JP2570659Y2 - 熱圧転写装置 - Google Patents

熱圧転写装置

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JP2570659Y2
JP2570659Y2 JP7290992U JP7290992U JP2570659Y2 JP 2570659 Y2 JP2570659 Y2 JP 2570659Y2 JP 7290992 U JP7290992 U JP 7290992U JP 7290992 U JP7290992 U JP 7290992U JP 2570659 Y2 JP2570659 Y2 JP 2570659Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、プラスチックカード等
の記録媒体上に画像を加熱及び加圧状態下で印刷する熱
圧転写装置に関する。特に、画像を一旦フィルム状の中
間媒体上に形成し、その画像を記録媒体上に転写する形
式の熱圧転写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一旦、フィルム状中間媒体に画像を形成
し、その後、加熱及び加圧状態下で記録媒体上にその画
像及びその画像を保護するための保護膜層を転写する熱
圧転写方法が、従来より知られている。この熱圧転写方
法においては一般的に、圧接面が平面である弾性部材を
固着した熱板を高温に加熱し、画像を担持した中間媒体
をその弾性部材によって記録媒体に押し付けるという操
作が行われる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の熱圧転写方法においては、記録媒体の種類や印刷レイ
アウトを変更する場合、中間媒体を記録媒体に押し付け
るための弾性部材をそれに対応した適宜の大きさ、材質
等に変更する必要がある。従来は、その変更のための作
業が非常に面倒で、しかも長時間を要していた。
【0004】本考案はその問題点を解消するためになさ
れたものであって、記録媒体の種類等に応じて弾性部材
を容易に変更することのできる熱圧転写装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本考案に係る熱圧転写装置は、記録媒体を固定保持す
るホルダと、ホルダの記録媒体保持面に対向して配置さ
れた熱板と、熱板の異なる位置に固着された複数の弾性
部材と、弾性部材がホルダの記録媒体保持面に圧接する
圧接位置と弾性部材がホルダから離れる離間位置との間
で熱板を往復移動させる熱板往復駆動手段と、記録媒体
に対して平行に延びる軸線のまわりに熱板を回転させる
熱板回転駆動手段とを有することを特徴としている。
【0006】
【作用】弾性部材は熱板によって高温に加熱される。熱
板往復駆動手段によって熱板が往復駆動されるとき、そ
の熱板と一体である弾性部材が中間媒体を記録媒体に押
し付ける。この押し付けにより、中間媒体上に形成され
た画像及びその画像を保護するための保護膜層が記録媒
体上に転写される。記録媒体の種類が変更される場合に
はそれに対応して弾性部材の大きさ、材質等を変更する
必要がある。その場合には、熱板回転駆動手段によって
熱板を回転させ、それまで記録媒体に対向していた弾性
部材と異なる別の弾性部材を記録媒体に対向する位置に
搬出する。熱板を回転させるというきわめて簡単な操作
だけで、弾性部材を記録媒体その他の事情に合わせて変
更できる。
【0007】
【実施例】図1は、本考案に係る熱圧転写装置を用いた
画像印刷システムの一例を示している。この画像印刷シ
ステムは、記録媒体としてのプラスチックカード10を
固定状態に支持するホルダ11を備えた熱圧転写装置1
と、供給ローラ3と巻取りローラ4との間に掛け渡され
ていて熱圧転写装置1に給送されるフィルム状の中間媒
体2と、中間媒体2が巻回されたプラテンローラ5と、
プラテンローラ5に対向して配置されたサーマルヘッド
6と、プラテンローラ5とサーマルヘッド6との間に給
送されるインクリボン7を送り出す供給ローラ8と、そ
してインクリボン7を巻き取る巻取りローラ9とを有し
ている。
【0008】サーマルヘッド6は図示しない画像制御装
置から出力される画像信号に基づいて発熱し、インクリ
ボン7上のインクをプラテンローラ5に巻回された中間
媒体2上に転写する。中間媒体2上に転写されたインク
像は矢印Aのように搬送されてプラスチックカード10
の直上まで運ばれ、後述する熱圧転写装置1による熱圧
転写処理を受けてプラスチックカード10上に転写、す
なわち印刷される。このとき、画像と共にその画像を保
護するための保護膜層も転写される。
【0009】熱圧転写装置1は、ガイドロッド12によ
って上下方向移動自在に支持された熱板支持ブロック1
3と、支持ブロック13と中間媒体2との間に配設され
た左右一対の断熱部材14とを有している。支持ブロッ
ク13には、例えばモータ、カム等を備えたリフト装置
15及び圧縮バネ16によって構成された熱板往復駆動
装置17が付設されている。また、断熱部材14は圧縮
バネ18によって互いに近接または接触する閉位置側に
付勢されており、それらの断熱部材14の上部には中央
部に向かって傾斜する傾斜面19が形成されている。
【0010】支持ブロック13の内部には、角盤形状の
熱板20が格納されている。図2に示すように、熱板2
0の上下両面には大きさの異なる弾性部材21a及び2
1bが接着剤その他の接着方法によって固着されてい
る。これらの弾性部材21a,21bはシリコンゴムそ
の他の弾性材料によって形成されており、外側に向けて
凸に湾曲する曲面Tを有している。熱板20はその内部
にヒータ(図示せず)を内蔵しており、そのヒータの発
熱により弾性部材21a及び21bが高温に加熱され
る。
【0011】熱板2の手前側面に設けられたプーリ22
にはベルト23が掛けられており、このベルト23は、
図1に示すように、支持ブロック13の上面に固定され
たモータ24の出力軸に取り付けられた他のプーリ25
に掛けられている。モータ24が作動してベルト23が
周動すると熱板20は、図2において、中間媒体2に対
して平行に延びる軸線Lを中心として矢印Bのように回
転する。
【0012】図1において、支持ブロック13の手前側
面の左右両側には、支持ローラ13から突出するピン2
6に回転自在に取り付けられた円盤状のローラによって
形成された接合片27が設けられている。
【0013】熱転写装置1は以上のように構成されてい
るので、図1において下面に画像を担持した中間媒体2
がプラスチックカード10の直上位置まで搬送されて停
止すると、リフト装置15による支持ブロック13に対
する持ち上げ力が解除され、その支持ブロック13はバ
ネ16のバネ力により下方へ移動する。この下方移動
時、図3に示すように、接合片27,27が断熱部材1
4,14の傾斜面19,19に接合し、それらの断熱部
材14を互いに離れる離間位置へと押し広げる。
【0014】断熱部材14,14が離間位置へと広げら
れると、それらの断熱部材14の間を通って下側弾性部
材21aが外部に露出して、中間媒体2をプラスチック
カード10の上面に押し付ける。こうして中間媒体2が
加熱下でプラスチックカード10に加圧され、そのた
め、中間媒体2の下面に担持されたインク画像がプラス
チックカード10に転写される。この転写が終了する
と、リフト装置15(図1)の働きによって支持ブロッ
ク13が上方へ持ち上げられ、弾性部材21aの加圧が
解除される。このとき、断熱部材14はバネ18の作用
によって互いに近接または接触する閉位置へと自動的に
移動し、弾性部材21aを外部から遮蔽する。
【0015】中間媒体2が、より幅の狭いフィルム材料
に変更された場合等、弾性部材21aをより幅の狭い小
型のものに変更する必要が生じた場合は、図1において
モータ24が動作して熱板20が180度回転して表裏
反転する。この反転により、形状の小さい弾性部材21
bが熱板20の下側、すなわち中間媒体2に対向する位
置に搬出される。こうして、小型の弾性部材21bによ
る適正条件下での中間媒体2に対する加熱処理及び加圧
処理が実行される。
【0016】本実施例においては、加圧及び加熱処理が
行われない待機時、弾性部材21aまたは21bの下側
表面は断熱部材14,14によって外部から遮蔽されて
いる。従って、中間媒体2の取り付け及び取り外し等と
いった保守作業を行う際、作業者が誤って高温の弾性部
材21aまたは21bに触れて火傷を負うという心配は
ない。
【0017】また、弾性部材21a及び21bは外側に
凸状の曲面Tを有しているので、それらの弾性部材によ
って中間媒体2がプラスチックカード10へ押し付けら
れる際、中間媒体2のプラスチックカード10に対する
接触面積は、中央部から周辺部へ向かって徐々に広がる
ように増えてゆく。このため、中間媒体2とプラスチッ
クカード10との間に空気が溜まることがなくなり、よ
って、出来上がった印刷製品において保護膜層とプラス
チックカード10との間に気泡が発生するといった問題
も回避される。
【0018】以上、1つの実施例をあげて本考案を説明
したが、本考案はその実施例に限定されず、以下のよう
な改変を加えることができる。
【0019】上記実施例では、熱板20の上下2面にそ
れぞれ1個ずつ、合計2個の弾性部材21a及び21b
を設けた。この2個の弾性部材に代えて、3個あるいは
それ以上の数の弾性部材を設けることもできる。この場
合、弾性部材の変更に際しては、熱板を弾性部材の数に
対応した180度以外の適宜の角度だけ回転させること
になる。
【0020】熱板20を昇降させるための手段は、図示
した熱板往復駆動装置17以外の任意の構造を採用でき
る。また、断熱部材14,14を開閉させるための手段
も、図示した接合片27とバネ18との組合せから成る
自動開閉構造以外の任意の構造を採用できる。
【0021】
【考案の効果】請求項1記載の熱圧転写装置によれば、
熱板回転駆動手段によって熱板を回転させるだけで、簡
単に、記録媒体の種類等に応じて弾性部材を容易に変更
することができる。
【0022】請求項2記載の熱圧転写装置によれば、弾
性部材を記録媒体に押し付けたとき、弾性部材と記録媒
体との接触面積が徐々に広がってゆくので、得られた印
刷製品において記録媒体とその上に形成された保護膜層
との間に気泡が発生することが防止される。
【0023】請求項3記載の熱圧転写装置によれば、転
写処理を行わない待機時間の間、高温に加熱された弾性
部材が断熱部材の存在によって外部へ露出されることが
なくなるので、作業者の安全が確保される。
【0024】請求項4記載の熱圧転写装置によれば、断
熱部材の開閉動作を自動的に且つ確実に行うことができ
る。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る熱圧転写装置の一実施例を用いた
印刷システムの概略を示す正面図である。
【図2】図1に示す熱圧転写装置の要部を示す斜視図で
ある。
【図3】図1に示す熱圧転写装置の加圧転写処理時の状
態を示す正面図である。
【符号の説明】
2 中間媒体 10 プラスチックカード(記録媒体) 11 記録媒体用ホルダ 14 断熱部材 15 リフト装置 16 圧縮バネ 17 熱板往復駆動装置 18 圧縮バネ 19 断熱部材の傾斜面 20 熱板 21a,21b 弾性部材 27 接合片 L 熱板の回転軸線 T 凸曲面

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に画像が形成されたフィルム状の中
    間媒体から記録媒体上にその画像を熱圧転写する熱圧転
    写装置であって、 記録媒体を固定保持するホルダと、 ホルダの記録媒体保持面に対向して配置された熱板と、 熱板の異なる位置に固着された複数の弾性部材と、 弾性部材がホルダの記録媒体保持面に圧接する圧接位置
    と、弾性部材がホルダから離れる離間位置との間で熱板
    を往復移動させる熱板往復駆動手段と、 記録媒体に対して平行に延びる軸線のまわりに熱板を回
    転させる熱板回転駆動手段とを有することを特徴とする
    熱圧転写装置。
  2. 【請求項2】 上記弾性部材の熱板に接しない面が外に
    凸の曲面を有することを特徴とする請求項1記載の熱圧
    転写装置。
  3. 【請求項3】 熱板とホルダとの間に配置された断熱部
    材と、その断熱部材を開閉する断熱部材開閉手段とを有
    することを特徴とする請求項1記載の熱圧転写装置。
  4. 【請求項4】 上記断熱部材開閉手段は、断熱部材を閉
    側に付勢する弾性付勢部材と、断熱部材と一体に設けら
    れた傾斜面と、熱板と一体に設けられていてその傾斜面
    に接合可能な接合片とを有することを特徴とする請求項
    3記載の熱圧転写装置。
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KR102143131B1 (ko) * 2018-06-28 2020-08-10 이진한 라벨 제작 및 라미네이팅 방법
CN113246606B (zh) * 2021-04-25 2023-06-30 南京市淑先科技有限公司 一种象棋印字设备

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