JP2567891Y2 - 紙容器用注出口栓 - Google Patents

紙容器用注出口栓

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JP2567891Y2
JP2567891Y2 JP1991055816U JP5581691U JP2567891Y2 JP 2567891 Y2 JP2567891 Y2 JP 2567891Y2 JP 1991055816 U JP1991055816 U JP 1991055816U JP 5581691 U JP5581691 U JP 5581691U JP 2567891 Y2 JP2567891 Y2 JP 2567891Y2
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spout
oxygen
paper container
metal compound
aluminum foil
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JP1991055816U
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克之 大野
圭子 中村
俊一 加藤
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Toppan Inc
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Toppan Inc
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、紙容器の開口部に取り
付けられた注出口栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紙容器は、ガラス瓶に比べ割れない、軽
量である等の点から日本酒、ソフトドリンク、調味液そ
の他の分野に多く利用されている。特に酸化されやすい
内容物や長期保存用内容物に対しては、酸素バリヤ材と
してアルミ箔がラミネートされた積層シート構成の紙容
器が用いられている。このような紙容器、特に内容量の
大きい紙容器には、容器の開封性や注出の便利性から注
出口栓が装着されているのが一般的であり、特に前記の
如き積層シートからなる紙容器に対しては注出口栓のフ
ランジ部がアルミ箔を含む積層体からなるものが提案さ
れている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
如く紙容器及び注出口栓がアルミ箔を含む構成を有して
いても注出口栓のプルリングを引いて一度開封してしま
えば容器内のヘッドスペースに酸素が混入する。またプ
ルリングを引き抜いた際、注出口栓のアルミ層も引き抜
かれるため、注出口栓のキャップを透過して酸素が容器
内に混入してくる。このため内容物が食用油などの酸化
しやすいものを開封状態で長期間保存した場合、味覚変
化が発生してしまうという課題があった。
【0004】従って、本考案の目的は、食品等の内容物
の酸化を長期間にわたり防止することを可能にする紙容
器用注出口栓を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本考案は、キャップ3及びプルリング4を有し、さ
らにアルミ箔6を含む積層シートを製函した紙容器5の
開口部にフランジ部2を有する注出口栓1において、該
注出口栓1がポリオレフィン及び酸素と該ポリオレフィ
ンとの反応を促進する金属化合物を含む酸素吸収性組成
物からなり、前記金属化合物が有機酸又は無機酸の遷移
金属塩であることを特徴とする紙容器用注出口栓を提供
する。
【0006】以下に本考案を更に具体的に説明する。
【0007】図1は本考案の紙容器用注出口栓の一実施
例を示す概略断面図である。
【0008】図1によれば本考案の注出口栓1は、キャ
ップ3及びプルリング4を有し、アルミ箔6を含む積層
シートを製函した紙容器5の開口部に差し通され、注出
口栓のフランジ部2が超音波シール等により紙容器の内
表面に熱溶着されている。
【0009】注出口栓は、射出成形法により形成するこ
とができ、ポリオレフィン(PO)と金属化合物を含む
組成物からなる。
【0010】POは酸素の透過を物理的に防止する他
に、金属化合物の働きにより酸素と結合してこれを吸収
する役割を有すると考えられる。POとしてはポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテ
ン等の単独重合体の外、エチレン、プロピレン、ブテ
ン、メチルペンテン等のオレフィンから選ばれる二以上
のモノマーの共重合体が用いられる。
【0011】金属化合物は酸素とPOの反応を促進する
ものである。金属化合物を構成する金属としては遷移金
属が好ましい。金属イオンが酸化状態から還元状態、還
元状態から酸化状態と変化する過程で酸素とPOの反応
に関与すると推測されるからである。このような遷移金
属元素としては、Co,Fe,Cu,Ni,Mnなどが
使用出来、他にもAlなどの金属類が使用できる。例え
ばCoは三価のCoイオンから二価のCoイオンに変化
する際に酸素とPOを結合させると考えられる。
【0012】金属化合物は、有機酸または無機酸の金属
塩が使用できる。好ましくは有機酸の塩である。注出口
栓の成形時の熱により有機酸が分解してラジカルを発生
し、酸素とPOの反応開始を促進すると推測できるから
である。
【0013】上記有機酸としてはステアリン酸、ジメチ
ルジチオカルバミン酸、リノール酸、ナフテン酸などが
使用できる。
【0014】本考案の注出口栓は、他の種々の熱可塑性
樹脂を含む組成物であってもさしつかえなく、PO1重
量部に対して、金属元素が1.0×10-5〜1.0×10-3重量部
となる量の金属化合物、他の熱可塑性樹脂0〜500重量
部を混合して射出成形しても得ることができる。
【0015】
【作用】本考案の注出口栓を使用すれば注出口栓を開封
した際に混入したヘッドスペースの酸素を吸収すること
が可能となり、かつ注出口栓のキャップを透過してくる
酸素も吸収でき、この結果内容物の酸化を開封後長期間
にわたり防ぐことができる。
【0016】
【実施例】ポリプロピレン1重量部に対してコバルト元
素が2.0×10-4重量部となる量のステアリン酸コバルト
(三価)を混合した組成物を射出成形して図1に示すよ
うな注出口栓を製造した。注出口栓の目付重量は、7g
(キャップの重量は除く)でフランジ径は、5mm、フラ
ンジ厚さは、1.5mmである。この注出口栓を12μmのアル
ミ箔を含む積層シートからなる紙容器の開口部に差し通
し、注出口栓フランジ部を超音波シールにて固定し、注
出口栓付紙容器を得た。以上の製函工程を大気中で行な
った。紙容器の容量は、500mlで25℃に保存して容器内
の酸素濃度の測定を行なった。
【0017】結果を表1に示す。
【0018】
【効果】本考案の注出口栓により、注出口栓を開封した
際に混入したヘッドスペースの酸素を吸収することが可
能となり、かつ注出口栓のキャップを透過してくる酸素
も吸収でき、この結果内容物の酸化を開封後長期間にわ
たり防ぐことができる。また、注出口栓のフランジ部に
ラミネートされるアルミ箔も不用となり、工程の簡略化
及びコストダウンを図ることができる。
【0019】更に、従来から使用しているポリオレフィ
ン樹脂を基材として用いることが可能なので成形性に難
がなく、プルリングを引いた際の薄肉部の破断性もよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の注出口栓の一実施例の断面図を示すも
のである。
【符号の説明】
1 注出口栓 2 フランジ部 3 キャップ 4 プルリング 5 紙容器 6 アルミ箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−252644(JP,A) 特開 平2−67345(JP,A) 特開 平2−69540(JP,A) 特開 平2−102241(JP,A) 特開 平2−153953(JP,A) 特開 平2−163143(JP,A) 特開 平2−169645(JP,A) 特開 平2−255847(JP,A) 実開 平1−147932(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャップ3及びプルリング4を有し、さら
    にアルミ箔6を含む積層シートを製函した紙容器5の開
    口部にフランジ部2を有する注出口栓1において、該注
    出口栓1がポリオレフィン及び酸素と該ポリオレフィン
    との反応を促進する金属化合物を含む酸素吸収性組成物
    からなり、前記金属化合物が有機酸又は無機酸の遷移金
    属塩であることを特徴とする紙容器用注出口栓。
JP1991055816U 1991-06-21 1991-06-21 紙容器用注出口栓 Expired - Lifetime JP2567891Y2 (ja)

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JPH05635U JPH05635U (ja) 1993-01-08
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