JPH0597164A - 容 器 - Google Patents
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- JPH0597164A JPH0597164A JP28222791A JP28222791A JPH0597164A JP H0597164 A JPH0597164 A JP H0597164A JP 28222791 A JP28222791 A JP 28222791A JP 28222791 A JP28222791 A JP 28222791A JP H0597164 A JPH0597164 A JP H0597164A
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- container
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 食品や飲料などを入れ、密封することによ
り、食品や飲料などに存在する酸素を吸収し、食品や飲
料などの酸化変味変質を防ぐ容器を提供する。 【構成】 三級水素を有するポリオレフィンに遷移金
属化合物をポリマーに対し、遷移金属として0.001
〜20重量%配合した酸素吸収材を容器の全部または一
部に用いた容器。
り、食品や飲料などに存在する酸素を吸収し、食品や飲
料などの酸化変味変質を防ぐ容器を提供する。 【構成】 三級水素を有するポリオレフィンに遷移金
属化合物をポリマーに対し、遷移金属として0.001
〜20重量%配合した酸素吸収材を容器の全部または一
部に用いた容器。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸素吸収性の容器に関す
る。更に詳しくは3級水素を有するポリオレフィンに遷
移金属化合物を加えた酸素吸収材が、構造の全部または
一部を構成する容器に関するものである。
る。更に詳しくは3級水素を有するポリオレフィンに遷
移金属化合物を加えた酸素吸収材が、構造の全部または
一部を構成する容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から容器にふたをすることにより封
入された食品、飲料などは、容器の外部から内部へ透過
する酸素により酸化変味することが知られていた。食
品、飲料の酸化変味を防ぐために、容器とふた材に酸素
が透過しにくいハイバリヤ性の材料を使用する方法が広
く行われているが、金属またはガラス製の容器やふたと
比較してハイバリヤ性のプラスチック容器やふた材は完
全に酸素の透過を防ぐことはできず、中味の食品や飲料
は徐々に酸化されて変味する。また最初から食品や飲料
中に含まれる酸素および容器のヘッドスペースに含まれ
る酸素によっても、食品や飲料の酸化変味がおこるのが
実状である。
入された食品、飲料などは、容器の外部から内部へ透過
する酸素により酸化変味することが知られていた。食
品、飲料の酸化変味を防ぐために、容器とふた材に酸素
が透過しにくいハイバリヤ性の材料を使用する方法が広
く行われているが、金属またはガラス製の容器やふたと
比較してハイバリヤ性のプラスチック容器やふた材は完
全に酸素の透過を防ぐことはできず、中味の食品や飲料
は徐々に酸化されて変味する。また最初から食品や飲料
中に含まれる酸素および容器のヘッドスペースに含まれ
る酸素によっても、食品や飲料の酸化変味がおこるのが
実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の課
題を解決しようとするものであり、その目的とする所
は、酸素吸収性の容器に食品や飲料などを入れ、酸素吸
収性のふたまたは酸素を透過しにくいふたをすることに
より、中味の食品および飲料中に存在する酸素を容器や
ふたにより吸収し、食品や飲料等の酸化変味変質を防
ぎ、食品や飲料等の品質を長期間維持できる容器を提供
しようとするものである。
題を解決しようとするものであり、その目的とする所
は、酸素吸収性の容器に食品や飲料などを入れ、酸素吸
収性のふたまたは酸素を透過しにくいふたをすることに
より、中味の食品および飲料中に存在する酸素を容器や
ふたにより吸収し、食品や飲料等の酸化変味変質を防
ぎ、食品や飲料等の品質を長期間維持できる容器を提供
しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、分子内に
3級水素を有するポリオレフィンまたはその共重合体
に、遷移金属化合物をポリマーに対し、遷移金属として
0.001〜20重量%配合した酸素吸収材が容器の構
造の全部または一部を構成する酸素吸収性の容器であ
り、該容器は、食品、飲料、医薬品、精密電子部品など
を入れ、酸素吸収性のふたまたは酸素透過しにくいふた
をすることにより、容器内部の酸素濃度を実質的にゼロ
とすることにより、内容物の品質を維持することを特徴
とする。
3級水素を有するポリオレフィンまたはその共重合体
に、遷移金属化合物をポリマーに対し、遷移金属として
0.001〜20重量%配合した酸素吸収材が容器の構
造の全部または一部を構成する酸素吸収性の容器であ
り、該容器は、食品、飲料、医薬品、精密電子部品など
を入れ、酸素吸収性のふたまたは酸素透過しにくいふた
をすることにより、容器内部の酸素濃度を実質的にゼロ
とすることにより、内容物の品質を維持することを特徴
とする。
【0005】本発明における分子内に3級水素有するポ
リオレフィンまたはその共重合物とは、アタクチックポ
リプロピレン、アイソタクチックポリプロピレン、シン
ジオタクチックポリプロピレン、エチレンプロピレン共
重合体、プロピレンブテン共重合体、プロピレンスチレ
ン共重合体、ポリイソブテン、エチレンイソブテン共重
合体、ポリ−4−メチルペンテン−1、メチルペンテン
エチレン共重合体、プロピレンメチルペンテン共重合
体、低密度ポリエチレン、ポリスチレンなどであるが、
これらの3級水素を含むポリオレフィン類のブレンド
物、これらの3級水素を含むポリオレフィン類と他のポ
リマー即ち、3級水素を含まないポリオレフィン類、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、塩化ビニリデン−アクリル酸エチル共重合
体、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリアクリロ
ニトリル、ビスフェノールA系ポリカーボネート、ポリ
シロキサン、セルロース誘導体、アイオノマー、ポリウ
レタンなどとのブレンド物も含まれる。
リオレフィンまたはその共重合物とは、アタクチックポ
リプロピレン、アイソタクチックポリプロピレン、シン
ジオタクチックポリプロピレン、エチレンプロピレン共
重合体、プロピレンブテン共重合体、プロピレンスチレ
ン共重合体、ポリイソブテン、エチレンイソブテン共重
合体、ポリ−4−メチルペンテン−1、メチルペンテン
エチレン共重合体、プロピレンメチルペンテン共重合
体、低密度ポリエチレン、ポリスチレンなどであるが、
これらの3級水素を含むポリオレフィン類のブレンド
物、これらの3級水素を含むポリオレフィン類と他のポ
リマー即ち、3級水素を含まないポリオレフィン類、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、塩化ビニリデン−アクリル酸エチル共重合
体、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリアクリロ
ニトリル、ビスフェノールA系ポリカーボネート、ポリ
シロキサン、セルロース誘導体、アイオノマー、ポリウ
レタンなどとのブレンド物も含まれる。
【0006】ここでポリエステルとはジカルボン酸とグ
リコールの重縮合物を指し、ホモポリエステルあるいは
共重合ポリエステルであっても良い。ポリアミドとして
は、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン6,1
2、メタキシリレンジアミン/アジピン酸系ポリアミド
(MXD−6)などが挙げられる。
リコールの重縮合物を指し、ホモポリエステルあるいは
共重合ポリエステルであっても良い。ポリアミドとして
は、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン6,1
2、メタキシリレンジアミン/アジピン酸系ポリアミド
(MXD−6)などが挙げられる。
【0007】本発明に用いられる遷移金属化合物の金属
で好ましいものは原子番号23から29までの遷移金属
とロジウムであり、これらの金属の化合物のうち少なく
とも1種である。これら遷移金属化合物は、これら遷移
金属イオンの有機酸塩、アセチルアセトネート錯体、フ
タロシアニン錯体、モノアルキルリン酸エステル塩、ジ
アルキルリン酸エステル塩、アリールリン酸エステル塩
などが挙げられ、とくに、これら遷移金属化合物として
は、被酸化性の前記のポリマーと相溶性が良好なものが
とくに望ましい。具体的には、ポリプロピレンの場合に
は、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、デカン
酸、オクタン酸のように長鎖のアルキル基を有する有機
酸の塩、アセチルアセトネート錯体、ジヘキサデシルリ
ン酸エステル塩、ジデシルリン酸エステル塩、ジブチル
リン酸エステル塩、モノドデシルリン酸エステル酸、1
−ナフチルリン酸エステル塩などが挙げられる。勿論、
本発明に用いられる原子番号23から29までの遷移金
属およびロジウムの化合物は、上記のものに限定される
わけではない。これら遷移金属化合物は、被酸化性ポリ
マー中に単独若しくは、混合して添加されるのである
が、その添加量は、金属として被酸化性ポリマーに対
し、0.001重量から20重量%であり、好ましく
は、0.005重量%から10重量%である。これより
添加量が少ないと有効な酸素吸収性能が得られないし、
この範囲を越えると酸素吸収性能の改善が得られない
他、成型加工上の問題が発生する。
で好ましいものは原子番号23から29までの遷移金属
とロジウムであり、これらの金属の化合物のうち少なく
とも1種である。これら遷移金属化合物は、これら遷移
金属イオンの有機酸塩、アセチルアセトネート錯体、フ
タロシアニン錯体、モノアルキルリン酸エステル塩、ジ
アルキルリン酸エステル塩、アリールリン酸エステル塩
などが挙げられ、とくに、これら遷移金属化合物として
は、被酸化性の前記のポリマーと相溶性が良好なものが
とくに望ましい。具体的には、ポリプロピレンの場合に
は、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、デカン
酸、オクタン酸のように長鎖のアルキル基を有する有機
酸の塩、アセチルアセトネート錯体、ジヘキサデシルリ
ン酸エステル塩、ジデシルリン酸エステル塩、ジブチル
リン酸エステル塩、モノドデシルリン酸エステル酸、1
−ナフチルリン酸エステル塩などが挙げられる。勿論、
本発明に用いられる原子番号23から29までの遷移金
属およびロジウムの化合物は、上記のものに限定される
わけではない。これら遷移金属化合物は、被酸化性ポリ
マー中に単独若しくは、混合して添加されるのである
が、その添加量は、金属として被酸化性ポリマーに対
し、0.001重量から20重量%であり、好ましく
は、0.005重量%から10重量%である。これより
添加量が少ないと有効な酸素吸収性能が得られないし、
この範囲を越えると酸素吸収性能の改善が得られない
他、成型加工上の問題が発生する。
【0008】本発明における酸素吸収材には、活性炭、
酸化チタン、顔料、炭酸カルシウム、酸化ケイ素などの
無機添加物をブレンドすることもできる。特に活性炭、
ゼオライトなど脱臭剤の添加は効果的である。
酸化チタン、顔料、炭酸カルシウム、酸化ケイ素などの
無機添加物をブレンドすることもできる。特に活性炭、
ゼオライトなど脱臭剤の添加は効果的である。
【0009】本発明における酸素吸収材が容器の構造の
全部を構成する容器とは、分子内に3級水素を有するポ
リオレフィンまたはその共重合体に原子番号23から2
9までの遷移金属およびロジウムのうちの少なくとも1
種の遷移金属化合物を加えた酸素吸収材のみまた該酸素
吸収材と酸素吸収材のポリマーの他のポリマーとのブレ
ンド物から成るトレイ、カップ、ボウル、ボトル、缶な
どを指す。
全部を構成する容器とは、分子内に3級水素を有するポ
リオレフィンまたはその共重合体に原子番号23から2
9までの遷移金属およびロジウムのうちの少なくとも1
種の遷移金属化合物を加えた酸素吸収材のみまた該酸素
吸収材と酸素吸収材のポリマーの他のポリマーとのブレ
ンド物から成るトレイ、カップ、ボウル、ボトル、缶な
どを指す。
【0010】本発明における酸素吸収材が容器の構造の
一部を構成する容器とは、本発明における酸素吸収材単
独または該酸素吸収材と酸素吸収材のポリマーの他のポ
リマーとのブレンド物がトレイ、カップ、ボウル、ボト
ル、缶などの一部を構成する場合を指す。
一部を構成する容器とは、本発明における酸素吸収材単
独または該酸素吸収材と酸素吸収材のポリマーの他のポ
リマーとのブレンド物がトレイ、カップ、ボウル、ボト
ル、缶などの一部を構成する場合を指す。
【0011】容器の例をボトルで示すと、(イ)前記の
酸素吸収材が構造の全部を構成するボトル(図1)、
(ロ)前記酸素吸収材が構造の一部を構成するボトル
(図2)、(ハ)中間層が前記酸素吸収材であるボトル
(図3)、等の場合が例示される。
酸素吸収材が構造の全部を構成するボトル(図1)、
(ロ)前記酸素吸収材が構造の一部を構成するボトル
(図2)、(ハ)中間層が前記酸素吸収材であるボトル
(図3)、等の場合が例示される。
【0012】また、本発明における酸素吸収材である酸
素吸収性ポリプロピレンフイルムは、未延伸、一軸延
伸、二軸延伸状態であっても、その酸素吸収能力は変化
せず、同様に容器の構成成分として使用できる。
素吸収性ポリプロピレンフイルムは、未延伸、一軸延
伸、二軸延伸状態であっても、その酸素吸収能力は変化
せず、同様に容器の構成成分として使用できる。
【0013】
【実施例】次に実施例により本発明を説明する。 実施例1 メルトインデックス2.5g/10min(230℃)
のポリプロピレン100部にステアリン酸コバルト5.
3部(コバルトとして5,000ppm)を混合し、厚
さ250μmのシート状に押し出した。このシートを1
50℃に加熱し、圧空成形により、直径10cm、深さ
6cmの容器を成形した。この容器に酸素を透過しない
35μmの厚みのアルミ箔製のふた材をヒートシールし
た。容器内部の酸素濃度はふたをシールした直後は、酸
素濃度は21%であったが、25℃において5日間放置
後には0.2%に低下した。比較品の一般の60μmの
厚みのポリプロピレンフイルムから成形した密封袋の内
部の酸素濃度は、5日間後も21%であった。
のポリプロピレン100部にステアリン酸コバルト5.
3部(コバルトとして5,000ppm)を混合し、厚
さ250μmのシート状に押し出した。このシートを1
50℃に加熱し、圧空成形により、直径10cm、深さ
6cmの容器を成形した。この容器に酸素を透過しない
35μmの厚みのアルミ箔製のふた材をヒートシールし
た。容器内部の酸素濃度はふたをシールした直後は、酸
素濃度は21%であったが、25℃において5日間放置
後には0.2%に低下した。比較品の一般の60μmの
厚みのポリプロピレンフイルムから成形した密封袋の内
部の酸素濃度は、5日間後も21%であった。
【0014】実施例2 前出のポリプロピレン100部にステアリン酸コバルト
5.3部(コバルトとして5,000ppm)を混合
し、共押出シート成形機により無水マレイン酸変成ポリ
プロピレン(アドマー;三井石油化学製)を接着層と
し、6ナイロンとの共押出を行い、6ナイロン(50μ
m)/アドマー(10μm)/ポリプロピレン+ステア
リン酸コバルト(200μm)構成の全厚み260μm
の3層このシートを150℃に加熱し、圧空成形により
直径10cm、深さ6cmの容器に成形した。この容器
に酸素を透過しない35μmの厚みのアルミ箔製のふた
材をヒートシールした。容器内の酸素、濃度はふたをヒ
ートシールした直後は21%であったが、20℃におい
て6日後に0.1%に低下した。またこの容器に、容器
成形前の260μm共押出酸素吸収性シートをふた材と
してヒートシールした容器内部の酸素濃度も6日後に
0.1%に低下した。
5.3部(コバルトとして5,000ppm)を混合
し、共押出シート成形機により無水マレイン酸変成ポリ
プロピレン(アドマー;三井石油化学製)を接着層と
し、6ナイロンとの共押出を行い、6ナイロン(50μ
m)/アドマー(10μm)/ポリプロピレン+ステア
リン酸コバルト(200μm)構成の全厚み260μm
の3層このシートを150℃に加熱し、圧空成形により
直径10cm、深さ6cmの容器に成形した。この容器
に酸素を透過しない35μmの厚みのアルミ箔製のふた
材をヒートシールした。容器内の酸素、濃度はふたをヒ
ートシールした直後は21%であったが、20℃におい
て6日後に0.1%に低下した。またこの容器に、容器
成形前の260μm共押出酸素吸収性シートをふた材と
してヒートシールした容器内部の酸素濃度も6日後に
0.1%に低下した。
【0015】実施例3 前出のポリプロピレン100部にステアリン酸コバルト
5.3部(コバルトとして5,000ppm)を混合し
たものを押出機によりストランドに押し出し、切断しペ
レット状に成形した。この30部をエチレンビニルアル
コール共重合体(エチレン含有量32モル%)70部と
ブレンドし、共押出シート成形機により、無水マレイン
酸変成PP(前出のアドマー)を接着層とし、ポリプロ
ピレンとの共押出を行い、ポリプロピレン(100μ
m)/アドマー(10μm)/ポリプロピレン+ステア
リン酸コバルト+エチレンビニルアルコール(60μ
m)/アドマー(10μm)/ポリプロピレン(100
μm)構成の全厚み280μmの5層共押出シートを製
造した。このシートを150℃に加熱し圧空成形機によ
り直径10cm、深さ6cmの容器に成形した。この容
器に蒸留水を入れ、35μmのアルミ箔と40μmのポ
リプロピレンをラミネートしたふた材によりヒートシー
ルを行い、120℃の温度において20分間レトルト滅
菌を行った。滅菌後、20℃において放置し容器内部の
酸素濃度を測定した。比較のため同一構成でエチレンビ
ニルアルコール共重合体にポリプロピレン+ナフテン酸
コバルトをブレンドしていない容器に水を充填し同一処
理を行い、容器内の酸素濃度を測定した。結果を表1に
示す。
5.3部(コバルトとして5,000ppm)を混合し
たものを押出機によりストランドに押し出し、切断しペ
レット状に成形した。この30部をエチレンビニルアル
コール共重合体(エチレン含有量32モル%)70部と
ブレンドし、共押出シート成形機により、無水マレイン
酸変成PP(前出のアドマー)を接着層とし、ポリプロ
ピレンとの共押出を行い、ポリプロピレン(100μ
m)/アドマー(10μm)/ポリプロピレン+ステア
リン酸コバルト+エチレンビニルアルコール(60μ
m)/アドマー(10μm)/ポリプロピレン(100
μm)構成の全厚み280μmの5層共押出シートを製
造した。このシートを150℃に加熱し圧空成形機によ
り直径10cm、深さ6cmの容器に成形した。この容
器に蒸留水を入れ、35μmのアルミ箔と40μmのポ
リプロピレンをラミネートしたふた材によりヒートシー
ルを行い、120℃の温度において20分間レトルト滅
菌を行った。滅菌後、20℃において放置し容器内部の
酸素濃度を測定した。比較のため同一構成でエチレンビ
ニルアルコール共重合体にポリプロピレン+ナフテン酸
コバルトをブレンドしていない容器に水を充填し同一処
理を行い、容器内の酸素濃度を測定した。結果を表1に
示す。
【0016】
【表1】
【0017】実施例4 前出のポリプロピレン100部にステアリン酸銅4.9
部(銅5,000ppm)と活性炭粉末5部を混合し、
厚さ250μmのシート状に押し出した。このシートを
150℃に加熱し圧空成形により直径10cm、深さ6
cmの容器を成形した。この容器に酸素を透過しない3
5μm厚みのアルミ箔製のふた材をヒートシールした。
容器内部の酸素濃度は、ふたをヒートシールした直後は
21%であったが、25℃において6日間放置後には
0.2%に低下した。なおこの容器には香りの吸着効果
もあり6日間放置後に開封したが異臭は感じられなかっ
た。
部(銅5,000ppm)と活性炭粉末5部を混合し、
厚さ250μmのシート状に押し出した。このシートを
150℃に加熱し圧空成形により直径10cm、深さ6
cmの容器を成形した。この容器に酸素を透過しない3
5μm厚みのアルミ箔製のふた材をヒートシールした。
容器内部の酸素濃度は、ふたをヒートシールした直後は
21%であったが、25℃において6日間放置後には
0.2%に低下した。なおこの容器には香りの吸着効果
もあり6日間放置後に開封したが異臭は感じられなかっ
た。
【0018】実施例5 前出のポリプロピレン100部にステアリン酸コバルト
5.3部(コバルトとして5,000ppm)を混合し
た酸素吸収ポリマーとエチレンビニルアルコールコポリ
マー(エチレン33%)とシート成形グレードのポリプ
ロピレンを無水マレイン酸変成PP(アドマー)を接着
剤として押し出し、ポリプロピレン/アドマー/エチレ
ンビニルアルコールコポリマー/アドマー/酸素吸収ポ
リマーポリプロピレンの6層共押出シートを成形した。
このシートを160℃に加熱し圧空成形により直径10
cm、深さ6cmの容器を成形した。この容器に蒸留水
を入れ、容器成形前の該共押出シートをふた材としてヒ
ートシールし、120℃の温度において20分間レトル
ト滅菌した。滅菌後20℃に放置し容器内部のヘッドス
ペースの酸素濃度を測定したが10日後に0.5%に低
下していた。
5.3部(コバルトとして5,000ppm)を混合し
た酸素吸収ポリマーとエチレンビニルアルコールコポリ
マー(エチレン33%)とシート成形グレードのポリプ
ロピレンを無水マレイン酸変成PP(アドマー)を接着
剤として押し出し、ポリプロピレン/アドマー/エチレ
ンビニルアルコールコポリマー/アドマー/酸素吸収ポ
リマーポリプロピレンの6層共押出シートを成形した。
このシートを160℃に加熱し圧空成形により直径10
cm、深さ6cmの容器を成形した。この容器に蒸留水
を入れ、容器成形前の該共押出シートをふた材としてヒ
ートシールし、120℃の温度において20分間レトル
ト滅菌した。滅菌後20℃に放置し容器内部のヘッドス
ペースの酸素濃度を測定したが10日後に0.5%に低
下していた。
【0019】
【発明の効果】本発明のポリプロピレンのような3級水
素を有するポリオレフィンに遷移金属を配合した酸素吸
収材を容器の構造の全部または一部に用いた容器は、食
品や飲料などを入れ、密封することにより食品や飲料な
どの酸化変味変質を防止することができる。
素を有するポリオレフィンに遷移金属を配合した酸素吸
収材を容器の構造の全部または一部に用いた容器は、食
品や飲料などを入れ、密封することにより食品や飲料な
どの酸化変味変質を防止することができる。
【図1】酸素吸収材によって成型された本発明の容器の
断面を示す概略図である。
断面を示す概略図である。
【図2】酸素吸収材が構造の一部を構成する本発明の容
器の断面を示す概略図である。
器の断面を示す概略図である。
【図3】酸素吸収材が中間層として積層された本発明の
容器の断面を示す概略図である。
容器の断面を示す概略図である。
1 容器 2 基材 3 酸素吸収材
Claims (1)
- 【請求項1】 分子内に3級水素を有するポリオレフィ
ンまたはその共重合体に遷移金属化合物をポリマーに対
し、遷移金属として0.001〜20重量%配合した酸
素吸収材が容器の構造の全部または一部を構成する酸素
吸収性の容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28222791A JPH0597164A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 容 器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28222791A JPH0597164A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 容 器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0597164A true JPH0597164A (ja) | 1993-04-20 |
Family
ID=17649716
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28222791A Pending JPH0597164A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 容 器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0597164A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1553137A1 (en) * | 2002-08-23 | 2005-07-13 | Toyo Seikan Kaisha, Ltd. | Oxygen-absorbing resin composition and layered product |
-
1991
- 1991-10-01 JP JP28222791A patent/JPH0597164A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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