JP2562479Y2 - 流量制御弁 - Google Patents

流量制御弁

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JP2562479Y2
JP2562479Y2 JP2349091U JP2349091U JP2562479Y2 JP 2562479 Y2 JP2562479 Y2 JP 2562479Y2 JP 2349091 U JP2349091 U JP 2349091U JP 2349091 U JP2349091 U JP 2349091U JP 2562479 Y2 JP2562479 Y2 JP 2562479Y2
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spool
spool valve
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pressure chamber
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淳 石塚
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、流量制御弁に係り、特
に自動車用パワーステアリング装置等アクチュエータに
供給される作動油の流量を適正に調整して操舵性を向上
できるようにした流量制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車用パワーステアリング装置
では、車両の停止時及び低速走行時には十分な操舵力を
助勢する必要があるが、高速走行時には操舵助勢力は必
要としない。従ってエンジンの回転速度に比例して増大
するポンプ出力により、作動油をそのままパワーステア
リング装置に適用することは好ましくない。
【0003】このため従来からパワーステアリング装置
には、作動油の流量をエンジン回転数に応じて制御する
流量制御弁が用いられており、種々の提案がなされてい
る。
【0004】図3に従来のこの種の流量制御弁の一例を
示す。図において、図示しない油圧ポンプのハウジング
1には筒体状のスプール室2が形成されており、一端2
aは図示しないパワーステアリング装置に接続され、他
端2bは閉塞されている。スプール室2には、油圧ポン
プから送られてくる高圧流体である作動油を内部に供給
する流入ポート3と、前記作動油を必要流量だけ一端2
a側に導くために、作動油の一部を外部に排出するドレ
ーンポート4とが接続されている。また流入ポート3よ
り一端2a側のスプール室2の内周にはオリフィス5が
設けられており、ドレーンポート4は流入ポート3に対
してオリフィス5の反対側に開口している。
【0005】一方、スプール室2内にはその内周面に摺
接して軸方向に移動可能な弁体であるスプール弁6が設
けられており、スプール弁6の軸方向の移動によりその
外周がドレーンポート4の入口を閉塞する面積を調整す
るようになっている。また、スプール弁6とスプール室
2の閉塞端2bとの間にはスプリング7が張架されてお
り、スプール弁6をオリフィス5側に付勢している。さ
らに、スプール弁6と閉塞端2bとの間のスプール室2
に形成される背圧室8と、オリフィス5の下流側のスプ
ール室2とは連通路9で連通されている。そしてオリフ
ィス5とスプール弁6との間のスプール室2に形成され
る高圧室10内の流体圧と、背圧室8内の流体圧にスプ
リング7の付勢力を加えた圧力とが釣り合うように、ス
プール弁6の先端部とドレーンポート4との位置関係
で、ドレーンポート4の入口の開孔面積を調整するよう
になっている。
【0006】また、スプール室2の内周のドレーンポー
ト4に対向する位置には、スプール室2と同形状の凹部
11が設けられており、スプール室2からドレーンポー
ト4へ高圧流体が流れるときに発生する流体音を減少さ
せるようになっている。そして、高圧流体は凹部11を
通ってもドレーンポート4内に流入する。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成された従来の流量制御弁にあっては、高圧室
10から直接ドレーンポート4内に高圧流体が流入する
ときの流路抵抗と、高圧室10から凹部11を経由して
ドレーンポート4内に流入するときの流路抵抗を比較す
ると、後者の方が大きい。この結果、スプール弁6の外
周面に加わる流体圧がドレーンポート4側と凹部11側
との間に差が生じ、スプール弁6は矢印Aで示すような
サイドフォームがかかってドレーンポート4側に押され
る。スプール弁6がサイドフォースによりドレーンポー
ト4側に押されるとスプール弁の後端部(背圧室8側)
はスプール室2に摺接するもスプール弁6の先端(高圧
室10側)がドレーンポート4の入口開孔部に位置して
所謂片持ち支持となってスプール弁6の中心軸がスプー
ル室2の中心軸に対して変位し、スプール弁6の両端面
外周がスプール室2の内周に対して押圧され、スプール
室2及びスプール弁6が偏摩耗するという問題があっ
た。
【0008】本考案は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、流体圧の差によるスプール弁の偏心の発生を防
止し、スプール室及びスプール弁の摺動による偏摩耗を
低減することのできる流量制御弁を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、スプール室内に摺動自在に収容されたス
プ−ル弁の作動に応じて、ポンプから圧力室に導入され
た作動油の一部を導入量の変化に対応してドレンポ−ト
から排出し、アクチュエ−タにに供給する流量を制御す
る流量制御弁において、前記圧力室に面するスプ−ル弁
の先端に凹部を形成し、該凹部内とスプ−ル弁外周部と
を貫通する通孔を設けて、これら凹部と通孔とによって
ド−レン通路を形成し、前記スプ−ル弁先端外周を常時
スプ−ル室壁に当接させてサイドフォ−ス受け部を形成
したことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】上記の構成によると、スプール弁先端に形成さ
れたサイドフォース受け部が常にスプール室の内壁に摺
接することとなり、この結果スプール弁は、後端部と共
に、先端部もスプール室内壁に支持される両持ち支持と
なり、サイドフォースがかかっても、偏心することはな
い。
【0011】
【実施例】以下、本考案に係る流量制御弁の一実施例を
図面を参照して説明する。
【0012】図1及び図2に本考案の一実施例を示す。
ここで図1は流量制御前、図2は流量制御後をそれぞれ
示す縦断面図である。
【0013】上記流量制御弁は図示しない油圧ポンプの
ハウジング21に取付けられる。このハウジング21に
はスプール弁22が嵌挿されるスプール室23が形成さ
れ、このスプール室23の開口端にはコネクタ24が螺
着されている。
【0014】上記コネクタ24には中心穴25が形成さ
れ、この中心穴25には図示しないパワーステアリング
装置等のアクチュエータに達する吐出油路26の一部を
構成している。
【0015】スプール室23のコネクタ24とスプール
弁22との間には圧力室27が形成され、また同スプー
ル室23の内壁面には、ポンプの吸入室に連通するドレ
ーンポート28が開口しており、このドレーンポート2
8は、スプール弁22の摺動移動により圧力室27への
開口量を増減する。
【0016】また、上記スプール室23の圧力室27よ
りも開口端側には、油の導入部29が形成されており、
この油の導入部29には図外のポンプからの吐出油が供
給油路30を介して導かれる。
【0017】スプール弁22は、一端が圧力室27と対
向し、他端が背圧室31と対向しており、しかも背圧室
31内に設けたばね32のばね力によって圧力室27方
向に付勢されている。また、スプール弁22の先端には
凹部33が形成されており、この凹部33と隔壁34を
隔ててリリーフ弁室35が形成されている。さらにスプ
ール弁22の先端外周には、環状溝36が設けられてお
り、この環状溝36は通孔36aを介して、凹部33に
連通し、これら環状溝36、通孔36aおよび凹部33
によってド−レン通路を形成している。そして、スプ−
ル弁22の先端外周は、流量制御前(図1の状態)はも
ちろん、流量制御後(図2の状態)でも、常時スプ−ル
室23の室壁に当接するように背圧室31側の後端部2
2aと同一径となるサイドフォ−ス受け部221が形成
されることとなる。また、スプ−ル弁22の中間部外周
には、環状溝37が設けられており、この環状溝37
は、通孔37aを介してド−レンポ−ト28に通ずるリ
リ−フ弁室35に連通してリ−ク路を形成している。
【0018】なお上記背圧室31と吐出油路26とは連
通路38を介して接続されている。39はリリーフ弁で
あり、吐出油路26内の油圧が所定値以上に上昇した場
合に開弁動作し、連通路38、背圧室31およびリーク
路37を介してドレーンポート路28に高圧を逃すよう
になっている。
【0019】一方、上記コネクタ24の中心穴25に
は、圧力室27の圧力制御を行なう中空状のサブスプー
ル弁40がスプリング41を介して摺動可能に嵌挿され
ており、上記サブスプール弁40の圧力室27側がコネ
クタ24の開口端部に取付けたストッパプレート42に
よって規制されている。
【0020】また、上記コネクタ24に嵌挿したサブス
プール弁40とスプール弁22との間には、コネクタ2
4と別体に形成されると共に、サブスプール弁40の一
端が摺動可能に嵌挿されたオリフィスプレート43が圧
力室27と油の導入部29とを画成するように設置され
ており、このオリフィスプレート43のオリフィス43
aによって圧力室27と油の導入部29とが連通されて
いる。
【0021】次いで、このように構成された実施例の作
用を説明する。
【0022】まず、油圧ポンプが低回転域にあり、吐出
量が所定量以下では、油の導入部29へ導かれた吐出量
の全量がオリフィスプレート43のオリフィス43aか
ら圧力室27、サブスプール弁40内を通り、吐出油路
26を介して図外のアクチュエータに導かれる。この場
合、メインスプール弁22の前後の圧力差は比較的小さ
いために、メインスプール弁22は摺動せず、図1に示
すようにバイパス路28が開かない。すなわち、低回転
域では吐出油路26への油の供給量が油圧ポンプ回転数
に応じて増加し、この結果、操舵力の軽減がパワーステ
アリングアクチュエータの作動により十分に達成され
る。
【0023】次に、油圧ポンプ回転数が増加し、圧力室
27内の圧力が高まり、スプール弁22前後の差圧が大
きくなると、図2に示すようにスプール弁22のドレ−
ン通路がバイパス路28への開口量を増加させ、圧力室
27に導入された油の一部をバイパス路28を介してポ
ンプ吸入側へ戻す。又、ポンプ吐出量が所定量をこえる
と、オリフィス43a前後の差圧が大きくなり、サブス
プール弁40をスプリング41に抗して図の左方へ移動
させ、サブスプール弁40の吐出油路26側の先端形状
により流量を絞り込むことになり、このため圧力質27
と背圧室31との差圧は更に大きくなってメインスプー
ル弁22が更にドレ−ン量を増大させるように移動す
る。
【0024】この結果、吐出油路25よりアクチュエー
タへの油量は漸減し、一定の流量となる。
【0025】本実施例によれば、油圧ポンプの低回転域
ではポンプ吐出油の全量が吐出油路26に導かれ、所定
回転数以上では流量を制限する。従って、車両の低速走
行時には十分な操舵助勢力が得られるとともに、高速走
行時には操舵安定性を確保することができる。
【0026】また、メインスプール弁22の先端部およ
び中間周壁部がサイドフォース受け部221によってス
プール室23の内壁に摺接支持され、その後端部22d
とともに、両持ち支持となってスプール室23の内壁に
支持されることとなり、スプール弁22に軸直角方向の
サイドフォースが作用しても偏心することはない。従っ
てスプール弁22及びスプール室23の両端の偏摩耗を
低減することができる。
【0027】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
スプール弁の圧力室側先端に凹部を形成し、該凹部内と
スプ−ル弁外周部とを貫通する通孔を設けて、これら凹
部と通孔とによってドレ−ン通路を形成し、スプ−ル弁
先端外周を常時スプ−ル室壁に当接させて、サイドフォ
ース受け部を形成したので、スプール弁は常に背圧室側
後端部と共に両持ち支持となり、この結果スプール弁に
軸直角方向のサイドフォースが作用しても偏心すること
はなく、スプール弁及びスプール室の摩耗を低減させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る流量制御弁の一実施例の流量制御
前の状態を示す縦断面図。
【図2】同じく流量制御後の状態を示す縦断面図。
【図3】従来の流量制御弁の一例を示す縦断面図。
【符号の説明】
22 スプール弁 23 スプール室 27 圧力室 28 ドレーンポート 33 凹部(ドレ−ン通路) 36 通孔(ドレ−ン通路)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプール室内に摺動自在に収容されたス
    プ−ル弁の作動に応じて、ポンプから圧力室に導入され
    た作動油の一部を導入量の変化に対応してドレンポ−ト
    から排出し、アクチュエ−タに供給する流量を制御する
    流量制御弁において、前記圧力室に面するスプ−ル弁の
    先端に凹部を形成し、該凹部内とスプ−ル弁外周部とを
    貫通する通孔を設けて、これら凹部と通孔とによってド
    −レン通路を形成し、前記スプ−ル弁先端外周を常時ス
    プ−ル室壁に当接させてサイドフォ−ス受け部を形成し
    たことを特徴とする流量制御弁。
JP2349091U 1991-02-28 1991-02-28 流量制御弁 Expired - Lifetime JP2562479Y2 (ja)

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JPH04107584U JPH04107584U (ja) 1992-09-17
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