JP2564439Y2 - チョーク用ボード表面材およびそれを使用したチョーク用ボード - Google Patents
チョーク用ボード表面材およびそれを使用したチョーク用ボードInfo
- Publication number
- JP2564439Y2 JP2564439Y2 JP1611293U JP1611293U JP2564439Y2 JP 2564439 Y2 JP2564439 Y2 JP 2564439Y2 JP 1611293 U JP1611293 U JP 1611293U JP 1611293 U JP1611293 U JP 1611293U JP 2564439 Y2 JP2564439 Y2 JP 2564439Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- board
- surface material
- chalk
- screen
- chalk board
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Drawing Aids And Blackboards (AREA)
- Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、チョーク(白墨)を使
用して文字や図表等(以下本明細書において、文字等と
いう)を表面に描く黒板やホワイトボード等(以下本明
細書において、ボードという)の表面材ならびにこれを
使用したボードに関し、特に暗色系のチョークで描書す
るのに好適でかつスクリーンとしても兼用できるボード
表面材ならびにこれを使用したボードに関する。
用して文字や図表等(以下本明細書において、文字等と
いう)を表面に描く黒板やホワイトボード等(以下本明
細書において、ボードという)の表面材ならびにこれを
使用したボードに関し、特に暗色系のチョークで描書す
るのに好適でかつスクリーンとしても兼用できるボード
表面材ならびにこれを使用したボードに関する。
【0002】
【従来の技術】チョークを使用して文字等を表面に描く
ボードの表面材としては、 1)文字等が描きやすいこと(描書性、チョークの付き
がよく、滑らない) 2)文字等が消しやすいこと(消去性) 3)文字等が見やすいこと(鮮明度) 4)耐汚染性にすぐれること(汚れが蓄積してこない) 5)耐久性(耐磨耗性)にすぐれること 6)耐候性(耐薬品性)にすぐれること 7)美麗であること(美観性) などの特性が要求される。
ボードの表面材としては、 1)文字等が描きやすいこと(描書性、チョークの付き
がよく、滑らない) 2)文字等が消しやすいこと(消去性) 3)文字等が見やすいこと(鮮明度) 4)耐汚染性にすぐれること(汚れが蓄積してこない) 5)耐久性(耐磨耗性)にすぐれること 6)耐候性(耐薬品性)にすぐれること 7)美麗であること(美観性) などの特性が要求される。
【0003】このような要求を満足するボードとして、
従来からいわゆる「黒板」が使用されている。また、チ
ョークが主として白色であることから、従来のボード、
すなわち黒板の表面の仕上げ色としては、黒色、緑色、
紺色、濃い灰色等の暗色系が主体であり、さらに、天井
の照明灯や明るい窓等の反射を避けるため表面光沢度を
低くしているのが普通である。
従来からいわゆる「黒板」が使用されている。また、チ
ョークが主として白色であることから、従来のボード、
すなわち黒板の表面の仕上げ色としては、黒色、緑色、
紺色、濃い灰色等の暗色系が主体であり、さらに、天井
の照明灯や明るい窓等の反射を避けるため表面光沢度を
低くしているのが普通である。
【0004】ところで、近年、教室や会議室等において
は、オーバーヘッドプロジェクタ(OHP)やスライド
プロジェクタを使用して、図表や画像を多用した情報伝
達が図られるようになってきており、このため、教室や
会議室等には、このためのスクリーンを用意する必要が
生じている。スクリーンの特性としては、 1)色彩の再現性がよいこと 2)画面が明るいこと 3)広範囲の視点から支障なく見えること 4)表面が平滑で耐久性があること などが必要とされ、さきに記したチョーク用ボードとは
若干異なる特性が求められていることがわかる。そこ
で、たとえば従来の黒板をそのままスクリーンとして使
用しようとすると、色彩が黒味がかってしまうこと、画
面が暗く、絵や文字が不鮮明になってしまうことなどの
問題が生じる。黒板のほかに別途スクリーンを備えるよ
うにすればこうした問題点は解消するが、2重の設備を
必要とし、しかも説明を受ける側では2か所に視点を移
動させねばならないから煩雑であるばかりでなく、スラ
イドによる説明中に投影された図表や画像に文字や記号
を書き込みたいと思っても、スクリーンは前記のボード
としての特性を備えていないため不可能であった。
は、オーバーヘッドプロジェクタ(OHP)やスライド
プロジェクタを使用して、図表や画像を多用した情報伝
達が図られるようになってきており、このため、教室や
会議室等には、このためのスクリーンを用意する必要が
生じている。スクリーンの特性としては、 1)色彩の再現性がよいこと 2)画面が明るいこと 3)広範囲の視点から支障なく見えること 4)表面が平滑で耐久性があること などが必要とされ、さきに記したチョーク用ボードとは
若干異なる特性が求められていることがわかる。そこ
で、たとえば従来の黒板をそのままスクリーンとして使
用しようとすると、色彩が黒味がかってしまうこと、画
面が暗く、絵や文字が不鮮明になってしまうことなどの
問題が生じる。黒板のほかに別途スクリーンを備えるよ
うにすればこうした問題点は解消するが、2重の設備を
必要とし、しかも説明を受ける側では2か所に視点を移
動させねばならないから煩雑であるばかりでなく、スラ
イドによる説明中に投影された図表や画像に文字や記号
を書き込みたいと思っても、スクリーンは前記のボード
としての特性を備えていないため不可能であった。
【0005】こうした問題点を解決する一つの提案とし
て、本出願人はさきにいわゆるマーカーペンを使用する
ホワイトボードと兼用できるスクリーンを開発し、特開
平2-153080号公報により公開されている。しかし、マー
カーペンによる板書よりも、伝統のあるチョークが好ま
れる場合も多く、チョーク用ボードとしての特性を持ち
ながらスクリーンとしても使用できるボードの実現が望
まれていた。
て、本出願人はさきにいわゆるマーカーペンを使用する
ホワイトボードと兼用できるスクリーンを開発し、特開
平2-153080号公報により公開されている。しかし、マー
カーペンによる板書よりも、伝統のあるチョークが好ま
れる場合も多く、チョーク用ボードとしての特性を持ち
ながらスクリーンとしても使用できるボードの実現が望
まれていた。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、上記のごと
き問題点を解消し、チョーク用ボードとしての特性とス
クリーンとしての特性を兼ね備えたボード、あるいは表
面材を実現することを目的とする。
き問題点を解消し、チョーク用ボードとしての特性とス
クリーンとしての特性を兼ね備えたボード、あるいは表
面材を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案のチョーク用ボー
ドの表面材は、その明度がL.a.b.表色法におけるL値で
50以上であり、かつ入射角75°で測定した表面光沢度G
s(75°) が20%以下であることを特徴とする。
ドの表面材は、その明度がL.a.b.表色法におけるL値で
50以上であり、かつ入射角75°で測定した表面光沢度G
s(75°) が20%以下であることを特徴とする。
【0008】
【作 用】本考案者らは、チョーク用ボードとスクリー
ンの特性を兼ね備えたボードの具備すべき条件について
検討し、実験を重ねた結果、表面材の色調、とくに表色
の明度と、表面の光沢度に適正範囲が存在するとの知見
を得た。UCS(Uniform Chromaticity Scale、等色差
表色系)色度図による定量表色法のうちもっともひろく
使用されているL.a.b.色立体尺度は、L値が明度、a・
bが色相を示している。従来の黒板のL値はほとんどが
20以下である。
ンの特性を兼ね備えたボードの具備すべき条件について
検討し、実験を重ねた結果、表面材の色調、とくに表色
の明度と、表面の光沢度に適正範囲が存在するとの知見
を得た。UCS(Uniform Chromaticity Scale、等色差
表色系)色度図による定量表色法のうちもっともひろく
使用されているL.a.b.色立体尺度は、L値が明度、a・
bが色相を示している。従来の黒板のL値はほとんどが
20以下である。
【0009】本考案のボードの明度の適正範囲として
は、このL値が50以上であることが必要である。経験的
に知られるとおり、スクリーンに投影される文字や画像
を鮮明にするには、幕面が一様に明るいことが望まし
く、しかも見る者の位置によって明るさにあまり変化が
ないことが理想的である。この関係を図3、図4によっ
て説明する。図3は反射輝度の測定方法を示す構成図
で、1はスクリーン、2はスライドプロジェクタ、3は
肉眼または輝度計である。図3においてスクリーンを見
る者の位置、あるいは反射輝度を測定する位置における
スクリーンの法線と測定方向のなす角θを、以下本明細
書において「視角」と称する。スクリーンに対して見る
者の位置が広い範囲に分布していることは、視角θが広
い範囲に変化していることに対応する。
は、このL値が50以上であることが必要である。経験的
に知られるとおり、スクリーンに投影される文字や画像
を鮮明にするには、幕面が一様に明るいことが望まし
く、しかも見る者の位置によって明るさにあまり変化が
ないことが理想的である。この関係を図3、図4によっ
て説明する。図3は反射輝度の測定方法を示す構成図
で、1はスクリーン、2はスライドプロジェクタ、3は
肉眼または輝度計である。図3においてスクリーンを見
る者の位置、あるいは反射輝度を測定する位置における
スクリーンの法線と測定方向のなす角θを、以下本明細
書において「視角」と称する。スクリーンに対して見る
者の位置が広い範囲に分布していることは、視角θが広
い範囲に変化していることに対応する。
【0010】図4は、図3の構成において視角θを変化
させて反射輝度を測定した結果を示すグラフの一例であ
る。(a)のスクリーンは、視角θによらず一様に反射
輝度が低く、画面が暗い。光沢の低い表面材がこの傾向
を示し、たとえば、従来の黒板などがこれに相当する。
(b)のスクリーンは反射輝度は全般に高いが、視角θ
=0°近傍で極端に高く、いわゆるハレーションをおこ
している。光沢の高い表面材、たとえば、ホワイトボー
ドなどがこれに相当する。これらに対して、(c)のよ
うに、反射輝度が平均的に高く、視角θ=0°近傍でも
特に高くならないものがスクリーンとしては好ましい。
スクリーン専用として製造された、シルバー塗料を塗布
した幕の表面を凹凸加工したものや、全反射をするとい
われる MgO板などは、これに近い特性を示す。
させて反射輝度を測定した結果を示すグラフの一例であ
る。(a)のスクリーンは、視角θによらず一様に反射
輝度が低く、画面が暗い。光沢の低い表面材がこの傾向
を示し、たとえば、従来の黒板などがこれに相当する。
(b)のスクリーンは反射輝度は全般に高いが、視角θ
=0°近傍で極端に高く、いわゆるハレーションをおこ
している。光沢の高い表面材、たとえば、ホワイトボー
ドなどがこれに相当する。これらに対して、(c)のよ
うに、反射輝度が平均的に高く、視角θ=0°近傍でも
特に高くならないものがスクリーンとしては好ましい。
スクリーン専用として製造された、シルバー塗料を塗布
した幕の表面を凹凸加工したものや、全反射をするとい
われる MgO板などは、これに近い特性を示す。
【0011】そこで、本考案者らは、さまざまの明度の
ほうろう製ボードからなる試験材を、 2mの位置から 1
00V、 300Wのスライドプロジェクタで照射し、ミノル
タカメラ(株)製輝度計(LS-100)を用いてスクリーン
からいずれも 2mの等距離で視角θをさまざまに変化さ
せて反射輝度を測定した。図1は、表面材の明度すなわ
ちL値と、視角θ=60°で測定した反射輝度の関係を示
す。L値が低いと反射輝度も低いが、L値が高くなるに
つれて反射輝度も上昇し、L値が50をこえると反射輝度
は急激に大きくなる。いうまでもなく反射輝度が大きい
方がスクリーンとして使用する場合幕面が明るく、文字
や色彩の再現性がよく、またボードとして使用しても暗
色系のチョークに対する鮮明度が高い。実験によれば、
実用に耐える反射輝度の下限値は 40 cd/m2 (cd/m2 を
ntとも書く) である。図1によれば、視角θ=60°の位
置で 40 cd/m2 を得るには、表面材のL値として50以上
が必要ということになり、本考案のボードの明度の適正
範囲としては、表面材のL値を50以上とした。したがっ
て、本考案のボードは明色系であるから白色のチョーク
には不向きであり、赤色、青色、紫等の暗色系カラーチ
ョークが好適である。
ほうろう製ボードからなる試験材を、 2mの位置から 1
00V、 300Wのスライドプロジェクタで照射し、ミノル
タカメラ(株)製輝度計(LS-100)を用いてスクリーン
からいずれも 2mの等距離で視角θをさまざまに変化さ
せて反射輝度を測定した。図1は、表面材の明度すなわ
ちL値と、視角θ=60°で測定した反射輝度の関係を示
す。L値が低いと反射輝度も低いが、L値が高くなるに
つれて反射輝度も上昇し、L値が50をこえると反射輝度
は急激に大きくなる。いうまでもなく反射輝度が大きい
方がスクリーンとして使用する場合幕面が明るく、文字
や色彩の再現性がよく、またボードとして使用しても暗
色系のチョークに対する鮮明度が高い。実験によれば、
実用に耐える反射輝度の下限値は 40 cd/m2 (cd/m2 を
ntとも書く) である。図1によれば、視角θ=60°の位
置で 40 cd/m2 を得るには、表面材のL値として50以上
が必要ということになり、本考案のボードの明度の適正
範囲としては、表面材のL値を50以上とした。したがっ
て、本考案のボードは明色系であるから白色のチョーク
には不向きであり、赤色、青色、紫等の暗色系カラーチ
ョークが好適である。
【0012】つぎに表面の光沢度は、JIS Z 8741に示さ
れている鏡面光沢度のうち、入射角75度で測定した場合
の数値で表示して、Gs(75°) = 20 %以下がよい。一
般に、教室内等で黒板に描かれた文字等が見やすい位
置、見にくい位置のあることは経験的に知られている。
これはボード表面の反射に起因する現象によるものであ
り、多少の個人差はあるものの、すべての人が見にくい
と認識するのは表面光沢度が22%以上の場合であること
がわかった。一方、さきの図4で説明したように、表面
光沢度が高いものはハレーションが起こり易い。図2
は、スクリーンの表面光沢度Gs(75°) と視角θ= 0°
近傍における反射輝度との関係を示す。この図からも、
表面光沢度がおよそ20%以上のものになると、視角θ=
0°近傍における反射輝度が急激に増大していることが
わかる。したがって、ボードとしての特性、スクリーン
としての特性の双方から、表面光沢度Gs(75°) = 20
%以下がよい。
れている鏡面光沢度のうち、入射角75度で測定した場合
の数値で表示して、Gs(75°) = 20 %以下がよい。一
般に、教室内等で黒板に描かれた文字等が見やすい位
置、見にくい位置のあることは経験的に知られている。
これはボード表面の反射に起因する現象によるものであ
り、多少の個人差はあるものの、すべての人が見にくい
と認識するのは表面光沢度が22%以上の場合であること
がわかった。一方、さきの図4で説明したように、表面
光沢度が高いものはハレーションが起こり易い。図2
は、スクリーンの表面光沢度Gs(75°) と視角θ= 0°
近傍における反射輝度との関係を示す。この図からも、
表面光沢度がおよそ20%以上のものになると、視角θ=
0°近傍における反射輝度が急激に増大していることが
わかる。したがって、ボードとしての特性、スクリーン
としての特性の双方から、表面光沢度Gs(75°) = 20
%以下がよい。
【0013】ところで、一般にボードは表面材をベニヤ
板やチップボード等の裏打ち材に接着して構成される。
表面材としては、ほうろう鋼板、塗装鋼板等の表面処理
鋼板やアルミニウム等の金属板、プラスチックボード等
が使用される。明度(L値)ならびに表面光沢度を上記
範囲にするための具体的な製造方法は、表面材の種類に
よりそれぞれ異なるが、明度はいずれも素材により任意
に調整できるから特に問題はない。表面光沢度について
は、たとえばほうろう鋼板の場合、塗布する釉薬の構成
を焼成温度よりも高い融点のものの割合を多くして表面
に未融解物層を形成させるなどの処理によって光沢の少
ないいわゆるマット質のほうろう層が実現することが一
般に知られており、また、たとえば特開昭63−230538号
公報によれば、ほうろう層を形成する釉薬の成分比率を
特定範囲に限定することにより、620〜740 ℃で溶融し
ていた溶融ほうろう層が、焼成時に 700〜850 ℃の焼成
温度で失沢化し、均質で滑らかな表面の光沢度50%以下
のマット質ほうろうが金属基板上に形成されることが記
載されている。さらに、さきに紹介した特開平2-153080
号公報にも、釉薬の配合によってほうろう層の表面光沢
度をさまざまに変化させ得ることが記載されている。
板やチップボード等の裏打ち材に接着して構成される。
表面材としては、ほうろう鋼板、塗装鋼板等の表面処理
鋼板やアルミニウム等の金属板、プラスチックボード等
が使用される。明度(L値)ならびに表面光沢度を上記
範囲にするための具体的な製造方法は、表面材の種類に
よりそれぞれ異なるが、明度はいずれも素材により任意
に調整できるから特に問題はない。表面光沢度について
は、たとえばほうろう鋼板の場合、塗布する釉薬の構成
を焼成温度よりも高い融点のものの割合を多くして表面
に未融解物層を形成させるなどの処理によって光沢の少
ないいわゆるマット質のほうろう層が実現することが一
般に知られており、また、たとえば特開昭63−230538号
公報によれば、ほうろう層を形成する釉薬の成分比率を
特定範囲に限定することにより、620〜740 ℃で溶融し
ていた溶融ほうろう層が、焼成時に 700〜850 ℃の焼成
温度で失沢化し、均質で滑らかな表面の光沢度50%以下
のマット質ほうろうが金属基板上に形成されることが記
載されている。さらに、さきに紹介した特開平2-153080
号公報にも、釉薬の配合によってほうろう層の表面光沢
度をさまざまに変化させ得ることが記載されている。
【0014】塗装鋼板の場合も、未溶解物を添加して光
沢を調整した塗料が各種市販されているから、これらを
適宜選択することにより所望の表面光沢度を得ることが
できる。
沢を調整した塗料が各種市販されているから、これらを
適宜選択することにより所望の表面光沢度を得ることが
できる。
【0015】
【実施例】実施例1 板厚 0.3mmのほうろう用鋼板(SPP)に、明度の異な
る釉薬に未溶解物を添加したスリップを施釉し、 790℃
で 2分間の焼成を行い、明度ならびに表面光沢度の異な
る9種の表面材を得、これらをベニヤ板に接着してボー
ドの試料とした。
る釉薬に未溶解物を添加したスリップを施釉し、 790℃
で 2分間の焼成を行い、明度ならびに表面光沢度の異な
る9種の表面材を得、これらをベニヤ板に接着してボー
ドの試料とした。
【0016】各試料について、 100V、 300Wのスライ
ドプロジェクタでカラースライドを投影し、画像の見や
すさを観察するとともに、投影中のボードに青色のチョ
ークで書き込みを行い、文字等の見やすさを評価し、消
去性もチェックした。さらに、ミノルタカメラ(株)製
の輝度計(LS-100)を用いてスクリーンから2mの位置
で視角θ= 0°、60°における反射輝度を測定した。以
上の測定結果を表1に示す。
ドプロジェクタでカラースライドを投影し、画像の見や
すさを観察するとともに、投影中のボードに青色のチョ
ークで書き込みを行い、文字等の見やすさを評価し、消
去性もチェックした。さらに、ミノルタカメラ(株)製
の輝度計(LS-100)を用いてスクリーンから2mの位置
で視角θ= 0°、60°における反射輝度を測定した。以
上の測定結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】明度ならびに表面光沢度のそれぞれについ
て、前記の知見による適正範囲に合致するものに*印を
付した。したがって明度および表面光沢度の双方とも満
足する試料1〜4が本考案の実施例であり、他は比較例
である。表面光沢度の高いものは、チョークで描書した
文字等が識別しにくく、またチョークが滑って描書の際
にも支障があった。実施例に相当する試料では、いずれ
も消去性には問題がなかった。
て、前記の知見による適正範囲に合致するものに*印を
付した。したがって明度および表面光沢度の双方とも満
足する試料1〜4が本考案の実施例であり、他は比較例
である。表面光沢度の高いものは、チョークで描書した
文字等が識別しにくく、またチョークが滑って描書の際
にも支障があった。実施例に相当する試料では、いずれ
も消去性には問題がなかった。
【0019】実施例2 板厚 0.3mmの亜鉛めっき用鋼板(SGCC)に、明度の
異なるアクリル−メラミン系樹脂塗料に未溶解物を添加
したものを塗布し、 170℃で20分間の焼きつけを行い、
明度ならびに表面光沢度の異なる9種の表面材を得、こ
れらをベニヤ板に接着してボードの試料とした。
異なるアクリル−メラミン系樹脂塗料に未溶解物を添加
したものを塗布し、 170℃で20分間の焼きつけを行い、
明度ならびに表面光沢度の異なる9種の表面材を得、こ
れらをベニヤ板に接着してボードの試料とした。
【0020】各試料について、市販されている青色のチ
ョークを使用して文字等を描書し、その鮮明度を評価す
ると同時に、実施例1と同様にして反射輝度を測定し
た。その結果を表2に示す。
ョークを使用して文字等を描書し、その鮮明度を評価す
ると同時に、実施例1と同様にして反射輝度を測定し
た。その結果を表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】明度ならびに表面光沢度のそれぞれについ
て、前記の知見による適正範囲に合致するものに*印を
付した。したがって明度および表面光沢度の双方とも満
足する試料1〜4が本考案の実施例であり、他は比較例
である。塗装式ボードの場合も、スクリーンとして使用
した際、表面光沢度が高いと視角θ= 0°近傍でハレー
ションが起こり、文字等がほとんど識別できない。
て、前記の知見による適正範囲に合致するものに*印を
付した。したがって明度および表面光沢度の双方とも満
足する試料1〜4が本考案の実施例であり、他は比較例
である。塗装式ボードの場合も、スクリーンとして使用
した際、表面光沢度が高いと視角θ= 0°近傍でハレー
ションが起こり、文字等がほとんど識別できない。
【0023】実施例に相当する試料では、いずれも消去
性には問題がなかった。
性には問題がなかった。
【0024】
【考案の効果】本考案によれば、暗色系チョークによっ
て描書された文字等が鮮明で消去性もよく、かつスクリ
ーンとしても好適な暗色系のボードが実現するという、
すぐれた効果がある。
て描書された文字等が鮮明で消去性もよく、かつスクリ
ーンとしても好適な暗色系のボードが実現するという、
すぐれた効果がある。
【図1】本考案の効果を示すグラフである。
【図2】本考案の効果を示すグラフである。
【図3】視角と反射輝度との関係を示す構成図である。
【図4】視角と反射輝度との関係を示すグラフである。
1 スクリーン 2 スライドプロジェクタ 3 肉眼
Claims (4)
- 【請求項1】 チョークで表面に文字等を描書するボー
ドの表面材であって、この表面材の明度がL.a.b.表色法
におけるL値で50以上であり、かつ入射角75°で測定し
た表面光沢度Gs(75°) が20%以下であることを特徴と
するチョーク用ボード表面材。 - 【請求項2】 表面材がほうろう鋼板である請求項1記
載のチョーク用ボード表面材。 - 【請求項3】 表面材が塗装した薄鋼板である請求項1
記載のチョーク用ボード表面材。 - 【請求項4】 請求項1ないし3に記載の表面材を裏打
ち材に接着してなるチョーク用ボード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1611293U JP2564439Y2 (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | チョーク用ボード表面材およびそれを使用したチョーク用ボード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1611293U JP2564439Y2 (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | チョーク用ボード表面材およびそれを使用したチョーク用ボード |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0674390U JPH0674390U (ja) | 1994-10-21 |
JP2564439Y2 true JP2564439Y2 (ja) | 1998-03-09 |
Family
ID=11907438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1611293U Expired - Lifetime JP2564439Y2 (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | チョーク用ボード表面材およびそれを使用したチョーク用ボード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2564439Y2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4578331B2 (ja) * | 2005-06-10 | 2010-11-10 | 日新製鋼株式会社 | 筆記板用塗装鋼板 |
EP1930177B1 (en) * | 2005-09-02 | 2014-07-02 | JFE Metal Products & Engineering Inc. | Projection blackboard and process for producing the same |
JP4771880B2 (ja) * | 2005-09-02 | 2011-09-14 | Jfe建材株式会社 | 映写黒板およびその製造方法 |
JP2012020468A (ja) * | 2010-07-14 | 2012-02-02 | Takara Standard Co Ltd | 多数の穴部を有する白板とそれに用いるホーロー面材の製造方法 |
JP6302342B2 (ja) * | 2014-04-24 | 2018-03-28 | Jfe建材株式会社 | 映像認識性に優れた暗線付き映写黒板 |
-
1993
- 1993-04-01 JP JP1611293U patent/JP2564439Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0674390U (ja) | 1994-10-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9168566B2 (en) | Process for producing a projection blackboard | |
US5361164A (en) | Projection markerboard | |
JP5502472B2 (ja) | 遮光性装飾シート | |
JP2564439Y2 (ja) | チョーク用ボード表面材およびそれを使用したチョーク用ボード | |
JP4771880B2 (ja) | 映写黒板およびその製造方法 | |
JP2001290429A (ja) | 比色用カラーカード及びそれを用いた塗膜の補修方法 | |
Smith et al. | HWB—A more intuitive hue-based color model | |
JP2510809B2 (ja) | 映写・筆記兼用板とそのコ―ティング材 | |
JP2002006399A (ja) | 反射スクリーンおよびその製造方法 | |
JPH02153080A (ja) | ほうろう製のマーカー・スクリーン兼用ボードとその製造方法 | |
JP2922208B2 (ja) | ほうろう製のマーカー・スクリーン兼用ボードとその製造方法 | |
JP2564438Y2 (ja) | 白色系マーカーペン用ボード表面材およびそれを使用した白色系マーカーペン用ボード | |
JPH04229299A (ja) | 投影用スクリーン兼用筆記板 | |
JPH10158545A (ja) | 弾性エマルション塗料 | |
JP2008100401A (ja) | 多目的筆記ボード | |
JPS59202045A (ja) | つや感の判別方法 | |
JP5868777B2 (ja) | 目に優しい短焦点型プロジェクター用マーカーボード | |
JP3488945B2 (ja) | 塗膜の光輝感定量評価方法 | |
JP2003029642A (ja) | 塗料色見本カード及び塗料色見本帳 | |
JP3132649B2 (ja) | 塗装用色見本カード | |
JP6302342B2 (ja) | 映像認識性に優れた暗線付き映写黒板 | |
JP6275509B2 (ja) | マーカーボードおよびその製造方法 | |
US2202682A (en) | Writing surface | |
JP3297888B2 (ja) | 光輝性印刷物及び印刷方法 | |
JPH02194072A (ja) | ゾル塗料組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |