JP2527045C - - Google Patents

Info

Publication number
JP2527045C
JP2527045C JP2527045C JP 2527045 C JP2527045 C JP 2527045C JP 2527045 C JP2527045 C JP 2527045C
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pan
data
key
tone
musical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
Other languages
English (en)
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Publication date

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 この発明はステレオ等複数の楽音出力部を有する電子楽器において、発音され
る楽音の定位感を自由に設定できる電子楽器に関する。 (b)従来の技術 一般的な電子楽器は生成した楽音を左右2チャンネルで発音するステレオ出力
部を有しており、左右の出力レベル(出力レベル比)を調節することによってそ
の楽音に定位感を出すことができる。電子楽器には複数の音色を同時に発音する
ことができるものもあり、複数の音色が同じ定位で発音されたのでは音の広がり
に欠けるため、従来より音色毎に発音の定位をずらす提案がなされている(特開
昭55-121492)。これによって音色毎に異なる定位感が得られるため、複数の音色
を同時に発音した場合、アンサンブルのような音場を形成することができる。 (c)発明が解決しようとする課題 しかし、上記電子楽器では、各音色の定位は一点に固定されており、発音中に
楽音の定位を移動させるいわゆるパン制御をすることができなかったため変化の
ある音場を形成することができなかった。 また、あらかじめ定められた軌道で定位を移動させることのできる電子楽器( シンセサイザ)も実用化されているが、数秒間分の軌道しか設定できないため、
これ以上の時間継続して発音されるとそれ以後の定位の移動は行われず変化がな
くなってしまう欠点があった。 この発明は、定位の移動の軌道をループさせることにより、上記課題を解決し
た電子楽器を提供することを目的とする。 (d)課題を解決するための手段 この発明は、1の楽音指定に対して複数の楽音を発生し、この複数の楽音を各
々複数の楽音出力部から同時に出力する電子楽器において、 楽音発音中に、あらかじめ記憶されている変化軌道で各楽音出力部間の出力レ
ベル比を変化させるEGパン手段を設け、 楽音発音中に前記変化軌道が終了したとき、この変化軌道の所定位置から前記
EGパン手段を繰り返す手段であって、前記複数の楽音について独立に設定され
た位置からEGパン手段を繰り返すループ手段を設けたことを特徴とする。 (e)作用 この発明の電子楽器では、1の楽音指定に対して発生された複数の楽音の定位
を時間的に移動させる。定位の移動は各楽音出力部の出力レベル比を時間ととも
に変化させることで行う。この変化を変化軌道に基づいて行う。変化軌道は、連
続したアドレスの記憶エリアにレベル比を表すデータを時系列に記憶しておけば
よい。また、別の方式として以下の実施例のように複数のピーク値とそれらの間
の変化率を記憶しておくようにしてもよい。この変化軌道は有限長であるため、
発音中に終了した場合には、前記複数の楽音について独立に設定された変化軌道
上の所定位置から繰り返す。この所定位置はその点のアドレスやピーク値を記憶
することによって設定され、軌道が終了したとき、このデータを読み出すことに
よって繰り返される。 (f)実施例 第2図はこの発明の実施例である電子鍵盤楽器の制御部のブロック図である。
この電子鍵盤楽器は5オクターブ程度の音域を有するキーボード1を備えており
、このキーボードを用いて発音すべき楽音の音高を指定することができる。指定
された楽音は左右2チャンネルのサウンドシステム(SSL20,SSR21) から発音される。発音される楽音はスタティックパン制御,ダイナミックパン制
御によって種々の位置に定位される。スタティックパン制御とは、一定のパン位
置(定位)に音像が形成されるように左右チャンネルの発音レベルを一定比率で
固定する制御方式であり、ダイナミックパン制御とは操作子によるリアルタイム
操作やエンベロープジェネレータパン(EGパン)によりパン位置を左右に移動
させる制御である。ダイナミックパン制御におけるパン位置制御はメインコント
ローラ,サブコントローラの2個の制御要素およびEGパンによって制御される
。メインコントローラは主としてキーボード1の演奏操作に基づいて生成される
パラメータが割り当てられ、サブコントローラは主としてその他の操作子(によ
って生成されるパラメータ)が割り当てられる。またEGパン制御とは、楽音の
発音時間経過に伴う音像の移動経路を所定のパラメータから生成する制御方式で
ある。上記メイン・サブコントローラによって決定されたパン位置とEGパンに
よって生成されたパン位置とが合成されてダイナミックパン制御が行われる。 この電子鍵盤楽器の操作パネル面には、操作子2および表示器3が設けられて
いる。操作子2としては、表示器3に隣接して設けられているファンクションキ
ー2aのほか、テンキー2b,カーソルキー2c,ジョグダイヤル2dおよびモ
ジュレーションホイール2eを有している。この電子鍵盤楽器の動作はCPU1
0が制御しており、このCPU10にはバス11が接続されている。バス11に
はROM12,RAM13,キーオン検出回路14,キータッチ検出回路15,
表示器ドライバ16,操作子インターフェイス17,音源装置18およびタイマ
19が接続されている。ROM12にはこの電子鍵盤楽器の動作を制御するため
のプログラム等が記憶されており、RAM13には第3図,第4図で説明するレ
ジスタエリア等が設定されている。またこのRAM13はバッテリでバックアッ
プされており、電源がオフされたのちもその記憶内容が失われないようになって
いる。キーオン検出回路14およびキータッチ検出回路15はキーボード1を構
成する各キーのキーオン時の押鍵速度を検出する回路である。キーオン信号およ
びキータッチデータはバス11を介してCPU10に送られる。表示器ドライバ
16は表示器3を動作させるための回路である。表示器3は任意の文字図形等を
表示することができる液晶マトリクス表示器であり、CPU10から送られてき たデータを表示する。操作子インターフェイス17は前記操作子2a〜2eの操
作状態を検出してCPU10に入力するためのインターフェイスである。音源装
置18はCPU10から送られてきた楽音データに基づいて楽音を発音するため
の装置である。この音源装置18は8系統の楽音合成部を有しており、各楽音合
成部はそれぞれ左右2チャンネルについて独立して楽音を合成する機能を有して
いる。この音源装置18には左右2個のサウンドシステム20,21が接続され
ており、左右別々に合成された楽音信号をそれぞれ出力することができる。 第3図および第4図に前記RAM13に設定されるレジスタエリアを示す。 第3図は同電子楽器で発音できる音色(ボイス)データを記憶するボイスデー
タ記憶エリアのレジスタ一覧である。この電子鍵盤楽器には多くの音色データ(
64音色程度)が記憶されているが、そのうち8音色(m=0〜7)を同時発音
可能音色としてこの記憶エリアにセットすることができる。各音色は4エレメン
ト(波形要素:n=0〜3)で構成されている。各レジスタは全て各ボイス毎(
m)または各エレメント毎(m,n)に設定されている。 スタティックパンデータSPAN(m)は、スタティックパン制御におけるパン
位置を表すデータである。データ範囲は−51〜+50であり、−50がセット
されたときはこの楽音を左チャンネル位置に定位させ、+50がセットされたと
きは右チャンネル位置に定位させる。その間の値がセットされたときにはその値
に対応する中間位置に定位される。すなわち、そのバランスで左右両チャンネル
から楽音が発音される。また、−51がセットされたときにはダイナミックパン
を行う。 デプスコントロールフラグAM(m)およびコントローラアサインフラグCOL
R(m)は、ダイナミックパンにおけるサブコントローラを指定するためのフラグ
である。AM(m)がセットしているときには内蔵のLFOがサブコントローラと
なり、AM(m)がリセットしているときにはCOLR(m)が指定する操作子がサ
ブコントローラとなる。COLR(m)が0/1/2のときそれぞれカーソルキー
2c,モジュレーションホイール2e,ジョグダイヤル2dがサブコントローラ
となる。 LFOデプスデータLD(m)は、サブコントローラにLFOが指定されている
ときLFOによるコントロール強度を指定するデータである。 バイアスデプスデータBD(m)は、コントローラに操作子が指定されていると
き操作子によるコントロール強度を指定するデータである。 ソースアサインフラグVKL(m)は、ダイナミックパンのメインコントローラ
を指定するフラグである。このフラグは0/1/2のスリーステートフラグであ
り、“0”のときこの楽音を指定したキーのキータッチ強度がメインコントロー
ラとなり、以下“1”のときこの楽音を指定したキーのキーナンバ、“2”のと
き他に設けられているLFOがメインコントローラとなる。 LFOコンスタントCONST(m,n)は、メインコントローラとしてLFOが
指定されているとき、このLFOの角周波数を設定するための定数である。 ソースデプスデータSCD(m)は、メインコントローラのコントロール強度を
設定するためのデータである。 セレクトフラグSN(m,n)は、このエレメントが発音すべく選択されているか
否かを記憶するフラグである。このフラグがセットしているときボイスmが指定
されればこのエレメントが発音し、リセットしているときにはボイスmが指定さ
れても発音しない。 またこの記憶エリアにはEGパンを演算するためのパラメータ(EGパンデー
タ)の記憶エリアも設定されている。 EGパンデータとしては、ディレイタイムDT(m,n),キーオンパンレート1〜
4,キーオフパンレート1,2(PR(s)(m,n):s=1〜6),キーオンパンレベル0〜4,キ
ーオフパンレベル1,2(PL(s)(m,n):s=0〜6)およびループポイントLOOP(m,n
)が記憶されている。これらのデータにより第6図に示すようなパンエンベロー
プが演算される。すなわち、音像はキーオン中はキーオンパンレベル0〜4を順
次移動し、移動中の変化率はキーオンパンレート1〜4で指定される。キーオン
パンレベル4に達したとき、まだキーオン中であればLOOPで指定されるキー
オンパンレベル位置から再度このエンベロープを繰り返す。キーオフされたのち
は楽音が完全に消音するまでキーオフパンレベル1,2、キーオフパンレート1
,2によって音像位置を制御する。この場合も消音するまではキーオフパンレベ
ル1,2間を繰り返しトレースする。なお、ディレイタイムはキーオンパンレベ
ル0からキーオンパンレベル1へのパンを開始するまでの遅れ時間である。 なお、ボイスデータ記憶エリアにはこれらのデータの他に、各エレメントの楽
音波形を決定する音色データ群および発音レベルを決定するEGデータ群が記憶
されている。 第4図(A)〜(D)はボイスデータ以外のレジスタ群を示している。 同図(A)はキーイベントバッファである。キーのオンオフがあるとその内容
がこのバッファに記憶される。記憶内容は、キーオン/キーオフの別,キーナン
バおよびキータッチである。通常のキーオン/オフの場合にはN=0のエリアに
その内容が記憶されるが和音押鍵時のように同時に複数イベントが発生した場合
にはN=0,1,2……の順にその内容が記憶されてゆく。 同図(B)は操作子データバッファである。このバッファには各操作子2a〜
2eの操作状態が取り込まれて記憶される。 同図(C)はチャンネルレジスタである。このレジスタには音源装置18の8
系統の楽音合成部(以下「チャンネル」という。:c=0〜7)のそれぞれに割
り当てられたキーオンデータが記憶される。キーオンデータとしては、ステート
フラグST(c),キーナンバKN(c),キースケーリングデータKS(c),キータ
ッチデータKT(c)およびアサインボイスASS(c)である。ここで、ステートフ
ラグST(c)はその楽音が現在どのような発音状態にあるかを記憶する2ビット
のフラグであり、フラグが“10”のときにはキーオン中であることを示し、“
01”のときにはキーオフ後リリース中(残響音発音中)であることを示し、“
00”のときにはそのチャンネルには楽音が割り当てられていないことを示す。
キースケーリングデータKN(c)はオンされたキーによって指定されたキーコー
ド(音高データ)である。また、電子鍵盤楽器の場合、あるキーによって指示さ
れる音高は固定されておらず演奏者が予め自由に設定しておくことができるため
、キーオンされたときそのキーナンバで設定テーブル(図示せず)を検索してキ
ースケーリングデータKS(c)を得る。アサインボイスASS(c)とはキーオンに
対応して発音される楽音の音色(ボイスナンバ)である。 同図(D)はCPU10のタイマインタラプト動作時に用いられるレジスタ群
を示す。 PAN(c,n)は、各チャンネルに割り当てられたボイスの各エレメントのEG パンデータ(パンEGによって算出された音像のパン位置データ)を記憶するレ
ジスタである。 PEG(c,n)は各エレメントのEGパンがどのステップにあるかを記憶するレ
ジスタである。EGパンのステップとはそのときどの目標値(PL(s)(m,n))に向
かっているかをいう。 DEG(c,n)はメインコントローラがLFOである場合のそのLFOの進角を
記憶するレジスタである。 R(c,n)はEGパンの各ステップにおける変化レートを記憶するレジスタであ
る。この変化レートはPR(s)(m,n)から算出される。 T(c,n)はディレイタイムを計数するタイマレジスタである。 pNB(n)は、メインコントローラ,サブコントローラ,EGパンによるパン
データを合成した最終的なパンデータのバッファである。このレジスタは1ボイ
スの各エレメント分設けられる。このデータが楽音合成部(音源装置18)に送
出されて、生成される楽音のパラメータとして使用される。データの楽音合成部
への送出はチャンネル毎に行われるためこのレジスタは1チャンネル分(4エレ
メント分)あれば足りる。 EG(c)は発音レベルのEGデータである。このデータもタイマインタラプト
動作で演算される。 cはチャンネルカウンタ、nはエレメントカウンタであり、これらのレジスタ
はタイマインタラプト動作で全てのエレメントについて処理を行うため1づつ加
算される。mはボイスナンバポインタ、sはEGパンステップポインタであり、
PEG(c,n)の値がその都度代入される。これらのポインタはボイスデータ記憶
エリアを参照するためのポインタである。 SFはメインコントローラ,サブコントローラによるEGデータを記憶するE
Gバイアスデータレジスタである。 VLはメインパンバイアスデータ(メインコントローラによるパンバイアスデ
ータ)記憶エリア、RTはサブパンバイアスデータ(サブコントローラによるパ
ンバイアスデータ)記憶エリアである。 BBはサブコントローラの操作量を取り込むバッファエリアである。 第1図は同電子鍵盤楽器の制御部の動作を示すフローチャート、第5図(A)
〜(E)は表示器3の表示例を示す図である。これらの図を参照して同電子鍵盤
楽器の動作を説明する。 第1図(A)はメインルーチンである。電子鍵盤楽器の電源がオンされるとこ
の動作がスタートする。まずn1でバッファのクリア等のイニシャル動作を行い
、イニシャル動作完了ののちメイン画面を表示する。この状態でキーボート1の
オン/オフイベント(n3)および操作子インターフェース17に接続されてい
る操作子2の操作を受け付け(n5)、それぞれイベントがあったときには対応
するサブルーチン(n4,n6)を実行する。さらに発音中の楽音のメインボリ
ューム制御等を実行し(n7)、電源がオンされている間n3〜n7の動作を繰
り返し実行する。 同図(B)はキーイベントサブルーチンである。キーのオンオフイベントが発
生するとそのデータをキーイベントバッファ(第4図(A)参照)に取り込み(
n10)、そのイベントがキーオンイベントであるかキーオフイベントであるか
を判断する(n11)。キーオンイベントであればキーオンされた楽音に対して
発音チャンネル(楽音合成部:c)を割り当て(n12)、割り当てられたチャ
ンネルレジスタ(第4図(C)参照)にキーナンバKN(c),キースケーリング
データKS(c),キータッチデータKT(c)を書き込み、ステートフラグST(c)
に“10”を書き込む(n13)。次にこのチャンネルで発音すべきボイスをキ
ーナンバ等から決定してアサインボイスレジスタASS(c)に書き込み(n14
)、音源装置18のチャンネルcに対してこれらのデータを送出して発音を開始
する(n15)。このイベントデータを記憶していたキーイベントバッファをク
リアし(n16)、次のバッファリングデータがあればn11にもどる(n19
)。次のバッファリングデータがなければそのままりターンする。 一方、取り込んだデータがキーオフイベントであった場合にはオフされたキー
が割り当てられていたチャンネルを検索し(n17)、そのチャンネルレジスタ
のST(c)を“01”に書き換えて(n18)n16に進む。 同図(C)は操作子イベントサブルーチンであり操作子が操作されるとその操
作入力を操作子データバッファ(第4図(B)参照)に取り込み(n20)、こ の操作入力が画面選択入力であるか、カーソル移動入力であるか、データ設定入
力であるかを判断する(n21〜n23)。画面選択入力であれば(n21)表
示器3の表示画面(第5図参照)を指示された画面に切り換え(n24)、その
画面のホームポジションにカーソルを表示する(n25)。カーソルが表示され
ている位置のレジスタにアドレスポインタを設定する(n26)。このアドレス
ポインタは第3図および第4図に示す様々のレジスタのアドレスを指示するもの
であり指示されているアドレスのレジスタにデータをセットすることができる。
また、カーソル移動入力であれば(n22)その入力状態に応じてカーソル表示
を移動させ(n27)、対応してアドレスポインタを更新する(n28)。一方
、データ設定入力であればアドレスポインタが示すレジスタエリアに入力された
データをセットし、表示器3に表示する内容を入力データに合致するように変更
する(n30)。これらの動作ののち操作子データバッファをクリアして(n3
1)リターンする。 この動作によって第3図に示すボイスデータ記憶エリアのデータを更新するこ
とができる。たとえば、第5図(A)はボイススタテックパンデータSPAN(
m)の入力を受け付ける画面であり、同図(B)はメインコントローラ(パンソ
ース)の指定を受け付ける画面であり、同図(C)はサブコントローラの指定を
受け付ける画面であり、同図(D),(E)はEGパンデータのセットを受け付け
る画面である。設定者(演奏者)はこのような画面を表示器3に表示させたのち
カーソルを所定位置に移動し、データを入力すればカーソルが指し示す欄のデー
タが更新される。 第1図(D),(E)はタイマインタラプト動作である。タイマ19の所定タイ
ミング毎の割り込みによってこの動作が実行される。この動作がスタートすると
チャンネルカウンタcおよびエレメントカウンタnにそれぞれ0がセットされ(
n37)、0チャンネルの0エレメントからこの動作が行われる。まずこのチャ
ンネルcにアサインされているボイスをボイスナンバポインタmにセットし(n
38)、チャンネルcのステートフラグST(c)が参照される(n39)。ST(
c)が“00”であればチャンネルcは発音していないため、以下の処理を省略し
てn75にジャンプする。ST(c)が“10”または“01”であれば発音中で
ある ためチャンネルcにアサインされているボイスmのスタテイックパンデータSP
AN(m)を判断する(n40)。SPAN(m)の内容が−51でなければスタテ
ィックパンが設定されているためこのデータに基づいてパンデータを決定してパ
ンデータバッファPNBに記憶し(n41)、音源装置18に送出するためのデ
ータを作成するためn71にジャンプする。SPAN(m)の内容が−51であれ
ばダイナミックパンが設定されているためn42以下の動作を行う。 まずn42では現在処理しているエレメントが発音エレメントとして選択され
ているか否かをセレクトフラグSN(m,n)から判断し、選択されていない場合に
は次のエレメントについての動作を実行するためにn69にジャンプする。この
エレメントが選択されている場合にはn43においてサブコントローラによるサ
ブパンバイアスデータRTを算出する(n43:同図(F)参照)。こののちソ
ースアサインフラグVKL(m)を参照してメインコントローラを判断する(n4
4)。キータッチデータKT(c)がメインコントローラに指定されている場合に
はKT(c)にコントロール強度を指示するソースデプスデータSCD(m)を掛け
てメインパンバイアスデータVLを算出する(n45)。またキーナンバKN(c
)がメインコントローラに指定されている場合にはKN(c)×SCD(m)の演算に
よってVLを算出する(n46)。一方メインコントローラがLFOである場合
にはその発振動作をn47,n48で実行する。すなわち、n47では、VL=
1−COS(DEG(c,n))の演算を行ってVLを算出し、n48では進角レジスタD
EG(c,n)を歩進させる。この歩進演算は、 DEG(c,n)=DEG(c,n)+CONST(c,n).MOD.360 によって行っている。 次にパンバイアスデータSFをVL×RTによって算出し(n49)、再度S
T(c)を判断する(n50)。ST(c)が“10”であればキーオン中であるため
n51に進んでEGパンステップPEG(c,n)を判断する。一方、ST(c)が“0
1”であれば残響音発音中であるためn52でEGパンステップデータPEG(c
,n)の値を判断する。PEG(c,n)が5未満であればキーオフ後最初にこの動作が
行われることであるため(PEG(c,n)<5はキーオン中のステップであるから
)、PEG(c,n)←5を入力し(n53)、パンレートR(c,n)を決定したのち (n54:同図(G)参照)n61に進む。また、n52においてPEG(c,n)
が5以上すなわち5または6であった場合にはn51に進む。 n51においてはPEG(c,n)を判断し、0の場合にはディレイタイム中であ
るためn55以下に進み、それ以外の場合にはEGパン中であるためn61以下
に進む。 n55ではディレイタイム中であるためEGパンデータPAN(c,n)には最初
のキーオンパンレベルPL(0)(m,n)を代入し、タイマレジスタT(c,n)とディレ
イタイムデータTD(m,n)とを比較し(n56)、等しくない場合にはまだディ
レイタイムが続くためT(c,n)に1を加算したのち(n57)n60に進む。一
方T(c,n)=TD(m,n)の場合にはディレイタイムが経過したためタイマレジスタ
T(c,n)をクリアし、EGパンステップレジスタPEG(c,n)に次のステップであ
る1をセットして(n58)、新たなEGパンレートR(c,n)を決定して(n5
9)、n60に進む。 n61以下はEGパン動作である。この動作においてPEG(c,n)の値はsに
代入される。まずEGパンデータPAN(c,n)にパンレートR(c,n)を加算して新
たなEGパンデータを生成する(n61)。次に、新たなPAN(c,n)が目標値
であるPL(s)(m,n)を越えたか否かを判断する(n62)。越えていない場合に
はこのEGパンステップが続くため直接n60に進み、越えた場合には次のEG
パンステップに進むため現在のEGパンステップPEG(c,n)を判断する(n6
3)。PEG(c,n)が“4”“6”以外であればPEG(c,n)に1を加算して(n
64)、新たなEGパンレートR(c,n)を決定したのち(n67)n60に進む
。またPEG(c,n)が“4”“6”の場合にはEGをループする必要があるため
、PEG(c,n)=4の場合にはPEG(c,n)にLOOP(m,n)を代入する(n65
)。また、PEG(c,n)=6の場合にはPEG(c,n)に5を代入する(n66)。
こののちn67に進む。 n60ではEGパンデータPAN(c,n)にパンバイアスデータSFを加算して
パンデータPNB(n)を算出記憶する。このパンデータは1チャンネル分まとめ
て音源装置18に送出される。こののち、次のエレメントに関して同様の動作を
実行するためnに1を加算し(n69)、nが4になるまでn39にもどる(n
7 0)。nが4になれば4エレメント(n=0〜3)について上記動作が実行され
たことであるため、パンデータ,EGデータ群等に基づいてEG(c)を算出する
(n71)。算出されたEG(c)の値が最低発音レベルであるMIN(ROM1
2に記憶されている。)より小さくなっていれば(n72)消音であるとしてチ
ャンネルcをクリア(ST(c)=“00”)し(n74)、EG(c)がMIN以上
であれば発音を継続するためこのEG(c)および前記pNB(n)を含む楽音データ
を音源装置18に送出する(n73)。こののち、次のチャンネルについて同様
の動作を実行するためnに0をセットしcに1を加算してn41にもどる。加算
の結果cが8になれば0〜7の仝チャンネルについて上記動作が完了したことで
あるためリターンする。 同図(F)はサブバイアスデータRTを決定するサブルーチンである。まずデ
プスコントロールフラグAM(m)を参照してサブコントローラがLFOか操作子
かを判断する(n80)。AM(m)がセットしていればサブコントローラはLF
OであるためLFOの現在値をバッファBBに読み出し(n81)、このBBの
値にコントロール強度であるLFOデプスデータLD(m)を乗算してRTとする
(n82)。一方AM(m)がリセットしていた場合にはサブコントローラは何れ
かの操作子であるため、どの操作子が指定されているかをコントローラアサイン
フラグCOLR(m)によって判断する(n83)。指定されている操作子の操作
量データをバッファBBに取り込み(n84)、このBBの内容にコントロール
強度であるバイアスデプスデータBD(m)を乗算してLTとする(n85)。以
上の動作ののちリターンする。 また同図(G)はEGパンレートR(c,n)を決定するサブルーチンである。ま
ず現在のEGパンデータPAN(c,n)と次の目標値であるPL(s)(m,n)とを比較
する(n92)。PAN(c,n)の方が大きければこれからはマイナス方向にパン
させて行かなければならないためこのステップに対応するパンレートPR(s)(m,
n)を負にしてR(c,n)にセットする(n94)。またそれ以外の場合にはこのス
テップに対応するパンレベルPL(s)(m,n)をそのままR(c,n)にセットする(n
93)。こののちリターンする。 以上のようにこの実施例では、ボイスを構成する各エレメント毎にEGパン, パンバイアスを掛けて定位を移動させることができるため、極めて複雑な楽音の
定位制御をすることができる。また、パンバイアスはメインコントローラ(ソー
ス)とサブコントローラ(バイアス)の2種類を複合的に組み合わせるようにし
ているため、さらに複雑な制御が可能となる。このうちメインコントローラはキ
ーボードによる実際の演奏からパラメータを取り出すようにしているため、演奏
のニュアンスを良く表現することができ、サブコントローラはキーボード以外の
操作子の操作からパラメータを取り出すようにしているため付加的な効果を与え
ることができる。またこの実施例では、EGパンはレートを加算ることによって
直線的に行っているが、たとえば、PAN(c,n)の値にレートを乗算すること等
によって曲線的にパンすることもできる。 また、この実施例では、複音対応としキーコードにより音色が設定されるよう
にしているが、単音対応として8chを使って一つのキーコードに対応して8つの
音色で発音させる等の変形も可能である。 (g)発明の効果 以上のようにこの発明の電子楽器によれば、1の発音指定に対して発生された
複数の楽音の発音中に発音レベル比(EGパン)の変化軌道が終了した場合でも
、前記複数の楽音について独立に設定された位置から変化起動が繰り返されるた
め、長時間発音が継続した場合でも発音レベル比の変化(パン効果)が継続し、
楽音の変化が失われず、より変化をつけることができる。これによって、ロング
トーンやテンポがゆっくりした曲の演奏の表現力を向上することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図(A)〜(G)はこの発明の実施例である電子鍵盤楽器の制御部の動作
を示すフローチャート、第2図は同電子鍵盤楽器の制御部のブロック図、第3図
および第4図は同電子鍵盤楽器のメモリの構成を示す図、第5図(A)〜(E)
は同電子鍵盤楽器の表示部の表示例を示す図、第6図は同電子鍵盤楽器における
EGパンの状態を説明するための図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) 1の楽音指定に対して複数の楽音を発生し、この複数の楽音を各々複数
    の楽音出力部から同時に出力する電子楽器において、 楽音発音中に、あらかじめ記憶されている変化軌道で各楽音出力部間の出力レ
    ベル比を変化させるEGパン手段を設け、 楽音発音中に前記変化軌道が終了したとき、この変化軌道の所定位置から前記
    EGパン手段を繰り返す手段であって、前記複数の楽音について独立に設定され
    た位置からEGパン手段を繰り返すループ手段を設けたことを特徴とする電子楽
    器。

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5278348A (en) Musical-factor data and processing a chord for use in an electronical musical instrument
US5153362A (en) Electronic musical instrument having pan control function
JP3092273B2 (ja) 電子楽器
JP2527045B2 (ja) 電子楽器
JP2527045C (ja)
JP2957204B2 (ja) 電子楽器
JP2569829B2 (ja) 電子楽器
JP3204014B2 (ja) 演奏指示装置および電子楽器
JP3304889B2 (ja) 電子楽器
JP3114283B2 (ja) 楽音信号発生装置
JPH087583B2 (ja) 電子楽器
JP3033357B2 (ja) 効果付与装置
JP4056902B2 (ja) 自動演奏装置及び自動演奏方法
JP2522374B2 (ja) 電子楽器
JP2775793B2 (ja) 電子管楽器
JP2990780B2 (ja) 楽音信号形成装置
JPH0497196A (ja) 楽音合成装置
JP2564925B2 (ja) 電子楽器
JP4186855B2 (ja) 楽音制御装置及びプログラム
JP3625913B2 (ja) アルペジエータ
JP2666607B2 (ja) 電子楽器の効果音制御装置
JPH0443917Y2 (ja)
JP2537963B2 (ja) 自動演奏装置
JP4218566B2 (ja) 楽音制御装置及びプログラム
JPH03120590A (ja) 電子楽器