JP2568347Y2 - 油圧パワーステアリング装置 - Google Patents
油圧パワーステアリング装置Info
- Publication number
- JP2568347Y2 JP2568347Y2 JP1990080288U JP8028890U JP2568347Y2 JP 2568347 Y2 JP2568347 Y2 JP 2568347Y2 JP 1990080288 U JP1990080288 U JP 1990080288U JP 8028890 U JP8028890 U JP 8028890U JP 2568347 Y2 JP2568347 Y2 JP 2568347Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steering rod
- cylinder tube
- steering
- piston
- peripheral surface
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は油圧パワーステアリング装置に関し、ステア
リングロッドに油圧を作用させて操向補助力を生じさせ
るものに適用される。
リングロッドに油圧を作用させて操向補助力を生じさせ
るものに適用される。
(従来の技術) 第4図は従来例を示す油圧パワーステアリング装置で
あって、ステアリングロッド101と、このステアリング
ロッド101に外嵌されるシリンダチューブ102とを備えて
いる。
あって、ステアリングロッド101と、このステアリング
ロッド101に外嵌されるシリンダチューブ102とを備えて
いる。
そのステアリングロッド101にはラックが形成され、
このラックに噛合するピニオンを介してハンドルに連動
連結され、また、その両端に球継手112、タイロッド10
3、ナックルアーム等を介して操向輪が連動連結され、
操向操作によって長手方向移動して操向輪を操向させる
ものである。
このラックに噛合するピニオンを介してハンドルに連動
連結され、また、その両端に球継手112、タイロッド10
3、ナックルアーム等を介して操向輪が連動連結され、
操向操作によって長手方向移動して操向輪を操向させる
ものである。
そのステアリングロッド101のラック形成部分は、シ
リンダチューブ102と一体のラックハウジング113により
覆われている。
リンダチューブ102と一体のラックハウジング113により
覆われている。
また、ステアリングロッド101とシリンダチューブ102
との内外周間に、一対のシール部材104,105により油密
状とされた油室106が形成されている。
との内外周間に、一対のシール部材104,105により油密
状とされた油室106が形成されている。
そして、第5図、第6図にも示すように、ステアリン
グロッド101の外周にはピストン107が設けられ、このピ
ストン107の外周の周溝115に、ピストン107の外周面と
シリンダチューブ102の内周面との間隙Sを油密状に閉
塞すべく、シールリング108がOリング109を介し嵌め込
み状に取付けられる。
グロッド101の外周にはピストン107が設けられ、このピ
ストン107の外周の周溝115に、ピストン107の外周面と
シリンダチューブ102の内周面との間隙Sを油密状に閉
塞すべく、シールリング108がOリング109を介し嵌め込
み状に取付けられる。
そのOリング109はシールリング108を径外方に弾性的
に付勢し、シールリング108をシリンダチューブ102の内
周面に密接させている。これにより、油室106はピスト
ン107により長手方向一方側と他方側とに仕切られてい
る。そして、そのピストン107によって仕切られた油室1
06の長手方向一方側と他方側のそれぞれに、配管110,11
1を介して圧油が操向方向に応じて供給され、ステアリ
ングロッド101に操向操作の補助力を作用させる。
に付勢し、シールリング108をシリンダチューブ102の内
周面に密接させている。これにより、油室106はピスト
ン107により長手方向一方側と他方側とに仕切られてい
る。そして、そのピストン107によって仕切られた油室1
06の長手方向一方側と他方側のそれぞれに、配管110,11
1を介して圧油が操向方向に応じて供給され、ステアリ
ングロッド101に操向操作の補助力を作用させる。
上記構造のパワーステアリング装置の操向時において
は、操向輪からステアリングロッド101に作用する反力
の方向は、タイロッド103がステアリングロッド101に対
して傾斜していること等により、ステアリングロッド10
1の長手方向に対して傾斜した方向から作用するのが通
常である。
は、操向輪からステアリングロッド101に作用する反力
の方向は、タイロッド103がステアリングロッド101に対
して傾斜していること等により、ステアリングロッド10
1の長手方向に対して傾斜した方向から作用するのが通
常である。
そして、ステアリングロッド101は前記シール部材105
を取付けたブッシュ114を介してシリンダチューブ102の
内周面に支持されると共に、前記ラックハウジング113
に内設されたサポートヨークを介してラックハウジング
113に支持されている。
を取付けたブッシュ114を介してシリンダチューブ102の
内周面に支持されると共に、前記ラックハウジング113
に内設されたサポートヨークを介してラックハウジング
113に支持されている。
しかし、上記パワーステアリング装置を、大型車両に
用いたような場合は、操向輪からステアリングロッド10
1に作用する反力が大きくなり、ステアリングロッド101
も長尺となり、さらに車両レイアウトの関係からステア
リングロッド101とタイロッド103との傾斜も大きくなる
こと等により、ステアリングロッド101を曲げ変形させ
ようとする荷重が大きくなる。
用いたような場合は、操向輪からステアリングロッド10
1に作用する反力が大きくなり、ステアリングロッド101
も長尺となり、さらに車両レイアウトの関係からステア
リングロッド101とタイロッド103との傾斜も大きくなる
こと等により、ステアリングロッド101を曲げ変形させ
ようとする荷重が大きくなる。
これにより、上記従来例で示したステアリングロッド
101にあっては、操向時に、その中心線が第4図中1点
鎖線の状態から2点鎖線で示すように、一定以上に大き
く弾性的に曲げ変形してしまう虞れがある。
101にあっては、操向時に、その中心線が第4図中1点
鎖線の状態から2点鎖線で示すように、一定以上に大き
く弾性的に曲げ変形してしまう虞れがある。
そうすると、例えばステアリングロッド101が右方に
長手方向移動する場合、油圧が第6図に矢印で示すよう
にシールリング108に左方から右方に作用し、これによ
り生じたシールリング108と周溝115との隙間からラック
ハウジング113に入った圧油により、シールリング108を
径外方に付勢する油圧も作用する。
長手方向移動する場合、油圧が第6図に矢印で示すよう
にシールリング108に左方から右方に作用し、これによ
り生じたシールリング108と周溝115との隙間からラック
ハウジング113に入った圧油により、シールリング108を
径外方に付勢する油圧も作用する。
この状態でステアリングロッド101が曲げ変形する
と、第7図に示すように、ステアリングロッド101に設
けられたピストン107がOリング109を圧縮変形させて径
方向に変位する。そのため、ピストン107の外周面とシ
リンダチューブ102の内周面との間隙が径方向一方側S1
と他方側S2とで異なったものとなり、シールリング108
は偏荷重を受けて変形し、寿命が低下することになる。
と、第7図に示すように、ステアリングロッド101に設
けられたピストン107がOリング109を圧縮変形させて径
方向に変位する。そのため、ピストン107の外周面とシ
リンダチューブ102の内周面との間隙が径方向一方側S1
と他方側S2とで異なったものとなり、シールリング108
は偏荷重を受けて変形し、寿命が低下することになる。
また、シールリング108の周方向一部が周溝115から外
れてしまうことがあり、この状態でステアリングロッド
101が長手方向に移動すると、第8図に示すように、そ
の周溝115から外れたシールリング108の周方向一部が他
の部分に対し仮想線で示すように軸方向にずれてしま
い、シールリング108を破損させるという問題がある。
れてしまうことがあり、この状態でステアリングロッド
101が長手方向に移動すると、第8図に示すように、そ
の周溝115から外れたシールリング108の周方向一部が他
の部分に対し仮想線で示すように軸方向にずれてしま
い、シールリング108を破損させるという問題がある。
また、油室106を形成するためのシール部材104,105も
偏荷重を受けるため、寿命が低下してしまう。
偏荷重を受けるため、寿命が低下してしまう。
そこで、ステアリングロッド101の径を大きくするこ
とでステアリングロッド101の曲げ変形を小さくするこ
とが考えられるが、そうすると、ステアリングロッド10
1の重量増大により車両全体の重量バランスが影響を受
け、コストの増大にもつながるという問題がある。
とでステアリングロッド101の曲げ変形を小さくするこ
とが考えられるが、そうすると、ステアリングロッド10
1の重量増大により車両全体の重量バランスが影響を受
け、コストの増大にもつながるという問題がある。
(課題を解決するための手段) 本考案は、上記従来技術の問題を解決することのでき
る油圧パワーステアリング装置を提供することを目的と
し、その特徴とするところは、操向操作によって長手方
向に移動するステアリングロッドと、このステアリング
ロッドに外嵌されると共に車体側に支持されるシリンダ
チューブとを備え、そのステアリングロッドとシリンダ
チューブとの内外周間に油室が形成され、この油室に供
給される圧油によってステアリングロッドに操向操作の
補助力を作用させるべく、ステアリングロッドにピスト
ンが設けられ、このピストンの外周面とシリンダチュー
ブの内周面との間隙を油密状に閉塞するシールリング
が、ピストンの外周に取付けられている油圧パワーステ
アリング装置において、前記ピストンの外周に、ステア
リングロッドの曲げ変形をシリンダチューブにより規制
するために無垢のリング状受部材が設けられ、その受部
材の材質は、前記シールリングよりも剛性が高く、且
つ、前記シリンダチューブよりも硬度の小さなものとさ
れ、その受部材の外周面と前記シリンダチューブの内周
面との間にクリアランスが設けられている点にある。
る油圧パワーステアリング装置を提供することを目的と
し、その特徴とするところは、操向操作によって長手方
向に移動するステアリングロッドと、このステアリング
ロッドに外嵌されると共に車体側に支持されるシリンダ
チューブとを備え、そのステアリングロッドとシリンダ
チューブとの内外周間に油室が形成され、この油室に供
給される圧油によってステアリングロッドに操向操作の
補助力を作用させるべく、ステアリングロッドにピスト
ンが設けられ、このピストンの外周面とシリンダチュー
ブの内周面との間隙を油密状に閉塞するシールリング
が、ピストンの外周に取付けられている油圧パワーステ
アリング装置において、前記ピストンの外周に、ステア
リングロッドの曲げ変形をシリンダチューブにより規制
するために無垢のリング状受部材が設けられ、その受部
材の材質は、前記シールリングよりも剛性が高く、且
つ、前記シリンダチューブよりも硬度の小さなものとさ
れ、その受部材の外周面と前記シリンダチューブの内周
面との間にクリアランスが設けられている点にある。
(作用) 本考案の構成によれば、ステアリングロッドの曲げ変
形によるピストンの径方向変位は、ピストンの外周に設
けられた受部材がシリンダチューブの内周面に接するこ
とにより規制される。これにより、ステアリングロッド
をシリンダチューブにより支持する箇所が増え、ステア
リングロッドの変形量が小さくなり、ピストンの外周の
シールリングや、油室を形成するためのシール部材に作
用する偏荷重が小さくなる。その受部材の材質はシール
リングよりも剛性が高いので、ステアリングロッドの曲
げ変形の規制を効果的に行なうことができ、また、その
受部材の材質はシリンダチューブよりも硬度が小さいの
で、シリンダチューブの内周面を傷付けることがない。
さらに、その受部材の外周面と前記シリンダチューブの
内周面との間にクリアランスが設けられることで、受部
材がピストンの移動を摩擦により規制するのを防止でき
る。
形によるピストンの径方向変位は、ピストンの外周に設
けられた受部材がシリンダチューブの内周面に接するこ
とにより規制される。これにより、ステアリングロッド
をシリンダチューブにより支持する箇所が増え、ステア
リングロッドの変形量が小さくなり、ピストンの外周の
シールリングや、油室を形成するためのシール部材に作
用する偏荷重が小さくなる。その受部材の材質はシール
リングよりも剛性が高いので、ステアリングロッドの曲
げ変形の規制を効果的に行なうことができ、また、その
受部材の材質はシリンダチューブよりも硬度が小さいの
で、シリンダチューブの内周面を傷付けることがない。
さらに、その受部材の外周面と前記シリンダチューブの
内周面との間にクリアランスが設けられることで、受部
材がピストンの移動を摩擦により規制するのを防止でき
る。
(実施例) 以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。
第1図に示す油圧パワーステアリング装置は、ステア
リングロッド1と、ラックハウジング2と、円筒形のシ
リンダチューブ3とを備えている。
リングロッド1と、ラックハウジング2と、円筒形のシ
リンダチューブ3とを備えている。
そのステアリングロッド1の各端には、それぞれ球継
手4を介してタイロッド5が連結され、このタイロッド
5に球継手6を介して図外ナックルアームが連結され、
そのナックルアームを介して操向輪が連結される。
手4を介してタイロッド5が連結され、このタイロッド
5に球継手6を介して図外ナックルアームが連結され、
そのナックルアームを介して操向輪が連結される。
また、ステアリングロッド1の途中にはラック(図示
省略)が一体形成され、このラックをラックハウジング
2により覆っている。このラックハウジング2の内部
に、そのラックに噛合するピニオンが設けられ、このピ
ニオンが入力軸7を介して車両のハンドル8に連結され
ている。
省略)が一体形成され、このラックをラックハウジング
2により覆っている。このラックハウジング2の内部
に、そのラックに噛合するピニオンが設けられ、このピ
ニオンが入力軸7を介して車両のハンドル8に連結され
ている。
これにより、そのハンドル8の回転操作によりステア
リングロッド1が長手方向に移動し、操向輪が操向がな
される。
リングロッド1が長手方向に移動し、操向輪が操向がな
される。
前記シリンダチューブ3は、ラックハウジング2と一
体的に形成されてステアリングロッド1に外嵌されてい
る。このシリンダチューブ3は、その外周に設けられた
取付部材9により車体側に取付けられて支持されてい
る。
体的に形成されてステアリングロッド1に外嵌されてい
る。このシリンダチューブ3は、その外周に設けられた
取付部材9により車体側に取付けられて支持されてい
る。
また、ステアリングロッド1はラックハウジング2に
対し、ラックハウジング2に内装されたサポートヨーク
を介し支持され、シリンダチューブ3に対しては、シリ
ンダチューブ3に挿入固定されたブッシュ10を介し支持
されている。
対し、ラックハウジング2に内装されたサポートヨーク
を介し支持され、シリンダチューブ3に対しては、シリ
ンダチューブ3に挿入固定されたブッシュ10を介し支持
されている。
そして、前記ブッシュ10に、ステアリングロッド1と
ブッシュ10との間の隙間を閉塞する環状シール11と、ブ
ッシュ10とシリンダチューブ3との間の隙間を閉塞する
環状シール12とが設けられている。
ブッシュ10との間の隙間を閉塞する環状シール11と、ブ
ッシュ10とシリンダチューブ3との間の隙間を閉塞する
環状シール12とが設けられている。
また、その環状シール11,12から長手方向に離間した
シリンダチューブ3の内周に、シリンダチューブ3の内
周とステアリングロッド1の外周との間を閉塞する環状
シール13が挿入固定されている。
シリンダチューブ3の内周に、シリンダチューブ3の内
周とステアリングロッド1の外周との間を閉塞する環状
シール13が挿入固定されている。
これにより、ステアリングロッド1とシリンダチュー
ブ3との内外周間に、環状シール11,12と環状シール13
とにより閉塞される油室14が形成されている。
ブ3との内外周間に、環状シール11,12と環状シール13
とにより閉塞される油室14が形成されている。
そして、その油室14内において、ステアリングロッド
1にピストン15が設けられている。
1にピストン15が設けられている。
第2図に示すように、本実施例ではピストン15はステ
アリングロッド1に対し、ステアリングロッド外周に形
成された周溝24にはめ止められたサークリップ16には一
端を係止され、また、ステアリングロッド1の外周に形
成された周溝17に掛止する係合部18を有し、ピストン15
はステアリングロッド1に対し相対移動しないものとさ
れている。
アリングロッド1に対し、ステアリングロッド外周に形
成された周溝24にはめ止められたサークリップ16には一
端を係止され、また、ステアリングロッド1の外周に形
成された周溝17に掛止する係合部18を有し、ピストン15
はステアリングロッド1に対し相対移動しないものとさ
れている。
また、ピストン15の外周とシリンダチューブ3の内周
との間隙Sを油密状に閉塞するシールリング19が、ピス
トン15の外周に取付けられている。このシールリング19
のピストン15への取付けは、第3図にも示すように、ピ
ストン15の外周に周溝20が形成され、この周溝20にOリ
ング21を介して嵌め込み状に取付けられている。そのO
リング21は、シールリング19を径外方に付勢し、シリン
ダチューブ3の内周面に密接させるものである。
との間隙Sを油密状に閉塞するシールリング19が、ピス
トン15の外周に取付けられている。このシールリング19
のピストン15への取付けは、第3図にも示すように、ピ
ストン15の外周に周溝20が形成され、この周溝20にOリ
ング21を介して嵌め込み状に取付けられている。そのO
リング21は、シールリング19を径外方に付勢し、シリン
ダチューブ3の内周面に密接させるものである。
そして、ピストン15の外周に、ステアリングロッド1
の曲げ変形をシリンダチューブ3の内周面により規制す
るための受部材22が設けられている。
の曲げ変形をシリンダチューブ3の内周面により規制す
るための受部材22が設けられている。
その受部材22は、本実施例では無垢のリング状であっ
て、ピストン15の外周に形成された周溝23に嵌め込み状
に取付けられている。
て、ピストン15の外周に形成された周溝23に嵌め込み状
に取付けられている。
受部材22の材質は、例えば鋳鉄や硬質の合成樹脂と
し、ステアリングロッド1の曲げ変形の規制を効果的に
行なうため、シールリング19よりも剛性が高いものとす
るのが良く、さらに、シリンダチューブ3の内周面を傷
付けることがないようにシリンダチューブ3よりも硬度
の小さいものとするのが良い。
し、ステアリングロッド1の曲げ変形の規制を効果的に
行なうため、シールリング19よりも剛性が高いものとす
るのが良く、さらに、シリンダチューブ3の内周面を傷
付けることがないようにシリンダチューブ3よりも硬度
の小さいものとするのが良い。
また、受部材22が、ピストン15の移動を摩擦により規
制しないように、受部材22の外周面とシリンダチューブ
3の内周面との間に、ステアリングロッド1の曲げ変形
の規制効果に影響のない程度に微小なクリアランスを設
けても良い。
制しないように、受部材22の外周面とシリンダチューブ
3の内周面との間に、ステアリングロッド1の曲げ変形
の規制効果に影響のない程度に微小なクリアランスを設
けても良い。
上記実施例の構成によれば、操向輪からステアリング
ロッド1に操向時の反力が作用しても、受部材22がシリ
ンダチューブ3の内周面に受けられることにより、ステ
アリングロッド1の曲げ変形が規制される。
ロッド1に操向時の反力が作用しても、受部材22がシリ
ンダチューブ3の内周面に受けられることにより、ステ
アリングロッド1の曲げ変形が規制される。
これにより、ステアリングロッド1のシリンダチュー
ブ3による支持が、ブッシュ10を介するものだけでな
く、受部材22を介することによっても行なわれ、ステア
リングロッド1の操向時における曲げ変形を小さくで
き、特に、受部材22がピストン15の外周に設けられるこ
とにより、ピストン15の径方向移動を殆んどなくすこと
ができ、ピストン15の外周のシールリング19が偏荷重に
より変形して寿命が低下してしまうのを効果的に防止す
ることができる。
ブ3による支持が、ブッシュ10を介するものだけでな
く、受部材22を介することによっても行なわれ、ステア
リングロッド1の操向時における曲げ変形を小さくで
き、特に、受部材22がピストン15の外周に設けられるこ
とにより、ピストン15の径方向移動を殆んどなくすこと
ができ、ピストン15の外周のシールリング19が偏荷重に
より変形して寿命が低下してしまうのを効果的に防止す
ることができる。
さらに、ステアリングロッド1の曲げ変形が小さくな
ることにより、環状シール12,13に作用する偏荷重も小
さくなり、環状シール12,13の寿命低下を防止できる。
ることにより、環状シール12,13に作用する偏荷重も小
さくなり、環状シール12,13の寿命低下を防止できる。
また、、ステアリングロッド1の曲げ変形防止のため
にステアリングロッド1の径を大きくする必要がなく、
ステアリング装置全体の軽量化とコストダウンを図るこ
とができる。
にステアリングロッド1の径を大きくする必要がなく、
ステアリング装置全体の軽量化とコストダウンを図るこ
とができる。
なお、上記実施例ではステアリングロッド1をラック
とピニオンを介して操向操作するようにしたが、これに
限定されず、例えばボールスクリューとボールナットを
介して操向操作するようにしてもよい。
とピニオンを介して操向操作するようにしたが、これに
限定されず、例えばボールスクリューとボールナットを
介して操向操作するようにしてもよい。
また、ステアリングロッド1はシリンダチューブ3と
ラックハウジング2とによって3箇所で支持されるよう
にしたが、受部材22を介してシリンダチューブ3によっ
て支持するものであれば、支持箇所や支持数は限定され
ない。
ラックハウジング2とによって3箇所で支持されるよう
にしたが、受部材22を介してシリンダチューブ3によっ
て支持するものであれば、支持箇所や支持数は限定され
ない。
また、受部材22の形状はリング状に限定されず、ステ
アリングロッド1の曲げ変形をシリンダチューブ3によ
り規制できれば例えばC形であっても良い。さらに、受
部材22はピニオン15に対し、例えば止め輪を介して取付
けたり圧入して固定するようにしても良い。
アリングロッド1の曲げ変形をシリンダチューブ3によ
り規制できれば例えばC形であっても良い。さらに、受
部材22はピニオン15に対し、例えば止め輪を介して取付
けたり圧入して固定するようにしても良い。
(考案の効果) 本考案によれば、ピストンの外周に受部材を設けると
いう簡単な構成で、ステアリングロッドの曲げ変形を小
さくできるので、ピストンの外周に取付けられるシール
リングや、シリンダチューブに油室を形成するためのシ
ール部材の寿命低下を防止できる。さらに、その受部材
の材質はシールリングよりも剛性が高いものなので、ス
テアリングロッドの曲げ変形の規制を効果的に行なうこ
とができ、また、受部材の材質はシリンダチューブより
も硬度が小さいものなので、シリンダチューブの内周面
を傷付けることがなく、さらに、その受部材の外周面と
前記シリンダチューブの内周面との間にクリアランスが
設けられることで、受部材がピストンの移動を摩擦によ
り規制するのを防止できる。
いう簡単な構成で、ステアリングロッドの曲げ変形を小
さくできるので、ピストンの外周に取付けられるシール
リングや、シリンダチューブに油室を形成するためのシ
ール部材の寿命低下を防止できる。さらに、その受部材
の材質はシールリングよりも剛性が高いものなので、ス
テアリングロッドの曲げ変形の規制を効果的に行なうこ
とができ、また、受部材の材質はシリンダチューブより
も硬度が小さいものなので、シリンダチューブの内周面
を傷付けることがなく、さらに、その受部材の外周面と
前記シリンダチューブの内周面との間にクリアランスが
設けられることで、受部材がピストンの移動を摩擦によ
り規制するのを防止できる。
また、ステアリングロッドの曲げ変形防止のためにス
テアリングロッドの径を大きくする必要がなく、軽量で
安価な油圧パワーステアリング装置を提供できる。
テアリングロッドの径を大きくする必要がなく、軽量で
安価な油圧パワーステアリング装置を提供できる。
第1図乃至第3図は本考案の実施例に係り、第1図は油
圧パワーステアリング装置の部分破断正面図、第2図は
第1図の要部断面図、第3図は要部の構成説明用断面
図、第4図乃至第8図は従来例に係り、第4図は油圧パ
ワーステアリング装置の部分破断正面図、第5図は第4
図の部分断面図、第6図及び第7図はそれぞれ従来の問
題点を説明する部分断面図、第8図は従来の問題点を説
明するピストン部分の平面図である。 1…ステアリングロッド、3…シリンダチューブ、14…
油室、15…ピストン、19…シールリング、22…受部材。
圧パワーステアリング装置の部分破断正面図、第2図は
第1図の要部断面図、第3図は要部の構成説明用断面
図、第4図乃至第8図は従来例に係り、第4図は油圧パ
ワーステアリング装置の部分破断正面図、第5図は第4
図の部分断面図、第6図及び第7図はそれぞれ従来の問
題点を説明する部分断面図、第8図は従来の問題点を説
明するピストン部分の平面図である。 1…ステアリングロッド、3…シリンダチューブ、14…
油室、15…ピストン、19…シールリング、22…受部材。
Claims (1)
- 【請求項1】操向操作によって長手方向に移動するステ
アリングロッドと、このステアリングロッドに外嵌され
ると共に車体側に支持されるシリンダチューブとを備
え、そのステアリングロッドとシリンダチューブとの内
外周間に油室が形成され、この油室に供給される圧油に
よってステアリングロッドに操向操作の補助力を作用さ
せるべく、ステアリングロッドにピストンが設けられ、
このピストンの外周面とシリンダチューブの内周面との
間隙を油密状に閉塞するシールリングが、ピストンの外
周に取付けられている油圧パワーステアリング装置にお
いて、前記ピストンの外周に、ステアリングロッドの曲
げ変形をシリンダチューブにより規制するために無垢の
リング状受部材が設けられ、その受部材の材質は、前記
シールリングよりも剛性が高く、且つ、前記シリンダチ
ューブよりも硬度の小さなものとされ、その受部材の外
周面と前記シリンダチューブの内周面との間にクリアラ
ンスが設けられていることを特徴とする油圧パワーステ
アリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990080288U JP2568347Y2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | 油圧パワーステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990080288U JP2568347Y2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | 油圧パワーステアリング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0443575U JPH0443575U (ja) | 1992-04-14 |
JP2568347Y2 true JP2568347Y2 (ja) | 1998-04-08 |
Family
ID=31625213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990080288U Expired - Lifetime JP2568347Y2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | 油圧パワーステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2568347Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5544125A (en) * | 1978-09-20 | 1980-03-28 | Tokico Ltd | Free piston for separating gas from liquid |
JPS55119566A (en) * | 1979-03-03 | 1980-09-13 | Nissan Motor Co Ltd | Cylinder for rack type power steering |
-
1990
- 1990-07-27 JP JP1990080288U patent/JP2568347Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0443575U (ja) | 1992-04-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS6350234B2 (ja) | ||
JP2568347Y2 (ja) | 油圧パワーステアリング装置 | |
JPH0349786B2 (ja) | ||
JP3182406B2 (ja) | 車輪ステアリング装置 | |
JP2566042Y2 (ja) | ラックピニオン式ステアリング装置 | |
JP2852998B2 (ja) | ラックピニオン式ステアリング装置 | |
JP2565207Y2 (ja) | ラックピニオン式油圧パワーステアリング装置 | |
JP2589456Y2 (ja) | ステアリング装置の支持構造 | |
JPH0547740Y2 (ja) | ||
JP2523781Y2 (ja) | 動力舵取装置 | |
JP2560168Y2 (ja) | ステアリング装置の支持構造 | |
JP3806587B2 (ja) | 舵取装置の取付構造 | |
JPH03243465A (ja) | ラツクピニオン型舵取り装置におけるブーツ取付部構造 | |
JP2558131Y2 (ja) | 動力舵取装置 | |
JP2541402Y2 (ja) | 油圧式パワーステアリング装置 | |
JP5236975B2 (ja) | 伸縮アクチュエータ | |
JPS6312047Y2 (ja) | ||
JP3729652B2 (ja) | 動力舵取り装置 | |
JPH0735237A (ja) | ピストンとその製造方法 | |
JP2568250Y2 (ja) | ラックピニオン式ステアリング装置 | |
JPH071340Y2 (ja) | ラックピニオン式ステアリング装置のラックコラムの取付部構造 | |
JPS63243539A (ja) | ブツシユ組立体 | |
JP2602363Y2 (ja) | 嵌合構造 | |
JPH0576950U (ja) | ラックピニオン式ステアリング装置 | |
JP2521950Y2 (ja) | ストラット形サスペンション用軸受 |