2選択モードとを切換設定
可能に構成している。
そして、前記路側アンテナによる交信エリアでは、路
側アンテナ側に指向性パターンの主軸を向けた車載アン
テナのみ動作するモードを前記アンテナ動作制御部によ
り設定して、交信をおこなうことを特徴としている。
また、請求項2に記載の路車間無線通信用移動局装置
では、請求項1におけるアンテナ動作制御部が、前記第
1および第2の選択モードの他に、第1および第2の車
載アンテナの双方を動作状態とする合成動作モードを選
択可能に構成されている。
そして、前記アンテナ動作制御部における各モードの
切り替えに伴う受信電界レベルの過渡的な変化量から、
路側アンテナ側に指向性パターンの主軸を向けた車載ア
ンテナを設定することを特徴としている。
また、請求項3に記載の路車間無線通信用移動局装置
では、先に通過した交信エリアで前記アンテナ動作制御
部により路側アンテナ側に指向性パターンの主軸を向け
た車載アンテナのみ動作するモードを設定した場合に、
その設定されたモードを一時記憶させておく。
そして、次の交信エリアでのモード設定時に、記憶さ
れているモードへの切り換えを優先させて、モード設定
を行うことを特徴としている。
[作用] 干渉妨害により通信品質を低下させる他の車両等から
の反射波は、路側アンテナからの直接波とは異なる方向
から車載アンテナに入射する。
しかし、請求項1に記載の路車間無線通信用移動局装
置では、路側アンテナにより交信エリアでは、指向性パ
ターンの主軸が路側アンテナに向かって傾斜した車載ア
ンテナのみが有効に動作する構成で、路側アンテナから
の直接波に対してはオフビーム損が低減される一方で、
路側アンテナからの直接波とは異なる方向から入射する
反射波に対してはオフビーム損が大きくなるため、実質
的には反射波による干渉妨害の発生を回避することがで
きる。
しかも、路上局側には特別な改良を必要とせず、移動
局装置自体の構成を改良することで対応しているため、
道路の構造的な制約を受けずにしかも道路の景観を損な
うこともなく実施することができる。
また、請求項2に記載のように、第1および第2の車
載アンテナの動作状態を設定するモードとして、第1お
よび第2の車載アンテナの双方を動作状態とする合成動
作モードと、第1の車載アンテナのみを動作状態とする
第1選択モードと、第2の車載アンテナのみを動作状態
とする第2選択モードとの3つのモードを備えた構成で
は、例えば、予め、合成動作モードにして路側アンテナ
によって設定された交信エリアに接近し、交信エリアへ
の進入時に、第1選択モードおよび第2選択モードに順
にモード切り換えをして、モード切り換えに伴う受信電
界レベルの変化を監視することによって、容易かつ確実
に、路側アンテナの方向を認識することができる。
しかも、請求項3に記載のように、先の交信エリアで
交信に使ったモードを一時記臆させておいて、次の交信
エリアでのモード選定時に記憶されているモードへの切
り換えを優先させる構成であれば、例えば一つの路線上
を同一方向に長距離走行するような場合(即ち、路側ア
ンテナの設置方向が車両等の走行方向に対して変わらな
い場合)に、モード選定の処理を短縮し、その分、交信
エリア内での通信有効期間を増大させることもできる。
[実施例] 第1図は、本発明に係る路車間無線通信用移動局装置
の一実施例の構成を示したものである。
この一実施例の移動局装置は、車両等に搭載されて、
路側に設置された路上局と前記車両等との間における無
線通信を可能ならしめるもので、前記路上局の路側アン
テナとの間で情報を送受するための第1および第2の2
基の車載アンテナ5,6と、これらの2基の車載アンテナ
5,6の動作を制御するアンテナ動作制御部21と、このア
ンテナ動作制御部21に接続された送受共用部24と、この
送受共用部24を介して受信情報を受け取って所定の処理
をする受信機部22と、送信する情報を前記送受共用部24
を介してアンテナ側に出力する送信機部23と、前記アン
テナ動作制御部21における動作モードを設定するモード
設定回路25とを具備している。
ここに、前記2基の車載アンテナ5,6は、いずれも単
葉ビームアンテナであるが、第1の車載アンテナ5は指
向性パターン7の主軸7aを前記車両等の鉛直上方から車
両等の左側面側に角度θだけ傾斜させて、また、第2
の車載アンテナ6は指向性パターン8の主軸8aを前記車
両等の鉛直上方から車両等の右側面側に角度θだけ傾
斜させて、それぞれ、車両等のルーフに固定される(θ
は、30乃至60度程度である)。
第3図(a)は、前記車載アンテナ5,6を、路上局の
路側アンテナ1との関係で示したものである。
路側アンテナ1は路側に設けられたポール2の先端部
に装着されている。そして、該アンテナ1の指向性パタ
ーン3の主軸3aの方向は、交信エリアが複数の車線上に
広がるように、鉛直線から路線幅方向に角度θだけ傾
斜をつけた斜め下向きに設定されている(θは、45乃
至60度程度である)。
なお、この図示例では、第1の車載アンテナ5が、路
側アンテナ1側に位置している。
前記アンテナ動作制御部21は、前述のアンテナ5,6に
接続された信号路30,31を開閉するための開閉器211,212
と、これらの開閉器211,212の動作を制御する開閉制御
回路213と、アンテナ5,6から開閉器211,212を経た受信
データを合成する合成器214とを具備した構成で、前記
モード設定回路25から開閉制御回路213に入る制御信号
に基づいて、第4図に示すように、3つの動作モードA,
B,Cを選択的に設定可能にされている(なお、前記合成
器214が前記送受共用器24に接続されている)。
モードAは、第1の車載アンテナ5のみ動作状態とし
て、アンテナ5によって送受信する第1選択モードで、
前記開閉器211をON(閉)にし、開閉器212をOFF(開)
にすることによって得られる。
モードBは、第2の車載アンテナ6のみ動作状態とし
て、アンテナ6によって送受信する第2選択モードで、
前記開閉器211をOFF(開)にし、開閉器212をON(閉)
にすることによって得られる。
モードCは、第2の車載アンテナ6のみ動作状態とし
て、第1および第2の車載アンテナ5,6の双方を動作状
態として、アンテナ5,6の双方を使って受信をする合成
動作モードで、前記開閉器211,212の双方をON(閉)に
することによって得られる。
前記受信機部22は、アンテナからの受信信号を受けた
場合に、その受信電界レベルを前記モード設定回路25に
通知する機能を有している。
また、受信機部22および送信機部23には、車載情報端
末機器を接続する接続端子27,28が装備されている。な
お、ここで言う車載情報端末機器とは、ID情報,ナビゲ
ーション情報,個別通信情報等の信号を受信及び送信す
るための端末機器を指している。
前記モード設定回路25は、前記受信機部22から受ける
受信電界レベル信号および外部制御端子26から入力され
る制御信号に基づいて、前記開閉制御回路213に所定の
制御信号を出力して、アンテナ動作制御部21における動
作モードを設定する。
前記モード設定回路25の動作は、前記外部制御端子26
から入力される制御信号によって、自動あるいは手動に
切り換えすることができる。
モード設定回路25の動作が手動に設定された場合は、
モード設定回路25は、操作者(車両等のドライバーな
ど)が手動操作によって外部制御端子26に入力した制御
信号に基づいて、アンテナ動作制御部21における動作モ
ードを設定する。
また、モード設定回路25の動作が自動に設定された場
合は、モード設定回路25は、予め容易されたプログラム
に従って所定のモード設定処理を行って、アンテナ動作
制御部21における動作モードを設定する。
モード設定回路25の動作が自動に設定された場合のモ
ード設定処理は、第5図に示すように、通信域外期間T0
と動作モード選定期間T1と通信有効期間(路車間情報通
信期間)T2と動作モード復帰期間T3との4つの期間に分
けて説明することができる。
これらの各期間は、走行中の移動局装置が路上局によ
る交信エリアを通過する度に、順次経過する期間であ
る。
通信域外期間T0は、路上局間の交信エリアに含まれな
い区間を走行中の期間で、該期間T0では、前記アンテナ
動作制御部21における動作モードがモードCに設定され
る。
動作モード選定期間T1は、移動局装置が路上局間の区
間から次第に交信エリア(極小無線ゾーン)に接近し
て、前記受信機部22から抽出された受信電界レベルが所
定の値に達した時点で、前記期間T0から移行する期間で
ある。
この動作モード選定期間T1では、第1および第2の車
載アンテナ5,6のいずれが路側アンテナ1側に向いたも
のであるか否かを判断し、該路側アンテナ1の側に指向
性パターンの主軸を向けた車載アンテナのみが動作状態
となるように、前記アンテナ動作制御部21における動作
モードをモードAあるいはモードBに設定する。
この期間T1において、第1および第2の車載アンテナ
5,6のいずれが路側アンテナ1側に向いたものであるか
否かを判断は、アンテナ動作制御部21における動作モー
ドをモードCからモードAおよびモードBへと順にモー
ド切り換えを行って、このモード切り換えに伴う受信電
界レベルの過渡的な変化量を監視することによって行
う。
即ち、モード切り換えによって、路側アンテナ1側に
指向性パターンの主軸を向けた車載アンテナが選択され
た場合には、比較的少ない変化量(例えば5dB以下)で
あるのに対して、路側アンテナ1とは反対方向に指向性
パターンの主軸を向けた車載アンテナが選択された場合
には、相当量(例えば10dB以上)の変化量を生ずる。
また、モードAからモードB、或はモードBからモー
ドAへの切り換えに伴う受信電界レベルの過渡的な変化
に着目すると、路側アンテナ1が設置されている側に指
向性パターンの主軸を向けた車載アンテナが選択された
時の方が、遥かに高い受信電界レベルを示す。
従って、まず、モードCからモードAへ、或はモード
CからモードBへのモード切り換えして、そのモード切
り換えに伴う受信電界レベルの過渡的な変化量が所定の
値以下であれば、その切り換えによって得た動作モード
が路側アンテナ1側に指向性パターンの主軸を向けた車
載アンテナを選定したモードと判断する。また、そのモ
ード切り換えに伴う受信電界レベルの過渡的な変化量が
所定の値以上であれば、その切り換えによって得た動作
モードは路側アンテナ1とは反対側に指向性パターンの
主軸を向けた車載アンテナを選定したモードであるか
ら、さらに残る他の選択モードにモード切り換えを行う
が、このように、モードAからモードBへ、あるいはモ
ードBからモードAへとモード切り換えを行った場合に
は、モード切り換えに伴って受信電界レベルが大幅に増
加することを確認する。
この動作モード選定期間T1において、モード設定が終
了すると、直ちに、通信有効期間(路車間情報通信期
間)T2に移行する。この通信有効期間T2においては、前
記アンテナ動作制御部21における動作モードが前述の期
間T1で選定されたモードに維持され、実質的な交信がな
される。
そして、移動局装置が路側アンテナ1によって形成さ
れた交信エリアを脱出すると、受信電界レベルが所定値
以下になることでそれが検知されて、アンテナ動作制御
部21における動作モードをモードCに戻す動作モード復
帰期間T3を経て、再び通信域外期間T0に戻る。
以上のモード設定処理は、モード設定回路25で作られ
る制御信号によって開閉制御回路213を作動させること
によって、実施される。
なお、以上の処理で、モード設定の判断基準として、
“受信電界レベルの過渡的な変化量”に着目したのは、
次のような理由による。
即ち、動作モード選定期間T1では、走行中の車両は路
上局に接近しつつあり、路車間での直接波径路の伝播距
離は次第に短縮し受信電界レベルも次第に増加しつつあ
ることから、短時間内での切り換え(例えば10ms以下程
度)に伴う過渡的な変化量に着目することが便利であ
る。ただし、前記受信機部22にAGC機能(オートマチッ
ク・ゲイン・コントロール機能)が附加されている場合
には、AGC帰還ループの前段の受信レベルを前記モード
設定回路25で監視することになる。
また、この一実施例のモード設定回路25には、直前に
通過した路上局で交信に使った動作モード(即ち、通信
有効期間T2における動作モード)を一時記憶するメモリ
が装備されていて、動作モード復帰期間T3でアンテナ動
作制御部21の動作モードを動作モードCに切り換える時
に、切り換え前の動作モード記号が該メモリに書き込ま
れる。そして、次の交信エリアでのモード設定処理時に
は、前記メモリに記憶されている動作モードへの切り換
えを優先させて、動作モードの選定を行う。
路側アンテナ1が設置される路側は路線により一定し
ている(例えば上り車線側の路側)場合が多く、同じ路
線上を同じ方向に走行し交差点等で進路変更をしない限
りにおいては、選定すべき動作モードは一定しており、
かかる状態では直前に通過した交信エリアで選定されて
前記メモリに書き込まれている動作モードは大いに参考
になり、選定処理の簡素化、選定期間の短縮に効果を発
揮する。
第3図(b)に示すように、干渉妨害により通信品質
を低下させる他の車両等10からの反射波11は、路側アン
テナ1からの直接波9とは異なる方向から車載アンテナ
に入射する。
しかし、以上に説明した一実施例の移動局装置では、
路側アンテナ1による交信エリアでは、指向性パターン
の主軸が路側アンテナ1に向かって傾斜した車載アンテ
ナ5のみが有効に動作する構成で、路側アンテナ1から
の直接波9に対してはオフビーム損が低減される一方
で、路側アンテナ1からの直接波9とは異なる方向から
入射する反射波11に対してはオフビーム損が大きくなる
ため、実質的には反射波による干渉妨害の発生を回避す
ることができる。
なお、路上局が設置されている路側から遠い車線を走
行中の車両に着目すると、車高の高い大型車両の場合に
は特に、路側アンテナ1からの直接波は車両上の鉛直線
方向からかなり傾斜した方向から入射することになる。
従って、車載アンテナ5,6の指向性パターンの主軸を鉛
直線から路側方向に傾斜させた構成は、近隣車線を走行
中の車体を介して反射波11に対して大きなオフビーム損
を与えると同時に直接波9に対するオフビーム損を低減
させるという点で、重要なポイントとなっている。
また、前述の一実施例は、路上局側には特別な改良を
必要とせず、移動局装置自体の構成を改良することで対
応しているため、道路の構造的な制約を受けずにしかも
道路の景観を損なうこともなく実施することができる。
また、第1および第2の車載アンテナの動作状態を設
定するモードとして、第1および第2の車載アンテナの
双方を動作状態とするモードCと、第1の車載アンテナ
5のみを動作状態とするモードAと、第2の車載アンテ
ナ6のみを動作状態とするモードBとの3つのモードを
備えているため、予め、モードCにして交信エリアに接
近し、交信エリアに進入時にモードCからモードAある
いはモードBに動作モードを切り換えして、モード切り
換えに伴う受信電界レベルを比較することによって、容
易かつ確実に、路側アンテナの方向を認識することがで
きる。
また、先の交信エリアで交信に使ったモードを一時記
憶させておいて、次の交信エリアでのモード選定時に記
憶されているモードへの切り換えを優先させることとし
たため、例えば一つの路線上を同一方向に長距離走行す
るような場合(即ち、路側アンテナの設置方向が車両等
の走行方向に対して変わらない場合)に、モード選定の
処理を短縮し、その分、交信エリア内での通信有効期間
T2を増大させることができる。
なお、一実施例の場合には、アンテナ動作制御部21に
おいて設定し得る動作モードを三つとしたが、合成動作
モードCを省いて、第1選択モードAと第2選択モード
Bだけを選定し得る構成としても良い。先にも説明した
ように、モードAにおける受信電界レベルとモードBに
おける受信電界レベルとの大小比較を行うことによって
も、路側アンテナ1側に向いた車載アンテナの選定が可
能であるからである。
ただし、この二つのモードA,Bだけにした場合には、
通信域外期間T0において、路側アンテナ1側に向いた車
載アンテナを動作状態とする動作モードが選定されてい
ないと、受信電界レベルによる交信エリアの自動検出が
困難になる虞れがある。
また、前述の一実施例の場合には、アンテナ動作制御
部21における動作モードの設定を、自動でも手動でもで
きるようにしたが、自動だけ、あるいは手動だけにする
ことも考えられる。
長距離路線トラック等の業務用車両では同一路線を同
一方向に走行している状態が多く、かかる走行状態では
路側アンテナの設置方向が一定の状況が長期間続くた
め、手動操作でモード設定をする方が有利である。
即ち、道路標識等による路上局表示に基づいて路側ア
ンテナ側に向いた車載アンテナのみが動作するモードを
手動操作で一旦設定しておけば、以後の動作モードの切
り換えは殆ど不必要であり、交信エリア内を走行する期
間の総てを通信有効期間T2として有効に使うことができ
るからである。
しかし、市街地域等で短時間の内に走行路線が変わる
ような場合や、交通流が錯綜しているような場合では、
自動でモード切り換えを行う方が有利である。
即ち、車両等の運転者は、走行路線を変更する度に路
上局位置を示す道路標識等に注意を払う必要がなくな
り、運転者の運転時における精神的負担を軽減すること
ができると同時に、路上局位置の標識の見落とし等によ
る動作モードの誤設定を防止して、干渉妨害の少ない高
品質の通信を常に確保することができるからである。
[発明の効果] 請求項1に記載の路車間無線通信用移動局装置では、
路側アンテナによる交信エリアでは、指向性パターンの
主軸が路側アンテナに向かって傾斜した車載アンテナの
みが有効に動作する構成であるため、路側アンテナから
の直接波に対してはオフビーム損が低減される一方で、
路側アンテナからの直接波とは異なる方向から入射する
反射波に対してはオフビーム損が大きくなる効果が得ら
れ、その結果、実質的には反射波による干渉妨害の発生
を回避することができる。
しかも、路上局側には特別な改良を必要とせず、移動
局装置自体の構成を改良することで対応しているため、
道路の構造的な制約を受けずにしかも道路の景観を損な
うこともなく実施することができる。
また、請求項2に記載のように、第1および第2の車
載アンテナの動作状態を設定するモードとして、第1お
よび第2の車載アンテナの双方を動作状態とする合成動
作モードと、第1の車載アンテナのみを動作状態とする
第1選択モードと、第2の車載アンテナのみを動作状態
とする第2選択モードとの3つのモードを備えた構成で
は、例えば、予め、合成動作モードにして路側アンテナ
によって設定された交信エリアに接近し、交信エリアへ
の進入時に、第1選択モードおよび第2選択モードに順
にモード切り換えをして、モード切り換えに伴う受信電
界レベルの変化を監視することによって、容易かつ確実
に、路側アンテナの方向を認識することができる。
しかも、請求項3に記載のように、先の交信エリアで
交信に使ったモードを一時記憶させておいて、次の交信
エリアでのモード選定時に記憶されているモードへの切
り換えを優先させる構成であれば、例えば一つの路線上
を同一方向に長距離走行するような場合(即ち、路側ア
ンテナの設置方向が車両等の走行方向に対して変わらな
い場合)に、モード選定の処理を短縮し、その分、交信
エリア内での通信有効期間を増大させることもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成を示すブロック図、第
2図(a),(b)は従来の路車間情報システムの説明
図、第3図(a),(b)は前記一実施例の作用説明
図、第4図は一実施例における動作モードの説明図、第
5図は一実施例におけるモード設定の説明図である。 1……路側アンテナ、5,6……車載アンテナ、7,8……指
向性パターン、7a,8a……主軸、21……アンテナ動作制
御部、22……受信機部、23……送信機部、24……送受共
用部、25……モード設定回路、26……外部制御端子、21
1,212……開閉器、213……開閉制御回路、214……合成
器。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両等に搭載されて、路側に設置された路
    上局と前記車両等との間における無線通信を可能ならし
    める路車間無線通信用移動局装置であって、 前記路上局の路側アンテナとの間で情報を送受するため
    の第1および第2の2基の車載アンテナと、これらの2
    基の車載アンテナの動作を制御するアンテナ動作制御部
    とを具備し、 前記2基の車載アンテナの内、第1の車載アンテナは指
    向性パターンの主軸を前記車両等の鉛直上方から車両等
    の左側面側に傾斜させて、また、第2の車載アンテナは
    指向性パターンの主軸を前記車両等の鉛直上方から車両
    等の右側面側に傾斜させて設置し、 前記アンテナ動作制御部は、第1の車載アンテナのみ動
    作状態とする第1選択モードと、第2の車載アンテナの
    み動作状態とする第2選択モードとを切換設定可能に構
    成し、 前記路側アンテナによる交信エリアでは、路側アンテナ
    側に指向性パターンの主軸を向けた車載アンテナのみ動
    作するモードを前記アンテナ動作制御部により設定し
    て、交信をおこなうことを特徴とした路車間無線通信用
    移動局装置。
  2. 【請求項2】前記アンテナ動作制御部は、前記第1およ
    び第2の選択モードの他に、第1および第2の車載アン
    テナの双方を動作状態とする合成動作モードを選択可能
    に構成し、 前記アンテナ動作制御部における各モードの切り替えに
    伴う受信電界レベルの過渡的な変化量から、路側アンテ
    ナ側に指向性パターンの主軸を向けた車載アンテナを設
    定することを特徴とする請求項1に記載の路車間無線通
    信用移動局装置。
  3. 【請求項3】先に通過した交信エリアで前記アンテナ動
    作制御部により路側アンテナ側に指向性パターンの主軸
    を向けた車載アンテナのみ動作するモードを設定した場
    合に、その設定されたモードを一時記憶させておいて、
    次の交信エリアでのモード設定時に、記憶されているモ
    ードへの切り換えを優先させて、モード設定を行うこと
    を特徴とした請求項1または2に記載の路車間無線通信
    用移動局装置。
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