JPH0753303Y2 - 圧電フィルタ - Google Patents

圧電フィルタ

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JPH0753303Y2
JPH0753303Y2 JP9162289U JP9162289U JPH0753303Y2 JP H0753303 Y2 JPH0753303 Y2 JP H0753303Y2 JP 9162289 U JP9162289 U JP 9162289U JP 9162289 U JP9162289 U JP 9162289U JP H0753303 Y2 JPH0753303 Y2 JP H0753303Y2
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electrode
piezoelectric
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electrodes
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弘明 開田
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は圧電フィルタの改良に係り、詳しくは小型化,
コストダウンを実現し且つ特性を向上し、更に電極を差
動接続した圧電フィルタに関する。
〔従来技術〕
第8図(c)は角板広がりモードの振動を利用した従来
の圧電フィルタの一例を示す。
この圧電フィルタ51では、方形の圧電基板52の片面側の
中央部に第8図(a)に示すように第1電極53が形成さ
れ、更に同片面側の圧電基板52の周縁部に第2電極54が
形成されている。
そして、この圧電基板52の他面側にこれらの第1電極5
3,第2電極54に対向して第3電極55が形成されている
(第8図(b))。
また、上記第1,第2,第3電極にそれぞれ対応して第1引
出端子T1,第2引出端子T2,第3引出端子T3が引き出さ
れる。
この圧電フィルタ51の圧電振動は第9図(a),(b)
の矢印X,Yに示すように広がり振動モードであり、第9
図(c)はこの圧電基板52の断面の振動を破線で示して
いる。
第10図は、この圧電フィルタ51の等価回路を示してい
る。上述した圧電振動に従って各電極が振動する。この
機械的振動部に相当するこの圧電フィルタ51の等価回路
はこの図の破線Z1で囲まれた部分である。
この圧電フィルタ51は、上述した圧電振動を妨げないよ
うにバネ等により保持されて外装される。
この圧電フィルタ51の広域周波数特性(スプリアス特
性)の一例を第7図(b)に示す。
第11図(a)および(b)は音叉型の圧電フィルタ61の
片面側および他面側を示す平面図である。
この圧電フィルタ61では、圧電基板62に少なくとも1つ
のスリット63が切り込まれ、このスリット63の両側が腕
部64,64として構成され、音叉部65が形成される。
更に、この音叉部65の圧電振動を阻害しないようにスリ
ット66a,66bが設けられる。
そして、この圧電基板62の片面側のスリット63の周縁近
傍に第1電極67が形成される。
更に、この圧電基板62の同片面側には、スリット63を中
心とする腕部64,64の各外側縁に沿って、上記第1電極6
7と別個に第2電極68a,68bが形成される。
そして、この圧電基板62の他面側に上記第1電極67,上
記第2電極68a,68bと対向して第3電極69が形成され
る。
上記第1電極,第2電極,第3電極の各電極は、音叉部
65を除く圧電基板上に形成された延長部にてそれぞれ第
1引出端子T1,第2引出端子T2,第3引出端子T3に接続
される。
この圧電フィルタ61は音叉部65の圧電振動を阻害しない
ように、同音叉部65近傍を空洞とする樹脂ディップ外装
等により外装される。
第12図はこの圧電フィルタ61の等価回路を示している。
この図の破線Z2で囲まれた部分が、音叉部65近傍に形成
された上記各電極の機械的振動に相当する等価回路であ
る。また第1電極と第2電極との間の静電容量はCSで示
される。
なお、第13図はこの圧電フィルタ61の各電極の位置関係
を示す模式図である。
〔考案が解決しようとする課題〕
第8図(c)に示した従来の角板広がりモード振動型の
圧電フィルタは前述したようにバネ等により保持される
必要がある。このような保持が不安定であり、且つ容易
でなかった。
また、前記バネにより機械的振動が抑制されるためスプ
リアス特性が満足できるものでないとの欠点を有してい
た。
更に、前記した保持機構を必要とする構成のため、小型
化,コストダウンが容易でなかった。
また、第11図に示した従来の音叉型の圧電フィルタ61
は、圧電フィルタ51の上述した欠点を除去したものであ
るが第1電極67と第2電極68a,68bとの間の距離が近い
ために上記静電容量CSが大きな値となっていた。
従って、本考案はバネ等を用いずに圧電フィルタを保持
し、且つ小型化,コストダウンを図ると共に特性を向上
し、更に電極を差動接続することにより上記静電容量CS
を小さくした圧電フィルタを提供することを目的として
なされたものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案は圧電基板に複数の
電極を形成してなる圧電フィルタにおいて、上記圧電基
板に少なくとも1つのスリットを切り込み該スリットの
両側を腕部として構成してなる音叉部と、上記圧電基板
の片面側に設けられ、上記スリットの周縁近傍部分に形
成される第1電極と、上記圧電基板の片面側に設けら
れ、上記第1電極と別個に且つ上記スリットを中心とし
て上記両腕部各外側縁に沿った部分に形成される第2電
極と、上記圧電基板の他面側に設けられ、上記第1電極
に対向し、且つ上記第2電極に短絡されて形成される第
3電極と、上記圧電基板の他面側に設けられ、上記第2
電極に対向して上記第3電極と別個に形成される第4電
極とを具備してなることを特徴とする圧電フィルタとし
て構成されている。
〔作用〕
この圧電フィルタでは、上記腕部の振動に伴ってスリッ
トの周縁部分と上記腕部の各外側縁が伸縮される。
従って、上記第1電極,第2電極,第3電極,第4電極
は上記圧電振動に従って振動し、この機械的振動によっ
て圧電フィルタとしての機能が達成される。
上記腕部を除いた部分を固定しても腕部の振動に影響を
与えないので、この圧電フィルタの外装はバネ等を用い
ることなく腕部以外の部分を支持することにより簡単に
行える。
従って、例えば樹脂外装等を行えるので、従来の角板広
がりモード振動型の圧電フィルタに比較してコストダウ
ンができると共に全体外形寸法を小型化できる。
また、バネ等を用いることによる圧電振動の阻害要因が
除去され特性も向上される。
更に、従来の音叉型の圧電フィルタと比較して上記第2
電極と第3電極とが差動接続されて、上記第1電極と第
4電極との間の静電容量が小さな値となる。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照して、本考案を具体化した実施例
につき説明し、本考案の理解に供する。尚、以下の実施
例は、本考案を具体化した一例であって、本考案の技術
的範囲を限定する性格のものではない。
第1図(a)および(b)は本考案の一実施例に係る圧
電フィルタの片面側および他面側を同じ方向から見た平
面図、第2図は同圧電フィルタの各電極の位置関係を示
す模式図、第3図は同圧電フィルタの等価回路図、第4
図は音叉型の圧電フィルタの振動モードを示す説明模式
図、第5図は第1図に示す圧電フィルタの外装の一例を
示す斜視図、第6図(a),(b)はそれぞれ第1電
極,第2電極の電極形成領域条件を示す模式図、第7図
(a)は第1図に示す圧電フィルタの一例の特性グラフ
である。
第1図に示すこの圧電フィルタ1では、圧電基板2に少
なくとも1つのスリット3が切り込まれ、このスリット
3の両側が腕部4,4として構成され、音叉部5が形成さ
れる。
この音叉部5がこの圧電フィルタ1の圧電振動部分とな
る。
更に、この音叉部5の振動領域を規制するためにスリッ
ト6a,6bが設けられる。
そして、この圧電基板2の片面側のスリット3の周縁近
傍部分に、第1電極7が形成される。
第6図(a)の斜線部は上記第1電極7の形成可能領域
を示すものであり、この第1電極7はこの領域内のいず
れかの部分に形成されればよい。
上記第1電極7は、音叉部5を除く圧電基板上に形成さ
れた延長部7aにて第1引出端子T1に接続される。
そして、この圧電基板2の同片面側にスリット3を中心
として腕部4,4の各外側縁に沿った部分に上記第1電極
7と別個に第2電極8a,8bが形成される。
この第2電極8a,8bは、第6図(b)に斜線部で示され
る領域に形成される。この領域は腕部の幅Wに対して2W
/3の幅の領域であり、この領域内のいずれかの部分に上
記第2電極8a,8bが形成されればよい。
そして、この圧電基板2の他面側に上記第1電極7と対
向し、且つ上記第2電極8a,8bと短絡されて第3電極9
が形成される(第1図(b))。
上記短絡は、音叉部5を除く圧電基板上にそれぞれ形成
された第2電極8a,8bの延長部8x,8yと第3電極9の延長
部9xとを接続して引き出される引出端子T2によりなされ
る。
上記第2電極8aの延長部8xと第3電極9の延長部9xとの
短絡は、圧電基板2の端部をスパッタ等により接続して
行なってもよい。
上記第2電極8a,8bと第3電極9との短絡が差動接続で
ある。
上記第3電極9は上記第1電極7に対向して形成されれ
ばよく、その形状は任意に決定される。
更に、圧電基板2の同他面側に上記第3電極9と別個に
上記第2電極8a,8bと対向して第4電極10a,10bが形成さ
れる。
上記第4電極10a,10bは上記第2電極8a,8bと対向して形
成されればよくその形状は任意に決定される。
上記第4電極10a,10bは音叉部5を除く圧電基板上に形
成された延長部10x,10yにて第3引出端子T3に接続され
る。
なお、前記スリット6a,6bが設けられていない場合の第
1,第2,第3,第4電極の形成要領は、上述した場合と全く
同様であり、それぞれの電極の形成可能領域も同様とな
る。
上述したように、上記引出端子T1,T2,T3は音叉部5を
除く圧電基板上に形成された各延長部から引き出される
ので、音叉部5の圧電振動が上記引出端子T1,T2,T3
より阻害されることはない。
上記音叉部5の圧電振動の方向は例えば第4図の矢印x,
yで示される。
この振動に伴って、スリット3の周縁部分αと、腕部4,
4の各外側縁β,βは伸縮される。
ただし、上記周縁部分αが伸びたときは外側縁β,βは
その反対に縮まる。
第3図は、この圧電フィルタ1の等価回路を示してい
る。上述した音叉部5の圧電振動に従って、第1電極,
第2電極,第3電極,第4電極が振動する。この機械的
振動部に相当するこの圧電フィルタ1の等価回路はこの
図の破線lで囲まれた部分である。
この圧電フィルタ1は、圧電振動する音叉部5を除いた
部分を固定できるので従来の角板広がりモード振動型の
圧電フィルタに比較すると後述するように簡単に外装さ
れる。
また、従来の音叉型の圧電フィルタに比較すると、前述
したように第2電極8a,8bと第3電極9とが差動接続さ
れており、第2図に示す各電極の位置関係からも解るよ
うに第1電極7と第4電極10a,10bとが圧電基板2をは
さんで斜め方向に対向しており、その間の静電容量C
S(第3図)は従来よりも小さくできる。
第5図は前記圧電フィルタ1の樹脂外装の一例を示して
おり引出端子T1、T2、T3がそれぞれ第1電極7、第2電
極8a,8bおよび第3電極9、第4電極10a,10bに接続さ
れ、音叉部5にワックス等が塗布され、樹脂ディップさ
れた後焼成されたものである。
この焼成により上記ワックスは樹脂外装11に吸収されて
音叉部5の周辺部分には空洞部11a(破線)が形成され
る。
従って、従来の角板広がりモード振動型の圧電フィルタ
のようにバネ等を用いることなく簡単に音叉部5の振動
を阻害しないように外装できるので、コストダウンが図
れると共に小型化できる。
第7図(a)は、この圧電フィルタのスプリアス特性の
一例を示しており、所望周波数に対するスプリアスが従
来の角板広がりモード振動型の圧電フィルタの特性(第
7図(b))に比較して小さくなっている(第7図
(a)のA1>第7図(b)のA2)。
これは、バネ等を用いていないため圧電振動を阻害する
要因が除去されたためと考えられる。
〔考案の効果〕
本考案により圧電基板に複数の電極を形成してなる圧電
フィルタにおいて、上記圧電基板に少なくとも1つのス
リットを切り込み該スリットの両側を腕部として構成し
てなる音叉部と、上記圧電基板の片面側に設けられ、上
記スリットの周縁近傍部分に形成される第1電極と、上
記圧電基板の片面側に設けられ、上記第1電極と別個に
且つ上記スリットを中心として上記両腕部各外側縁に沿
った部分に形成される第2電極と、上記圧電基板の他面
側に設けられ、上記第1電極に対向し、且つ上記第2電
極に短絡されて形成される第3電極と、上記圧電基板の
他面側に設けられ、上記第2電極に対向して上記第3電
極と別個に形成される第4電極とを具備してなることを
特徴とする圧電フィルタが提供される。
従って、上記音叉部を除いた部分を固定できるので、こ
の圧電フィルタの外装はバネ等を用いることなく簡単に
なされる。
ゆえに、例えば樹脂外装等を用いることができ、従来の
角板広がりモード振動型の圧電フィルタに比較してコス
トダウンできると共に全体外形寸法を小さくできる。
また、バネ等を用いることによる圧電振動の阻害要因が
除去され特性も向上される。
更に、従来の音叉型の圧電フィルタと比較して上記第2
電極と第3電極とが差動接続されており、上記第1電極
と第4電極との間の静電容量を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)および(b)は本考案の一実施例に係る圧
電フィルタの片面側および他面側を同じ方向から見た平
面図、第2図は同圧電フィルタの各電極の位置関係を示
す模式図、第3図は同圧電フィルタの等価回路図、第4
図は音叉型の圧電フィルタの振動モードを示す説明模式
図、第5図は第1図に示す圧電フィルタの外装の一例を
示す斜視図、第6図(a),(b)はそれぞれ第1電
極,第2電極の電極形成領域条件を示す模式図、第7図
(a)は第1図に示す圧電フィルタの一例の特性グラ
フ、第7図(b)は従来の角板広がりモード振動型の圧
電フィルタの一例の特性グラフ、第8図(a)および
(b)は同圧電フィルタの片面側および他面側を示す平
面図、第8図(c)は同圧電フィルタの斜視図、第9図
(a),(b),(c)は同圧電フィルタの振動の状態
を示す説明模式図、第10図は同圧電フィルタの等価回路
図、第11図(a)および(b)は従来の音叉型の圧電フ
ィルタの片面側および他面側を示す平面図、第12図は同
圧電フィルタの等価回路図、第13図は同圧電フィルタの
各電極の位置関係を示す模式図である。 〔符号の説明〕 1……圧電フィルタ、2……圧電基板 3……スリット、4……腕部 5……音叉部、7……第1電極 8a,8b……第2電極、9……第3電極

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電基板に複数の電極を形成してなる圧電
    フィルタにおいて、 上記圧電基板に少なくとも1つのスリットを切り込み該
    スリットの両側を腕部として構成してなる音叉部と、 上記圧電基板の片面側に設けられ、上記スリットの周縁
    近傍部分に形成される第1電極と、 上記圧電基板の片面側に設けられ、上記第1電極と別個
    に且つ上記スリットを中心として上記両腕部各外側縁に
    沿った部分に形成される第2電極と、 上記圧電基板の他面側に設けられ、上記第1電極に対向
    し、且つ上記第2電極に短絡されて形成される第3電極
    と、 上記圧電基板の他面側に設けられ、上記第2電極に対向
    して上記第3電極と別個に形成される第4電極とを具備
    してなることを特徴とする圧電フィルタ。
JP9162289U 1989-08-03 1989-08-03 圧電フィルタ Expired - Lifetime JPH0753303Y2 (ja)

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JPH0332828U JPH0332828U (ja) 1991-03-29
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