JPS6396893A - 天火器具を備えた電子レンジ調理用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高周波エネルギーを透過する材質を用いた適宜
形状の調理用容器の底形成部に調理する食品の種類に応
じて適宜厚さの間隙調整用覆い紙を設けた高温を放熱す
る天火器具を調理用容器の底形成部に重合せる天火器具
を備えた電子レンジ調理用容器で、この容器に食品をい
れて加熱すれば、天火器具が高温の放熱を繰返すので、
加熱調理機能のみならず、グリル機能をはたすものに改
良することを含めて諸性質が向上する天火器具を備えた
電子レンジ調理用容器に関するものである。

本発明は電子レンジ調理用天火器具に用いられている金
属蒸着層は電子レンジで調理するときに電子レンジから
発生するマイクロ波によって加熱されて蓄熱し直ちに放
熱する機能を果たすように働く。これまでの電子レンジ
調理においては、アルミニウム箔などの導電性の金属を
用いた器具を電子レンジ内に載置し調理することは望ま
しくないと考えられている。このような考えは、マイク
ロ波がアルミニウム箔などの導電性の金属を用いた器具
を貫通出来ずにそこから反射されてしまうので１反射の
弊害とスパークによる光と音の発生を回避する為である
。このような反射とスパークがあると、電子レンジ内で
調理されない部分が生じ、或いは電子レンジのマグネト
ロンという一種の真空管を損傷せしめることがある。ま
た、アルミニラムホイルのようなこれまでのホイル製品
はマイクロ波放射を受けたときに発熱せず、従って、こ
のようなアルミホイルは電子レンジで食品を効果的に加
熱する熱源としては不適当である。

然し乍ら、金属層が十分薄い場合は意外にもこの金属層
が電子レンジの機能を妨げず、反対にそこに入射するマ
イクロ波は完全には反射しないので電子レンジによって
非常に効率よく加熱されることが分かった。次ぎに、ス
パークの発生を防止するために金属層即ち相互に不連続
な小領域に分割された金属蒸着層の連続模様を設けた合
成樹脂フィルムの両面に調理する食品の種類に応じて、
適宜厚さの間隙調整用覆い紙を重合し熱硬化性接着剤な
どで接合すると前記の弊害も皆無となることが確認され
、電子レンジ内に食品の入った本発明品容器を置き、加
熱を開始した時には、金属層即ち相互に不連続な小領域
に分割された金属層の連続模様部が比較的高い温度に急
速に加熱する。

金属層によって蓄熱され直ちに放熱される熱は容器にい
れられた食品に作用して調理される。このような急速な
加熱作用は電子レンジ調理において著しい効果を奏する
。その上適宜厚さの間隙調整用覆い紙の厚さを食品の種
類によって変えることが出来るので、例えば、汁もの、
煮物、御飯、フライ物などによって加熱するものと、金
属蒸着層との距離を効果的な間隙とすることができる天
火器具を備えた電子レンジ調理用容器を提供することを
目的とするものである。

本発明の実施例を図面に従って説明すれば、高周波エネ
ルギーを透過する材質１例えば紙、耐熱合成樹脂フィル
ムなどを用いた中空なカップ形状（必要に応じて蓋付き
）の調理用容器１の底形成部２に、合成樹脂フィルム３
の片面或いは両面に相互に不連続な小領域に分割された
金属蒸着層４の連続模様を設け、この合成樹脂フィルム
３の両面に調理する食品の種類に応じて適宜厚さの間隙
調整用覆い紙５を重合し熱硬化性接着剤など６で接合せ
る天火器具７を重合して成るものである。

必要に応じて底形成部２の形状を底口部８形状などとす
ることができる。第１図にしめず調理用容器１の底形成
部は図面に示すごとく、底口部８の上げ底形状に形成さ
れているが、調理用容器１の断面がＵ字状や、底形成部
２が平板上であっても電子レンジの加熱効果に大きな変
わりはない。

本発明品の天火器具７に用いた間隙調整用覆い紙５の材
質としては難燃性、電気的性質がすぐれ経済的であるこ
とがのぞましい。その−例として用いた水酸化アルミニ
ウム混抄紙についてのべる。

この混抄紙は難燃性、電気的性質がすぐれ、かつ、強度
、耐水性などの諸性質が向上している。

セルロースパルプを主体とする通常の紙は燃焼しやすく
、かつ吸収性が大きいために高温度雰囲気電気絶縁性な
どの電気的性質の低下が著しい。

このため従来、ハロゲン化合物、アンチモン化合物リン
化合物などをセルロースパルプに混入して抄紙するか、
或いは抄紙後の紙をこれらの薬剤で処理することが試み
られている。然し乍らこれらの薬品は有毒性のものが多
く、かつ高価であるため実用的に問題がある。

一方、水酸化アルミニウム粉末６５〜９５重量％をセル
ロース繊維を主体とする繊維質物質５〜；３５重量％に
定着担持せしめたシート状材料が提案されている。この
混抄紙は難燃性や電気絶縁性において予期以上の性能を
有するが、強度などの機械的性質などにおいて必ずしも
十分でない。例えば、水酸化アルミニウム粉末７０重量
％とセルロースパルプ３０重量％とからなる混抄紙と、
セルロースパルプ１００重量％の紙とを同一条件で抄紙
して両者を比較すると、難燃性、電気的性質は当然水酸
化アルミニウム混抄紙がすぐれているが、強度などの機
械的性質は水酸化アルミニウム混抄紙の方がおどる。機
械的強度を必要としない用途にはこれで十分であるが、
本発明品や建材、オーバーレイ紙、樹脂含浸紙積層板の
基紙などに利用するには強度をさらに向上させることが
望ましい。

水酸化アルミニウム粉末１０〜９０重量％およびセルロ
ースパルプ９０〜１０重量％からなり、シランカップリ
ング剤で処理した水酸化アルミニウム混抄紙が、難燃性
や電気的性質にすぐれてぃるだけでなく、良好な機械的
性質をも有していることを見出して本発明品に使用した
のである・次ぎに、天火器具７の合成樹脂フィルム３の
片面或いは両面に相互に不連続な小領域に分割された金
属蒸着層４の連続模様の製造の一例について述べる。

合成樹脂フィルム面を水溶性樹脂で、このフィルム面が
水溶性樹脂で微小な間隙をもって隔てられた相互に不連
続な小領域に分割されるように被覆し、その上に全面に
金属蒸着層を形成し、ついで水洗いして前記水溶性樹脂
およびその上に位置する金属蒸着層を除去することによ
って、前記フィルム面上に相互に不連続な小領域に分割
された金属蒸着層４を形成する。必要に応じて合成樹脂
フィルム３の片面或いは両面に前記の相互に不連続な小
領域に分割された金属蒸着層４の連続模様を設ける。金
属蒸着層４の連続模様の分割された小領域の大きさはス
パークを防止する点からは２５ｍｒｒｆ以下、小領域の
面積の下限値はとくに制限されていないが、良好な効果
をうるためおよび小領域の形成のしやすさの点から４ｍ
ｍ以上とするのが好ましい。小領域の平面形状はすべて
同じにするのが製造上有利であるが、異なった形状を連
設してもよい。隣接する小領域間の間隙は０．１ｍｍ〜
２ｍｒｌの範囲とするのが好ましい。間隙が０．１ｍｍ
より小さいと製造時に間隙部分の蒸着金属を完全に除去
することができない。間隙が２ｍｍより大きいと効果が
十分でなくなる。

水溶性樹脂層の形成に用いる樹脂としてはポリビニルア
ルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルビドリドン
、ヒドロキシエチルセルロース。

ポリビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル−無
水マレイン酸共重合体、カゼイン、ニカワゼラチンなど
があげられる。これらの樹脂は必要に応じて体質顔料な
どの添加剤を配合して水溶液または溶剤溶液として用い
られる。水溶性樹脂のコーテング法はとくに制限されず
、シルクスクリーン、ロール捺染、グラビア印刷などの
適宜の方法によフて行えばよい。不連続な小領域に分割
された金属蒸着層４の連続模様は第１図乃至第２図に示
されるごとく水玉模様に限定されず、格子模様・三角状
および逆三角状の連続組合せなど適宜の形状で形成する
ことができる。

合成樹脂フィルム３としては、電子レンジにおける加熱
時に容易に変形しない程度の耐熱性を有する非水溶性の
ものであればとくに制限されずに用いられる。例えばポ
リエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネイトなどが
あげら九る。フィルムの厚さは０．００６ｍｍ〜２　ｍ
　ｍ程度の範囲から適宜選択される。合成樹脂フィルム
は透明でもよく、不透明であってもよい。

本発明品を使用しないで加熱したものと比較すると加熱
時間において２３％の時間短縮を得ることができた。そ
の効果の原因は、電子レンジにおいては一気に摂氏１０
０℃に温度が上昇する反面それ以上を従来期待出来にく
かったのであるが、本発明品を使用することによって天
火器具７から電子レンジの能力によって摂氏１３０℃〜
２００℃の放熱を繰り返して容器１の底形成部２を通じ
て食品に加熱することが可能となった。

即ち電子レンジと一般の加熱方法の違いを述べると摂氏
１００℃以上の光熱が出しにくい電子レンジは、焦げの
香ばしい香りが得られないため微妙に味わいに変化がで
る。食品の内側から暖める電子レンジでは焦げ目がつが
ない。焼き魚などには向かないというのは、よくいわれ
ることである。

だが、黒い焦げ目がつくまでいかなくても、焦げの成分
は微妙な味覚にかかわってくる。例えば、御飯はかまや
炊飯器で炊いた場合、見掛けは真っ白でつやつやしてい
ても、御飯粒の表面には焦げの匂い成分であるピラジン
という化学物質ができている。ピラジンはアミノ酸と糖
類がメイラード反応という化学反応を起こして合成され
るが、この反応は摂氏１００℃をこえた温度で起きやす
い。

電子レンジでは食品の内側からほぼ均等に温度が上がる
ため、御飯粒のような小さい体積では温度のむらは生じ
ない。電子レンジで御飯を炊いても、水の沸騰点である
摂氏１００℃以上に温度が上昇することはない。ところ
が炊飯器でじわじわ加熱する場合は局部的に摂氏１００
℃を超えることがある。この部分にピラジンがわずかな
がら生じ。

香気により微妙な味わいを添えるわけである。焦げ目の
問題の他には、甘みがでにくいといわれている。御飯に
限らずグラタン、焼き薯など澱粉が主体の料理では、舌
の上でほんのりと広がるあわい甘さが電子レンジでは出
しにくい。石焼き薯がおいしいのには理由がある。温度
上昇の速さの違いが甘さの差になる。澱粉は調理中に酵
素の働きで分解し、グルコース、麦芽糖などの糖類にな
る。

これが甘みの基である。化学反応の主役となる酵素はア
ミラーゼといい。温度が摂氏４０℃〜５０℃が最も働き
が活発になるという特徴をもつ。−気に摂氏１００℃ま
で温度が上昇する電子レンジは、この酵素の活性が高い
領域に温度がとどまっている時間が短い。ちゃんと焼け
ているのに甘みが足りないのは、酵素反応が不十分なた
めである。

これに反して石でじわじわ焼くと薯は十分に酵素が働く
ため糖分が沢山でき、甘くておいしい焼き薯ができるな
ど電子レンジで調理する方法に改良すべき点があった。

本発明は上述した従来技術における欠点を改良して、こ
の容器に食品をいれて加熱すれば、天火器具７が高温の
放熱を繰り返すので、加熱調理機能のみならず、グリル
機能を果たすものに改良することを含めて諸性質が向上
したので抜群の効果を奏するものである。特に第３図に
示すように間隙調整用覆い紙５の厚さによって食品に加
熱される温度を調整できる間隙調整用覆い紙５を設けた
ので食品の種類によって適当な厚さを設定することがで
きるので加熱食品のグルメ機能を十二分に発揮しておい
しい食品を提供することができる。

４、簡単な図面の説明 第１図は本発明の実施例の分解斜面図、第２図は同金属
蒸着層の連続模様平面図、第３図は同第１図Ａ−Ａ線拡
大断面図である。

１：　調理用容器 ２：　底形成部 ３：　合成樹脂フィルム ４：　相互に不連続な小領域に分割された金属蒸着層 ５：　間隙調整用覆い紙 ６：　熱硬化性接着剤 ７：　天火器具 ８：底四部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、高周波エネルギーを透過する材質を用いた適宜形状
   の調理用容器１の底形成部２に、合成樹脂フィルム３の
   片面或いは両面に相互に不連続な小領域に分割された金
   属蒸着層４の連続模様を設けこの合成樹脂フィルム３の
   両面に調理する食品の種類に応じて適宜厚さの間隙調整
   用覆い紙５を重合し熱硬化性接着剤など６で接合せる天
   火器具７を前記の底形成部２に重合して成ることを特徴
   とする天火器具を備えた電子レンジ調理用器具。