JP2563653Y2 - 圧電フィルタ - Google Patents
圧電フィルタInfo
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- JP2563653Y2 JP2563653Y2 JP1989092702U JP9270289U JP2563653Y2 JP 2563653 Y2 JP2563653 Y2 JP 2563653Y2 JP 1989092702 U JP1989092702 U JP 1989092702U JP 9270289 U JP9270289 U JP 9270289U JP 2563653 Y2 JP2563653 Y2 JP 2563653Y2
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Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は圧電フィルタの改良に係り、詳しくは小型
化，コストダウンを実現し且つ特性を向上し、更に電極
パターンの構成を単純化した圧電フィルタに関する。
化，コストダウンを実現し且つ特性を向上し、更に電極
パターンの構成を単純化した圧電フィルタに関する。
第14図（ｃ）は角板広がりモードの振動を利用した従
来の圧電フィルタの一例を示す。
来の圧電フィルタの一例を示す。
この圧電フィルタ51では、方形の圧電基板52の片面側
の中央部に第14図（ａ）に示すように第１電極53が形成
され、更に同片面側の圧電基板52の周縁部に第２電極54
が形成されている。
の中央部に第14図（ａ）に示すように第１電極53が形成
され、更に同片面側の圧電基板52の周縁部に第２電極54
が形成されている。
そして、この圧電基板52の他面側にこれらの第１電極
53,第２電極54に対向して第３電極55が形成されている
（第14図（ｂ））。
53,第２電極54に対向して第３電極55が形成されている
（第14図（ｂ））。
また、上記第1,第2,第３電極にそれぞれ対応して第１
引出端子T1，第２引出端子T2，第３引出端子T3が引き出
される。
引出端子T1，第２引出端子T2，第３引出端子T3が引き出
される。
この圧電フィルタ51の圧電振動は第15図（ａ），
（ｂ）の矢印X,Yに示すように拡がり振動モードであ
り、第15図（ｃ）はこの圧電基板52の断面の振動を破線
で示している。
（ｂ）の矢印X,Yに示すように拡がり振動モードであ
り、第15図（ｃ）はこの圧電基板52の断面の振動を破線
で示している。
第16図は、この圧電フィルタ51の等価回路を示してい
る。上述した圧電振動に従って各電極が振動する。この
機械的振動部に相当するこの圧電フィルタ51の等価回路
はこの図の破線Z1で囲まれた部分である。
る。上述した圧電振動に従って各電極が振動する。この
機械的振動部に相当するこの圧電フィルタ51の等価回路
はこの図の破線Z1で囲まれた部分である。
この圧電フィルタ51は、上述した圧電振動を妨げない
ようにバネ等により保持されて外装される。
ようにバネ等により保持されて外装される。
この圧電フィルタ51の広域周波数特性（スプリアス特
性）の一例を第13図（ｂ）に示す。
性）の一例を第13図（ｂ）に示す。
第17図（ａ），（ｂ）は音叉型の圧電フィルタ61の片
面側および他面側を示す平面図である。
面側および他面側を示す平面図である。
この圧電フィルタ61では、圧電基板62に少なくとも１
つのスリット63が切り込まれ、このスリット63の両側が
腕部64,64として構成され、音叉部65が形成される。
つのスリット63が切り込まれ、このスリット63の両側が
腕部64,64として構成され、音叉部65が形成される。
更に、この音叉部65の圧電振動を阻害しないようにス
リット66a，66bが設けられる。
リット66a，66bが設けられる。
そして、この圧電基板62の片面側のスリット63の周縁
近傍に第１電極67が形成される。
近傍に第１電極67が形成される。
更に、この圧電基板62の同片面側にはスリット63を中
心とする腕部64,64の各外側縁に沿って、上記第１電極6
7と別個に第２電極68a，68bが形成される。
心とする腕部64,64の各外側縁に沿って、上記第１電極6
7と別個に第２電極68a，68bが形成される。
そして、この圧電基板62の他面側に上記第１電極67,
上記第２電極68a，68bと対向して第３電極69が形成され
る。
上記第２電極68a，68bと対向して第３電極69が形成され
る。
上記第１電極，第２電極，第３電極の各電極は、音叉
部65を除く圧電基板上に形成された延長部にてそれぞれ
第１引出端子T1，第２引出端子T2，第３引出端子T3に接
続される。
部65を除く圧電基板上に形成された延長部にてそれぞれ
第１引出端子T1，第２引出端子T2，第３引出端子T3に接
続される。
この圧電フィルタ61は音叉部65の圧電振動を阻害しな
いように、同音叉部65近傍を空洞とする樹脂ディップ外
装等により外装される。
いように、同音叉部65近傍を空洞とする樹脂ディップ外
装等により外装される。
第18図にはこの圧電フィルタ61の等価回路を示してい
る。
る。
この図の破線Z2で囲まれた部分が、音叉部65近傍に形
成された上記各電極の機械的振動に相当する等価回路で
ある。
成された上記各電極の機械的振動に相当する等価回路で
ある。
第14図（ｃ）に示した従来の角板広がりモード振動型
の圧電フィルタは前述したようにバネ等により保持され
る必要がある。このような保持が不安定であり、且つ容
易でなかった。
の圧電フィルタは前述したようにバネ等により保持され
る必要がある。このような保持が不安定であり、且つ容
易でなかった。
また、前記バネにより機械的振動が抑制されるためス
プリアス特性が満足できるものでないとの欠点を有して
いた。
プリアス特性が満足できるものでないとの欠点を有して
いた。
更に、前述した保持機構を必要とする構成のため、小
型化，コストダウンが容易でなかった。
型化，コストダウンが容易でなかった。
また、第17図に示した従来の音叉型の圧電フィルタ61
は、圧電フィルタ51の上述した欠点を除去したものであ
るが第１電極67、第２電極68a，68b、第３電極69の電極
パターンの構成がこの図に示すように複雑であった。特
に第２電極68a，68bが分割されて形成されているため第
17図（ａ）に示すように外部で短絡する必要がありその
引出端子の取り出しも複雑となっていた。また音叉モー
ドで振動する圧電フィルタの場合には，振動による歪み
が大きい部分のみに振動電極を形成することにより，通
過帯域幅の広いフィルタ特性を得ることができる。
は、圧電フィルタ51の上述した欠点を除去したものであ
るが第１電極67、第２電極68a，68b、第３電極69の電極
パターンの構成がこの図に示すように複雑であった。特
に第２電極68a，68bが分割されて形成されているため第
17図（ａ）に示すように外部で短絡する必要がありその
引出端子の取り出しも複雑となっていた。また音叉モー
ドで振動する圧電フィルタの場合には，振動による歪み
が大きい部分のみに振動電極を形成することにより，通
過帯域幅の広いフィルタ特性を得ることができる。
従って、本考案はバネ等を用いずに圧電フィルタを保
持し、且つ小型化，コストダウンを図ると共に特性を向
上し、更に電極パターンの構成を単純化した圧電フィル
タであって、且つ通過帯域幅の広いフィルタ特性を得る
ことのできる圧電フィルタを提供することを目的として
なされたものである。
持し、且つ小型化，コストダウンを図ると共に特性を向
上し、更に電極パターンの構成を単純化した圧電フィル
タであって、且つ通過帯域幅の広いフィルタ特性を得る
ことのできる圧電フィルタを提供することを目的として
なされたものである。
上記目的を達成するために、第１の考案は圧電基板に
複数の電極を形成してなる音叉振動モードを利用した圧
電フィルタにおいて、上記圧電基板に少なくとも１つの
スリットを切り込み、該スリットの両側を腕部として構
成してなる音叉部と、上記圧電基板の片面側で且つ上記
スリットの周縁近傍部分のみに、上記スリットをはさん
でその両側に分割して設けられ、互いに電気的に独立の
第１電極及び第２電極と、上記圧電基板の他面側に設け
られ、上記第１電極，上記第２電極に対向して形成され
る第３電極とを具備してなることを特徴とする圧電フィ
ルタとして構成されている。
複数の電極を形成してなる音叉振動モードを利用した圧
電フィルタにおいて、上記圧電基板に少なくとも１つの
スリットを切り込み、該スリットの両側を腕部として構
成してなる音叉部と、上記圧電基板の片面側で且つ上記
スリットの周縁近傍部分のみに、上記スリットをはさん
でその両側に分割して設けられ、互いに電気的に独立の
第１電極及び第２電極と、上記圧電基板の他面側に設け
られ、上記第１電極，上記第２電極に対向して形成され
る第３電極とを具備してなることを特徴とする圧電フィ
ルタとして構成されている。
この圧電フィルタでは、上記腕部の振動に伴ってスリ
ットの周縁部分と上記腕部の各外側縁が最も激しく伸縮
される。
ットの周縁部分と上記腕部の各外側縁が最も激しく伸縮
される。
このように、上記第１電極，第２電極は上記圧電振動
に従って振動して、歪みか集中する部分に形成されてい
るので、この機械的振動によって圧電フィルタとしての
通過帯域幅の広いフィルタ特性が得られる。
に従って振動して、歪みか集中する部分に形成されてい
るので、この機械的振動によって圧電フィルタとしての
通過帯域幅の広いフィルタ特性が得られる。
上記腕部を除いた部分を固定しても腕部の振動に影響
を与えないので、この圧電フィルタの外装はバネ等を用
いることなく腕部以外の部分を支持することにより簡単
に行える。
を与えないので、この圧電フィルタの外装はバネ等を用
いることなく腕部以外の部分を支持することにより簡単
に行える。
従って、例えば樹脂外装等を行えるので、従来の角板
広がりモード振動型の圧電フィルタに比較してコストダ
ウンができると共に全体外形寸法を小型化できる。
広がりモード振動型の圧電フィルタに比較してコストダ
ウンができると共に全体外形寸法を小型化できる。
また、バネ等を用いることによる圧電振動の阻害要因
が除去され特性も向上される。
が除去され特性も向上される。
更に、従来の音叉型の圧電フィルタと比較して上記第
１電極，第２電極，第３電極の電極パターンの構成が単
純化されており、その引出端子の取り出しも容易であ
る。
１電極，第２電極，第３電極の電極パターンの構成が単
純化されており、その引出端子の取り出しも容易であ
る。
以下、添付図面を参照して、本考案を具体化した実施
例につき説明し、本考案の理解に供する。尚、以下の実
施例は、本考案を具体化した一例であって、本考案の技
術的範囲を限定する性格のものではない。
例につき説明し、本考案の理解に供する。尚、以下の実
施例は、本考案を具体化した一例であって、本考案の技
術的範囲を限定する性格のものではない。
第１図（ａ）および（ｂ）は本考案の一実施例に係る
圧電フィルタの片面側および他面側を示す平面図、第２
図（ａ）は同圧電フィルタの片面側の各電極形状の変形
例を示す平面図、第２図（ｂ），（ｃ）はそれぞれ同圧
電フィルタの他面側の電極形状の変形例を示す平面図、
第３図（ａ）および（ｂ）は第１図に示す圧電フィルタ
の圧電基板形状の変形例の片面側および他面側を示す平
面図，第３図（ｃ）は第３図（ａ）に示す圧電フィルタ
の各電極形状の変形例を示す平面図、第４図（ａ）およ
び（ｂ）は本考案の参考例に係る圧電フィルタの片面側
および他面側を示す平面図、第４図（ｃ），（ｄ）はそ
れぞれ同圧電フィルタの他面側の電極形状の変形例を示
す平面図、第５図（ａ）および（ｂ）は第４図（ａ）お
よび（ｂ）に示す圧電フィルタの各電極の基板上の延長
部の形状の変形例を示す片面側および他面側の平面図、
第６図（ａ）および（ｂ）は第４図に示す圧電フィルタ
の圧電基板形状の変形例の片面側および他面側を示す平
面図、第７図は音叉型の圧電フィルタの振動モードを示
す説明模式図、第８図（ａ），（ｂ）はそれぞれ第５
図，第６図に示す圧電フィルタの外装の一例を示す斜視
図、第９図は第５図に示す圧電フィルタの外装の他の例
を示す分解斜視図、第10図は本考案に係る圧電フィルタ
の等価回路図、第11図（ａ），（ｂ），（ｃ），（ｄ）
はそれぞれ第１電極および第２電極の電極形成領域条件
を示す模式図、第12図（ａ）は電極の電荷分布を測定す
るための接続図、第12図（ｂ）は同電極の電荷分布曲線
図、第13図（ａ）は第１図に示す圧電フィルタの一例の
特性グラフである。
圧電フィルタの片面側および他面側を示す平面図、第２
図（ａ）は同圧電フィルタの片面側の各電極形状の変形
例を示す平面図、第２図（ｂ），（ｃ）はそれぞれ同圧
電フィルタの他面側の電極形状の変形例を示す平面図、
第３図（ａ）および（ｂ）は第１図に示す圧電フィルタ
の圧電基板形状の変形例の片面側および他面側を示す平
面図，第３図（ｃ）は第３図（ａ）に示す圧電フィルタ
の各電極形状の変形例を示す平面図、第４図（ａ）およ
び（ｂ）は本考案の参考例に係る圧電フィルタの片面側
および他面側を示す平面図、第４図（ｃ），（ｄ）はそ
れぞれ同圧電フィルタの他面側の電極形状の変形例を示
す平面図、第５図（ａ）および（ｂ）は第４図（ａ）お
よび（ｂ）に示す圧電フィルタの各電極の基板上の延長
部の形状の変形例を示す片面側および他面側の平面図、
第６図（ａ）および（ｂ）は第４図に示す圧電フィルタ
の圧電基板形状の変形例の片面側および他面側を示す平
面図、第７図は音叉型の圧電フィルタの振動モードを示
す説明模式図、第８図（ａ），（ｂ）はそれぞれ第５
図，第６図に示す圧電フィルタの外装の一例を示す斜視
図、第９図は第５図に示す圧電フィルタの外装の他の例
を示す分解斜視図、第10図は本考案に係る圧電フィルタ
の等価回路図、第11図（ａ），（ｂ），（ｃ），（ｄ）
はそれぞれ第１電極および第２電極の電極形成領域条件
を示す模式図、第12図（ａ）は電極の電荷分布を測定す
るための接続図、第12図（ｂ）は同電極の電荷分布曲線
図、第13図（ａ）は第１図に示す圧電フィルタの一例の
特性グラフである。
第１図に示すこの圧電フィルタ１では、圧電基板２に
少なくとも１つのスリット３が切り込まれ、このスリッ
ト３の両側が腕部4,4として構成され、音叉部５が形成
される。
少なくとも１つのスリット３が切り込まれ、このスリッ
ト３の両側が腕部4,4として構成され、音叉部５が形成
される。
この音叉部５がこの圧電フィルタ１の圧電振動部分と
なる。
なる。
更に、この音叉部５の振動領域を規制するめにスリッ
ト6a，6bが設けられる。
ト6a，6bが設けられる。
そして、この圧電基板２の片面側のスリット３の周縁
近傍部分に、スリット３をはさんでその両側に分割して
第１電極７及び第２電極８が形成される。即ち、スリッ
ト３をはさんでその一方側に第１電極７が設けられ、他
方側に上記第１電極とは電気的に独立の第２電極８が設
けられる（以下同様）。
近傍部分に、スリット３をはさんでその両側に分割して
第１電極７及び第２電極８が形成される。即ち、スリッ
ト３をはさんでその一方側に第１電極７が設けられ、他
方側に上記第１電極とは電気的に独立の第２電極８が設
けられる（以下同様）。
第11図（ａ）の斜線部は上記第１電極７及び第２電極
８の形成可能領域を示すものであり、これら第1,第２電
極7,8はこの領域内のいずれかの部分に形成されればよ
い。
８の形成可能領域を示すものであり、これら第1,第２電
極7,8はこの領域内のいずれかの部分に形成されればよ
い。
そして、この圧電基板２の他面側に上記第１電極7,上
記第２電極８と対向して第３電極９が形成される（第１
図（ｂ））。
記第２電極８と対向して第３電極９が形成される（第１
図（ｂ））。
この第３電極９は第１電極7,第２電極８に対向して形
成されればよく、その形状は任意に決定される。
成されればよく、その形状は任意に決定される。
第２図（ａ），（ｂ），（ｃ）は、第１図（ａ），
（ｂ）の各電極形状を変形した場合の圧電フィルタ1a，
1a′を示しており、第１図に示した要素と同一要素には
同一番号を付して説明を省略する。
（ｂ）の各電極形状を変形した場合の圧電フィルタ1a，
1a′を示しており、第１図に示した要素と同一要素には
同一番号を付して説明を省略する。
ただし、第２図（ｃ）の圧電フィルタ1a′は第３電極
が分割（9a，9b）されて形成された場合を示している。
が分割（9a，9b）されて形成された場合を示している。
また、第３図（ａ），（ｂ），（ｃ）は前記スリット
6a，6bが設けられていない場合の圧電フィルタ1b，1b′
を示しており、この場合も第１図に示した要素と同一構
成要素には同一番号を付して説明を省略する。
6a，6bが設けられていない場合の圧電フィルタ1b，1b′
を示しており、この場合も第１図に示した要素と同一構
成要素には同一番号を付して説明を省略する。
ただし、第３図（ｃ）の圧電フィルタ1b′は第１電極
7,第２電極８の電極形状を略楕円形状とした場合を示し
ている。
7,第２電極８の電極形状を略楕円形状とした場合を示し
ている。
この圧電フィルタ1b，1b′の第１電極７及び第２電極
８はそれぞれ第11図（ｂ）の斜線部で示される領域に形
成される。
８はそれぞれ第11図（ｂ）の斜線部で示される領域に形
成される。
第１図，第２図，第３図に示す圧電フィルタではスリ
ット３の周縁近傍部分のみに第１電極７及び第２電極８
を形成した場合を述べた。本考案の技術的範囲には含ま
れないが、これら第1,第２電極7,8をスリット３を中心
として腕部４の外側線に沿った部分に設けた場合を、以
下に説明する。すなわち、第４図（ａ），（ｂ），
（ｃ），（ｄ）は、このような圧電フィルタ1c，1d，1e
を示しており、第１図に示した要素と同一構成要素には
同一番号を付して簡単に説明する。
ット３の周縁近傍部分のみに第１電極７及び第２電極８
を形成した場合を述べた。本考案の技術的範囲には含ま
れないが、これら第1,第２電極7,8をスリット３を中心
として腕部４の外側線に沿った部分に設けた場合を、以
下に説明する。すなわち、第４図（ａ），（ｂ），
（ｃ），（ｄ）は、このような圧電フィルタ1c，1d，1e
を示しており、第１図に示した要素と同一構成要素には
同一番号を付して簡単に説明する。
第４図（ａ）は上記圧電フィルタ1cの片面側を示して
いる。この図のようにスリット３に対して腕部４の外側
縁に沿った部分に同スリット３をはさんでその両側に分
割して第１電極７及び第２電極８が形成されている。即
ち、スリット３をはさんでその一方側に第１電極７が設
けられ、他方側に上記第１電極とは電気的に独立の第２
電極８が設けられる（以下同様）。
いる。この図のようにスリット３に対して腕部４の外側
縁に沿った部分に同スリット３をはさんでその両側に分
割して第１電極７及び第２電極８が形成されている。即
ち、スリット３をはさんでその一方側に第１電極７が設
けられ、他方側に上記第１電極とは電気的に独立の第２
電極８が設けられる（以下同様）。
上記第１電極7,第２電極８は、第11図（ｃ）に斜線部
で示される領域に形成される。この領域は腕部の幅Ｗに
対して2W/3の幅の領域であり、この領域内のいずれかの
部分に上記第１電極7,第２電極８が形成されればよい。
で示される領域に形成される。この領域は腕部の幅Ｗに
対して2W/3の幅の領域であり、この領域内のいずれかの
部分に上記第１電極7,第２電極８が形成されればよい。
この場合も第４図（ｂ）に示すように第３電極９は前
述したと全く同様に圧電基板２の他面側に第１電極7,第
２電極８に対向して形成されればよい。第４図（ｃ），
（ｄ）に示す第３電極9,9c，9dは上記第３電極の形状の
変形例である。
述したと全く同様に圧電基板２の他面側に第１電極7,第
２電極８に対向して形成されればよい。第４図（ｃ），
（ｄ）に示す第３電極9,9c，9dは上記第３電極の形状の
変形例である。
ただし、第４図（ｃ）は第３電極が分割（9c，9d）さ
れて形成された場合を示す。
れて形成された場合を示す。
また、第５図（ａ），（ｂ）に示す圧電フィルタ1fは
第４図（ａ），（ｂ）に示す各電極の基板上の延長部の
形状が変形された例である。
第４図（ａ），（ｂ）に示す各電極の基板上の延長部の
形状が変形された例である。
更に、第６図（ａ），（ｂ）は第４図（ａ），（ｂ）
の前記スリット6a，6bが設けられていない場合の圧電フ
ィルタ1gを示しており、第１図に示した要素と同一構成
要素には同一番号を付して説明を省略する。
の前記スリット6a，6bが設けられていない場合の圧電フ
ィルタ1gを示しており、第１図に示した要素と同一構成
要素には同一番号を付して説明を省略する。
この圧電フィルタ1gの第１電極７および第２電極８
は、それぞれ第11図（ｄ）の斜線部で示される領域に形
成される。
は、それぞれ第11図（ｄ）の斜線部で示される領域に形
成される。
上記第１電極，第２電極、第３電極の各電極は、音叉
部５を除く圧電基板上に形成された延長部にてそれぞれ
第１引出端子T1，第２引出端子T2，第３引出端子T3に接
続される。
部５を除く圧電基板上に形成された延長部にてそれぞれ
第１引出端子T1，第２引出端子T2，第３引出端子T3に接
続される。
従って、音叉部５の圧電振動が上記引出端子T1，T2，
T3の接続により阻害されることはない。
T3の接続により阻害されることはない。
上記音叉部５の圧電振動の方向は例えば第７図の矢印
x,yで示される。
x,yで示される。
この振動に伴って、スリット３の周縁部分αと、腕部
4,4の各外側縁β，βが激しく伸縮される。
4,4の各外側縁β，βが激しく伸縮される。
ただし、上記周縁部分αが伸びたときは外側縁β，β
はその反対に縮まる。このように、歪みの大きい部分の
みに第１及び第２電極が形成され、且つそれぞれの電極
が逆相の部分に広がっていないので、効率良く音叉振動
モードが励振され、通過帯域幅の広いフィルタ特性が得
られる。
はその反対に縮まる。このように、歪みの大きい部分の
みに第１及び第２電極が形成され、且つそれぞれの電極
が逆相の部分に広がっていないので、効率良く音叉振動
モードが励振され、通過帯域幅の広いフィルタ特性が得
られる。
第10図は、この圧電フィルタ1,1a，…，1gの等価回路
を示している。上述した音叉部５の圧電振動に従って、
第１電極，第２電極，第３電極が振動する。この機械的
振動部に相当するこの圧電フィルタ1,1a，…，1gの等価
回路はこの図の破線ｌで囲まれた部分である。
を示している。上述した音叉部５の圧電振動に従って、
第１電極，第２電極，第３電極が振動する。この機械的
振動部に相当するこの圧電フィルタ1,1a，…，1gの等価
回路はこの図の破線ｌで囲まれた部分である。
この圧電フィルタ1,1a，…，1gは、圧電振動する音叉
部５を除いた部分を固定できるので従来の角板広がりモ
ード振動型の圧電フィルタに比較すると後述するように
簡単に外装される。
部５を除いた部分を固定できるので従来の角板広がりモ
ード振動型の圧電フィルタに比較すると後述するように
簡単に外装される。
また、従来の音叉型の圧電フィルタに比較すると、前
述したように各電極構成が単純化されており、それゆえ
にその電極形状およびその延長部の形状の変化も容易で
ある。
述したように各電極構成が単純化されており、それゆえ
にその電極形状およびその延長部の形状の変化も容易で
ある。
従って、引出端子T1，T2，T3の接続およびその取り出
しが容易となり、特に第２電極の取り出しが単純化され
る。
しが容易となり、特に第２電極の取り出しが単純化され
る。
第８図（ａ），（ｂ）は前記圧電フィルタ1f，1gの樹
脂外装の一例を示しており、引出端子T1，T2，T3がそれ
ぞれ第１電極7,第２電極8,第３電極９に接続され、音叉
部５にワックス等が塗布され、樹脂ディップされた後焼
成されたものである。
脂外装の一例を示しており、引出端子T1，T2，T3がそれ
ぞれ第１電極7,第２電極8,第３電極９に接続され、音叉
部５にワックス等が塗布され、樹脂ディップされた後焼
成されたものである。
この焼成により上記ワックスは樹脂外装10（破線）に
吸収されて音叉部５の周辺部分には空洞部10a（破線）
が形成される。
吸収されて音叉部５の周辺部分には空洞部10a（破線）
が形成される。
従って、従来の角板広がりモード振動型の圧電フィル
タのようにバネ等を用いることなく簡単に音叉部５の振
動を阻害しないように外装できるので、コストダウンが
図れると共に小型化できる。
タのようにバネ等を用いることなく簡単に音叉部５の振
動を阻害しないように外装できるので、コストダウンが
図れると共に小型化できる。
第13図（ａ）は、この圧電フィルタのスプリアス特性
の一例を示しており、所望周波数に対するスプリアスが
従来の角板広がりモード振動型の圧電フィルタの特性
（第13図（ｂ））に比較して小さくなっている（第13図
（ａ）のA1＞第13図（ｂ）のA2）。
の一例を示しており、所望周波数に対するスプリアスが
従来の角板広がりモード振動型の圧電フィルタの特性
（第13図（ｂ））に比較して小さくなっている（第13図
（ａ）のA1＞第13図（ｂ）のA2）。
これは、バネ等を用いていないため圧電振動を阻害す
る要因が除去されたためと考えられる。
る要因が除去されたためと考えられる。
第９図は、前記圧電フィルタ1fを他の方法を用いて外
装した一例を示している。
装した一例を示している。
この例の場合は、圧電基板２の音叉部５の圧電振動を
妨げないようにスペーサ11が同音叉部５に突き合わされ
るように配設され、接着剤12が塗布されたシート13,14
により同圧電基板２及びスペース11がサンドイッチ状に
挟着されて外装される。
妨げないようにスペーサ11が同音叉部５に突き合わされ
るように配設され、接着剤12が塗布されたシート13,14
により同圧電基板２及びスペース11がサンドイッチ状に
挟着されて外装される。
この場合、引出端子T1，T2，T3は必要に応じて設けら
れたシート13,14の切欠部13a，14aより取り出される。
れたシート13,14の切欠部13a，14aより取り出される。
なお、第12図（ａ）は圧電基板２の片面側及び裏面側
共、それぞれ全面に電極15,16を形成して電力を与えた
ところを示している。また第12図（ｂ）はこのときの電
極15の表面の振動エネルギーに相当する電荷分布を測定
した一例を示している。
共、それぞれ全面に電極15,16を形成して電力を与えた
ところを示している。また第12図（ｂ）はこのときの電
極15の表面の振動エネルギーに相当する電荷分布を測定
した一例を示している。
この電荷分布曲線により、スリット３の周縁近傍部分
α′の方が腕部４の外側縁部β′よりも電極表面の振動
エネルギーが大きいことが解る。
α′の方が腕部４の外側縁部β′よりも電極表面の振動
エネルギーが大きいことが解る。
従って、上記周縁近傍部分α′に電極を形成する第１
図、第２図，第３図に示す実施例の方が、第４図，第５
図，第６図に示す参考例よもフィルタ効果を高めること
ができる。
図、第２図，第３図に示す実施例の方が、第４図，第５
図，第６図に示す参考例よもフィルタ効果を高めること
ができる。
本考案は上記の如く構成されているので、通常帯域幅
の広いフィルタ特性があられる。また上記音叉部を除い
た部分を固定できる。従って、外装はバネ等を用いるこ
となく簡単になされる。
の広いフィルタ特性があられる。また上記音叉部を除い
た部分を固定できる。従って、外装はバネ等を用いるこ
となく簡単になされる。
ゆえに、例えば樹脂外装等を用いることができ、従来
の角板広がりモード振動型の圧電フィルタに比較してコ
ストダウンできると共に全体外形寸法を小さくできる。
の角板広がりモード振動型の圧電フィルタに比較してコ
ストダウンできると共に全体外形寸法を小さくできる。
また、バネ等を用いることによる圧電振動の阻害要因
が除去され特性も向上される。
が除去され特性も向上される。
更に、従来の音叉型の圧電フィルタと比較して各電極
の構成が単純化されており、その引出端子の取り出しも
容易である。
の構成が単純化されており、その引出端子の取り出しも
容易である。
第１図（ａ）および（ｂ）は本考案の一実施例に係る圧
電フィルタの片面側および他面側を示す平面図、第２図
（ａ）は同圧電フィルタの片面側の各電極形状の変形例
を示す平面図、第２図（ｂ），（ｃ）はそれぞれ同圧電
フィルタの他面側の電極形状の変形例を示す平面図、第
３図（ａ）および（ｂ）は第１図に示す圧電フィルタの
圧電基板形状の変形例の片面側および他面側を示す平面
図，第３図（ｃ）は第３図（ａ）に示す圧電フィルタの
各電極形状の変形例を示す平面図、第４図（ａ）および
（ｂ）は本考案の他の参考例に係る圧電フィルタの片面
側および他面側を示す平面図、第４図（ｃ），（ｄ）は
それぞれ同圧電フィルタの他面側の電極形状の参考例を
示す平面図、第５図（ａ）および（ｂ）は第４図（ａ）
および（ｂ）に示す圧電フィルタの各電極の基板上の延
長部の形状の変形例を示す片面側および他面側の平面
図、第６図（ａ）および（ｂ）は第４図に示す圧電フィ
ルタの圧電基板形状の変形例の片面側および他面側を示
す平面図、第７図は音叉型の圧電フィルタの振動モード
を示す説明模式図、第８図（ａ），（ｂ）はそれぞれ第
５図，第６図に示す圧電フィルタの外装の一例を示す斜
視図、第９図は第５図に示す圧電フィルタの外装の他の
例を示す分解斜視図、第10図は本考案に係る圧電フィル
タの等価回路図、第11図（ａ），（ｂ），（ｃ），
（ｄ）はそれぞれ第１電極および第２電極の電極形成領
域条件を示す模式図、第12図（ａ）は電極の電荷分布を
測定するための接続図、第12図（ｂ）は同電極の電荷分
布曲線図、第13図（ａ）は第１図に示す圧電フィルタの
一例の特性グラフ、第13図（ｂ）は従来の角板広がりモ
ード振動型の圧電フィルタの一例の特性グラフ、第14図
（ａ）および（ｂ）は同圧電フィルタの片面側および他
面側を示す平面図、第14図（ｃ）は同圧電フィルタの斜
視図、第15図（ａ），（ｂ），（ｃ）は同圧電フィルタ
の振動の状態を示す説明模式図、第16図は同圧電フィル
タの等価回路図、第17図（ａ）および（ｂ）は従来の音
叉型の圧電フィルタの片面側及び他面側を示す平面図、
第18図は同圧電フィルタの等価回路図である。 〔符号の説明〕 1,1a，1a′，1b，1b′，1c，1d，1e，1f，1g…圧電フィ
ルタ ２…圧電基板、３…スリット ４…腕部、５…音叉部 ７…第１電極、８…第２電極 9,9a，9b，9c，9d…第３電極
電フィルタの片面側および他面側を示す平面図、第２図
（ａ）は同圧電フィルタの片面側の各電極形状の変形例
を示す平面図、第２図（ｂ），（ｃ）はそれぞれ同圧電
フィルタの他面側の電極形状の変形例を示す平面図、第
３図（ａ）および（ｂ）は第１図に示す圧電フィルタの
圧電基板形状の変形例の片面側および他面側を示す平面
図，第３図（ｃ）は第３図（ａ）に示す圧電フィルタの
各電極形状の変形例を示す平面図、第４図（ａ）および
（ｂ）は本考案の他の参考例に係る圧電フィルタの片面
側および他面側を示す平面図、第４図（ｃ），（ｄ）は
それぞれ同圧電フィルタの他面側の電極形状の参考例を
示す平面図、第５図（ａ）および（ｂ）は第４図（ａ）
および（ｂ）に示す圧電フィルタの各電極の基板上の延
長部の形状の変形例を示す片面側および他面側の平面
図、第６図（ａ）および（ｂ）は第４図に示す圧電フィ
ルタの圧電基板形状の変形例の片面側および他面側を示
す平面図、第７図は音叉型の圧電フィルタの振動モード
を示す説明模式図、第８図（ａ），（ｂ）はそれぞれ第
５図，第６図に示す圧電フィルタの外装の一例を示す斜
視図、第９図は第５図に示す圧電フィルタの外装の他の
例を示す分解斜視図、第10図は本考案に係る圧電フィル
タの等価回路図、第11図（ａ），（ｂ），（ｃ），
（ｄ）はそれぞれ第１電極および第２電極の電極形成領
域条件を示す模式図、第12図（ａ）は電極の電荷分布を
測定するための接続図、第12図（ｂ）は同電極の電荷分
布曲線図、第13図（ａ）は第１図に示す圧電フィルタの
一例の特性グラフ、第13図（ｂ）は従来の角板広がりモ
ード振動型の圧電フィルタの一例の特性グラフ、第14図
（ａ）および（ｂ）は同圧電フィルタの片面側および他
面側を示す平面図、第14図（ｃ）は同圧電フィルタの斜
視図、第15図（ａ），（ｂ），（ｃ）は同圧電フィルタ
の振動の状態を示す説明模式図、第16図は同圧電フィル
タの等価回路図、第17図（ａ）および（ｂ）は従来の音
叉型の圧電フィルタの片面側及び他面側を示す平面図、
第18図は同圧電フィルタの等価回路図である。 〔符号の説明〕 1,1a，1a′，1b，1b′，1c，1d，1e，1f，1g…圧電フィ
ルタ ２…圧電基板、３…スリット ４…腕部、５…音叉部 ７…第１電極、８…第２電極 9,9a，9b，9c，9d…第３電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 中谷 宏 京都府長岡京市天神２丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (56)参考文献 特開 昭48−3575（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−61123（ＪＰ，Ａ) 実開 昭61−187115（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭56−119330（ＪＰ，Ｕ)
Claims (1)
- 【請求項１】圧電基板に複数の電極を形成してなる音叉
振動モードを利用した圧電フィルタにおいて、 上記圧電基板に少なくとも１つのスリットを切り込み、
該スリットの両側を腕部として構成してなる音叉部と、 上記圧電基板の片面側で且つ上記スリットの周縁近傍部
分のみに、上記スリットをはさんでその両側に分割して
設けられ、互いに電気的に独立の第１電極及び第２電極
と、 上記圧電基板の他面側に設けられ、上記第１電極，上記
第２電極に対向して形成される第３電極とを具備してな
ることを特徴とする圧電フィルタ。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989092702U JP2563653Y2 (ja) | 1989-08-07 | 1989-08-07 | 圧電フィルタ |
| US07/431,539 US5159301A (en) | 1989-06-14 | 1989-11-03 | Piezoelectric resonator device of the tuning fork type |
| DE3936695A DE3936695A1 (de) | 1989-06-14 | 1989-11-03 | Piezoelektrischer resonator |
| FR8914512A FR2648642B1 (fr) | 1989-06-14 | 1989-11-06 | Dispositif resonateur piezo-electrique |
| US07/919,100 US5373267A (en) | 1989-06-14 | 1992-07-23 | Piezoelectric resonator device of tuning fork type |
| US08/061,248 US5373269A (en) | 1989-06-14 | 1993-05-12 | Piezoelectric resonator device of tuning fork type including a spacer member |
| US08/476,051 US5644273A (en) | 1989-06-14 | 1995-06-07 | Piezoelectric resonator device of tuning fork type |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989092702U JP2563653Y2 (ja) | 1989-08-07 | 1989-08-07 | 圧電フィルタ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0332831U JPH0332831U (ja) | 1991-03-29 |
| JP2563653Y2 true JP2563653Y2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=31642114
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1989092702U Expired - Lifetime JP2563653Y2 (ja) | 1989-06-14 | 1989-08-07 | 圧電フィルタ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2563653Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5561123A (en) * | 1978-10-31 | 1980-05-08 | Seiko Instr & Electronics Ltd | Lithium tantalate vibrator |
| JPS56119330U (ja) * | 1980-02-14 | 1981-09-11 | ||
| JPS61187115U (ja) * | 1985-05-13 | 1986-11-21 |
-
1989
- 1989-08-07 JP JP1989092702U patent/JP2563653Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0332831U (ja) | 1991-03-29 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |