JP3729652B2 - 動力舵取り装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の動力舵取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ラックアンドピニオン式舵取り装置において、ラック軸を移動させる力を油圧力により補助する動力舵取り装置がある。この動力舵取り装置では、ラック軸が、ラックハウジングを構成する鋼製のシリンダに挿通され、このシリンダに接続されたアルミニウム鋳物製の筒状のハウジング内まで達している。ハウジングおよびシリンダの対向する端部の一方が他方へ圧入されている。ハウジングの端部に設けられた環状の位置決め用の当接面が相対向するシリンダの端面と、全周にわたって当接することにより、圧入方向の位置決めがなされている。シリンダの一部には、ラック軸に設けられるピストンを収容する油室が区画され、パワーシリンダを構成している。
【0003】
また、ハウジングはラック軸と噛み合うピニオンを収容している。このピニオンとラック軸との噛み合い部に与圧を与えるために、ラック軸を挟んでピニオンの反対側からサポートヨークがラック軸を付勢している。サポートヨークは、ハウジングの周側面に形成された横孔に保持されている。この横孔は、ハウジングとシリンダとの圧入前に予め高精度に加工されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、横孔は、ハウジングの周側面にあるので、軸方向の力を受けると変形し易い。その結果、ハウジングにシリンダを圧入する際に、横孔を高い寸法精度に維持できないことがある。
特に、上述のようにシリンダの端面とハウジングの当接面とを当接させる場合には、圧入荷重が大きくなる傾向にあるので、横孔が変形する可能性もより一層高くなる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、シリンダをハウジングに圧入する際に、ハウジングの横孔が変形しない動力舵取り装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための課題解決手段として、
請求項1に記載の発明の態様は、ラック軸を挿通させるシリンダの端部と、ラック軸と噛み合うピニオンを収容する筒状のハウジングの端部とを圧入により互いに嵌め合わせてあり、上記ハウジングはラック軸を介してラック軸とピニオンとの噛合部に与圧を与える手段を挿通させる横孔を有している動力舵取り装置において、上記シリンダおよびハウジングの端部の少なくとも一方は、相手方に当接して圧入方向の位置決めをする当接部を周方向の一部に有し、この当接部は、ハウジングの周方向に関して横孔からずらされていることを特徴とする。
【0007】
本態様によれば、組立工程における圧入時に、横孔からずれた位置にある当接部が相手方に当接して、圧入荷重を受け止める。その結果、横孔の変形を抑制することができる。
請求項2に記載の発明の態様は、請求項1において、上記ハウジングは、シリンダとの圧入時に当接部に連なって圧入荷重を受けることのできるリブを含むことを特徴とする。
【0008】
本態様によれば、圧入荷重は、主にリブで確実に受け止められるので、横孔に負荷され難くなる結果、横孔の変形をより一層抑制することができる。
請求項3に記載の発明の態様は、ラック軸を挿通させるシリンダの端部と、ラック軸と噛み合うピニオンを収容する筒状のハウジングの端部とを圧入により互いに嵌め合わせてあり、上記ハウジングはラック軸を介してラック軸とピニオンとの噛合部に与圧を与える手段を挿通させる横孔を有している動力舵取り装置において、上記ハウジングの内周には、圧入時にハウジング内に導入される圧入用治具に当接して圧入荷重を受ける受け部が、横孔よりもシリンダ側に設けられていることを特徴とする。
【0009】
例えば、受け部としては、ハウジングの内周に形成された段差や斜面を例示できる。また、圧入用治具としては、一端が受け部と当接した状態で他端がハウジングの内周の入口よりも延び出した棒状部材を用いることができる。
組立工程時には、圧入用治具をハウジング内に導入し、ハウジングの受け部と当接させて、この状態で、シリンダをハウジングに圧入する。
【0010】
本態様によれば、圧入荷重を受け部によって受け止めることにより、圧入荷重は横孔に負荷されず、その結果、横孔の変形を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の動力舵取り装置を、添付図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態を示す動力舵取り装置の正面断面図である。
本動力舵取り装置1は、ラックアンドピニオン式舵取り装置のラック軸3を移動させる力を油圧力により補助するようにしたものである。
【0012】
本動力舵取り装置1は、ハンドル(図示せず)に連動して回動するピニオン2と、このピニオン2と噛み合うラック3aが周面の一部に形成された円柱状のラック軸3と、このラック軸3を取り囲むラックハウジングを構成するシリンダ4と、このシリンダ4に連接されてピニオン2を収容する略筒状のハウジング5とを備えている。ラック軸3は、ハウジング5およびシリンダ4内を挿通している。ラック軸3の端部に、ボールジョイント6等を介して操向車輪(図示せず)が連結されている。
【0013】
ハンドルを操作すると、ピニオン2が回動し、これに噛み合うラック軸3がその軸方向に移動する。これにより操向車輪を操向することができる。
また、本動力舵取り装置1では、シリンダ4の一部に、ラック軸3に設けられるピストン21を収容する油室22が区画され、ラック軸3のその軸方向の移動を補助する操舵補助用のパワーシリンダ20を構成している。
【0014】
すなわち、シリンダ4の一方の端部4a寄りの内部には、ラック軸3を摺動可能に挿通させたセンターブッシュ23が装着され、その近傍でシリンダ4とラック軸3との間がラックシール24によりシールされている。また、シリンダ4の他方の端部4bの内部には、ラック軸3を摺動可能に挿通させたエンドカバー25が装着され、その近傍でシリンダ4とラック軸3との間がラックシール26によりシールされている。センターブッシュ23とエンドカバー25との間に油室22が区画され、油室22内に、ピストン21がラック軸3に一体化されて装着されて、シリンダ4内に摺動可能に嵌入されている。このピストン21により油室22が2つの部分22a,22bに仕切られている。この互いに仕切られた部分22a,22bに、操舵方向と操舵抵抗に応じて圧油が供給されることで、操舵補助力が得られる。
【0015】
また、ハウジング5内には、ラック軸3を介してラック軸3とピニオン2との噛合部に与圧を与える手段30が設けられている。すなわち、サポートヨーク31がピニオン2に向けてラック軸3を付勢している。
サポートヨーク31は、ラック軸3を挟んでピニオン2の反対側に配置されており、ハウジング5の周側面に形成された横孔5aに保持されている。この横孔5a内には、ラック軸3寄りから順に、サポートヨーク31、バネ32および調節部材33が配置されている。調節部材33は、横孔5aにねじ込まれてこれを閉塞している。バネ32は、調節部材33とサポートヨーク31との間に挟持されてサポートヨーク31を押圧している。サポートヨーク31は、横孔5a内を横孔5aの延びる方向に移動可能とされ、バネ32の弾性力によりラック軸3をピニオン2に押し付けている。その押し付け力は調節部材33のハウジング5へのねじ込み量を調節することで調節可能とされている。
【0016】
図2は、図1のハウジング5およびシリンダ4だけを示す一部断面正面図である。
ハウジング5は、アルミニウム合金製の鋳物部品である。ハウジング5は、筒状に形成され、その内部をラック軸3が挿通する。なお、以下では、円柱状のラック軸3の軸方向、径方向および周方向をもとに方向を説明する。
【0017】
ハウジング5は、ラック軸3に沿って延びる主筒部5gと、この主筒部5gの外周面から軸方向に直交して突出する第1副筒部5hと、外周面から軸方向に斜めに交差して突出する2つの第2副筒部5iとを有している。第1副筒部5h内に、サポートヨーク31用の上述の横孔5aが区画されている。各第2副筒部5iに、ピニオン2を回動自在に支持するためのピニオン用斜孔5bが区画されている。2つの第2副筒部5iは、それぞれ斜孔5bが一直線状になるように、主筒部5gから互いに反対方向に向いて延びている。横孔5aと2つの斜孔5bとは、互いに交差するように、主筒部5gの内部に連通している。
【0018】
ハウジング5の主筒部5gは、その端部5eにある外周面からなる圧入嵌合面5jと、この圧入嵌合面5jに隣接して設けられた環状のフランジ部5kと、このフランジ部5kと平行な環状凸部5mと、端部5f近傍にある環状凸部5nと、主筒部5gの外周面に沿う複数のリブ5s,5t,5u,5v,5w,5x,5y,5zとを有している。圧入嵌合面5jに、シリンダ4の端部4aの内周面が軸方向に圧入されている。
【0019】
リブ5s,5t,5uは、軸方向に平行に延びて形成され、互いに周方向に関してほぼ同じ位置に配置され、互いに連なっている。すなわち、リブ5sは、フランジ部5kと環状凸部5mとをつなぎ、リブ5tは、環状凸部5mと第1副筒部5hの端部5e寄りの周面とをつなぎ、リブ5uは、第1副筒部5hの端部5f寄りの周面と環状凸部5nとをつないでいる。
【0020】
また、リブ5v,5w,5xは、上述のリブ5s,5t,5uと周方向の異なる位置に形成され、互いに連なっている。すなわち、リブ5vは、フランジ部5kと環状凸部5mとをつなぎ、軸方向に平行に延びている。リブ5wは、環状凸部5mと第2副筒部5iの端部5e寄りの周面とをつなぎ、軸方向と傾斜する方向に延びている。リブ5xは、第2副筒部5iの端部5f寄りの周面と環状凸部5nとをつなぎ、軸方向と傾斜する方向に延びている。リブ5wとリブ5xとは互いに逆向きに傾斜しており、リブ5wと環状凸部5mとの接続部、およびリブ5xと環状凸部5nとの接続部は、周方向にほぼ同じ位置に配置されている。また、リブ5vとリブ5wとは、環状凸部5mを介して周方向に同じ位置でつながっている。図示していないが、これらのリブ5v,5w,5xは、2つの第2副筒部5iに対応して、2組が設けられている。
【0021】
また、リブ5yは、第2副筒部5i同士が接続されている端部5f寄りの周面と環状凸部5nとをつなぎ、リブ5zは、第2副筒部5i同士が接続されている環状凸部5m寄りの周面と環状凸部5mとをつないでいる。リブ5yは、リブ5uの径方向に関して反対側に、リブ5zは、リブ5tの径方向に関して反対側に設けられている。
【0022】
また、ハウジング5の端部5eは、相手方となるシリンダ4の端面4cに当接して圧入方向となる軸方向の位置決めをする当接部5pを有している。この当接部5pは、圧入嵌合面5jとフランジ部5kとの間に形成されている。
このように、シリンダ4の端面4cは、ハウジング5の端部5eの当接部5pによって圧入方向に位置決めされているので、ピニオン2に過負荷がかかる場合に生じるシリンダ4とハウジング5との相対変位を確実に防止することができる。
【0023】
ところで、上述の圧入方向の位置決めを、シリンダ4の端面4cとハウジング5の当接部5pとを互いに当接させて行う場合には、組立時の圧入荷重が大きくなる傾向にあるので、上述のサポートヨーク用の横孔5aが変形することが想定される。特に、鋼製のシリンダ4とアルミニウム製のハウジング5との組み合わせの場合には、横孔5aが変形する可能性が高くなる。
【0024】
これに対して本発明の第1の実施の形態では、図3に示すハウジング5の一部断面側面図のように、上述の当接部5pは、周方向の一部に形成され、ハウジング5の周方向に関して、サポートヨーク用の横孔5aからずらされている。これにより、横孔5aの変形を防止することができる。
当接部5pは、主筒部5gのフランジ部5kのシリンダ側の面を軸方向に盛り上がらせて形成され、複数箇所、例えば、2か所に形成されている。これらの当接部5pの間の、フランジ部5kのシリンダ側の面には、シリンダ4の端面4cとの当接を回避する凹部状の逃がし部5qが形成されている。逃がし部5qは、当接部5pに比べて周方向に大きい。ラック軸3の軸方向に見たときに、逃がし部5qと横孔5aとが重なり、且つ当接部5pと横孔5aとが重ならないように配置されている。当接部5pは、互いにハウジング5の中心に関して対称な位置に配置されている。また、周方向に関して、2つの当接部5pの中間位置に、主筒部5gの外周面に沿って、横孔5aが配置されている。
【0025】
また、当接部5pは、図2に示すように、フランジ部5kを挟んで、リブ5vと周方向に関して一致して配置され、フランジ部5kを介してリブ5vと連なり、このリブ5vは環状凸部5mを介してリブ5wと連なり、このリブ5wは第2副筒部5iを介してリブ5xと連なり、環状凸部5nから端部5fに連なっている。このように、リブ5v,5w,5xは、軸方向の荷重を受けることができるように、当接部5pに連なっているので、組立時のシリンダ4との圧入荷重の大部分を受けることができ、この圧入荷重に対してハウジング5を補強することができる。
【0026】
一方、逃がし部5qは、横孔5aと周方向に関して相対する位置に配置されている。その結果、組立時に圧入荷重が横孔5aにかかることを抑制することができる。
また、リブ5s,5t,5uの各リブは、圧入荷重をあまり受けないが、ハウジング5を、特に第1副筒部5hの周辺に関して補強している。
【0027】
以上のように本実施の形態によれば、組立工程における圧入時に、横孔5aからずれた位置にある当接部5pが相手方となるシリンダ4の端部4aの端面4cに当接して、圧入荷重を受け止める。その結果、横孔5aの変形を抑制することができて、横孔5aを高い寸法精度に維持できる。
従って、寸法精度が低い不良品が、組立時に発生することを防止できるので、製造コストを低減することができる。
【0028】
このように、安価に、サポートヨーク31と横孔5aとの間の隙間を適切に確保できるので、ラック軸3に適切な与圧を付与することができる結果、操舵操作のためのトルクが大きくならず、また、ハンドルの遊びも過度に大きくなることも防止できる。
また、圧入荷重は、主にリブ5v,5w,5xで確実に受け止められるので、サポートヨーク用の横孔5aに、より一層負荷され難くなる結果、横孔5aの変形をより一層抑制することができる。
【0029】
なお、当接部5pは上述の構成に限定されない。例えば、シリンダ4の端面4cの一部が軸方向に突出して設けられ、ここに相手方に当接して圧入方向の位置決めをする当接部を設け、この当接部とハウジング5のフランジ部5kとが当接するようにしてもよい。また、シリンダ4とハウジング5との両方に当接部を設けてもよく、要は、シリンダ4の端部4aおよびハウジング5の端部5eの少なくとも一方が、相手方に当接して圧入方向の位置決めをする当接部を有していればよい。
【0030】
また、リブの構成は上述のものに限定されず、要は、当接部5pにつながり、組立時の圧入荷重を受けることのできるリブが設けられていればよい。
次に、第2の実施の形態を説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態を示す動力舵取り装置1のハウジングおよびシリンダの一部断面正面図である。
第2の実施の形態では、ハウジング5の内周面5cに、圧入時にハウジング5内に導入される圧入用治具G(図5参照)に当接して圧入荷重を受ける受け部5rが、横孔5aよりもシリンダ4側に設けられている。
【0031】
受け部5rは、軸方向に関して、横孔5aと当接部5pとの間に配置されている。
受け部5rは、内周面5cに形成された段差である。シリンダ4側の内周面5cの部分は、相対的に細く形成されており、内径の太い部分と細い部分との接続部分に段差が形成されている。この段差は、ハウジング5の端部5f側から導入される圧入用治具Gと当接可能に形成されている。受け部5rは、環状に形成されており、全周にわたって圧入用治具Gと当接して、荷重を受ける。
【0032】
内周面5cは、圧入用治具Gを案内可能に形成され、圧入用治具Gを受け部5rに導くことができる。また、端部5fの内周面5cの部分と、この部分に対向する圧入用治具Gの外周面とは、互いに嵌合され、圧入用治具Gとハウジング5の内周面5cとの中心同士を位置合わせできるようにされている。これにより、圧入用治具Gをハウジング5の受け部5rに確実に装着することができる。
【0033】
当接部5pは、シリンダ4の端面4cと全周にわたって当接可能に環状に形成され、第1の実施の形態の逃がし部5qは設けられていない。
圧入用治具Gとしては、例えば、一端が受け部5rと当接した状態で他端がハウジング5の他端側の内部よりも延び出す長さを有する棒状部材を用いることができる。図5は、圧入用治具Gを作業台T上に立設した状態を図示している。
【0034】
組立工程時には、図5に示すように、圧入用治具Gをハウジング5内に端部5f側より導入し、ハウジング5の受け部5rと当接させて、この状態で、シリンダ4の端部4aをハウジング5の圧入嵌合面5jに圧入すればよい。
以上のように本実施の形態によれば、組立時に、圧入荷重を受け部5rによって受け止めることにより、圧入荷重はサポートヨーク用の横孔5aに負荷されず、その結果、横孔5aの変形を防止することができる。従って、横孔5aを高い寸法精度に維持でき、その結果、横孔5aとサポートヨーク31との間の隙間を適切に得るための作業を簡素化することができる。
【0035】
また、ハウジング5の内周面5cで圧入用治具Gを受け部5rに案内できるので、圧入用治具Gのハウジング5への装着が容易で、しかも、圧入用治具Gによりハウジング5を内側から確実に保持できる。また、圧入用治具による保持や圧入用治具の容易な装着のために、ハウジング5の内周面5cを利用できるので、圧入用治具を簡素化することができ、ひいては、圧入用治具のための設備コストを低減できる。
【0036】
また、本実施の形態は、シリンダ4とハウジング5との圧入時の位置決めを、シリンダ4とハウジング5とを互いに当接させないで行うタイプの動力舵取り装置1に適用することができる。この場合には、横孔5aが変形しないので、例えば、より大きな圧入荷重で圧入が可能となる。
なお、本実施の形態での受け部5rは、当接部5pよりも、シリンダ4のある側に配置されてもよい。要は、サポートヨーク用横孔5aよりも、シリンダ4側にあればよい。
【0037】
また、受け部5rとしては、内周面5cに形成された段差の他、斜面でもよい。また、受け部5rは、周方向の複数箇所にあってもよい。要は、圧入時にハウジング5内に導入される圧入用治具Gに当接して圧入荷重を受けることができる部分が設けられていればよい。
また、ハウジング5の当接部5pが、第1の実施の形態のように周方向の一部に設けられ、逃がし部5qが設けられていてもよい。
【0038】
なお、上述の各実施の形態では、シリンダ4の内周面がハウジング5の外周面に圧入されているが、シリンダ4の外周面がハウジング5の内周面に圧入されてもよい。
その他、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【0039】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、組立時の圧入荷重を、横孔からずれた位置にある当接部で受け止めるので、横孔の変形を抑制でき、横孔の寸法精度を確実に維持することができる。
請求項2に記載の発明によれば、当接部とこれに連なるリブにより、圧入荷重の大部分を確実に受け止めることができ、横孔の変形をより一層抑制することができる。
【0040】
請求項3に記載の発明によれば、圧入荷重が、ハウジングの内周の受け部によって受け止められるので、横孔には負荷されない結果、横孔の変形を防止でき、横孔の寸法精度を確実に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す動力舵取り装置の断面正面図である。
【図2】図1のハウジングおよびシリンダの一部断面正面図である。
【図3】図2のA断面を示すハウジングの一部断面側面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す動力舵取り装置のハウジングおよびシリンダの一部断面正面図である。
【図5】図4のハウジングとシリンダとの組立を示す断面図である。
【符号の説明】
1 動力舵取り装置
2 ピニオン
3 ラック軸
4 シリンダ
4a 端部
4c 端面(相手方)
5 ハウジング
5a 横孔
5e 端部
5p 当接部
5r 受け部
5v,5w,5x リブ
31 サポートヨーク(与圧を与える手段)
G 圧入用治具

Claims (3)

  1. ラック軸を挿通させるシリンダの端部と、ラック軸と噛み合うピニオンを収容する筒状のハウジングの端部とを圧入により互いに嵌め合わせてあり、上記ハウジングはラック軸を介してラック軸とピニオンとの噛合部に与圧を与える手段を挿通させる横孔を有している動力舵取り装置において、
    上記シリンダおよびハウジングの端部の少なくとも一方は、相手方に当接して圧入方向の位置決めをする当接部を周方向の一部に有し、
    この当接部は、ハウジングの周方向に関して横孔からずらされていることを特徴とする動力舵取り装置。
  2. 請求項1に記載の動力舵取り装置において、
    上記ハウジングは、シリンダとの圧入時に当接部に連なって圧入荷重を受けることのできるリブを含むことを特徴とする動力舵取り装置。
  3. ラック軸を挿通させるシリンダの端部と、ラック軸と噛み合うピニオンを収容する筒状のハウジングの端部とを圧入により互いに嵌め合わせてあり、上記ハウジングはラック軸を介してラック軸とピニオンとの噛合部に与圧を与える手段を挿通させる横孔を有している動力舵取り装置において、
    上記ハウジングの内周には、圧入時にハウジング内に導入される圧入用治具に当接して圧入荷重を受ける受け部が、横孔よりもシリンダ側に設けられていることを特徴とする動力舵取り装置。
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