JP2568640B2 - 電気湯沸かし器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、容器内に収容された水を加熱して沸かす電
気湯沸かし器に関するものである。

従来の技術 従来の電気湯沸かし器は、第２図および第３図に示す
ような構成になっていた。この第２図および第３図に示
すような構成になっていた。この第２図および第３図に
おいて、１は水を収容する容器、２は容器１内の水を加
熱する発熱体、３は発熱体の通電制御を行なうリレー接
点、４はリレー接点３の開閉を行なうリレーコイル、５
はリレーコイル４の通電制御を行なうリレー駆動手段
で、トランジスタ5aと、抵抗5b,5cにより構成されてい
る。６は容器１の温度を検知する温度検知手段で、サー
ミスタ6aと温度測定回路6bにより構成されている。７は
温度検知手段６が検知した温度が所定温度（ここでは90
℃とする）よりも低ければリレー駆動手段50にオン信号
を出力し、そして所定温度よりも高く、かつ沸騰検知条
件（沸騰してセンサーの温度上昇が低下したとき）を満
たしたときには、リレー駆動手段５にオフ信号を出力す
るリレー制御手段、８はリレー電源回路で、抵抗8a、ダ
イオード8b、コンデンサ8c、定電圧ダイオード8dにより
構成されている。９は交流電源である。なお、前記リレ
ー電源回路８は抵抗8aとリレーコイル４の発熱を抑える
ため、リレーコイル４に通電されていないときは、コン
デンサ8cは定電圧ダイオード8dのツェナー電圧（ここで
は30Vとする）に充電され、そしてリレーコイル４に通
電されたときは、抵抗8aの抵抗値とリレーコイル４の抵
抗値のバランスにより、リレーコイル４への印加電圧の
平衡電圧がリレーコイル４の感動電圧（ここでは16.8V
とする）よりも低く、かつ開放電圧（ここでは2.4Vとす
る）よりも高い電圧（ここでは10Vとする）となるよう
に抵抗8aの抵抗値が決められている。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、このような従来の構成では、工事後の
復帰等で交流電源９の電圧が徐々に立ち上がるとき、リ
レー電源回路８の電源の立ち上がりよりも、温度検知回
路６、リレー制御手段７の電源の立ち上がりが早けれ
ば、温度検知手段６が検知した容器１の温度が所定温度
（ここでは90℃とする）よりも低いときは、リレー電源
回路８の電圧が感動電圧よりも低い時点で、リレー駆動
手段７はリレー駆動手段５にオン信号を出力するため、
交流電源９の電圧が正規の電圧になってもリレー電源回
路８の電圧が感動電圧（16.8V）以下の10Vにしかなら
ず、その結果、リレー接点３は開いたままで、発熱体２
には通電されず、湯が沸かないことがあるという課題が
あった。

本発明はこのような課題を解決した電気湯沸かし器を
提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本発明の電気湯沸かし器
は、リレー駆動手段がオンしてから所定時間経過したと
き、温度検知手段が検知した容器の温度が所定温度に達
していなければ、制御手段が一定時間リレー駆動手段を
オフした後にオンさせるように構成したものである。

作用 本発明の電気湯沸かし器は、上記した構成としている
ため、リレー駆動手段がオンしているのにリレー接点が
閉じていない場合（たとえば、接点間に異物がはさまっ
たときや、交流電源の電圧が正規の電圧になってもリレ
ー電源回路の電圧がリレーコイルの感動電圧（16.8V）
以下の10Vにしかならずに、リレー接点が開いたままと
なった場合）、所定時間経過しても温度検知手段が検知
した容器の温度が所定温度に達しないときは、制御手段
が一定時間リレー駆動手段をオフした後に再度オンさせ
るため、沸騰しないという問題は解消することができる
ものである。

実施例 以下、本発明の一実施例を第１図にもとづいて説明す
る。なお、この第１図において、従来例で示した第２図
および第３図の構成部品と同一部品については同一番号
を付し、その説明は省略する。この第１図において、10
はリレー駆動手段５にオン，オフ信号を出力する制御手
段、11は制御手段10がリレー駆動手段５にオン信号を出
力してからの時間を計測する時間計測手段であり、その
他の構成は従来例で示した内容と同じである。

上記第１図で示した実施例の構成において、次にその
動作を説明する。まず、容器１内に水を入れ交流電源９
を印加すると、サーミスタ6aの温度は所定温度（90℃）
よりも低いため、温度検知手段６は制御手段10に低温信
号を出力する。一方、リレー電源回路８のコンデンサ8c
は、定電圧ダイオード8dのツェナー電圧（30V）まで充
電されるが、充電中に制御手段10がリレー駆動手段５に
オン信号を出力した場合、コンデンサ8cがツェナー電圧
まで充電されないおそれがあるため、制御手段10は交流
電源９が印加されてから１秒後にリレー駆動手段５にオ
ン信号を出力する構成としている。これにより、リレー
コイル４が通電されてリレー接点３が閉じるため、発熱
体２が加熱されて容器１内の水が加熱される。そして水
が沸騰すれば、サーミスタ6aの温度上昇が止まり、制御
手段10はサーミスタ6aの温度上昇が低下したことによっ
てその沸騰検知を行ない、リレー駆動手段５にオフ信号
を出力してリレー接点３を開き、発熱体20の加熱を停止
する。

ところで、交流電源９が徐々に立ち上がるときは、リ
レー電源回路８のコンデンサ8cが充電される前に制御手
段10がリレー駆動手段５にオン信号を出力するため、交
流電源９の電圧が正規の電圧になってもリレー電源回路
８のコンデンサ8cの電圧は感動電圧（16.8V）以下の10V
にしかならず、そのため、リレー接点３は開いたまま
で、発熱体２は発熱しない。

一方、時間計測手段11は制御手段10がオン信号を出力
してからの時間を計測するが、所定時間（ここでは10分
とする）経過しても、水温は上昇していないため、温度
検知手段６が検知した温度は所定温度（90℃）に達して
おらず、制御手段10は、一定時間（ここでは１秒とす
る）オフ信号をリレー駆動手段５に出力した後オン信号
を出力する。この場合、１秒間のオフの間にコンデンサ
8cはツェナー電圧（30V）まで充電されるため、オン信
号を出力した時点でリレー接点３は閉じ、発熱体２は発
熱を開始し、容器１内の水は沸騰する。

発明の効果 以上のように本発明によれば、工事等の復旧で交流電
源の電圧が徐々に立ち上がった場合や、接点間に異物が
はさまった場合、あるいは瞬時停電でリレー電源回路の
電圧が低下してリレー接点が開いた場合、所定時間経過
しても温度検知手段が検知した容器の温度が所定温度に
達しないときは、制御手段が一定時間リレー駆動手段を
オフし、リレー電源回路の電圧が回復してから再度オン
させるため、所定時間だけ時間はかかるが、湯を確実に
沸かすことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す電気湯沸かし器の回路
図、第２図は電気湯沸かし器の一部破断側面図、第３図
は従来の電気湯沸かし器の回路図である。 １……容器、２……発熱体、３……リレー接点、４……
リレーコイル、５……リレー駆動手段、６……温度検知
手段、10……制御手段、11……時間計測手段。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】水を収容する容器と、この容器内の水を加
   熱する発熱体と、この発熱体の通電制御を行なうリレー
   接点と、リレーコイルの通電制御を行なうリレー駆動手
   段と、このリレー駆動手段にオン，オフ信号を出力する
   制御手段と、この制御手段が前記リレー駆動手段にオン
   信号を出力してからの時間を計測する時間計測手段と、
   前記容器の温度を検知する温度検知手段とを備え、前記
   時間計測手段が計測した時間が所定時間になったときに
   温度検知手段が検知した容器の温度が所定温度に達して
   いなければ、制御手段が一定時間リレー駆動手段にオフ
   信号を出力した後にオン信号を出力するように構成した
   電気湯沸かし器。