JP2563712B2 - シアル酸含有糖脂質誘導体 - Google Patents

シアル酸含有糖脂質誘導体

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JP2563712B2 JP3504286A JP50428691A JP2563712B2 JP 2563712 B2 JP2563712 B2 JP 2563712B2 JP 3504286 A JP3504286 A JP 3504286A JP 50428691 A JP50428691 A JP 50428691A JP 2563712 B2 JP2563712 B2 JP 2563712B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、肝臓、脾臓等に代表される細網内皮系に捕
捉されにくく、生体内での微小循環性を有し血液中での
薬物農物を高く維持できる製剤、例えばリポソームなど
の微粒子性薬物キャリアーの構成成分として有用なシア
ル酸含有糖脂質誘導体及びその製法並びにそれを構成成
分とする微粒子性薬物キャリアーに関するものである。
(背景技術) 生体に投与された薬物を、必要な組織に必要な時必要
な量だけ伝達し、有効な薬物治療を行う薬物送達システ
ム(ドラッグデリバリーシステム)の研究が盛んに行わ
れている。現在まで種々の薬物キャリアーが報告されて
おり、リポソームやリピッドマイクロスフェアーなどの
微粒子性キャリアーも注目されている薬物キャリアーの
一つである。一般にリポソーム等の微粒子性キャリアー
は血管内に投与された場合、肝臓や脾臓に代表される細
胞内皮系に捕捉されやすいことが知られている。このこ
とが上記の製剤を静脈内投与などにおいて、薬物の放出
をコントロールした徐放性製剤や標的組織に薬物を送達
するターゲティング型製剤として利用する際の大きな課
題となっている。
従来から、静脈内投与などの全身投与において、細網
内皮系に捕捉されにくくかつ生体内での微小循環性を向
上させた上記製剤の研究はなされて来ている。例えばリ
ポソームの場合、その膜組成を種々組み合わせられるこ
とを利用し微小循環性を改良しているものとして、コレ
ステロールを添加した場合(Biochem.Pharmacol.,32,60
9(1983))や、相転位温度の高い脂質を用いた場合(B
iochim.Biophys.Acta,839,1(1985))がある。またリ
ポソームのサイズが比較的コントロールしやすいことを
利用して、そのサイズを小さくすることにより微小循環
性を増した例(J.Pharmacol.Exp.Therap.,226,539(198
3))などがある。
更に、近年細胞膜由来の糖脂質であるガングリオシド
や赤血球膜由来の糖蛋白質であるグリコホリンをリポソ
ーム膜内に再構成することにより微小循環性を改良した
報告がある。前者の例としてガングリオシドGM1を用い
ることにより細網内皮系に捕捉されにくくなり、比較的
安定に血液中を微小循環できるという報告(Biochim.Bi
ophys.Acta,981,27(1989)),US Pat.No.4837028(Jun
e 6,1989))がある。また、後者の例としてはヒト赤血
球由来のグリコホリンを用いることにより同様な報告
(第9回生体膜と薬物の相互作用シンポジウム講演要旨
集、p.193(東京、1986年))がある。更に、血清蛋白
質であるフェツイン由来の糖蛋白質をリポソーム膜に再
構成した報告(Chem.Pharm.Bull.,36,4187(1988))や
プルランやアミロペクチン等の多糖にコレステロール残
基と共にシアル酸を結合してリポソーム膜成分として用
いている報告(Chem.Lett.,pp.1781(1988))もある。
しかしながら以上記したように、細網内皮系を回避し
て血液中を微小循環できるリポソーム製剤の研究が数多
くなされているにもかかわらず、上記糖脂質や糖蛋白質
では大量生産や原価の面などの工業的生産性や実用性な
どを考えた場合必ずしもその目的が達成されたとは言い
難い現状にある。
本発明はより効率的にかつ再現性よく肝臓、脾臓など
の細網内皮系に捕捉されにくく、生体内での微小循環性
をリポソームなどの微粒子キャリアーに付与でき、更に
は工業的に再現性よく大量生産可能な新規物質を提供す
ることを目的とする。
(発明の開示) 第1:本発明者は、満足し得る細網内皮系を回避し微小循
環性を有するリポソームなどの微粒子性キャリアーの配
合成分を開発すべく研究を行った結果、下記一般式
(I)または(VI)で表されるシアル酸含有糖脂質誘導
体は、α体であってもβ体であっても従ってまた両体の
混合物であっても、リポソーム膜中に含有させると、上
記問題点が有効に解決できるとの知見を得、この知見に
基づいて本発明をなしたのである。
ただし、式中、 はαまたはβ結合であることを意味し、 R1は水素原子またはアセチル基を示し、 R2は水素原子,炭素数1〜4の低級アルキル基,アル
カリ金属イオン,アルカリ土類金属イオンまたはアンモ
ニウムイオン好ましくは炭素数3〜16の低級アミンのア
ンモニウムイオンを示し、 Xは酸素原子,硫黄原子または下記式(II)もしくは
式(III)で表わされる残基を示し、 −O(CH2mNHCO− (II) (式中mは1〜10の整数を表わす) −O(CH2mCONH− (III) (式中mは式(II)におけると同じ整数を表わす) Yは式(IV)を表わす。
[ただし、式(IV)中、 Aは炭素原子,炭素数10〜40の直鎖または分枝鎖アシ
ルアミノ基,アルキル基,アルケニル基,アルコキシ
基,アルケニルオキシ基,アルキルチオ基,またはアル
ケニルチオ基を表わし、 Bは水素原子,カルボキシル基,カルバモイル基,N−
アルキル置換カルバモイル基,炭素数10〜30のアルキル
基,アルケニル基,アルコキシ基,アルケニルオキシ基
もしくはアシルアミノ基または式(V)を表わし、 (ただし、式中R1,R2およびXは前記の意味を表わす) nおよびn′は0〜3の整数をそれぞれ表わす。] ただし、式(I)においてXが酸素原子又は硫黄原子
で、式(IV)のAおよびBのどちらかが水素原子で他方
がアルキル基もしくはアルケニル基である場合およびA
およびBのどちらもが同じであっても異っててもよいが
アルキル基またはアルケニル基である場合並びに式
(I)においてXが酸素原子で式(IV)のAおよびBが
ともにアルキルオキシ基である場合を除く。
ただし、式中、 及びR2は前記式(I)における同じ意味を表わし、 Dは炭素数14〜40の直鎖または分枝鎖アルキルオキシ
基またはアルケニルオキシ基を表わす。
本発明は上記一般式(I)または(VI)で表されるシ
アル酸含有糖脂質誘導体を提供する。
次に一般式(I)又は(VI)で表されるシアル酸含有
糖脂質導体の製造法について説明する。
本発明化合物は、シアル酸1〜2個を末端に持ち、種
々のリンキングアームを介して脂肪族鎖と結合させたシ
アル酸含有糖脂質誘導体である。したがって、リンキン
グアームの種類により合成方法が選ばれる。
例えば、シアル酸を既知の方法により糖供与体へと導
き、一方脂肪族鎖を含んだ糖受容体を調製して両者を反
応せしめる方法がある。また、シアル酸供与体にリンキ
ングアームを結合させたあとさらに別のシアル酸含有誘
導体もしくは脂肪鎖を結合する方法などが考えられる。
即ち、シアル酸供与体はR.Kuhnらの方法[Chem.Ber.,
99,611(1966)]やH.Oguraらの方法[Tetrahedron Let
t.,22,4265(1981)]によりパーアセチルシアル酸メチ
ルエステル(i)から2−クロリド体(ii)を調製して
得るのが最も簡便である。
一方、糖受容体は、その化合物の形によりそれぞれ調
製される。即ち、脂肪鎖を含んだ糖受容体を調製する場
合、たとえばアミノアルコール(iii)は既知の方法を
用いてアミノ基をアシル化し、化合物(iv)を得ること
ができる。
(ただし、式中m及びYはそれぞれ前記式(II)及び
(I)におけると同じ意味を有する。) あるいは、ヒドロキシカルボン酸(v)のヒドロキシ
基を通常のヒドロキシル基の保護基たとえばアセチルや
ベンゾイルなどのアシル基またはベンジル基などで保護
したあと活性エステルとし、縮合剤を用いて炭素数10〜
40の脂肪族アミンと重曹、炭酸カリウムなどの無機塩基
もしくはトリエチルアミンやピリジンなどの有機塩基存
在下反応させることによって化合物(vi)が得られる。
さらに、ヒドロキシル基の保護基をはずして化合物(vi
i)が得られる。
(ただし、式中Zはヒドロキシ基の一般的な保護基を表
わし、mはそれぞれ式(II)におけると同じ意味を表わ
す。) このようにして得られた糖受容体(iv)の脂肪鎖部分
Yおよび(Vii)の脂肪鎖部分A′は微粒子キャリヤー
にうめ込むことを考慮するならば、ある程度以上の脂溶
性が必要とされる。したがって、炭素数10〜40のもの、
好ましくは14〜34の直鎖もしくは分枝鎖の、アルキル、
アルケニルが用いられる。
糖受容体(iv)および/または(Vii)または直鎖も
しくは分枝鎖アルキルアルコールもしくはアルケニルア
ルコールとシアル酸供与体(ii)とを縮合することによ
り、種々のシアロ糖脂質を得る。即ち、モレキュラーシ
ーブス、ドライアライトなどの無機脱酸剤またはN,N′
−テトラメチルウレア、2,6−ルチジンなどの有機脱酸
剤の存在下塩化メチレン、テトラヒドロフランなどの不
活性溶媒中でシアン化第二水銀、臭化第二水銀などの水
銀塩または炭酸銀、過塩素酸銀、トリフルオロメタンス
ルホン酸銀などの銀塩を触媒として反応させることによ
り、化合物(Viii),(Viii a)および化合物(ix)が
得られる。縮合試薬は、その都度用いる糖受容体の物性
などを考慮して選択される。化合物(Viii),(Viii
a)および(ix)は、ナトリウムメトキシドのメタノー
ル溶液などで脱アセチル化したあと水酸化ナトリウム水
溶液などの塩基性溶液でメチルエステルを加水分解する
ことによりそれぞれ化合物(x),(xa)および(xi)
に導くことができる。
(ただし、式(viii)および(viii a)中、mは式(I
I)におけると同じ整数を表わし、式(x),(xa)お
よび(xi)中、R2は水素原子、アルカリ金属イオン、ア
ルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムイオン好まし
くは炭素数3〜16の低級アミンのアンモニウムイオンを
表し、A′は式(vi)におけると同じ意味を表わす。) シアル酸とリンキングアームを最初に結合させる方法
も有効である。既知の方法によりアミノ基を保護したア
ミノアルコール体(xii)を得、またはハロアルコール
やジヒドロキシアルカンなどより既知の方法でアジドア
ルコール体(xiii)を得たあとシアル酸供与体(ii)と
前記と同様にして縮合させることにより化合物(xiv)
及び(xv)を得る。
(式中、mは式(II)におけると同じ意味を表し、Z′
はアミノ基の一般的な保護基を表わす。) (ただし、式中mは式(II)におけると同じ意味を表
す) 化合物(xiv)のアミノ基の保護基を既知の方法によ
って除去するかまたは化合物(xv)のアジド基を適当な
還元剤たとえばパラジウム炭素やリンドラー触媒を用い
た接触還元もしくは水素化ホウ素ナトリウムなどを用い
て還元することにより遊離アミノ体(xvi)を得る。あ
るいは、化合物(xiv)および(xv)のアセチル基およ
びメチルエステルを加水分解したあと上記の方法により
アミノ基を生成させて、シアル酸部分の保護基をはずし
た遊離アミノ体(xVii)を得ることができる。
(ただし、式(xVii)中、R2は式(x)における同じ意
味を表わす。) また、2,3−ジ−O−アルキルグリセリン酸はたとえ
ば次のようにして調製される。グリセルアルデヒドジア
ルキルアセタールをN,N−ジメチルホルムアミドなど不
活性溶媒中で水素化ナトリウム、水酸化バリウムなどの
塩基の存在下に炭素数10〜40より好ましくは炭素数14〜
34の直鎖状または分枝状ハロゲン化アルカン又はハロゲ
ン化アルケンを作用させることにより2,3−ジ−O−ア
ルキル又はアルケニルグリセルアルデヒドジアルキルア
セタールを得る。アセタールを含水溶媒中で塩酸などの
鉱酸もしくはp−トルエンスルホン酸などの有機酸と反
応させることにより除去し、ついで過マンガン酸のアル
カリ金属塩もしくはテトラエチルアンモニウム塩などの
アンモニウム塩または通常のアルデヒドの酸化剤と反応
させることにより2,3−ジ−O−アルキルグリセリン酸
(xViii)が得られる。
(ただし、式中、Rは炭素数1〜4の低級アルキル基、
A′は前記式(vi)におけると同じ意味を有する。) 2,3−ジ−O−アルキルグリセリン酸(xViii)(ただ
し、アルキル基の炭素数は好ましくは12〜24であり、入
手しやすく扱いやすいアルキル鎖長がよい。)は既知の
方法により活性エステル体へと導き、さらにアミン体
(xvi)と反応させることにより、化合物(xViii a)を
得る。必要があれば、前記と同様にして、脱アセチルお
よびメチルエステルを加水分解してシアル酸の保護基を
除去した誘導体(xix)とすることができる。
(ただし、式(xViii a)中、mは式(II)におけると
同じ意味を表し、A′は式(vi)におけると同じであ
り、式(xix)中、R2は式(x)におけると同じ意味を
表し、mは式(II)におけるそれらと同じである。) アミン体(xvi)の代りにアミン体(xVii)を使用す
ると、脱保護反応をすることなく直接シアル酸の保護基
を除去した形の誘導体(xix)とすることができる。
2,2−ジアルキル酢酸はたとえば次のようにして調製
される。マロン酸ジエステル好ましくはマロン酸ジベン
ジルエステルにN,N−ジメチルホルムアミドなどの不活
性溶媒中で強塩基たとえば水素化ナトリウム,水酸化バ
リウムなどを作用させたのち、炭素数6〜20、好ましく
は7〜16の直鎖ハロゲン化アルキルなど活性アルキル基
を加えることにより化合物(xx)が得られる。ついでジ
エステルを塩基性水溶液または接触還元などの常法によ
り除去した後、加熱または酸触媒反応により脱炭酸して
化合物(xxi)を得る。
(ただし、A′は式(vi)におけると同じであり、Z″
はカルボキシル基の一般的保護基を表わす。) 化合物(xxi)は、グリセリン酸(xViii)と同様にし
て活性エステル体もしくは酸ハロゲン化物とした後アミ
ン体(xvi)に縮合させ、化合物(xxii)を得る。ま
た、前記と同様にして、脱アセチルおよび脱メチルエス
テル化して化合物(xxiii)とすることができる。
(ただし、両式中、mは前記式(II)のそれに同じく、
A′は式(vi)のそれに同じく、式(xxiii)中、R2
式(x)におけると同じである。) アミン体(xvi)の代りにアミン体(xVii)を使用す
ると、脱保護反応が不要で、化合物(xxiii)を得るこ
とができる。
セリン、ホモセリンなどのヒドロキシアミノ酸(xxi
v)はベンジルアルコールなどのアルコールとp−トル
エンスルホン酸などの有機酸または硫酸などの鉱酸とと
もに既知の方法によって反応させることによりヒドロキ
シアミノ酸エステル塩(xxv)を得る。好ましくはセリ
ンベンジルエステルのp−トルエンスルホン酸塩であ
る。得られた塩(xxv)は有機溶媒中または含水有機溶
媒中で重曹、炭酸カリウムなどの無機塩基またはトリエ
チルアミンなどの有機塩基などの存在下で炭素数10〜40
の直鎖状または分枝状の飽和または不飽和脂肪酸好まし
くは炭素数16〜34の上記脂肪酸の活性体(たとえば活性
エステルや酸ハロゲン化体など)とともに反応させるこ
とにより脂肪鎖誘導体(xxvi)を得る。
(ただし、式中、Z″は式(xx)におけると同じ意味を
表わし、nは前記式(IV)におけると同じ意味を表わ
し、HUは酸を表わし、A′は式(vi)のそれと同じであ
る。) 化合物(xxvi)はシアル酸供与体(ii)と前記のよう
に縮合させて化合物(xxVii)を得る。
(ただし、式中、A′は式(vi)のそれと同じであり、
Z″は式(xx)のそれと同じであり、nは(IV)のそれ
と同じである。) 化合物(xxVii)は、常法により、脱アセチルおよび
メチルエステルの加水分解をして化合物(xxVii a)を
得る。
(ただし、式(xxVii a)中、R2は式(x)におけると
同じ意味を表わし、A′は式(vi)のそれと同じであ
る。) 又、化合物(xxVii)は既知の方法により脱Z″化し
た後常法によりたとえばN,N′−ジシクロヘキシルカル
ボジイミド、N−ヒドロキシコハク酸イミドなどを用い
て活性エステル(xxViii)とすることができる。つい
で、アミン成分A′−NH2(式中、A′は水素原子もし
くは炭素数10〜40の直鎖又は分枝鎖アルキル基またはア
ルケニル基を示す)と有機溶媒中もしくは含水有機溶媒
中で、前記塩基の存在下で反応させることにより、脂肪
族鎖を2本以上持った化合物(xxix)とすることができ
る。化合物(xxix)は、前記と同様にして、脱アセチ
ル、脱メチルエステル化して化合物(xxx)を得る。
(ただし、式(xxix)中、nは式(IV)におけると同じ
であり、A′は式(vi)におけると同じであり、式(xx
x)中、R2は式(x)におけると同じであり、nは式(I
V)におけると同じであり、A′は前記式(vi)におけ
ると同じ意味を表わす。) また、活性エステル体(xxViii)とアミン体(xvi)
または(xVii)を前記と同様の反応にかけて、化合物
(xxxi)を得る。化合物(xxxi)は同様に脱アセチルお
よび脱メチルエステル化して化合物(xxxii)とするこ
とができる。
(ただし、式(xxxi)および(xxxii)中、nは式(I
V)におけると同じであり、mは式(II)におけると同
じであり、R1は式(I)のそれと同じであり、R2は式
(x)のそれと同じであり、A′は式(vi)におけると
同じである。) アミノジカルボン酸 (式中、nは式(IV)のそれと同じ整数を表わす。)を
常法によりジベンジルエステルとした後、脂肪酸A′CO
2H(ただし、式中、A′は式(vi)のそれと同じ意味を
表わす)と既知の方法にて反応させ、ついで脱ベンジル
反応にかけて、脂肪酸アミドジカルボン酸誘導体を得
る。さらに、前記と同様にして反応させ、ジ活性エステ
ル体(xxxiii)を得ることができる。
(ただし、式中、Zは活性エステル基たとえばコハク
酸イミド基を示し、A′は式(vi)のそれに同じ。) ジ活性エステル体(xxxiii)とアミン体(xvi)とを
常法により反応させて化合物(xxxiv)を得ることがで
きる。化合物(xxxiv)は、前記同様脱アセチル及びメ
チルエステルを加水分解して化合物(xxxv)とすること
ができる。アミン体(xvi)の代りにアミン体(xVii)
を使用する脱保護反応が不要で化合物(xxxv)を得るこ
とができる。
(ただし、式中、mは式(II)におけるそれと同じであ
り、nは式(IV)におけると同じであり、R2は式(x)
におけると同じであり、A′は式(vi)におけると同じ
である。) 第2:本発明は、又、下記一般式(XIII)で表わされる化
合物(a)及び下記一般式(XIII a)で表わされる化合
物(c)及びこれらの化合物の製造法(b)に関する。
(a); ただし、式中、Xは酸素原子または硫黄原子を表しm
及びnは0〜10の整数を表し、Aは水素原子、炭素数10
〜40の直鎖もしくは分枝鎖アシルアミノ基、アルキル
基、アルケニル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基
もしくはアジド基または保護基で保護されたアミノ基を
表し、Bは水素原子、炭素数1〜30の直鎖もしくは分枝
鎖アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基もしくはア
ルケニルオキシ基、総炭素数2〜3の低級アルコキシカ
ルボニル基、または置換もしくは非置換のベンジルオキ
シカルボニル基を表す。Aにおける保護基で保護された
アミノ基の保護基としては、ベンジルオキシカルボニル
基、フタロイル基などを挙げることができる。
ただし、Xが酸素原子であるときにm=1,n=0であ
りAがベンジルオキシカルボニルアミノ基であり、かつ
Bが水素原子であるときのα体並びにA,Bが共に水素原
子、共にアルキル基、共にアルケニル基、共にアルコキ
シ基、共にアルケニル基である場合を除く。またXが硫
黄原子であるときに、A,B共に水素原子、共にアルキル
基、共にアルケニル基である場合を除く。
(b);式(XI)で示されるシアル酸の2−アセチル体
を不活性溶媒中で触媒としてルイス酸の存在下一般式
(XII)で示されるアルコール類と反応させることを特
徴とする一般式(XIII)で示されるシアル酸誘導体の製
造方法。
(ただし、式中、はαまたはβ結合であることを示
す。) (c); ただし、式中はαまたはβ結合であることを示し、
nは1〜20の整数を表し、Aaはアジト基または保護基で
保護されたアミノ基を表す。ただし、n=2であり、Aa
がベンジルオキシカルボニルアミノ基であるときのα体
を除く。
本発明は、シアル酸のβ−グリコシド体を安価にかつ
大量に好収率でしかも安全性の面でも問題なく製造する
方法及び新規シアル誘導体に関するものである。
本発明の方法によれば、例えば、前記一般式(I)及
び(VI)で表わされる新規物質であるシアル酸含有糖脂
質誘導体またはその中間体を安価にかつ大量に好収率で
製造することができる。
一般式(XV)で表わされるシアル酸グリコシドの合成
法としては、式(XIV)で示されるシアル酸の2−クロ
ル体を原料として、重金属塩(例えば、銀、水銀などの
塩)を用いてアルコール類と反応させるのが一般であっ
た。
(ただし、式中、はαまたはβ結合であることを示
す。) 式(XI)で示される化合物シアル酸の2−アセチル体
を原料として用いる反応は、その報告が極めて少ない。
すなわち、1件は核酸誘導体との反応であるが、SnCl4
を用いて核酸の窒素原子と反応させており(Chem.Phar
m.Bul.,34巻4号1479頁(1986年))、もう1件はBF3.E
t2Oを用いてチオアルコール類と反応させている(Carbo
hydr.Res.,187巻35頁(1989年))。また、アルコール
類との反応例としては、トリメチルシリルトリフレート
(TMSOTf)を用いるコレステロールとの反応があるが
(Chem.Pharm.Bul.,35巻10号4043頁(1987年))、この
反応ではβ体を僅かに5%の収率で得ているに過ぎな
い。また、同じTMSOTfを用いるグリセロール誘導体との
反応が文献に記載されているが(Int.J.Devl.Neuroscie
nce,6巻4号319頁(1988年))、収率等の記載がない。
このように、アルコール類と反応例はわずかに数列ある
が、収率は非常に低く実用的とはいえない。
前記(XIV)で表わされる化合物シアル酸の2−クロ
ル体を原料として用いてシアル酸誘導体を製造する従来
一般に採用されている方法は、重金属塩を用いるので高
価でかつ安全性の面で問題があり、シアル酸誘導体の工
業的大量合成には向いていない。また、式(XIV)で表
わされる化合物の安定性にも問題があり、長期保存は非
常に困難である。
本発明者は、出発原料として安定でかつ高収率で得ら
れる上記式(XI)で表わされる化合物シアル酸の2−ア
セチル体を用いて、安価にかつ大量に好収率でしかも安
全性の面でも問題なく上記一般式(XIII)で表わされる
シアル酸誘導体の合成ができる方法を鋭意検討した結
果、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、式(XI)で示されるシアル酸の
2−アセチル体を不活性溶媒中で触媒としてルイス酸の
存在下一般式(XII)で示されるアルコール類と反応さ
せることを特徴とする一般式(XIII)で示されるシアル
酸誘導体の製造方法に関する。
以下、本発明の方法を詳述する。
本発明の合成法における出発原料の1つである式(X
I)で表わされる化合物シアル酸の2−アセチル体は、
例えば、P.Sina'y'らの方法(Carbohydr.Res.,190巻317
頁(1989年))により、容易に合成できる。この化合物
はα−異性体、β−異性体及び両異性体の混合物のいず
れの形態でも本発明の合成法の出発原料に供し得る。
本発明のもう1つの出発原料である一般式(XII)で
表わされるアルコール類は公知の方法で製造でき、この
アルコールは式(XI)の化合物1モル当り1〜10モル、
好ましくは3〜5モル用いられる。
溶媒として求核性がなく、ルイス酸と反応しない塩化
メチレン,クロロホルム,アセトニトリル,エーテル,
テトラヒドロフラン等の不活性溶媒が好ましい。
触媒として、グリコシレーションには一般的にルイス
酸が使用されるが、その中でも四塩化スズ,三フッ化ホ
ウ素エーテル錯塩(BF3・Et2O)等が好ましい。これら
のルイス酸は式(XI)の化合物1モル当り0.5〜10モ
ル、好ましくは1〜5モル用いられる。
本発明の製造法における反応は脱水剤を存在させなく
ても進行するが、脱水剤を存在させた方が収率が向上す
る。脱水剤としては、モレキューラーシーブス類(3A,4
A,AW−300など)、硫酸カルシウムなどの無機脱水剤が
好ましい。
反応は−20℃〜溶媒の沸点までの温度好ましくは氷冷
下〜室温に保持することによって行なわれ、このような
温度に保持すると通常2〜150時間で反応が完結する。
出発原料である式(XI)で表わされるシアル酸の2−ア
セチル体は前記のように安定であるので室温に長時間保
持しておいても安定に本発明の合成法の反応を進めるこ
とができることは本発明の方法の1つのメリットであ
る。
反応終了後、目的物は通常の後処理手段、例えばカラ
ムクロマトグラフィーにより単離することができる。
本発明はまた上記一般式(XIII a)で示されるシアル
酸誘導体にも関する。一般式(XIII a)で示される化合
物は前記一般式(XIII)で示される化合物の一部であ
る。
第3:本発明は、さらにまた、下記式(XXI)によって示
されるシアル酸誘導体およびその塩 (式中、Rは直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアル
ケニル基を意味する。) 及び特にRが(CH2nCH3(式中、nは13〜29の整数
を表す。)で表わされるアルキル基である上記式(XX
I)によって示されるシアル酸誘導体およびその塩に関
する。
本発明物質におけるRは微粒子キャリヤーへ本発明物
質が安定に配合される上において必要であり、その目的
のためには脂肪鎖であればよく、従って直鎖または分枝
鎖のアルキル基またはアルケニル基である。合成が容易
でかつ安価な点を考慮すると、例えばRとしては(C
H2nCH3(式中、nは13〜29の整数を表す。)を挙げる
ことができる。
なお、本発明物質において糖に対するSの結合はβ結
合に限定される。
また、塩としては例えばナトリウム塩を挙げることが
できる。
因みに、S−ノイラミン酸誘導体については、特開昭
61−282390およびJ.Carbohydrate Chemistry,5(1),1
1〜19(1986)に記載された物質があるが、いずれもα
結合体であり、かつ本発明物質の有用性を示唆する記述
もない。
本発明物質の製造は従来公知の方法を利用して行なえ
ばよいが、例えば第1図に示すシェーマは特に好ましい
製造工程であり、ルイス酸を触媒として反応が容易に進
行する点で合成的に安全であり、かつ本発明物質を安価
に提供することができる。また、該シェーマにおいて出
発物質である化合物201の代わりにそのクロルをアセト
キシ基で置換したアセチル体を使用し、P.Sin‘y'等の
方法(Carbohydr.Res.,187(1989)35−42)によって、
BF3・ET2Oの存在下にチオアルコールと反応させても同
様に製造することができる。該シェーマにおける最終物
質から必要によりβ体を分離するのも公知の方法例え
ば、シリカゲルクロマトグラフィーにより行なうことが
できる。なお、第1図のシェーマは、Rが(CH215CH3
である本発明物質をもって例示したが、Rが他のもので
あってもよいことは勿論である。
第4:本発明はまた一般式(XXXI) (式中、Halはハロゲン原子を示す。)で示される化合
物をルイス酸単独あるいはルイス酸とトリチルハロゲナ
イドの組合せの触媒の存在下不活性溶媒中一般式(XXXI
I) (ただし、式中、m及びnは0〜10の整数を表し、Xは
酸素原子または硫黄原子を表し、Aは水素原子、炭素数
10〜40の直鎖もしくは分枝鎖アシルアミノ基、アルキル
基、アルケニル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基
もしくはアジド基または保護基で保護されたアミノ基を
表し、Bは水素原子、炭素数10〜30の直鎖もしくは分枝
鎖アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基もしくはア
ルケニルオキシ基、総炭素数2〜3の低級アルコキシカ
ルボニル基、またはベンジルオキシカルボニル基を表
す。)で示されるアルコール体と反応させることを特徴
とする一般式(XXXIII) で示される化合物の製造法に関する。因みに、この一般
式(XXXIII)は前出の一般式(XIII)と同じである。
本発明は、安全性の高いしかも安価な触媒を用いる、
種々の有用な生理活性を有するシアル酸グリコシドの製
造法に関する。
従来、シアル酸誘導体のグリコシル化反応の触媒とし
ては、シアン化第二水銀や臭化第二水銀のような有毒な
水銀塩か、過塩素酸銀やトリフルオロメタンスルホン酸
銀のような取扱いに問題がありしかるも高価な銀塩が用
いられてきた。上記以外の金属塩として塩化亜鉛を用い
るグリコシル化反応の報告例(E.Kirchner et.al.,J.Ca
rbohydr.Chem.,7巻453頁(1988年))があるが、グリコ
シル受容体はチオフェノールといった非常に求核活性の
強い特殊な試薬に限られており、一般的なアルコールへ
の応用はなされていない。
したがって、安全性の高いしかも安価で工業化可能な
触媒を用いるシアル酸のグリコシル化反応の開発が望ま
れている。
本発明の目的は、安全性の高いしかも安価な触媒を用
いるシアル酸グリコシドの製造方法を提供することにあ
る。
なお、この製造法において、式(XXXII)で示される
アルコール体の代わりに下記一般式(XXXIV)で示され
る各種アルコール体を反応させることもできる。
HO−A (XXXIV) (式中、HO−Aはアリルアルコール、トリメチルシリル
エチルアルコール、コレステロール、式(XXXV)で示さ
れるグリセロール誘導体、式(XXXVI)で示されるヌク
レオシド誘導体、式(XXXVII)で示されるセラミド誘導
体、式(XXXVIII)で示される6位水酸基が保護されて
いないピラノース誘導体、式(XXXIX)で示される3位
水酸基が保護されていないピラノース誘導体を表す。) (式中、Y1は炭素数12〜40の直鎖もしくは分枝鎖のアル
キル基もしくはアルケニル基、または炭素数12〜40の直
鎖もしくは分枝鎖で多重結合を有してもよいアシル基を
表す) (式中、Z1およびZ2は水酸基の保護基を表し、B1は核酸
を構成する塩基を表す) (式中、Y2は水酸基の保護基を、B2は炭素数10〜20のア
ルキル基またアルケニル基を、B3はアジド基、保護基を
有するアミノ基、または炭素数20〜30の多重結合を有し
てもよいアシルアミド基を表す) (式中、Y3は水酸基の保護基または糖残基を、Y4はアジ
ド基または保護基で保護されていてもよい水酸基を、Y5
は水酸基の保護基を、Y6は水素原子または水酸基の保護
基を表す) (式中、Y7は水酸基の保護基または糖残基を、Y8は水酸
基の保護基を、Y9は水素原子または水酸基の保護基を、
Y10は水酸基の保護基を表す) 一般式(XXXI)中、Halのハロゲン原子としては、塩
素、臭素をあげることができる。
一般式(XXXVI)中、B1の核酸を構成する塩基として
は、フッ素で置換されていてもよいアデニン、グアニ
ン、シトシン、チミン等をあげることができる。Z1およ
びZ2の水酸基の保護基としては、炭素数1〜3の低級ア
シル、ベンゾイル、ベンジル、イソプロピリデン、ベン
ジリデン等をあげることができる。
一般式(XXXVII)中、Y2の水酸基の保護基としては、
ベンジル、ベンゾイル等をあげることができる。B3にお
けるアミノ基の保護基としては、ベンジルオキシカルボ
ニル、トリクロロエトキシカルボニル等をあげることが
できる。
一般式(XXXVIII)中、Y3における水酸基の保護基と
しては、炭素数1〜3の低級アルキル、アリル、ベンジ
ル、トリメチルシリルエチル等を、糖残基としては炭素
数1〜3の低級アシル、ベンゾイル、ベンジル、トリク
ロロエトキシカルボニル、ベンジリデン、イソプロピリ
デン等で水酸基が保護されたガラクトース、グルコー
ス、マンノース、フコース、N−アセチルグルコサミン
等をあげることができる。Y4,Y5およびY6における水酸
基の保護基としては、炭素数1〜3の低級アシル、ベン
ゾイル、ベンジル、トリクロロエトキシカルボニル、ベ
ンジリデン、イソプロピリデン等をあげることができ
る。
一般式(XXXIX)中、Y7における水酸基の保護基とし
ては、炭素数1〜3の低級アルキル、アリル、ベンジ
ル、トリメチルシリルエチル等を、糖残基としては炭素
数1〜3の低級アシル、ベンゾイル、ベンジル、トリク
ロロエトキシカルボニル、ベンジリデン、イソプロピリ
デン等で水酸基が保護されたガラクトース、グルコー
ス、マンノース、フコース、N−アセチルグルコサミン
等をあげることができる。Y8,Y9およびY10における水酸
基の保護基としては、炭素数1〜3の低級アシル、ベン
ゾイル、ベンジル、トリクロロエトキシカルボニル、ベ
ンジリデン、イソプロピリデン等をあげることができ
る。
次に本発明のシアル酸グリコシドの製造法における出
発原料化合物の製造法について説明する。
先ず、一般式(XXXI)で示されるシアル酸供与体の製
造法について云えば、従来より最も一般的に利用されて
いるシアル酸供与体は、既知の方法、例えば、R,Kuhn e
t.al.,Chem.Ber.,99巻611頁(1966年);H.Paulsen et.a
l.,Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.,21巻927頁(1982年);H.
Paulsen et.al.,Carbohydr.Res.,125頁47頁(1984年);
C.Shimizu et.al.,Chem.Pharm.Bull.,36巻1772頁(1988
年);H.Kunz et.al.,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,638頁
(1985年)によって容易に調製することができる。
続いて、シアル酸受容体の製造法について説明する。
一般式(XXXV)で示されるグリセロール誘導体は、既
知の方法、例えば、M.Kates et.al.,Biochemistry,2巻3
94頁(1963年);T.Ogawa et.al.,Agric.Biol.Chem.,46
巻255頁(1982年);J.C.Sowden et.al.,J.Am.Chem.So
c.,63巻3244頁(1941年);R.J.Howe et.al.,J.Chem.So
c.,2663頁(1951年)によって容易に合成することがで
きる。
一般式(XXXVI)で示されるヌクレオシド誘導体は、
既知の方法、例えば、Ninth Symposium on Nucleic Aci
ds Chemistry,Tokyo,Japan,October,1981年;Glycoconju
gates,ed.by T.Yamakawa,T.Osawa,and S.Handa,Japan S
cientific Societies Press,Tokyo,481頁(1981年);I.
Kijima et.al.,Chem.Pharm.Bull.,30巻3278頁(1982
年)によって合成することができる。
一般式(XXXVII)で示されるセラミド誘導体は、既知
の方法、例えば、M.Kiso et.al.,J.Carbohydr.Chem.,5
巻335頁(1986年);M.Kiso et.al.,Carbohydr.Res.,157
巻101頁(1986年);K.Koike et.al.,Carbohydr.Res.,15
8巻113頁(1986年);M.Kiso et.al.,J.Carbohydr.Che
m.,6巻411頁(1987年)によって合成することができ
る。
一般式(XXXVIII)で示されるピラノース誘導体は、
既知の方法、例えば、Y.Tsuda et.al.,Chem.Pharm.Bul
l.,31巻1612頁(1983年)によって合成することができ
る。
一般式(XXXIX)で示されるピラノース誘導体は、既
知の方法、例えば、T.Ogawa et.al.,Carbohydy.Res.,13
5巻C5頁(1985年)によって合成することができる。
ついで、本発明のシアル酸グリコシドの製造法におけ
る反応条件について説明する。
まず、一般式(XXXI)で示されるシアル酸供与体を一
般式(XXXII)で示されるシアル酸受容体とルイス酸単
独の触媒の存在下不活性溶媒中で反応させることからな
る一般式(XXXIII)で示されるシアル酸誘導体の製造法
について説明する。
ルイス酸としては、塩化第一スズ、臭化第一スズ、ト
リフルオロメタンスルホン酸スズ、塩化亜鉛、臭化亜
鉛、ヨウ化亜鉛、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛、
塩化第二銅、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)等
をあげることができる。これらのルイス酸は式(XXXI)
の化合物1モルに対して通常1〜3モル使用される。
式(XXXII)の化合物は、式(XXXI)の化合物1モル
に対して通常1〜10モル、好ましくは1〜2モル使用さ
れる。
脱水剤としてモレキュラーシーブス4A、モレキュラー
シーブスAW300、ドライアライト等を用いることができ
る。
反応に使用される溶媒としては、塩化メチレン、二塩
化エチレン、クロロホルム、アセトニトリル、ジエチル
エーテル、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン等
のルイス酸に不活性な溶剤を、好ましくは塩化メチレ
ン、アセトニトリルをあげることができる。
反応は反応混合物を通常氷冷下〜溶媒の沸点までの温
度で数時間〜数日間保持することによって行われる。
反応終了後目的物は通常の後処理手段、例えばカラム
クロマトグラフィーにより単離することができる。
続いて、一般式(XXXI)で示されるシアル酸供与体を
一般式(XXXII)で示されるシアル酸受容体とルイス酸
とトリチルハロゲナイドの組合せの触媒の存在下不活性
溶媒中で反応させることからなる一般式(XXXIII)で示
されるシアル酸誘導体の製造法について説明する。
ルイス酸としては、反応系内でトリチルハロゲナイド
と反応してトリチルカチオンを発生する塩化第一スズ、
臭化第一スズ、トリフルオロメタンスルホン酸スズ、塩
化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、トリフルオロメタンス
ルホン酸亜鉛等をあげることができる。これらのルイス
酸は式(XXXI)の化合物1モルに対して通常1〜3モ
ル、好ましくは1〜2モル使用される。トリチルハロゲ
ナイドとしてはトリチルクロリド、トリチルブロミド等
をあげることができ、これらの化合物は式(XXXI)の化
合物1モルに対して通常1〜3モル、好ましくは1.5〜
2モル使用される。
式(XXXII)の化合物は、式(XXXI)の化合物1モル
に対して通常1〜10モル、好ましくは1〜2モル使用さ
れる。
脱水剤としてモレキュラーシーブス4A、モレキュラー
シーブスAW300、ドライアライト等を用いることができ
る。
反応に使用される溶媒としては、塩化メチレン、二塩
化エチレン、クロロホルム、アセトニトリル、ジエチル
エーテル、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン等
のルイス酸に不活性な溶剤を、好ましくは塩化メチレ
ン、アセトニトリルをあげることができる。
反応は反応混合物を通常氷冷下〜溶媒の沸点までの温
度で数時間〜数日間を保持することによって行われる。
反応終了後目的物は通常の後処理手段、例えばカラム
クロマトグラフィーにより単離することができる。
上記の如くして得られる一般式(XXXIII)で示される
シアル酸グリコシドは、例えば、H.Ogura et.al.,Chem.
Pharm.Bull.,35巻4043頁(1987年);T.Ogawa et.al.,Ca
rbohydr.Res.,128頁C1頁(1984年);A.Hasegawa et.a
l.,J.Carbohydr.Chem.,6巻411頁(1987年);H.Ogura e
t.al.,Chem.Pharm.Bull.,30巻3278頁(1982年);H.Ogur
a et.al.,Chem.Pharm.Bull.,36巻914頁(1988年)等の
文献記載の方法により、細胞の分化誘導作用、免疫調節
作用、抗腫瘍作用、癌転移阻害作用、シアル酸誘導体の
モノクローナル抗体作成、血小板凝集阻害作用等の有用
な生理活性を有する化合物に容易に変換することができ
る。また、細網内皮系に捕捉されにくいリポソームの膜
組成成分の製造中間体としても有用である。
第5:本発明はまた前記一般式(I),(VI),(XIII)
及び(XIII a)並びに下記一般式(XXI a)によって示
されるシアル酸誘導体及びそれらの塩から選ばれる1以
上の化合物を構成成分として含有する微粒子性キャリヤ
ーに関する。
ここに、Rは直鎖または分枝鎖のアルキル基またはア
ルケニル基を意味する。
本物質におけるRは本発明の微粒子キャリヤーへ該物
質が安定に配合される上において必要であり、その目的
のためには樹脂鎖であればよく、従って直鎖または分枝
鎖のアルキル基またはアルケニル基である。合成が容易
で、かつ安価な点を考慮すると、例えばRとしては(CH
2nCH3(式中、nは13〜29の整数を表す。)を挙げる
ことができる。
なお、式(XXI a)中、はα結合またはβ結合をあ
わらす。また、塩としては例えばナトリウム塩を挙げる
ことができる。
前記一般式(I),(VI),(XIII),(XIII a)及
び(XXI a)によって示されるシアル酸誘導体及びそれ
らの塩から選ばれる1以上の化合物を構成成分として含
有する本発明の微粒子キャリヤーは具体的にはリポソー
ム,リピッドマイクロスフェアー,ミセル,エマルジョ
ンなどを挙げることができる。
これらキャリヤーの調製はそれぞれ従来公知の方法に
従って行なえばよく、基本的には上記本発明の物質を両
親媒性物質である他の膜成分と共に溶媒に溶解または分
散して混合する。
例えばリポソームの場合、ホスファチジルコリン,ス
フィンゴミエリン,ホスファチジルエタノールアミン等
のリン脂質やジアルキル型合成界面活性剤等の膜成分物
質と本発明の物質とをあらかじめ混合し、これを公知の
方法(例えばAnn.Rev.Biophys.Bioeng.,,467(198
0))に従いリポソームの水分散液を調製する。かかる
リポソームは膜安定化剤としてコレステロール等のステ
ロール類,ジアルキルリン酸,ステアリルアミン等の荷
電物質及びトコフェロール等の酸化防止剤を含んでいて
も良い。
リピッドマイクロスフェアーの場合、ホスファチジル
コリンと本発明の物質とをあらかじめ混合し、これに大
豆油を加えて公知のリピッドマイクロスフェアーの調製
方法に従い処理するこれにより目的のリピッドマイクロ
スフェアーを得ることができる。
ミセルの場合、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステ
ル,脂肪酸ナトリウム,ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油等の界面活性剤と本発明の物質とをあらかじめ混合
し、公知のミセルの調製方法に従い処理することにより
目的のミセルを製造することができる。
エマルジョンの場合、ポリオキシソルビタン脂肪酸エ
ステル,脂肪酸ナトリウム,ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油等の界面活性剤と本発明の物質とをあらかじめ混
合し、これに大豆油等の油脂を加えて公知のエマルジョ
ンの調製方法に従い処理することにより目的のエマルジ
ョンを製造することができる。
上記のようにして製造される本発明微粒子キャリヤー
が細網内皮系に捕捉されることなくこれを回避し、血液
中での微小循環性を有するには、通常その調製工程にお
いて本発明の物質の全脂質膜成分に対する割合を約1/40
モル比以上、好ましくは約1/20モル比以上にすることが
望ましい。
かかる微粒子キャリヤーが保持しうる薬物は、微粒子
キャリヤーの種類によって異なる。例えばリポソームが
保持しうるものとしては特に制限がなく、水溶性薬物、
脂溶性薬物をあげることができる。また、リピッドマイ
クロスフェアー,ミセル,エマルジョンの場合には脂溶
性薬物を保持可能なものとしてあげることができる。
具体的には、シトシンアラビノシド,メトトレキセー
トに代表される制癌剤、ペニシリンGに代表される抗生
物質,インシュリン,インターフェロン,組織プラスミ
ノーゲンアクチベーター(TPA)に代表される生理活性
物質などが適当な薬物としてあげらる。
(図面の簡単な説明) 第1図は一般式(XXI)で示される本発明物質の合成
シェーマの1例を示し、第2図は試験例201におけるイ
ヌリンの血中濃度の経時的変化を表すグラフであり、第
3図は同じく試験例201における臓器毎のKp値を示す棒
グラフである。
(発明を実施するための最良の形態) 実施例1 8−Azido−1−octanolの合成(化合物1) 1,8−オクタン−ジオール14.65gをピリジン80mlに溶
解し、−10℃とした。p−トルエンスルホニルクロリド
19gの無水塩化メチレン70ml溶液を滴下後、徐々に昇温
させながら一晩反応させた。水洗処理後溶媒を留去し、
得られたオイルをジメチルホルムアミド溶液20mlとし、
ついでアジ化ナトリウム20gを加え、80℃で2時間反応
させた。酢酸エチルを加えたあと水洗を4度行ない、溶
媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(CHCl3−AcOEt 5:1〜1:1)にて分離した。6.07g。1 H−NMR(CDCl3)δ:3.64(t,2H),3.26(t,2H),1.6
(m,4H),1.35(m,8H). 実施例2 Methyl[2−(8−azido−1−octyl)−5
−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−dide
oxy−D−glycero−α−およびβ−D−galacto−2−n
onulopyranosid]onate(化合物2および3) スペーサー基化合物1を1.027g,臭化第二水銀,シア
ン化第二水銀およびモレキュラーシーブス4A粉末8gを無
水塩化メチレンとともに5℃で30分撹拌した。ついで同
温度でmethyl 5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−ace
tyl−2−chloro−2,3,5−trideoxy−D−glycero−β
−D−galacto−2−nonulopyranosonate(化合物ii)4
mmol相当の無水塩化メチレン溶液を滴下後、室温にて48
時間撹拌した。不溶物をセライト過し、液および洗
液を減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにて分離して(CHCl3−MeOH 80:1,CHCl3−MeOH 7
0:1)、グリコシド体(化合物2および化合物3)を得
た。
化合物2:RF=0.34(CHCl3−MeOH 25:1).1 H−NMR(CDCl3)δ:4.83(m,1H),4.32(dd,1H),2.58
(dd,1H). MS(FD)m/z:645(M+1). 化合物3:RF=0.41(CHCl3−MeOH 25:1).1 H−NMR(CDCl3)δ:2.46(dd,1H). MS(FD)m/z:645(M+1). 実施例3 Sodium[2−(8−palmitoylamido−1−oc
tyl)−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−glycero−
α−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化合
物6) 化合物2 149mgをメタノール3mlに溶解し、ナトリウ
ムメトキシド(ナトリウム:12mg相当)のメタノール溶
液を加え、室温で一晩反応させた。ついで1N−水酸化ナ
トリウム水溶液0.4mlを加え室温で一晩撹拌した。アン
バーリスト−15で中和して脱エステル体化合物4を得
た。96mg,RF=0.63(n−BuOH−AcOH−H2O 2:1:1)。
化合物4の50mgをメタノール2mlに溶解し、リンドラ
ー触媒100mgを加え、3気圧で6時間接触還元して、ア
ミン体化合物5を得た。RF=0.39(n−BuOH−AcOH−H2
O 2:1:1)。
化合物5の45mgをメタノール1mlに溶解し、パルミチ
ン酸無水物55mgおよびテトラヒドロフラン2mlを加え、
室温にて一晩反応させた。メタノールを留去後、ジエチ
ルエーテルを加え充分に撹拌後デカンテーションにて溶
媒を除いた。ついでゲルカラムクロマトグラフィー(LH
−20,MeOH)にて精製して、パルミトイル体化合物6を
得た。
RF=0.69(n−BuOH−AcOH−H2O 2:1:1). [α]+2.9゜(c 0.26,MeOH).1 H−NMR(CDCl3)δ:2.83(dd,1H),2.51(t,3H),2.01
(s,3H),0.90(t,3H). MS(SIMS)m/z:719(M+Na),733(M+2Na). 実施例4 Sodium[2−(8−palmitoylamido−1−oc
tyl)−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−glycero−
β−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化合
物9) 化合物2を化合物3に替えた他は実施例3と全く同様
にして合成した。
化合物7:RF=0.66(n−BuOH−AcOH−H2O 2:1:1). 化合物8:RF=0.34(n−BuOH−AcOH−H2O 2:1:1). 化合物9:RF=0.70(n−BuOH−AcOH−H2O 2:1:1),
[α]−20゜(c 0.35,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:2.38(dd,1H),2.15(t,3H),1.98
(s,3H),0.89(t,3H). MS(SIMS)m/z:719(M+Na). 実施例5 2,3−di−O−cetyl−D,L−glyceric acid
(化合物10) DL−グリセルアルデヒドジエチルアセタール8.2gをジ
メチルホルムアミド500mlに溶解し、氷冷下水素化ナト
リウム4.4gを加え、室温にて30分間撹拌した。セチルブ
ロミド30.5gを加え室温にて一晩撹拌反応させた(RF
0.37(PhCH3))。2層となった反応溶液に酢酸エチル
および水を加え、酢酸エチル層を4回水洗した。酢酸エ
チルを留去したあと、アセトン500ml,p−トルエンスル
ホン酸9.8gを加え、2時間加熱還流した(RF=0.40(Ph
CH3))。アセトン約半量留去したのち酢酸エチルを加
え、2度水洗した。酢酸エチルを留去してオイル38.4g
を得た。
オイル38gを450mlのクロロホルムに溶解し、過マンガ
ン酸テトラーn−ブチルアンモニウム40gを加え、室温
にて40分間撹拌した。ヘキサンを加え沈殿物を除いたの
ち、溶媒を酢酸エチルに置換し水洗した。水洗時pHを2.
0に保った。ついでシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(CHCl3−MeOH100:1,40:1)にて分離してdl体化合物1
0を14.5g得た。収率52%,RF=0.32(CHCl3−MeOH10:
1)。1 H−NMR(CDCl3)δ:3.48(m,2H),3.64(m,2H),3.71
(dd,1H),3.80(dd,1H),4.04(dd,1H). 実施例6 Sodium[2−{2−(2,3−di−O−cetyl−
DL−glyceroylamido)−1−ethyl}−5−acetamido−
3,5−dideoxy−D−glycero−β−D−galacto−2−no
nulopyranosid]onate(化合物12) 化合物10を常法によりN−ヒドロキシコハク酸イミド
エステル(化合物11)としたあと、アミン体(化合物
8)とテトラヒドロフラン−メタノール(1:1)混合溶
媒中、一晩反応させた。溶媒を留去後ヘキサンを加え不
溶部を採取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(CHCl3−MeOH20:1〜5:1)で分離した。一部混入したN
−ヒドロキシコハク酸イミドはクロロホルム溶液を水洗
する事によって除けた。少量のメタノールより固化させ
て化合物12を得た。RF=0.60(CHCl3−MeOH−H2O 65:3
5:4). [α]−16.7゜(c 0.3,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3)δ:0.89(t,6H),2.70(s,3H),2.40
(dd,1H). MS(Fab)m/z:996(M+Na),1012(M+K). 実施例7 1,4−Di−[8−{sodium(5−acetamido−
3,5−dideoxy−D−glycero−α−D−galacto−2−no
nulopyranosyl)onate}oxy−1−octylcarbamoyl]−
N−palmitoyl−2−s−butylamine(化合物13) L−グルタミン酸α,γ−ジベンジルエステルトシレ
ート1.0gおよびN−(パルミトイルオキシ)コハク酸イ
ミドをテトラヒドロフラン中、トリエチルアミン存在下
室温で一晩撹拌反応させた。濃縮後シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(PhCH3−AcOEt 8:1)にかけて1.23g
のオイルを得た。ついで常法により脱ベンジルしたの
ち、これにN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミドお
よびN−ヒドロキシコハク酸イミドを加えテトラヒドロ
フラン中一晩反応し、さらにテトロヒドロフランを留去
後酢酸エチル溶液とした。水洗をして、遊離N−ヒドロ
キシコハク酸イミドを除いた活性エステル体とした。
アミン(化合物5)0.06mmolおよび活性エステル体0.
03mmolをテトロヒドロフラン中、室温で一晩反応させて
オイルを得た。LH−20(MeOH)にて分離後、プレパラチ
ブクロマトグラフィー(CHCl3−MeOH−H2O 65:30:4)に
かけてシアロ糖部が2本のシアル酸含有糖脂質体(化合
物13)を得た。RF=0.14(CHCl3−MeOH−H2O 65:30:
4). [α]+0.83゜(c 0.6,CHCl3−MeOH 1:1).1 H−NMR(CDCl3−CD3OD 1:1)δ:0.89(t,6H),1.27
(m),2.05(s,6H),2.81(2×dd,2H). 実施例8 2−Palmitoylamidoethanol(化合物15) 2−アミノエタノール(化合物14)(13.76g,225.3 m
mol)をクロロホルム(750ml)に溶解し、氷冷撹拌下パ
ルミトイルクロリド(15.48g,56.3 mmol)を滴下した。
滴下後室温にて19時間撹拌した。反応液を10%クエン酸
水で洗浄し、不溶物を濾去した。分取した有機層を水
洗、硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下濃縮した。得られ
た結晶をイソプロピルエーテルで洗浄し、標記化合物15
を無色結晶として得た(13.50g,80%)。
mp 98−99℃.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.64(quintet,2H),2.21(t,2H),3.43(q,2H),3.74
(t,2H),5.96(br,s,1H). 実施例9 2−Benzyloxycarbonyl−2−palmitoylamid
oethanol(化合物17) L−セリンを原料として常法によって得られたベンジ
ルエステル体(化合物16)(15.69g,42.7mmol)を塩化
メチレン(250ml)に溶解し、氷冷撹拌下トリエチルア
ミン(8.64g,85.4mmol)と塩化パルミトイル(10.56g,3
8.4mmol)を滴下した。滴下後室温で5時間撹拌を続け
た。反応液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下濃
縮した。得られた結晶をイソプロピルエーテルで洗浄
し、標記化合物17を無色結晶として得た(8.76g,53
%)。mp 84−85℃. [α]+7.9゜(c 1.07,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.64(quintet,2H),2.26(t,2H),3.94(dd,1H),4.00
(dd,1H),4.73(ddd,1H),5.22 and 5.23(ABq,2H),
6.38(d,1H),7.3−7.4(m,5H). 実施例10 Methyl[2−(2−palmitoylamido−1−et
hyl)−5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−
3,5−dideocxy−D−glycero−α−及び−β−D−gala
cto−2−nonulopyranosid]onate(化合物18及び19) アルコール体(化合物15)(632mg,2.11mmol)、炭酸
銀(550mg,1.99mmol)、過塩素酸銀(18mg,0.09mmol)
および粉末モレキュラーシーブス4A(315mg)の混合物
を塩化メチレン(18ml)中室温で4.5時間撹拌した。一
方、methyl 5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−acety
l−2−chloro−2,3,5−trideoxy−D−glycero−β−
D−galacto−2−nonulopyranosonate(化合物ii)(5
00mg,0.98mmol)とモレキュラーシーブス4A(260mg)の
混合物を塩化メチレン(3ml)中室温で4時間撹拌し、
この溶液を上記混合液に滴下した。その後室温で19時間
撹拌を続けた。不溶物をセライト濾過し、濾液および洗
液を減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−MeOH 100:1)にて分離した。このクロマトグラフィー
を数回繰り返すことによって、α−異性体(化合物18)
(238mg,31%)およびβ−異性体(化合物19)(115mg,
15%)をRF値の大きい順にそれぞれ単一物質として得
た。
化合物18(α−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.6(m,2H),1.89,2.04,2.05,2.14,2.15(5s,15H),1.9
7(dd,1H),2.18(t,2H),2.58(dd,1H),3.4−3.5(m,
3H),3.78(m,1H),3.81(s,3H),4.06(dd,1H),4.08
(ddd,1H),4.15(dd,1H),4.31(dd,1H),4.86(ddd,1
H),5.14(d,1H),5.33(dd,1H),5.38(ddd,1H),5.93
(m,1H). 化合物19(β−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.6−1.7(m,2H),1.85(dd,1H)d,1.91,2.02,2.04,2.0
7,2.16(5s,15H),2.24(t,2H),2.45(dd,1H),3.4−
3.5(m,3H),3.55−3.60(m,1H),3.81(s,3H),3.90
(ddd,1H),4.08(dd,1H),4.13(dd,1H),4.73(dd,1
H),5.19(ddd,1H),5.39(ddd,1H),5.39(dd,1H),5.
61(d,1H),6.34(br s,1H). 実施例11 Methyl[2−(2−palmitoylamido−1−et
hyl)−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−glycero−
α−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化合
物20) アセトキシ体(化合物18、95mg,0.12mmol)をメタノ
ール(1ml)に溶解し、氷冷撹拌下28%ナトリウムメト
キシド(10μ,0.05mmol)を加え、同温にて3時間撹
拌した。反応液に酢酸(7mg,0.12mmol)を加え、減圧下
濃縮した。残渣に酢酸エチルと水を加え、分取した有機
層を硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下濃縮した。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−MeOH 15:1)により精製し標記化合物20を無色結晶と
した得た(40mg,53%)。
mp 141−142℃,[α]−11.9゜(c 0.80,MeOH)。1 H−NMR(CD3OD)δ:0.88(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.57(m,2H),1.73(dd,1H),1.98(s,3H),2.17(t,2
H),2.66(dd,1H),3.47(m,1H),3.48(dd,1H),3.56
(dd,1H),3.60−3.66(m,2H),3.75(t,1H),3.80(s,
3H),3.78−3.84(m,3H). 実施例12 Sodium[2−(2−palmitoylamido−1−et
hyl)−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−glycero−
α−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化合
物21) メチルエステル体(化合物20、35mg,0.059 mmol)を
メタノール(3ml)に溶解し、0.1N水酸化ナトリウム水
溶液(585μ)を加え、室温で48時間撹拌した。反応
液を減圧下濃縮し、得られた結晶をジエチルエーテルで
洗浄し、標記化合物48を無色粉末として得た(36mg,qua
nt.)。
[α]−2.6゜(c 0.54,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.89(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.6−1.7(m,3H),2.00(s,3H),2.19(t,2H),2.82(d
d,1H),3.49(dd,1H),3.53(m,1H)3.57−3.62(m,2
H),3.63−3.71(m,2H),3.77−3.88(m,3H). MS(Fab) m/z:635(M+Na). 実施例13 Methyl[2−(2−palmitoylamido−1−et
hyl)−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−glycero−
β−D−galacto−2−nonuluopyranosid]onate(化合
物22) アセトキシ体(化合物19、110mg,0.14mmol)をメタノ
ール(2ml)に溶解し、氷冷撹拌下28%ナトリウムメト
キシド(10μ,0.05mmol)を加え、同温にて2時間撹
拌した。反応液に酢酸(8mg,0.14mmol)を加え、減圧下
濃縮した。残渣を酢酸エチルと水に分配し、分取した有
機層を硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下濃縮した。得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl
3−MeOH 15:1)により精製し標記化合物22を無色結晶と
した得た(39mg,45%)。
mp 104−106℃,[α]−8.8゜(c 0.77,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.88(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.58(m,2H),1.63(dd,1H),1.99(s,3H),2.17(t,2
H),2.35(dd,1H),3.47(dd,1H),3.61(dd,1H),3.76
(s,3H),3.84(dd,1H),4.01(ddd,1H). 実施例14 Sodium[2−(2−palmitoylamido−1−et
hyl)−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−glycero−
β−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化合
物23) メチルエステル体(化合物22、37mg,0.062 mmol)を
メタノール(3ml)に溶解し、0.1N水酸化ナトリウム水
溶液(617μ)を加え、室温で48時間撹拌した。反応
液を減圧下濃縮し、得られた結晶をジエチルエーテルで
洗浄し、標記化合物23を無色粉末として得た(38mg,qua
nt.)。
[α]−23.9゜(c 0.70,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.88(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.5−1.6(m,3H),1.96(s,3H),2.19(t,2H),2.36(d
d,1H),3.40(d,1H),3.61(dd,1H),3.73(ddd,1H),
3.79(dd,1H),3.84(d,1H),3.92(dd,1H),3.96(dd
d,1H). MS(Fab) m/z:635(M+Na). 実施例15 Methyl[2−(2−benzyloxycarbonyl−2
−palmitoylamido−1−ethyl)−5−acetamido−4,7,
8,9−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy−D−glycero
−α−及び−β−D−galacto−2−nonulopyranosid]
onate(化合物24及び25) アルコール体(化合物17、850mg,1.96mmol)、炭酸銀
(550mg,1.99mmol)、過塩素酸銀(38mg,0.18mmol)お
よび粉末モレキュラーシーブス4A(315mg)の混合物を
塩化メチレン(15ml)中室温で3時間撹拌した。一方、
methyl 5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−
2−chloro−2,3,5−trideoxy−D−glycero−β−D−
galacto−2−nonulopyranosonate(化合物ii、500mg,
0.98mmol)とモレキュラーシーブス4A(260mg)の混合
物を塩化メチレン(6ml)中室温で3時間撹拌し、この
溶液を上記混合液に滴下した。その後室温で3日間撹拌
を続けた。不溶物をセライト濾過し、濾液および洗液を
減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−EtOH 200:1)により精製した。このクロマトグラフィ
ーを数回繰り返すこことによって、化合物25(β−異性
体、145mg,16%)および化合物24(α−異性体、399mg,
45%)をRF値の大きい順にそれぞれ単一物質として得
た。化合物24(α−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.6−1.7(m,2H),1.89,2.03,2.04,2.13,2.14(5s,15
H),1.90(m,1H),2.27(m,2H),2.52(dd,1H),3.71
(s,3H),3.84(dd,1H),4.01(dd,1H),4.08(dd,1
H),4.09(ddd,1H),4.11(dd,1H),4.25(dd,1H),4.7
9(ddd,1H),4.86(ddd,1H),5.12(d,1H),5.18および
5.19(ABq,2H),5.33(dd,1H),5.36(ddd,1H),6.26
(d,1H),7.3−7.4(m,5H). 化合物25(β−異性体): mp 85−87℃,[α]−17.8゜(c 0.96,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.6−1.7(m,2H),1.84(dd,1H),1.84,1.99,2.04,2.1
0,2.12(5s,15H),2.27(t,2H),2.36(dd,1H),3.56
(dd,1H),3.65(dd,1H),3.79(s,3H),3.99(dd,1
H),4.03(ddd,1H),4.03(dd,1H),4.72(dd,1H),4.7
7(d,1H),4.86(ddd,1H),4.87(ddd,1H),5.16(d,1
H),5.18(ddd,1H),5.24(dd,1H),5.46(d,1H),6.57
(d,1H),7.3−7.5(m,5H). 実施例16 Methyl[2−(2−palmitoylamido−2−te
tradecylcarbamoyl−1−ethyl)−5−acetamido−4,
7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy−D−glycer
o−α−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化
合物26) ベンジルエステル体(化合物24、624mg,0.69mmol)を
メタノール(25ml)に溶解し、10%Pd−C(155mg)存
在下、室温で3気圧6.5時間接触還元を行った。触媒を
濾去し、濾液および洗液を減圧下濃縮した。得られたカ
ルボン酸を塩化メチレン(50ml)に溶解し、N−ヒドロ
キシコハク酸イミド(79mg,0.69mmol)とN,N′−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(142mg,0.69mmol)を加え、
室温で17.5時間撹拌した。この反応混合液にテトラデシ
ルアミン(147mg,0.69mmol)を加え、23.5時間撹拌を続
けた。不溶物を濾去し、濾液および洗液を合わせて水
洗、硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−MeOH 100:1)により精製し、標記化合物26を得た(51
6mg,74%)。
[α]−5.9゜(c 1.44,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3)δ:0.86(2t,6H),1.2−1.4(m,44
H),1.48(m,2H),1.62(m,2H),1.87,2.01,2.02,2.11,
2.12(5s,15H),1.93(t,1H),2.22(m,2H),2.56(dd,
1H),3.23(m,2H),3.76(d,2H),3.82(s,3H),4.05
(ddd,1H),4.06(dd,1H),4.12(dd,1H),4.28(dd,1
H),4.46(dt,1H),4.87(ddd,1H),5.13(dd,1H),5.3
2(dd,1H),5.34(ddd,1H),6.32(d,1H),6.35(t,1
H). 実施例17 Methyl[2−(2−palmitoylamido−2−te
tradecylcarbamoyl−1−ethyl)−5−acetamido−3,5
−dideoxy−D−glycero−α−D−galacto−2−nonul
opyranosid]onate(化合物27) アセトキシ体(化合物26、486mg,0.48mmol)をメタノ
ール(5ml)に溶解し、氷冷撹拌下28%ナトリウムメト
キシド(23μ,0.12mmol)を加え、同温にて1時間つ
いで室温で2時間撹拌した。反応液に酢酸(29mg,0.47m
mol)を加え、減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−MeOH 20:1)にて精製して標記化合物27を無色粉末と
して得た(248mg,61%)。
mp 103−104℃,[α]−13.5゜(c 0.92,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(2t,6H),1.2−1.4(m,46
H),1.49(m,2H),1.61(m,2H),1.74(dd,1H),2.00
(s,3H),2.31(t,2H),2.64(dd,1H),3.19(m,2H),
3.51(dd,1H),3.63(dd,1H),3.62−3.67(m,2H),3.7
5(dd,1H),3.78−3.83(m,3H),3.83(s,3H),4.01(d
d,1H),4.40(dd,1H). 実施例18 Sodium[2−(2−palmitoylamido−2−te
tradecylcarbamoyl−1−ethyl)−5−acetamido−3,5
−dideoxy−D−glycero−α−D−galacto−2−nonul
opyranosid]onate(化合物28) メチルエステル体(化合物27,173mg,0.205 mmol)を
メタノール(17ml)に溶解し、0.1N水酸化ナトリウム
(2.05ml)を加え、室温で10日間撹拌した。反応液を減
圧下濃縮し、得られた結晶をジエチルエーテルで洗浄
し、標記化合物28を得た(169mg,97%)。
[α]−9.4゜(c 1.16,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.89(2t,6H),1.2−1.4(m,46
H),1.48(m,2H),1.60(t,1H),1.57−1.64(m,2H),
2.01(s,3H),2.32(t,2H),2.82(dd,1H),3.17(m,2
H),3.51(dd,1H),3.60−3.65(m,2H),3.66−3.72
(m,2H),3.75(dd,1H),3.80−3.86(m,2H),4.03(d
d,1H),4.31(dd,1H). MS(Fab) m/z:852(M). 実施例19 Methyl[2−(2−palmitoylamido−2−te
tradecylcarbamoyl−1−ethyl)−5−acetamido−4,
7,8,9−tetra−O−acetyl−3.5−dideoxy−D−glycer
o−β−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化
合物29) ベンジルエステル体(化合物25、428mg,0.47mmol)を
メタノール(20ml)に溶解し、10%Pd−C(110mg)存
在下、室温で3気圧5時間接触還元を行った。触媒を濾
去し、濾液および洗液を減圧下濃縮した。得られたカル
ボン酸を塩化メチレン(20ml)に溶解し、N−ヒドロキ
シコハク酸イミド(54mg,0.47mmol)とN,N′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(97mg,0.47mmol)を加え、室
温で24時間撹拌した。この反応混合液にテトラデシルア
ミン(100mg,0.47mmol)を加え、24時間撹拌を続けた。
不溶物を濾去し、濾液および洗液を合わせて水洗、硫酸
マグネシウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−MeOH 100:1)にて精製し、標記化合物29を得た(329m
g,69%)。
[α]−10.5゜(c 1.29,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(2t,6H),1.2−1.4(m,44
H),1.51(m,2H),1.66(m,2H),1.87(dd,1H),1.90,
2.00,2.02,2.08,2.15(5s,15H),2.30(m,2H),2.38(d
d,1H),3.25(dt,2H),3.36(dd,1H),3.81(s,3H),4.
03(dd,1H),4.12(ddd,1H),4.21(dd,1H),4.55(dd,
1H),4.75(dd,1H),5.15(ddd,1H),5.26(ddd,1H),
5.45(dd,1H),6.32(d,1H),6.61(t,1H),6.68(d,1
H). 実施例20 Methyl[2−(2−palmitoylamido−2−te
tradecylcarbamoyl−1−ethyl)−5−acetamido−3,5
−dideoxy−D−glycero−β−D−galacto−2−nonul
opyranosid]onate(化合物30) アセトキシ体(化合物29、320mg,0.32mmol)をメタノ
ール(3ml)に溶解し、氷冷撹拌下28%ナトリウムメト
キシド(15μ,0.08mmol)を加え、同温にて3時間撹
拌した。反応液に酢酸(21mg,0.35mmol)を加え、減圧
下濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−MeOH 20:1)にて精製して標記化合物30を無色粉末と
して得た(184mg,69%)。mp 130−131℃,[α]−1
5.2゜(c 0.73,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(2t,6H),1.2−1.4(m,46
H),1.50(m,2H),1.61(m,2H),1.67(dd,1H),2.01
(s,3H),2.28(t,2H),2.37(dd,1H),3.19(t,2H),
3.49(dd,1H),3.49(dd,1H),3.62(dd,1H),3.77(t,
1H),3.79(s,3H),3.80−3.84(m,2H),3.83(dd,1
H),3.98(dd,1H),3.98(ddd,1H),4.46(t,1H). 実施例21 Sodium[2−(2−palmitoylamido−2−te
tradecylcarbamoyl−1−ethyl)−5−acetamido−3,5
−dideoxy−D−glycero−β−D−galacto−2−nonul
opyranosid]onate(化合物31) メチルエステル体(化合物30,168mg,0.199 mmol)を
メタノール(6ml)に溶解し、0.1N水酸化ナトリウム水
溶液(1.99ml)を加え、室温で3日間撹拌した。反応液
を減圧下濃縮し、得られた結晶をジエチルエーテルで洗
浄し、標記化合物3を得た(156mg,92%)。
[α]−4.0゜(c 0.73,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(2t,6H),1.2−1.4(m,46
H),1.51(m,2H),1.62(dd,1H),1.58−1.66(m,2H),
1.98(s,3H),2.32(m,2H),2.36(dd,1H),3.15(m,1
H),3.25(m,1H),3.41(d,1H),3.46(dd,1H),3.62
(dd,1H),3.75(ddd,1H),3.76(d,1H),3.82(dd,1
H),3.83(ddd,1H),3.94(t,1H),4.02(dd,1H),4.23
(t,1H). MS(Fab) m/z:852(M). 実施例22 2−Benzyloxycarbonylamidoethanol(化合
物32) 2−アミノエタノール(化合物14、6.74g、110.3mmo
l)とトリエチルアミン(11.17g,110.3mmol)を塩化メ
チレン(400ml)に溶解し、氷冷撹拌下N−カルボベン
ゾキシオキシコハク酸イミド(25.00g,100.3mmol)を加
えた。その後室温にて3時間撹拌を続けた。反応後を
水、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、10%クエン酸
水および水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後溶
媒を減圧下留去した。析出した結晶をn−ヘキサンで洗
浄し、標記化合物32を無色結晶として得た(17.40g,89
%)。
mp 56−59℃. 実施例23 Methyl[2−(2−benzyloxycarbonylamido
−1−ethyl)−5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−
acetyl−3,5−dideoxy−D−glycero−α−及び−β−
D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化合物33
及び34) アルコール体(化合物32、383mg,1.96mmol)、炭酸銀
(550mg,1.99mmol)、過塩素酸銀(18mg,0.09mmol)お
よび粉末モレキュラーシーブス4A(315mg)の混合物を
塩化メチレン(10ml)中室温で4.5時間撹拌した。一
方、methyl 5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−acety
l−2−chloro−2,3,5−trideoxy−D−glycero−β−
D−galacto−2−nonulopyranosonate(化合物ii、500
mg,0.98mmol)とモレキュラーシーブス4A(260mg)の混
合物を塩化メチレン(5ml)中室温で4時間撹拌し、こ
の溶液を上記混合液に滴下した。その後室温で3日間撹
拌を続けた。不溶物をセライト濾過し、濾液および洗液
を減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−(CH32CO−AcOEt 5:1:1)で精製した。つぎにシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー((CH32CO−nC6H12
1:2)にて精製して、α−およびβ−異性体の混合物
(281mg,43%)を得た。
化合物33(α−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.87,2.01,2.02,2.05,2.12(5s,5
H),1.92(dd,1H),2.54(dd,1H),3.4.−3.5(m,3H),
3.75(s,3H),3.78(m,1H),4.02(ddd,1H),4.04(dd,
1H),4.14(dd,1H),4.26(dd,1H),4.84(ddd,1H),5.
09(br s,2H),5.14(d,1H),5.19(br s,1H),5.28(d
d,1H),5.38(ddd,1H),7.3−7.4(m,5H). 実施例24 Methyl[2−(2−benzyloxycarbonylamido
−1−ethyl)−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−gl
ycero−α−D−galacto−2−nonulopyranosoid]onat
e(化合物35) アセトキシ体(化合物33:化合物34=10:1、241mg,0.3
6mmol)をメタノール(3ml)に溶解し、氷冷撹拌下28%
ナトリウムメトキシド(15μ,0.08mmol)を加え、同
温にて3時間撹拌した。反応液に酢酸(22mg,0.36mmo
l)を加え、減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−MeOH 15:1)にて精製して標記化合物35を無色粉末と
して得た(96mg,53%)。
mp 136−137℃,[α]−10.6゜(c 0.63,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:1.74(dd,1H),1.99(s,3H),2.67
(dd,1H),3.27(t,2H),3.49(m,1H),3.50(dd,1H),
3.58(dd,1H),3.60−3.63(m,2H),3.77(dd,1H),3.7
9(s,3H),3.78−3.84(m,2H),3.82(dd,1H),5.06 an
d 5.07(ABq,2H),7.2−7.4(m,5H). 実施例25 Methyl[2−aminoethyl−5−acetamido−
4,7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy−D−glyc
ero−α−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate h
ydrochloride(化合物36) Z−体(化合物35、77mg,0.15mmol)をメタノール(2
0ml)に溶解し、0.1N塩酸(2ml,0.20mmol)を加え、10
%Pd−C(22mg)存在下、室温で3気圧4時間接触還元
を行った。触媒を濾去後、濾液および洗液を減圧下濃縮
し、標記化合物36を得た(62mg,quant.)。
実施例26 1−O−(Methyl−5−acetamido−4,7,8,9
−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy−D−glycero−α
−D−galacto−2−nonulopyranosylonate)−2−
[2−(methyl−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−g
lycero−α−D−galacto−2−nonulopyranosylonat
e)oxy−1−ethyl carbamoyl]−2−(palmitoylamid
o)ethanol(化合物37) ベンジルエステル体(化合物24、140mg,0.15mmol)を
メタノール(6ml)に溶解し、10%Pd−C(40mg)存在
下、室温で3気圧6.5時間接触還元を行った。触媒を濾
去し、濾液および洗液を減圧下濃縮した。得られたカル
ボン酸を塩化メチレン(15ml)に溶解し、N−ヒドロキ
シコハク酸イミド(19mg,0.17mmol)とN,N′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(32mg,0.16mmol)を加え、室
温で24時間撹拌した。この反応混合液とトリエチルアミ
ン(16mg,0.15mmol)をアミン体(化合物36、62mg,0.15
mmol)に加え、室温5日間撹拌を続けた。不溶物を濾去
し、濾液および洗液を合わせて減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−MeOH 25:1,15:1)で精製し、標記化合物37を得た(57
mg,32%)。
[α]−10.2゜(c 1.22,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.64(m,2H),1.75(dd,1H),1.83,1.98,1.99,2.00,2.0
9,2.14(6s,18H),1.89(dd,1H),2.31(t,2H),2.63
(dd,1H),2.69(dd,1H),3.84(2s,6H),3.95(dd,1
H),3.97(t,1H),4.09(dd,1H),4.14(dd,1H),4.27
(dd,1H),4.53(t,1H),4.81(m,1H),5.34(dd,1H),
5.41(ddd,1H). 実施例27 1−O−(Methyl 5−acetamido−3,5−dide
oxy−D−glycero−α−D−galacto−2−nonulopyran
osylonate)−2−[2−(methyl 5−acetamido−3,5
−dideoxy−D−glycero−α−D−galacto−2−nonul
opyranosylonate)oxy−1−ethylcarbamoyl]−2−
(palmitoylamido)ethanol(化合物38) アセトキシ体(化合物37、48mg,0.04mmol)をメタノ
ール(4ml)に溶解し、氷冷撹拌下28%ナトリウムメト
キシド(2μ)を加え、同温にて2.5時間撹拌した。
反応液に酢酸(40μ)加え、減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−MeOH 5:1,3:1)で精製して、表記化合物38を得た(36
mg,88%)。
[α]−12.7゜(c 0.88,MeOH)。1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.61(m,2H),1.75(dd,1H),1.76(dd,1H),2.00(2s,
6H),2.32(t,2H),2.67(dd,1H),2.68(dd,1H),3.35
(m,2H),4.03(dd,1H),4.48(t,1H). 実施例28 1−O−(Sodium 5−acetamido−3,5−dide
oxy−D−glycero−α−D−galacto−2−nonulopyran
osylonate)−2−[2−(sodium 5−acetamido−3,5
−dideoxy−D−glycero−α−D−galacto−2−nonul
opyranosylonate)oxy−1−ethylcarbamoyl]−2−
(palmitoylamido)ethanol(化合物39) メチルエステル体(化合物38、31mg,0.03mmol)をメ
タノール(4ml)に溶解し、0.1N水酸化ナトリウム水溶
液(0.62ml)を加え、室温で18日間撹拌した。反応液を
減圧下濃縮し、得られた結晶をジエチルエーテルで洗浄
し、標記化合物39を得た(28mg,90%)。1 H−NMR(CD3OD)δ:0.89(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.5−1.7(m,4H),2.01(2s,6H),2.3−2.4(m,2H),2.
85(m,2H). MS(Fab) m/z:1035(M+Na). 実施例29 2−palmitoleoylamido−ethanolの合成(化
合物40) パルミトレイン酸の塩化メチレン(16ml)溶液にN−
ヒドロキシコハク酸イミド498mgとジシクロヘキシルカ
ルボジイミド892mgを加えて、室温で4時間撹拌後析出
したジシクロヘキシル尿素を濾別し、エタノールアミン
0.6mlを加えて一晩室温で撹拌した。水洗後乾燥し、減
圧下溶媒を留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(CHCl3−MeOH 20:1)により精製し、側鎖のアルコー
ル(化合物40)をほぼ定量的に取得した。
RF=0.33(CHCl3−MeOH 10:1).1 H−NMR(CDCl3)δ:0.86(t,3H),1.19−1.36(m,16
H),1.58−1.66(m,2H),1.96−2.02(m,4H),2.19(t,
2H),2.52(bs,1H),3.41(q,2H),3.71(t,2H),5.27
−5.38(m,2H),5.85(bs,1H). 実施例30 Methyl[2−(2−palmitoleoylamido−1
−ethyl)−5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−acet
yl−3,5−dideoxy−D−glycero−α−及び−β−D−g
alacto−2−nonulopyranosid]onate(化合物41及び4
2) モレキュラーシーブス4A(一晩加熱減圧乾燥)1gの塩
化メチレン(15ml)溶液に炭酸銀1.74g,過塩素酸銀38m
g,アルコール(化合物40)827mgを加えてアルゴン下室
温で6時間撹拌し、あらかじめ室温で4時間撹拌したシ
アル酸の2−クロル体(化合物ii)1.5gとモレキュラー
シーブス0.7gの塩化メチレン(10ml)溶液を加え室温で
18時間撹拌した。反応終了後、セライト濾過し減圧下溶
媒を留去しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl
3:MeOH 100:1)により精製し、化合物41(α体),化合
物42(β体)をそれぞれ724mg及び484mg取得した。収率
は、それぞれ、34%及び23%であった。
化合物41(α体); RF=0.20(CHCl3−MeOH 25:1). [α]−15.9゜(c 0.82,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.23−1.37(m,16
H),1.58−1.66(m,2H),1.92(dd,1H),2.01(s,3H),
2.03(s,3H),2.04(s,3H),2.14(s,6H),1.97−2.21
(m,6H),2.57(dd,1H),3.37−3.51(m,3H),3.72−3.
79(m,1H),3.80(s,3H),4.03(dd,1H),4.05(ddd,1
H),4.15(dd,1H),4.31(dd,1H),4.86(ddd,1H),5.1
7(d,1H),5.30−5.40(m,3H),5.34(ddd,1H),5.91
(m,1H). 化合物42(β体); RF=0.18(CHCl3−MeOH 25:1). [α]−6.1゜(c 1.41,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.20−1.37(m,16H
9),1.55−1.68(m,2H),1.84(dd,1H),1.91(s,3H),
1.96−2.07(m,4H),2.02(s,3H),2.04(s,3H),2.07
(s,3H),2.16(s,3H),2.23(t,2H),2.45(dd,1H),
3.40−3.60(m,4H),3.81(s,3H),3.91(ddd,1H),4.0
8(dd,1H),4.13(dd,1H),4.74(dd,1H),5.18(ddd,1
H),5.28−5.41(m,4H),5.72(d,1H),6.24−6.31(m,
1H). 実施例31 Methyl[2−(2−palmitoleoylamido−1
−ethyl)−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−glycer
o−α−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化
合物43) 化合物41(α体)382mgのメタノール(5ml)溶液にナ
トリウムメトキシド(28%NaOMe in MeOH)50μを加
えて室温で1時間撹拌した。減圧下濃縮しシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(CHCl3−MeOH 10:1)により精
製し脱アセチル体(化合物43)234mgを取得した。収率7
8%。
RF=0.48(CHCl3−MeOH 5:1). [α]−22.4゜(c 0.83,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3+1drop CD3OD):0.90(t,3H),1.20−
1.38(m,16H),1.55−1.64(m,2H),1.88(dd,1H),1.9
7−2.05(m,4H),2.07(s,3H),2.20(t,2H),2.78(d
d,1H),3.38−3.44(m,2H),3.46−3.53(m,2H),3.57
(d,1H),3.65(ddd,1H),3.75(dd,1H),3.85(s,3
H),3.78−3.93(m,4H),5.30−5.40(m,2H). 実施例32 Methyl[2−(2−palmitoleoylamido−1
−ethyl)−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−glycer
o−β−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化
合物44) 化合物42(β体)346mgのメタノール(4ml)溶液にナ
トリウムメトキシド(28%NaOMe in MeOH)40μを加
えて室温で5時間撹拌した。減圧下濃縮しシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(CHCl3−MeOH 20:1)により精
製し脱アセチル体(化合物44)169mgを取得した。収率6
3%。
RF=0.49(CHCl3−MeOH 5:1). [α]−22.7゜(c 0.78,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3+1drop CD3OD):0.87(t,3H),1.20−
1.37(m,16H),1.54−1.64(m,2H),1.69(dd,1H),1.9
5−2.03(m,4H),2.03(s,3H),2.17(t,2H),2.38(d
d,1H),3.29−3.50(m,4H),3.68−3.85(m,6H),3.79
(s,3H),3.94−4.03(m,1H),5.29−5.38(m,2H). 実施例33 Sodium[2−(2−palmitoleoylamido−1
−ethyl)−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−glycer
o−α−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化
合物45) メチルエステル体(化合物43)92mgのメタノール(4m
l)溶液に当量の0.1N水酸化ナトリウム水溶液を加えて
室温で43時間撹拌後、減圧下溶媒を留去し白色粉末とし
て化合物45を定量的に取得した。
RF=0.33(BuOH−AcOH−H2O 2:1:1). [α]−3.2゜(c 10.6,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(t,3H),1.23−1.40(m,16
H),1.55−1.65(m,2H),1.60(dd,1H),1.98−2.08
(m,4H),2.01(s,3H),2.20(t,2H),2.38(dd,1H),
3.25−3.37(m,2H),3.50(dd,1H),3.51−3.57(m,1
H),3.60(dd,1H),3.61(ddd,1H),3.80−3.88(m,3
H),5.32−5.37(m,2H). MS(Fab) m/z:611(M+1),633(M+Na). 実施例34 Sodium[2−(2−palmitoleoylamido−1
−ethyl)−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−glycer
o−β−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化
合物46) メチルエステル体(化合物44)115mgのメタノール(4
ml)溶液に当量の0.1N水酸化ナトリウム水溶液を加えて
室温で43時間撹拌後、減圧下溶媒を留去し化合物46を定
量的に取得した。
RF=0.30(BuOH−AcOH−H2O 2:1:1). [α]−24.0゜(c 0.86,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(t,3H),1.23−1.40(m,16
H),1.56−1.66(m,2H),1.62(dd,1H),1.98(s,3H),
1.99−2.08(m,4H),2.21(t,2H),2.38(dd,1H),3.21
−3.28(m,1H),3.33−3.41(m,2H),3.43(d,1H),3.6
4(dd,1H),3.70−3.76(m,2H),3.80(dd,1H),3.84
(d,1H),3.90(dd,1H),3.98(ddd,1H),5.30−5.38
(m,2H). MS(Fab) m/z:611(M+1),633(M+Na). 実施例35 Dibenzyl dicetylmalonate(化合物47) 水素化ナトリウム(60% NaH)1.55gのジメチルホル
ムアミド(20ml)溶液に1−ブロモヘキサデカン11.83g
とマロン酸ジベンジルエステル5.00gを加えて室温で42
時間撹拌した。水と酢酸エチルを加えて抽出し、有機層
を乾燥後減圧下溶媒を留去しシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(n−C6H12−AcOEt 100:1)により精製し、
ジアルキル体化合物47を2.23g取得した。収率17%。
RF=0.45(C6H12−AcOEt 10:1).1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,6H),1.13−1.35(m,56
H),1.83−1.92(m,4H),5.10(s,4H),7.24−7.34(m,
10H). 実施例36 2−Cetyl−octadecanoic acid(化合物48) ジアルキル体(化合物47)1.14gのエタノール:トル
エン(30:1)31mlの混合溶媒の溶液に10%Pd−C 100mg
を加えて室温で2.5時間接触還元(H2,1 atm)を行い、
触媒を濾過後減圧下濃縮しジカルボン酸(Rf=073、CHC
l3−MeOH 3:1)770mgを得、更にこれを150℃で50分加熱
しモノカルボン酸化合物48を700mgを得た。収率88%。
RF=0.77(CHCl3−MeOH 20:1,CHCl3−C6H12 2:1).1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,6H),1.06−1.35(m,56
H),1.42−1.51(m,2H),1.57−1.67(m,2H),2.31−2.
41(m,1H). 実施例37 Sodium[8−(2−cetyl−octadecanamid
o)octyl−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−glycero
−α−D−galacto−2−nonunlopyranosid]onate(化
合物49) 常法により、化合物48とN−ヒドロキシコハク酸イミ
ドを反応させて活性エステル体とした後に、活性エステ
ル70mgと化合物5の50mgをトルエン−メタノール(1:
1)混合溶媒中で重曹存在下に室温で一晩反応させた。
溶媒を留去後、ゲルカラムクロマトグラフィー(LH−
20,MeOH)にて精製し、化合物49を65mg得た。
RF=0.89(nBuOH−AcOH−H2O 2:1:1). MS(Fab) m/z:949(M+1),971(M+Na).1 H−NMR(CDCl3:CD3OD=1:1):0.90(m,6H),2.05(s,3
H),2.73(dd,1H). 実施例38 Sodium[8−(2−cetyl−octadecanamid
o)octyl−5−acetamido−3,5−dideoxy−D−glycero
−β−D−galacto−2−nonunlopyranosid]onate(化
合物50) 常法により、化合物48とN−ヒドロキシコハク酸イミ
ドを反応させて活性エステル体とした後に、活性エステ
ル70mgと化合物8、50mgをトルエン−メタノール(1:
1)混合溶媒中重曹存在下、室温で一晩反応させた。
溶媒を留去後、ゲルカラムクロマトグラフィー(LH−
20,MeOH)にて精製し、化合物50を60mg得た。
RF=0.89(nBuOH−AcOH−H2O 2:1:1). MS(Fab) m/z:949(M+1),971(M+Na).1 H−NMR(CDCl3:CD3OD=1:1):0.89(m,6H),2.03(s,3
H),2.45(dd,1H). 実施例39 Disodium[2−(2−carboxylato−2−pal
mitoylamido−1−ethyl)−5−acetamido−3,5−dide
oxy−D−glycero−α−D−galacto−2−nonulopyran
osid]onate(化合物51) ジエステル体(化合物24,91mg,0.1mmol)をメタノー
ル(5ml)に溶解し、0.1N水酸化ナトリウム(6ml)を加
え、室温で10日間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残
渣をLH−20(メタノール)にて分離精製し、標記化合物
51を得た(60mg,88%)。
RF=0.30(CHCl3−MeOH−H2O 65:30:4).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.89(t,3H),2.00(s,3H),2.80
(dd,1H). 実施例40 Disodium[2−(2−carboxylato−2−pal
mitoylamido−1−ethyl)−5−acetamido−3,5−dide
oxy−D−glycero−β−D−galacto−2−nonulopyran
osid]onate(化合物52) ジエステル体(化合物25,91mg,0.1mmol)を実施例39
と同様に処理して標記化合物52を得た(61mg,90%)。
RF=0.35(CHCl3−MeOH−H2O 65:30:4).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(t,3H),1.99(s,3H),2.37
(dd,1H). 実施例41 Methyl(2−cetyl−5−acetamido−4,7,8,
9−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy−D−glycero−
α−及び−β−D−galacto−2−nonulopyranosid)on
ate(化合物53及び54) モレキュラーシーブス(MS 4A)(一晩加熱減圧乾
燥)1.5gのジクロロメタン(50ml)懸濁液に炭酸銀1.08
g,過塩素酸銀27mg,セチルアルコール950mgを加えてアル
ゴン下室温で4時間撹拌し、あらかじめ室温で3時間撹
拌したシアル酸の2−クロル体(化合物ii)1.0gとMS
0.7gのジクロロメタン(10ml)溶液を加え室温で20時間
撹拌した。反応終了後、セライト過し減圧下溶媒を留
去しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3−MeO
H 100:1)により精製し、α体(化合物35)及びβ体
(化合物54)をそれぞれ225mg及び75mg取得した。収率
はそれぞれ16%及び5%。
α体(化合物53): RF=0.44(CHCl3−MeOH 25:1). [α]−14.6゜(c 0.81,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.16−1.37(m,26
H),1.48−1.57(m,2H),1.88(s,3H),1.95(dd,1H),
2.03(s,3H),2.04(s,3H),2.14(s,3H),2.15(s,3
H),2.58(dd,1H),3.20(dt,1H),3.75(dt,1H),3.79
(s,3H),4.03−4.14(m,3H),4.31(dd,1H),4.83(dd
d,1H),5.16(d,1H),5.33(dd,1H),5.39(ddd,1H). β体(化合物54): RF=0.41(CHCl3−MeOH 25:1). [α]−11.6゜(c 0.88,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.30−1.37(m,26
H),1.53−1.60(m,2H),1.86(dd,1H),1.89(s,3H),
2.02(s,3H),2.03(s,3H),2.07(s,3H),2.15(s,3
H),2.46(dd,1H),3.30(dt,1H),3.45(dt,3H),3.80
(s,3H),3.92(dd,1H),4.12(ddd,1H),4.13(dd,1
H),4.79(dd,1H),5.18(ddd,1H),5.23(d,1H),5.25
(ddd,1H),5.40(dd,1H). 実施例42 Methyl(2−cetyl−5−acetamido−3,5−d
ideoxy−D−glycero−α−D−galacto−2−nonulopy
ranosid)onate(化合物55) α体(化合物53)55mgのメタノール(1ml)溶液にナ
トリウムメトキシド(28%NaOMe in MeOH)10μ加え
て室温で1時間撹拌した。減圧下濃縮しシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(CHCl3−MeOH 10:1)により精製
し脱アセチル体(化合物55)35mgを取得した。収率83
%。
RF=0.49(CHCl3−MeOH 5:1). [α]−3.3゜(c 1.03,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.89(t,3H),1.25−1.36(m,26
H),1.48−1.55(m,2H),1.72(dd,1H),1.99(s,3H),
2.67(dd,1H),3.32(dt,2H),3.50(dd,1H),3.54(d
d,1H),3.61(ddd,1H),3.63(dd,1H),3.74(dd,1H),
3.76(dt,1H),3.83(s,3H),3.80−3.87(m,2H). 実施例43 Methyl(2−cetyl−5−acetamido−3,5−d
ideoxy−D−glycero−β−D−galacto−2−nonulopy
ranosid)onate(化合物56) β体(化合物54)181mgのメタノール(2ml)溶液にナ
トリウムメトキシド(28%NaOMe in MeOH)20μを加
えて室温で1時間撹拌した。減圧下濃縮しシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(CHCl3−MeOH 20:1)により精
製し脱アセチル体(化合物56)93mgを取得した。収率67
%。
RF=0.47(CHCl3−MeOH 5:1). [α]−20.2゜(c 1.11,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.89(t,3H),1.22−1.41(m,26
H),1.49−1.57(m,2H),1.61(dd,1H),2.00(s,3H),
2.37(dd,1H),3.17(dt,1H),3.49(dd,1H),3.65(d
d,1H),3.73(dt,1H),3.78(s,3H),3.77−3.85(m,4
H),4.01(ddd,1H). 実施例44 Sodium(2−cetyl−5−acetamido−3,5−d
ideoxy−D−glycero−α−D−galacto−2−nonulopy
ranosid)onate(化合物57) メチルエステル体(化合物55)29.5mgのメタノール
(2ml)溶液に当量の0.1N−HaOHを加えて室温で109時間
撹拌後、減圧下溶媒を留去し白色粉末(化合物57)を定
量的に取得した。
RF=0.16(BuOH−AcOH−H2O 2:1:1).1 H−NMR(CD3OD):0.90(t,3H),1.21−1.38(m,26H),
1.47−1.56(m,2H),1.56(dd,1H),2.01(s,3H),2.82
(dd,1H),3.45(dt,1H),3.50(dd,1H),3.56(dd,1
H),3.62(dd,1H),3.65(dd,1H),3.69(ddd,1H),3.7
5(dt,1H),3.82(dd,1H),3.86(ddd,1H). 実施例45 Sodium(2−cetyl−5−acetamido−3,5−d
ideoxy−D−glycero−β−D−galacto−2−nonulopy
ranosid)onate(化合物58) メチルエステル体(化合物56)80mgのメタノール(5m
l)溶液に当量の0.1N−HaOHを加えて室温で109時間撹拌
後、減圧下溶媒を留去し白色粉末(化合物58)を定量的
に取得した。
RF=0.14(BuOH−AcOH−H2O 2:1:1), [α]−25.6゜(c 0.5,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(t,3H),1.22−1.37(m,26
H),1.53−1.61(m,2H),1.56(dd,1H),1.98(s,3H),
2.39(dd,1H),3.30(dt,1H),3.43(d,1H),3.54(dt,
1H),3.65(dd,1H),3.76(ddd,1H),3.79(dd,1H),3.
81(dd,1H),3.91(dd,1H),3.97(ddd,1H). 因みに、本明細書において旋光度の記載あるときは、
他の指示がない限り、その旋光度はすべてPerkin−Elme
r Model 241 MC polarimeterを使用し、25℃で測定し
た。又、シリカゲルカラムクロマトグラフィーは、ナカ
ライテスクのSilica gel 60を、TLCプレートはSilica G
el F254(Merck,Darmstadt)0.25mm,0.5mmを使用し、1H
−NMRはVXR−500Sを、質量分析はHitachi M−80Aもしく
はJEOL JMS−HX110を使用して測定した。
次に、本発明の化合物を用いる微粒子性キャリアーの
製造例を記す。
対照例1 L−α−ジパルミトイルホスファチジルコリン70μmo
l、コレステロール70μmol、及びジセチルリン酸3.5μm
olをクロロホルム及びメタノールの混液(容積比2:1)
に溶かした。次に窒素ガス気流中で有機溶媒を除去して
遠沈管のガラス壁にlipid filmを生成させた。ここに3H
−イヌリン140μCiを含有する1mMイヌリンのリン酸緩衝
化生理食塩水(pH7.4、以下PBSと略す)溶液7mlを加え
て振盪し、更に軽く超音波処理してリポソームの懸濁液
を調製した。これを45〜60℃に加温し、次いで0.08μm
の孔径をポリカーボネート製メンブランフィルターに通
過させ、粒径約0.08μmのリポソームの懸濁液を調製し
た。次にこれを超遠心分離(10万×g、1時間、3回)
し、上澄みを除去することによりリポソームに保持され
なかったイヌリンを除去し、これにPBSを加え、リポソ
ーム内水相にのみイヌリンを保持した全量5mlのリポソ
ーム懸濁液を得た。
L−α−ジパルミトイルホスファチジルコリンのコリ
ン基をマーカーとして酵素法により定量したところ得ら
れた懸濁液は1mlあたりリン脂質として9.1μmolを有し
ていた。
対照例2 上記対照例1の処方でジセチルリン酸を加える代わり
にガングリオシドGM17μmolを加えた以外は同様に処理
し全量5mlのリポソーム懸濁液を得た。
得られた懸濁液は1mlあたりリン脂質として10.0μmol
を有していた。
製造例1 上記対照例1の処方でジセチルリン酸を加えた代わり
に前記化合物21を7μmolを加えた以外は同様に処理し
全量5mlのリポソーム懸濁液を得た。
得られた懸濁液は1mlあたりリン脂質として14.0μmol
を有していた。
製造例2 上記対照例1の処方でジセチルリン酸を加えた代わり
に化合物23を7μmol加えた以外は同様に処理し全量5ml
のリポソーム懸濁液を得た。
得られた懸濁液は1mlあたりリン脂質として17.3μmol
を有していた。
製造例3 上記対照例1の処方でジセチルリン酸を加えた代わり
に化合物45を7μmol加えた以外は同様に処理し全量5ml
のリポソーム懸濁液を得た。
得られた懸濁液は1mlあたりリン脂質として9.3μmol
を有していた。
製造例4 上記対照例1の処方でジセチルリン酸を加えた代わり
に化合物46を7μmol加えた以外は同様に処理し全量5ml
のリポソーム懸濁液を得た。
得られた懸濁液は1mlあたりリン脂質として8.5μmol
を有していた。
製造例5 上記対照例1の処方でジセチルリン酸を加えた代わり
に化合物6を7μmol加えた以外は同様に処理し全量5ml
のリポソーム懸濁液を得た。
得られた懸濁液は1mlあたりリン脂質として8.4μmol
を有していた。
製造例6 上記対照例1の処方でジセチルリン酸を加えた代わり
に化合物9を7μmol加えた以外は同様に処理し全量5ml
のリポソーム懸濁液を得た。
得られた懸濁液は1mlあたりリン脂質として8.4μmol
を有していた。
製造例7 上記対照例1の処方でジセチルリン酸を加えた代わり
に化合物58を7μmol加えた以外は同様に処理し全量5ml
のリポソーム懸濁液を得た。
得られた懸濁液は1mlあたりリン脂質として8.1μmol
を有していた。
最後に、本発明の微粒子性キャリアーの使用例(試験
例)を記す。
試験例1 対照例1,2並びに製造例1〜7で得られたリポソーム
懸濁液をそれぞれSD系雄性ラット(体重240〜300g)の
あらかじめ頚静脈内にカニュレーションしておいたカニ
ューレより体重100g当たりL−α−ジパルミトイルホス
ファチジルコリンとして2.5μmolを注入した。
投与後30分,1時間,2時間,4時間,6時間,24時間後に上
記カニューレより血液を約0.2ml採取し、遠心後血しょ
う約100μを濾紙に取り、乾燥後燃焼装置にて燃焼
し、液体シンチレーション法によりその放射活性を測定
し、次式に従い血中濃度を算出した。
また、24時間後にラットを屠殺し肝臓,脾蔵を約400m
g、骨髄を約50mg採り、乾燥後燃焼装置にて燃焼し、液
体シンチレーション法によりその放射活性を求め、組織
−血しょう間分配係数(以下Kp値と記す)を次式に従っ
て計算した。
試験結果を表1,表2に示した。
表1から明らかなように、本発明化合物を含有したリ
ポソームでは血漿中濃度がコントロールリポソーム及び
GM1含有リポソームよりも明らかに高く、血液中での微
小循環性を改善していることが分かった。また表2から
明らかなように、本発明化合物を含有したリポソームで
は肝臓,脾臓,骨髄でのKp値がコントロールリポソーム
及びGM1含有リポソームよりも有意に低く、細網内皮系
に捕捉されにくくなっていることが分かった。
以上の結果から、本発明の化合物シアル酸含有糖脂質
誘導体はリポソームに代表される微粒子性キャリヤーの
構成成分として有用であることが確認された。
実施例 101 Methyl[2−(8−azidooctyl)−5−acetamido−4,
7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy−D−glycer
o−β−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化
合物101)の合成 モレキュラーシーブス(AW−300、カスクロ工業
(株)製)0.5gと8−アジドオクタノール(193mg)と
β−アセチル体すなわち、2位のOAcがβ結合している
式(XI)の化合物(202mg)と塩化メチレン(10ml)の
混合物に四塩化スズ(56μ、0.479mmol)を加え、室
温で33時間撹拌した。反応終了後、塩化メチレンで希釈
しAW−300をセライトろ過した後に、当量の炭酸水素ナ
トリウム水溶液で中和後、不溶物をセライトろ過した。
分液後、有機層を乾燥し減圧下溶媒を留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−MeOH 100:1)で精製し、β体(化合物101)を196.9mg
取得した(収率81%)。
RF0.41(CHCl3−MeOH 25:1). [α]−11.5゜(c 1.01,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm)in 500MHz:1.26−1.42(m,8
H),1.51−1.65(m,4H),1.86(dd,1H),1.88(s,3H),
2.02(s,3H),2.03(s,3H),2.07(s,3H),2.14(s,3
H),2.46(dd,1H),3.27(t,2H),3.31(dt,1H),3.47
(dt,1H),3.80(s,3H),3.92(dd,1H),4.11(ddd,1
H),4.12(dd,1H),4.80(dd,1H),5.19(ddd,1H),5.2
3(d,1H),5.25(ddd,1H),5.39(dd,1H). IR(KBr)cm-1:2100,1747,1685,1663,1373,1230,1038. MS(FD)(m/z):645(M+1). 因みに、α体は次の測定値を示す。
RF0.34(CHCl3−MeOH 25:1). [α]−15.1゜(c 0.81,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm)in 500MHz:27−1.40(m,8
H),1.50−1.64(m,4H),1.88(s,3H),1.95(dd,1H),
2.03(s,3H),2.05(s,3H),2.14(s,3H),2.15(s,3
H),2.58(dd,1H),3.21(dt,1H),3.26(t,2H),3.75
(dt,1H),3.80(s,3H),4.06(ddd,1H),4.08(dd,1
H),4.10(dd,1H),4.31(dd,1H),4.84(ddd,1H),5.1
1(d,1H),5.33(dd,1H),5.40(ddd,1H), IR(KBr)cm-1:2100,1747,1688,1663,1373,1231,1038. MS(FD)(m/z):645(M+1). 実施例 102〜108 表101に記した反応条件下に実施例101と同様の反応を
数回行い、結果を表101に併記した。
実施例109 Methyl(2−cetyl−5−acetamido−4,7,8,9−tetra−
O−acetyl−3,5−dideoxy−D−glycero−β−D−gal
acto−2−nonulopyranosid)onate(化合物102)の合
成 モレキュラーシーブス(AW−300)0.5gとセチルアル
コール(273mg)とβ−アセチル体(200mg)と塩化メチ
レン(10ml)の混合物に四塩化スズ(56μ、0.479mmo
l)を加え、室温で30時間撹拌した。反応終了後、塩化
メチレンで希釈しAW−300をセライトろ過した後に、当
量の炭酸水素ナトリウム水溶液で中和後、不溶物をセラ
イトろ過した。分液後、有機層を乾燥し減圧下溶媒を留
去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−EtOH 100:1)で精製し、β体(化合物102)を179.9mg
取得した(収率67%)。
RF0.41(CHCl3−MeOH 25:1). [α]−11.6゜(c 0.88,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm)in 500MHz:0.88(t,3H),1.
30−1.37(m,26H),1.53−1.60(m,2H),1.86(dd,1
H),1.89(s,3H),2.02(s,3H),2.03(s,3H),2.15
(s,3H),2.15(s,3H),2.46(dd,1H),3.30(dt,1
H). 3.45(dt,3H),3.80(s,3H),3.92(dd,1H),4.12(dd
d,1H),4.13(dd,1H),4.79(dd,1H),5.18(ddd,1H),
5.23(d,1H),5.25(ddd,1H),5.40(dd,1H). IR(Neat)cm-1:1747,1661,1371,1224. 実施例110 Methyl[2−(2−palmitoylamido)ethyl−5−aceta
mido−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy−D
−glycero−β−D−galacto−2−nonulopyranosid)o
nate(化合物103)の合成 モレキュラーシーブス(4A、ナカライテスク(株)
製)0.25gと2−パルミトイルアミドエタノール(168m
g)とβ−アセチル体(100mg)と塩化メチレン(20ml)
の混合物に三フッ化ホウ素エーテル錯塩(208μ)を
加え、室温で14日間撹拌した。反応終了後、塩化メチレ
ンで希釈しモレキュラーシーブス(4A)をセライトろ過
した後、減圧下溶媒を留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−EtOH 60:1)で精製し、β体(化合物103)を58.6mg取
得した(収率40%)。
RF0.10(CHCl3−Me2CO−AcOEt5:5:1).1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm)in 500MHz:0.88(t,3H),1.
2−1.4(m,24H),1.6−1.7(m,2H),1.85(dd,1H),1.9
1(s,3H),2.02(s,3H),2.04(s,3H),2.07(s,3H),
2.16(s,3H),2.24(t,2H),2.45(dd,1H). 3.40−3.50(m,3H),3.55−3.60(m,1H),3.81(s,3
H),3.90(ddd,1H),4.08(dd,1H),4.13(dd,1H),4.7
3(dd,1H),5.19(ddd,1H),5.39(ddd,1H),5.39(dd,
1H),5.61(d,1H),6.34(br s,1H). 実施例 111 Methyl[2−(2−benzyloxycarbonyl−2−palmitoyl
amido)ethyl−5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−a
cetyl−3,5−dideoxy−D−glycero−β−D−galacto
−2−nonulopyranosid]onate(化合物104)の合成 2−ベンジルオキシカルボニル−2−パルミトイルア
ミドエタノール(244mg)とβ−アセチル体(100mg)と
塩化メチレン(10ml)の混合物に三フッ化ホウ素エーテ
ル錯塩(230μ)を加え、室温で41時間撹拌した。反
応終了後、炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し分液後、
有機層を乾燥し減圧下溶媒を留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−EtOH 200:1)で精製し、β体(化合物104)を59mg取
得した(収率35%)。
RF0.56(CHCl3−MeOH 25:1). [α]−17.8゜(c 0.96,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm)in 500MHz:0.88(t,3H),1.
2−1.4(m,24H),1.6−1.7(m,2H),1.84(dd,1H),1.8
4(s,3H),1.99(s,6H),2.04(s,3H),2.10(s,3H),
2.12(s,3H),2.27(t,2H),2.36(dd,1H). 3.56(dd,1H),3.65(dd,1H),3.79(s,3H),3.99(dd,
1H),4.03(ddd,1H),4.03(dd,1H),4.72(dd,1H),4.
77(d,1H),4.86(ddd,1H),4.87(ddd,1H),5.16(d,1
H),5.18(ddd,1H),5.24(dd,1H),5.46(d,1H),6.57
(d,1H),7.3−7.5(m,5H). IR(KBr)cm-1:2932,1748,1650,1538,1374,1228,1122. 実施例 112 Methyl[2−(2−benzyloxycarbonylamino)ethyl−
5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−di
deoxy−D−glycero−β−D−galacto−2−nonulopyr
anosid]onate(化合物105)の合成 2−ベンジルオキシカルボニルアミノエタノール(11
0mg)とβ−アセチル体(100mg)と塩化メチレン(5m
l)の混合物に三フッ化ホウ素エーテル錯塩(115μl)
を加え、室温で20時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素
ナトリウム水溶液で中和し分液後、有機層を乾燥し減圧
下溶媒を留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
−EtOH 150:1)で精製し、β体(化合物105)を65mg取
得した(収率52%)。
RF0.43(CHCl3−MeOH 25:1).1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm)in 500MHz:1.82(dd,1H),
1.72(s,3H),2.00(s,3H),2.04(s,3H),2.06(s,3
H),2.16(s,3H),2.42(dd,1H),3.3−3.5(m,3H),3.
57−3.62(m,1H),3.77(s,3H),4.03(dd,1H),4.03
(ddd,1H),4.07(dd,1H),4.73(dd,1H),5.13(br.s,
2H),5.15−5.25(m,3H),5.35(dd,1H),5.46(ddd,1
H),7.3−7.4(m,5H). 実施例 201 (1)Methyl(n−hesadecyl−5−acetamido−4,7,8,
9−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy−2−thio−D−
glycero−α−and−β−D−galacto−2−nonulopyran
osid)onate(化合物203a及び203b)の合成 粉末「モレキュラーシーブス4A」(400mg)と臭化亜
鉛(290mg,1.29mmol)の混合物を塩化メチレン(4ml)
中室温で2.5時間撹拌した。一方、methyl−5−acetami
do−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−2−chloro−2,3,5
−trideoxy−D−glycero−β−D−galacto−2−nonu
lopyranosonate(化合物201、250mg,0.49mmol)、hexad
ecyl mercaptan(化合物202、380mg,1.08mmol)および
「モレキュラーシーブス4A」(150mg)の混合物を塩化
メチレン(5ml)中室温で2.5時間撹拌した後、この溶液
を上記混合物液に滴下した。その後室温で3日間撹拌を
続けた。
反応混合物に氷冷下NaHCO3水を加え、不溶物をセライ
ト濾過した。分取した有機層を水洗、乾燥(MgSO4)後
溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(50g)を用
いたカラムクロマトグラフィーに付し、CHCl2についでC
HCl3−EtOH(100:1)で溶出し、β−グリコシド体(化
合物203b、126mg,35%)およびα−グリコシド体(化合
物203a、93mg,26%)をRF値の大きい順にそれぞれ単一
物質として得た。
化合物203a(α−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t,J=6.8Hz),1.2−1.4
(26H,m),1.4−1.6(2H,m),1.88,2.03,2.04,2.14,2.1
6(15H,5s),2.50−2.56(1H,m),2.72(1H,dd,J=4.6,
12.7Hz),2.70−2.77(1H,m),3.80(3H,s),3.82(1H,
dd,J=2.0,10.5Hz),4.05(1H,ddd,J=10.0,10.5,10.5H
z),4.12(1H,dd,J=4.9Hz,12.5Hz),4.31(1H,dd,J=
2,4,12.5Hz),4.86(1H,ddd,J=4.6,10.5,11.7Hz),5.1
0(1H,d,J=10.0Hz),5.33(1H,dd,J=2.2,8.3Hz),5.3
5−5.38(1H,m). [α]+22.4゜(c 0.82,CHCl3). 化合物203b(β−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t,J=6.8Hz),1.2−1.4
(26H,m),1.45−1.61(2H,m),1.89,2.02,2.04,2.08,
2.14(15H,5s),2.45−2.59(3H,m,SCH2),3.81(3H,
s),4.08(1H,ddd,J=10.3,10.5Hz),4.81(1H,dd,J=
8.1Hz,12.2Hz),4.33(1H,dd,J=2.2,10.5Hz),4.81(1
H,dd,J=2.2,12.2Hz),5.11(1H,ddd,J=2.2,2.7,8.1H
z),5.24−5.29(2H,m,H−4),5.43(1H,dd,J=2.2,2.
7Hz)。
[α]−57.2゜(c 0.99,CHCl3). (2)Methyl(n−hexadecyl−5−acetamido−3,5−d
ideoxy−2−thio−D−glycero−α−D−galacto−2
−nonulopyranosid)onate(化合物204a)の合成 アセトキシ体(化合物203a、79mg,0.11mmol)をMeOH
(3ml)に溶解し、氷冷撹拌下28%MeONa(15μ)を加
え、同温にて1時間、ついで室温にて2時間撹拌した。
反応液に酢酸を加え、減圧下に濃縮した。残渣をシリ
カゲル(10g)を用いるカラムクロマトグラフィーに付
し、CHCl3−MeOH(25:1)で溶出して標記化合物204aを
得た(53mg,87%)。1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(3H,t,J=6.8Hz),1.3−1.4
(26H,m),1.78(1H,dd,J=11.5,12.9Hz),1.99(3H,
s),2.57−2.63(1H,m),2.74(1H,dd,J=4.6,12.9H
z),2.72−2.79(1H,m),3.40(1H,dd,J=1.7,10.5H
z),3.50(1H,dd,J=1.7,9.0Hz),3.60−3.65(2H,
m). [α]+36.8゜(c 0.87,MeOH). (3)Sodium(n−hexadecyl−5−acetamido−3,5−d
ideoxy−2−thio−D−glycero−α−D−galacto−2
−nonulopyranosid)onate(化合物205a)の合成 メチルエステル体(化合物204a、43mg,0.076 mmol)
をMeOH(8ml)に溶解し、0.1N NaOH水(2.3ml)を加
え、室温で30日間撹拌した。
反応液に氷冷下弱酸性樹脂(「アーンバーライトIRC
−50」)を加えて中和し、不溶物を濾去後減圧下に濃縮
し、得られた結晶をEt2Oで洗浄し、標記化合物205aを無
色粉末として得た(37mg,85%)。1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(3H,t,J=6.8Hz),1.2−1.4
(26H,m),1.5−1.6(2H,m),1.62(1H,dd,J=10.7,12.
5Hz),2.00(3H,s),2.6−2.7(1H,m),2.80−2.84(1
H,m),2.86(1H,dd,J=4.2,12.5Hz). [α]+19.6゜(c 0.89,MeOH). 実施例 202 (1)Methyl(n−hexadecyl−5−acetamido−3,5−d
ideoxy−2−thio−D−glycero−β−D−galacto−2
−nonulopyranosid)onate(化合物204b)の合成 実施例201(1)で得られたアセトキシ体(化合物203
b、109mg,0.15mmol)をMeOH(2ml)に溶解し、氷冷撹拌
下28%MeONa(10μ)を加え、同温にて5時間、つい
で室温にて1時間撹拌した。
反応液に酢酸を加え、減圧下に濃縮した。残渣をシリ
カゲル(10g)を用いるカラムクロマトグラフィーに付
し、CHCl3−MeOH(15:1)で溶出して標記化合物204bを
得た(54mg,64%)。1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(3H,t,J=6.8Hz),1.2−1.4
(26H,m),1.45−1.55(2H,m),1.91(1H,dd,J=11.5,1
3.9Hz),2.00(3H,s),2.44(1H,dd,J=4.9,13.9Hz),
2.5−2.6(1H,m),2.6−2.8(1H,m),3.52(1H,dd,J=
1.2,9.0Hz),3.66(1H,dd,J=5.6,11.7Hz),3.77(3H,
s),3.77−3.83(3H,m),4.08(1H,ddd,4.9,11.5,13.
9),4.14(1H,dd,J=1.2,10.8Hz). [α]−91.3゜(c 0.84,MeOH). (2)Sodium(n−hexadecyl−5−acetamido−3,5−d
ideoxy−2−thio−D−glycero−β−D−galacto−2
−nonulopyranosid)onate(化合物205b)の合成 メチルエステル体(化合物204b、45mg,0.080 mmol)
をMeOH(5ml)に溶解し、0.1N NaOH水(2.0ml)を加
え、室温で30日間、ついで65℃で10日間撹拌した。
反応液に氷冷下弱酸性樹脂(「アーンバーライトIRC
−50」)を加えて中和し、不溶物を濾去後減圧下に濃縮
し、得られた結晶をEt2Oで洗浄し、標記化合物205bを無
色粉末として得た(41mg,89%)。1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(3H,t,J=6.8Hz),1.2−1.4
(26H,m),1.5−1.6(2H,m),1.98(3H,s),2.53(1H,d
d,J=4.6,13.7Hz),2.58(2H,m),3.66(1H,dd,J=5.4,
11.5Hz),3.74−3.80(2H,m),3.88−3.96(2H,m),4.2
0(1H,d,J=10.3Hz). [α]−74.3゜(c 0.98,MeOH). 実施例 203 L−α−ジパルミトイルホスファチジルコリン70μmo
l、コレステロール70μmol及び実施例201(3)で得ら
れた化合物205a、7μmolをクロロホルムおよびメタノ
ールの混液(容積比2:1)に溶かした。次に窒素ガス気
流中で有機溶媒を除去して遠沈管のガラス壁にリピッド
フィルムを生成させた。
ここに予め約45℃に加温した1mMイヌリンのリン酸緩
衝化生理食塩水(pH7.4、以下PBSと略す)7mlを加えて
振盪し、更に軽く超音波処理してリポソームの懸濁液を
調製した。これを45〜60℃に加温し、次いで0.08μmの
孔径を有するポリカーボネート製メンブランフィルター
に通過させ、粒径約0.08μmのリポソームの懸濁液を調
製した。次にこれを超遠心分離(105×g、1時間、3
回)し、上澄液を除去することによりリポソームに保持
されなかったイヌリンを除去し、PBSを加え、全量5mlの
リポソーム懸濁液(目的懸濁液)を得た。
実施例 204 実施例203において、実施例201(3)で得られた化合
物205aを使用する代わりに実施例202(2)で得られた
化合物205bを使用した以外は実施例203におけると同様
に処理して、全量5mlのリポソーム懸濁液(目的懸濁
液)を得た。
実施例 205 大豆油500mg、卵黄レシチン60mgおよびグリセリン125
mgを秤取し、注射用蒸留水5ml中に加えてホモジナイザ
ーを用いて粗乳化を行なった。これに実施例201(3)
で得られた化合物205aを2.9mg添加し、更に超音波処理
して乳化を行い、目的のリピッドマイクロスフェアー5m
lを得た。
試験例 201 (イ)試料 実施例203および204において、1mMイヌリンの代わり
3H−イヌリン140μCiを含有する1mMイヌリンを使用し
た以外は実施例203および204におけると同様に処理し
て、それぞれ全量5mlの2種のリポソーム懸濁液(目的
懸濁液)を得て、それぞれ検体試料201および検体試料2
02として用意した。なお、L−α−ジパルミトイルホス
ファチジルコリンのコリン基をマーカーとして酵素法に
より定量したところ、1mlあたりのリン脂質として検体
試料201および検体試料202は共に10.1μmolを有してい
た。
また、実施例203において、実施例201(3)で得られ
た化合物205a、7μmolの代わりにジセチルリン酸3.5μ
molを使用し、かつ1mMイヌリンの代わりに3H−イヌリン
140μCiを含有する1mMイヌリンを使用した以外は実施例
203におけると同様に処理して、全量5mlの2種のリポソ
ーム懸濁液を得て、対照試料201(コントロールリポソ
ーム)として用意した。同様に、実施例203において、
実施例201(3)で得られた化合物205a、7μmolの代わ
りにガングリオシドGM17μmolを使用し、かつ1mMイヌリ
ンの代わりに3H−イヌリン140μCiを含有する1mMイヌリ
ンを使用した以外は実施例203におけると同様に処理し
て、全量5mlのリポソーム懸濁液を得て、対照試料202
(GM1含有リポソーム)として用意した。なお、L−α
−ジパルミトイルホスファチジルコリンのコリン基をマ
ーカーとして酵素法により定量したところ1mlあたりの
リン脂質として対照試料201および対照試料202はそれぞ
れ11.9μmolおよび10.0μmolを有していた。
(ロ)試験方法 用意した4種の試料について試験例1におけると同様
にして血中濃度(%)の組織−血漿間分配係数(Kp値)
を求めた。
(ハ)結果 結果を第2図および第3図に示す。
第2図はイヌリンの血中濃度の経時的変化を表すグラ
フであり、図中の○(白丸)および□(白四角)並びに
●(黒丸)および■(黒四角)の各線はそれぞて対照試
料201および202並びに検体試料201および202における結
果を示す。
第3図は臓器毎のKp値を示す棒グラフであり、図中の および■の各カラムはそれぞれ対照試料201および202
並びに検体試料201および202における結果を示す。
両図より、本発明リポソームが、コントロールリポソ
ームおよびGM1含有リポソームに比較して高い血中農度
の維持を可能にしており、更に肝臓、ひ臓、骨髄でのKp
値が有意に低くなるところから、細網内皮系への捕捉が
されにくいことが判明する。
参考例 301 2−Benzyloxycarbonyl−2−palmitoylaminoethanol
(化合物301) L−Serine benzyl ester tosylate(15.69g,42.7mmo
l)をCH2Cl2(250ml)に溶解し、氷冷撹拌下triethylam
ine(8.64g,85.4mmol)とpalmitoyl chloride(10.56g,
38.4mmol)を滴下した。滴下後室温で5時間撹拌を続け
た。
反応液を水洗、MgSO4で乾燥後減圧下濃縮した。得ら
れた結晶をIPE(イソプロピルエーテル)で洗浄し、化
合物301を無色結晶として得た(8.76g,53%)。
mp 84〜85℃. IR(KBr)cm-1:3302,1742,1634,1551,1472.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.2〜1.4(m,24H),
1.64(quintet,2H),2.26(t,2H),3.94(dd,1H),4.00
(dd,1H),4.73(ddd,1H),5.22 and 5.23(ABq,2H),
6.38(d,1H),7.3−7.4(m,5H). 〔α〕+7.9゜(c1.07,CHCl3). 元素分析;C26H43NO4としての 計算値:C,72.01;H,10.00,N,3.23, 実験値:C,72.20;H,10.32;N,3.45. 参考例 302 2−Palmitoylaminoethanol(化合物302) 2−Aminoethanol(13.76g,225.3mmol)をCHCl3(750
ml)に溶解し、氷冷撹拌下palmitoyl chloride(15.48
g,56.3mmol)を滴下した。滴下後室温にて19時間撹拌し
た。
反応液を10%クエン酸水で洗浄し、不溶物を濾去し
た。分取した有機層を水洗、MgSO4で乾燥後減圧下濃縮
した。得られた結果をIPEで洗浄し、化合物302を無色結
晶として得た(13.50g,80%)。
mp 98〜99℃. IR(KBr)cm-1:3362,1641,1555,1474,1462,1441,1059.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.64(quintet,2H),2.21(t,2H),3.43(q,2H),3.74
(t,2H),5.96(br s,1H). 参考例 303 2−Benzyloxycarbonylaminoethanol(化合物303) 2−Aminoethanol(6.74g,110.3mmol)とtriethylami
ne(11.17g,110.3mmol)をCH2Cl2(400ml)に溶解し、
氷冷撹拌下N−carbobenzoxyoxysuccinimide(25.00g,1
00.3mmol)を加えた。その後室温にて3時間撹拌を続け
た。
反応液を水、5%NaHCO3水、水、10%クエン酸水およ
び水で順次洗浄し、MgSO4で乾燥後溶媒を減圧下留去し
た。析出した結晶をn−ヘキサンで洗浄し、化合物303
を無色結晶として得た(17.40g,89%)。
mp 56〜59℃. IR(KBr)cm-1:1693,1547,1277,1213,1151,1036.1 H−NMR(CDCl3)δ:3.36(m,2H),3.72(t,2H),5.11
(s,2H),7.2−7.4(m,5H). 実施例 301 Methyl[2−(2−benzyloxycarbonyl−2−palmitoyl
amino)ethyl5−acetamido−4,7,8,9−tetra−0−acet
yl−3.5−dideoxy−D−glycero−α−and−β−D−ga
lacto−2−nonulopyranosid]onate(化合物305Aおよ
び305B) 粉末モレキュラーシーブス4A(400mg,ナカライテスク
社製)と臭化亜鉛(110mg,0.49mmol)の混合物をCH2Cl2
(5ml)中室温で3.5時間撹拌した。一方、methyl 5−ac
etamido−4,7,8,9−tetra−0−acetyl−2−chloro−
2,3,5−trideoxy−D−glycero−β−D−galacto−2
−nonulopyranosonate(化合物304)(250mg,0.49mmo
l)、化合物301(425mg,0.98mmol)およびモレキュラー
シーブス4A(150mg,ナカライテスク社製)の混合物をCH
2Cl2(5ml)中室温で3.5時間撹拌し、この混合物を上記
混合物に滴下した。その後室温で20時間撹拌を続けた。
反応混合物に氷冷下NaHCO3水を加え、不溶物をセライ
ト濾過した。分取した有機層を水洗、乾燥(MgSO4)後
溶媒を減圧下留去した。
残渣をシリカゲル(50g)を用いたカラムクロマトグ
ラフィーに付し、CHCl3についでCHCl3−EtOH(100:1)
で溶出した。このクロマトグラフィーを数回繰り返すこ
とによって、β−異性体(化合物305B)およびα−異性
体(化合物305A)をRF値の大きい順にそれぞれ単一物質
として得た。両化合物の収量,収率は、それぞれ、51m
g,12%及び192mg,43%であった。
化合物305A(α−異性体): 無色泡状物1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.2−1.4(m,24H),
1.6−1.7(m,2H),1.89(dd,1H),1.89,2.03,2.04,2.0
3,2.14(5s,15H),2.27(m,2H),2.52(dd,1H),3.71
(s,3H),3.84(dd,1H),4.01(dd,1H),4.08(dd,1
H),4.09(ddd,1H),4.11(dd,1H),4.25(dd,1H),4.7
9(ddd,1H),4.86(ddd,1H),5.12(d,1H),5.18 and
5.19(ABq,2H),5.33(dd,1H),5.36(ddd,1H),6.26
(d,1H),7.3−7.4(m,5H). 〔α〕−14.1゜(c0.78,CHCl3). 元素分析;C46H70N2O16としての 計算値:C,60.91;H,7.78,N,3.09、 実験値:C,61.03;H,7.94;N,2.84. 化合物305B(β−異性体): mp 85〜87℃. IR(KBr)cm-1:2932,2860,1748,1650,1538,1464,1374,1
228,1122.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.2〜1.4(m,24H),
1.64(m,2H),1.84(dd,1H),1.84,1.99,2.04,2.10,2.1
2(5s,15H),2.27(m,2H),2.36(dd,1H),3.56(dd,1
H),3.65(dd,1H),3.79(s,3H),3.99(dd,1H),4.03
(ddd,1H),4.03(dd,1H),4.72(dd,1H),4.77(d,1
H),4.86(ddd,1H),4.87(ddd,1H),5.16(d,1H),5.1
8(ddd,1H),5.24(dd,1H),5.46(d,1H),6.57(d,1
H),7.3−7.5(m,5H). 〔α〕−17.8゜(c0.96,CHCl3). 元素分析;C46H70N2O16としての 計算値:C,60.91;H,7.78,N,3.09、 実験値:C,61.05;H,7.90;N,3.22. 実施例 302 Methyl[2−(2−benzyloxycarbonyl−2−palmitoyl
amino)ethyl−5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−a
cetyl−3,5−dideoxy−D−glycero−α−and−β−D
−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化合物305A
および305B) 粉末モレキュラーシーブス4A(315mg)と臭化亜鉛(2
21mg,0.98mmol)およびトリチルブロミド(634mg,1.96m
mol)の混合物を、CH2Cl2(10ml)中室温で4時間撹拌
した。一方化合物304(500mg,0.98mmol)、化合物301
(850mg,1.96mmol)およびモレキュラーシーブス4A(26
0mg)の混合物をCH2Cl2(6ml)中室温で5.5時間撹拌
し、この溶液を上記混合液に滴下した。その後室温で20
時間撹拌を続けた。
反応混合物に氷冷下NaHCO3水を加え、不溶物をセライ
ト濾過した。分取した有機層を水洗、乾燥(MgSO4)後
溶媒を減圧下留去した。
残渣をシリカゲル(50g)を用いたカラムクロマトグ
ラフィーに付し、CHCl2ついでCHCl3−EtOH(200:1)で
溶出した。このクロマトグラフィーを数回繰り返すこと
によって、β−異性体(化合物305B)およびα−異性体
(化合物305B)をRF値の大きい順にそれぞれ単一物質と
して得た。両化合物の収量,収率は、それぞれ、67mg,8
%および369mg,42%であった。
実施例 303 化合物304(250mg,0.49mmol)、化合物301(425mg,0.
98mmol)および塩化亜鉛(70mg,0.51mmol)を用いて、
実施例301と同様にして化合物305Aおよび化合物305Bを
得た。両化合物の収量,収率は、それぞれ、195mg,44%
および58mg,13%であった。
実施例 304 化合物304(250mg,0.49mmol)、化合物301(425mg,0.
98mmol)および塩化第一スズ(102mg,0.54mmol)を用い
て、実施例301と同様にして化合物305Aおよび化合物305
Bを得た。両化合物の収量,収率は、それぞれ、125mg,2
8%および130mg,29%であった。
実施例 305 化合物304(250mg,0.49mmol)、化合物301(425mg,0.
98mmol)および塩化第二銅(70mg,0.52mmol)を用い
て、実施例301と同様にして化合物305Aおよび化合物305
Bを得た。両化合物の収量,収率は、それぞれ、114mg,2
5%および79mg,18%であった。
実施例 306 化合物304(250mg,0.49mmol)、化合物301(425mg,0.
98mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸スズ(20
8mg,0.50mmol)を用いて、実施例301同様にして化合物3
05Aおよび化合物305Bを得た。両化合物の収量,収率
は、それぞれ、53mg,12%および145mg,32%であった。
実施例 307 化合物304(250mg,0.49mmol)、化合物301(425mg,0.
98mmol)およびヨウ化亜鉛(160mg,0.50mmol)を用い
て、実施例301と同様にして化合物305Aおよび化合物305
Bを得た。両化合物の収量,収率は、それぞれ、175mg,4
0%および46mg,10%であった。
実施例 308 化合物304(250mg,0.49mmol)、化合物301(425mg,0.
98mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸亜鉛(18
2mg,0.50mmol)を用いて、実施例301と同様にして化合
物305Aおよび化合物305Bを得た。両化合物の収量,収率
は、それぞれ、150mg,34%および105mg,23%であった。
実施例 309 化合物304(500mg,0.98mmol)、化合物301(850mg,1.
96mmol)、塩化亜鉛(140mg,1.03mmol)およびトリチル
クロリド(547mg,1.96mmol)を用いて、実施例302と同
様にして化合物305Aおよび化合物305Bを得た。両化合物
の収量,収率は、それぞれ、328mg,37%および116mg,13
%であった。
実施例 310 化合物304(500mg,0.98mmol)、化合物301(850mg,1.
96mmol)、塩化第一スズ(204mg,1.08mmol)およびトリ
チルクロリド(547mg,1.96mmol)を用いて、実施例302
と同様にして化合物305Aおよび化合物305Bを得た。両化
合物の収量,収率は、それぞれ、173mg,20%および208m
g,23%であった。
実施例 311 化合物304(500mg,0.98mmol)、化合物301(850mg,1.
96mmol)、臭化第一スズ(273mg,0.98mmol)およびトリ
チルブロミド(634mg,1.96mmol)を用いて、実施例302
と同様にして化合物305Aおよび化合物305Bを得た。両化
合物の収量,収率は、それぞれ、154mg,17%および128m
g,14%であった。
実施例 312 Methyl[2−(8−azidooctyl)−5−acetamido−4,
7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy−D−glycer
o−α−and−β−D−galacto−2−nonulopyranosid]
onate(化合物306Aおよび306B) 化合物304(250mg,0.49mmol)、8−アジドオクタノ
ール(170mg,0.99mmol)および臭化亜鉛(123mg,0.55mm
ol)を用いて、実施例301と同様にしてα−グリコシド
体(化合物306A)およびβ−グリコシド体(化合物306
B)を得た。両化合物の収量,収率は、それぞれ、121m
g,38%および95mg,29%であった。
化合物306A(α−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.27−1.40(m,8H),1.50−1.64
(m,4H),1.88(s,3H),1.95(dd,1H),2.03,2.05,2.1
4,2.15(4s,12H),2.58(dd,1H),3.21(dt,1H),3.26
(t,2H),3.75(dt,1H),3.80(s,3H),4.06(ddd,1
H),4.08(dd,1H),4.10(dd,1H),4.31(dd,1H),4.84
(ddd,1H),5.11(d,1H),5.33(dd,1H),5.40(ddd,1
H). 〔α〕−16.2゜(c1.00,CHCl3). 化合物306B(β−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.26〜1.42(m,8H),1.51〜1.65
(m,4H),1.86(dd,1H),1.88(s,3H),2.02,2.03,2.0
7,2.14(4s,12H),2.46(dd,1H),3.27(t,2H),3.31
(dt,1H),3.47(dt,1H),3.80(s,3H),3.92(dd,1
H),4.11(ddd,1H),4.12(dd,1H),4.80(dd,1H),5.1
9(ddd,1H),5.23(d,1H),5.25(ddd,1H),5.39(dd,1
H). 〔α〕−11.5゜(c1.01,CHCl3). 実施例 313 化合物304(250mg,0.49mmol)、8−アジドオクタノ
ール(170mg,0.99mmol)および臭化亜鉛(123mg,0.55mm
ol)を用いて、アセトニトリル中、実施例301と同様に
して化合物306Aおよび化合物306Bを得た。両化合物の収
量,収率は、それぞれ、141mg,43%および61mg,19%で
あった。
実施例 314 化合物304(250mg,0.49mmol)、8−アジドオクタノ
ール(170mg,0.99mmol)、臭化亜鉛(123mg,0.55mmo)
およびトリチルブロミド(353mg,1.09mmol)を用いて、
実施例302と同様にして化合物306Aおよび化合物306Bを
得た。両化合物の収量,収率は、それぞれ、83mg,25%
および86mg,27%であった。
実施例 315 Methyl[2−(2−benzyloxycarbonylamino)ethyl−
5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−di
deoxy−D−glycero−α−and−β−D−galacto−2−
nonulopyranosid]onate(化合物307Aおよび307B) 化合物304(500mg,0.98mmol)、化合物303(383mg,1.
96mmol)、臭化亜鉛(221mg,0.98mmol)およびトリチル
ブロミド(634mg,1.96mmol)を用いて、実施例302と同
様にしてα−グリコシド体(化合物307A)およびβ−グ
リコシド体(化合物307B)を得た。両化合物の収量,収
率は、それぞれ、255mg,39%および26mg,4%であった。
化合物307A(α−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.87,2.01,2.02,2.05,2.12(5s,15
H),1.92(dd,1H),2.54(dd,1H),3.4−3.5(m,3H),
3.75(s,3H),3.78(m,1H),4.02(ddd,1H),4.04(dd,
1H),4.14(dd,1H),4.26(dd,1H),4.84(ddd,1H),5.
09(br s,2H),5.14(d,1H),5.19(br s,1H),5.28(d
d,1H),5.38(ddd,1H),7.3−7.4(m,5H). 化合物307B(β−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:2.42(dd,1H). 実施例 316 Methyl 5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−
2−(5−cholesten−3β−yl)−3,5−dideoxy−D
−glycero−α−and−β−D−galactononulopyranoson
ate(化合物308Aおよび308B) 化合物304(250mg,0.49mmol)、コレステロール(387
mg,1.0mmol)および臭化亜鉛(169mg,0.75mmol)を用い
て、実施例301と同様にしてα−グリコシド体(化合物3
08A)およびβ−グリコシド体(化合物308B)を得た。
両化合物の収量,収率は、それぞれ、84mg,20%および6
3mg,15%であった。
化合物308A(α−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.88,2.02,2.03,2.13,2.15(5s,15
H),2.60(dd,1H),3.79(s,3H),4.85(ddd,1H). 化合物308B(β−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.87,2.08,2.13(3s,9H),2.02
(s,6H),2.53(dd,1H),3.80(s,3H),5.24(m,1H). 実施例 317 3−O−(Methyl 5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O
−acetyl−3,5−dideoxy−D−glycero−α−and−β−
D−galacto−2−nonulopyranosylonate)−1,2−di−
O−tetradecyl−sn−glycerol(化合物309Aおよび309
B) 化合物304(250mg,0.49mmol)、1,2−di−O−tetrad
ecyl−sn−glycerol(485mg,1.0mmol)および臭化亜鉛
(169mg,0.75mmol)を用いて、実施例301と同様にして
α−グリコシド体(化合物309A)およびβ−グリコシド
体(化合物309B)を得た。両化合物の収量,収率は、そ
れぞれ、155mg,33%および99mg,21%であった。
化合物309A(α−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.97(t,1H),2.60(dd,1H),4.85
(m,1H). 化合物309B(β−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.90(t,1H),2.45(dd,1H),5.23
(m,1H). 実施例 318 2′,3′−Di−O−acetyl−5′−O−(4−N−acet
amido−2,4−dideoxy−3,6,7,8−tetra−O−acetyl−
1−methoxycarbonyl−D−glycero−α−and−β−D
−galactooctapyranosyl)inosine(化合物310Aおよび3
10B) 化合物304(250mg,0.49mmol)、2′,3′−Di−O−a
cetylinosine(352mg,1.0mmol)および臭化亜鉛(169m
g,0.75mmol)を用いて、実施例301と同様にしてα−グ
リコシド体(化合物310A)およびβ−グリコシド体(化
合物310B)を得た。両化合物の収量,収率は、それぞ
れ、46mg,11%および53mg,13%であった。
化合物310A(α−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:2.00(dd,1H),2.71(dd,1H),3.7
7(s,3H),4.97(ddd,1H),6.26(d,1H). 化合物310B(β−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.85(dd,1H),2.54(dd,1H),3.8
0(s,3H),4.86(ddd,1H),6.24(d,1H). 実施例 319 [2(S),3(R),4E]−3−O−Benzoyl−1−O−
(methyl 5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−acetyl
−3,5−dideoxy−D−glycero−α−and−β−D−gala
cto−2−nonulopyranosylonate)−2−octadecanamid
o−4−actadecene−1,3−diol(化合物311Aおよび311
B) 化合物304(250mg,0.49mmol)、[2(S),3(R),
4E]−3−O−benzoyl−2−octadecanamido−4−oct
adecene−1,3−diol(670mg,1.0mmol)および臭化亜鉛
(169mg,0.75mmol)を用いて、実施例301と同様にして
α−グリコシド体(化合物311A)およびβ−グリコシド
体(化合物311B)を得た。両化合物の収量,収率は、そ
れぞれ、128mg,23%および157mg,28%であった。
化合物311A(α−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.87,2.07,2.12(3s,9H),2.03
(s,6H),2.59(dd,1H),3.57(s,3H),4.86(m,1H). 化合物311B(β−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.85,1.88,1.96,2.02,2.11(5s,15
H),2.46(dd,1H),3.77(s,3H),5.22(m,1H). 実施例 320 Methyl 3−O−benzoyl−6−O−(methyl 5−acetami
do−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy−α−
and−β−D−glycero−D−galacto−2−nonulo−pyr
anosylonate)−β−D−galactopyranoside(化合物31
2Aおよび312B) 化合物304(250mg,0.49mmol)、methyl 3−O−benzo
yl−β−D−galactopyranoside(298mg,1.0mmol)およ
び臭化亜鉛(225mg,1.0mmol)を用いて、実施例301と同
様にしてα−グリコシド体(化合物312A)およびβ−グ
リコシド体(化合物312B)を得た。両化合物の収量,収
率は、それぞれ、169mg,45%および80mg,21%であっ
た。
化合物312A(α−異性体): 〔α〕−7.6゜(c0.75,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:2.64(dd,1H),3.57(s,3H),3.70
(dd,1H),3.78(dd,1H),3.83(s,3H),3.86(ddd,1
H),3.88(dd,1H),3.96(t,1H),4.12(dd,1H),4.18
(dd,1H),4.21(dd,1H),4.35(dd,1H),4.38(d,1
H),5.00(dd,1H),5.33(dd,1H),5.34(ddd,1H). 化合物312B(β−異性体): 〔α〕−2.4゜(c0.70,MeOH).1 H−NMR(CD3OD)δ:2.47(dd,1H),3.56(s,3H),3.59
(dd,1H),3.72(dd,1H),3.83(s,3H),3.85(ddd,1
H),3.89(dd,1H),3.96(t,1H),4.11(dd,1H),4,16
(dd,1H),4.20(dd,1H),4.32(d,1H),4.70(dd,1
H),5.04(dd,1H),5.17(ddd,1H),5.29(ddd,1H),5.
40(dd,1H). 実施例 321 Benzyl 2,6−di−O−benzyl−3−O−(methyl 5−ac
etamido−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy
−α−and−β−D−glycero−D−galacto−2−nonul
opyranosylonate)−β−galactopyranoside(化合物31
3Aおよび313B) 化合物304(250mg,0.49mmol)、benzyl 2,6−di−O
−benzyl−β−D−galactopyranoside(450mg,1.0mmo
l)および臭化亜鉛(225mg,1.0mmol)を用いて、実施例
301と同様にしてα−グリコシド体(化合物313A)およ
びβ−グリコシド体(化合物313B)を得た。両化合物の
収量,収率は、それぞれ、32mg,6%および36mg,8%であ
った。
化合物313A(α−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.86,1.95,1.98,2.00,2.09(5s,15
H),2.53(dd,1H),3.77(s,3H),4.55(d,1H),4.60
(s,2H),4.72(d,1H),4.84(d,1H),4.86(m,1H),4.
96(d,1H),5.31(dd,1H),5.38(d,1H),5.38(dt,1
H),7.20−7.40(m,15H). 化合物313B(β−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.71,1,99,2.04,2.09,2.13(5s,5
H),2.55(dd,1H),3.59(s,3H),4.58(d,1H),4.60
(d,1H),4.61(s,2H),4.66(d,1H),4.67(d,1H),4.
74(dd,1H),4.98(d,1H),5.02(d,1H),5.11(dt,1
H),5.21(ddd,1H),5.28(dd,1H),7.20−7.40(m,15
H). 実施例 322 Methyl[2−(2−palmitoylamido)ethyl−5−aceta
mido−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy−D
−glycero−α−and−β−D−galacto−2−nonulo−p
yranosid]onate(化合物314Aおよび314B) 化合物304(500mg,0.98mmol)、化合物302(632mg,2.
11mmol)および臭化亜鉛(331mg,1.47mmol)を用いて、
実施例301と同様にしてα−グリコシド体(化合物314
A)およびβ−グリコシド体(化合物314B)を得た。両
化合物の収量,収率は、それぞれ、238mg,31%および11
5mg,15%であった。
化合物314A(α−異性体): 無色油状物1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.2−1,4(m,24H),
1.6(m,2H),1.89,2.04,2.05,2.14,2.15(5s,15H),1.9
7(dd,1H),2.18(t,2H),2.58(dd,1H),3.4−3.5(m,
3H),3.78(m,1H),3.81(s,3H),4.06(dd,1H),4.08
(ddd,1H),4.15(dd,1H),4.31(dd,1H),4.86(ddd,1
H),5.14(d,1H),5.33(dd,1H),5.38(ddd,1H),5.93
(m,1H). 化合物314B(β−異性体): 無色油状物1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.2〜1.4(m,24H),
1.6〜1.7(m,2H),1.85(dd,1H),1.91,2.02,2.04,2.0
7,2.16(5s,15H),2.24(t,2H),2.45(dd,1H),3.4〜
3.5(m,3H),3.55〜3.60(m,1H),3.81(s,3H),3.90
(ddd,1H),4.08(dd,1H),4.13(dd,1H),4.73(dd,1
H),5.19(ddd,1H),5.39(ddd,1H),5.39(dd,1H),5.
61(d,1H),6.34(br s,1H). 実施例 323 Methyl[2−(trimethylsilyl)ethyl−5−acetamido
−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy−D−gl
ycero−α−and−β−D−galacto−2−nonulopyranos
id]onate(化合物315Aおよび315B) 化合物304(250mg,0.49mmol)、2−(trimethylsily
l)ethanol(118mg,1.0mmol)および臭化亜鉛(225mg,
1.0mmol)を用いて、実施例301と同様にしてα−グリコ
シド体(化合物315A)およびβ−グリコシド体(化合物
315B)を得た。両化合物の収量,収率は、それぞれ、62
mg,21%および49mg,17%であった。
化合物315A(α−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(m,2H),2.57(dd,1H),3.79
(s,3H). 化合物315B(β−異性体):1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(m,2H),2.44(dd,1H),3.80
(s,3H). 実施例 401 (1) 2−Palmitoylamidoethanethiol(化合物403) 塩酸 2−アミノエタンチオール(化合物401)(1.2
0g,10.6mmol)とN−パルミトイルオキシスクシンイミ
ド(化合物402)(3.73g,10.6mmol)を塩化メチレン(1
00ml)に加え、ジメチルアミノピリジン(1.94g,15.8mm
ol)を加えた後室温で19時間撹拌した。
反応混合物を水洗、乾燥後溶媒を減圧下留去した。残
渣をシリカゲル(50g)を用いるカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム)にて精製し、目的化合物を無色粉
末として得た(2.01g,60%)。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.87(3H,t),1.2−1.4(24H,m),
1.5−1.7(2H,m),2.18(2H,t),2.66(2H,m),3.42(2
H,q),5.83(1H,s). (2) Methyl[2−(2−palmitoylamido−1−ethy
l)−5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−3,
5−dideoxy−2−thio−D−glycero−α−および−β
−D−galacto−2−nonulopyranosid]onate(化合物4
05α及び405β) 粉末モレキュラーシーブス4A(600mg)と臭化亜鉛(3
53mg,1.57mmol)の混合物を塩化メチレン(4ml)中室温
で3時間撹拌した。一方、化合物404(400mg,0.78mmo
l)、化合物403(495mg,1.57mmol)およびモレキュラー
シーブス(300mg)の混合物を塩化メチレン(10ml)中
室温で3時間撹拌し、この溶液を上記混合物に滴下し
た。その後室温で2日間撹拌した。
反応混合物に氷冷撹拌下NaHCO3水を加え、不溶部をセ
ライト濾過した。分取した有機層を水洗、乾燥後溶媒を
減圧下留去した。残渣をシリカゲル(60g)を用いるカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム
−メタノール100:1)で精製した。再度シリカゲル(60
g)を用いるカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−ア
セトン2:1)で精製し、化合物405αと化合物405βのほ
ぼ1:1の混合物を得た(388g,63%)。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t),1.2−1.4(24H,m),
1.88(1.5H,s),1.89(1.5H,s),2.02(1.5H,s),2.03
(1.5H,s),2.04(1.5H,s),2.05(1.5H,s)2.08(1.5
H,s)2.15(1.5H,s),2.16(1.5H,s),2.21(1.5H,s),
3.80(1.5H,s),3.81(1.5H,s). (3) Methyl[2−(2−palmitoylamido−1−ethy
l)−5−acetamido−3,5−dideoxy−2−thio−D−gl
ycero−α−および−β−galacto−2−nonulopyranosi
d]onate(化合物406α及び406β) 化合物405αおよび405βの混合物(380mg,0.48mmol)
をメタノール(3ml)に溶解し、28%ナトリウムメトキ
シド(15μ)を加え、室温で2時間撹拌した。
反応液に酢酸(100μ)を加え、減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲル(20g)を用いるカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム−メタノール15:1)で精製し、化
合物406αと化合物406βの混合物を無色泡状物質として
得た(155mg,52%)。1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(3H,t),1.2−1.5(24H,m),
2.00(1.5H,s),2.01(1.5H,s),3.79(1.5H,s),3.84
(1.5H,s). (4) Sodium[2−(2−palmitoylamido−1−ethy
l)−5−acetamido−3,5−dideoxy−2−thio−D−gl
ycero−α−および−β−galacto−2−nonulopyranosi
d]onate(化合物407α及び407β) メチルエステル体(406α,406β)(139mg,0.22mmo
l)をメタノール(2ml)に溶解し、0.1N NaOH水(4.4m
l)を加え、室温で10日間撹拌した。
反応液を「アンバーライトIRC−50」で中和後不溶物
を濾去し、濾液を減圧下濃縮して化合物407αと407βの
混合物(134mg,95%)を無色粉末として得た。1 H−NMR(CD3OD)δ:0.90(3H,t),1.2−1.4(24H,m),
1.55−1.62(2H,m),1.65(0.5H,dd),1.85(0.5H,d
d),1.98(1.5H,s,CH3CO),2.00(1.5H,s,CH3CO),2.54
(0.5H,dd). 便宜のために実施例401の合成シェーマを次に示す。
実施例 402 (1) cis・11−Hexadecyl thiobenzoate(化合物42
4)の合成 氷冷下30分間撹拌したtriphenylphosphine 10.36gとd
iisopropyl azodicarboxylate 7.99gのTHF(100ml)溶
液に、cis・11−Hexadecene−1−ol 5.00g及びthioben
zoic acid 4.10gのTHF(50ml)溶液を滴下し、1時間撹
拌後、更に室温で1時間撹拌した。
反応終了後、減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ナカライ,Hexane:Toluene=3:1)
で精製し、Thio ester(Pale pink oil)(化合物424)
を5.26g取得した。収率74%。
RF0.58(Hexane:Toluene 3:1).1 H−NMR(CDCl3):δppm 0.84−0.91(m,3H),1.20−1.36(m,16H),1.36−1.44
(m,2H),1.62−1.69(m,2H),1.92−2.04(m,4H),3.0
5(t,3H),5.32−5.38(m,2H),7.39−7.45(m,2H),7.
51−7.56(m,1H),7.93−7.98(m,2H). (2) cis・11−Hexadecene−1−thiol(化合物42
5)の合成 Thio ester(化合物424)5.25gのMeOH−THF(15ml−6
ml)溶液に、28%NaOMe(in MeOH)2.5mlを加え室温で
5時間撹拌後、AcOH 835μ(leq.)を加え、減圧下溶
媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ナ
カライ,CHCl3)で粗精製し、cis・11−Hexadecene−1
−thiol(化合物425)を3.53g取得した。NMRより83:17
(disulfide)。
(3) Methyl(cis・11−hexadecyl−5−acetamido
−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−dideoxy−2−th
io−D−glycero−α and β−D−galacto−2−nonul
opyranosid)onate(化合物427αおよび化合物427β)
の合成 a)モレキュラーシーブ(AW−300)0.5g,cis・11−Hex
adecene−1−thiol(化合物425)412mg,シアル酸の2
−アセトキシ体(化合物426)200mgのジクロロメタン
(10ml)溶液に四塩化スズ56μを加えてアルゴン下室
温て4時間撹拌した。
反応終了後、セライトろ過し、炭酸水素ナトリウムで
中和後抽出し、減圧下溶媒を留去しシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(CHCl3:MeOH=150:1)により精製
し、β体(化合物427β)217.5mg及びα体(化合物427
α)17.4mg取得した。収率はそれぞれ80%及び6%であ
った。
b)モレキュラーシーブ(4A)0.5g,cis・11−Hexadece
ne−1−thiol(化合物425)287mg,シアル酸の2−クロ
ル体(化合物426b)200mgのジクロロメタン(10ml)溶
液に臭化亜鉛177mgを加えてアルゴン下室温で24時間撹
拌した。
反応終了後、セライトろ過し、炭酸水素ナトリウムで
中和後抽出し、減圧下溶媒を留去しシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(CHCl3:MeOH=150:1)により精製
し、β体(化合物427β)68.9mg及びα体(化合物427
α)42.1mg取得した。収率はそれぞれ24%及び15%であ
った。
α体(化合物427α) RF0.42(CHCl3−MeOH 25:1). ▲[α]25 D▼+3.15゜(c0.89,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3):δppm 0.86−0.92(m,3H),1.23−1.38(m,20H),1.46−1.55
(m,2H),1.87(s,3H,NHAc),1.98(dd,1H),1.96−2.0
6(m,2H),2.03(s,3H),2.04(s,3H),2.14(s,3H),
2.16(s,3H),2.52(ddd,1H),2.72(dd,1H),3.74(dd
d,1H),3.80(s,3H),3.83(dd,1H),4.05(ddd,1H),
4.12(dd,1H),4.32(dd,1H),4.86(ddd,1H),5.13
(d,1H),5.32(dd,1H),5.36(ddd,1H),5.34−5.40
(m,2H). IR(Neat):cm-1 1744,1663,1541,1437,1369,1227(br.),1038. β体(化合物427β) RF0.47(CHCl3−MeOH 25:1). ▲[α]26 D▼−59.4゜(c1.03,CHCl3).1 H−NMR(CDCl3):δppm 0.86−0.91(m,3H),1.20−1.37(m,20H),1.48−1.55
(m,2H),1.88(s,3H),1.94−1.99(m,2H),2.02(s,3
H),2.04(s,3H),2.08(s,3H),2.13(s,3H),2,13(d
d,1H),2.46(dt,1H),2.51(dd,1H),2.56(dt,3H),
3.81(s,3H),4.08(ddd,1H),4.18(dd,1H),4.33(d
d,1H),4.81(dd,1H),5.11(ddd,1H),5.26(m,2H),
5.33−5.40(m,2H),5.43(dd,1H). IR(Neat)cm-1:1720,1690,1662,1548,1436,1371,1240
(br),1039. (4) Methyl(cis・11−hexadecyl−5−acetamido
−3,5−dideoxy−2−thio−D−glycero−α−D−gal
acto−2−nonulopyranosid)onate(化合物428α)の
合成 α体(化合物427α)89.7mgのメタノール(3ml)溶液
にナトリウムメトキシド(23%NaOMe in MeOH)を10μ
加えて室温で1.5時間撹拌した。
減圧下濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(CHCl3:MeOH=25:1)により精製し脱アセチル体(化合
物428α)52.3mgを取得した。収率76%。
RF0.52(CHCl3−MeOH 6:1). ▲[α]27 D▼−37.3゜(c0.96,MeOH).1 H−NMR(CD3OD):δppm 0.87−0.93(m,3H),1.25−1.40(m,20H),1.47−1.60
(m,2H),1.78(dd,1H),1.99(s,3H),2.00−2.06(m,
2H),2.60(dt,1H),2.75(dd,1H),2.76(dt,1H),3.4
0(dd,1H),3.50(dd,1H),3.60−3.66(m,2H),3.77
(dd,1H),3.83(s,3H),3.79−3.85(m,2H),5.32−5.
39(m,2H). (5) Methyl(cis・11−hexadecyl−5−acetamido
−3,5−dideoxy−2−thio−D−glycero−β−D−gal
acto−2−nonulopyranosid)onate(化合物428β)の
合成 β体(化合物427β)207.3mgのメタノール(4ml)溶
液にナトリウムメトキシド(28%NaOMe in MeOH)を20
μ加えて室温で1.5時間撹拌した。
減圧下濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(CHCl3:MeOH=10:1)により精製し脱アセチル体(化合
物428β)124.3mgを取得した。収率78%。
RF0.50(CHCl3−MeOH 6:1). ▲[α]25 D▼−89.1゜(c1.17,MeOH).1 H−NMR(CD3OD):δppm 0.87−0.93(m,3H),1.22−1.39(m,20H),1.44−1.55
(m,2H),1.91(dd,1H),2.01(s,3H),2.00−2.08(m,
2H),2.45(dd,1H),2.55(dt,1H),2.71(dt,1H),3.5
2(dd,1H),3.66(dd,1H),3.77(s,3H),3.76−3.84
(m,3H),4.09(ddd,1H),4.14(dd,1H),5.32−5.39
(m,2H). (6) Sodium(cis・11−hexadecyl−5−acetamido
−3,5−dideoxy−2−thio−D−glycero−α−D−gal
acto−2−nonulopyranosid)onate(化合物429α)の
合成 メチルエステル体(化合物428α)29.5mgのメタノー
ル(2ml)溶液に0.1N NaOHを1.93ml加えて室温で7日間
撹拌後、更に0.1NNaOHを1ml加え60℃で4時間加熱後、
減圧下溶媒を留去しゲルろ過(LH−20,6φx300mm,CHC
l3:MeOH1:1)で精製し白色粉末(化合物429α)を定量
的に取得した。収率99%。
RF0.67(BuOH−AcOH−H2O 2:1:1). ▲[α]25 D▼+22.9゜(c0.91,MeOH).1 H−NMR(CD3OD):δppm 0.98−0.93(m,3H),1.24−1.39(m,20H),1.51−1.65
(m,2H),1.63(dd,1H),1.99−2.06(m,2H),2.00(s,
3H),2.67(dt,1H),2.86(dt,1H),2.87(dd,1H),3.4
8(dd,1H),3.50(dd,1H),3.62(dd,1H),3.67(dd,1
H),3.71(ddd,1H),3,81(dd,1H),3,85(ddd,1H),5.
32−5.40(m,2H). 1R(KBr):cm-1 3404,3007,1603(br),1377,1124,1032. (7) Sodium(cis・11−hexadecyl−5−acetamido
−3,5−dideoxy−2−thio−D−glycero−β−D−gal
acto−2−nonulopyranosid)onate(化合物429β)の
合成 メチルエステル体(化合物428β)110.3mgのメタノー
ル(4ml)溶液に当量の0.1N NaOHを加えて室温で3日間
撹拌後、減圧下溶媒を留去し白色粉末(化合物429β)
を定量的に取得した。収率100%。
RF0.74(BuOH−AcOH−H2O 2:1:1). ▲[α]27 D▼−81.6゜(c0.98,MeOH).1 H−NMR(CD3OD):δppm 0.87−0.95(m,3H),1.28−1.43(m,20H),1.51−1.59
(m,2H),1.81(dd,1H),1.98(s,3H),2.01−2.06(m,
2H),2.54(dd,1H),2.55−2.63(m,2H),3.47(d,1
H),3.66(dd,1H),3.74−3.79(m,2H),3.86(dd,1
H),3.96(ddd,1H),4.20(d,1H),5.31−5.40(m,2
H). 1R(KBr):cm-1 3400,1612(br),1377,1126,1088,1030. 便宜のために実施例402の合成シェーマを次に示す。
実施例403 Methyl{2−p−nitrobenzyloxycarbonylamino)ethyl
−5−acetamido−4,7,8,9−tetra−O−acetyl−3,5−
dideoxy−2−thio−D−glycero−α−and−β−D−g
alacto−2−nonulopyranosid}onate(化合物431α及
び化合物431β)の合成 a)モレキュラーシープ(AW−300)0.05g,2−(p−ni
trobenzyloxycarbonylamino)ethanethiol(化合物43
0)288mg及びシアル酸の2−アセトキシ体(化合物426
a)200mgのシクロロメタン(10ml)溶液に四塩化スズ56
μを加えてアルゴン下室温50時間撹拌した。
反応終了後、セライトろ過し、炭酸水素ナトリウムで
中和後抽出し、減圧下溶媒を留去しシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(CHCl3:MeOH=50:1)により精製し、
α,β混合物(化合物431)を167mg取得した(収率61
%,α:β=8:92)。
なお、化合物430の合成についてはSynthesis,11,924
〜926(1980)参照。
b)モレキュラーシープ(4A)0.5g,2−(p−nitroben
zyloxycarbonylamino)ethanethiol(化合物430)201mg
及びシアル酸の2−クロル体(化合物426b)200mgのジ
クロロメタン(10ml)溶液に臭化亜鉛177mgを加えてア
ルゴン下室温で19時間撹拌した。
反応終了後、セライトろ過し、炭酸水素ナトリウムで
中和後抽出し、減圧下溶媒を留去しシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(CHCl3:MeOH=50:1、Hexane:Ace
tone=2:1)により精製し、α,β混合物(化合物431)
を81.7mg取得した(収率29%,α:β=24:76)。
α,β(化合物431) RF0.38(CHCl3−MeOH 25:1).1 H−BNR(CDCl3):δppm β体(化合物431β) 1.88(s,3H),2.02(s,3H),2.08(s,3H),2.15(s,3
H),2.18(s,3H),2.18(dd,1H),2.52(dd,1H),2.72
(m,1H),2.86(m,1H),3.35(m,2H),3.80(s,3H),4.
04(dd,1H),4.08(dd,1H),4.30(dd,1H),5.01(dd,1
H),5.18(ddd,1H),5.20(s,2H),5.28(ddd,1H),5.4
3(d,1H),5.44(m,1H),5.64(m,1H),7.52(d,2H),
8.22(d,2H). α体(化合物431α) 2.71(dd,1H),4.88(ddd,1H),5.37(ddd,1H),5.86
(m,1H). 1R(KBr):cm-1 1744,1668,1526,1440,1371,1350,1232,1037. 便宜のために実施例403の合成シェーマを次に示す。
(産業上の利用可能性) 本発明の化合物を構成成分として含有する微粒子キャ
リアーは細網内皮系に捕捉されにくく、血液中での微小
循環性を有し、血中での薬物濃度を高く維持することが
可能で、かつ再現性良く調製することができる。更に、
本発明の化合物を含有する微粒子性キャリアーは、全身
投与において微小循環性を有するが、この体液中で安定
であることを利用して局所投与における徐放性製剤とし
て利用することができる。
なお、このような微粒子キャリヤーは人のみならずそ
の他の家畜、家キンなどの温血動物にも有用なることは
言うまでもない。
1.64(quintet,2H),2.21(t,2H),3.43(q,2H),3.74
(t,2H),5.96(br s,1H). 参考例 303 2−Benzyloxycarbonylaminoethanol(化合物303) 2−Aminoethanol(6.74g,110.3mmol)とtriethylami
ne(11.17g,110.3mmol)をCH2Cl2(400ml)に溶解し、
氷冷撹拌下N−carbobenzoxyoxysuccinimide(25.00g,1
00.3mmol)を加えた。その後室温にて3時間撹拌を続け
た。
反応液を水、5%NaHCO3水、水、10%クエン酸水およ
び水で順次洗浄し、MgSO4で乾燥後溶媒を減圧下留去し
た。析出した結晶をn−ヘキサンで洗浄し、化合物303
を無色結晶として得た(17.40g,89%)。
mp 56〜59℃. IR(KBr)cm-1:1693,1547,1277,1213,1151,1036.1 H−NMR(CDCl3)δ:3.36(m,2H),3.72(t,2H),5.11
(s,2H),7.2−7.4(m,5H). 実施例 301 Methyl[2−(2−benzyloxycarbonyl−2−palmitoyl
amino)ethyl5−acetamido−4,7,8,9−tetra−0−acet
yl−3.5−dideoxy−D−glycero−α−and−β−D−ga
lacto−2−nonulopyranosid]onate(化合物305Aおよ
び305B) 粉末モレキュラーシーブス4A(400mg,ナカライテスク
社製)と臭化亜鉛(110mg,0.4mmol)の混合物をCH2Cl2
(5ml)中室温で3.5時間撹拌した。一方、methyl 5−ac
etamido−4,7,8,9−tetetra−0−ocetyl−2−chloro
−2,3,5−trideoxy−D−glycero−β−D−galacto−
2−nonulopyranosonate(合号物304)(250mg,0.49mmo
l)、化合物301(425mg,0.98mmol)およびモレキュラー
シーブス4A(150mg,ナカライテスク社製)の混合物をCH
2Cl2(5ml)中室温で3.5時間撹拌し、この混合物を上記
混合物に滴解した。その後室温で20時間撹拌を続けた。
反応混合物に氷冷下NaHCO3水を加え、不溶物をセオラ
イト濾過した。分取した有機層を水洗、乾燥(MgSO4
後溶媒を減圧下留去した。
残渣をシリカゲル(50g)を用いたカラムクロマトグ
ラフィーに付し、CHCl3についでCHCl3−EtOH(100:1)
で溶出した。このクロマトグラフィーを数回繰り返すこ
とによって、β−異性体(化合物305B)およびα−異性
体(化合物305A)をRF値の大きい順にそれぞれ単一物質
として得た。両化合物の収量,収率は、それぞれ、51m
g,12%及び192mg,43%であった。
化合物305A(α−異性体): 無色泡状物1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H),1.2−1.4(m,24
H),
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平2 −166473 (32)優先日 平2(1990)6月25日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表わされるシアル酸含
    有糖脂質誘導体。 ただし、式中、 はαまたはβ結合であることを意味し、 R1は水素原子またはアセチル基を示し、 R2は水素原子,炭素数1〜4の低級アルキル基,アルカ
    リ金属イオン,アルカリ土類金属イオンまたはアンモニ
    ウムイオンを示し、 Xは酸素原子,硫黄原子または下記式(II)もしくは式
    (III)で表わされる残基を示し、 −O(CH2mNHCO− (II) (式中mは1〜10の整数を表わす) −O(CH2mCONH− (III) (式中mは式(II)におけると同じ整数を表わす) Yは式(IV)を表わす。 [ただし、式(IV)中、 Aは炭素原子、炭素数10〜40の直鎖または分枝鎖アシル
    アミノ基,アルキル基,アルケニル基,アルコキシ基,
    アルケニルオキシ基,アルキルチオ基,またはアルケニ
    ルチオ基を表わし、 Bは水素原子,カルボキシル基,カルバモイル基,N−ア
    ルキル置換カルバモイル基,炭素数10〜30のアルキル
    基,アルケニル基,アルコキシ基,アルケニルオキシ基
    もしくはアシルアミノ基または式(V)を表わし、 (ただし、式中、R1,R2およびXは前記の意味を表わ
    す) nおよびn′は0〜3の整数をそれぞれ表わす。ただ
    し、Xが硫黄原子か式(III)であってnとn′が共に
    1であり、かつAとBが共にアルコキシ基である場合を
    除く。] ただし、式(I)においてXが酸素原子又は硫黄原子
    で、式(IV)のAおよびBのどちらかが水素原子で他方
    がアルキル基もしくはアルケニル基である場合およびA
    およびBのどちらもが同じであっても異ってもよいがア
    ルキル基またはアルケニル基である場合並びに式(I)
    においてXが酸素原子で式(IV)のAおよびBがともに
    アルキルオキシ基である場合を除く。
  2. 【請求項2】下記一般(VI)で表わされるシアル酸含有
    糖脂質誘導体。 ただし、式中、 及びR2は前記式(I)におけると同じ意味を表わし、 Dは炭素数14〜40の直鎖または分枝鎖アルキルオキシ基
    またはアルケニルオキシ基を表わす。
  3. 【請求項3】化合物ナトリウム[2−(8−パルミトイ
    ルアミド−1−オクチル)−5−アセトアミド−3,5−
    ジデオキシ−D−グリセロ−β−D−ガラクト−2−ノ
    ヌロピラノシド]オネート。
  4. 【請求項4】化合物ナトリウム[2−(2−パルミトイ
    ルアミド−1−エチル)−5−アセトアミド−3,5−ジ
    デオキシ−D−グリセロ−β−D−ガラクト−2−ノヌ
    ロピラノシド]オネート。
  5. 【請求項5】化合物ナトリウム[2−ヘキサデシル−5
    −アセトアミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−β
    −D−ガラクト−2−ノヌロピラノシド]オネート。
  6. 【請求項6】下記一般式(XIII)で表わされるシアル酸
    誘導体。 ただし、式中、Xは酸素原子または硫黄原子を表しm及
    びnは0〜10の整数を表し、Aは水素原子、炭素数10〜
    40の直鎖もしくは分枝鎖アシルアミノ基、アルキル基、
    アルケニル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基もし
    くはアジド基または保護基で保護されたアミノ基を表
    し、Bは水素原子、炭素数10〜30の直鎖もしくは分枝鎖
    アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基もしくはアル
    ケニルオキシ基、総炭素数2〜3の低級アルコキシカル
    ボニル基、または置換もしくは非置換のベンジルオキシ
    カルボニル基を表す。 ただし、Xが酸素原子であるときにm=1,n=0であ
    り、Aがベンジルオキシカルボニルアミノ基であり、か
    つBが水素原子であるときのα体並びにA,Bが共に水素
    原子、共にアルキル基、共にアルケニル基、共にアルコ
    キシ基、共にアルケニル基である場合を除く。またXが
    硫黄原子であるときに、A,B共に水素原子、共にアルキ
    ル基、共にアルケニル基である場合を除く。また一般式
    (XIII)の が−(CH217CH3である場合を除く。更に、Xが硫黄原
    子であってmとnが共に1であり、かつAとBが共にア
    ルコキシ基である場合を除く。
  7. 【請求項7】式(XI)で示されるシアル酸の2−アセチ
    ル体を不活性溶媒中で触媒としてルイス酸の存在下一般
    式(XII)で示されるアルコール類と反応させることを
    特徴とする一般式(XIII)で示されるシアル酸誘導体の
    製造方法。 (ただし、式中、はαまたはβ結合であることを示
    す。) ただし、一般式XIIIの が−CH217CH3である場合を除く。
  8. 【請求項8】一般式(XIII a)で示されるシアル酸誘導
    体。 ただし、式中はαまたはβ結合であることを示し、n
    は 1〜20の整数を表し、Aaはアジト基または保護基で保護
    されたアミノ基を表す。ただし、n=2でありAaがベン
    ジルオキシカルボニルアミノ基であるときのα体を除
    く。
  9. 【請求項9】下記式(XXI)によって示されるシアル酸
    誘導体およびその塩。 (式中、Rは直鎖または分枝鎖のアルキル基またはアル
    ケニル基を意味する。)
  10. 【請求項10】Rが(CH2nCH3(式中、nは13〜29の
    整数を表す。)で表わされるアルキル基である請求項9
    記載のシアル酸誘導体およびその塩。
  11. 【請求項11】一般式(XXXI) (式中、Halはハロゲン原子を示す。)で示される化合
    物をルイス酸単独あるいはルイス酸とトリチルハロゲナ
    イドの組合せの触媒の存在下不活性溶媒中一般式(XXXI
    I) (ただし、式中、m及びnは0〜10の整数を表し、Xは
    酸素原子または硫黄原子を表し、Aは水素原子、炭素数
    10〜40の直鎖もしくは分枝鎖アシルアミノ基、アルキル
    基、アルケニル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基
    もしくはアジド基または保護基で保護されたアミノ基を
    表し、Bは水素原子、炭素数10〜30の直鎖もしくは分枝
    鎖アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基もしくはア
    ルケニルオキシ基、総炭素数2〜3の低級アルコキシカ
    ルボニル基、またはベンジルオキシカルボニル基を表
    す。)で示されるアルコール体と反応させることを特徴
    とする一般式(XXXIII) で示される化合物の製造法。
  12. 【請求項12】クレーム1〜6及び8並びに下記一般式
    (XXI a)で表わされるシアル酸誘導体及びそれらの塩
    から選ばれる1以上の化合物を構成成分として含有する
    微粒子キャリヤー。 ここに、Rは直鎖または分枝鎖のアルキル基またはアル
    ケニル基を意味し、はα結合又はβ結合を示す。
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