JPH06278776A - 包装体 - Google Patents

包装体

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JPH06278776A
JPH06278776A JP6198693A JP6198693A JPH06278776A JP H06278776 A JPH06278776 A JP H06278776A JP 6198693 A JP6198693 A JP 6198693A JP 6198693 A JP6198693 A JP 6198693A JP H06278776 A JPH06278776 A JP H06278776A
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JP
Japan
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polymer
package
oxygen
transition metal
adhesive
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JP6198693A
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English (en)
Inventor
Haruhiko Watanabe
晴彦 渡辺
Naoki Mizuno
直樹 水野
Hisashi Uhara
寿 鵜原
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品・飲料・医薬品などの変味、変質を防ぐ
包装体を提供する。 【構成】 三級水素を有し、かつ接着性を有するポリオ
レフィン系ポリマーに、遷移金属化合物を、ポリマーに
対し遷移金属として0.001〜20重量%配合した接
着剤層を有する包装体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸素バリヤ性の包装体に
関する。更に詳しくは3級水素を有し、かつ接着性を有
するポリオレフィン系接着性ポリマーに遷移金属化合物
を加えた接着剤層を有する包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から食品、飲料、医薬品などは、包
装の外部から内部へ透過する酸素により酸化変味するこ
とが知られていた。食品、飲料の酸化変味を防ぐため
に、包装体に酸素が透過しにくいハイバリヤ性の材料、
例えばポリプロピレン/接着性ポリマー/エチレンビニ
ルアルコール共重合体/ポリプロピレンの構成の容器や
袋を使用する方法が広く行われているが、完全に酸素の
透過を防ぐことはできず、中味の食品、飲料、医薬品は
徐々に酸化されて変味、変質していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の課
題を解決しようとするものであり、その目的とする所
は、酸素吸収性の接着剤層を有する包装体、即ち、酸素
バリヤ性の包装体に食品、飲料、医薬品などの酵素敏感
性物質を入れ、密封することにより、食品、飲料、医薬
品等の酸化変味変質を防ぎ、食品、飲料、医薬品等の内
容物の品質を長期間維持できる包装体を提供しようとす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、分子内に
3級水素を有し、かつ接着性を有するポリオレフィン系
ポリマーに、遷移金属化合物をポリマーに対し、遷移金
属として0.001〜20重量%配合した酸素吸収性の
接着剤層を有する包装体であり、該包装体は、食品、飲
料、医薬品、精密電子部品などを入れ、密封することに
より、包装体内部への酸素濃度の侵入を実質的にゼロと
することにより、内容物の品質を維持することを特徴と
する。
【0005】本発明における、分子内に3級水素を有す
るポリオレフィン系接着性ポリマーとは、たとえば三井
石油化学から「アドマー」という商品名で市販されてい
るような、接着性ポリマーを指し、3級水素を有するポ
リオレフィンまたはその共重合物、ブレンド物に、アク
リル酸、メタアクリル酸、アクリル酸エステル、メタア
クリル酸エステル、アクリル酸金属塩、メタアクリル酸
金属塩、無水マレイン酸、酢酸ビニルなどの極性基を有
するモノマーを、グラフト重合または共重合したポリマ
ーであり、溶融押出することにより、他のポリマー、
紙、金属、ガラス、陶器、セラミック、木材、セルロー
ス、繊維、不織布、カーボンなどに接着するポリマーの
ことを言う。
【0006】本発明における分子内に3級水素を有する
ポリオレフィンとは、アタクチックポリプロピレン、ア
イソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポ
リプロピレン、エチレンプロピレン共重合体、プロピレ
ンブテン共重合体、プロピレンスチレン共重合体、ポリ
イソブテン、エチレンイソブテン共重合体、ポリ−4−
メチルペンテン−1、メチルペンテンエチレン共重合
体、プロピレンメチルペンテン共重合体、低密度ポリエ
チレン、ポリスチレンなどであるが、これらの3級水素
を含むポリオレフィン類のブレンド物、これらの3級水
素を含むポリオレフィン類と他のポリマー即ち、3級水
素を含まないポリオレフィン類、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニ
リデン−アクリル酸エチル共重合体、エチレンビニルア
ルコール共重合体、ポリアクリロニトリル、ビスフェノ
ールA系ポリカーボネート、ポリシロキサン、セルロー
ス誘導体、アイオノマー、ポリウレタンなどとのブレン
ド物も含まれる。
【0007】ここでポリエステルとはジカルボン酸とグ
リコールの重縮合物を指し、ホモポリエステルあるいは
共重合ポリエステルであっても良い。ポリアミドとして
は、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン6,1
2、メタキシリレンジアミン/アジピン酸系ポリアミド
(MXD−6)などが挙げられる。
【0008】また本発明におけるポリオレフィン系接着
性ポリマーは20℃、0%RHでの酸素透過係数が10
-2cc・cm/cm2 ・sec・cmHg以上の酸素透
過性の大きいポリマーであっても、遷移金属化合物を加
えることにより、酸素吸収能力を発揮し、酸素バリヤ性
の接着性ポリマーとすることができる。
【0009】本発明に用いられる遷移金属化合物は、
V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuの化合物が望
ましい、これらの金属の化合物は少なくとも1種であ
る。これら遷移金属化合物は、これら遷移金属イオンの
有機酸塩、アセチルアセトネート錯体、フタロシアニン
錯体、モノアルキルリン酸エステル塩、ジアルキルリン
酸エステル塩、アリールリン酸エステル塩などが挙げら
れ、とくに、これら遷移金属化合物としては、被酸化性
の前記のポリマーと相溶性が良好なものがとくに望まし
い。具体的には、ポリプロピレンの場合には、ステアリ
ン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、デカン酸、オクタン
酸のように長鎖のアルキル基を有する有機酸の塩、アセ
チルアセトネート錯体、ジヘキサデシルリン酸エステル
塩、ジデシルリン酸エステル塩、ジブチルリン酸エステ
ル塩、モノドデシルリン酸エステル酸、1−ナフチルリ
ン酸エステル塩などが挙げられる。勿論、本発明に用い
られる遷移金属化合物は、上記のものに限定されるわけ
ではないが、テトラエチレンペンタミン・コバルト錯体
のように、それ自身が酸素を吸収する化合物である必要
はまったくない。これら遷移金属化合物は、被酸化性ポ
リマー中に単独若しくは、混合して添加されるのである
が、その添加量は、金属として被酸化性ポリマーに対
し、0.001重量から20重量%であり、好ましく
は、0.005重量%から10重量%である。これより
添加量が少ないと有効な酸素吸収性能が得られないし、
この範囲を越えると酸素吸収性能の改善が得られない
他、成型加工上の問題が発生する。
【0010】本発明における接着剤層中には、助触媒と
して燐化合物を使用することが好ましい。助触媒として
の燐化合物とは、燐酸系化合物、亜燐酸系化合物、ホス
フィン酸系化合物等の化合物であり、たとえば、燐酸、
亜燐酸、ホスフィン酸、燐酸カリウム、燐酸水素ナトリ
ウム、燐酸水素二アンモニウム、燐酸水素二カリウム、
燐酸水素二ナトリウム、燐酸トリエチル、燐酸トリオク
チル、燐酸トリクレジル、燐酸トリフェニル、燐酸トリ
−n−ブチル、燐酸トリメチル、燐酸二アンモニウム、
燐酸二水素カルシウム、燐酸二水素ナトリウム、燐酸二
ナトリウム、亜燐酸エチル、亜燐酸カルシウム、亜燐酸
ジイソプロピル、亜燐酸ジエチル、亜燐酸ジフェニル、
亜燐酸ジフェニルイソデシル、亜燐酸ジブチル、亜燐酸
ジベンジル、亜燐酸ジラウリルフェニル、亜燐酸n−デ
シルジフェニル、亜燐酸トリエチル、亜燐酸トリデシ
ル、亜燐酸トリフェニル、亜燐酸トリ−n−ブチル、亜
燐酸トリメチル、亜燐酸二ナトリウム、亜燐酸ジオレイ
ル、ホスフィン酸ナトリウム、ホスフィン酸カリウム等
が挙げられ、また、これらの燐化合物の内少なくとも1
種を含む混合物も含まれる。本発明における助触媒は、
勿論、上記の燐化合物に限定されるものではない。
【0011】本発明における助触媒の添加量は、遷移金
属化合物1モル当量に対し、0.01〜3モル当量、好
ましくは、0.1〜1モル当量、さらに好ましくは0.
5〜0.8モル当量である。添加量が少ないと酸素捕獲
材が酸素に曝された時点から酸素吸収を開始するまでの
誘導期間が長くなり、3モル当量を越えると酸素吸収性
能が低下する。
【0012】さらに、本発明における酸素吸収性接着剤
層中には、活性炭、ゼオライト、酸化チタン、顔料、炭
酸カルシウム、酸化ケイ素などの無機添加物をブレンド
することもできる。特に活性炭、ゼオライトなど脱臭剤
の添加は効果的である。
【0013】本発明における接着性酸素吸収ポリマー組
成物が接着剤層を構成する包装体は、接着性酸素吸収ポ
リマー組成物を包装体の外層や内層を形成する他のポリ
マーと共に溶融押出することにより、あるいは、他のポ
リマー、紙、金属、ガラス、陶器、セラミック、木材、
セルロース、繊維、不織布、カーボンなどを接着するこ
とにより製造される包装体であり、接着性酸素吸収ポリ
マー組成物層、即ち接着剤層が中間層を構成するもので
あり、たとえば、ボトル、チューブ、トレイ、カップ、
ペーパーカートン、袋、バッグなどを指す。
【0014】次に実施例により本発明を説明する。 実施例1 不純物含有量の少ないポリプロピレン・無水マレイン酸
グラフト共重合物(三井石油化学製 アドマー)100
部にステアリン酸コバルト5.3部及びホスフィン酸カ
リウム0.1部を混合した。この混合ポリマー(O−ア
ドマー)を接着層として押出機3台を用い、ポリプロピ
レン(PP)とエチレンビニルアルコール共重合物(E
VOH)との共押出を行い、PP(350μ)/O−ア
ドマー(50μ)/EVOH(100μ)/O−アドマ
ー(50μ)/PP(350μ)、計 900μの共押
出シートを製造した。このシートを190℃に加熱し、
圧空成形により口径100mm、深さ30mmのカップ
状の容器を成形した。
【0015】比較例1 実施例1と同様の方法により、アドマーにステアリン酸
コバルトを加えずに共押出を行い、PP(350μ)/
アドマー(50μ)/EVOH(100μ)/アドマー
(50μ)/PP(350μ)、計900μ厚みの共押
出シートを製造し、このシートを190℃に加熱し、圧
空成形により口径100mm、深さ30mmの容器を成
形した。
【0016】実施例2 不純物含有量の少ないアドマー100部にステアリン酸
コバルト6.0部を混合した。この混合ポリマー(O−
アドマー)を接着層として押出機3台を用い、リニヤー
ローデンシティポリエチレン(LLDPE)と6ナイロ
ン(6−Ny)との共押出を行いLLDPE(60μ)
/O−アドマー(20μ)/6ナイロン(40μ)/O
−アドマー(20μ)/LLEPE(60μ)、計20
0μ厚みの直径35mmのチューブ状の容器を成形し
た。
【0017】比較例2 実施例2と同様の方法により、アドマーにステアリン酸
コバルトを加えずに共押出を行い、LLDPE(60
μ)/アドマー(20μ) /6ナイロン(40μ) /ア
ドマー(20μ)/LLDPE(60μ)、計200μ
厚みの直径35mmのチューブ状の容器を形成した。
【0018】実施例3 不純物含有量の少ないアドマーSF710の100部に
ナフテン酸同7.5部を混合した。この混合ポリマー
(O−アドマー)を接着層として、押出機3台を用いポ
リプロピレン(PP)とポリエチレンイソフタレート
(PEI)との共押出を行い、PP(350μ)/O−
アドマー(50μ)/PEI(300μ)/O−アドマ
ー(50μ)/PP(350μ)、計1100μの共押
出シートを製造した。このシートを190℃に加熱し、
圧空成形により口径100mm、深さ30mmのカップ
状の容器を成形した。
【0019】比較例3 実施例3と同様の方法により、アドマーSF710にナ
フテン酸銅を加えずに共押出を行い、PP(350μ)
/アドマー(50μ)/PEI(300μ)/アドマー
(50μ)/PP(350μ)、計1100μ厚みの共
押出シートを製造し、このシートを190℃に加熱し、
圧空成形により口径100mm、深さ30mmの容器を
成形した。
【0020】実施例4 実施例1、比較例1、実施例3、比較例3のカップにそ
れぞれ蒸留水を充填し、各例の成形前のシートをふた材
としてヒートシールを行い密封した。実施例2と比較例
2のチューブ状容器は下部をヒートシールした後、蒸留
水を充填し上部をヒートシールすることにより密封し
た。蒸留水を密封した各容器は110℃において40分
間レトルト滅菌を行い、滅菌後25℃、65%RHにお
いて保存し、一定期間後に容器内酸素濃度を測定した。
結果を表1に示す。
【0021】
【表1】 比較例と比べて、実施例の接着性酸素吸収ポリマー組成
物を接着層に使用した包装体は、レトルト滅菌後も酸素
が包装体の中へ透過しにくい。
【0022】
【発明の効果】第3級水素を有し、かつ接着性を有する
ポリオレフィン系ポリマーに遷移金属化合物を配合した
接着剤層を有する積層された包装体は、接着剤層が酸素
吸収性を有するため、該積層包装体は外部から侵入して
くる酸素をトラップするため、酸素バリヤ性に優れ、該
包装体で包装された食品、飲料、医薬品等は酸化による
変味、変質を防止することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に3級水素を有するポリオレフィ
    ン系接着性ポリマーに、遷移金属化合物を、ポリマーに
    対し遷移金属として0.001〜20重量%配合した酸
    素吸収性接着剤層を有する包装体。
JP6198693A 1993-03-22 1993-03-22 包装体 Pending JPH06278776A (ja)

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JP6198693A JPH06278776A (ja) 1993-03-22 1993-03-22 包装体

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001036520A1 (en) * 1999-11-16 2001-05-25 Applied Extrusion Technologies, Inc. Polyolefin films suitable for institutional applications
JP2010538117A (ja) * 2007-08-27 2010-12-09 ヴァルスパー・ソーシング・インコーポレーテッド 樹状酸素捕捉ポリマー

Cited By (3)

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WO2001036520A1 (en) * 1999-11-16 2001-05-25 Applied Extrusion Technologies, Inc. Polyolefin films suitable for institutional applications
US6410136B1 (en) 1999-11-16 2002-06-25 Applied Extrusion Technologies, Inc. Polyolefin films suitable for institutional applications
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