JP2571354Y2

JP2571354Y2 - 記録再生装置におけるテンション装置

Info

Publication number: JP2571354Y2
Application number: JP1990090792U
Authority: JP
Inventors: 国男沢井
Original assignee: 船井電機株式会社
Priority date: 1990-08-29
Filing date: 1990-08-29
Publication date: 1998-05-18
Anticipated expiration: 2005-08-29
Also published as: JPH0449337U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］この考案は記録再生装置におけるテープのテンション
を調整するテンション装置に関する。

記録再生装置は家庭用、業務用のビデオテープレコー
ダ、ビデオプレーヤ、DAT、カメラレコーダ、テレビと
それらのコンビネーションを含む音声及び映像、あるい
は音声または映像のテープ記録、またはテープ再生の機
能をもつ装置をいう。

［従来の技術］供給リールと巻取りリール間でテープを走行し、その
走行の間に記録または読取りヘッドを通過させて、信号
の記録再生を行う装置がある。

この種の装置では走行するテープが記録または読取り
ヘッドに常に適正な圧力で接触し、かつたるみなどが生
じないようにするために次のようなテンション装置が設
けてある。

すなわち、第２図に略示したように、その先端のピン
（１）がテープ（２）の走行軌跡を横切って移動自在な
ように旋回レバー（テンションレバー）（３）が設けて
あり、この旋回レバー（３）は他端にスプリング（４）
を係止して常時テープ（２）を張る方向（第２図反時計
方向）へと付勢されると共に、基端側には該レバー
（３）をスプリング（４）に抗してテープ（２）から離
反する方向へ移動させる駆動源に連結したレバー（３）
の駆動手段としてのピン（５）が係止しうるようになっ
て、このピン（５）がレバー（３）を強制的に時計方向
へ旋回すればレバー先端のピン（１）がテープ（２）か
ら完全に離れてテープ（２）は自由に走行しうるように
なり、ピン（５）が後退してレバー（３）から離れると
レバー（３）はスプリング（４）の引張り力によってテ
ープ（２）に所定の圧力で接触し、テープ（２）に所定
のテンションを与えるようになっている。

通常、上記ピン（１）がテープ（２）に接触してテン
ションを与える状態が再生、記録モードであり、ピン
（１）がテープ（２）から離れた状態が早送り等の他の
モードである。（６）はシャーシにあけた窓孔、（７）
はスプリング（４）の他端を固定するシャーシ上に立設
したピンである。

また、（８）は上記レバー（３）の支点、（９）はレバ
ー（３）にその一端を固定したブレーキベルトであり、
このブレーキベルト（９）は供給リール（10）の外周に
ゆるく接触させてあって、テープ（２）の走行時のテン
ションが高まることによって旋回レバー（３）が第２図
時計方向へ押し戻されればベルト（９）の供給リール
（10）への接触圧が減少して供給リール（10）の回転が
よりフリーとなりテンションが減少し、テープ（２）の
テンションが下がってテープ（２）がたるみ、旋回レバ
ー（３）が第２図反時計方向へ旋回すればベルト（９）
のリール（10）への接触圧が高まって供給リール（10）
の回転にブレーキがかけられ、テンションが再び適正な
値に戻るようになっている。なお、この場合のテープ走
行方向は第２図矢印方向である。

［考案が解決しようとする課題］上述のように、レバー（３）にはスプリング（４）の
引張り力が常時作用していて、ピン（５）はこの引張り
力に抗してレバー（３）をテープ（２）から離反する方
向へ移動するが、このピン（５）の駆動源は、それ専用
のモータ等によっているのではなく、通常、モード切換
用のレバー等の駆動モータと共用になっているので、上
記ピン（５）の動作やモード切換用のレバー等の動作を
充分円滑にするためには、当該駆動モータのトルク容量
を大きなものにしなければならず、容量が充分でなかっ
たならばピン（５）のレバー（３）への作用圧が充分に
得られず、ピン（１）のテープ（２）からの離反がスム
ーズに得られないという支障が生じる。

この考案は上記支障を解消し、ピン（５）の駆動源の
容量が小であっても、レバー（３）先端のピン（１）の
テープ（２）からの離反がきわめて円滑かつ確実に行え
るテンション装置を提供しようとするものである。

［課題を解決するための手段］この考案は、供給リールと巻取りリール間の走行テー
プに接触あるいは離反してテープのテンションを調整す
るテープテンションレバーを有し、このテンションレバ
ーには走行中のテープへの接触圧を調整するスプリング
の一端が接続され、このテンションレバーをスプリング
に抗してテープ離反方向へ移動させる駆動手段が連結し
てある記録再生装置におけるテンション装置において、
前記スプリングの他端に一端を接続する旋回自在なアー
ムを備え、テンションレバーをテープ離反方向へ移動さ
せるための前記駆動手段の駆動と、前記スプリングの他
端を該スプリングの作用力が減少する方向に移動させる
前記アームの駆動とを同期させるために同一駆動源を用
いることを提案するものである。

また、上記駆動手段の駆動と上記アームの駆動とをモー
ド切換レバーを介して同期駆動させることともあわせて
提案するものである。

［実施例］第１図に示した実施例において、第２図の従来装置の
ものと同一の構造部分については同一番号を付して説明
を省略する。

この実施例において、スプリング（４）の他端はシャ
ーシ上に設けたピン（７）に固定するのではなく、支点
（11）まわりで旋回自在なアーム（12）の一端に固定
（13）してある。

そして、このアーム（12）の他端にはピン（14）が立
設してあり、このピン（14）がモード切換レバー（15）
の中間に形成した凹所（16）へと落ち込むとアーム（1
2）は第１図実線図示位置へ旋回し、モード切換レバー
（15）の側面（15a）に乗り上げるとアーム（12）は鎖
線図示位置へと旋回して、スプリング（４）の他端が位
置変位するようになっている。

上記凹所（16）はモード切換レバー（15）が早送り、
巻戻し、停止、取り出し等のモードに切換られた際にピ
ン（14）が落込み、記録再生モードの時にピン（14）が
レバーの側面（15a）に乗り上げる位置、および大きさ
に形成してある。

また、モード切換レバー（15）は図示しない駆動モー
タにより、ギヤ、ラック、リンク等の公知の伝達系を介
して第１図矢印方向へ複数段にわたって移動停止され、
さらにこのモード切換レバー（15）にギヤ等の伝達系を
介して前記ピン（５）が連動連結してある。

すなわち、この実施例ではモード切換レバー（15）を
アーム（12）とピン（５）の同一の駆動源になしてあ
る。

さらに、上記スプリング（４）はアーム（12）が第１
図鎖線図示位置へ移動した際の長さにおいて、レバー
（３）先端のピン（１）が適正な圧力でテープ（２）に
接触するばね常数のものに設定してあり、アーム（12）
が第１図実線図示位置ではその引張り力がわずかとなる
ように設定してある。（17）はテープ（２）がそのまわ
りを走行するシリンダ状の記録再生ヘッドである。

したがって、この実施例の装置では、駆動モータを回
転してモード切換レバー（15）を記録再生モードに切換
えれば、アーム（12）が第１図鎖線位置となり、レバー
（３）先端のピン（１）によりテープ（２）に適正なテ
ンションが加えられ、早送り等のその他のモードに切換
えれば、アーム（12）が実線位置となってスプリング
（４）の引張力（作用力）が大きく減殺され、ピン
（５）の押圧力が弱くとも旋回レバー（３）は円滑かつ
確実にテープ（２）から離反する。

また、上記例ではアーム（12）の駆動をモード切換レ
バー（15）でもって行っているので、必然的にモード切
換に確実に同期してアーム（12）の旋回（スプリングの
他端の位置の変位）が得られる。

［考案の効果］以上のように、請求項１の考案はテンションレバーの
非作用位置への移動用の駆動源と、スプリングの他端の
位置の変位用の駆動源とを共通の駆動源としているの
で、モード切換等に伴うテンションレバーの非作用位置
への移動が、レバーの駆動手段の駆動トルクが小さくと
も確実かつスムーズに得られる。

すなわち、駆動手段の押圧力が弱くともテンションレバ
ーは円滑かつ確実にテープ（２）から離反することがで
きる。

また、請求項２の考案ではさらにスプリングの他端の位
置を変位させるタイミングが、モード切換タイミングに
必然的に同期せられ、両タイミングがずれることを容易
に、かつ確実に防止しうる。

【図面の簡単な説明】

第１図この考案に係るテンション装置の一実施例の平面
図、第２図は従来装置を示す平面図。（２）…テープ、（３）…旋回レバー（テンションレバ
ー）、（４）…スプリング、（５）…ピン（駆動手
段）、（12）…アーム、（13）…ピン（スプリングの他
端）、（14）…ピン、（15）…モード切換レバー、（1
6）…凹所。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】供給リールと巻取りリール間の走行テープ
２に接触あるいは離反してテープのテンションを調整す
るテープテンションレバー３を有し、このテンションレ
バー３には走行中のテープ２への接触圧を調整するスプ
リング４の一端が接続され、このテンションレバー３を
スプリング４に抗してテープ離反方向へ移動させる駆動
手段５が連結してある記録再生装置におけるテンション
装置において、前記スプリング４の他端13に一端を接続
する旋回自在なアーム12を備え、前記テンションレバー
３をテープ離反方向へ移動させるための前記駆動手段５
の駆動と、前記スプリング４の他端13を該スプリング４
の作用力が減少する方向に移動させる前記アーム12の駆
動とを同期させるために同一駆動源を用いることを特徴
とする記録再生装置におけるテンション装置。
【請求項２】上記駆動手段５の駆動と上記アーム12の駆
動とをモード切換レバー15を介して同期駆動させること
を特徴とする請求項（１）に記載の記録再生装置におけ
るテンション装置。