JP2566878B2 - 内燃機関用スパークプラグの製造方法 - Google Patents
内燃機関用スパークプラグの製造方法Info
- Publication number
- JP2566878B2 JP2566878B2 JP6068972A JP6897294A JP2566878B2 JP 2566878 B2 JP2566878 B2 JP 2566878B2 JP 6068972 A JP6068972 A JP 6068972A JP 6897294 A JP6897294 A JP 6897294A JP 2566878 B2 JP2566878 B2 JP 2566878B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ground electrode
- tip
- spark plug
- lid
- metal shell
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Spark Plugs (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関用スパ−ク
プラグ特に重負荷のレ−ス用に使用できる高性能のスパ
−クプラグの製造方法に関する。
プラグ特に重負荷のレ−ス用に使用できる高性能のスパ
−クプラグの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスパ−クプラグは図6に示すよう
に、接地電極(24)は主体金具(23)の環状先端面
(23a)に正方形又は長方形断面の耐熱ニッケル合金
等からなる平角線を抵抗溶接等により固定し、この平角
線の片を中心電極(22)の放電面と平行又は斜方に曲
折することにより中心電極(22)との間の火花間隙を
形成したタイプ1または図7に示すように、主体金具
(23)の先端部を内方に突出させて接地電極(24)
とし、中心電極(22)との間に絶縁体(21)の先端
面に沿って火花間隙を形成して沿面放電型のタイプ2の
点火プラグとして多用されている。
に、接地電極(24)は主体金具(23)の環状先端面
(23a)に正方形又は長方形断面の耐熱ニッケル合金
等からなる平角線を抵抗溶接等により固定し、この平角
線の片を中心電極(22)の放電面と平行又は斜方に曲
折することにより中心電極(22)との間の火花間隙を
形成したタイプ1または図7に示すように、主体金具
(23)の先端部を内方に突出させて接地電極(24)
とし、中心電極(22)との間に絶縁体(21)の先端
面に沿って火花間隙を形成して沿面放電型のタイプ2の
点火プラグとして多用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記タ
イプ1のスパ−クプラグ(図6)では平角線材を折曲げ
ることによって中心電極との間の火花間隙を形成してい
るため、曲げる際に生じる微小疵、曲げ部の応力歪およ
び形状的な問題として振動周波による共振を生じ易く、
レ−ス用エンジン等高出力高回転エンジンでは接地電極
の切損不具合が多発し実用に供し得なかった。
イプ1のスパ−クプラグ(図6)では平角線材を折曲げ
ることによって中心電極との間の火花間隙を形成してい
るため、曲げる際に生じる微小疵、曲げ部の応力歪およ
び形状的な問題として振動周波による共振を生じ易く、
レ−ス用エンジン等高出力高回転エンジンでは接地電極
の切損不具合が多発し実用に供し得なかった。
【0004】また、タイプ2のスパ−クプラグは、接地
電極が著しく短縮されているため上記タイプ1のような
不具合は生じないが、着火性に難点があり、機関性能が
発揮できなかった。これらの欠点を解消するため、特開
昭62−43090号公報に記載のものが提案され、こ
れは、図8に示すように、接地電極の曲げ加工による微
小疵、応力歪及び共振作用を防止するため、接地電極
(24)を主体金具(23)と一体の突出した扇型形状
(25)としたものであり、主体金具(23)の材質は
一般に低炭素鋼を使用しているため、耐消耗性が悪い点
を改良し、一体的にするとともに放電部先端のみを耐消
耗性に優れた金属チップ(26)を抵抗溶接によって固
着したもので、扇型形状とすることにより強度を充分と
して混合気の流れが阻害されず、耐久性を向上できるも
のではあるが、主体金具(23)から突出する接地電極
(24)の頂面部分(25)は、その材質が主体金具と
同様に低炭素鋼であるために酸化し易く、先端のチップ
材(26)が固着個所から切損脱落し耐久性に欠けると
いう問題がある。
電極が著しく短縮されているため上記タイプ1のような
不具合は生じないが、着火性に難点があり、機関性能が
発揮できなかった。これらの欠点を解消するため、特開
昭62−43090号公報に記載のものが提案され、こ
れは、図8に示すように、接地電極の曲げ加工による微
小疵、応力歪及び共振作用を防止するため、接地電極
(24)を主体金具(23)と一体の突出した扇型形状
(25)としたものであり、主体金具(23)の材質は
一般に低炭素鋼を使用しているため、耐消耗性が悪い点
を改良し、一体的にするとともに放電部先端のみを耐消
耗性に優れた金属チップ(26)を抵抗溶接によって固
着したもので、扇型形状とすることにより強度を充分と
して混合気の流れが阻害されず、耐久性を向上できるも
のではあるが、主体金具(23)から突出する接地電極
(24)の頂面部分(25)は、その材質が主体金具と
同様に低炭素鋼であるために酸化し易く、先端のチップ
材(26)が固着個所から切損脱落し耐久性に欠けると
いう問題がある。
【0005】そこで、この発明は上記従来のものの欠点
を改善するものであり、折曲により生じる微小疵、曲げ
部の応力歪等を生じることなく、また、先端チップ材の
折損脱落のおそれのない耐久性のある高出力、高回転に
適したスパ−クプラグの製造方法にある。
を改善するものであり、折曲により生じる微小疵、曲げ
部の応力歪等を生じることなく、また、先端チップ材の
折損脱落のおそれのない耐久性のある高出力、高回転に
適したスパ−クプラグの製造方法にある。
【0006】
【課題を解決すめるための手段】そのために、低炭素系
材料などよりなる主体金具ネジ部の環状頂面に、上記環
状頂面と 同一外径を有しNi基合金よりなる蓋状部材
を溶接固着し、ついで、上記蓋状部材の環状底部を残し
て、上方部分から斜上方を指向する先細扇型の接地電極
を少なくとも1個以上削出形成し、上記各接地電極の先
端近傍に絶縁体に抱持される中心電極の先端を対設して
なるものである。
材料などよりなる主体金具ネジ部の環状頂面に、上記環
状頂面と 同一外径を有しNi基合金よりなる蓋状部材
を溶接固着し、ついで、上記蓋状部材の環状底部を残し
て、上方部分から斜上方を指向する先細扇型の接地電極
を少なくとも1個以上削出形成し、上記各接地電極の先
端近傍に絶縁体に抱持される中心電極の先端を対設して
なるものである。
【0007】
【作用】上記構成をもつものであるから、まず、主体金
具の環状頂面に蓋状部材を溶着固定するから、その固定
が容易かつ強固であり、これを蓋状部材の環状底部を残
して、削出し接地電極を形成するから折曲による応力歪
等が生じることなく、形状的には振動周波による共振を
生じないから接地電極の折損不具合を防止できるもので
あり、しかも、各接地電極の環状底部が一体となって主
体金具に接着されるから、先細扇型の形状と相まって環
状底部を強化して接地電極先端部分の折損を防止し、耐
久性を向上するものである。
具の環状頂面に蓋状部材を溶着固定するから、その固定
が容易かつ強固であり、これを蓋状部材の環状底部を残
して、削出し接地電極を形成するから折曲による応力歪
等が生じることなく、形状的には振動周波による共振を
生じないから接地電極の折損不具合を防止できるもので
あり、しかも、各接地電極の環状底部が一体となって主
体金具に接着されるから、先細扇型の形状と相まって環
状底部を強化して接地電極先端部分の折損を防止し、耐
久性を向上するものである。
【0008】
【実施例】この発明を図に示す実施例について更に詳細
に説明する。図1はこの発明の製造方法により製造され
たスパ−クプラグの縦断正面図、図2は平面図で、図3
は他の実施例を示すものである。(1)は中心電極、
(2)は主体金具、(3)は主体金具(2)のネジ部で
あり、この主体金具(2)は従来のものと同様に、S1
0C,S35CあるいはS10CにAl,V,Ti等を
添加した高強度の低炭素系材料よりなる。(4)は接地
電極であり、この接地電極(4)は上記主体金具ネジ部
(3)の環状底面(5)に環状底部(8)を抵抗溶接で
接合して主体金具(2)と一体に結合され、かつ接地電
極(4)の先端近傍が上記中心電極(1)の先端と対設
するように上方から斜上方を指向する先細扇型を形成し
ている。(6)は絶縁体で、前記主体金具(2)内に嵌
挿固定されたスパ−クプラグである。
に説明する。図1はこの発明の製造方法により製造され
たスパ−クプラグの縦断正面図、図2は平面図で、図3
は他の実施例を示すものである。(1)は中心電極、
(2)は主体金具、(3)は主体金具(2)のネジ部で
あり、この主体金具(2)は従来のものと同様に、S1
0C,S35CあるいはS10CにAl,V,Ti等を
添加した高強度の低炭素系材料よりなる。(4)は接地
電極であり、この接地電極(4)は上記主体金具ネジ部
(3)の環状底面(5)に環状底部(8)を抵抗溶接で
接合して主体金具(2)と一体に結合され、かつ接地電
極(4)の先端近傍が上記中心電極(1)の先端と対設
するように上方から斜上方を指向する先細扇型を形成し
ている。(6)は絶縁体で、前記主体金具(2)内に嵌
挿固定されたスパ−クプラグである。
【0009】図4は図5とともにこの発明の製造方法を
示す。(7)は接地電極(4)を構成する蓋状部材であ
り、Pt,Pt−Ir,Pt−Ni,Pt−Rh等の貴
金属材あるいはインコネル600系等のNi基合金を用
い、主体金具(2)のネジ部(3)頂面の外径と同一径
の環状底面をもち、その上、主体金具(2)の環状の頂
面(5)に嵌合係止するように嵌合突部(9)を具えて
いる(図4)。上記主体金具(2)の環状頂面(5)に
蓋状部材(7)を全面的に抵抗溶接で固着する。つい
で、図5に示すように上記蓋状部材(7)の環状底部
(8)を残して上方部分より、図2に示すように、斜上
方を指向する先細扇型形状に接地電極(4)を削出して
形成する。この接地電極(4)の先端は、中心電極
(1)を中心として上方に位置している。この平面形状
は図3に示すように富士山形状とすることもでき、この
ように形成すると特に接地電極(4)の重量が軽減でき
る。また、蓋状部材(7)は、円板またはド−ナッ状の
ブランクから塑性加工によりカップ状に成形してもよ
い。なお、蓋状部材(7)の嵌合突部(9)を具えず、
平坦な環状底部(8)を主体金具(2)の環状底面に溶
接してもよい。
示す。(7)は接地電極(4)を構成する蓋状部材であ
り、Pt,Pt−Ir,Pt−Ni,Pt−Rh等の貴
金属材あるいはインコネル600系等のNi基合金を用
い、主体金具(2)のネジ部(3)頂面の外径と同一径
の環状底面をもち、その上、主体金具(2)の環状の頂
面(5)に嵌合係止するように嵌合突部(9)を具えて
いる(図4)。上記主体金具(2)の環状頂面(5)に
蓋状部材(7)を全面的に抵抗溶接で固着する。つい
で、図5に示すように上記蓋状部材(7)の環状底部
(8)を残して上方部分より、図2に示すように、斜上
方を指向する先細扇型形状に接地電極(4)を削出して
形成する。この接地電極(4)の先端は、中心電極
(1)を中心として上方に位置している。この平面形状
は図3に示すように富士山形状とすることもでき、この
ように形成すると特に接地電極(4)の重量が軽減でき
る。また、蓋状部材(7)は、円板またはド−ナッ状の
ブランクから塑性加工によりカップ状に成形してもよ
い。なお、蓋状部材(7)の嵌合突部(9)を具えず、
平坦な環状底部(8)を主体金具(2)の環状底面に溶
接してもよい。
【0010】更に、主体金具(2)内腔には絶縁体
(6)に抱持される中心電極(1)を嵌挿固定してスパ
−クプラグが形成される。
(6)に抱持される中心電極(1)を嵌挿固定してスパ
−クプラグが形成される。
【0011】
【発明の効果】以上のとおり、この発明は接地電極の環
状底部が一体となって削出により形成されるから、折曲
による応力歪、振動周波による共振を生じることなく、
接地電極の折損脱落を防止し、しかも、先細扇型とする
ことと相まって接地電極の環状底部を一体とすることに
より耐久性を大巾に向上し、重負荷のレ−ス用に適用で
きるスパ−クプラグを得ることができる優れた効果をも
つものである。
状底部が一体となって削出により形成されるから、折曲
による応力歪、振動周波による共振を生じることなく、
接地電極の折損脱落を防止し、しかも、先細扇型とする
ことと相まって接地電極の環状底部を一体とすることに
より耐久性を大巾に向上し、重負荷のレ−ス用に適用で
きるスパ−クプラグを得ることができる優れた効果をも
つものである。
【図1】この発明により製造されたスパ−クプラグの一
部縦断正面図。
部縦断正面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】接地電極の平面形状を富士山型とした平面図。
【図4】この発明の製造方法を示す部品分解図。
【図5】この発明の製造方法の一部説明図。
【図6】従来のもの(イ).(ロ)を示す正面図。
【図7】他の従来のもの(イ).(ロ)を示す正面図。
【図8】改良された従来のものの正面図。
【符号の説明】 1 中心電極 2 主体金具 3 ネジ部 4 接地電極 5 環状頂面 6 絶縁体 7 蓋状部材 8 環状底部 9 嵌合突部
Claims (1)
- 【請求項1】 低炭素系材料などよりなる主体金具ネジ
部の環状頂面に、上記環状頂面と同一外径を有しPt,
Pt−Ir,Pt−Ni,Pt−Rh等の貴金属材ある
いはインコネル600系等のNi基合金よりなる蓋状部
材を溶接固着し、ついで、上記蓋状部材の環状底部を残
して、上方部分から斜上方を指向する先細扇型の接地電
極を少なくとも1個以上削出形成し、上記各接地電極の
先端近傍に絶縁体に抱持される中心電極の先端を対設し
てなる内燃機関用スパ−クプラグの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6068972A JP2566878B2 (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | 内燃機関用スパークプラグの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6068972A JP2566878B2 (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | 内燃機関用スパークプラグの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07147179A JPH07147179A (ja) | 1995-06-06 |
JP2566878B2 true JP2566878B2 (ja) | 1996-12-25 |
Family
ID=13389101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6068972A Expired - Fee Related JP2566878B2 (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | 内燃機関用スパークプラグの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2566878B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AT413904B (de) * | 2003-09-19 | 2006-07-15 | Ge Jenbacher Ag | Zündkerze |
JP2006236906A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-07 | Ngk Spark Plug Co Ltd | スパークプラグの製造方法 |
US11158997B2 (en) | 2016-08-08 | 2021-10-26 | Nano Spark, Inc. | Spark plug and manufacturing method thereof |
-
1994
- 1994-03-15 JP JP6068972A patent/JP2566878B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07147179A (ja) | 1995-06-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4306115B2 (ja) | スパークプラグの製造方法 | |
JP4965692B2 (ja) | スパークプラグ | |
JP3301094B2 (ja) | 内燃機関用スパークプラグおよびその製造方法 | |
JP2002324650A (ja) | スパークプラグおよびその製造方法 | |
EP0171994A1 (en) | Spark plug | |
JP2006228522A (ja) | 内燃機関用のスパークプラグ | |
US20070277764A1 (en) | Spark plug | |
US20020050775A1 (en) | Spark plug and method of manufacturing same | |
JPH0328030B2 (ja) | ||
JPH09129356A (ja) | 内燃機関用スパークプラグ | |
JP4147152B2 (ja) | スパークプラグ及びスパークプラグの製造方法 | |
JP2566878B2 (ja) | 内燃機関用スパークプラグの製造方法 | |
JP3275375B2 (ja) | スパークプラグおよびその製造方法 | |
US20010004183A1 (en) | Spark plug for internal combustion engines | |
US6956319B2 (en) | Structure of spark plug designed to provide higher wear resistance to center electrode and production method thereof | |
JPH06176849A (ja) | セミ沿面放電型内燃機関用スパークプラグ | |
US7352121B2 (en) | Spark plug | |
JP2003229231A (ja) | スパークプラグの製造方法 | |
JP4562030B2 (ja) | スパークプラグ | |
JP4623880B2 (ja) | スパークプラグ | |
JPH03225784A (ja) | 内燃機関用スパークプラグ | |
JPS6243090A (ja) | 内燃機関用点火プラグ | |
JPH04242090A (ja) | 内燃機関のスパークプラグ | |
JP4746192B2 (ja) | スパークプラグの製造方法及びスパークプラグ | |
JPH03225783A (ja) | 内燃機関用スパークプラグ及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |