JP5522132B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明はステアリング装置、特に、ラックピニオン式ステアリング装置のピニオン軸の組付けを容易にしたステアリング装置に関する。
ラックピニオン式ステアリング装置は、タイロッドを介して車輪の操舵角を変えるラック軸が、ステアリングギヤのハウジングに往復移動可能に支持され、ステアリングホイールの回転をラック軸に伝達するピニオン軸が、ステアリングギヤのハウジングに軸受を介して回転可能に軸支されている。
このようなラックピニオン式のステアリング装置は、ピニオン軸をハウジングに軸支する軸受に予圧を付与して、操舵時にピニオン軸に加わる負荷によって、ピニオン軸がラジアル方向やスラスト方向に動いて、異音が生じたり、操舵力が変動するのを防止している。
リングナットで軸受に予圧を付与すれば、軸受のラジアル方向やスラスト方向の剛性が大きくなるため好ましいが、リングナットを組み込むためのスペースが必要となるため、ステアリングギヤが大型化し、リングナットの予圧調整作業にも時間が掛かる問題がある。
テーパースナップリング(止め輪)で軸受に予圧を付与すれば、テーパースナップリングを組み込むためのスペースが小さくで済むため、ステアリングギヤを小型化でき、テーパースナップリングの組付け作業時間も短縮できる。しかし、テーパースナップリングで軸受に予圧を付与すると、軸受のラジアル方向やスラスト方向の剛性が小さくなってしまう。軸受のラジアル方向やスラスト方向の剛性を大きくするためには、軸受をハウジングに圧入すればよい。しかし、軸受をハウジングに圧入すると、軸受圧入時に、ピニオンとラック歯の噛み合い部の歯面に大きな荷重が作用して、噛み合い部の歯面に圧痕が生じて、操舵時に異音が生じたり、ステアリングギヤの耐久性が低下する問題が生じる。
特許文献1に開示されたラックピニオン式のステアリング装置は、ラック軸にラック歯の歯底をストローク端の外側に延ばした逃がし部を形成し、この逃がし部をピニオンの位置に位置決めして、リングナットの締付け作業を行うようにしている。従って、ピニオン軸が回転してもラック軸は移動せず、ピニオン軸を必要なだけ回転させてリングナットの締付け作業を完了させることができるため、リングナットの締付け作業時間を短縮することができる。
しかし、特許文献1に開示されたラックピニオン式のステアリング装置は、リングナットで軸受に予圧を付与するため、リングナットを組み込むためのスペースが必要となるため、ステアリングギヤが大型化し、リングナットの予圧調整作業に時間が掛かる問題は解決されていない。
特開2005−255121号公報
本発明は、ピニオン軸をハウジングに組付ける作業時間を短縮するとともに、軸受をハウジングに圧入した時に、ピニオンとラック歯の噛み合い部の歯面に圧痕が生じないようにしたラックピニオン式ステアリング装置を提供することを課題とする。また、本発明は、ピニオン軸をハウジングに組付けた後に、ラック軸を中立位置に位置決めする作業を容易にして、電動パワーステアリング装置や車両姿勢制御装置等に使用される舵角検出装置を中立位置に正確に位置決めすることを可能にしたラックピニオン式ステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、ハウジング、上記ハウジングに往復移動可能に支持され、タイロッドを介して車輪の操舵角を変えるラック軸、上記ハウジングにラック軸の端部を往復移動可能に軸支する軸受ブッシュ、ステアリングホイールに連結され、上記ラック軸のラック歯に噛み合うピニオンを有し、ステアリングホイールの回転をラック軸に伝達するピニオン軸、上記ハウジングに圧入され上記ピニオン軸をハウジングに回転可能に軸支する軸受、上記軸受の外輪を上記ハウジングに固定するスナップリング、上記ラック軸に形成され、ラック歯の歯底をラック軸のストローク端からラック軸の中央側に向かって延長した逃がし部、上記ラック軸の端面に取り付け可能で、上記逃がし部を上記ピニオン軸の軸心に位置決めする位置決め治具、上記ピニオン軸に形成され、上記ピニオン軸に外嵌された軸受の上記ハウジングへの圧入が完了した時に、上記ピニオンの歯面が上記逃がし部に面するラック歯の歯面に接触するように、上記ピニオンの歯面の位相を位置決めする位置決め凹部を備えたステアリング装置であって、上記位置決め凹部は、上記ピニオン軸の端部に自在継手をボルトで固定した時に、ボルトの軸部外周に当接して、ピニオン軸から自在継手が抜け出すのを防止するためのものであって、上記ピニオンの歯面の位相と位置決め凹部の位相が、上記ラック軸から上記位置決め治具を取り外した後、上記ピニオンを所定量回転させて、ラック歯をそのストロークの中間位置で停止させることができる所定の位相であることを特徴とするステアリング装置である。
番目の発明は、第番目の発明のステアリング装置において、上記逃がし部を上記ピニオン軸の軸心に位置決めした時に、上記ラック軸の端部が上記軸受ブッシュに軸支された状態を維持していることを特徴とするステアリング装置である。
番目の発明は、第番目の発明のステアリング装置において、上記ラック軸は、ラック歯から逃がし部までの範囲の歯面側に高周波焼き入れが施されていることを特徴とするステアリング装置である。
番目の発明は、第番目の発明のステアリング装置において、上記ラック軸は、ラック歯から逃がし部までの範囲の背面側に高周波焼き入れが施されていることを特徴とするステアリング装置である。
本発明のステアリング装置は、ハウジングに圧入されてピニオン軸をハウジングに回転可能に軸支する軸受の外輪をスナップリングでハウジングに固定し、ラック歯の歯底をラック軸のストローク端からラック軸の中央側に向かって延長した逃がし部をラック軸に形成し、逃がし部をピニオン軸の軸心に位置決めする位置決め治具をラック軸の端面に取り付け、ピニオン軸に外嵌された軸受をハウジングに圧入する時に、ピニオンの歯面が逃がし部に面するラック歯の歯面に接触するように、ピニオンの歯面の位相を位置決めする位置決め凹部をピニオン軸に形成している。
従って、ピニオン軸をハウジングに組付ける作業時間が短縮され、軸受を軸受孔に圧入しても、ピニオンとラック歯の噛み合い部の歯面には圧痕が生じることはなく、操舵時に異音が生じたり、ステアリングギヤの耐久性が低下する問題は生じない。また、軸受の圧入が完了した時に、ピニオンの歯面が逃がし部に面するラック歯の歯面に接触しているため、ピニオンを所定量回転させて、ラック歯をそのストロークの中間位置で正確に停止させることが可能となる。従って、電動パワーステアリング装置や車両姿勢制御装置等に使用される舵角検出装置を中立位置に正確に位置決めすることが可能となる。
本発明の実施例のステアリング装置を示し、コラムアシスト型ラックピニオン式ステアリング装置の全体斜視図である。 図1のステアリングギヤの要部を示す一部を断面した正面図である。 図2のラックとピニオンとの噛み合い部を示す一部を断面した拡大正面図である。 (a)はステアリングギヤのハウジングにピニオン軸を組み付ける直前の状態を示す一部を断面した正面図、(b)は(a)のピニオン軸の上端の拡大斜視図、(c)は(a)の矢印P方向から見た拡大平面図である。 図4のステアリングギヤのハウジングとピニオン軸の要部を示す拡大断面図である。 ステアリングギヤのハウジングにピニオン軸を組み付け終わった直後の状態を示す一部を断面した正面図である。 図6のA−A拡大断面図である。 (a)は本発明の実施例のラック軸単体のラック歯近傍を示す正面図、(b)は(a)のB−B断面図である。 (a)は本発明の実施例のラック軸単体の全体を示す正面図、(b)は(a)のC−C拡大断面図である。
図1は本発明の実施例のステアリング装置を示し、コラムアシスト型ラックピニオン式パワーステアリング装置の全体斜視図である。図1に示すように、本発明の実施例のコラムアシスト型ラックピニオン式パワーステアリング装置は、ステアリングホイール101の操作力を軽減するために、コラム105の中間部に取付けたモータ102の操舵補助力をステアリングシャフトに付与している。そして、ステアリングシャフトの回転を中間シャフト106に伝達し、ピニオン軸107を介してラックピニオン式のステアリングギヤ103のラック軸を往復移動させ、タイロッド104を介して舵輪を操舵している。
図2は図1のステアリングギヤの要部を示す一部を断面した正面図、図3は図2のラックとピニオンとの噛み合い部を示す一部を断面した拡大正面図である。図4(a)はステアリングギヤのハウジングにピニオン軸を組み付ける直前の状態を示す一部を断面した正面図、図4(b)は図4(a)のピニオン軸の上端の拡大斜視図、図4(c)は図4(a)の矢印P方向から見た拡大平面図である。
図5は図4のステアリングギヤのハウジングとピニオン軸の要部を示す拡大断面図である。図6はステアリングギヤのハウジングにピニオン軸を組み付け終わった直後の状態を示す一部を断面した正面図、図7は図6のA−A拡大断面図である。図8(a)は本発明の実施例のラック軸単体のラック歯近傍を示す正面図、図8(b)は図8(a)のB−B断面図である。図9(a)は本発明の実施例のラック軸単体の全体を示す正面図、図9(b)は図9(a)のC−C拡大断面図である。
本発明の実施例のステアリングギヤ103は、フロントサブフレーム等の図示しない車体フレームに取り付けられている。図2の紙面に直交する手前側が車体後方側、図2の紙面に直交する奥側が車体前方側、図2の左右方向が車幅方向、図2の上方向が車体上方側、図2の下方向が車体下方側である。
ステアリングギヤ103のハウジング21の内周211には、図2の左右方向に摺動可能にラック軸31が内嵌している。ハウジング21の内周211の左端には、軸受ブッシュ212が内嵌され、ラック軸31の左端を摺動可能に軸支している。ラック軸31の左右両端には図示しないボールジョイントソケットが各々ねじ込まれて取り付けられ、、ボールジョイントソケットに連結されたタイロッド(図1参照)104、104が、図示しないナックルアームを介して車輪に接続されている。
ハウジング21には、3箇所に車体取り付け用ボス部213、213、213が形成されている。車体取り付け用ボス部213、213、213に形成された図示しない取り付け孔に図示しないボルトを挿入し、このボルトを車体フレームに締め付けることで、ハウジング21は車体フレームに取り付けられている。
図2から図5に示すように、ピニオン軸107は、ピニオン22の上部107Dで、ボール軸受(軸受)23によりハウジング21に回転可能に軸支されている。ピニオン軸107の溝26に装着してカシメられたカシメリング27は、ボール軸受23の内輪を、ピニオン軸107の段差面28との間で挟み込んでいる。また、ボール軸受23の外輪は、ハウジング21に形成された軸受孔214に圧入され、この軸受穴214の環状溝215に装着されたテーパースナップリング(止め輪)29によって軸方向に押圧されて、ハウジング21に固定されている。テーパースナップリング29及び環状溝215の片面側には傾斜面が形成されていて、環状溝215にテーパースナップリング29を挿入すると、楔作用によってボール軸受23の外輪との間の隙間が除去されて、ボール軸受23に予圧が付与される。
ピニオン軸107の下端部107Cは、ニードル軸受24によりハウジング21にラジアル方向にのみ回転可能に軸支されている。ピニオン軸107の上端の雄セレーション107Aには、図1の自在継手108が外嵌して固定され、ピニオン軸107は自在継手108を介して中間シャフト106に連結されている。雄セレーション107Aに自在継手108を外嵌した後、ボルト(図示せず)で固定した時に、雄セレーション107Aに形成された位置決め凹部107Bがボルトの軸部外周に当接して、雄セレーション107Aから自在継手108が抜け出すのを防止している。本発明の実施例では、ピニオン22の歯面の位相と位置決め凹部107Bの位相が所定の位相になるように形成されている。
すなわち、本発明の実施例では、ピニオン22の歯面を転造で加工した後、ピニオン22の歯面に対して所定の位相になるように位置決め凹部107Bを加工している。また、他の方法として、位置決め凹部107Bを先に加工し、この位置決め凹部107Bをピニオン22の歯面を転造で加工する時の基準位置にして、ピニオン22の歯面を転造で加工してもよい。ピニオン軸107の回転は、ピニオン22を介してラック軸31に伝達され、ラック軸31に連結された図1のタイロッド104、104を介して、舵輪の向きを変更する。
図8、図9に示すように、ラック軸31のラック歯32には、ラック歯32の歯底をストローク端(使用範囲)からラック軸31の中央側(図8、図9の左側)に向かって延長した逃がし部33を形成している。しかし、ラック軸31に逃がし部33を形成すると、ラック軸31の強度が低下する恐れがある。
図9に示すように、ラック軸31の強度を大きくするために、ラック歯32が形成されている範囲L5の歯面を高周波焼き入れする時に、逃がし部33の範囲L6も高周波焼き入れを施して、ラック歯32から逃がし部33までの範囲L7を高周波焼き入れ(図9の二点鎖線で示す高周波焼き入れ範囲35)している。
また、ラック軸31の背面側の外周34を、ラック歯32から逃がし部33までの範囲L8にわたって高周波焼き入れ(図9の二点鎖線で示す高周波焼き入れ範囲36)すれば、ラック軸31の強度を更に大きくすることができるため、好ましい。また、高周波焼き入れ範囲35または高周波焼き入れ範囲36のうちのいずれか一方を高周波焼き入れしてもよい。
ハウジング21にラック軸31、ピニオン軸107を組み付ける手順は下記の通りである。すなわち、図4に示すように、ラック軸31の右端面に位置決め治具37を取り付け、この位置決め治具37を組立治具としてのストッパ38に当接させて、ラック軸31の逃がし部33をピニオン軸107の軸心25に位置決めする。この時、ラック軸31はストローク端(使用範囲)を越えて右側に移動しており、ラック軸31の左端部は軸受ブッシュ212に軸支された状態が維持されている。
ピニオン軸107にボール軸受23の内輪を圧入した後、ピニオン軸107の溝26にカシメリング27をカシメて装着し、ボール軸受23の内輪をピニオン軸107に固定して、ピニオン軸107とボール軸受23の組付け品を作る。ニードル軸受24をハウジング21に圧入した後、図4に示すように、ピニオン軸107とボール軸受23の組付け品をハウジング21に挿入する。
図5に示すように、ハウジング21の軸受孔214は、軸方向の長さがL1の圧入部214Aと、軸方向の長さがL2の非圧入部214Bで構成されている。すなわち、圧入部214Aの内径D1は、ボール軸受23の外輪の外径D3よりも小径に形成され、非圧入部214B及び非圧入部214Cの内径D2は、ボール軸受23の外輪の外径D3よりも大径に形成されている。また、非圧入部の内径D2を加工してから環状溝215を加工するので、非圧入部214B、214Cの内径D2は同じ内径D2になっている。
圧入部214Aの右端からニードル軸受24のニードルの右端までの長さがL4に形成されている。また、ボール軸受23の左端面からピニオン軸107の下端部107Cの左端面までの長さがL3に形成されている。本発明の実施例では、長さL3を長さL4よりも長く設定している。また、圧入部214Aの右端からハウジング21の端面までの長さL5がボール軸受23の長さL6よりも長く成形されている。従って、ピニオン軸107とボール軸受23の組付け品をハウジング21に挿入すると、ボール軸受23が非圧入部214Cにガイドされる。従って、ピニオン軸107の下端部107Cがニードル軸受に挿入しやすくなっている。続いて、ピニオン軸107の下端部107Cがニードル軸受24のニードルに挿入され、ボール軸受23の外輪が軸受孔214の圧入部214Aに圧入される。そのため、ボール軸受23の圧入が円滑に行われ、ピニオン軸107の下端部107Cがニードル軸受24のニードルを傷つけたりすることを防止できる。
図6に示すように、ボール軸受23の圧入が完了したら、環状溝215にテーパースナップリング29を装着し、ボール軸受23の外輪をハウジング21に固定する。本発明の実施例では、ピニオン22の歯面の位相と位置決め凹部107Bの位相が所定の位相になるように形成されている。従って、図7に示すように、ボール軸受23の圧入が完了した時に、ピニオン22の歯面が逃がし部33に面するラック歯321の歯面に接触するように、位置決め凹部107Bを基準にして、ピニオン22の歯面の位相を位置決めした状態で、ピニオン軸107とボール軸受23の組付け品をハウジング21に挿入する。
その後、ラック軸31の右端面から位置決め治具37を取り外し、ピニオン22を所定量回転させて、ラック歯32をそのストロークの中間位置で停止させれば、ハウジング21に対するピニオン軸107の組付けが完了する。本発明の実施例では、ボール軸受23の圧入が完了した時に、ピニオン22の歯面が逃がし部33に面するラック歯321の歯面に接触しているため、ピニオン22を所定量回転させて、ラック歯32をそのストロークの中間位置で正確に停止させることが可能となる。従って、電動パワーステアリング装置や車両姿勢制御装置等に使用される舵角検出装置を中立位置に正確に位置決めすることが可能となる。
また、本発明の実施例では、テーパースナップリング29でボール軸受23の外輪をハウジング21に固定するため、ボール軸受23の組付け作業が容易で、ステアリングギヤを小型化することができる。また、逃がし部33がピニオン軸107の軸心に位置決めされていて、ピニオン22とラック歯32との噛み合いが外れている。従って、ボール軸受23を軸受孔214に圧入しても、ピニオン22とラック歯32の噛み合い部の歯面には圧痕が生じることはなく、操舵時に異音が生じたり、ステアリングギヤの耐久性が低下する問題は生じない。
また、逃がし部33をピニオン軸107の軸心に位置決めした時、ラック軸31の左端部は軸受ブッシュ212に軸支された状態が維持されている。従って、ラック軸31がハウジング21の内周211内で暴れないので、ボール軸受23を軸受孔214に圧入した後、ピニオン22を回転してラック軸31を左側に移動することが容易になる。
上記実施例では、コラムアシスト型ラックピニオン式パワーステアリング装置に適用した例について説明したが、ピニオンアシスト型ラックピニオン式パワーステアリング装置やマニュアル型ラックピニオン式ステアリング装置に適用してもよい。
101 ステアリングホイール
102 モータ
103 ステアリングギヤ
104 タイロッド
105 コラム
106 中間シャフト
107 ピニオン軸
107A 雄セレーション
107B 位置決め凹部
107C 下端部
107D 上部
108 自在継手
21 ハウジング
211 内周
212 軸受ブッシュ
213 車体取り付け用ボス部
214 軸受孔
214A 圧入部
214B 非圧入部
214C 非圧入部
215 環状溝
22 ピニオン
23 ボール軸受(軸受)
24 ニードル軸受
25 軸心
26 溝
27 カシメリング
28 段差面
29 テーパースナップリング
31 ラック軸
32 ラック歯
321 逃がし部33に面するラック歯
33 逃がし部
34 背面側の外周
35 高周波焼き入れ範囲
36 高周波焼き入れ範囲
37 位置決め治具
38 ストッパ

Claims (4)

  1. ハウジング、
    上記ハウジングに往復移動可能に支持され、タイロッドを介して車輪の操舵角を変えるラック軸、
    上記ハウジングにラック軸の端部を往復移動可能に軸支する軸受ブッシュ、
    ステアリングホイールに連結され、上記ラック軸のラック歯に噛み合うピニオンを有し、ステアリングホイールの回転をラック軸に伝達するピニオン軸、
    上記ハウジングに圧入され上記ピニオン軸をハウジングに回転可能に軸支する軸受、
    上記軸受の外輪を上記ハウジングに固定するスナップリング、
    上記ラック軸に形成され、ラック歯の歯底をラック軸のストローク端からラック軸の中央側に向かって延長した逃がし部、
    上記ラック軸の端面に取り付け可能で、上記逃がし部を上記ピニオン軸の軸心に位置決めする位置決め治具、
    上記ピニオン軸に形成され、上記ピニオン軸に外嵌された軸受の上記ハウジングへの圧入が完了した時に、上記ピニオンの歯面が上記逃がし部に面するラック歯の歯面に接触するように、上記ピニオンの歯面の位相を位置決めする位置決め凹部を備えたステアリング装置であって、
    上記位置決め凹部は、
    上記ピニオン軸の端部に自在継手をボルトで固定した時に、ボルトの軸部外周に当接して、ピニオン軸から自在継手が抜け出すのを防止するためのものであって、
    上記ピニオンの歯面の位相と位置決め凹部の位相が、上記ラック軸から上記位置決め治具を取り外した後、上記ピニオンを所定量回転させて、ラック歯をそのストロークの中間位置で停止させることができる所定の位相であること
    を特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記逃がし部を上記ピニオン軸の軸心に位置決めした時に、上記ラック軸の端部が上記軸受ブッシュに軸支された状態を維持していること
    を特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項2に記載されたステアリング装置において、
    上記ラック軸は、ラック歯から逃がし部までの範囲の歯面側に高周波焼き入れが施されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項3に記載されたステアリング装置において、
    上記ラック軸は、ラック歯から逃がし部までの範囲の背面側に高周波焼き入れが施されていること
    を特徴とするステアリング装置。
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