JP2563330Y2 - 車両用倍力操作装置 - Google Patents

車両用倍力操作装置

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JP2563330Y2
JP2563330Y2 JP4228892U JP4228892U JP2563330Y2 JP 2563330 Y2 JP2563330 Y2 JP 2563330Y2 JP 4228892 U JP4228892 U JP 4228892U JP 4228892 U JP4228892 U JP 4228892U JP 2563330 Y2 JP2563330 Y2 JP 2563330Y2
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一郎 柳川
直司 田口
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自動車機器株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車などに採用され
ているクラッチ操作装置や変速機操作装置などに適用さ
れる車両用の倍力形の操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トラックなどの大型車両は、一般にクラ
ッチや変速機の操作力軽減のため、ブースタ式のクラッ
チ操作装置や変速機操作装置が採用されている。これら
操作装置は、その駆動源としての圧縮空気源は、一般に
は単一になっているため、前記操作装置の操作出力は、
この圧縮空気圧とパワーピストンの受圧面積により決ま
っており、この圧縮空気を電磁弁で給排していた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、従来の前記
操作装置は、車種に応じて所定の操作出力を得るため、
前記パワーピストンの受圧面積を変えて、これに対応し
ていた。このため、前記操作装置の種類が多くなり、標
準化の妨げにもなっているという問題点があった。
【0004】本考案はかかる点に鑑みなされたもので、
その目的は前記問題点を解消し、前記操作装置の種類を
増さずに、応答性を維持しながら、各車種に適した操作
出力が任意に得られる車両用倍力操作装置を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本考案の構成は、圧縮空気により駆動されるパワーピ
ストンを有するパワーシリンダ部と、該パワーシリンダ
部に圧縮空気を給排する電磁弁とからなる車両用倍力操
作装置において、次のとおりである。
【0006】空気タンクの空気圧を任意に設定した圧力
に減圧し、これを指示圧として送出する圧力調整弁と、
該圧力調整弁からの指示圧に基づいて、前記空気タンク
の空気圧を前記指示圧に変換し、これを前記パワーシリ
ンダ部に送出するリレー弁とからなり、前記電磁弁によ
り、前記圧力調整弁からの指示圧又は前記リレー弁から
の出力圧を供給又は開放して、前記パワーシリンダ部に
前記指示圧に変換された圧縮空気を給排することを特徴
とする。
【0007】
【作用】本考案は以上説明したように構成されているの
で、圧力調整弁により、空気タンクの空気圧を所定の前
記設定圧に減圧し、その減圧された空気圧を、リレー弁
への指示圧とする。前記リレー弁は、前記指示圧に基づ
いて、前記空気タンクの空気圧を直接前記指示圧に変換
して、前記パワーシリンダ部に送出する。
【0008】同時に、前記電磁弁により、前記圧力調整
弁からの指示圧又は前記リレー弁からの出力圧を供給又
は開放して、前記パワーシリンダ部に前記指示圧に変換
された圧縮空気を給排する。
【0009】前記リレー弁は、前記空気タンクの空気圧
を、前記圧力調整弁で絞られた空気圧でなく、直接前記
指示圧に変換して送出するので、前記パワーシリンダ部
の応答性に影響することはない。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本考案の好適な実施例
を例示的に詳しく説明する。 (第1実施例) 図1は本考案の車両用倍力操作装置の第1実施例を示
し、半自動クラッチ操作装置に適用される場合の説明図
である。
【0011】図において、車両用倍力操作装置1は圧力
調整弁2、電磁弁3,4、リレー弁5及びクラッチ操作
装置6とから構成される。圧力調整弁2は、その入力圧
ポート2aに空気タンク7から空気圧を入力し、その出
力圧ポート2bから減圧,設定された所定の空気圧を出
力する。この出力空気圧の設定は、該圧力調整弁2の内
蔵スプリング2cの荷重を調整して行なう。
【0012】前記圧力調整弁2の出力圧ポート2bから
送出された空気圧は、指示圧として、かつ電磁弁3,4
を介して、リレー弁5の指示圧ポート5aに入力され
る。該リレー弁5は、その供給圧ポート5bに、前記空
気タンク7から直接、空気圧が供給されており、前記指
示圧ポート5aに入力された指示圧に基づいて、前記供
給圧ポート5bに供給された空気圧を前記指示圧に変換
し、これを出力圧ポート5cからダブルチェック弁8を
介して、クラッチ操作装置6へ送出する。
【0013】前記電磁弁3,4はコントローラ9により
開閉が制御され、これにより、前記リレー弁5の出力圧
ポート5cから空気圧を、前記操作装置6に給排してい
る。なお、10はコントローラ9のスイッチである。
【0014】次いで、クラッチ装置装置6はパワーシリ
ンダ部11、液圧シリンダ部12、マニュアルシリンダ
部13およびコントロールバルブ部14とから構成され
ている。パワーシリンダ部11は円筒状のシリンダ16
と、このシリンダ16内に摺動自在に配設されたパワー
ピストン17とからなる。このパワーピストン17は、
大気圧室18に配設された戻しばね19にて同図で矢印
a方向に付勢されており、圧力室20に前記リレー弁5
の出力圧ポート5cから圧縮空気が導入されると、パワ
ーピストン17は戻しばね19に抗して同図で矢印b方
向に往動(駆動)する。
【0015】液圧シリンダ部12は、前記パワーピスト
ン17と一体的に連結されたピストンロッド21内に形
成されている。すなわち、該液圧シリンダ部12は、前
記ピストンロッド21内に形成された液圧シリンダ22
内に中継ピストン23が往復動可能に配設されており、
該中継ピストン23は、クラッチ板摩耗量調整機構24
を介して前記ピストンロッド21と、図示しないクラッ
チレバーに連結されたプッシュロッド25とを相互に連
結している。そして、前記パワーピストン17が往動す
ると、クラッチが断になるようになっている。
【0016】マニュアルシリンダ部13は前記パワーシ
リンダ部11の後部(パワーピストン17の復動側後
方)に配設されている。そしてマニュアルピストン31
は液室32に供給される液圧によって図1で右側方向へ
往動するようになっているとともに、前記パワーピスト
ン17を、ピストンロッド押端21aを介して、その往
動方向に押圧するようになっている。
【0017】コントロールバルブ部14は、マニュアル
操作でパワーピストン17を駆動するため、図示しない
マスタシリンダから作動液ポート33を経て前記液室3
2に供給された作動液圧により、空気タンク7からパワ
ーシリンダ部11の圧力室20に、ダブルチェック弁8
(このとき、同弁8のピストン8aを右行させる)およ
び導入ポート34を介して、圧縮空気の給排を制御す
る。
【0018】更に、前記クラッチ操作装置6が、車両の
停止時、前記クラッチ操作装置6を半自動として動作さ
せるため、前記コントローラ9とスイッチ10とによ
り、給気電磁弁3をONで、開弁して(このとき、排気
電磁弁4はOFFで閉弁)、前記圧力調整弁2の出力圧
ポート2bからの所定の空気圧を指示圧として、前記リ
レー弁5の指示圧ポート5aに送出する。
【0019】なお、給気電磁弁3をOFFで閉弁し、排
気電磁弁4をONで開弁すれば前記指示圧ポート5aは
大気開放され、給気電磁弁3をOFFで閉弁し、排気電
磁弁4をOFFで閉弁すれば空気閉込みである。
【0020】前記リレー弁5の出力圧ポート5cから
は、指示圧に変換された空気圧が送出され、前記ダブル
チェック弁8(このとき、同弁8のピストン8aを左行
させる)及び導入ポート34を介して、パワーシリンダ
部11の圧力室20に圧縮空気が供給されるようにして
いる。これはクラッチペダルが開放されてマスタシリン
ダからの作動液がなくても、コントローラ9によりクラ
ッチ操作装置6を動作させてクラッチを断にできるよう
にしたものである。
【0021】この場合、前記クラッチ操作に適応した操
作力を前記操作装置6から出力させるため、前記圧力調
整弁2の設定圧を調整して、前記リレー弁5への指示圧
を最適にすることができる。
【0022】更に、前記圧力調整弁2のスプリング2c
の荷重を調整するとともに、前記リレー弁5のスプリン
グ5dの荷重を調整することにより、前記クラッチ操作
装置6に給気する空気圧を広範囲に調整することができ
る。
【0023】(第2実施例) 図2は本考案の車両用倍力操作装置の第2実施例を示
し、変速機操作装置に適用される場合の説明図で、図1
と同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。
【0024】図2において、車両用倍力操作装置100
は、圧力調整弁2、リレー弁5、変速機操作装置40及
び電磁弁41,42,43,44から構成される。該変
速機操作装置40は、主としてセレクト用アクチュエー
タ45とシフト用アクチュエータ46からなる。ここ
で、47はチェンジレバー、48はコントローラ及び4
9は変速機である。
【0025】前記セレクト用アクチュエータ45及びシ
フト用アクチュエータ46には、接触型または非接触型
のギヤ位置センサ51,52が使用されている(本図で
はわかり易くするため接触型センサを示す)。一方のギ
ヤ位置センサ51はセレクト用アクチュエータ45のセ
レクトロッド53の端部近傍に配設され、他方のギヤ位
置センサ52はシフト用アクチュエータ46のシフトロ
ッド54の端部近傍に配設されている。
【0026】それぞれのギヤ位置センサ51,52は3
つのリミットスイッチ51a,51b,51c及び52
a,52b,52cからなり、チェンジレバー47の操
作にてセレクトロッド53又はシフトロッド54が所定
の位置に移動すると、リミットスイッチ51a,51
b,51c及び52a,52b,52cのそれぞれの1
つがロッド53,54のフランジ状端部53a,54a
にて押圧されてONになり、この信号がコントローラ4
8に入力されて、変速機49がチェンジレバー47の位
置のとおり操作されるようになっている。なお、PLは
表示ランプ、SPは異常警報機である。
【0027】同図において前記アクチュエータ45,4
6の動作を、シフト用アクチュエータ46を例に説明す
る。
【0028】アクチュエータ46は、そのシリンダ55
と、該シリンダ55内に摺動自在に配設したパワーピス
トン54bと、このパワーピストン54bの両側に配設
された一対の補助ピストン56a,56bとで構成され
ている。なお同図に示すパワーピストン54bの位置は
ニュートラル位置である。
【0029】パワーピストン54bは、シフトロッド5
4に一体化されているが、一対の補助ピストン56a,
56bはシリンダ55内周面とパワーピストン54b外
周面との間に摺動自在に嵌合されている。
【0030】そして、パワーピストン54bの両側に形
成された一対の圧力室57a,57bに対し、前記コン
トローラ48によって作動される電磁弁43,44を介
して、前記リレー弁5から送出される所定圧の圧縮空気
が給排されると、この空気圧によってパワーピストン5
4bが矢印a方向ないし矢印b方向に摺動(駆動)する
ようになっている。
【0031】なお、この際、一対の補助ピストン56
a,56bはギヤ抜き時におけるパワーピストン54b
の出力を助力する。このため、前記圧力室57a,57
bに対し、同時に圧縮空気を給気すると、前記補助ピス
トン56aまたは56bはパワーピストン54bをニュ
ートラル位置方向に駆動し、センタストッパ55aによ
りニュートラル位置に位置決め作用をなすものである。
【0032】このような変速機操作の場合、前記変速機
操作に適応した操作力を前記アクチュエータ46から出
力させるため、前記圧力調整弁2の設定圧を調整して、
前記リレー弁5への指示圧を最適にすることができる。
【0033】なお、本考案の技術は前記実施例における
技術に限定されるものではなく、同様な機能を有する他
の態様の手段によってもよく、また本考案の技術は前記
構成の範囲内において種々の変更,付加が可能である。
【0034】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように本考案の
車両用倍力操作装置によれば、圧縮空気源に、設定圧が
調整可能な圧力調整弁とリレー弁とを配設,接続したの
で、従来の倍力操作装置の種類を多くせずに、応答性を
維持しながら、車種に適した操作出力が任意に得られる
とともに、その出力調整に幅を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の車両用倍力操作装置の第1実施例を示
す半自動クラッチ操作装置に適用される場合の説明図で
ある。
【図2】本考案の第2実施例を示す変速機操作装置に適
用される場合の説明図である。
【符号の説明】
1,100 車両用倍力操作装置 2 圧力調整弁 3,4,41〜44 電磁弁 5 リレー弁 7 空気タンク 11,55 パワーシリンダ部 17,54b パワーピストン

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮空気により駆動されるパワーピスト
    ンを有するパワーシリンダ部と、該パワーシリンダ部に
    圧縮空気を給排する電磁弁とからなる車両用倍力操作装
    置において、 空気タンクの空気圧を任意に設定した圧力に減圧し、こ
    れを指示圧として送出する圧力調整弁と、該圧力調整弁
    からの指示圧に基づいて、前記空気タンクの空気圧を前
    記指示圧に変換し、これを前記パワーシリンダ部に送出
    するリレー弁とからなり、前記電磁弁により、前記圧力
    調整弁からの指示圧又は前記リレー弁からの出力圧を供
    給又は開放して、前記パワーシリンダ部に前記指示圧に
    変換された圧縮空気を給排することを特徴とする車両用
    倍力操作装置
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