JP2564990Y2 - 電子レンジ用発熱体および調理容器 - Google Patents
電子レンジ用発熱体および調理容器Info
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- JP2564990Y2 JP2564990Y2 JP1991023272U JP2327291U JP2564990Y2 JP 2564990 Y2 JP2564990 Y2 JP 2564990Y2 JP 1991023272 U JP1991023272 U JP 1991023272U JP 2327291 U JP2327291 U JP 2327291U JP 2564990 Y2 JP2564990 Y2 JP 2564990Y2
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- Japan
- Prior art keywords
- heating element
- microwave oven
- cooking
- layer
- ceramic
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- Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
- Electric Ovens (AREA)
- Cookers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、業務用または一般家庭
用の電子レンジに用いられる発熱体または該発熱体を備
えた調理容器に関する。
用の電子レンジに用いられる発熱体または該発熱体を備
えた調理容器に関する。
【0002】
【従来の技術と考案が解決しようとする課題】電子レン
ジは、マイクロ波電力を被加熱物である食物に投射し、
食物の内部で発生する電力損失により食物を加熱する調
理器具で、短時間で加熱することができるという特徴を
有するので、今日業務用あるいは家庭用として種々の食
品の調理に用いられている。このような電子レンジによ
る調理対象をさらに拡大する付属部品的な器具の一つと
して、電子レンジ用のポップコーンを作る器具が従来よ
り知られており、プラスチックまたはセラミック製のコ
ンセントレータ等が考案され、実用化されている。図4
(A)の縦断面図はその構造例を示すもので、ポップコ
ーン6を入れる円錐形状の容器7とその容器7を支持す
るプラスチックまたはセラミック製のコンセントレータ
8からなる。
ジは、マイクロ波電力を被加熱物である食物に投射し、
食物の内部で発生する電力損失により食物を加熱する調
理器具で、短時間で加熱することができるという特徴を
有するので、今日業務用あるいは家庭用として種々の食
品の調理に用いられている。このような電子レンジによ
る調理対象をさらに拡大する付属部品的な器具の一つと
して、電子レンジ用のポップコーンを作る器具が従来よ
り知られており、プラスチックまたはセラミック製のコ
ンセントレータ等が考案され、実用化されている。図4
(A)の縦断面図はその構造例を示すもので、ポップコ
ーン6を入れる円錐形状の容器7とその容器7を支持す
るプラスチックまたはセラミック製のコンセントレータ
8からなる。
【0003】このような従来のポップコーン調理容器に
おいては、コンセントレータ8のもつ誘電率でコーン6
に与える電界を強くするだけなので、コーン6に対して
十分な電界を与えることが必ずしもできず、従って容器
7に入れられたコーン6が弾け終わるまでの時間が長く
なったり、焦げたりあるいは弾けずに残る等の問題があ
り、調理効率が悪いという欠点があった。
おいては、コンセントレータ8のもつ誘電率でコーン6
に与える電界を強くするだけなので、コーン6に対して
十分な電界を与えることが必ずしもできず、従って容器
7に入れられたコーン6が弾け終わるまでの時間が長く
なったり、焦げたりあるいは弾けずに残る等の問題があ
り、調理効率が悪いという欠点があった。
【0004】従来の調理器として、前記コンセントレー
タ8の代わりに図4(B)のように共振器9を設け、該
共振器9を作動させて得られる強電界によりポップコー
ン6を製造する電子レンジ用のポップコーンを作る容器
等も考案され、実用化されている。
タ8の代わりに図4(B)のように共振器9を設け、該
共振器9を作動させて得られる強電界によりポップコー
ン6を製造する電子レンジ用のポップコーンを作る容器
等も考案され、実用化されている。
【0005】しかし図4(B)に示した従来のポップコ
ーン調理器においては、特定の周波数に対する共振を取
るために形状が一定となり、任意の形状に選定すること
ができず、さらに発熱体部分が体積的に大きく、重量が
重いという欠点があった。
ーン調理器においては、特定の周波数に対する共振を取
るために形状が一定となり、任意の形状に選定すること
ができず、さらに発熱体部分が体積的に大きく、重量が
重いという欠点があった。
【0006】また、食品にこげ目をつけることを目的と
して、フェライト等の磁気損失材料や、黒鉛(グラファ
イト)、カーボンブラック、炭化珪素、あるいは金属粉
末等の比較的固有抵抗の小さい物質を塗料化し、電磁波
を通過させる耐熱ガラスや耐熱性陶器に塗布ないしこれ
らを蒸着したマイクロ波加熱用容器等が考案されてい
る。さらに、フェライト等の磁気損失材料をセラミック
に混合し、成形、焼成して製作された耐熱性陶器が電子
レンジ用こげ目皿として考案されている。図4(C)の
縦断面図および(D)の底面図はその構造例を示すもの
で、耐熱性陶器の皿10の底面裏側に塗布した抵抗体1
1からなる。
して、フェライト等の磁気損失材料や、黒鉛(グラファ
イト)、カーボンブラック、炭化珪素、あるいは金属粉
末等の比較的固有抵抗の小さい物質を塗料化し、電磁波
を通過させる耐熱ガラスや耐熱性陶器に塗布ないしこれ
らを蒸着したマイクロ波加熱用容器等が考案されてい
る。さらに、フェライト等の磁気損失材料をセラミック
に混合し、成形、焼成して製作された耐熱性陶器が電子
レンジ用こげ目皿として考案されている。図4(C)の
縦断面図および(D)の底面図はその構造例を示すもの
で、耐熱性陶器の皿10の底面裏側に塗布した抵抗体1
1からなる。
【0007】しかしこのような固有抵抗の小さい物質の
塗料を塗布したマイクロ波加熱用容器においては、ガラ
スや陶器10が割れやすく、さらに重量が重くなるとい
う問題点があった。
塗料を塗布したマイクロ波加熱用容器においては、ガラ
スや陶器10が割れやすく、さらに重量が重くなるとい
う問題点があった。
【0008】また、これら従来の調理器は、電子レンジ
の機種によっては調理具合にムラが生じ、良く調理され
る機種が限定され、調理効率の良い場所を選ぶ必要があ
った。
の機種によっては調理具合にムラが生じ、良く調理され
る機種が限定され、調理効率の良い場所を選ぶ必要があ
った。
【0009】本考案は、これらの問題点に鑑み、電子レ
ンジの機種における電磁界分布の違いによる調理具合の
ムラを解決し、電子レンジの機種による差を無くし、か
つ調理効率が良く、場所の選定の必要がない優れた電子
レンジ用発熱体および調理容器を提供することを目的と
する。
ンジの機種における電磁界分布の違いによる調理具合の
ムラを解決し、電子レンジの機種による差を無くし、か
つ調理効率が良く、場所の選定の必要がない優れた電子
レンジ用発熱体および調理容器を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案の電子レンジ用発
熱体は、フィルム状またはシート状をなす紙、プラスチ
ックまたはセラミックからなるサポータの面に、磁性体
粉末を混合した樹脂、ゴムまたはセラミックからなる磁
性体層を設けると共に、該磁性体層に、導電性粉末を絶
縁材に混合した抵抗体層を積層して構成したことを特徴
とする。また本考案の電子レンジ用調理容器は、調理容
器の底部に前記発熱体を配置したことを特徴とする。
熱体は、フィルム状またはシート状をなす紙、プラスチ
ックまたはセラミックからなるサポータの面に、磁性体
粉末を混合した樹脂、ゴムまたはセラミックからなる磁
性体層を設けると共に、該磁性体層に、導電性粉末を絶
縁材に混合した抵抗体層を積層して構成したことを特徴
とする。また本考案の電子レンジ用調理容器は、調理容
器の底部に前記発熱体を配置したことを特徴とする。
【0011】
【作用】本考案は、前記磁性体層および抵抗体層により
電磁界の電界成分および磁界成分の両成分を共にを強制
的に固定し、誘電損失および磁気損失により有効に発熱
をもたらすので、電子レンジの機種における電磁界分布
の違いから生じるポップポーン等の調理物の製造ムラを
無くすることができる。
電磁界の電界成分および磁界成分の両成分を共にを強制
的に固定し、誘電損失および磁気損失により有効に発熱
をもたらすので、電子レンジの機種における電磁界分布
の違いから生じるポップポーン等の調理物の製造ムラを
無くすることができる。
【0012】
【実施例】図1(A)は本考案による発熱体の比較例を
示す斜視図であり、磁気的損失材料でなる磁性体粉末を
絶縁体に混合してなる磁性体層(磁気的損失層)1a
を、絶縁体でなるサポータ3aに固着し、発熱体4aを
構成したものである。具体的には、外径61mmの円形
のシート状あるいはフィルム状をなす紙3aの全面に、
フェライト粉末をシリコーン樹脂に73wt%混合した
層1aを厚さ70μmにコーティングして熱硬化するこ
とにより、固着したものである。このようにして作成し
た円形の発熱体4aを、図3(A)のように、ポップコ
ーン用カップ5の底部上面に接着あるいは載置等により
配設し、豆16g、オイル6gを入れ、500Wの電子
レンジにて加熱を行なった。その結果、表1に対比して
示すように、発熱体4aが有る場合、発熱体無しの場合
に比較し、調理の終了時間が約40秒速くなり、ボリュ
ームにおいても約40%効率が高くなった。
示す斜視図であり、磁気的損失材料でなる磁性体粉末を
絶縁体に混合してなる磁性体層(磁気的損失層)1a
を、絶縁体でなるサポータ3aに固着し、発熱体4aを
構成したものである。具体的には、外径61mmの円形
のシート状あるいはフィルム状をなす紙3aの全面に、
フェライト粉末をシリコーン樹脂に73wt%混合した
層1aを厚さ70μmにコーティングして熱硬化するこ
とにより、固着したものである。このようにして作成し
た円形の発熱体4aを、図3(A)のように、ポップコ
ーン用カップ5の底部上面に接着あるいは載置等により
配設し、豆16g、オイル6gを入れ、500Wの電子
レンジにて加熱を行なった。その結果、表1に対比して
示すように、発熱体4aが有る場合、発熱体無しの場合
に比較し、調理の終了時間が約40秒速くなり、ボリュ
ームにおいても約40%効率が高くなった。
【0013】図1(B)は本考案の一実施例であり、前
記図1(A)と同様に紙3aに前記同様の厚さ、材質の
磁性体層1aをコーティングしたものと、アルミニウム
粉末をシリコン樹脂に23wt%混合した抵抗体層(電
気的損失層)2aを紙3bの全面に厚さ70μmにコー
ティングしたものとを、これらの層1a、2aどうしを
合わせて熱硬化させ、直径61mmの円形をなす発熱体
4bを作製したものである。
記図1(A)と同様に紙3aに前記同様の厚さ、材質の
磁性体層1aをコーティングしたものと、アルミニウム
粉末をシリコン樹脂に23wt%混合した抵抗体層(電
気的損失層)2aを紙3bの全面に厚さ70μmにコー
ティングしたものとを、これらの層1a、2aどうしを
合わせて熱硬化させ、直径61mmの円形をなす発熱体
4bを作製したものである。
【0014】このように作製した発熱体4bを、磁性体
層1aが抵抗体層2aの上になるように、図3(A)に
示したようにコップ5の底に置き、前記同様に、豆16
g、オイル6gを入れ、500Wの電子レンジにて加熱
を行なった。その結果、表2に対比して示すように、発
熱体4bが有る場合、発熱体無しの場合に比較し、調理
の終了時間が約50秒速くなり、ボリュームにおいても
約40%効率が高くなった。
層1aが抵抗体層2aの上になるように、図3(A)に
示したようにコップ5の底に置き、前記同様に、豆16
g、オイル6gを入れ、500Wの電子レンジにて加熱
を行なった。その結果、表2に対比して示すように、発
熱体4bが有る場合、発熱体無しの場合に比較し、調理
の終了時間が約50秒速くなり、ボリュームにおいても
約40%効率が高くなった。
【0015】図1(C)は図1(B)の変形例であり、
図の右側に示すように、図1(B)の場合と同じ組成で
なる抵抗体層2bを紙3b上における中央部を除いた領
域に外径60mm、内径30mmのドーナツ状にかつ前
記と同じ厚さにコーティングし、図の左側に示すよう
に、前記と同様の組成および厚さに紙3aにコーティン
グされた磁性体層1aに抵抗体層2bを合わせ、熱硬化
させて固着することにより、前記と同じ外径の発熱体4
cを作製したものである。
図の右側に示すように、図1(B)の場合と同じ組成で
なる抵抗体層2bを紙3b上における中央部を除いた領
域に外径60mm、内径30mmのドーナツ状にかつ前
記と同じ厚さにコーティングし、図の左側に示すよう
に、前記と同様の組成および厚さに紙3aにコーティン
グされた磁性体層1aに抵抗体層2bを合わせ、熱硬化
させて固着することにより、前記と同じ外径の発熱体4
cを作製したものである。
【0016】このように作製した発熱体4cを、図1
(B)の場合と同様にコップ5の底に置き、豆16g、
オイル6gを入れ、500Wの電子レンジにて加熱を行
なった。その結果、表3に対比して示すように、発熱体
4cが有る場合、発熱体無しの場合に比較し、調理の終
了時間が約80秒速くなり、ボリュームにおいても約5
0%効率が高くなった。
(B)の場合と同様にコップ5の底に置き、豆16g、
オイル6gを入れ、500Wの電子レンジにて加熱を行
なった。その結果、表3に対比して示すように、発熱体
4cが有る場合、発熱体無しの場合に比較し、調理の終
了時間が約80秒速くなり、ボリュームにおいても約5
0%効率が高くなった。
【0017】図2(A)も図1(B)の変形例であり、
図1(B)の場合と同じ組成でなる抵抗体層2cを、図
の右側に示すようにスパイラルに紙3bに前記と同じ厚
さにコーティングし、図の左側に示すように、前記と同
様の組成を有しかつ前記と同じ厚さに紙3aにコーティ
ングされた磁性体層1aに抵抗体層2cを合わせ、熱硬
化させて固着することにより、前記と同じ外径の発熱体
4dを作製したものである。
図1(B)の場合と同じ組成でなる抵抗体層2cを、図
の右側に示すようにスパイラルに紙3bに前記と同じ厚
さにコーティングし、図の左側に示すように、前記と同
様の組成を有しかつ前記と同じ厚さに紙3aにコーティ
ングされた磁性体層1aに抵抗体層2cを合わせ、熱硬
化させて固着することにより、前記と同じ外径の発熱体
4dを作製したものである。
【0018】このように作製した発熱体4dを、図1
(B)の場合と同様にコップ5の底に置き、豆16g、
オイル6gを入れ、500Wの電子レンジにて加熱を行
なった。その結果、表4に対比して示すように、発熱体
4dが有る場合、発熱体無しの場合に比較し、調理の終
了時間が約60秒速くなり、ボリュームにおいても約4
0%効率が高くなった。
(B)の場合と同様にコップ5の底に置き、豆16g、
オイル6gを入れ、500Wの電子レンジにて加熱を行
なった。その結果、表4に対比して示すように、発熱体
4dが有る場合、発熱体無しの場合に比較し、調理の終
了時間が約60秒速くなり、ボリュームにおいても約4
0%効率が高くなった。
【0019】また、図1(C)に示した発熱体4cを用
い、各種家庭用電子レンジ(500W〜650W)4種
類について発熱体4c有り、なしで前記と同様の豆を加
熱したところ、表5のような結果となり、発熱体4cが
有る場合、発熱体なしの場合に比較して各種家庭用電子
レンジにおける調理の終了時間のばらつきが少なく、か
つボリュームにおいても均等になるという結果が得られ
た。また、調理の終了時間は全体的におおよそ30〜6
0%効率が高いという結果が得られた。
い、各種家庭用電子レンジ(500W〜650W)4種
類について発熱体4c有り、なしで前記と同様の豆を加
熱したところ、表5のような結果となり、発熱体4cが
有る場合、発熱体なしの場合に比較して各種家庭用電子
レンジにおける調理の終了時間のばらつきが少なく、か
つボリュームにおいても均等になるという結果が得られ
た。また、調理の終了時間は全体的におおよそ30〜6
0%効率が高いという結果が得られた。
【0020】図1(C)に示した発熱体4cを用い、5
00Wの家庭用電子レンジにおいて、ターンテーブルの
中央、端および端と中央の中間にカップ5を置き、発熱
体4c有り、なしで前記と同様の豆を加熱したところ、
表6のような結果となり、発熱体4cが有る場合、発熱
体なしの場合に比較して各種家庭用電子レンジにおける
調理の終了時間のばらつきが少なく、かつボリュームに
おいても均等になるという結果が得られた。また、調理
の終了時間は全体的に約100秒速くなり、ボリューム
においても全体的に約50%効率が高くなるという結果
が得られた。
00Wの家庭用電子レンジにおいて、ターンテーブルの
中央、端および端と中央の中間にカップ5を置き、発熱
体4c有り、なしで前記と同様の豆を加熱したところ、
表6のような結果となり、発熱体4cが有る場合、発熱
体なしの場合に比較して各種家庭用電子レンジにおける
調理の終了時間のばらつきが少なく、かつボリュームに
おいても均等になるという結果が得られた。また、調理
の終了時間は全体的に約100秒速くなり、ボリューム
においても全体的に約50%効率が高くなるという結果
が得られた。
【0021】本考案を実施する場合、上記実施例以外に
種々の変更を加えることができる。例えば図2(B)〜
(D)に示すように、磁性体層をそれぞれドーナツ状1
b、スパイラル状1c、放射状1dに形成しても良く、
図2(E)に示すように、磁性体層1aに金属ないし極
めて抵抗を低い電気良導材20を固着したものを用いて
も良い。また、サポータ3a〜3cとしてフィルム状ま
たはシート状のプラスチックあるいはセラミックを用い
ても良い。また、発熱体4b〜4dの配設構造は、図3
(B)のように、カップ5の底部下面に、発熱体4aの
代わりに発熱体4b等を接着あるいは嵌着等により設け
ても良く、また、図3(C)のように、発熱体4aの代
わりに発熱体4b〜4d等に保護手段としての紙、プラ
スチックまたはセラミックでなるサポータ3dを配置し
た構造としても良い。また、本考案において、前記磁性
体層1a〜1dは、複素透磁率μが、実数部で1〜5、
虚数部で0.1〜3の値を有することが好ましく、前記
抵抗体層2a〜2cは、複素誘電率εが実数部で3〜5
00、虚数部で0.1〜500の値を有することが好ま
しい。
種々の変更を加えることができる。例えば図2(B)〜
(D)に示すように、磁性体層をそれぞれドーナツ状1
b、スパイラル状1c、放射状1dに形成しても良く、
図2(E)に示すように、磁性体層1aに金属ないし極
めて抵抗を低い電気良導材20を固着したものを用いて
も良い。また、サポータ3a〜3cとしてフィルム状ま
たはシート状のプラスチックあるいはセラミックを用い
ても良い。また、発熱体4b〜4dの配設構造は、図3
(B)のように、カップ5の底部下面に、発熱体4aの
代わりに発熱体4b等を接着あるいは嵌着等により設け
ても良く、また、図3(C)のように、発熱体4aの代
わりに発熱体4b〜4d等に保護手段としての紙、プラ
スチックまたはセラミックでなるサポータ3dを配置し
た構造としても良い。また、本考案において、前記磁性
体層1a〜1dは、複素透磁率μが、実数部で1〜5、
虚数部で0.1〜3の値を有することが好ましく、前記
抵抗体層2a〜2cは、複素誘電率εが実数部で3〜5
00、虚数部で0.1〜500の値を有することが好ま
しい。
【0022】
【0023】
【考案の効果】本考案によれば、磁界に有効な磁性体層
および該磁性体層に積層して電界に有効な抵抗体層を電
子レンジ用発熱体として設けることにより、調理物付近
の電磁界が強制的に調理容器に固定され、電磁レンジの
機種による電磁界分布の違いによる調理具合のムラを解
決し、電子レンジの機種による差を無くし、かつ調理効
率の良い場所の選定が必要ない優れた電子レンジ用発熱
体を提供することができる。また、発熱体保護用サポー
トの中央部を除いた周囲の領域に前記磁性体層または抵
抗体層を設けたので、調理効率をさらに高めることがで
きる。また、本考案の調理容器は、該発熱体を底部に設
けたので、電磁界の固定が調理物の近傍に有効に固定さ
れる。
および該磁性体層に積層して電界に有効な抵抗体層を電
子レンジ用発熱体として設けることにより、調理物付近
の電磁界が強制的に調理容器に固定され、電磁レンジの
機種による電磁界分布の違いによる調理具合のムラを解
決し、電子レンジの機種による差を無くし、かつ調理効
率の良い場所の選定が必要ない優れた電子レンジ用発熱
体を提供することができる。また、発熱体保護用サポー
トの中央部を除いた周囲の領域に前記磁性体層または抵
抗体層を設けたので、調理効率をさらに高めることがで
きる。また、本考案の調理容器は、該発熱体を底部に設
けたので、電磁界の固定が調理物の近傍に有効に固定さ
れる。
【0024】また、発熱体がフィルム状あるいはシート
状の紙、プラスチックまたはセラミックによって構成さ
れることから、軽量かつ安価であり、破損のおそれのな
い優れた電子レンジ用発熱体を提供することができる。
状の紙、プラスチックまたはセラミックによって構成さ
れることから、軽量かつ安価であり、破損のおそれのな
い優れた電子レンジ用発熱体を提供することができる。
【図1】(A)ないし(C)はそれぞれ本考案による発
熱体の比較例、実施例を示す斜視図である。
熱体の比較例、実施例を示す斜視図である。
【図2】(A)は本考案による発熱体の他の実施例を示
す斜視図、(B)ないし(D)は本考案による発熱体の
他の実施例を示す底面図、(E)は本考案による発熱体
の他の実施例を示す側面図である。
す斜視図、(B)ないし(D)は本考案による発熱体の
他の実施例を示す底面図、(E)は本考案による発熱体
の他の実施例を示す側面図である。
【図3】(A)ないし(C)は本考案による調理容器の
各実施例を示す縦断面図である。
各実施例を示す縦断面図である。
【図4】(A)ないし(C)は従来の調理容器の例を示
す縦断面図、(D)は(C)の底面図である。
す縦断面図、(D)は(C)の底面図である。
1a〜1d 磁性体層 2a〜2c 抵抗体層 3a〜3d サポータ 4a〜4d 発熱体 5 カップ 6 コーン 7 調理容器 8 コンセントレータ 9 共振器 10 皿 11 抵抗体 20 電気良導材
フロントページの続き (72)考案者 小森 敦史 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィ−ディ−ケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−96893(JP,A) 特開 昭63−96894(JP,A)
Claims (5)
- 【請求項1】フィルム状またはシート状をなす紙、プラ
スチックまたはセラミックからなるサポータの面に、磁
性体粉末を混合した樹脂、ゴムまたはセラミックからな
る磁性体層を設けると共に、導電性粉末を樹脂、ゴムま
たはセラミックに混合した抵抗体層を前記磁性体層に積
層して構成されることを特徴とする電子レンジ用発熱
体。 - 【請求項2】請求項1の電子レンジ用発熱体において、
前記磁性体層と抵抗体層との積層体を挟むように発熱体
の両面にサポータが設けられていることを特徴とする電
子レンジ用発熱体。 - 【請求項3】請求項1または2のいずれかの電子レンジ
用発熱体に、さらに紙またはプラスチックからなる発熱
体保護用サポートを組合わせてなることを特徴とする電
子レンジ用発熱体。 - 【請求項4】請求項1から3のいずれかの電子レンジ用
発熱体において、前記サポータの中央部を除いた周囲の
領域に前記磁性体層または抵抗体層を設けたことを特徴
とする電子レンジ用発熱体。 - 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかの電子レンジ
用発熱体を、調理容器の内側ないし外側の底部に配置し
たことを特徴とする電子レンジ用調理容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991023272U JP2564990Y2 (ja) | 1991-03-16 | 1991-03-16 | 電子レンジ用発熱体および調理容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991023272U JP2564990Y2 (ja) | 1991-03-16 | 1991-03-16 | 電子レンジ用発熱体および調理容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04112498U JPH04112498U (ja) | 1992-09-30 |
JP2564990Y2 true JP2564990Y2 (ja) | 1998-03-11 |
Family
ID=31908558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991023272U Expired - Lifetime JP2564990Y2 (ja) | 1991-03-16 | 1991-03-16 | 電子レンジ用発熱体および調理容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2564990Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013110095A (ja) * | 2011-10-27 | 2013-06-06 | Jfe Chemical Corp | マイクロ波吸収発熱体用粉末の製造方法およびマイクロ波吸収発熱体用粉末ならびにその粉末を用いたマイクロ波吸収発熱体 |
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1991
- 1991-03-16 JP JP1991023272U patent/JP2564990Y2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013110095A (ja) * | 2011-10-27 | 2013-06-06 | Jfe Chemical Corp | マイクロ波吸収発熱体用粉末の製造方法およびマイクロ波吸収発熱体用粉末ならびにその粉末を用いたマイクロ波吸収発熱体 |
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JPH04112498U (ja) | 1992-09-30 |
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