JP2569829B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2569829B2
JP2569829B2 JP1259063A JP25906389A JP2569829B2 JP 2569829 B2 JP2569829 B2 JP 2569829B2 JP 1259063 A JP1259063 A JP 1259063A JP 25906389 A JP25906389 A JP 25906389A JP 2569829 B2 JP2569829 B2 JP 2569829B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 この発明はステレオ等複数の楽音出力部を有する電子
楽器において、発音される楽音の定位感を自由に設定で
きる電子楽器に関する。
(b)従来の技術 一般的な電子楽器は生成した楽音を左右2チャンネル
で発音するステレオ出力部を有しており、左右の出力レ
ベルを調節することによってその楽音に定位感を出すこ
とができる。電子楽器には複数の音色を同時に発音する
ことができるものもあり、複数の音色が同じ定位で発音
されたのでは音の広がりに欠けるため、従来より音色毎
に発音の定位をずらす提案がなされている(特開昭55-1
21492)。これによって音色毎に異なる定位感が得られ
るため、複数の音色を同時に発音した場合、アンサンブ
ルのような音場を形成することができる。
(c)発明が解決しようとする課題 しかし、上記電子楽器は楽音の定位感を得る手段とし
ては、アナログの楽音信号の音響出力レベルを左右2チ
ャンネルで独立して設定できるようにしたのみであるた
め単純な定位感しか出すことができず、より広がりのあ
る電子楽器独自の音場を形成することができなかった。
また、各音色の定位を固定/移動を自由に切り換えるこ
とができなかったため演奏効果が十分に上がらない欠点
があった。
この発明はこのような現状に鑑み、楽音を構成する波
形要素毎に独立して定位し、且つこの定位感を任意に移
動させることができるようにしたことにより、音の広が
りのある電子楽器を提供することを目的とする。
(d)課題を解決するための手段 この発明は、演奏によって指定された楽音を、複数の
波形要素を合成して生成し、この楽音を複数の楽音出力
部から同時に出力する電子楽器において、 前記複数の波形要素を前記複数の楽音出力部へ出力す
る出力レベルを時間的に変化させるパンエンベロープを
各波形要素毎に発生するパンエンベロープ発生手段と、 演奏者の操作に応じて、前記パンエンベロープ発生手
段から発生されるパンエンベロープをバイアスするパン
バイアスを発生するパンバイアス発生手段と、 前記パンエンベロープ発生手段が発生した各波形要素
毎のパンエンベロープを前記バンパイアス発生手段が発
生したパンバイアスでバイアスし、該バイアスされたパ
ンエンベロープに基づき前記複数の波形要素を前記複数
の楽音出力部へ出力する出力レベルを制御する制御手段
と を設けたことを特徴とする。
(e)作用 この発明では、楽音を構成する複数の波形要素を複数
の楽音出力部へ出力する出力レベルを個別に設定するこ
とにより、各波形要素を独立して定位する。この出力レ
ベルはパンエンベロープにより時間的に変化させられ、
また、演奏者の操作に応じて発生するパンバイアスによ
ってバイアスシフトされる。これにより、各波形要素の
音像定位位置をそれぞれ独立して移動させることができ
るとともに、演奏者が自由にその位置をシフトすること
ができる。
(f)実施例 第2図はこの発明の実施例である電子鍵盤楽器の制御
部のブロック図である。この電子鍵盤楽器は5オクター
ブ程度の音域を有するキーボード1を備えており、この
キーボードを用いて発音すべき楽音の音高を指定するこ
とができる。指定された楽音は左右2チャンネルのサウ
ンドシステム(SSL20,SSR21)から発音される。発音さ
れる楽音はスタティックパン制御,ダイナミックパン制
御によって種々の位置に定位される。スタティックパン
制御とは、一定のパン位置(定位)に音像が形成される
ように左右チャンネルの発音レベルを一定比率で固定す
る制御方式であり、ダイナミックパン制御とは操作子に
よりリアルタイム操作やエンベロープジェネレータパン
(EGパン)によりパン位置を左右に移動させる制御であ
る。ダイナミックパン制御におけるパン位置制御はメイ
ンコントローラ,サブコントローラの2個の制御要素お
よびEGパンによって制御される。メインコントローラは
主としてキーボード1の演奏操作に基づいて生成される
パラメータが割り当てられ、サブコントローラは主とし
てその他の操作子(によって生成されるパラメータ)が
割り当てられる。またEGパン制御とは、楽音の発音時間
経過に伴う音像の移動経路を所定のパラメータから生成
する制御方式である。上記メイン・サブコントローラに
よって決定されたパン位置とEGパンによって生成された
パン位置とが合成されてダイナミックパン制御が行われ
る。
この電子鍵盤楽器の操作パネル面には、操作子2およ
び表示器3が設けられている。操作子2としては、表示
器3に隣接して設けられているファンクションキー2aの
ほか、テンキー2b,カーソルキー2c,ジョグダイヤル2dお
よびモジュレーションホイール2eを有している。この電
子鍵盤楽器の動作はCPU10が制御しており、このCPU10に
はバス11が接続されている。バス11にはROM12,RAM13,キ
ーオン検出回路14,キータッチ検出回路15,表示器ドライ
バ16,操作子インターフェイス17,音源装置18およびタイ
マ19が接続されている。ROM12にはこの電子原盤楽器の
動作を制御するためのプログラム等が記憶されており、
RAM13には第3図,第4図で説明するレジスタエリア等
が設定されている。またこのRAM13はバッテリでバック
アップされており、電源がオフされたのちもその記憶内
容が失われないようになっている。キーオン検出回路14
およびキータッチ検出回路15はキーボード1を構成する
各キーのキーオン時の押鍵速度を検出する回路である。
キーオン信号およびキータッチデータはバス11を介して
CPU10に送られる。表示器ドライバ16は表示器3を動作
させるための回路である。表示器3は任意の文字図形等
を表示することができる液晶マトリクス表示器であり、
CPU10から送られてきたデータを表示する。操作子イン
ターフェイス17は前記操作子2a〜2eの操作状態を検出し
てCPU10に入力するためのインターフェイスである。音
源装置18はCPU10から送られてきた楽音データに基づい
て楽音を発音するための装置である。この音源装置18は
8系統の楽音合成部を有しており、各楽音合成部はそれ
ぞれ左右2チャンネルについて独立して楽音を合成する
機能を有している。この音源装置18には左右2個のサウ
ンドシステム20,21が接続されており、左右別々に合成
された楽音信号をそれぞれ出力することができる。
第3図および第4図に前記RAM13に設定されるレジス
タエリアを示す。
第3図は同電子楽器で発音できる音色(ボイス)デー
タを記憶するボイスデータ記憶エリアのレジスタ一覧で
ある。この電子鍵盤楽器には多くの音色データ(64音色
程度)が記憶されているが、そのうち8音色(m=0〜
7)を同時発音可能音色としてこの記憶エリアにセット
することができる。各音色は4エレメント(波形要素:n
=0〜3)で構成されている。各レジスタは全て各ボイ
ス毎(m)または各エレメント毎(m,n)に設定されて
いる。
スタティックパンデータSPAN(m)は、スタティック
パン制御におけるパン位置を表すデータである。データ
範囲は−51〜+50であり、−50がセットされたときはこ
の楽音を左チャンネル位置に定位させ、+50がセットさ
れたときは右チャナネル位置に定位させる。その間の値
がセットされたときにはその値に対応する中間位置に定
位される。すなわち、そのバランスで左右両チャンネル
から楽音が発音される。また、−51がセットされたとき
にはダイナミックパンを行う。
デプスコントロールフラグAM(m)およびコントロー
ラアサインフラグCOLR(m)は、ダイナミックパンにお
けるサブコントローラを指定するためのフラグである。
AM(m)がセットしているときには内蔵のLFOがサブコ
ントローラとなり、AM(m)がリセットしているときに
はCOLR(m)が指定する操作子がサブコントローラとな
る。COLR(m)が0/1/2のときそれぞれカーソルキー2c,
モジュレーションホイール2e,ジョグダイヤル2dがサブ
コントローラとなる。
LFOデプスデータLD(m)は、サブコントローラにLFO
が指定されているときLFOによるコントロール強度を指
定するデータである。
バイアスデプスデータBD(m)は、サブコントローラ
に操作子が指定されているとき操作子によるコントロー
ル強度を指定するデータである。
ソースアサインフラグVKL(m)は、ダイナミックパ
ンのメインコントローラを指定するフラグである。この
フラグは0/1/2のスリーステートフラグであり、“0"の
ときこの楽音を指定したキーのキータッチ強度がメイン
コントローラとなり、以下“1"のときこの楽音を指定し
たキーのキーナンバ、“2"のとき他に設けられているLF
Oがメインコントローラとなる。
LFOコンスタントCONST(m,n)は、メインコントロー
ラとしてLFOが指定されているとき、このLFOの角周波数
を設定するための定数である。
ソースデプスデータSCD(m)は、メインコントロー
ラのコントロール強度を設定するためのデータである。
セレクトフラグSN(m,n)は、このエレメントが発音
すべく選択されているか否かを記憶するフラグである。
このフラグがセットしているときボイスmが指定されれ
ばこのエレメントが発音し、リセットしているときには
ボイスmが指定されても発音しない。
またこの記憶エリアにはEGパンを演算するためのパラ
メータ(EGパンデータ)の記憶エリアも設定されてい
る。
EGパンデータとしては、ディレイタイムDT(m,n),
キーオンパンレート1〜4,キーオフパンレート1,2(PR
(s)(m,n):s=1〜6),キーオンパンレベル0〜
4,キーオフパンレベル1,2(PL(s)(m,n):s=0〜
6)およびループポイントLOOP(m,n)が記憶されてい
る。これらのデータにより第6図に示すようなパンエン
ベロープが演算される。すなわち、音像はキーオン中は
キーオンパンレベル0〜4を順次移動し、移動中の変化
率はキーオンパンレート1〜4で指定される。キーオン
パンレベル4に達したとき、まだキーオン中であればLO
OPで指定されるキーオンパンレベル位置から再度このエ
ンベロープを繰り返す。キーオフされたのちは楽音が完
全に消音するまでキーオフパンレベル1,2、キーオフパ
ンレート1,2によって音像位置を制御する。この場合も
消音するまではキーオフパンレベル1,2間を繰り返しレ
ースする。なお、ディレイタイムはキーオンパンレベル
0からキーオンパンレベル1へのパンを開始するまでの
遅れ時間である。
なお、ボイスデータ記憶エリアにはこれらのデータの
他に、各エレメントの楽音波形を決定する音色データ群
および発音レベルを決定するEGデータ群が記憶されてい
る。
第4図(A)〜(D)はボイスデータ以外のレジスタ
群を示している。
同図(A)はキーイベントバッファである。キーのオ
ンオフがあるとその内容がこのバッファに記憶される。
記憶内容は、キーオン/キーオフの別,キーナンバおよ
びキータッチである。通常のキーオン/オフの場合には
N=0のエリアにその内容が記憶されるが和音押鍵時の
ように同時に複数イベントが発生した場合にはN=0,1,
2……の順にその内容が記憶されてゆく。
同図(B)は操作子データバッファである。このバッ
ファには各操作子2a〜2eの操作状態が取り込まれて記憶
される。
同図(C)はチャンネルレジスタである。このレジス
タには音源装置18の8系統の楽音合成部(以下「チャン
ネル」という。:c=0〜7)のそれぞれに割り当てられ
たキーオンデータが記憶される。キーオンデータとして
は、ステートフラグST(c),キーナンバKN(c),キ
ースケーリングデータKS(c),キータッチデータKT
(c)およびアサインボイスASS(c)である。ここ
で、ステートフラグST(c)はその楽音が現在どのよう
な発音状態にあるかを記憶する2ビットのフラグであ
り、フラグが“10"のときにはキーオン中であることを
示し、“01"のときにはキーオフ後リリース中(残響音
発音中)であることを示し、“00"のときにはそのチャ
ンネルには楽音が割り当てられていないことを示す。キ
ースケーリングデータKN(c)はオンされたキーによっ
て指定されたキーコード(音高データ)である。また、
電子鍵盤楽器の場合、あるキーによって指示される音高
は固定されておらず演奏者が予め自由に設定しておくこ
とができるため、キーオンされたときそのキーナンバで
設定テーブル(図示せず)を検索してキースケーリング
データKS(c)を得る。アサインボイスASS(c)とは
キーオンに対応して発音される楽音の音色(ボイスナン
バ)である。
同図(D)はCPU10のタイマインタラプト動作時に用
いられるレジスタ群を示す。
PAN(c,n)は、各チャンネルに割り当てられたボイス
の各エレメントのEGパンデータ(パンEGによって算出さ
れた音像のパン位置データ)を記憶するレジスタであ
る。
PEG(c,n)は各エレメントのEGパンがどのステップに
あるかを記憶するレジスタである。EGパンのステップと
はそのときどの目標値(PL(s)(m,n))に向かって
いるかをいう。
DEG(c,n)はメインコントローラがLFOである場合の
そのLFOの進角を記憶するレジスタである。
R(c,n)はEGパンの各ステップにおける変化レート
を記憶するレジスタである。この変化レートはPR
(s),(m,n)から算出される。
T(c,n)はディレィタイムを計数するタイマレジス
タである。
PNB(n)は、メインコントローラ,サブコントロー
ラ,EGパンによるパンデータを合成した最終的なパンデ
ータのバッファである。このレジスタは1ボイスの各エ
レメント分設けられる。このデータが楽音合成部(音源
装置18)に送出されて、生成される楽音のパラメータと
して使用される。データの楽音合成部への送出はチャン
ネル毎に行われるためこのレジスタは1チャンネル分
(4エレメント分)あれば足りる。
EG(c)は発音レベルのEGデータである。このデータ
もタイマインタラプト動作で演算される。
cはチャンネルカウンタ、nはエレメントカウンタで
あり、これらのレジスタはタイマインタラプト動作で全
てのエレメントについて処理を行うため1づつ加算され
る。mはボイスナンバポインタ、sはEGパンステップポ
インタであり、PEG(c,n)の値がその都度代入される。
これらのポインタはボイスデータ記憶エリアを参照する
ためのポインタである。
SFはメインコントローラ,サブコントローラによるEG
データを記憶するEGバイアスデータレジスタである。
VLはメインパンバイアスデータ(メインコントローラ
によるパンバイアスデータ)記憶エリア、RTはサブパン
バイアスデータ(サブコントローラによるハンパイアス
データ)記憶エリアである。
BBはサブコントローラの操作量を取り込むバッファエ
リアである。
第1図は同電子鍵盤楽器の制御部の動作を示すフロー
チャート、第5図(A)〜(E)は表示器3の表示例を
示す図である。これらの図を参照して同電子鍵盤楽器の
動作を説明する。
第1図(A)はメインルーチンである。電子鍵盤楽器
の電源がオンされるとこの動作がスタートする。まずn1
でバッファのクリア等のイニシャル動作を行い、イニシ
ャル動作完了ののちメイン画面を表示する。この状態で
キーボード1のオン/オフイベント(n3)および操作子
インターフェース17に接続されている操作子2の操作を
受け付け(n5)、それぞれイベントがあったときには対
応するサブルーチン(n4,n6)を実行する。さらに発音
中の楽音のメインボリューム制御等を実行し(n7)、電
源がオンされている間n3〜n7の動作を繰り返し実行す
る。
同図(B)はキーイベントサブルーチンである。キー
のオンオフイベントが発生するとそのデータをキーイベ
ントバッファ(第4図(A)参照)に取り込み(n1
0)、そのイベントがキーオンイベントであるかキーオ
フイベントであるかを判断する(n11)。キーオンイベ
ントであればキーオンされた楽音に対して発音チャンネ
ル(楽音合成部:c)を割り当て(n12)、割り当てられ
たチャンネルレジスタ(第4図(C)参照)にキーナン
バKN(c),キースケーリングデータKS(c),キータ
ッチデータKT(c)を書き込み、ステートフラグST
(c)に“10"を書き込む(n13)。次にこのチャンネル
で発音すべきボイスをキーナンバ等から決定してアサイ
ンボイスレジスタASS(c)に書き込み(n14)、音源装
置18のチャンネルcに対してこれらのデータを送出して
発音を開始する(n15)。このイベントデータを記憶し
ていたキーイベントバッファをクリアし(n16)、次の
バッファリングデータがあればn11にもどる(n19)。次
のバッファリングデータがなければそのままリターンす
る。
一方、取り込んだデータがオーオフイベントであった
場合にはオフされたキーが割り当てられていたチャンネ
ルを検索し(n17)、そのチャンネルレジスタのST
(c)を“01"に書き換えて(n18)n16に進む。
同図(C)は操作子イベントサブルーチンであり操作
子が操作されるとその操作入力を操作子データバッファ
(第4図(B)参照)に取り込み(n20)、この操作入
力が画面選択入力であるか、カーソル移動入力である
か、データ設定入力であるかを判断する(n21〜n23)。
画面選択入力であれば(n21)表示器3の表示画面(第
5図参照)を指示された画面に切り換え(n24)、その
画面のホームポジションにカーソルを表示する(n2
5)。カーソルが表示されている位置のレジスタにアド
レスポインタを設定する(n26)。このアドレスポイン
タは第3図および第4図に示す様々のレジスタのアドレ
スを指示するものであり指示されているアドレスのレジ
スタにデータをセットすることができる。また、カーソ
ル移動入力であれば(n22)その入力状態に応じてカー
ソル表示を移動させ(n27)、対応してアドレスポイン
タを更新する(n28)。一方、データ設定入力であれば
アドレスポインタが示すレジスタエリアに入力されたデ
ータをセットし、表示器3に表示する内容を入力データ
に合致するように変更する(n30)。これらの動作のの
ち操作子データバッファをクリアして(n31)リターン
する。
この動作によって第3図に示すボイスデータ記憶エリ
アのデータを更新することができる。たとえば、第5図
(A)はボイススタテックパンデータSPAN(m)の入力
を受け付ける画面であり、同図(B)はメインコントロ
ーラ(パンソース)の指定を受け付ける画面であり、同
図(C)はサブコントローラの指定を受け付ける画面で
あり、同図(D),(E)はEGパンデータのセットを受
け付ける画面である。設定者(演奏者)はこのような画
面を表示器3に表示させたのちカーソルを所定位置に移
動し、データを入力すればカーソルが指し示す欄のデー
タが更新される。
第1図(D),(E)はタイマインタラプト動作であ
る。タイマ19の所定タイミング毎の割り込みによってこ
の動作が実行される。この動作がスタートするとチャン
ネルカウンタcおよびエレメントカウンタnにそれぞれ
0がセットされ(n37)、0チャンネルの0エレメント
からこの動作が行われる。まずこのチャンネルcにアサ
インされているボイスをボイスナンバポインタmにセッ
トし(n38)、チャンネルcのステートフラグST(c)
が参照される(n39)。ST(c)が“00"であればチャン
ネルcは発音していないため、以下の処理を省略してn7
5にジャンプする。ST(c)が“10"または“01"であれ
ば発音中であるためチャンネルcにアサインされている
ボイスmのスタティックパンデータSPAN(m)を判断す
る(n40)。SPAN(m)の内容が−51でなければスタテ
ィックパンが設定されているためこのデータに基づいて
パンデータを決定してパンデータバッファPNBに記憶し
(n41)、音源装置18に送出するためのデータを作成す
るためn71にジャンプする。SPAN(m)の内容が−51で
あればダイナミックパンが設定されているためn42以下
の動作を行う。
まずn42では現在処理しているエレメントが発音エレ
メントとして選択されているか否かをセレクトフラグSN
(m,n)から判断し、選択されていない場合には次のエ
レメントについての動作を実行するためにn69にジャン
プする。このエレメントが選択されている場合にはn43
においてサブコントローラによるサブパンバイアスデー
タRTを算出する(n43:同図(F)参照)。こののちソー
スアサインフラグVKL(m)を参照してメインコントロ
ーラを判断する(n44)。キータッチデータKT(c)が
メインコントローラに指定されている場合にはKT(c)
にコントロール強度を指示するソースデプスデータSCD
(m)を掛けてメインパンバイアスデータVLを算出する
(n45)。またキーナンバKN(c)がメインコントロー
ラに指定されている場合にはKN(c)×SCD(m)の演
算によってVLを算出する(n46)。一方メインコントロ
ーラがLFOである場合にはその発振動作をn47,n48で実行
する。すなわち、n47では、VL=1-COS(DEG(c,n))の
演算を行ってVLを算出し、n48では進角レジスタDEG(c,
n)を歩進させる。この歩進演算は、 DEG(c,n)=DEG(c,n)+CONST(c,n).MOD.360 によって行っている。
次にパンバイアスデータSFをVL×RTによって算出し
(n49)、再度ST(c)を判断する(n50)。ST(c)が
“10"であればキーオン中であるためn51に進んでEGパン
ステップPEG(c,n)を判断する。一方、ST(c)が“0
1"であれば残響音発音中であるためn52でEGパンステッ
プデータPEG(c,n)の値を判断する。PEG(c,n)が5未
満であればオーオフ後最初にこの動作が行われることで
あるため(PEG(c,n)<5はキーオン中のステップであ
るから)、PEG(c,n)←5を入力し(n53)、パンレー
トR(c,n)を決定したのち(n54:同図(G)参照)n61
に進む。また、n52においてPEG(c,n)が5以上すなわ
ち5または6であった場合にはn51に進む。
n51においてはPEG(c,n)を判断し、0の場合にはデ
ィレイタイム中であるためn55以下に進み、それ以外の
場合にはEGパン中であるためn61以下に進む。
n55ではディレイタイム中であるためEGパンデータPAN
(c,n)には最初のキーオンパンレベルPL(0),(m,
n)を代入し、タイマレジスタT(c,n)とディレイタイ
ムデータTD(m,n)とを比較し(n56)、等しくない場合
にはまだディレイタイムが続くためT(c,n)に1を加
算したのち(n57)n60に進む。一方T(c,n)=TD(m,
n)の場合にはディレイタイムが経過したためタイマレ
ジスタT(c,n)をクリアし、EGパンステップレジスタP
EG(c,n)に次のステップである1をセットして(m5
8)、新たなEGパンレートR(c,n)を決定して(n5
9)、n60に進む。
n61以下はEGパン動作である。この動作においてPEG
(c,n)の値はsに代入される。まずEGパンデータPAN
(c,n)にパンレートR(c,n)を加算して新たなEGパン
データを生成する(n61)。次に、新たなPAN(c,n)が
目標値であるPL(s)(m,n)を越えたか否かを判断す
る(n62)。越えていない場合にはこのEGパンステップ
が続くため直接n60に進み、越えた場合には次のEGパン
ステップに進むため現在のEGパンステップPEG(c,n)を
判断する(n63)。PEG(c,n)が“4"“6"以外であればP
EG(c,n)に1を加算して(n64)、新たなEGパンレート
R(c,n)を決定したのち(n67)n60に進む。またPEG
(c,n)が“4"“6"の場合にはEGをループする必要があ
るため、PEG(c,n)=4の場合にはPEG(c,n)にLOOP
(m,n)を代入する(n65)。また、PEG(c,n)=6の場
合にはPEG(c,n)に5を代入する(n66)。こののちn67
に進む。
n60ではEGパンデータPAN(c,n)にパンバイアスデー
タSFを加算してパンデータPNB(n)を算出記憶する。
このパンデータは1チャンネル分まとめて音源装置18に
送出される。こののち、次のエレメントに関して同様の
動作を実行するためnに1を加算し(n69)、nが4に
なるまでn39にもどる(n70)。nが4になれば4エレメ
ント(n=0〜3)について上記動作が実行されたこと
であるため、パンデータ,EGデータ群等に基づいてEG
(c)を算出する(n71)。算出されたEG(c)の値が
最低発音レベルであるMIN(ROM12に記憶されている。)
より小さくなっていれば(n72)消音であるとしてチャ
ンネルcをクリア(ST(c)=“00")し(n74)、EG
(c)がMIN以上であれば発音を継続するためこのEG
(c)および前記PNB(n)を含む楽音データを音源装
置18に送出する(n73)。こののち、次のチャンネルに
ついて同様の動作を実行するためnに0をセットしcに
1を加算してn41にもどる。加算の結果cが8になれば
0〜7の全チャンネルについて上記動作が完了したこと
であるためリターンする。
同図(F)はサブバイアスデータRTを決定するサブル
ーチンである。まずデプスコントロールフラグAM(m)
を参照してサブコントローラがLFOか操作子かを判断す
る(n80)。AM(m)がセットしていればサブコントロ
ーラはLFOであるためLFOの現在値をバッファBBに読み出
し(n81)、このBBの値にコントロール強度であるLFOデ
プスデータLD(m)を乗算してRTとする(n82)。一方A
M(m)がリセットしていた場合にはサブコントローラ
は何れかの操作子であるため、どの操作子が指定されて
いるかをコントローラアサインフラグCOLR(m)によっ
て判断する(n83)。指定されている操作子の操作量デ
ータをバッファBBに取り込み(n84)、このBBの内容に
コントロール強度であるバイアスデプスデータBD(m)
を乗算してLTとする(n85)。以上の動作ののちリター
ンする。
また同図(G)はEGパンレートR(c,n)を決定する
サブルーチンである。まず現在のEGパンデータPAN(c,
n)と次の目標値であるPL(s)(m,n)とを比較する
(n92)。PAN(c,n)の方が大きければこれからはマイ
ナス方向にパンさせて行かなければならないためこのス
テップに対応するパンレートPR(s)(m,n)を負にし
てR(c,n)にセットする(n94)。またそれ以外の場合
にはこのステップに対応するパンレベルPL(s)(m,
n)をそのままR(c,n)にセットする(n93)。このの
ちリターンする。
以上のようにこの実施例では、ボイスを構成する各エ
レメント毎にEGパン,パンバイアスを掛けて定位を移動
させることができるため、極めて複雑な楽音の定位制御
をすることができる。また、パンバイアスはメインコン
トローラ(ソース)とサブコントローラ(バイアス)の
2種類を複合的に組み合わせるようにしているため、さ
らに複雑な制御が可能となる。このうちメインコントロ
ーラはキーボードによる実際の演奏からパラメータを取
り出すようにしているため、演奏のニュアンスを良く表
現することができ、サブコントローラはキーボード以外
の操作子の操作からパラメータを取り出すようにしてい
るため付加的な効果を与えることができる。またこの実
施例では、EGパンはレートを加算ることによって直線的
に行っているが、たとえば、PAN(c,n)の値にレートを
乗算すること等によって曲線的にパンすることもでき
る。
また、この実施例では、複音対応としキーコードによ
り音色が設定されるようにしているが、単音対応として
8chを使って一つのキーコードに対応して8つの音色で
発音させる等の変形も可能である。
第3図のEGパンデータ記憶エリアおよびn43,n59,n61
〜n67がこの発明のパンエンベロープ発生手段に対応す
る。カーソルキー2c,モジュレーションホイール2e,ジョ
グダイヤル2dおよびn43,n83〜n85がこの発明のパンバイ
アス発生手段に対応する。n60およびn71〜n73がこの発
明の制御手段に対応する。
(g)発明の効果 以上のようにこの発明の電子楽器では楽音を構成する
複数の波形要素毎に各楽音出力部に出力する出力レベル
を変更することができるため、1つの楽音においても複
雑な音象の定位を作り出すことができ効果的な、電子楽
器に独特の演奏効果を出すことができる。また、この出
力レベルをパンエンベロープで変化させることにより各
波形要素毎に音像定位位置を時間的に変化させることが
できるとともに、パンバイアスを与えることにより演奏
者が自由に定位位置をシフトすることができるため、よ
り高い表現力を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)〜(G)はこの発明の実施例である電子鍵
盤楽器の制御部の動作を示すフローチャート、第2図は
同電子鍵盤楽器の制御部のブロック図、第3図および第
4図は同電子鍵盤楽器のメモリの構成を示す図、第5図
(A)〜(E)は同電子鍵盤楽器の表示部の表示例を示
す図、第6図は同電子鍵盤楽器におけるEGパンの状態を
説明するための図である。 1……キーボード、2c……カーソルキー、2d……ジョグ
ダイアル、2e……モジュレーションホイール。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】演奏によって指定された楽音を、複数の波
    形要素を合成して生成し、この楽音を複数の楽音出力部
    から同時に出力する電子楽器において、 前記複数の波形要素を前記複数の楽音出力部へ出力する
    出力レベルを時間的に変化させるパンエンベロープを各
    波形要素毎に発生するパンエンベロープ発生手段と、 演奏者の操作に応じて、前記パンエンベロープ発生手段
    から発生されるパンエンベロープをバイアスするパンバ
    イアスを発生するパンバイアス発生手段と、 前記パンエンベロープ発生手段が発生した各波形要素毎
    のパンエンベロープを前記パンバイアス発生手段が発生
    したパンバイアスでバイアスし、該バイアスされたパン
    エンベロープに基づき前記複数の波形要素を前記複数の
    楽音出力部へ出力する出力レベルを制御する制御手段と を設けたことを特徴とする電子楽器。
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