JP2567314Y2 - 腰痛帯 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は腰痛帯、更に詳細には医
療用のみならず、スポーツ用として特に好適な腰痛帯に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、腰痛帯は一般に非伸縮性背当帯部
の左右両側に伸縮性腹当帯部を連成して構成せられてい
た。

【０００３】然しながら、斯かる従来の腰痛帯は腹当帯
部の伸縮性の故に腹圧作用が得られないと共に、患部の
固定保持力が弱いため、必ずしも十分なる痛み発生防止
効果を得ることができなかった。他方、腹当帯部をも非
伸縮性とした場合には、装着フィット性に欠けると共
に、運動性が阻害され、実用に供し得ないのが実状であ
る。

【０００４】そこで、近年は腹圧作用を得ると共に、患
部の固定保持力を補強するために、腰痛帯の外側を巻回
固定する補助ベルトを１本乃至複数本取り付けたものが
広く普及している。

【０００５】然しながら、斯かる補助ベルトを取り付け
た腰痛帯はそもそも装着操作性に難点があると共に、当
該補助ベルトの存在の故にズボンや被服の着用上の不都
合さを免れなかった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】而して、本考案は上記
の如き従来腰痛帯の問題を解消し、補助ベルトを用いず
とも腹圧作用及び患部の固定保持力に優れ、かつ装着操
作性、装着フィット性及び運動性に優れ、しかも極めて
シンプルで、ズボンや被服の着用に実際上支障のない腰
痛帯の提供を目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本考案腰痛帯は、非伸縮性背当帯部の左右両側に、非伸
縮性部及び伸縮性部を有する脇腹被覆部と伸縮性を有す
る前腹被覆部から成る腹当帯部を、一方の腹当帯部の先
部内面を他方の腹当帯部の伸縮性部又は非伸縮性部外面
に巻合止脱自在に連成し、かつ一方の腹当帯部の非伸縮
性部外面に伸縮性連結ベルトの基部を固着し、該ベルト
先部内面を他方の腹当帯部の非伸縮性部外面に止脱自在
にしたことを特徴とするものである。

【０００８】

【実施例】以下実施例を示す図面と共に本考案を更に説
明する。

【０００９】図１及び図２は本考案腰痛帯の第一の実施
例を示すもので、非伸縮性背当部Ａの左右両端に、腹当
帯部Ｂ、Ｃがそれぞれ一体に連成せられ、一方の腹当帯
部Ｂの先部内面が他方の腹当帯部Ｃに於ける非伸縮性部
２ｃの前腹被覆部Ｃ２がわ端縁外面に面ファスナー８ｃ
等により巻合止脱自在となっている。

【００１０】腹当帯部Ｂ、Ｃはそれぞれ背当帯部Ａから
連続する脇腹被覆部Ｂ１、Ｃ１及び前腹被覆部Ｂ２、Ｃ
２から構成せられ、脇腹被覆部Ｂ１、Ｃ１は上辺部１
ｂ、１ｃ及び下辺部３ｂ、３ｃを除き非伸縮性部２ｂ、
２ｃとなっており、他部たる当該上辺部１ｂ、１ｃ及び
下辺部３ｂ、３ｃ並びに前腹被覆部Ｂ２、Ｃ２は伸縮性
部となっている。これら伸縮性部及び非伸縮性部の具体
的形成法はその如何を問わないが、当該対応生地部材を
適宜縫合形成するのが簡便である。

【００１１】非伸縮性部２ｂ、２ｃは全体を同一巾で構
成しても良いが、ほぼ台形状に前腹被覆部Ｂ２、Ｃ２方
向に向って巾狭とするのが腹圧作用及び患部の固定保持
力に悪影響を与えることなく、優れた装着フィット性及
び運動性が得られるので特に有利である。

【００１２】Ｄは伸縮性連結ベルトで、その基部ｄ１が
一方の腹当帯部Ｂの非伸縮性部２ｂの前腹被覆部Ｂ２が
わ端縁外面に、縫着等の手段により固着され、その先部
ｄ２内面は他方の腹当帯部Ｃの伸縮性部たる前腹被覆部
Ｃ２又は非伸縮性部２ｃ外面に面ファスナー等により止
脱自在となっている。

【００１３】図３及び図４は本考案腰痛帯の第二の実施
例を示すもので、第一の実施例の腰痛帯に於ける脇腹被
覆部Ｂ１、Ｃ１を、上から順に上部伸縮性部４ｂ、４
ｃ；中間非伸縮性部５ｂ、５ｃ；中間伸縮性部６ｂ、６
ｃ；下部非伸縮性部７ｂ、７ｃで構成しているものであ
る。

【００１４】斯かる脇腹被覆部Ｂ１、Ｃ１の伸縮性部、
非伸縮性部の交互構造により、装着フィット性及び運動
性はもとより、中間非伸縮性部５ｂ、５ｃが脇腹圧迫作
用、また下部非伸縮性部７ｂ、７ｃが仙腸関節緊締作用
を奏するので、更に優れた患部の保持固定効果が得ら
れ、特に良い結果を与える。

【００１５】尚、この場合伸縮性連結ベルトＤは、その
基部ｄ１が一方の腹当帯部Ｂの非伸縮性部５ｂ、７ｂの
外面に固着され、その先部ｄ２内面は他方の腹当帯部Ｃ
の非伸縮性部５ｃ、７ｃ外面に止脱自在となっている。

【００１６】

【作用】本考案腰痛帯は以上の如く構成されているの
で、単に非伸縮性背当帯部Ａを背に当て、両端の腹当帯
部Ｂ、Ｃを伸張しつつ前腹部で巻き合せ、一方の腹当帯
部Ｂの先部内面を他方の腹当帯部Ｃに於ける伸縮性部た
る前腹被覆部Ｃ２乃至非伸縮性部２ｃ、５ｃ、７ｃ外面
で止着し、次いで伸縮性連結ベルトＤを腹当帯部Ｂ、Ｃ
の巻き合せ部の上から更に伸張しつつ被覆し、その先部
ｄ２内面を他方の腹当帯部Ｃの非伸縮性部２ｃ、５ｃ、
７ｃ外面で止着するだけで患部への装着固定ができ、そ
の装着操作は極めて簡便である。尚、取り外しに際して
は上記したところとは逆に伸縮性連結ベルトＤの解除、
次いで腹当帯部Ｂ、Ｃ同志の解除を行なえば良い。

【００１７】而して、本考案腰痛帯を装着したときは、
非伸縮性背当帯部Ａと共にそれに連続する脇腹被覆部Ｂ
１、Ｃ１中にも非伸縮性部が存在するので、装着時止着
固定された伸縮性の前腹被覆部Ｂ２及び伸縮性連結ベル
トＤの復元収縮力による、後背部から脇腹を経る前腹方
向への強く確実なる圧迫・保持固定作用が得られる。

【００１８】しかも、本考案腰痛帯は、伸縮性の前腹被
覆部Ｂ２、Ｃ２と共に脇腹被覆部Ｂ１、Ｃ１中にも伸縮
性部が存在するので、優れた装着フィット作用が得られ
ると共に、装着時の運動性が実質上阻害されることはな
い。

【００１９】

【考案の効果】以上従って、本考案腰痛帯を用いれば、
極めて容易に患部に装着することができると共に、優れ
た腹圧上昇効果及び患部の保持固定力が得られるので、
痛みの発生を確実に防止することができる。また、優れ
た装着フィット性と共に運動性が得られるので医療用の
みならずスポーツプレー時の腰痛帯として特に好適であ
る。しかも従来の如き補助ベルト等が存せず、極めてシ
ンプルな構造であるため、腰痛帯装着時に於てもズボン
や被服を実際上支障なく着用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案腰痛帯の第一の実施例を示す展開背面説
明図。

【図２】本考案腰痛帯の第一の実施例を示す装着状態の
正面説明図。

【図３】本考案腰痛帯の第二の実施例を示す展開背面説
明図。

【図４】本考案腰痛帯の第二の実施例を示す装着状態の
正面説明図。

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 非伸縮性背当帯部の左右両端に、該背当
   帯部から連続する脇腹被覆部をその上・下辺部を除き非
   伸縮性部とすると共に他部を伸縮性部とした腹当帯部
   を、一方の腹当帯部の先部内面を他方の腹当帯部の伸縮
   性部又は非伸縮性部外面に巻合止脱自在に連成し、かつ
   一方の腹当帯部の非伸縮性部外面に伸縮性連結ベルトの
   基部を固着し、該ベルト先部内面を他方の腹当帯部の非
   伸縮性部外面に止脱自在にしたことを特徴とする腰痛
   帯。
2. 【請求項２】 請求項１記載の腰痛帯に於て、腹当帯部
   の脇腹被覆部を上から順に上部伸縮性部、中間非伸縮性
   部、中間伸縮性部、下部非伸縮性部で構成したことを特
   徴とする腰痛帯。