JP2569503Y2 - 焦電素子 - Google Patents

焦電素子

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JP2569503Y2 JP1991093493U JP9349391U JP2569503Y2 JP 2569503 Y2 JP2569503 Y2 JP 2569503Y2 JP 1991093493 U JP1991093493 U JP 1991093493U JP 9349391 U JP9349391 U JP 9349391U JP 2569503 Y2 JP2569503 Y2 JP 2569503Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は焦電素子に関し、特に赤
外線を検出して炎等を感知する炎感知器等に使用される
焦電素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は炎感知器などに用いられている焦
電素子の一従来例を示す模式断面構成図である。図にみ
られるように、焦電素子1は、内部にPZT(ジルコン
酸チタン酸鉛)等からなる焦電体2と、この焦電体で検
出した赤外線の強度を電気的信号として取出すための電
気回路(図示せず)を搭載したプリント基板3とを基台
となるステム4上に配設し、その上部周囲を覆う鋼板製
等の枠体のキャン5を用いて密封した装置構成となって
いる。すなわち、キャン5には天井部分に透光用の窓孔
6が設けられていて、ここを通して例えば火災等の炎か
ら放射される図示しない赤外線が焦電体2を照射するの
であるが、窓孔6を密封するとともに、赤外線を通過さ
せるための赤外線透過能の優れた例えばシリコンからな
るフィルタ7が設けられている。フィルタ7の密封・封
着は接着剤等による接着部8の形成によって行われる。
【0003】以上のように、キャン5とステム4で、焦
電素子1の筐体が構成されているが、キャン5とステム
4とはステム周辺の封着部9で溶着又は接着によって互
に密着されることによって、密封形の焦電素子1が形成
されている。なお、ステム4には、図示のように、アー
ス端子10、ソース端子11、ドレイン端子12の3本
のリード端子が取り出されて、これらのリード端子を介
して図示しない主電気回路へ上述の電気信号として出力
するようになっている。この場合、アース端子10はス
テム4と直結されているが、ソース端子11、ドレイン
端子12の2つの端子はいずれも絶縁体13を介して密
封状態で配設され、ステム4とは端子自体は構造上絶縁
状態で取付けられている。
【0004】従来の焦電素子は上述のような構成(材料
を含む)からなっているが、その動作例えば炎感知器と
しての動作原理についてはすでによく知られており、か
つ本願の考案構成とは直接関連がないので、その説明を
省略する。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上述のような焦電素子
は、例えば炎感知器として使用される場合使用状態の苛
酷な環境条件、屋内や屋外等を考慮して、周囲温度の広
い範囲(−10℃〜50℃)において、正常かつ安定確
実な動作を示すことが要求されている。この要望に対し
て、上記のような構成からなる従来の焦電素子では、キ
ャンは鉄鋼板、フィルタはシリコンで形成されているの
で、動作確認のための試験を行うと、その熱膨脹率の違
いから、窓孔近傍の接着部に隙間が生じたり、フィルタ
に亀裂が入ってしまうという問題があった。
【0006】本考案は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、温度などの苛酷な環境変化に対し
ても、気密性を充分に保持し、窓の光学フイルタに損傷
のない焦電素子を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案に係る焦電素子
は、焦電体と、焦電体で検出した赤外線の強度を電気信
号として取り出すための電気回路を搭載したプリント基
板と、プリント基板と焦電体を取り付けたステムと、ス
テムの上部周囲を覆いステムと共に内部の気密性を保持
する筐体を構成して天井部分に焦電体を照射する赤外線
の透光用の窓孔を設けたキャンと、キャンの窓孔に接着
して設けられたシリコン板からなるフィルタと、ステム
を絶縁体を介して貫通して取り出される電気回路の複数
のリード用端子と、を備えた焦電素子であって、筐体を
コバールで構成すると共に、複数のリード用端子の絶縁
体をコバールガラスで構成したものである。
【0008】なお、上記のFe:55%、Ni:28
%、Co17%組成の合金は通常広くコバール(Kov
ar)と呼ばれている特殊合金であるが、長崎誠三編:
金属用語集、日本金属学会(旧)昭和48年6月20日
発行P.69によれば、“Fe54%、Ni29%、C
o17%の組成からなる合金の商品名”とされている。
以後この合金をコバールと称することにする。
【0009】
【作用】本考案においては、焦電体と、これを作動させ
て赤外線検出値を電気的に出力する回路基板とが収納さ
れる筐体を構成するキャンとステムとをいずれも同一材
料のコバールを用いて形成したものであるから、最も有
利性のある特長として、窓孔に封着するフィルタを、キ
ャンの熱膨脹率(αと称する)に近いαのものを選択し
て使用することができる。このように、αがコバールの
それと近い材質からなるフィルタを用いてキャンの窓孔
を封着すればフィルタとキャンの接合個所において熱の
変動による膨脹歪みがほぼ等しくなるから、この部分で
接着部に隙間ができたり、フィルタに亀裂が入ったりし
なくなる。
【0010】すなわち、キャンをコバール製とすれば、
コバール(Fe:Ni:Co=55:28:17)のα
は4.7×10-6/℃であるから、フィルタにサファイ
ヤ(α=5.3×10-6/℃)を用いれば、αはほぼ同
じなので、接合個所におけるαの差による機械的トラブ
ルは発生しなくなる。なお、フィルタにシリコン(α=
2.4×10-6/℃)を使用しても同様に差支えない。
このことは、図2の従来例のキャン2が鉄鋼板(α=1
3.2×10-6/℃)製であった場合にシリコンフィル
タを使用していたことと比較すると、コバールの使用に
よる有用性は大きくなる。また、ステムもコバール製で
あると、キャンとステムとの接合部ではαが同一である
ので、機械的歪み又は損傷のトラブルは皆無となる。つ
まり、この接合部は溶着、接着のいずれを採用しても、
全く支障がなくなる。
【0011】
【実施例】図1は本考案の一実施例の構成を示す断面説
明図である。図から明らかなように素子の機械的構造は
図2の従来例と概ね同様な構成となっている。
【0012】図1において、焦電素子21は、窓孔26
にシリコン板からなるフィルタ27を接合部28で接着
固定したコバール製のキャン25と、コバールを材料と
して形成したステム24とによって、その本体の筐体を
構成している。ステム24にはアース端子30、ソース
端子31、ドレイン端子32の3本のリード用端子が配
設されて、図示しない例えば炎感知器等の主電気回路へ
接続されるようになっている。この場合、アース端子3
0は直接ステム24に固定されるが、他の2本の端子は
絶縁体33を介して端子自体はステム24と絶縁して封
着固定される。なお、本考案の場合のように、ステム2
4をコバール製とした場合は、上記3本の端子もコバー
ルで形成したものとすることにより、絶縁体33にαが
同じのコバールガラスを用いて封着したものを使用する
ことができるので好都合である。キャン25はステム2
4と封着部29で接続され一体的な筐体が形成される。
【0013】そして、筐体の内部には焦電体、電気回路
などの焦電素子としての機能装置が組込まれている。ま
ず、ステム24の3本の端子の先端部はほぼ同一平面に
形成され、平面上に回路素子部分23aを搭載・接続し
た電気回路を有するプリント基板23が固定される。な
お、回路素子部分23aには、図示は省略したが、プレ
アンプ用のFET(電界効果形トランジスタ)や抵抗・
コンデンサ等の必要電子部品が組込まれて回路接続さ
れ、FETのソース、ドレイン各電極はそれぞれソース
端子31、ドレイン端子32と電気的に接続されてい
る。また、プリント基板23の上部には、素子基板22
aを介して板状の焦電体22が、フィルタ27の近傍に
対向して位置するように配置される。焦電体22には、
PZTやタンタル酸リチウム。チタン酸鉛、PVDF
(ポリフッ化ビニリデン)およびそのコポリマが使用で
きる。
【0014】ここで、上記焦電素子の動作について簡単
に説明する。焦電体22はフィルタ27を透過してきた
赤外線を電気信号に変換して出力し、この信号をFET
の図示しないゲートに印加し、これがFETによって増
幅され、赤外線の量に比例した電気量として定量的に検
出するようになっている。
【0015】なお、上記の実施例において、フィルタに
シリコンを用いた場合について示したが、αが5.3×
10-6/℃で、かつ赤外線透過能のあるサファイヤを用
いることは、αがほぼコバールと近似する点に理想的に
好ましいし、しかも十分実施可能である。ただ、この点
は人工物であってもサファイヤはシリコンより高価であ
るから、経済性を考慮するとシリコンフィルタの使用は
好ましいものであるといえる。また、フィルタ27の上
下面に薄層の干渉フィルタが積層されても影響はなく、
同様の効果を得ることができる。
【0016】
【考案の効果】本考案は、焦電体と、焦電体で検出した
赤外線の強度を電気信号として取り出すための電気回路
を搭載したプリント基板と、プリント基板と焦電体を取
り付けたステムと、ステムの上部周囲を覆いステムと共
に内部の気密性を保持する筐体を構成して天井部分に焦
電体を照射する赤外線の透光用の窓孔を設けたキャン
と、キャンの窓孔に接着して設けられたシリコン板から
なるフィルタと、ステムを絶縁体を介して貫通して取り
出される電気回路の複数のリード用端子と、を備えた焦
電素子であって、筐体をコバールで構成すると共に、複
数のリード用端子の絶縁体をコバールガラスで構成し
た。この結果、内部が気密性の筐体を構成するキャン及
びステムをコバールを材料として構成したので、熱膨張
率αをフィルタのそれと近似することができ、かつリー
ド用端子の絶縁体とは同一のαを持つから、それぞれの
間の気密性接合部において、熱変動によって受けるαの
差による歪みが全てなくなる。したがって、過酷な環境
条件下においても、透孔用の窓孔は勿論のことリード端
子の導出部における密封性が確実で長期間に渉る使用に
おいても筐体内の気密性が確保できる。よって、焦電素
子の耐候性が向上し、内部の電気回路部分の安定した動
作が長期間維持できる長寿命な焦電素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による焦電素子の一実施例を示す断面構
成図である。
【図2】従来の焦電素子の断面構成図である。
【符号の説明】
21 焦電素子 22 焦電体 22a 素子基板 23 プリント基板 23a 回路素子部分 24 ステム 25 キャン 26 窓孔 27 フィルタ 28 接合部 29 封着部 33 絶縁体

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焦電体と、該焦電体で検出した赤外線の
    強度を電気信号として取り出すための電気回路を搭載し
    たプリント基板と、該プリント基板と前記焦電体を取り
    付けたステムと、該ステムの上部周囲を覆い該ステムと
    共に内部の気密性を保持する筐体を構成して天井部分に
    前記焦電体を照射する赤外線の透光用の窓孔を設けたキ
    ャンと、該キャンの窓孔に接着して設けられたシリコン
    板からなるフィルタと、前記ステムを絶縁体を介して貫
    通して取り出される前記電気回路の複数のリード用端子
    と、を備えた焦電素子であって、 前記筐体をコバールで構成すると共に、前記複数のリー
    ド用端子の絶縁体をコバールガラスで構成したとを特徴
    とする焦電素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010175341A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 赤外線センサ素子のパッケージ

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