JP2565974Y2

JP2565974Y2 - レンジフード用フィルター

Info

Publication number: JP2565974Y2
Application number: JP1991032194U
Authority: JP
Inventors: 葵加藤; 英次笹田
Original assignee: Nippon Foil Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Nippon Foil Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1991-04-09
Filing date: 1991-04-09
Publication date: 1998-03-25
Anticipated expiration: 2006-04-09
Also published as: JPH04118120U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、調理用ガスレンジの上
方に配設されて排煙を行うレンジフードに装着して使用
される使い捨てタイプのレンジフード用フィルターに関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、飲食店の厨房はもとより一般家庭
の台所においても、調理時に発生する油煙や臭気等を排
出するために、回転排気ファンを備えたレンジフードが
広く採用されている。

【０００３】ところで、この種のレンジフードは、ハウ
ジングの下面に、前記ファンに臨む吸気口をガスレンジ
に向かって開口してあり、該吸気口にはガード用金網等
のフィルター部材が、吸気口を囲む開口周壁を覆う状態
で張設され、金網等のフィルター部材を介して排気され
るようになっている。

【０００４】しかしながら、レンジフードは頻繁に使用
されるために、上記金網等のフィルター部材をそのまま
用いた場合には、フィルター部材の汚れが早くフィルタ
ー部材の洗浄を頻繁に行う必要があり、フィルター部材
の取り外しが面倒であると共に、フィルター部材の洗浄
を怠ると該フィルター部材表面や開口部周壁並びに排気
ファン等が油煙で早期に汚損され、この状態で放置して
おくと付着し凝固した油が滴状となってガスレンジ上に
落下するという不衛生な事態をまねく問題があった。

【０００５】そこで、この様な問題を解決するために、
本願出願人等が例えば実開平２ー９１６１２号公報に記
載しているように、上記フィルター部材を覆うようにし
てレンジフードの開口部に着脱自在に装着する薄い繊維
ウェブシート等からなるフィルターを考案した。そし
て、レンジフードの開口部に対してこのフィルターを取
り替え可能に装着する手段としては、該フィルターの周
縁部の複数個所に凹部を設け、この凹部に永久磁石を嵌
め込んで接着剤により固着し、該永久磁石をフードの開
口面に磁着させるように構成している。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】このフィルターは、レ
ンジフードへの着脱が容易になって使い捨てに好都合で
あると共に、業界内で浅型や深型と称される多種のレン
ジフードに適用可能であるという利点があり、洗浄手間
を要する金網式フィルター部材の下面を簡単に覆うこと
ができるため好んで使用されるようになってきたが、フ
ィルターの周縁部複数個所に設けている凹部に永久磁石
を収納して接着剤により一体に固着しているために、こ
れらの永久磁石はフィルターと共に使い捨てされること
になって不経済であるという問題点があり、その上、新
たなフィルターをレンジフードに取付ける際に、周縁部
に取付けている複数個の永久磁石の取付個所を設定し直
してフィルターを緊張状態で装着しなければならず、手
間を要するという問題点があった。

【０００７】また、接着剤が劣化して効力がなくなった
り、或いは、接着剤により接着が不良であったりした場
合には、フィルターが外れてしまい、使用できなくなる
という問題点があった。本考案はこのような問題点を全
面的に解消したレンジフード用フィルターを提供するこ
とを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案のレンジフード用フィルターは、不織布等か
らなるシート状フィルターの周縁部複数個所に凹部を形
成し、各凹部内に永久磁石を着脱自在に嵌合させると共
にシート状フィルターの下面側から凹部に金属製ヨーク
を被せて上記永久磁石とこの金属製ヨークとによって凹
部を挟着させた構造としている。

【０００９】

【作用】シート状フィルターはその周縁部複数個所に設
けている凹部内に配設した永久磁石をレンジフードの吸
気口に磁着させることによって取付けられ、シート状フ
ィルターの下面側から凹部に金属製ヨークを被せると該
金属製ヨークと永久磁石とによって凹部が挟着され、シ
ート状フィルターを確実にレンジフードの吸気口に配設
した状態に保持し得る。そして、このシート状フィルタ
ーによって油煙を吸着してレンジフードの汚れを最小限
にすることができるものである。

【００１０】また、シート状フィルターはその凹部を永
久磁石と金属製ヨークとによって挟着させ且つ永久磁石
は凹部に対して着脱自在であるから、金属製ヨークを取
り外すことによって永久磁石をレンジフードの吸気口に
対する取付場所に残したまゝシート状フィルターを簡単
に取り外すことができ、従って、交換が容易に行えると
共に新たなシート状フィルターを配設する際には別に永
久磁石を必要とすることなく上記取付場所に残存させて
いる永久磁石にその凹部を被嵌させることによって簡単
且つ正確にレンジフードの吸気口に装着し得るものであ
る。

【００１１】こうして取り替えたシート状フィルターの
各凹部に上記金属製ヨークを被せることによって永久磁
石とこの金属製ヨークとで該凹部を挟着し、上述したよ
うに該シート状フィルターを確実にレンジフードの吸気
口に配設した状態に保持し得るものである。従って、永
久磁石と金属製ヨークとが繰り返し使用可能であるから
極めて安価に提供でき、経済的である。

【００１２】

【実施例】本考案の実施例を図面に従って説明すると、
図１、図２は本考案のレンジフード用フィルターの実施
例を示し、中央部を３〜５ｃｍの深さで窪ませて皿形状
に成形された不織布からなるシート状フィルター１と、
該シート状フィルター１の周縁部１ａの四方隅部に下方
に向かって膨出、形成することにより上方に向かって開
口してなる円形穴形状の凹部４と、各凹部４内に着脱自
在に嵌合させた永久磁石３と、シート状フィルターの下
面側から凹部４に着脱自在に被せて該凹部４を永久磁石
３と共に挟着している断面Ｕ字形状の金属製ヨーク２と
から構成している。

【００１３】上記フィルター１の寸法は、縦寸法および
横寸法がそれぞれ３７×４２ｃｍにしてあり、中央部分
の窪み部分１ｂの縦寸法および横寸法が２７×３２ｃｍ
にして、窪みの周辺に約５ｃｍ幅の取付け用周縁部１ａ
が一体に設けられている。なお、この周縁部１ａは永久
磁石とヨークで挟持するために柔軟であることが必要で
ある。上記皿形状の窪み部分１ｂは、前記不織布を繊維
を溶融させない程度の温度で熱圧して成形されている。
なお不織布をスチーム等の加熱で軟化させて冷圧して成
形してもよい。前記窪み部分１ｂの形状は、矩形に限ら
ず楕円形状であってもよい。また、シート状フィルター
を形成する不織布には、ポリエステル繊維糸のネット等
の通気性を阻害しない直径０．１〜０．３ｍｍ程度の細
い補強材を積層しておいても良い。

【００１４】また、金属製ヨーク２の内面には、前記永
久磁石３を嵌着させる突起による係止部２ａが設けら
れ、該係止部２ａと永久磁石３との間にシート状フィル
ター１の上記凹部４を挟着させている。

【００１５】したがって、上記シート状フィルター１の
凹部４を永久磁石３と金属製ヨーク２の間に挟着状態で
レンジフードの吸気口に配するだけで、永久磁石３の磁
力でレンジフードに取り付けることができるものであ
る。

【００１６】図３は、本考案の第２実施例を示し、前記
実施例がシート状フィルター１の窪み部分１ｂの底面を
平坦面に形成したものに対して、これは、窪み部分１ｂ
の底面を山形の屈曲凹凸部１０、１０、１０…を繰り返
した凹凸面に形成したものである。その他の構造につい
ては上記実施例と同様であるので、同一部分に同一符号
を付してその説明を省略する。

【００１７】また、図４は本考案の第３実施例を示し、
前記実施例がシート状フィルター１の窪み部分１ｂの底
面をピラミッド型凸部１１、１１、１１…が連設された
凹凸面に形成したものである。上記第２実施例、第３実
施例のように、中央の窪み部分１ｂの底面を凹凸面に形
成しておくと、油煙の吸着面積が広くなり、レンジフー
ド内部のファンの汚染を一層少なくできる。

【００１８】本考案のレンジフード用フィルターは、例
えば図５に示すように浅型のレンジフードＢの吸気口を
シート状フィルター１の皿形状の窪み部分１ｂで覆うよ
うにして配し、金属製ヨーク２と永久磁石３で着脱自在
に固着して使用され、取換えの際には金属製ヨーク２を
取り外してフィルター１を取り外せばよく、取り外した
シート状フィルター１を廃棄したあと、新たなシート状
フィルター１の各凹部４を上記各永久磁石３に合わせて
被せたのち、金属製ヨーク２をシート状フィルター１の
下面側から各凹部４に被せることにより該金属製ヨーク
２と永久磁石３とで凹部４を挟着した状態にしてレンジ
フードＢに取り付けるものである。

【００１９】以上の実施例では、シート状フィルター１
を中央部を窪ませた皿形状にしたものであるが、シート
状フィルターは吸気口を覆い得る大きさであれば平坦な
形状のものであっても良い。また、不織布に代えて織物
等の通気性シートを使用してもよい。

【００２０】

【考案の効果】以上のように、本考案のレンジフード用
フィルターは、不織布等からなるシート状フィルターの
周縁部複数個所に凹部を形成し、各凹部内に永久磁石を
着脱自在に嵌合させると共にシート状フィルターの下面
側から凹部に金属製ヨークを被せて上記永久磁石とこの
金属製ヨークとによって凹部を挟着させているものであ
るから、不織布等の通気性シートによるシート状フィル
ターで油煙が均等に吸引されることにより、油が不織布
に吸着保持されて油滴が生じ難いのは勿論、このフィル
ターをレンジフードの吸気口に取付ける場合には、シー
ト状フィルターの周縁部複数個所に設けている凹部内に
配設した永久磁石をレンジフードの吸気口に磁着させた
のち、該シート状フィルターの下面側から各凹部に金属
製ヨークを被せることによって簡単に取付けることがで
きるものであり、その上、金属製ヨークと永久磁石とに
よって凹部が挟着されてシート状フィルターを確実にレ
ンジフードの吸気口に配設した状態に保持し得るもので
ある。

【００２１】また、シート状フィルターはその凹部を永
久磁石と金属製ヨークとによって挟着させ且つ永久磁石
は凹部に対して着脱自在であるから、金属製ヨークを取
り外すことによって永久磁石をレンジフードの吸気口に
対する取付場所に残したまゝシート状フィルターを簡単
に取り外すことができ、従って、交換が容易に行えると
共に新たなシート状フィルターを配設する際には別に永
久磁石を必要とすることなく上記取付場所に残存させて
いる永久磁石にその凹部を被せることによって簡単且つ
正確にレンジフードの吸気口に装着し得るものである。

【００２２】こうして取り替えたシート状フィルターの
各凹部に上記金属製ヨークを被せることによって永久磁
石とこの金属製ヨークとで該凹部を挟着し、上述したよ
うに該シート状フィルターを確実にレンジフードの吸気
口に配設した状態に保持し得るものである。従って、永
久磁石と金属製ヨークとが繰り返し使用可能であるから
極めて安価に提供でき、経済的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のレンジフード用フィルターの一実施例
を説明する斜視図、

【図２】本考案のレンジフード用フィルターの一部拡大
断面図、

【図３】本考案のレンジフード用フィルターの第２実施
例を示す断面図、

【図４】本考案のレンジフード用フィルターの第３実施
例を説明する一部切断斜視図、

【図５】本考案のレンジフード用フィルターの使用状態
を説明する斜視図。

【符号の説明】

１シート状フィルター１ａ周縁部２金属製ヨーク３永久磁石４凹部

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】不織布等からなるシート状フィルターの
周縁部複数個所に凹部を形成し、各凹部内に永久磁石を
着脱自在に嵌合させると共にシート状フィルターの下面
側から各凹部に金属製ヨークを被せて上記永久磁石とこ
の金属製ヨークとによって凹部を挟着させていることを
特徴とするレンジフード用フィルター。