JP2563934Y2 - ギャップ付き磁心 - Google Patents

ギャップ付き磁心

Info

Publication number
JP2563934Y2
JP2563934Y2 JP40716390U JP40716390U JP2563934Y2 JP 2563934 Y2 JP2563934 Y2 JP 2563934Y2 JP 40716390 U JP40716390 U JP 40716390U JP 40716390 U JP40716390 U JP 40716390U JP 2563934 Y2 JP2563934 Y2 JP 2563934Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
gap
magnetic
magnetic core
leg
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP40716390U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0492617U (ja
Inventor
裕 斎藤
芳秋 金子
幸治 木下
昭生 黒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
TDK Corp
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd, TDK Corp filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP40716390U priority Critical patent/JP2563934Y2/ja
Publication of JPH0492617U publication Critical patent/JPH0492617U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2563934Y2 publication Critical patent/JP2563934Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
[考案の目的]
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はトランスやチョークコイ
ル等の各種コイル装置の磁心として用いられるギャップ
付き磁心の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】トランスやチョークコイル等を構成する
ギャップ付き磁心として、従来、例えばフェライト(磁
性材料)等によりU字形に形成した一対の磁心を相対向
して配置し、その両突き合わせ面にポリエステル製フィ
ルム、ガラス、ゴム等のギャップ材を挟んだものが用い
られている。また、U字形磁心の各部の断面積は全体に
亘って均一なものが多い。
【0003】しかしながら、上記のような各部の断面積
が全体に亘って均一な構成のギャップ付き磁心では、前
記磁心の一部に巻線を施してコイル装置とした際に、磁
心各部の磁束密度が不均一な分布をもつ。即ち、巻線の
施される部分(脚部)の磁束密度に対して、その他の部
分、とりわけ巻線の施される部分の側方において磁路を
形成する部分の磁束密度は低くなる。換言すれば、前記
ギャップ付き磁心は実際に必要とする以上の体積を有し
ている。
【0004】例えば実効透磁率が150程度のフライバ
ックトランスでは、巻線の施される脚部の磁束密度に対
するもう一方の脚部の磁束密度の比は0.82である。
このことは、巻線の施されない脚部の断面積のうち18
%程度は不必要であることを意味している。
【0005】さらに、フライバックトランスの実働状態
におけるトランス各部の温度を考慮すると、巻線の施さ
れる脚部の温度に対し、もう一方の脚部の温度は15℃
程度低いので、フェライトの実効飽和磁束密度の温度特
性から巻線の施されない脚部の断面積は25%程度不必
要になる。そして、巻線の施されない脚部の不必要な断
面積の割合は、トランス及びコイルの実効透磁率によっ
て決まる。
【0006】またU字形磁心の根元部分(曲折部分)に
おいて、磁束の集中が生じるため、この内周側の温度上
昇を引き起こすという問題がある。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】上述したように、従来
のギャップ付き磁心は、その構成要素である磁心が必要
以上の体積を持っているので、大型化するとともに価格
の面でも高くなり、さらに、部分的な加熱状態が生じる
という問題がある。
【0008】そこで、本考案は磁心の不必要な部分を削
減し、かつ、形状的改良を行うことによって、小型でし
かも安価であるとともに、部分的な加熱状態を回避する
ことができるギャップ付き磁心を提供することを目的と
するものである。
【0009】[考案の構成]
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案のギャップ付き磁
心は、連結脚の両端から各々同方向に突出した円柱状磁
心及び角柱状磁心を具備する一対の磁性材料製の脚体を
ギャップ材を介して対向配置に接合するとともに、前記
両脚体の円柱状磁心の外周に巻線を配置するようにした
ギャップ付き磁心において、前記円柱状磁心、連結脚、
角柱状磁心の断面積比を1:0.85乃至0.95:
0.6乃至0.85とし、かつ、前記連結脚と円柱状磁
心の内側連結領域及び前記連結脚と角柱状磁心の内側連
結領域の少なくとも一方に曲線状を呈する又は三角形状
を呈する磁束拡散部を設けたものである。
【0011】
【作用】本考案のギャップ付き磁心によれば、前記円柱
状磁心、連結脚、角柱状磁心の断面積比を1:0.85
乃至0.95:0.6乃至0.85というように順次漸
減する構成としたので、前記円柱状磁心、連結脚、角柱
状磁心の磁束密度の分布に各々前記各部の断面積が対応
することになり、連結脚、角柱状磁心における不要部分
が無くなり、小型で安価なギャップ付き磁心となる。ま
た、前記連結脚と円柱状磁心の内側連結領域及び前記連
結脚と角柱状磁心の内側連結領域の少なくとも一方に曲
線状を呈する又は三角形状を呈する磁束拡散部を設けた
ものであるから、各内側連結領域における磁束集中を無
くすことができ、これにより、磁心の局部的な加熱状態
を回避することができる。
【0012】
【実施例】以下に本考案の実施例を説明する。
【0013】図1に示すギャップ付き磁心1は、断面四
角形の連結脚2の両端から、断面円形の円柱状磁心3及
び断面四角形の角柱状磁心4を各々同方向に突出した略
U字状でフェライト等の磁性材料製の一対の脚体5を、
ポリエステル製フィルム、ガラス、ゴム等のギャップ材
6を挟んで対向配置に接合することにより構成され、前
記両脚体5,5の各円柱状磁心3,3の外周に巻線7を
配置するようにしたものである。
【0014】前記脚体5の円柱状磁心3、連結脚2、角
柱状磁心4の断面積の比は以下の如くに設定している。
即ち、図3、図4に示すように、円柱状磁心3の断面積
をA、連結脚2の断面積をB、角柱状磁心4の断面積を
Cとするとき、A:B:C=1:0.85乃至0.9
5:0.6乃至0.85となるようにこれら各部の断面
積を設定している。
【0015】一方、前記ギャップ付き磁心1に巻線7を
配置して所定の直流バイアス電流を流した場合の磁束分
布は、前記脚体5の実効透磁率が100程度の場合で図
5に示すようになる。
【0016】即ち、前記円柱状磁心3の領域で215乃
至240mT、前記連結脚2の領域で200乃至220
mT、前記角柱状磁心4の領域で140乃至165mT
程度となる。
【0017】また前記脚体5の実効透磁率が150程度
の場合で図6に示すようになる。
【0018】即ち、前記円柱状磁心3の領域で230乃
至240mT、前記連結脚2の領域で210乃至230
mT、前記角柱状磁心4の領域で175乃至190mT
程度となる。
【0019】従って、本実施例の上述した脚体5の円柱
状磁心3、連結脚2、角柱状磁心4の断面積の比と、こ
れら各部の実際の磁束分布の比とが対応することにな
り、これにより、本実施例のギャップ付き磁心1は、従
来の一様な断面積を持ったギャップ付き磁心に比べ、特
に連結脚2、角柱状磁心4の領域の体積を削減でき、全
体として小形化と磁性材料の量減少による製造コストの
低減化を図ることができる。
【0020】次に、前記ギャップ付き磁心1を用いたコ
イル装置の直流バイアス電流と、インダクタンスとの関
係(直流重畳特性)を図7、図8を参照して説明する。
【0021】図7は、実効透磁率100程度で、断面積
の比A:B:Cを1:1:1(丸印),1:0.85:
0.6(本実施例、角印),1:0.8:0.5(X
印)とした場合のインダクタンスの変化を示している。
【0022】また、図8は、実効透磁率150程度で、
断面積の比A:B:Cを1:1:1(丸印),1:0.
9:0.75(本実施例、角印),1:0.8:0.5
(X印)とした場合のインダクタンスの変化を示してい
る。
【0023】図7、図8から明らかなように、本実施例
のギャップ付き磁心1は断面積の比A:B:Cを1:
1:1とした場合と同等のインダクタンスの変化特性を
発揮できる。
【0024】次に、本考案の実施例の他例を図9、図1
0を参照して説明する。
【0025】図9に示すギャップ付き磁心1Aは、前記
連結脚2と円柱状磁心3の内側連結領域及び前記連結脚
2と角柱状磁心4の内側連結領域に、曲線状(弧状)を
呈する磁束拡散部8を設けた点が特徴である。このギャ
ップ付き磁心1Aによれば、上述したギャップ付き磁心
1の作用に加えて、各内側連結領域における曲線状を呈
する磁束拡散部8において磁束が拡散することになり、
これによりこの各内側連結領域における磁束集中を無く
すことができ、脚体5の局部的な加熱状態を回避するこ
とができる。この場合の曲線状を呈する磁束拡散部8の
半径は1mm以上が好ましい。
【0026】図10に示すギャップ付き磁心1Bは、前
記連結脚2と円柱状磁心3の内側連結領域及び前記連結
脚2と角柱状磁心4の内側連結領域に、側面形状が三角
形状を呈する磁束拡散部9を設けた点が特徴である。こ
のギャップ付き磁心1Bによっても、上述したギャップ
付き磁心1の作用に加えて、各内側連結領域における磁
束集中を無くすことができ、これにより、脚体5の局部
的な加熱状態を回避することができる。この場合の三角
形状の磁束拡散部9は、その厚さが1mm以上が好まし
い。
【0027】本考案は上述した実施例の他、その要旨を
変更しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0028】
【考案の効果】以上詳述した本考案によれば、前記円柱
状磁心、連結脚、角柱状磁心の断面積比を記述した割合
で順次漸減する構成としたので、連結脚、角柱状磁心に
おける不要部分が無くなり、小型で安価なギャップ付き
磁心を提供でき、さらに、曲線状を呈する又は三角形状
を呈する磁束拡散部を設けたものであるから、各内側連
結領域における磁束集中を無くすことができ、これによ
り、磁心の局部的な加熱状態を回避することができるギ
ャップ付き磁心を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のギャップ付き磁心の実施例を示す正面
【図2】本実施例のギャップ付き磁心を構成する脚体の
正面図
【図3】本実施例のギャップ付き磁心を構成する脚体の
底面図
【図4】図2のY−Y線断面図
【図5】本実施例のギャップ付き磁心の磁束密度分布を
示す説明図
【図6】本実施例のギャップ付き磁心の磁束密度分布を
示す説明図
【図7】本実施例のギャップ付き磁心の直流バイアス電
流−インダクタンス特性を示すグラフ
【図8】本実施例のギャップ付き磁心の直流バイアス電
流−インダクタンス特性を示すグラフ
【図9】本実施例のギャップ付き磁心の他例を示す正面
【図10】本実施例のギャップ付き磁心のさらに別の例
を示す正面図
【符号の説明】
1 ギャップ付き磁心 2 連結脚 3 円柱状磁心 4 角柱状磁心 5 脚体 6 ギャップ材 7 巻線 8 磁束拡散部 9 磁束拡散部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 木下 幸治 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)考案者 黒木 昭生 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 実開 昭58−42922(JP,U) 実開 昭60−25127(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連結脚の両端から各々同方向に突出した
    円柱状磁心及び角柱状磁心を具備する一対の磁性材料製
    の脚体をギャップ材を介して対向配置に接合するととも
    に、前記両脚体の円柱状磁心の外周に巻線を配置するよ
    うにしたギャップ付き磁心において、前記円柱状磁心、
    連結脚、角柱状磁心の断面積比を1:0.85乃至0.
    95:0.6乃至0.85とし、かつ、前記連結脚と円
    柱状磁心の内側連結領域及び前記連結脚と角柱状磁心の
    内側連結領域の少なくとも一方に曲線状を呈する又は三
    角形状を呈する磁束拡散部を設けたことを特徴とするギ
    ャップ付き磁心。
JP40716390U 1990-12-27 1990-12-27 ギャップ付き磁心 Expired - Lifetime JP2563934Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40716390U JP2563934Y2 (ja) 1990-12-27 1990-12-27 ギャップ付き磁心

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40716390U JP2563934Y2 (ja) 1990-12-27 1990-12-27 ギャップ付き磁心

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0492617U JPH0492617U (ja) 1992-08-12
JP2563934Y2 true JP2563934Y2 (ja) 1998-03-04

Family

ID=31884125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP40716390U Expired - Lifetime JP2563934Y2 (ja) 1990-12-27 1990-12-27 ギャップ付き磁心

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2563934Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6774726B2 (ja) * 2016-03-11 2020-10-28 株式会社タムラ製作所 リアクトル

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0492617U (ja) 1992-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1213833A1 (en) Choke coil
JP2553017Y2 (ja) スイッチング電源のコイル装置用コア
JPH0520311U (ja) コモンモードチヨークコイル
JP2563934Y2 (ja) ギャップ付き磁心
JP3349018B2 (ja) 誘導電磁器
JPH0735369Y2 (ja) トランス
JP2002217044A (ja) 変圧器
JP3379358B2 (ja) チョークコイル
JPS58162015A (ja) 小型トランス
JP3282540B2 (ja) トランス
JPH0353462Y2 (ja)
JP2845075B2 (ja) コイル部品
WO1994019811A1 (en) Coil component and method of punching core used for the coil component
JPH0528012U (ja) インダクタ
JPS607448Y2 (ja) 高圧トランス
JP2000124047A (ja) チョークコイル
JP2595338Y2 (ja) 誘導電磁器
JPH0349384Y2 (ja)
JPH03126026U (ja)
JPH05299273A (ja) チョークコイル
JP2631293B2 (ja) 線輪部品
JP2000133531A (ja) チョークコイル一体型トランス
JPS58159317A (ja) 薄形トランス
JP2507804Y2 (ja) トランス装置
JP3054397U (ja) コイル用ボビン及びトランスケース並びにトランス

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970924

EXPY Cancellation because of completion of term