JP2564910B2 - ポリエチレン樹脂組成物およびフィルム - Google Patents
ポリエチレン樹脂組成物およびフィルムInfo
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- JP2564910B2 JP2564910B2 JP21943088A JP21943088A JP2564910B2 JP 2564910 B2 JP2564910 B2 JP 2564910B2 JP 21943088 A JP21943088 A JP 21943088A JP 21943088 A JP21943088 A JP 21943088A JP 2564910 B2 JP2564910 B2 JP 2564910B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、空冷インフレーション法により容易に成形
でき、透明性、自動包装機等に容易に使用可能な剛性を
有するポリエチレン樹脂組成物およびそのフィルムに関
する。
でき、透明性、自動包装機等に容易に使用可能な剛性を
有するポリエチレン樹脂組成物およびそのフィルムに関
する。
高圧法低密度ポリエチレンフィルムは空冷インフレー
ション法により容易に成形でき、かつ柔軟で透明性の良
いフィルムが得られるため(ヘイズ6〜13%程度)、包
装材料として使用されている。ところが近年、包装機の
自動化、高速化が進み、包装材料として剛性を有するも
のが要求されているが、低密度ポリエチレンフィルム
は、その柔軟性のため、自動包装機には使用できない。
一方高密度ポリエチレンフィルムは剛性があり、上記自
動包装機に使用可能であるが、透明性に劣るため(ヘイ
ズ50〜80%程度)、内容物が見えにくく、またフィルム
に光沢がないため見栄えが悪く、包装材料として不適当
である。
ション法により容易に成形でき、かつ柔軟で透明性の良
いフィルムが得られるため(ヘイズ6〜13%程度)、包
装材料として使用されている。ところが近年、包装機の
自動化、高速化が進み、包装材料として剛性を有するも
のが要求されているが、低密度ポリエチレンフィルム
は、その柔軟性のため、自動包装機には使用できない。
一方高密度ポリエチレンフィルムは剛性があり、上記自
動包装機に使用可能であるが、透明性に劣るため(ヘイ
ズ50〜80%程度)、内容物が見えにくく、またフィルム
に光沢がないため見栄えが悪く、包装材料として不適当
である。
そこで高密度ポリエチレン樹脂と低密度ポリエチレン
樹脂を配合することにより、透明で高剛性の空冷インフ
レーションフィルムを得ることができるポリエチレン樹
脂組成物(特開昭57−23643号公報)が開示されている
が、透明性の点で自動包装用フィルムとして不十分であ
る。
樹脂を配合することにより、透明で高剛性の空冷インフ
レーションフィルムを得ることができるポリエチレン樹
脂組成物(特開昭57−23643号公報)が開示されている
が、透明性の点で自動包装用フィルムとして不十分であ
る。
本発明の目的は、空冷インフレーション法により容易
に成形でき、自動包装機に容易に使用可能な剛性および
低密度ポリエチレン樹脂フィルムと実質的に同等の透明
性を有するフィルムを得ることができるポリエチレン樹
脂組成物およびフィルムを提供することである。
に成形でき、自動包装機に容易に使用可能な剛性および
低密度ポリエチレン樹脂フィルムと実質的に同等の透明
性を有するフィルムを得ることができるポリエチレン樹
脂組成物およびフィルムを提供することである。
本発明は次のポリエチレン樹脂組成物およびフィルム
である。
である。
(1)(A)(i)密度0.950〜0.962g/cc、MFR190℃0.
51〜1.0g/10分、MI20/MI210〜40の高密度ポリエチレン
樹脂、および (ii)密度0.915〜0.930g/cc、MFR190℃0.1〜2.0g/10
分、融点106〜115℃、溶融張力5g以上の低密度ポリエチ
レン樹脂を、 高密度ポリエチレン樹脂/低密度ポリエチレン樹脂の重
量比で60/40〜80/20の割合で含む樹脂成分に対して、 (B)脂肪酸金属塩0.4〜2重量%、ならびに (C)テトラキス(2,4−ジターシャリブチルフェニ
ル)−4,4−ビフェニレンジフォスフォナイトおよびト
リス(2,4−ジターシャリブチルフェニル)フォスフェ
イトから選ばれるリン化合物0.03〜0.3重量% を配合したことを特徴とするポリエチレン樹脂組成物。
51〜1.0g/10分、MI20/MI210〜40の高密度ポリエチレン
樹脂、および (ii)密度0.915〜0.930g/cc、MFR190℃0.1〜2.0g/10
分、融点106〜115℃、溶融張力5g以上の低密度ポリエチ
レン樹脂を、 高密度ポリエチレン樹脂/低密度ポリエチレン樹脂の重
量比で60/40〜80/20の割合で含む樹脂成分に対して、 (B)脂肪酸金属塩0.4〜2重量%、ならびに (C)テトラキス(2,4−ジターシャリブチルフェニ
ル)−4,4−ビフェニレンジフォスフォナイトおよびト
リス(2,4−ジターシャリブチルフェニル)フォスフェ
イトから選ばれるリン化合物0.03〜0.3重量% を配合したことを特徴とするポリエチレン樹脂組成物。
(2)(A)(i)密度0.950〜0.962g/cc、MFR190℃0.
51〜1.0g/10分、MI20/MI210〜40の高密度ポリエチレン
樹脂、および (ii)密度0.915〜0.930g/cc、MFR190℃0.1〜2.0g/10
分、融点106〜115℃、溶融張力5g以上の低密度ポリエチ
レン樹脂を、 高密度ポリエチレン樹脂/低密度ポリエチレン樹脂の重
量比で60/40〜80/20の割合で含む樹脂成分に対して、 (B)脂肪酸金属塩0.4〜2重量%、ならびに (C)テトラキス(2,4−ジターシャリブチルフェニ
ル)−4,4−ビフェニレンジフォスフォナイトおよびト
リス(2,4−ジターシャリブチルフェニル)フォスフェ
イトから選ばれるリン化合物0.03〜0.3重量% を配合した樹脂組成物を空冷インフレーション法により
成形させて得られるポリエチレン樹脂フィルム。
51〜1.0g/10分、MI20/MI210〜40の高密度ポリエチレン
樹脂、および (ii)密度0.915〜0.930g/cc、MFR190℃0.1〜2.0g/10
分、融点106〜115℃、溶融張力5g以上の低密度ポリエチ
レン樹脂を、 高密度ポリエチレン樹脂/低密度ポリエチレン樹脂の重
量比で60/40〜80/20の割合で含む樹脂成分に対して、 (B)脂肪酸金属塩0.4〜2重量%、ならびに (C)テトラキス(2,4−ジターシャリブチルフェニ
ル)−4,4−ビフェニレンジフォスフォナイトおよびト
リス(2,4−ジターシャリブチルフェニル)フォスフェ
イトから選ばれるリン化合物0.03〜0.3重量% を配合した樹脂組成物を空冷インフレーション法により
成形させて得られるポリエチレン樹脂フィルム。
本発明に使用されるポリエチレン樹脂成分(A)の一
方の高密度ポリエチレン樹脂(i)は、密度0.950〜0.9
62g/cc、好ましくは0.955〜0.960g/cc、MFR190℃(溶融
流れ指数:ASTM D 1238、(E))0.51〜1.0g/10分、MI
20/MI2(分子量分布指数:21.6kg荷重のMFR190℃と2.16k
g荷重のMFR190℃の比)10〜40、好ましくは15〜35のエ
チレンの単独重合体、またはエチレンと炭素数3〜20の
α−オレフィン50モル%以下との共重合体である。この
ような高密度ポリエチレン樹脂は例えばチーグラー・ナ
ッタ触媒等による低圧法または中圧法により製造され
る。
方の高密度ポリエチレン樹脂(i)は、密度0.950〜0.9
62g/cc、好ましくは0.955〜0.960g/cc、MFR190℃(溶融
流れ指数:ASTM D 1238、(E))0.51〜1.0g/10分、MI
20/MI2(分子量分布指数:21.6kg荷重のMFR190℃と2.16k
g荷重のMFR190℃の比)10〜40、好ましくは15〜35のエ
チレンの単独重合体、またはエチレンと炭素数3〜20の
α−オレフィン50モル%以下との共重合体である。この
ような高密度ポリエチレン樹脂は例えばチーグラー・ナ
ッタ触媒等による低圧法または中圧法により製造され
る。
他方の低密度ポリエチレン樹脂(ii)は、密度0.915
〜0.930g/cc、好ましくは0.918〜0.925g/cc、MFR
190℃0.1〜2.0g/10分、好ましくは0.2〜1.0g/10分、融
点106〜115℃、好ましくは108〜112℃、溶融張力5g以
上、好ましくは7g以上のエチレンの単独重合体、または
エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィン50モル%以下
との共重合体である。このような低密度ポリエチレン樹
脂は例えばエチレンモノマーに酸素を添加し、高圧、高
温にてラジカル重合させる方法等一般的な方法により製
造される。
〜0.930g/cc、好ましくは0.918〜0.925g/cc、MFR
190℃0.1〜2.0g/10分、好ましくは0.2〜1.0g/10分、融
点106〜115℃、好ましくは108〜112℃、溶融張力5g以
上、好ましくは7g以上のエチレンの単独重合体、または
エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィン50モル%以下
との共重合体である。このような低密度ポリエチレン樹
脂は例えばエチレンモノマーに酸素を添加し、高圧、高
温にてラジカル重合させる方法等一般的な方法により製
造される。
このときの樹脂成分(A)を構成する高密度ポリエチ
レン樹脂(i)/低密度ポリエチレン樹脂(ii)の重量
比は60/40〜80/20、好ましくは65/35〜75/25である。
レン樹脂(i)/低密度ポリエチレン樹脂(ii)の重量
比は60/40〜80/20、好ましくは65/35〜75/25である。
脂肪酸金属塩(B)としては、ステアリン酸ナトリウ
ム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、
1,2−ヒドロキシステアリン酸カルシウム等の高級脂肪
酸の金属塩であり、これらは1種単独で、または2種以
上を混合して使用することができる。このときの配合量
は樹脂成分(A)に対して0.4〜2.0重量%、好ましくは
0.5〜1.0重量%である。
ム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、
1,2−ヒドロキシステアリン酸カルシウム等の高級脂肪
酸の金属塩であり、これらは1種単独で、または2種以
上を混合して使用することができる。このときの配合量
は樹脂成分(A)に対して0.4〜2.0重量%、好ましくは
0.5〜1.0重量%である。
リン化合物(C)としては、テトラキス(2,4−ジタ
ーシャリブチルフェニル)−4,4−ビフェニレンジフォ
スフォナイトおよびトリス(2,4−ジターシャリブチル
フェニル)フォスフェイトから選ばれる1種または2種
のものが使用でき、樹脂成分(A)に対して0.03〜0.3
重量%、好ましくは0.05〜0.2重量%配合する。これら
のリン化合物は耐熱安定剤として利用されるものである
が、本発明の他の成分と組合せて使用することにより優
れた透明性と剛性が得られ、このような特製は他の一般
的な耐熱安定剤では得られない。
ーシャリブチルフェニル)−4,4−ビフェニレンジフォ
スフォナイトおよびトリス(2,4−ジターシャリブチル
フェニル)フォスフェイトから選ばれる1種または2種
のものが使用でき、樹脂成分(A)に対して0.03〜0.3
重量%、好ましくは0.05〜0.2重量%配合する。これら
のリン化合物は耐熱安定剤として利用されるものである
が、本発明の他の成分と組合せて使用することにより優
れた透明性と剛性が得られ、このような特製は他の一般
的な耐熱安定剤では得られない。
本発明のポリエチレン樹脂組成物には、本発明の目的
を損わない範囲で、その他の耐熱安定剤を含む安定剤、
改質剤、滑剤、酸化防止剤等の添加剤を配合することが
できる。
を損わない範囲で、その他の耐熱安定剤を含む安定剤、
改質剤、滑剤、酸化防止剤等の添加剤を配合することが
できる。
以上のような構成のポリエチレン樹脂組成物は上記各
成分をバンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、押出
機等によるドライブレンド、および/またはメルトブレ
ンドにより混合することにより得られる。この場合、樹
脂成分以外の成分は予め高密度ポリエチレン樹脂とヘン
シェルミキサー等により混合した後、低密度ポリエチレ
ン樹脂と押出機等により混合して押出し、ペレット化す
るのが好ましい。
成分をバンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、押出
機等によるドライブレンド、および/またはメルトブレ
ンドにより混合することにより得られる。この場合、樹
脂成分以外の成分は予め高密度ポリエチレン樹脂とヘン
シェルミキサー等により混合した後、低密度ポリエチレ
ン樹脂と押出機等により混合して押出し、ペレット化す
るのが好ましい。
以上のように構成されたポリエチレン樹脂組成物から
インフレーション法により製造されるフィルムは透明性
および剛性に優れる。
インフレーション法により製造されるフィルムは透明性
および剛性に優れる。
本発明のポリエチレン樹脂フィルムは、上記ポリエチ
レン樹脂組成物を通常押出温度210〜250℃、好ましくは
220〜245℃、フロストライン高さ通常20〜70cm、好まし
くは20〜50cmの条件で空冷インフレーション法により製
造され、ヘイズ12%以下、ヤング率7000kg/cm2以上のフ
ィルムとすることができる。この様なフィルムは自動包
装機等による包装材料として適している。
レン樹脂組成物を通常押出温度210〜250℃、好ましくは
220〜245℃、フロストライン高さ通常20〜70cm、好まし
くは20〜50cmの条件で空冷インフレーション法により製
造され、ヘイズ12%以下、ヤング率7000kg/cm2以上のフ
ィルムとすることができる。この様なフィルムは自動包
装機等による包装材料として適している。
以上のように、本発明によれば、高MFRの高密度ポリ
エチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、脂肪酸金属
塩、および特定のリン化合物を配合したため、自動包装
機による包装に好適な透明性および剛性に優れたフィル
ムを通常の空冷インフレーション成形法により得ること
ができる。
エチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、脂肪酸金属
塩、および特定のリン化合物を配合したため、自動包装
機による包装に好適な透明性および剛性に優れたフィル
ムを通常の空冷インフレーション成形法により得ること
ができる。
以下、本発明の実施例について説明する。各例中、部
は重量部、%は重量%である。また、本実施例における
物性値は下記の方法にて測定を行った。
は重量部、%は重量%である。また、本実施例における
物性値は下記の方法にて測定を行った。
(1)MFR190℃:ASTM D1238(E)に準じて190℃で2.16
kgの荷重で測定した。
kgの荷重で測定した。
(2)密度:ASTM D1505に準じて測定した。
(3)MI20/MI2:21.6kg荷重時のMFR190℃/2.16kg荷重時
のMFR190℃ (4)融点:示差走査熱量計(パーキンエルマー社製) 試料量;4〜5mg 加熱条件;10℃/分の昇温速度により、473゜Kまで昇温
し、10分保持後降温速度20℃/分にて320゜Kまで降温そ
の後10℃/分の速度にて昇温し融点を測定した。
のMFR190℃ (4)融点:示差走査熱量計(パーキンエルマー社製) 試料量;4〜5mg 加熱条件;10℃/分の昇温速度により、473゜Kまで昇温
し、10分保持後降温速度20℃/分にて320゜Kまで降温そ
の後10℃/分の速度にて昇温し融点を測定した。
関連規格;ASTM D3417−75 ASTM D3418−75 (5)溶融張力:東洋精機社製メルトテンションテスタ
ーにて測定した。
ーにて測定した。
使用ノズル;L=8.000mm、D=2.095mm 試験温度;190℃ 押出速度;15mm/分 引取速度;2m/分 (6)ヘイズ:ASTM D1003に準じて測定した。
(7)グロス:ASTM D523に準じて測定した。
(8)ヤング率:クロスヘッド移動速度一定型引張り試
験機(インストロン社製) 材料;JIS K 6781(ダンベル) 雰囲気温度;23℃ 引張速度;500mm/分 チャート速度;200mm/分 以上の条件で、MDおよびTD方向をそれぞれ測定し、得
られたチャートから次式により計算し、求めた値を平均
してヤング率(E)とした。
験機(インストロン社製) 材料;JIS K 6781(ダンベル) 雰囲気温度;23℃ 引張速度;500mm/分 チャート速度;200mm/分 以上の条件で、MDおよびTD方向をそれぞれ測定し、得
られたチャートから次式により計算し、求めた値を平均
してヤング率(E)とした。
(式中、E0は各方向でのヤング率を、R0は初期勾配を、
L0はチャック間距離を、Aは試料作成時の最小面積をそ
れぞれ示す。) このときのR0は次式により計算した。
L0はチャック間距離を、Aは試料作成時の最小面積をそ
れぞれ示す。) このときのR0は次式により計算した。
(式中、F1は初期接線上の任意の点の荷重を、L1は接線
上のF1に相当する伸びをそれぞれ示す。) (9)フィルムインパクト強度:ASTM D3420に準じて測
定した。
上のF1に相当する伸びをそれぞれ示す。) (9)フィルムインパクト強度:ASTM D3420に準じて測
定した。
(10)フィルム外観:目視にて判断した。
実施例1 MFR190℃0.56g/10分、密度0.957g/cc、MI20/MI225の
高密度ポリエチレンパウダー(HDPE)80部に、テトラキ
ス(2,4−ジターシャリブチルフェニル)−4,4−ビフェ
ニレンジフォスフォナイトを樹脂成分に対して0.1%、
脂肪酸金属塩の1,2−ヒドロキシステアリン酸カルシウ
ムを樹脂成分に対して0.7%、およびイルガノックス107
6(チバガイギー社製、商標)を樹脂成分に対して0.07
%ヘンシェルミキサーにて混合し、押出機にてペレット
化した。
高密度ポリエチレンパウダー(HDPE)80部に、テトラキ
ス(2,4−ジターシャリブチルフェニル)−4,4−ビフェ
ニレンジフォスフォナイトを樹脂成分に対して0.1%、
脂肪酸金属塩の1,2−ヒドロキシステアリン酸カルシウ
ムを樹脂成分に対して0.7%、およびイルガノックス107
6(チバガイギー社製、商標)を樹脂成分に対して0.07
%ヘンシェルミキサーにて混合し、押出機にてペレット
化した。
得られたペレットおよびMFR190℃0.6g/10分、密度0.9
22g/cc、融点109℃、溶融張力(190℃)12gの低密度ポ
リエチレン(LDPE)20部をヘンシェルミキサーで混合
し、押出機にてペレット化した。さらに、下記の成形条
件にてフィルム成形時の樹脂組成物温度240℃、フロス
トライン高さ25cmで空冷インフレーション法により成形
して厚さ25μmのフィルムを製造し、前記測定方法にて
試験を行った。結果を表1に示す。
22g/cc、融点109℃、溶融張力(190℃)12gの低密度ポ
リエチレン(LDPE)20部をヘンシェルミキサーで混合
し、押出機にてペレット化した。さらに、下記の成形条
件にてフィルム成形時の樹脂組成物温度240℃、フロス
トライン高さ25cmで空冷インフレーション法により成形
して厚さ25μmのフィルムを製造し、前記測定方法にて
試験を行った。結果を表1に示す。
成形機:プラコーLM50φ(プラコー社製、商標) スクリュー:圧縮比=1.2、L/D=23、ダイス径=100mm
φ、リップ幅=1.2mm 引取速度:20m/分、BUR=3 エアリング:オフェルベック社製、2GAPタイプ 実施例2〜3、比較例1〜6 表1に示す配合で実施例1と同様に行い、表1に示す
フィルム成形時の樹脂組成物温度およびフロストライン
高さにて厚さ25μmのフィルムを製造し、測定を行っ
た。結果を表1に示す。
φ、リップ幅=1.2mm 引取速度:20m/分、BUR=3 エアリング:オフェルベック社製、2GAPタイプ 実施例2〜3、比較例1〜6 表1に示す配合で実施例1と同様に行い、表1に示す
フィルム成形時の樹脂組成物温度およびフロストライン
高さにて厚さ25μmのフィルムを製造し、測定を行っ
た。結果を表1に示す。
以上の結果より明らかなように、実施例のものは、い
ずれも透明性、光沢、剛性、強度、フィルム外観等が優
れていることがわかる。これに対して高密度ポリエチレ
ン樹脂のMFR190℃が低くて、MI20/MI2が高く、低密度ポ
リエチレン樹脂のMFR190℃が高く、またリン化合物を配
合しない場合(比較例1)、低密度ポリエチレン樹脂の
MFR190℃が高く、リン化合物および脂肪酸金属塩を配合
しない場合(比較例2)、および高密度ポリエチレン樹
脂のMI20/MI2が高く、リン化合物および脂肪酸金属塩を
配合しない場合(比較例3)は、透明性が劣り、透明性
と剛性のバランスが良好でない。また実施例3で用いた
樹脂成分にリン化合物を配合しない場合(比較例4)、
実施例3で用いた樹脂成分にリン化合物および脂肪酸金
属塩を配合しない場合(比較例5)、および比較例3で
用いた高密度ポリエチレン樹脂および実施例3で用いた
低密度ポリエチレン樹脂を含む場合(比較例6)も透明
性が劣ることがわかる。
ずれも透明性、光沢、剛性、強度、フィルム外観等が優
れていることがわかる。これに対して高密度ポリエチレ
ン樹脂のMFR190℃が低くて、MI20/MI2が高く、低密度ポ
リエチレン樹脂のMFR190℃が高く、またリン化合物を配
合しない場合(比較例1)、低密度ポリエチレン樹脂の
MFR190℃が高く、リン化合物および脂肪酸金属塩を配合
しない場合(比較例2)、および高密度ポリエチレン樹
脂のMI20/MI2が高く、リン化合物および脂肪酸金属塩を
配合しない場合(比較例3)は、透明性が劣り、透明性
と剛性のバランスが良好でない。また実施例3で用いた
樹脂成分にリン化合物を配合しない場合(比較例4)、
実施例3で用いた樹脂成分にリン化合物および脂肪酸金
属塩を配合しない場合(比較例5)、および比較例3で
用いた高密度ポリエチレン樹脂および実施例3で用いた
低密度ポリエチレン樹脂を含む場合(比較例6)も透明
性が劣ることがわかる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29C 55/28 7639−4F B29C 55/28
Claims (2)
- 【請求項1】(A)(i)密度0.950〜0.962g/cc、MFR
190℃0.51〜1.0g/10分、MI20/MI210〜40の高密度ポリエ
チレン樹脂、および (ii)密度0.915〜0.930g/cc、MFR190℃0.1〜2.0g/10
分、融点106〜115℃、溶融張力5g以上の低密度ポリエチ
レン樹脂を、 高密度ポリエチレン樹脂/低密度ポリエチレン樹脂の重
量比で60/40〜80/20の割合で含む樹脂成分に対して、 (B)脂肪酸金属塩0.4〜2重量%、ならびに (C)テトラキス(2,4−ジターシャリブチルフェニ
ル)−4,4−ビフェニレンジフォスフォナイトおよびト
リス(2,4−ジターシャリブチルフェニル)フォスフェ
イトから選ばれるリン化合物0.03〜0.3重量% を配合したことを特徴とするポリエチレン樹脂組成物。 - 【請求項2】(A)(i)密度0.950〜0.962g/cc、MFR
190℃0.51〜1.0g/10分、MI20/MI210〜40の高密度ポリエ
チレン樹脂、および (ii)密度0.915〜0.930g/cc、MFR190℃0.1〜2.0g/10
分、融点106〜115℃、溶融張力5g以上の低密度ポリエチ
レン樹脂を、 高密度ポリエチレン樹脂/低密度ポリエチレン樹脂の重
量比で60/40〜80/20の割合で含む樹脂成分に対して、 (B)脂肪酸金属塩0.4〜2重量%、ならびに (C)テトラキス(2,4−ジターシャリブチルフェニ
ル)−4,4−ビフェニレンジフォスフォナイトおよびト
リス(2,4−ジターシャリブチルフェニル)フォスフェ
イトから選ばれるリン化合物0.03〜0.3重量% を配合した樹脂組成物を空冷インフレーション法により
成形させて得られるポリエチリン樹脂フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21943088A JP2564910B2 (ja) | 1988-09-01 | 1988-09-01 | ポリエチレン樹脂組成物およびフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21943088A JP2564910B2 (ja) | 1988-09-01 | 1988-09-01 | ポリエチレン樹脂組成物およびフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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