JP2564787Y2 - 電力増幅装置 - Google Patents

電力増幅装置

Info

Publication number
JP2564787Y2
JP2564787Y2 JP1923892U JP1923892U JP2564787Y2 JP 2564787 Y2 JP2564787 Y2 JP 2564787Y2 JP 1923892 U JP1923892 U JP 1923892U JP 1923892 U JP1923892 U JP 1923892U JP 2564787 Y2 JP2564787 Y2 JP 2564787Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
output
circuit
power
waveform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1923892U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0570017U (ja
Inventor
博亮 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
Priority to JP1923892U priority Critical patent/JP2564787Y2/ja
Publication of JPH0570017U publication Critical patent/JPH0570017U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2564787Y2 publication Critical patent/JP2564787Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電力増幅装置に係り、
特に、構造が簡単で消費電力の少ない電力増幅装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電力増幅装置は、オーディオ機
器等の各種の電気機器に使用されている。例えば図11
はオーディオ機器等に用いられるNチャネルパワーMO
S−FETによる増幅器を示し、このPWM電力増幅器
は、オペアンプ等を内蔵する三角波発生部2から出力さ
れた例えば500KHz程度のキャリア信号としての三
角波4を、PWM用コンパレータ6、抵抗R1〜R5、
コンデンサC1〜C3を適宜組み合わせてなるPWM変
調部5のPWM用コンパレータ6の+入力端子へ入力
し、このコンパレータ6へ入力した上記三角波4と上記
コンパレータ6の−入力端子へ入力したオーディオ入力
等のアナログの入力信号8とを比較し、入力信号8の振
幅に応じてパルス幅を変えるようにしてパルス幅変調を
行うようになっている。
【0003】そして、このコンパレータ6からの出力信
号は、パルス幅変調されたパルス入力信号として多数の
抵抗R6〜R13、コンデンサC5〜C10、トランジ
スタT1〜T8、ダイオードD1、D2、コイルL1等
を適宜組み合わせて形成した駆動回路10へ入力されて
上記トランジスタ内の電界効果トランジスタを駆動す
る。そして、この駆動回路10からの出力信号は、コイ
ルL2、L3、コンデンサC11、C12、抵抗R1
4、R15等を適宜組み合わせて形成したローパスフィ
ルタ12を介してスピーカ等の負荷へ供給されるように
なっている。
【0004】また、他の電力増幅装置としては、例えば
B級SEPP電力増幅器を正負可変電圧スイッチング電
源と組み合わせて供給電圧を出力電圧に合わせて変動さ
せることにより消電力化を図ったものが知られている。
すなわち、図12に示すようにNPNトランジスタT1
0とPNPトランジスタT12とを相互にエミッタ接続
すると共に両ベース間にダイオードD4、D6を直列接
続し、これらダイオードD4、D6間に入力信号8を印
加してエミッタ側からの出力信号を負荷抵抗RL へ供給
するように構成したSEPP出力回路を仮定するものと
する。一方のトランジスタT10に供給電圧VC を印加
すると出力電圧VE は図13に示すような波形を示す。
この場合、ある時刻tにおける損失(発熱)電力は(V
C −VE )×IC で表される。尚、IC はコレクタ電流
を示す。ここで供給電圧VC が図14中の波線で示すよ
うに出力電圧VE よりも僅かにその絶対値が大きくなる
ように変化したと仮定すると、時刻tにおける損失(発
熱)電力は(VC −VE )×IC で表される。ここでV
C −VE ≒0であるのでその損失電力もほぼゼロにな
り、高効率の増幅器を得ることが可能となる。
【0005】このような考案を基にして、図15に示す
ような正負可変電圧スイッチング電源を有するB級SE
PP電力増幅器が従来提案されている。図16はこの増
幅器におけるエミッタ電圧である出力電圧とコレクタ電
圧である供給電圧との波形を示すグラフである。すなわ
ち図12に示すように2つのトランジスタT10、T1
2のエミッタを相互に接続し、これらのベース間に2つ
のダイオードD4、D6を直列接続する。そして、一方
のトランジスタT10のコレクタに正電源の供給される
正側可変電圧スイッチング電源14を接続し、他方のト
ランジスタT12のコレクタに負電源の供給される負側
可変電圧スイッチング電源16を接続する。そして、両
トランジスタT10、T12のエミッタからの出力電圧
E を制御信号として上記2つのスイッチング電源1
4、16へ供給する。
【0006】この時、両トランジスタT10、T12の
エミッタ−コレクタ間の電圧、すなわち(VC −VE
が常に低い値(ほぼゼロ)をとるように両スイッチング
電源14、16の出力電圧+VC 、−VC を変化させる
ことにより、損失電力を少なくすることが可能となる。
すなわち、増幅器における発熱量は、トランジスタT1
0、T12のエミッタ−ベース間の電圧とその時のコレ
クタ電流の積を時間積分することによって表されるの
で、上述のように供給電圧を出力電圧の振幅に合わせて
リアルタイムで変化させることにより、不要な発熱量を
減少させて電力効率を向上させることができる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】ところで、図11に示
す従来の増幅器にあっては、高速電力スイッチングトー
テンポール出力を得ることが必要なばかりか、不要輻射
の発生を防止するために回路構成が複雑化し、全体的に
コストが高くなるという問題点があった。また、図8に
示す従来の増幅器にあっては、B級増幅器は効率が良好
でない上に、正側及び負側として2つの可変電圧スイッ
チング電源14、16を必要とし、コストの上昇を招来
していた。本考案は、以上のような問題点に着目し、こ
れを有効に解決すべく創案されたものである。本考案の
目的は、1つの可変電圧スイッチング電源回路を用いて
出力段に必要な最小限の電圧を供給し、消費電力を少な
くした電力増幅装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記問題点を
解決するために、入力信号を正側半サイクルと負側半サ
イクルとに分割して2つの変換波形信号を発生する波形
変換回路と、前記各変換波形信号を別個に増幅するため
の2つの電力増幅器を有する電力増幅回路と、前記2つ
の電力増幅器の出力段に必要な電圧を可変的に供給する
可変電圧スイッチング電源回路とを備えるようにしたも
のである。
【0009】
【作用】本考案は、以上のように構成したので、波形変
換回路は入力信号を正側半サイクルと負側半サイクルと
に分割して2つの変換波形信号を発生し、これら2つの
変換波形信号は電力増幅回路内の別個に動作する2つの
電力増幅器にて増幅されて合成信号が出力される。この
際、可変電圧スイッチング電源回路は、例えば出力信号
に基づいて制御され、上記2つの電力増幅器の出力段に
必要な最小限の電圧をトレースする様に供給電圧を電力
増幅器に印加する。これにより、消費電力を大幅に削減
することが可能となる。
【0010】
【実施例】以下に、本考案に係る電力増幅装置の一実施
例を添付図面に基づいて詳述する。まず、本考案は図1
5に示す従来装置を改良したものであり、1つの可変電
圧スイッチング電源回路により負荷の極性を切り換え
て、等価的に交流信号を増幅できるようにしたものであ
る。本考案の説明に先立って1つのスイッチング電源回
路により負荷に正負両方向の電圧を発生させる原理につ
いて説明する。
【0011】一般的には、1つの正側スイッチング電源
だけでは、正側と負側の両方の出力段トランジスタのエ
ミッタ−コレクタ間の電圧制御を行うことは、通常の電
力増幅器の様にある基準電圧(通常はGND)との間に
信号波形を発生させる方式では不可能である。その理由
は、正電圧側出力トランジスタ及び負電圧側出力トラン
ジスタは必ず基準電圧を中心として動作し、同時に正電
圧側出力トランジスタと負電圧側出力トランジスタの2
つのエミッタ−コレクタ間電圧が存在するため、1つの
スイッチング電源では、この両方を制御することができ
ないからである。
【0012】そこで、本考案では、この基準電圧を回路
内部で最も低い電圧とし、必然的に負側電圧は出力でき
なくなるので、負側電圧を発生させたい時には図2及び
図3に示すように負荷の極性を切り換えることにより、
等価的に交流信号を増幅出力し得るようになっている。
すなわち、出力トランジスタ14のエミッタに接続した
負荷抵抗RL に正方向に電圧を発生させる場合には図2
(A)に示すように負荷抵抗RL の+側をエミッタに接
続し、これに対して負方向に電圧を発生させる場合には
負荷抵抗の−側をエミッタに接続するように負荷抵抗の
極性を入れ換える。図3は負荷抵抗RL の前段に切り換
えスイッチ18を設けてこのスイッチ18を操作するこ
とにより負荷抵抗RL に正負両方向の電圧を発生させる
場合を示す。この場合には、入力信号8の負側半サイク
ルを正側に変換して変換波形信号20を形成し、この変
換波形信号20を出力トランジスタ14のベースへ印加
する。
【0013】これによれば発熱に係る出力トランジスタ
は1つであり、そのためトランジスタのエミッタ−コレ
クタ間電圧も1つしか存在しないので1つのスイッチン
グ電源によりこれを制御することが可能となる。実際に
は、リレー等により負荷抵抗RL の極性を高速で切り換
えることは不可能であるために、図4に示す様な回路と
なり、その時の波形を図5に示す。すなわち正出力時に
はトランジスタT16,T22がオンしてトランジスタ
T18,T20がオフとなり、逆に負出力時にはトラン
ジスタT18,T20がオンしてトランジスタT16,
T22がオフとなる。そして、正負側の各トランジスタ
T16、T20のコレクタに+電源を供給し、正側のト
ランジスタT16のベースに図5(A)に示すような入
力信号8から正側半サイクルのみを取り出した変換波形
信号20を印加すると共に負側のトランジスタT20の
ベースに入力信号8から負側半サイクルのみを反転させ
て取り出した変換波形信号22を印加する。図5(B)
及び図5(C)は、それぞれ図4中のポイントB、Cの
電圧波形を示す。
【0014】そして、正側の他方のトランジスタT18
は負出力時に短絡又は十分低い電圧にしておき、負側の
他方のトランジスタT22は正出力時に短絡又は十分低
い電圧にしておく。この結果、負荷抵抗RL の両端の電
圧波形は図5(D)のようになる。このように入力信号
8の正、負により駆動するトランジスタが2つのトラン
ジスタT16、T20間を切り換わるが、これは極性切
り換えのためであり、生ずる発熱等に対する考え方は図
3において説明したと同様である。この様に構成された
出力段は、動作波形及び概念は全く異なるが、一般的な
BTL出力回路と略同一のものである。
【0015】以上のような原理を基にして本考案の電力
増幅装置は構成される。図1は本考案に係る電力増幅装
置の一実施例を示す概略構成図、図6は波形変換回路を
示す構成図、図7は図6に示す回路中の電圧の波形図、
図8は電力増幅回路を示す構成図、図9は可変電圧スイ
ッチング電源回路を示す構成図、図10は図8に示す回
路中の電圧の波形図である。図示するようにこの電力増
幅装置は、入力信号8を正側半サイクルと負側半サイク
ルとに分割して2つの変換波形信号20、22を発生す
る波形変換回路24と、上記各変換波形信号20、22
を別個に増幅するための2つの電力増幅器26、28を
有する電力増幅回路30と、上記2つの電力増幅器2
6、28の出力段に必要な電圧を可変的に供給する可変
電圧スイッチング電源回路32とにより主に構成されて
おり、上記電力増幅器26、28の出力をスピーカ等の
負荷抵抗RL に接続している。
【0016】電力増幅回路は、直流域まで増幅できる一
般的なDCアンプを用いることにより従来技術で十分な
性能が得られるが、波形変換の品位により出力端で波形
合成した時の出力歪率が決定づけられるため、波形変換
回路24の構成は重要である。特に、半波検波回路はオ
ペアンプをダイオードに組み合わせた、いわゆる理想検
波回路でも検波歪があるため、これを正側、負側に2組
設けた回路構成では出力歪率を下げることは非常に難し
い。そこで、本考案においては検波歪も含めて入力信号
との差をとることにより解決している。すなわち、後述
するようにそれぞれの電力増幅器は検波歪も含めた半サ
イクル信号を増幅するが、予め入力信号との差をとって
いるために、出力端で和をとったときの信号波形は元に
戻るのである。
【0017】具体的には、まず、上記波形変換回路24
は図6に示すように、例えばICよりなる4つのオペア
ンプ32、34、36、38を有しており、各オペアン
プはそれぞれ検波機能、バッファ機能、減算機能、反転
機能を表すように動作する。尚、図6中の各ポイント
A、B、C、Dの電圧波形はそれぞれ図7(A)、
(B)、(C)、(D)に示される。すなわち、検波機
能を有するオペアンプ32の−入力端子は例えば10K
Ωの抵抗R16を介して入力信号8側へ接続され、+入
力端子には第1バイアス電圧が印加されて入力信号8の
負側半サイクルを検波して反転するように構成されてい
る。また、このオペアンプ32の出力には順方向に向け
られたダイオードD8が接続され、このダイオードD8
の出力はバッファ機能を有するオペアンプ34の+入力
端子へ接続されると共に例えば10KΩの抵抗R18を
介して前記オペアンプ32の−入力端子へ帰還されてい
る。
【0018】また、このオペアンプ32の出力側と−入
力端子との間には出力側を逆方向に向けたダイオードD
10が接続されている。そして、上記オペアンプ34の
出力側はこの−入力端子へ接続されてバッファ機能を示
すように構成される。また、このオペアンプ34の出力
側は、直列接続された例えば10KΩの2つの抵抗R2
0、R22を介して入力信号8側へ接続されている。一
方、オペアンプ36の+入力端子は第1バイアスへ接続
されると共に−入力端子は上記抵抗R20、R22間に
接続されており、上記オペアンプ34からの出力Xを入
力信号8から減算するように構成されている。このオペ
アンプ36の出力は、例えば10KΩの抵抗R26を介
してこの−入力端子へ帰還されると共に例えば10KΩ
の抵抗R28を介してオペアンプ38の−入力端子へ接
続されている。そして、このオペアンプ38の+入力端
子には第1バイアス電圧が印加されており、信号を反転
し得るように構成されている。また、このオペアンプ3
8の出力Y側は、例えば10KΩの抵抗R30を介して
−入力端子へ帰還されている。
【0019】そして、上記波形変換回路24からの出力
X、Yは図8に示す電力増幅回路30へ入力される。こ
の電力増幅回路30は、2つの例えばオペアンプよりな
る電力増幅器26、28(図1参照)を有しており、一
方の電力増幅器26は図4で示したようにエミッタとコ
レクタが接続されたトランジスタT20、T22を有
し、他方の電力増幅器28はトランジスタT16、T1
8を有している。上記一方のトランジスタT20のベー
スは電力増幅器26の+入力端子を介して出力X側へ接
続され、他方のトランジスタT22のベースは−入力端
子及び抵抗32を介して第2バイアス電圧側へ接続され
ている。そして、この電力増幅器26の出力側には負荷
抵抗RL が接続されると共に抵抗R34を介して−入力
端子へ帰還されている。
【0020】また、上記一方のトランジスタT16のベ
ースは電力増幅器28の+入力端子を介して出力Y側へ
接続され、他方のトランジスタT18のベースは、−入
力端子及び抵抗36を介して第2バイアス電圧側へ接続
されている。そして、この電力増幅器28の出力側には
負荷抵抗RL が接続されると共に抵抗R38を介して−
入力端子へ帰還されている。また、第2バイアス電圧は
コンデンサC14を介してアースされている。これら両
電力増幅器26、28は、可変電圧スイッチング電源回
路32側から受ける必要最小限の供給電圧により動作す
るように構成されている。そして、両電力増幅器26、
28の出力側には、それぞれ順方向になされたダイオー
ドD12、D14が接続されており、これらダイオード
D12、D14はその出力が結合して合成され、制御信
号40として図9にも示すように可変電圧スイッチング
電源回路32の制御部42へ供給される。
【0021】一方、上記制御部42は、電圧差増幅用の
オペアンプ44とPWM(パルス幅変調)用コンパレー
タ46を有しており、上記オペアンプ44の−入力端子
は抵抗R40を介して制御信号40側が接続されてお
り、この+入力端子はフィードバックをかけるために、
前記電力増幅器26、28へ供給する供給電圧側に2つ
のダイオードD16、D18を介して接続されていると
共に抵抗R42を介してアースされている。
【0022】上記ダイオードD16、D18及び抵抗R
42により、直流レベルシフト部を構成し、電源部の出
力電圧に対して例えば約1.2Vだけ低い値が上記アン
プ44へ入力され、この電圧差約1.2Vが前記電力増
幅器26、28の出力側トランジスタT16、T20の
エミッタ−コレクタ間の電圧差となる。この値は、電源
部のタイムラグと、上記出力側トランジスタT16、T
20の最低限のエミッタ−コレクタ間の電圧を見込んだ
値である。このオペアンプ44の出力側は上記コンパレ
ータ46の+入力端子へ接続されると共に抵抗R44を
介してオペアンプ44の−入力端子へ接続されている。
従って、この抵抗R44と抵抗R40の比によりこのオ
ペアンプ44のゲインが決定される。また、抵抗R40
の制御信号入力側は抵抗R48及び初期電圧設定用の可
変抵抗R50を順次介してアースされている。
【0023】一方、上記PWM用コンパレータ46の−
入力端子には、抵抗R52を介してバイアス電圧が印加
されると共にコンデンサC18を介して、例えば数10
KHz〜100KHz程度で振幅が1V程度の三角波信
号が入力されており、オペアンプ44からの出力信号を
PWM変調するように構成されている。このコンパレー
タ46の出力は、駆動部48のFETドライブ用の電流
バッファアンプとして構成されるエミッタ同士の結合さ
れたNPNトランジスタT24とPNPトランジスタT
26のベースへ接続されている。この一方のトランジス
タT24のコレクタは、例えば12〜16V程度の入力
電源へ接続されていると共にこのコレクタとベースとの
間にはPWMコンパレータ46がオープンコレクタ出力
の場合に必要となる抵抗R52が接続されている。
【0024】この駆動部48は、ソースが上記入力電源
へ接続され、ドレインがコイルL6を介して前記電力増
幅器26、28側へ接続されたPチャネルパワーMOS
−FET T26を有しており、このゲートに上記トラ
ンジスタT24、T26のエミッタを接続することによ
り、上記電力増幅器26、28の出力段に必要とする最
小限の電圧を前記制御信号に基づいてトレースする様に
供給電圧を制御し得るように構成されている。また、上
記FET T26のソース側はコンデンサC20を介し
てアースされると共にドイン側は逆方向になされたダイ
オード22を介してアースされている。更に、コイルL
6の出力側もコンデンサC22を介してアースされてい
る。
【0025】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。まず、図1の回路中の主要ポイ
ントA〜Eにおける電圧波形は図10のように示され
る。すなわち、波形変換回路24の前段であるポイント
Aの電圧波形は図10(A)に示され、一方の電力増幅
器26の前段であるポイントBの電圧波形は図10
(B)に示され、他方の電力増幅器28の前段であるポ
イントCの電圧波形は図10(C)に示され、可変電圧
スイッチング電源回路32の出力側であるポイントDの
電圧波形は図10(D)の実線D1で示され、電力増幅
回路30の出力側であるポイントE及びポイントFの合
成電圧波形は図10(D)の波線D2で示され、負荷抵
抗RL の両端の電圧波形は図10(E)の実線で示さ
れ、波線はその時の供給電圧(D1に対応する)を示
す。
【0026】図6に示すような波形変換回路24へ入力
された入力信号8は、2つに分割されて、一方のオペア
ンプ32、34の作用により入力信号の負側半サイクル
に対応した部分を正側に反転させて変換波形信号22
(図10(B))を発生し、他方のオペアンプ36、3
8の作用により入力信号の正側半サイクルに対応した部
分のみを取り出した変換波形信号20(図10(C))
を発生する。これら両変換波形信号20、22は図8に
も示す電力増幅回路30のそれぞれの電力増幅器28、
26へ導入される。各電力増幅器26、28は可変電圧
スイッチング電源回路32からの供給電圧(図10
(D)のD1)によって駆動する。具体的には、正出力
時にはトランジスタT16,T22がオンしてトランジ
スタT18,T20がオフとなり、逆に負出力時にはト
ランジスタT18,T20がオンしてトランジスタT1
6,T22がオフとなり、結果的に出力側のポイント
E、Fの合成電圧波形は図10(D)の波形D2のよう
になりこの合成出力は図9に示すような可変電圧スイッ
チング電源回路32へ制御信号40として供給される。
尚、上記合成出力に換えて前記波形変換回路24の両出
力を合成してこれを制御信号40として用いるようにし
てもよい。
【0027】また、上記ポイントE、Fの出力電圧はス
ピーカのごとき負荷抵抗RL にて加算されて元の信号波
形に組み上げられ、従って、両端の電圧波形は図10
(E)中の実線で示すような波形となる。一方、上記制
御信号40を受けてこの可変電圧スイッチング電源回路
32の制御部42は駆動部48のPチャネルパワーMO
S−FET T26を制御して上記電力増幅回路30へ
供給電圧が印加される。この時、制御部42は、上記電
力増幅器26、28の出力段に必要な最小限の電圧をト
レースするように、すなわち電力増幅器26、28の出
力側のトランジスタT20、T16のエミッタ−コレク
タ間電圧が小さな値、例えば1.2Vで常に一定となる
ように供給電圧(図10(D)のD1)を制御する。
【0028】この時のエミッタ−コレクタ間の電圧差は
図10(D)中のV0で表され、発熱量等はこの電圧差
V0とコレクタ電流の積の時間積分によって表されるこ
とになる。従って、出力側トランジスタのエミッタ−コ
レクタ間の電圧が常に必要最小限の電圧となるように、
供給電圧を出力電圧の振幅に合わせてリアルタイムで変
化させることができるので、発熱量を大幅に削減するこ
とができ、電力効率を向上させることができる。また、
電力増幅器26、28は、検波歪も含めた半サイクル信
号を増幅しているが、これら半サイクル信号を発生する
ときに波形変換回路24にて片側半サイクル出力を入力
信号から減算して残りの半サイクル信号を発生させるよ
うにしているので、出力端でこれらの和をとった時に信
号波形は元に戻ることになり、従って、出力歪率を大幅
に下げることができる。
【0029】
【考案の効果】以上説明したように、本考案に係る電力
増幅装置によれば次のような優れた作用効果を発揮する
ことができる。装置を構成する部品点数が少なくなり、
コストを大幅に削減することができるのみならず、省ス
ペース化にも寄与することができ、回路設計も容易化す
ることができる。また、スイッチング周波数を下げても
出力歪等が増大することをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る電力増幅装置の一実施例を示す概
略構成図である。
【図2】図1に示す負荷抵抗に正負両方向の電圧を発生
させる回路を説明するための説明図である。
【図3】図2に示す回路に切り換えスイッチを加えた場
合の動作を示す説明図である。
【図4】図1に示す電力増幅器の実際の出力段を示す基
本回路である。
【図5】図4に示す回路中の電圧波形を示す波形図であ
る。
【図6】図1に示す波形変換回路を示す構成図である。
【図7】図6に示す回路中の電圧波形を示す波形図であ
る。
【図8】図1に示す電力増幅回路を示す構成図である。
【図9】図1に示す可変電圧スイッチング電源回路を示
す構成図である。
【図10】図1に示す回路中の電圧波形を示す構成図で
ある。
【図11】従来のNチャネルパワーMOS−FETを用
いた増幅器を示す回路図である。
【図12】SEPP出力段の回路を示す回路図である。
【図13】図12に示す回路中の電圧波形を示す波形図
である。
【図14】回路中の損失電力を説明するための説明図で
ある。
【図15】従来の可変電圧スイッチング電源を有するB
級SEPP電力増幅器を示す回路構成図である。
【図16】図15に示す回路中の電圧波形を示す波形図
である。
【符号の説明】 8…入力信号、20,22…変換波形信号、24…波形
変換回路、26,28…電力増幅器、30…電力増幅回
路、32…可変電圧スイッチング電源回路、40…制御
信号、42…制御部、48…駆動部、RL …負荷抵抗、
T16,T18,T20,T22…トランジスタ。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を正側半サイクルと負側半サ
    イクルとに分割して2つの変換波形信号を発生する波形
    変換回路と、前記各変換波形信号を別個に増幅するため
    の2つの電力増幅器を有する電力増幅回路と、前記2つ
    の電力増幅器の出力段に必要な電圧を可変的に供給する
    可変電圧スイッチング電源回路とを備えたことを特徴と
    する電力増幅装置。
JP1923892U 1992-02-29 1992-02-29 電力増幅装置 Expired - Lifetime JP2564787Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1923892U JP2564787Y2 (ja) 1992-02-29 1992-02-29 電力増幅装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1923892U JP2564787Y2 (ja) 1992-02-29 1992-02-29 電力増幅装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0570017U JPH0570017U (ja) 1993-09-21
JP2564787Y2 true JP2564787Y2 (ja) 1998-03-09

Family

ID=11993818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1923892U Expired - Lifetime JP2564787Y2 (ja) 1992-02-29 1992-02-29 電力増幅装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2564787Y2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7439713B2 (en) * 2006-09-20 2008-10-21 Pratt & Whitney Canada Corp. Modulation control of power generation system
JP2011135224A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Yamaha Corp 電力増幅回路
US8823343B2 (en) 2009-12-22 2014-09-02 Yamaha Corporation Power amplifying circuit, DC-DC converter, peak holding circuit, and output voltage control circuit including the peak holding circuit
JP6318780B2 (ja) * 2014-04-01 2018-05-09 オンキヨー株式会社 過電流検出回路及びスイッチングアンプ
JP6780485B2 (ja) * 2016-12-13 2020-11-04 コニカミノルタ株式会社 超音波探触子ユニットおよび超音波診断装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0570017U (ja) 1993-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4072765B2 (ja) 電力増幅回路
US6175272B1 (en) Pulse—width modulation system
US6166596A (en) High efficiency power amplifying apparatus with phase compensation circuit
US5898340A (en) High power efficiency audio amplifier with digital audio and volume inputs
EP0618673B1 (en) A differential amplification circuit wherein a DC level at an output terminal is automatically adjusted
US7944297B2 (en) Class D amplifier
KR100520330B1 (ko) 스위칭 증폭기 및 신호 증폭 방법
EP1578011A4 (en) POWER AMPLIFICATION APPARATUS
JP2564787Y2 (ja) 電力増幅装置
JP3132280B2 (ja) D級電力増幅器
US7116168B2 (en) Power multiplier system and method
KR100499850B1 (ko) 전력증폭장치
JPH10150329A (ja) D級電力増幅器
JP3847628B2 (ja) 低電圧駆動回路及び方法
JP3163408B2 (ja) オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置
JP3223048B2 (ja) オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置
JP2004056211A (ja) 半導体装置およびd級増幅器
JPH10164385A (ja) 垂直出力回路
US7161519B2 (en) PWM modulation circuit and class D amplifier using such PWM modulation circuit
JPH08222976A (ja) オーディオ信号増幅装置
JP2002314351A (ja) 電子回路装置及びこれを使用したスィチング回路装置
US6992607B2 (en) Speech synthesizer
JPH06152268A (ja) スイッチングアンプ
JP2839558B2 (ja) Pwm駆動回路
JPS587727Y2 (ja) Am↓−ssb送信出力回路