JP2563359Y2 - 表面実装部品用キャリア部材 - Google Patents

表面実装部品用キャリア部材

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JP2563359Y2
JP2563359Y2 JP192292U JP192292U JP2563359Y2 JP 2563359 Y2 JP2563359 Y2 JP 2563359Y2 JP 192292 U JP192292 U JP 192292U JP 192292 U JP192292 U JP 192292U JP 2563359 Y2 JP2563359 Y2 JP 2563359Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は表面実装部品用キャリア
部材に関し、詳しくは、コネクタや半導体のように少な
くともその片側に複数の並列されたリードを備えたリー
ド付きの表面実装部品に装着して用いられる、表面実装
部品用キャリア部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リード付き表面実装部品の例を図8に示
した。この表面実装部品6はその両側に複数の並列され
たリード61をそれぞれ備えたものである。この表面実
装部品6をプリント基板に表面実装する場合、一般的に
は、表面実装部品はそのリード61の先端部をプリント
基板上の所定のパターンに位置合せした状態で自動搭載
機などによってプリント基板上に置かれる。リード61
の先端部ないしプリント基板のパターン上には、例えば
クリーム半田が塗付されている。そしてこの状態で、赤
外線、熱風、あるいはベーパーフェイズなどの方法で加
熱してクリーム半田を溶融させ、リードの先端部をプリ
ント基板上のパターンに半田付けする。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、最近の各種
電子機器などの高密度化に伴い、表面実装部品のリード
は益々細くなる傾向にある。しかしながら、この種のリ
ード付き表面実装部品は、高密度化によりリードが細く
なった場合、製作時におけるリード曲げ加工から完成品
の出荷および梱包までの間、並びにユーザによる取り出
しから基板上への搭載までの間に、不注意によって図9
(a) 、(b) のようにリード61が変形してしまうという
問題がある。
【0004】また、コネクタのように比較的長尺な表面
実装部品の場合には、図9(c) のように表面実装用部品
6の本体そのものの反りもリード61の半田付け面の平
面度へ影響を及ぼし、リード61の変形の原因となる。
【0005】これらの表面実装部品をプリント基板へ半
田付けする際において、加熱した半田こてをリードに押
し当てて半田付けしたり、あるいは表面実装部品をプリ
ント基板に予め押し当てた状態で加熱して半田付けする
場合には問題はない。ところが、この種の表面実装部品
は、上記の通りリード先端部を基板パターン上に位置合
せし赤外線などの方法で加熱して半田付けされる。この
ため、図9(a) 〜(c)のようにリードが変形した場合に
は、リードがプリント基板のはんだ面から浮き上がって
しまう。そしてこの結果、一部のリードの半田付けがで
きなくなるという問題がある。
【0006】このようなリードの変形を防いでリードの
半田面の平面度を維持するため、図10の通り、表面実
装部品7のリード71の先端にリード71と一体の連結
板72を取付ける構造も提案されている。尚、この連結
板72はリード71の半田付け後にリード71から折り
取られる。ところがこのようにリードと一体の連結板を
設ける構造では、表面実装部品の多くはこのような形の
製造が不可能である場合が多く、このため適用範囲が制
限される。
【0007】その他、コネクタのような部品の場合は、
本体の形状も複雑であり、例えば吸着式の自動搭載機に
よってプリント基板上に移動する時、吸引のための平面
が確保し難いという問題もある。
【0008】それ故に本考案の課題は、製造後からプリ
ント基板に半田付けされるまでの間における表面実装部
品のリードの変形を確実に防止して、リードの半田面の
平面度を維持することが可能な、表面実装部品用キャリ
ア部材を提供することにある。このような表面実装部品
用キャリア部材は、細くて変形し易いリードが高密度で
多数並列して配置されており、またコネクタのように長
尺でリード数が多い表面実装部品に特に有用である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案によれば、プリン
ト基板へ半田付けして接続される複数のリードを少なく
とも片側に有し且つ前記複数のリードの先端が前記プリ
ント基板との接続面より浮く方向に曲げられた表面実装
部品に装着される表面実装部品用キャリア部材におい
て、前記複数のリードの先端を保持する溝が形成され且
つ前記保持された複数のリードの先端を前記表面実装部
品の本体側に押圧する係止部を有してなることを特徴と
する表面実装部品用キャリア部材が得られる。
【0010】上記溝に代えて、複数のリードの先端がそ
れぞれ挿着される穴を係止部に形成する構成としても良
い。また、表面実装部品の半田付け面と反対側に装着さ
れる平面部を設ける構成としても良い。この平面部は、
表面実装部品への装着状態において、上記半田付け面と
平行なものである。
【0011】
【作用】上記の様な溝や穴を設けたキャリア部材を表面
実装用部材の生産後に取付けておくことで、表面実装部
品のリードの並びを矯正することができ、途中工程にお
けるリードの変形防止ができる。この結果、はんだ付け
まではリードのはんだ面の平面度が維持される。尚、こ
のキャリア部材は半田付け後に取外される。
【0012】また表面実装部品の半田付け面と反対側に
装着される平面部を設けることで、自動搭載機による吸
着面を確保することができる。
【0013】
【実施例】以下に本考案の実施例を説明する。図1、2
に実施例のキャリア部材1を表面実装部材2に装着した
状態を示した。表面実装部材1はその本体の両側に複数
の並列されたリード21をそれぞれ有している。これら
のリード21はプリント基板(図示せず)上の所定のパ
ターンにその半田付け面23が半田付けされる。またリ
ード21の先端22は、プリント基板との接続面より浮
く方向、即ち上方向に曲げられている。
【0014】キャリア部材1は、自動搭載機により吸引
・吸着される平面部11、並びに平面部の両側に連結部
12を介してそれぞれ設けられた一対の係止部13から
構成される。係止部13は表面実装部品2側に開口した
V字状の溝14が形成されている。このV字溝14の下
端は、表面実装部品2のリード2の半田付け面23より
プリント基板と反対側に位置している。
【0015】このキャリア部材1は半田付けの際の熱に
さらされるため、耐熱性材料で作られる。具体的には、
例えば金属板をプレスにより打抜成形したり、あるいは
耐熱性樹脂を成形して作られる。キャリア部材1が金属
製の場合、表面実装部品2のリード21に加えられた熱
がキャリア部材1側に逃げることが問題であれば、例え
ばV字状の溝14の内側を樹脂コーテイングして熱伝導
を防止すれば良い。また半田付け時における熱の放射や
対流を利用するため、図示したようにリード21の半田
付け面23の上方の部分は穴を空けて開放しておいた方
が良い。この穴はまた、リードをパターン認識装置で認
識するために必要なものである。
【0016】図示したようにキャリア部材1を表面実装
部品1にその上側、即ちプリント基板との半田面の反対
側から装着した状態において、係止部13の両側に設け
られた溝14には、表面実装部品2のリード21の先端
22が納められて保持される。ここで、キャリア部材両
側の2つの溝14の間隔を、これらの溝14にそれぞれ
保持される表面実装部品両側のリード21の先端22の
距離よりやや狭く設定しておけば、両側の係止部13の
間隔が若干外方に広げられた状態となる。この結果、表
面実装部品1のリード21の先端22を内側(表面実装
部品1の本体側)に押圧する方向に弾性復元力が働く。
これにより、リード21の先端22を確実に動かないよ
うに係止することができるとともに、全部のリード21
の先端22が溝14によって並列(一列)に矯正され
る。
【0017】表面実装部品2は、この実施例のキャリア
部材1を装着した状態でプリント基板上に載置される。
この場合、表面実装部品2のリード21の先端22は溝
14に収納されて上記のように並列に矯正されているた
め、リード21の半田付け面23は平面度を維持したま
まプリント基板の半田付け面と接することができる。
【0018】図3(a) 〜(c) は係止部13に形成された
V字状の溝14の種々の形を示したものである。即ち、
この溝14を形成する2面が図3(a) のように半田付け
面に対して両方共傾斜していても良い。あるいは図3
(b) 、(c) のように2面の一方が平行であっても良く、
リード21の先端211の形状に合せて、確実に先端2
11を係止することができる最適なものを適宜選択すれ
ばよい。
【0019】以上説明した実施例は、リードが左右へ対
称に出ている表面実装部品に使用されるキャリア部材の
例であり、この場合にはキャリア部材両側に設けた係止
部によって両側のリード先端を挟む形状となっている。
図4はリード42が片側だけに設けられた表面実装部品
4に使用されるキャリア部材3を示したものである。こ
のキャリア部材3は片側にだけ連結部32を介して係止
部33が設けられている。そしてこの係止部33に形成
された溝34によって、表面実装部品4のリード41の
先端42が保持される。またキャリア部材3の平面部3
1の他側には、表面実装部品4の本体の角部44に係止
される折曲部35が形成されている。
【0020】図5、6に本考案の他の実施例を示した。
この実施例のキャリア部材5は、溝の代りに表面実装部
品2のリード21がそれぞれ挿着される穴54を係止部
53に設けた以外は、上記実施例と同様なものである。
係止部53に形成する穴54は、この係止部53に保持
されるリード21と同じ数だけ形成される。
【0021】この実施例において、穴54に挿着された
リード21の先端22を矯正して確実に並列に揃えるた
めには、穴54とこれに挿着される先端22との間にが
たつきがあってはならない。このためには、穴54の大
きさをリード21の先端22よりやや小さくするととも
に、図7に明示したように、リード21の先端22を面
取りしてその先端方向に収斂させる構成とすれば良い。
【0022】
【考案の効果】以上の通り、本考案の表面実装部品用キ
ャリア部材によれば、製造後からプリント基板に半田付
けされるまでの間における表面実装部品のリードの変形
を確実に防止することができ、変形し易い表面実装部品
のリードの半田付け面の平面度を維持しておくことがで
きる。また長尺の表面実装部品の場合において表面実装
部品の本体そのものに歪みがある場合でも、本考案のキ
ャリア部材によってリードの先端を矯正することで、リ
ードの半田付け面の平面度を得ることができる。
【0023】また、本考案の表面実装部品用キャリア部
材には、半田付け面と平行な面に吸引のための面を容易
に設けることができる。これは、表面実装部品の半田付
け面と反対側に装着される平面部を形成することで実現
される。そしてこの平面部を設けることで、コネクタの
ような本体の形状が複雑な部材を自動搭載機でプリント
基板上に移動する時に必要な吸引のための平面を、容易
に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の表面実装部品用キャリア部材
の斜視図である。
【図2】図1の実施例の側面図である。
【図3】(a) 〜(c) は図1の実施例におけるリード先端
とキャリア部材の係合状態の諸態様を示した説明図であ
る。
【図4】本考案の他の実施例の表面実装部品用キャリア
部材を示した説明図である。
【図5】本考案のその他の実施例の表面実装部品用キャ
リア部材を示した説明図である。
【図6】図5の実施例の側面図である。
【図7】図6におけるA部の拡大図である。
【図8】表面実装部品の斜視図である。
【図9】(a) 、(b) は図8の表面実装部品におけるリー
ド変形の説明図、(c) は表面実装部品の本体反りの説明
図である。
【図10】表面実装部品にそのリード変形を防止するた
めに連絡板を取付けた従来例の説明図である。
【符号の説明】
1、3、5 表面実装部品用キャリア部材 2、4、6、7 表面実装部品 11、31、51 平面部 12、32、52 連結部 13、33、53 係止部 14、34 溝 21、41、61、71 リード 22、42 先端 23、43 半田付け面 44 角部 54 穴

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント基板へ半田付けして接続される
    複数のリードを少なくとも片側に有し且つ前記複数のリ
    ードの先端が前記プリント基板との接続面より浮く方向
    に曲げられた表面実装部品に装着される表面実装部品用
    キャリア部材において、 前記複数のリードの先端を保持する溝が形成され且つ前
    記保持された複数のリードの先端を前記表面実装部品の
    本体側に押圧する係止部を有してなることを特徴とする
    表面実装部品用キャリア部材。
  2. 【請求項2】 前記溝に代えて前記複数のリードの先端
    がそれぞれ挿着される穴が前記係止部に形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の表面実装部品用キャリ
    ア部材。
  3. 【請求項3】 前記表面実装部品の半田付け面と反対側
    に装着される平面部を有することを特徴とする請求項1
    または2記載の表面実装部品用キャリア部材。
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