JPH0570017U - 電力増幅装置 - Google Patents

電力増幅装置

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JPH0570017U
JPH0570017U JP1923892U JP1923892U JPH0570017U JP H0570017 U JPH0570017 U JP H0570017U JP 1923892 U JP1923892 U JP 1923892U JP 1923892 U JP1923892 U JP 1923892U JP H0570017 U JPH0570017 U JP H0570017U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1つの可変電圧スイッチング電源回路を用い
て出力段に必要な最小限の電圧を供給する。 【構成】 電力増幅装置において、波形変換回路24は
入力信号8の正側半サイクルと負側半サイクルとに分割
して2つの変換波形信号20、22を発生し、これら変
換波形信号20、22はそれぞれ電力増幅回路30の電
力増幅器28、26へ入力されて増幅される。この時、
可変電圧スイッチング電源回路32は、例えば上記電力
増幅器26、28の両出力を合成した信号に基づいて、
電力増幅器の出力段に必要な最小限の電圧をトレースす
るように供給電圧を制御する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、電力増幅装置に係り、特に、構造が簡単で消費電力の少ない電力増 幅装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電力増幅装置は、オーディオ機器等の各種の電気機器に使用されてい る。 例えば図11はオーディオ機器等に用いられるNチャネルパワーMOS−FE Tによる増幅器を示し、このPWM電力増幅器は、オペアンプ等を内蔵する三角 波発生部2から出力された例えば500KHz程度のキャリア信号としての三角 波4を、PWM用コンパレータ6、抵抗R1〜R5、コンデンサC1〜C3を適 宜組み合わせてなるPWM変調部5のPWM用コンパレータ6の+入力端子へ入 力し、このコンパレータ6へ入力した上記三角波4と上記コンパレータ6の−入 力端子へ入力したオーディオ入力等のアナログの入力信号8とを比較し、入力信 号8の振幅に応じてパルス幅を変えるようにしてパルス幅変調を行うようになっ ている。
【0003】 そして、このコンパレータ6からの出力信号は、パルス幅変調されたパルス入 力信号として多数の抵抗R6〜R13、コンデンサC5〜C10、トランジスタ T1〜T8、ダイオードD1、D2、コイルL1等を適宜組み合わせて形成した 駆動回路10へ入力されて上記トランジスタ内の電界効果トランジスタを駆動す る。そして、この駆動回路10からの出力信号は、コイルL2、L3、コンデン サC11、C12、抵抗R14、R15等を適宜組み合わせて形成したローパス フィルタ12を介してスピーカ等の負荷へ供給されるようになっている。
【0004】 また、他の電力増幅装置としては、例えばB級SEPP電力増幅器を正負可変 電圧スイッチング電源と組み合わせて供給電圧を出力電圧に合わせて変動させる ことにより消電力化を図ったものが知られている。すなわち、図12に示すよう にNPNトランジスタT10とPNPトランジスタT12とを相互にエミッタ接 続すると共に両ベース間にダイオードD4、D6を直列接続し、これらダイオー ドD4、D6間に入力信号8を印加してエミッタ側からの出力信号を負荷抵抗R L へ供給するように構成したSEPP出力回路を仮定するものとする。 一方のトランジスタT10に供給電圧VC を印加すると出力電圧VE は図13 に示すような波形を示す。 この場合、ある時刻tにおける損失(発熱)電力は(VC −VE )×IC で表 される。尚、IC はコレクタ電流を示す。ここで供給電圧VC が図14中の波線 で示すように出力電圧VE よりも僅かにその絶対値が大きくなるように変化した と仮定すると、時刻tにおける損失(発熱)電力は(VC −VE )×IC で表さ れる。ここでVC −VE ≒0であるのでその損失電力もほぼゼロになり、高効率 の増幅器を得ることが可能となる。
【0005】 このような考案を基にして、図15に示すような正負可変電圧スイッチング電 源を有するB級SEPP電力増幅器が従来提案されている。図16はこの増幅器 におけるエミッタ電圧である出力電圧とコレクタ電圧である供給電圧との波形を 示すグラフである。 すなわち図12に示すように2つのトランジスタT10、T12のエミッタを 相互に接続し、これらのベース間に2つのダイオードD4、D6を直列接続する 。 そして、一方のトランジスタT10のコレクタに正電源の供給される正側可変 電圧スイッチング電源14を接続し、他方のトランジスタT12のコレクタに負 電源の供給される負側可変電圧スイッチング電源16を接続する。そして、両ト ランジスタT10、T12のエミッタからの出力電圧VE を制御信号として上記 2つのスイッチング電源14、16へ供給する。
【0006】 この時、両トランジスタT10、T12のエミッタ−コレクタ間の電圧、すな わち(VC −VE )が常に低い値(ほぼゼロ)をとるように両スイッチング電源 14、16の出力電圧+VC 、−VC を変化させることにより、損失電力を少な くすることが可能となる。すなわち、増幅器における発熱量は、トランジスタT 10、T12のエミッタ−ベース間の電圧とその時のコレクタ電流の積を時間積 分することによって表されるので、上述のように供給電圧を出力電圧の振幅に合 わせてリアルタイムで変化させることにより、不要な発熱量を減少させて電力効 率を向上させることができる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、図11に示す従来の増幅器にあっては、高速電力スイッチングトー テンポール出力を得ることが必要なばかりか、不要輻射の発生を防止するために 回路構成が複雑化し、全体的にコストが高くなるという問題点があった。 また、図8に示す従来の増幅器にあっては、B級増幅器は効率が良好でない上 に、正側及び負側として2つの可変電圧スイッチング電源14、16を必要とし 、コストの上昇を招来していた。 本考案は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案された ものである。本考案の目的は、1つの可変電圧スイッチング電源回路を用いて出 力段に必要な最小限の電圧を供給し、消費電力を少なくした電力増幅装置を提供 することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記問題点を解決するために、入力信号を正側半サイクルと負側半 サイクルとに分割して2つの変換波形信号を発生する波形変換回路と、前記各変 換波形信号を別個に増幅するための2つの電力増幅器を有する電力増幅回路と、 前記2つの電力増幅器の出力段に必要な電圧を可変的に供給する可変電圧スイッ チング電源回路とを備えるようにしたものである。
【0009】
【作用】
本考案は、以上のように構成したので、波形変換回路は入力信号を正側半サイ クルと負側半サイクルとに分割して2つの変換波形信号を発生し、これら2つの 変換波形信号は電力増幅回路内の別個に動作する2つの電力増幅器にて増幅され て合成信号が出力される。この際、可変電圧スイッチング電源回路は、例えば出 力信号に基づいて制御され、上記2つの電力増幅器の出力段に必要な最小限の電 圧をトレースする様に供給電圧を電力増幅器に印加する。これにより、消費電力 を大幅に削減することが可能となる。
【0010】
【実施例】
以下に、本考案に係る電力増幅装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する 。 まず、本考案は図15に示す従来装置を改良したものであり、1つの可変電圧 スイッチング電源回路により負荷の極性を切り換えて、等価的に交流信号を増幅 できるようにしたものである。 本考案の説明に先立って1つのスイッチング電源回路により負荷に正負両方向 の電圧を発生させる原理について説明する。
【0011】 一般的には、1つの正側スイッチング電源だけでは、正側と負側の両方の出力 段トランジスタのエミッタ−コレクタ間の電圧制御を行うことは、通常の電力増 幅器の様にある基準電圧(通常はGND)との間に信号波形を発生させる方式で は不可能である。その理由は、正電圧側出力トランジスタ及び負電圧側出力トラ ンジスタは必ず基準電圧を中心として動作し、同時に正電圧側出力トランジスタ と負電圧側出力トランジスタの2つのエミッタ−コレクタ間電圧が存在するため 、1つのスイッチング電源では、この両方を制御することができないからである 。
【0012】 そこで、本考案では、この基準電圧を回路内部で最も低い電圧とし、必然的に 負側電圧は出力できなくなるので、負側電圧を発生させたい時には図2及び図3 に示すように負荷の極性を切り換えることにより、等価的に交流信号を増幅出力 し得るようになっている。すなわち、出力トランジスタ14のエミッタに接続し た負荷抵抗RL に正方向に電圧を発生させる場合には図2(A)に示すように負 荷抵抗RL の+側をエミッタに接続し、これに対して負方向に電圧を発生させる 場合には負荷抵抗の−側をエミッタに接続するように負荷抵抗の極性を入れ換え る。図3は負荷抵抗RL の前段に切り換えスイッチ18を設けてこのスイッチ1 8を操作することにより負荷抵抗RL に正負両方向の電圧を発生させる場合を示 す。この場合には、入力信号8の負側半サイクルを正側に変換して変換波形信号 20を形成し、この変換波形信号20を出力トランジスタ14のベースへ印加す る。
【0013】 これによれば発熱に係る出力トランジスタは1つであり、そのためトランジス タのエミッタ−コレクタ間電圧も1つしか存在しないので1つのスイッチング電 源によりこれを制御することが可能となる。 実際には、リレー等により負荷抵抗RL の極性を高速で切り換えることは不可 能であるために、図4に示す様な回路となり、その時の波形を図5に示す。すな わち正出力時にはトランジスタT16,T22がオンしてトランジスタT18, T20がオフとなり、逆に負出力時にはトランジスタT18,T20がオンして トランジスタT16,T22がオフとなる。そして、正負側の各トランジスタT 16、T20のコレクタに+電源を供給し、正側のトランジスタT16のベース に図5(A)に示すような入力信号8から正側半サイクルのみを取り出した変換 波形信号20を印加すると共に負側のトランジスタT20のベースに入力信号8 から負側半サイクルのみを反転させて取り出した変換波形信号22を印加する。 図5(B)及び図5(C)は、それぞれ図4中のポイントB、Cの電圧波形を示 す。
【0014】 そして、正側の他方のトランジスタT18は負出力時に短絡又は十分低い電圧 にしておき、負側の他方のトランジスタT22は正出力時に短絡又は十分低い電 圧にしておく。この結果、負荷抵抗RL の両端の電圧波形は図5(D)のように なる。このように入力信号8の正、負により駆動するトランジスタが2つのトラ ンジスタT16、T20間を切り換わるが、これは極性切り換えのためであり、 生ずる発熱等に対する考え方は図3において説明したと同様である。この様に構 成された出力段は、動作波形及び概念は全く異なるが、一般的なBTL出力回路 と略同一のものである。
【0015】 以上のような原理を基にして本考案の電力増幅装置は構成される。 図1は本考案に係る電力増幅装置の一実施例を示す概略構成図、図6は波形変 換回路を示す構成図、図7は図6に示す回路中の電圧の波形図、図8は電力増幅 回路を示す構成図、図9は可変電圧スイッチング電源回路を示す構成図、図10 は図8に示す回路中の電圧の波形図である。 図示するようにこの電力増幅装置は、入力信号8を正側半サイクルと負側半サ イクルとに分割して2つの変換波形信号20、22を発生する波形変換回路24 と、上記各変換波形信号20、22を別個に増幅するための2つの電力増幅器2 6、28を有する電力増幅回路30と、上記2つの電力増幅器26、28の出力 段に必要な電圧を可変的に供給する可変電圧スイッチング電源回路32とにより 主に構成されており、上記電力増幅器26、28の出力をスピーカ等の負荷抵抗 RL に接続している。
【0016】 電力増幅回路は、直流域まで増幅できる一般的なDCアンプを用いることによ り従来技術で十分な性能が得られるが、波形変換の品位により出力端で波形合成 した時の出力歪率が決定づけられるため、波形変換回路24の構成は重要である 。 特に、半波検波回路はオペアンプをダイオードに組み合わせた、いわゆる理想 検波回路でも検波歪があるため、これを正側、負側に2組設けた回路構成では出 力歪率を下げることは非常に難しい。そこで、本考案においては検波歪も含めて 入力信号との差をとることにより解決している。すなわち、後述するようにそれ ぞれの電力増幅器は検波歪も含めた半サイクル信号を増幅するが、予め入力信号 との差をとっているために、出力端で和をとったときの信号波形は元に戻るので ある。
【0017】 具体的には、まず、上記波形変換回路24は図6に示すように、例えばICよ りなる4つのオペアンプ32、34、36、38を有しており、各オペアンプは それぞれ検波機能、バッファ機能、減算機能、反転機能を表すように動作する。 尚、図6中の各ポイントA、B、C、Dの電圧波形はそれぞれ図7(A)、( B)、(C)、(D)に示される。すなわち、検波機能を有するオペアンプ32 の−入力端子は例えば10KΩの抵抗R16を介して入力信号8側へ接続され、 +入力端子には第1バイアス電圧が印加されて入力信号8の負側半サイクルを検 波して反転するように構成されている。また、このオペアンプ32の出力には順 方向に向けられたダイオードD8が接続され、このダイオードD8の出力はバッ ファ機能を有するオペアンプ34の+入力端子へ接続されると共に例えば10K Ωの抵抗R18を介して前記オペアンプ32の−入力端子へ帰還されている。
【0018】 また、このオペアンプ32の出力側と−入力端子との間には出力側を逆方向に 向けたダイオードD10が接続されている。そして、上記オペアンプ34の出力 側はこの−入力端子へ接続されてバッファ機能を示すように構成される。また、 このオペアンプ34の出力側は、直列接続された例えば10KΩの2つの抵抗R 20、R22を介して入力信号8側へ接続されている。 一方、オペアンプ36の+入力端子は第1バイアスへ接続されると共に−入力 端子は上記抵抗R20、R22間に接続されており、上記オペアンプ34からの 出力Xを入力信号8から減算するように構成されている。このオペアンプ36の 出力は、例えば10KΩの抵抗R26を介してこの−入力端子へ帰還されると共 に例えば10KΩの抵抗R28を介してオペアンプ38の−入力端子へ接続され ている。そして、このオペアンプ38の+入力端子には第1バイアス電圧が印加 されており、信号を反転し得るように構成されている。また、このオペアンプ3 8の出力Y側は、例えば10KΩの抵抗R30を介して−入力端子へ帰還されて いる。
【0019】 そして、上記波形変換回路24からの出力X、Yは図8に示す電力増幅回路3 0へ入力される。この電力増幅回路30は、2つの例えばオペアンプよりなる電 力増幅器26、28(図1参照)を有しており、一方の電力増幅器26は図4で 示したようにエミッタとコレクタが接続されたトランジスタT20、T22を有 し、他方の電力増幅器28はトランジスタT16、T18を有している。 上記一方のトランジスタT20のベースは電力増幅器26の+入力端子を介し て出力X側へ接続され、他方のトランジスタT22のベースは−入力端子及び抵 抗32を介して第2バイアス電圧側へ接続されている。そして、この電力増幅器 26の出力側には負荷抵抗RL が接続されると共に抵抗R34を介して−入力端 子へ帰還されている。
【0020】 また、上記一方のトランジスタT16のベースは電力増幅器28の+入力端子 を介して出力Y側へ接続され、他方のトランジスタT18のベースは、−入力端 子及び抵抗36を介して第2バイアス電圧側へ接続されている。そして、この電 力増幅器28の出力側には負荷抵抗RL が接続されると共に抵抗R38を介して −入力端子へ帰還されている。また、第2バイアス電圧はコンデンサC14を介 してアースされている。これら両電力増幅器26、28は、可変電圧スイッチン グ電源回路32側から受ける必要最小限の供給電圧により動作するように構成さ れている。そして、両電力増幅器26、28の出力側には、それぞれ順方向にな されたダイオードD12、D14が接続されており、これらダイオードD12、 D14はその出力が結合して合成され、制御信号40として図9にも示すように 可変電圧スイッチング電源回路32の制御部42へ供給される。
【0021】 一方、上記制御部42は、電圧差増幅用のオペアンプ44とPWM(パルス幅 変調)用コンパレータ46を有しており、上記オペアンプ44の−入力端子は抵 抗R40を介して制御信号40側が接続されており、この+入力端子はフィード バックをかけるために、前記電力増幅器26、28へ供給する供給電圧側に2つ のダイオードD16、D18を介して接続されていると共に抵抗R42を介して アースされている。
【0022】 上記ダイオードD16、D18及び抵抗R42により、直流レベルシフト部を 構成し、電源部の出力電圧に対して例えば約1.2Vだけ低い値が上記アンプ4 4へ入力され、この電圧差約1.2Vが前記電力増幅器26、28の出力側トラ ンジスタT16、T20のエミッタ−コレクタ間の電圧差となる。この値は、電 源部のタイムラグと、上記出力側トランジスタT16、T20の最低限のエミッ タ−コレクタ間の電圧を見込んだ値である。このオペアンプ44の出力側は上記 コンパレータ46の+入力端子へ接続されると共に抵抗R44を介してオペアン プ44の−入力端子へ接続されている。従って、この抵抗R44と抵抗R40の 比によりこのオペアンプ44のゲインが決定される。また、抵抗R40の制御信 号入力側は抵抗R48及び初期電圧設定用の可変抵抗R50を順次介してアース されている。
【0023】 一方、上記PWM用コンパレータ46の−入力端子には、抵抗R52を介して バイアス電圧が印加されると共にコンデンサC18を介して、例えば数10KH z〜100KHz程度で振幅が1V程度の三角波信号が入力されており、オペア ンプ44からの出力信号をPWM変調するように構成されている。 このコンパレータ46の出力は、駆動部48のFETドライブ用の電流バッフ ァアンプとして構成されるエミッタ同士の結合されたNPNトランジスタT24 とPNPトランジスタT26のベースへ接続されている。 この一方のトランジスタT24のコレクタは、例えば12〜16V程度の入力 電源へ接続されていると共にこのコレクタとベースとの間にはPWMコンパレー タ46がオープンコレクタ出力の場合に必要となる抵抗R52が接続されている 。
【0024】 この駆動部48は、ソースが上記入力電源へ接続され、ドレインがコイルL6 を介して前記電力増幅器26、28側へ接続されたPチャネルパワーMOS−F ET T26を有しており、このゲートに上記トランジスタT24、T26のエ ミッタを接続することにより、上記電力増幅器26、28の出力段に必要とする 最小限の電圧を前記制御信号に基づいてトレースする様に供給電圧を制御し得る ように構成されている。 また、上記FET T26のソース側はコンデンサC20を介してアースされ ると共にドイン側は逆方向になされたダイオード22を介してアースされている 。更に、コイルL6の出力側もコンデンサC22を介してアースされている。
【0025】 次に、以上のように構成された本実施例の動作について説明する。 まず、図1の回路中の主要ポイントA〜Eにおける電圧波形は図10のように 示される。すなわち、波形変換回路24の前段であるポイントAの電圧波形は図 10(A)に示され、一方の電力増幅器26の前段であるポイントBの電圧波形 は図10(B)に示され、他方の電力増幅器28の前段であるポイントCの電圧 波形は図10(C)に示され、可変電圧スイッチング電源回路32の出力側であ るポイントDの電圧波形は図10(D)の実線D1で示され、電力増幅回路30 の出力側であるポイントE及びポイントFの合成電圧波形は図10(D)の波線 D2で示され、負荷抵抗RL の両端の電圧波形は図10(E)の実線で示され、 波線はその時の供給電圧(D1に対応する)を示す。
【0026】 図6に示すような波形変換回路24へ入力された入力信号8は、2つに分割さ れて、一方のオペアンプ32、34の作用により入力信号の負側半サイクルに対 応した部分を正側に反転させて変換波形信号22(図10(B))を発生し、他 方のオペアンプ36、38の作用により入力信号の正側半サイクルに対応した部 分のみを取り出した変換波形信号20(図10(C))を発生する。 これら両変換波形信号20、22は図8にも示す電力増幅回路30のそれぞれ の電力増幅器28、26へ導入される。各電力増幅器26、28は可変電圧スイ ッチング電源回路32からの供給電圧(図10(D)のD1)によって駆動する 。具体的には、正出力時にはトランジスタT16,T22がオンしてトランジス タT18,T20がオフとなり、逆に負出力時にはトランジスタT18,T20 がオンしてトランジスタT16,T22がオフとなり、結果的に出力側のポイン トE、Fの合成電圧波形は図10(D)の波形D2のようになりこの合成出力は 図9に示すような可変電圧スイッチング電源回路32へ制御信号40として供給 される。尚、上記合成出力に換えて前記波形変換回路24の両出力を合成してこ れを制御信号40として用いるようにしてもよい。
【0027】 また、上記ポイントE、Fの出力電圧はスピーカのごとき負荷抵抗RL にて加 算されて元の信号波形に組み上げられ、従って、両端の電圧波形は図10(E) 中の実線で示すような波形となる。 一方、上記制御信号40を受けてこの可変電圧スイッチング電源回路32の制 御部42は駆動部48のPチャネルパワーMOS−FET T26を制御して上 記電力増幅回路30へ供給電圧が印加される。この時、制御部42は、上記電力 増幅器26、28の出力段に必要な最小限の電圧をトレースするように、すなわ ち電力増幅器26、28の出力側のトランジスタT20、T16のエミッタ−コ レクタ間電圧が小さな値、例えば1.2Vで常に一定となるように供給電圧(図 10(D)のD1)を制御する。
【0028】 この時のエミッタ−コレクタ間の電圧差は図10(D)中のV0で表され、発 熱量等はこの電圧差V0とコレクタ電流の積の時間積分によって表されることに なる。 従って、出力側トランジスタのエミッタ−コレクタ間の電圧が常に必要最小限 の電圧となるように、供給電圧を出力電圧の振幅に合わせてリアルタイムで変化 させることができるので、発熱量を大幅に削減することができ、電力効率を向上 させることができる。 また、電力増幅器26、28は、検波歪も含めた半サイクル信号を増幅してい るが、これら半サイクル信号を発生するときに波形変換回路24にて片側半サイ クル出力を入力信号から減算して残りの半サイクル信号を発生させるようにして いるので、出力端でこれらの和をとった時に信号波形は元に戻ることになり、従 って、出力歪率を大幅に下げることができる。
【0029】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案に係る電力増幅装置によれば次のような優れた作 用効果を発揮することができる。 装置を構成する部品点数が少なくなり、コストを大幅に削減することができる のみならず、省スペース化にも寄与することができ、回路設計も容易化すること ができる。 また、スイッチング周波数を下げても出力歪等が増大することをなくすことが できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る電力増幅装置の一実施例を示す概
略構成図である。
【図2】図1に示す負荷抵抗に正負両方向の電圧を発生
させる回路を説明するための説明図である。
【図3】図2に示す回路に切り換えスイッチを加えた場
合の動作を示す説明図である。
【図4】図1に示す電力増幅器の実際の出力段を示す基
本回路である。
【図5】図4に示す回路中の電圧波形を示す波形図であ
る。
【図6】図1に示す波形変換回路を示す構成図である。
【図7】図6に示す回路中の電圧波形を示す波形図であ
る。
【図8】図1に示す電力増幅回路を示す構成図である。
【図9】図1に示す可変電圧スイッチング電源回路を示
す構成図である。
【図10】図1に示す回路中の電圧波形を示す構成図で
ある。
【図11】従来のNチャネルパワーMOS−FETを用
いた増幅器を示す回路図である。
【図12】SEPP出力段の回路を示す回路図である。
【図13】図12に示す回路中の電圧波形を示す波形図
である。
【図14】回路中の損失電力を説明するための説明図で
ある。
【図15】従来の可変電圧スイッチング電源を有するB
級SEPP電力増幅器を示す回路構成図である。
【図16】図15に示す回路中の電圧波形を示す波形図
である。
【符号の説明】
8…入力信号、20,22…変換波形信号、24…波形
変換回路、26,28…電力増幅器、30…電力増幅回
路、32…可変電圧スイッチング電源回路、40…制御
信号、42…制御部、48…駆動部、RL …負荷抵抗、
T16,T18,T20,T22…トランジスタ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を正側半サイクルと負側半サ
    イクルとに分割して2つの変換波形信号を発生する波形
    変換回路と、前記各変換波形信号を別個に増幅するため
    の2つの電力増幅器を有する電力増幅回路と、前記2つ
    の電力増幅器の出力段に必要な電圧を可変的に供給する
    可変電圧スイッチング電源回路とを備えたことを特徴と
    する電力増幅装置。
JP1923892U 1992-02-29 1992-02-29 電力増幅装置 Expired - Lifetime JP2564787Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010504723A (ja) * 2006-09-20 2010-02-12 プラット アンド ホイットニー カナダ コーポレイション 発電システムの変調制御
JP2011135224A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Yamaha Corp 電力増幅回路
US8823343B2 (en) 2009-12-22 2014-09-02 Yamaha Corporation Power amplifying circuit, DC-DC converter, peak holding circuit, and output voltage control circuit including the peak holding circuit
JP2015198368A (ja) * 2014-04-01 2015-11-09 オンキヨー株式会社 過電流検出回路及びスイッチングアンプ
JP2018094082A (ja) * 2016-12-13 2018-06-21 コニカミノルタ株式会社 超音波探触子ユニットおよび超音波診断装置

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JP2564787Y2 (ja) 1998-03-09

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