JP2523781Y2 - 動力舵取装置 - Google Patents

動力舵取装置

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JP2523781Y2
JP2523781Y2 JP1990096253U JP9625390U JP2523781Y2 JP 2523781 Y2 JP2523781 Y2 JP 2523781Y2 JP 1990096253 U JP1990096253 U JP 1990096253U JP 9625390 U JP9625390 U JP 9625390U JP 2523781 Y2 JP2523781 Y2 JP 2523781Y2
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screw shaft
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裕次 草野
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は操舵補助力の発生源として油圧アクチュエー
タを用いてなる油圧式の動力舵取装置に関する。
〔従来技術〕
舵取りのための舵輪操作に要する力を油圧力により補
助する油圧式の動力舵取装置(パワーステアリング)
は、近年、トラック,バス等の大型車両のみならず、普
通乗用車等の小型車両にも広く採用されるようになって
いる。
この動力舵取装置は、例えば特公平1−47351 号公
報に開示された如く、舵輪の回動を舵取り運動に変換す
る舵取機構中に、油圧シリンダ等の油圧アクチュエータ
を配すると共に、この油圧シリンダへの油圧供給回路の
中途に、舵輪操作に応じて油圧の給排制御を行う油圧制
御弁を配してなり、該油圧制御弁を介して供給される油
圧により前記油圧シリンダが発生する操舵補助力によっ
て舵取り動作が補助され、舵取りのための舵輪操作に要
する力が軽減される構成となっている。
第2図は従来の動力舵取装置の要部を示す縦断面図で
ある。
図中2は入力軸であり、また3は出力軸であり、これ
らは、筒形をなす共通のハウジング1の内部に夫々支承
され、同軸上にて回動自在となっている。出力軸3の形
状は、その軸長方向における上端部31(図における右側
端部),中央部32,下端部33(図における左側端部)に
て夫々異なっている。出力軸3の上端部31は段付円筒状
であり、入力軸2との突合わせ側となる出力軸3の上端
部31は段付円筒状であり、図示の如き中空軸である入力
軸2は、上端部31の内側に挿入され、該上端部31に内嵌
固定された軸受ブッシュにより、その端部を支承されて
いる。入力軸2と出力軸3とは、入力軸2の中空部内側
に挿入され、その両端を両軸2,3の夫々とピン接合され
たトーションバー4を介して同軸上に連結されている。
ハウジング1の外部に突出する入力軸2の上端(図にお
ける右側端部)は図示しない舵輪に連結されており、入
力軸2、及びこれにトーションバー4を介して連結され
た出力軸3は、舵輪の回動に伴って回動する。
ハウジング1の下側には、円筒状をなすシリンダハウ
ジング5が連設されている。また、シリンダハウジング
5の下端部には、短寸の有底円筒状の軸受ハウジング51
がその底部を外側に向けた態様で内嵌されており、この
軸受ハウジング51によってシリンダハウジング5はその
下端部を密閉されている。この軸受ハウジング51及びハ
ウジング1の夫々の下端部には夫々アンギュラ軸受90,9
0が内嵌されており、これらのアンギュラ軸受90,90によ
って出力軸3はその軸長方向両端部を支承されている。
また、シリンダハウジング5には、その内周にボールネ
ジが形成されたピストンであるナット部材6が軸長方向
への摺動自在に内嵌されている。シリンダハウジング5
内部の前記出力軸3の軸長方向中央部は、ナット部材6
内周のボールネジと対応するボールネジを、その外周に
所定長さ範囲に亘って形成されてなるネジ軸となってお
り、多数のボール7,7…を介してナット部材6に螺合さ
せてある。また、シリンダハウジング5の内部には、出
力軸3及びナット部材6と直交する軸回りに回動するセ
クタ歯車8が配設されており、これは前記ナット部材6
の外側に所定の長さ範囲に亘って形成されたラック歯60
に噛合させてある。更に、セクタ歯車8の回転軸は、シ
リンダハウジング5の外部において、図示しないピット
マンアームを介して舵取りのためのリンク機構に連結さ
れている。
而して、舵輪の回動に伴って生じる出力軸3の回動
は、ボールネジを介してナット部材6の軸長方向の摺動
に変換され、この摺動は、ラック歯60に噛合するセクタ
歯車8の回動に変換され、舵輪の回動に応じた舵取りが
なされる。
さて、前記ナット部材6は、ラック歯60を外側に有す
る筒状部と、該筒状部の下側に連設された円板部61とを
備えており、この円板部61は、外周に巻装された封止部
材62を介して、シリンダハウジング5の内側に嵌合され
ている。また、円板部61の内周と出力軸3との間には、
その小径部の内周とその大径部の外周とに封止部材630,
630を備えた段付き円筒状のシールハウジング63が、前
記大径部が円板部61の内周と当接する態様で同軸的に介
装されている。これにより、操舵補助力を発生する油圧
シリンダは、シリンダハウジング5内にて摺動するナッ
ト部材6をピストンとし、これの両側に前記封止部材62
及びシールハウジング63にて液密に封止された2つの油
室S1,S2を有して構成されている。而して、前記ナット
部材6は、油室S1,S2間に生じる圧力差により押圧さ
れ、これによって生じるナット部材6の摺動が、ラック
歯60及びセクタ歯車8を介して舵取り運動に変換されて
舵取り補助がなされる。
前記油圧シリンダの両油室S1,S2は、入力軸2と出力
軸3との連結部に構成された油圧制御弁10を介して、油
圧発生源たる油圧ポンプ(図示せず)と油タンク(図示
せず)とに接続されている。入力軸2と出力軸3とは、
前記トーションバー4を介して連結されており、舵輪に
操舵トルクが加えられたとき、この操舵トルクに対応す
る捩れがトーションバー4に生じ、両軸2,3間に相対角
変位が生じる。図示の油圧制御弁10は、この相対角変位
を利用して油圧シリンダの両油室S1,S2への圧油の給排
制御を行うべく、入力軸2の中途にこれと一体的に構成
されたスプール11と、該スプール11に外嵌されると共に
ハウジング1に内嵌され、出力軸3上端の前記円筒部30
に連結された円筒形のバルブボディー12とを備えた公知
の構成をなすものである。スプール11とバルブボディー
12との間には、前者の外周及び後者の内周に夫々形成さ
れた油溝により2種類の可変絞りが形成されている。こ
れらの可変絞りは、一方が開(又は閉)となるとき他方
が閉(又は開)となるように、前記相対角変位に応じて
互いに逆方向の開度変化を行うものであり、一方は、前
記油圧ポンプと油室S1との間及び油タンクと油室S2との
間に、また他方は、前記油圧ポンプと油室S2との間及び
前記油タンクと油室S1との間に夫々介在せしめてある。
而して、舵輪に操舵トルクが加えられ、スプール11と
バルブボディー12との間に相対角変位が生じて、例え
ば、油圧シリンダの一方の油室S1において高圧源たる前
記油圧ポンプと連通する側の絞り開度が増したとき、他
方の油室S2においては逆に、低圧状態に維持された油タ
ンクと連通する側の絞り開度が増すことになり、両油室
S1,S2間には、前者から後者に向けて前記操舵トルクの
大きさに相当する圧力差が生じ、操舵トルクの方向に対
応する方向の油圧力が発生し、前述した如く舵取り補助
がなされる。
このような圧油給排動作を車速に対応する力にて制限
すべく、油圧制御弁10の下側には、油圧反力部20が並設
されている。この油圧反力部20は、本願出願人による特
開昭61−200063号公報等、多くの公知例に開示されてい
る如く、出力軸3の上端部31の円筒部30に、これを内外
に貫通する複数の孔を設け、これら夫々に、各孔に沿っ
て半径方向へ摺動するプランジャ21,21…を内挿する一
方、円筒部30の外側にこれとハウジング1とにて囲繞さ
れ、前記各孔を相互に連通する環状油室22を形成してな
る。この油圧反力部20は、環状油室22に導入される車速
に対応する油圧をプランジャ21,21…の外端面に作用さ
せ、円筒部30の内側に位置する入力軸2の外周に各プラ
ンジャ21,21…の内側端部を押付ける動作をなし、これ
により、入力軸2の出力軸3に対する相対角変位、即
ち、油圧制御弁10のスプール11とバルブボディー12との
間の相対角変位が、前記油圧に相当する力、即ち車速に
相当する力にて拘束される。
〔考案が解決しようとする課題〕
前述の如き従来の動力舵取装置においては、ねじ軸と
して構成された出力軸3を支持する2個のアンギュラ軸
受90,90は、その一方が、シリンダハウジング5の上端
に連設され、油圧制御弁10を収納するハウジング1に、
また他方が、シリンダハウジング5の下端に螺合固定さ
れた軸受ハウジング51に夫々内嵌固定してあり、これら
のアンギュラ軸受90,90の存在により、シリンダハウジ
ング5の両側の軸長寸法の短縮化に限界があり、第2図
に示す如く、装置が軸長方向に大型化するという問題が
あった。
また、出力軸3に作用する多大のスラスト荷重が負荷
される前記アンギュラ軸受90,90の取り換えが必要とな
ったとき、シリンダハウジング5の両側からハウジング
1及び軸受ハウジング51を取り外す必要がある。ところ
が、出力軸3と共に前記ハウジング1に支承された入力
軸2は、該ハウジング1の上側への突出部において舵輪
に連結されており、前述したアンギュラ軸受90,90の取
り換えに際しては、入力軸2と舵輪との連結を一旦解除
する必要があって、多大の手間を伴うという不都合があ
った。
本考案は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、ね
じ軸として構成された出力軸に作用するスラスト力を支
持する軸受を、シリンダハウジングの下端部だけに、取
り外しの容易な態様に取り付けた構成により、装置の軸
長方向の小型化を図ると共に、前記軸受の取り換えが容
易に行える動力舵取装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係る動力舵取装置は、ねじ軸に螺合し、油圧
によって前記ねじ軸の軸長方向に螺動にて往復動作する
ピストンを収納するシリンダと、前記ねじ軸の一端部
に、これと可撓連結する弁軸を有して連設され、舵輪操
作に応じた圧油を前記シリンダに対して給排する油圧制
御弁とを備え、前記ピストンの動作力に基づいて操舵補
助を行う動力舵取装置において、前記ねじ軸の他端面に
同軸的に螺合された固定ボルトと、該固定ボルトに外嵌
支持され、前記ねじ軸の他端面と前記固定ボルトの頭部
との間にその内輪を挾圧固定された4点接触玉軸受と、
該4点接触玉軸受を内嵌保持し、前記ねじ軸の他端面側
にて前記シリンダを密閉する軸受ハウジングとを具備す
ることを特徴とする。
〔作用〕
ねじ軸としての出力軸は、油圧制御弁の構成された側
の反対側、即ち、舵輪に連なる入力軸との連結側と反対
側の端部において、シリンダを密閉する軸受ハウジング
に内嵌保持された4点接触玉軸受の内輪を、出力軸の同
側の端面に螺合固定した固定ボルトに外嵌し、該固定ボ
ルトの締め付けにより、これの頭部と前記出力軸の他端
面との間に挾圧固定せしめて、ラジアル方向及びスラス
ト方向に支承する。
これにより、油圧制御弁側の軸受の配置が不要とな
り、装置の軸長方向寸法の短縮が図れる。また前記4点
接触玉軸受は、シリンダの端部から軸受ハウジングを取
り除き、固定ボルトの締め付けを解除して、該固定ボル
トと共に一体的に取り外しでき、油圧制御弁の構成側を
そのまま残した状態での取り換えが容易に行える。
〔実施例〕
以下本考案をその実施例を示す図面に基づいて具体的
に説明する。第1図は本考案に係る動力舵取装置の要部
を示す縦断面図である。
図中2は入力軸であり、また3は出力軸であり、これ
らは、筒形をなす共通のハウジング1の内部に夫々支承
され、同軸上にて回動自在となっている。出力軸3の形
状は、その軸長方向における上端部31(図における右側
端部),中央部32,下端部33(図における左側端部)に
て夫々異なっている。入力軸2との突合わせ側となる出
力軸3の上端部31は段付円筒状であり、図示の如き中空
軸である入力軸2は、上端部31の内側に挿入され、該上
端部31に内嵌固定された軸受ブッシュにより、その端部
を支承されている。入力軸2と出力軸3とは、入力軸2
の中空部内側に挿入され、その両端を両軸2,3の夫々と
ピン接合及び圧入固定されたトーションバー4を介して
同軸上に連結されている。入力軸2の上部は、ハウジン
グ1の上端部近傍に内嵌固定された玉軸受(図中には略
示されている)に支承され、ハウジング1の上部に適長
突出させてあり、この突出端(図における右側端部)は
図示しない舵輪に連結されており、入力軸2、及びこれ
にトーションバー4を介して連結された出力軸3は、舵
輪の回動に伴って回動する。
ハウジング1の下側には、円筒状をなすシリンダハウ
ジング5が連設されている。また、シリンダハウジング
5の下端部には、短寸の有底円筒状の軸受ハウジング51
がその底部を外側に向けた態様で内嵌されており、この
軸受ハウジング51によってシリンダハウジング5はその
下端部を密閉されている。この軸受ハウジング51内に
は、前記出力軸3の下端部33側を支持する4点接触玉軸
受9が内嵌されている。
図示の如く、出力軸3の下端部33には、その端面の中
央から軸心に沿ってねじ孔330が形成してあり、前記4
点接触玉軸受9は、前記ねじ孔330に螺合する固定ボル
ト91に外嵌され、該固定ボルト91の頭部と前記下端部33
の端面との間にその内輪を挾圧固定して取り付けてあ
る。また4点接触玉軸受9の外輪は、これを内嵌保持す
る軸受ハウジング51と、該軸受ハウジング51の内側に面
してシリンダハウジング5に周設された環状部との間に
挾圧固定されている。
以上の如く内外輪を挾圧固定して取り付けられた4点
接触玉軸受9は、出力軸3の一側において、該出力軸3
に作用する軸長方向両向きのスラスト荷重を、ラジアル
荷重と共に負荷することができる。また前記4点接触玉
軸受9は、シリンダハウジング5の下端部から軸受ハウ
ジング51を取り外すことにより、前記固定ボルト91と共
に出力軸3の下端部33に取り残された状態となり、軸受
ハウジング51の取り外しにより開放されたシリンダハウ
ジング5の下側開口部から前記固定ボルト91の締め付け
の解除操作を行うことにより、該固定ボルト91と共に前
記開口部から取り外すことができる。以上の如き4点接
触玉軸受9の取り外し、及びこの取り外しの逆順による
取り付けは、出力軸3の上側に連結された前記入力軸2
の前記玉軸受による支持状態を保ったまま実施できる。
シリンダハウジング5には、その内周にボールネジが
形成されたピストンであるナット部材6が軸長方向への
摺動自在に内嵌されている。シリンダハウジング5内部
の前記出力軸3の中央部32は、ナット部材6内周のボー
ルネジと対応するボールネジを、その外周に所定長さ範
囲に亘って形成されてなるネジ軸となっており、多数の
ボール7,7…を介してナット部材6に螺合させてある。
また、シリンダハウジング5の内部には、出力軸3及び
ナット部材6と直交する軸回りに回動するセクタ歯車8
が配設されており、これは前記ナット部材6の外側に所
定の長さ範囲に亘って形成されたラック歯60に噛合させ
てある。更に、セクタ歯車8の回転軸は、シリンダハウ
ジング5の外部において、図示しないピットマンアーム
を介して舵取りのためのリンク機構に連結されている。
而して、舵輪の回動に伴って生じる出力軸3の回動
は、ボールネジを介してナット部材6の軸長方向の摺動
に変換され、この摺動は、ラック歯60に噛合するセクタ
歯車8の回動に変換され、舵輪の回動に応じた舵取りが
なされる。
さて、前記ナット部材6は、ラック歯60を外側に有す
る筒状部と、該筒状部の下側に連設された円板部61とを
備えており、この円板部61は、外周に巻装された封止部
材62を介して、シリンダハウジング5の内側に嵌合され
ている。また、円板部61の内周と出力軸3との間には、
その小径部の内周とその大径部の外周とに封止部材630,
630を備えた段付き円筒状のシールハウジング63が、前
記大径部が円板部61の内周と当接する態様で同軸的に介
装されている。これにより、操舵補助力を発生する油圧
シリンダは、シリンダハウジング5内にて摺動するナッ
ト部材6をピストンとし、これの両側に前記封止部材62
及びシールハウジング63にて液密に封止された2つの油
室S1,S2を有して構成されている。而して、前記ナット
部材6は、油室S1,S2間に生じる圧力差により押圧さ
れ、これによって生じるナット部材6の摺動が、ラック
歯60及びセクタ歯車8を介して舵取り運動に変換されて
舵取り補助がなされる。
前記油圧シリンダの両油室S1,S2は、入力軸2と出力
軸3との連結部に構成された油圧制御弁10を介して、油
圧発生源たる油圧ポンプPと油タンクTとに接続されて
いる。入力軸2と出力軸3とは、前記トーションバー4
を介して連結されており、舵輪に操舵トルクが加えられ
たとき、この操舵トルクに対応する捩れがトーションバ
ー4に生じ、両軸2,3間に相対角変位が生じる。図示の
油圧制御弁10は、この相対角変位を利用して油圧シリン
ダの両油室S1,S2への圧油の給排制御を行うべく、入力
軸2の中途にこれと一体的に構成されたスプール11と、
該スプール11に外嵌されると共にハウジング1に内嵌さ
れ、出力軸3上端の前記円筒部30に連結された円筒形の
バルブボディー12とを備えた公知の構成をなすものであ
る。スプール11とバルブボディー12との間には、前者の
外周及び後者の内周に夫々形成された油溝により2種類
の可変絞りが形成されている。これらの可変絞りは、一
方が開(又は閉)となるとき他方が閉(又は開)となる
ように、前記相対角変位に応じて互いに逆方向の開度変
化を行うものであり、一方は、前記油圧ポンプPと油室
S1との間及び油タンクTと油室S2との間に、また他方
は、前記油圧ポンプPと油室S2との間及び前記油タンク
と油室S1との間に夫々介在せしめてある。
而して、舵輪に操舵トルクが加えられ、スプール11と
バルブボディー12との間に相対角変位が生じて、例え
ば、油圧シリンダの一方の油室S1において高圧源たる前
記油圧ポンプPと連通する側の絞り開度が増したとき、
他方の油室S2においては逆に、低圧状態に維持された油
タンクTと連通する側の絞り開度が増すことになり、両
油室S1,S2間には、前者から後者に向けて前記操舵トル
クの大きさに相当する圧力差が生じ、操舵トルクの方向
に対応する方向の油圧力が発生し、前述した如く舵取り
補助がなされる。
このような圧油給排動作を車速に対応する力にて制限
すべく、油圧制御弁10の下側には、油圧反力部20が並設
されている。この油圧反力部20は、前述の如く、ハウジ
ング1の下端部に内嵌された出力軸3の上端部31(軸長
方向での位置的にはシリンダハウジング5の上端部の内
側に存在する)に、これを内外に貫通する複数の孔を設
け、これら夫々に、各孔に沿って半径方向へ摺動するプ
ランジャ21,21…を内挿する一方、円筒部30の外側にこ
れとハウジング1とにて囲繞され、前記各孔を相互に連
通する環状油室22を形成してなる。この油圧反力部20
は、環状油室22に導入される車速に対応する油圧をプラ
ンジャ21,21…の外端面に作用させ、円筒部30の内側に
位置する入力軸2の外周に各プランジャ21,21…の内側
端部を押付ける動作をなし、これにより、入力軸2の出
力軸3に対する相対角変位、即ち、油圧制御弁10のスプ
ール11とバルブボディー12との間の相対角変位が、前記
油圧に相当する力、即ち車速に相当する力にて拘束され
る。
前記油圧ポンプPの吐出側には、可変絞り23と固定絞
り24とをこの順に経て油タンクTに連なるバイパス油路
25が形成されており、前記環状油室22への導入油圧は、
このバイパス油路25における両絞り23,24間にて得られ
ている。可変絞り23の開度は、開閉制御部26からの開閉
信号に従って調節されるようになしてあり、該開閉制御
部26は、車速センサ27から与えられる車速信号に基づい
て、車速の増大に応じて可変絞り23の開度を増大せしめ
るべく前記開閉信号を発する。即ち、可変絞り23の開度
は車速の増大に応じて増大し、固定絞り24との間におけ
る油圧は、この開度の大小に応じて高低となるから、油
圧反力部20の環状油室22に車速に対応する油圧を導入す
ることが可能となっている。
以上の動作の間、ねじ軸として構成された出力軸3に
は、これに螺合するナット部材6の摺動に伴ってラジア
ル荷重が作用し、また前記摺動の方向に応じて軸長方向
両向きにスラスト荷重が作用する。ラジアル荷重は、出
力軸3の下端部に前述の如く取り付けられた4点接触玉
軸受9と、入力軸2の上部を支持する前記玉軸受とによ
り、軸長方向に離隔した2点において安定して負荷され
る一方、スラスト荷重は、前記4点接触玉軸受9によ
り、出力軸3の下端部において集中的に負荷される。こ
れにより、油圧制御弁10の構成側におけるスラスト支持
用の軸受(図2における右側のアンギュラ軸受90)が不
要となり、装置の軸長方向寸法の短縮が図れる。特に、
油圧制御弁10の下側に油圧反力部20を並設した構成にお
いて、該油圧反力部20を、図1に示す如く、シリンダハ
ウジング5の内側に進入せしめた状態に配設でき、これ
による軸長方向寸法の短縮も図れる。
また4点接触玉軸受9の取り換えは、前述した取り外
し及び取り付け手順により、出力軸3及び入力軸2、並
びにこれらの連結部に構成された油圧制御弁10及び油圧
反力部20をそのまま残した状態で容易に実施できる。即
ち、4点接触玉軸受9の取り換えは、ハウジング1の上
部への入力軸2の突出端と舵輪との連結を解除する必要
なく、即ち、車両への装着状態を維持したまま実施でき
る。
〔効果〕
以上詳述した如く本考案に係る動力舵取装置において
は、一側に油圧制御弁が構成されたねじ軸の支持に、他
側に取り付けた4点接触玉軸受を用い、この4点接触玉
軸受を固定ねじに外嵌支持させ、該固定ねじと共にねじ
軸の他端側に同軸的に螺合せしめて、固定ねじの頭部と
ねじ軸の端面との間に内輪を挾圧固定して取り付け、ラ
ジアル荷重及びスラスト荷重を負荷させたから、油圧制
御弁側にてねじ軸を支持する軸受が不要となり、軸長寸
法の短縮が図れる。特に、油圧制御弁に油圧反力部を並
設してある構成においては、該油圧反力部をハウジング
内に進入させた状態で配設できるようになり、軸長寸法
の短縮効果が大きい。
また4点接触玉軸受は、軸受ハウジングの取り外しに
より開口するシリンダの開口端部から、油圧制御弁の構
成側をそのまま残した状態にて前記固定ボルトと共に一
体的に取り外すことができ、4点接触玉軸受の取り換え
が容易に行え、メインテナンス作業の能率向上が図れる
等、本考案は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る動力舵取装置の要部を示す縦断面
図、第2図は従来の動力舵取装置の要部を示す縦断面図
である。 2……入力軸、3……出力軸、4……トーションバー、
5……シリンダハウジング、6……ナット部材、9……
4点接触玉軸受、10……油圧制御弁、20……油圧反力
部、91……固定ボルト

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ねじ軸に螺合し、油圧によって前記ねじ軸
    の軸長方向に螺動にて往復動作するピストンを収納する
    シリンダと、前記ねじ軸の一端部に、これと可撓連結す
    る弁軸を有して連設され、舵輪操作に応じた圧油を前記
    シリンダに対して給排する油圧制御弁とを備え、前記ピ
    ストンの動作力に基づいて操舵補助を行う動力舵取装置
    において、 前記ねじ軸の他端面に同軸的に螺合された固定ボルト
    と、 該固定ボルトに外嵌支持され、前記ねじ軸の他端面と前
    記固定ボルトの頭部との間にその内輪を挾圧固定された
    4点接触玉軸受と、 該4点接触玉軸受を内嵌保持し、前記ねじ軸の他端面側
    にて前記ハウジングを密閉する軸受ハウジングと を具備することを特徴とする動力舵取装置。
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