JP2562398Y2 - 方立用位置決め固定具 - Google Patents

方立用位置決め固定具

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JP2562398Y2 JP11372691U JP11372691U JP2562398Y2 JP 2562398 Y2 JP2562398 Y2 JP 2562398Y2 JP 11372691 U JP11372691 U JP 11372691U JP 11372691 U JP11372691 U JP 11372691U JP 2562398 Y2 JP2562398 Y2 JP 2562398Y2
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登三 岡野
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  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
  • Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はカーテンウォールユニッ
トを組み立てるに際して便利な方立用位置決め固定具に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、建物の高層化に伴い、その外装仕
様としてカーテンウォールが急速に定着しつつある。一
方、建設工事費の中でも、外装工事の占める割合は非常
に高く、また、外装工事を如何に早く完成させるかは、
天候の影響を受けずに内装工事を行なう上で重要とな
る。しかしながら、従来のカーテンウォール仕様の外装
工事では、コンクリート躯体に方立、無目、押縁等を順
次個別に取り付けた後、ガラス板や耐火ボードを取り付
け、ガラス回りのシーリングやクリーニングを行なう
等、多職種の作業員が足場板やゴンドラ等に乗ってカー
テンウォールの各構成部材を施工階毎にノックダウン方
式で組み付けている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】そのため、従来のノッ
クダウン方式の施工法では、省力化、安全化、工期の短
縮化、無人化施工を図り難い問題があった。また、水密
性能や映像調整等の試験は、従来の施工法では、実際に
外装工事全体が完成したのちでないと行なえず、また、
多職種の作業員がカーテンウォールの各構成部材を施工
階毎に組み付けていくため、品質に対する責任範囲も不
明確となりがちで、外装仕上を高品質に維持し難い問題
もあった。本考案は前記事情に鑑み案出されたものであ
って、本考案の目的は、方立の位置決め固定と取り外し
を簡単に行なえてカーテンウォールユニットを効率良く
組み立てることでき、カーテンウォール仕様の外装工事
の省力化、安全化、工期の短縮化、無人化施工を図り、
更には、コンクリート躯体に組み付ける以前に水密性能
や映像調整等の試験を行なえ、外装仕上の品質を格段と
高めることができる方立用位置決め固定具を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本考案は、方立の下端に係合可能で方立下端の位置決め
を行なう下位置決め部と、支持部材を介して前記下位置
決め部の上方に設けられた上位置決め部とを備え、前記
上位置決め部は、前記方立を前記下位置決め部に位置決
めし立設した状態で方立の上端に臨む位置と、方立の上
端から上方に退避した位置との間を揺動するように前記
支持部材に取り付けられた揺動体と、該揺動体にスライ
ド可能に取り付けられ、揺動体が方立の上端に臨んだ位
置でスライドして方立の上端に係合する位置決め部材と
で構成されていることを特徴とする。
【0005】
【実施例】以下、本考案に係る方立用位置決め固定具を
図面を参照して説明する。図1はカーテンウォールユニ
ットを用いて外装工事が施された高層建物1の斜視図を
示す。建物1の5階から上方の外装はアルミカーテンウ
ォール仕様で、図2に正面図で、図3に断面側面図で示
すカーテンウォールユニット3が多数コンクリート躯体
に組み付けられている。カーテンウォールユニット3は
水平方向に間隔を置き上下に延出する3本の方立5と、
上下方向に間隔を置き水平方向に延出する4本の無目7
と、これら方立5及び無目7で形成される空間に嵌込ま
れた熱線反射ガラス板9と、無目7の裏面に取着され水
平方向に延出する水平補強材11と、この水平補強材1
1を介して取着された耐火ボード13等から構成され、
ガラス板回りはシーリングが施されている。
【0006】カーテンウォールユニット3の高さは建物
1の階高分の大きさで形成され、また、長さは1スパン
分の大きさで形成されている。通常のカーテンウォール
では、方立5をコンクリート躯体に固定してはじめて面
としての強度、剛性が確保されるが、本考案では、複数
の方立5、無目7、ガラス板9、耐火ボード13等が組
み立てられたカーテンウォールユニット3としてコンク
リート躯体に組み付ける関係上、吊り上げ時や移動時に
カーテンウォールユニット3の品質が維持できる程度に
水平補強材11等によりその強度、剛性が確保されてい
る。この実施例では各方立5の下端は、最下位に位置す
る無目7よりも下方に突出しており、カーテンウォール
ユニット3のコンクリート躯体への取り付け時、各方立
5の下端と最下位に位置する無目7とにより形成された
下方に開放状の空間15に、換気窓が組み込まれる。ま
た、各方立5の上端には、アルミ型材製のジョイントス
リーブ17が上方に突設され、各方立5の下端には下方
に開放状の凹部19が形成されている。この実施例で
は、各方立5から突設された三つのジョイントスリーブ
17の高さは、50mm、60mm、70mmと互いに
異ならせて形成されている。また、各方立5の上部で耐
火ボート13が取り付けられる側には、カーテンウォー
ルユニット3をコンクリート躯体に固定するための結合
具20が溶着されている。
【0007】このようなカーテンウォールユニット3を
組み立てるカーテンウォールユニット組み立て装置は、
例えば、高層建物1の敷地内に立設しておくことがで
き、このカーテンウォールユニット組み立て装置で組み
立てたカーテンウォールユニット3をコンクリート躯体
に順次組み付けていくことができる。カーテンウォール
ユニット組み立て装置21は、図4に正面図で、図5に
側面図で示すように、所定の前後幅、所定の高さで左右
に延設された枠体23等で構成され、この実施例では、
この組み立て装置21に、本考案に係る方立用位置決め
固定具が多数設けられている。枠体23は、左右に間隔
を置きカーテンウォールユニット3よりも大きな高さで
多数立設された前後の縦材25と、前後の縦材25に夫
々上下に間隔を置いて左右に掛け渡された横材27と、
前後の縦材25間に上下に間隔を置いて前後に掛け渡さ
れた中間材29と、前後の縦材25の上部間に前後に掛
け渡された上材31とから構成されている。
【0008】前記中間材29上には足場板が載置され、
この足場板上に作業員が乗ってカーテンウォールユニッ
ト3の組み立て作業がなされる。また、前記上材31の
前後の端部の下面には、左右に延出するクレーン走行用
レール33が取着され、このレール33に走行部が係合
されてクレーンが配設されている。
【0009】また、枠体23の前後の地盤上には、該枠
体23に平行してI型鋼35が敷設され、図6に断面正
面図で、図7に平面図で、図8に断面側面図で示すよう
に、I型鋼35の上片3501上には、支持片37が脚
片39及びボルト41、ナット43を介して取着されて
いる。支持片37はI型鋼35の長手方向に所定の間隔
をおいて多数設けられ、各支持片37上に、方立5の下
端の凹部19に係合可能なアルミ型材製のジョイントス
リーブ45が立設されている。従って、この実施例で
は、方立5の下端が支持片37上に載置されて方立下端
の上下方向の位置決めがなされ、また、凹部19にジョ
イントスリーブ45が係合して水平方向における位置決
めがなされ、支持片37とジョイントスリーブ45によ
り方立下端の位置決め部47が構成されている。
【0010】前記ジョイントスリーブ45の上方で、方
立5の高さに対応した横材27上には、図9に断面側面
図で、図10に平面図で示すように、方立5の上端を位
置決めする方立上端の位置決め部51が設けられてい
る。方立上端の位置決め部51は、横材27に取着され
た基板53と、基板53上でヒンジ55を中心として上
下に揺動可能に設けられた断面L字状の支片57と、こ
の支片57にボルト、ナット等を介して取着されたブラ
ケット59と、ブラケット59に固着されたケース61
と、ケース61にスライド可能に組み込まれたアルミ型
材製のジョイントスリーブ63と、ジョイントスリーブ
63の下端に設けられた位置決め部材65とからなる。
ジョイントスリーブ63の上端には、該ジョイントスリ
ーブ63の抜落を防止するためのフランジ67が形成さ
れ、位置決め部材65の下端には、方立5の上端のジョ
イントスリーブ17に係合可能な空間部69が形成され
ている。
【0011】前記ケース61はヒンジ55の回転軸55
01を中心に揺動可能で、図9に仮想線で示すように、
方立5の上端上方から退避した退避位置と、図9に実線
で示すように、方立5の上端に臨む水平位置との間を上
下に揺動する。ケース61の水平位置は、支片57に設
けた調整ボルト5701の下端が基板53の上板530
1上に係止することで決定される。そして、方立5の下
端を前記位置決め部47で位置決めして方立5を立て、
ケース61を水平位置に揺動させてジョイントスリーブ
63を下降させ、方立5の上端のジョイントスリーブ1
7を位置決め部材65の空間部69に係合させること
で、方立5の上下及び水平方向の位置決め及び固定がな
される。尚、この実施例では建物1の1フロア分に対応
した18のカーテンウォールユニット3が枠体23の前
後において組み立てられる。従って、この実施例では、
方立下端の位置決め部47と、方立上端の位置決め部5
1により方立用位置決め固定具が構成され、枠体23が
支持部材に相当し、支片57,ブラケット59,ケース
61が揺動体に相当している。
【0012】次に、このようなカーテンウォールユニッ
ト組み立て装置21でカーテンウォールユニット3を組
み立てる手順について説明する。まず、方立下端の位置
決め部47と、方立上端の位置決め部51により多数の
方立5を位置決め固定し、立設させておく。次に、これ
ら方立5に無目7、水平補強材11を組み付ける。次
に、これら部材5,7,11が所定の精度で組み付けら
れたか否かを検査し、精度が出ていない場合には調整す
る。次に、ガラス板9が嵌込まれる部分にシーリングを
施し、ガラス板9を組み付ける。そして、映像試験を行
ない、映像調整後にガラス板回りのシーリングを行な
う。次に、水密性能試験を行ない、水密性能を備えてい
ないものには再度調整しシーリングを施す。そして、水
密性能を備えたものに耐火ボード13を取り付け、次
に、シール養生を行ない、クリーニングを施してカーテ
ンウォールユニット3が完成する。
【0013】尚、方立5や無目7等の組み付け時には、
作業員が中間材29上の足場板に乗って作業が行なわ
れ、また、方立5、無目7、水平補強材11等の組み付
け位置への運搬は、レール33を走行する走行クレーン
により行なわれる。カーテンウォールユニット3が完成
したならば、例えば、走行クレーンによりストックヤー
ドに運搬し、或は、建設現場に配置された起重機により
カーテンウォールユニット3を吊り上げ、コンクリート
躯体の所定の取り付け箇所に移動させる。
【0014】次に、このようにして組み立てられたカー
テンウォールユニット3のコンクリート躯体への組み付
けについて説明する。先ず、図11に示すように、コン
クリート躯体Cに、ファスナー71を先付けし、通り・
出入りの基準墨を基に位置決めしてファスナー部の本溶
接まで終らせておく。次に、ストックヤードから、或は
組み立て装置21からカーテンウォールユニット3を吊
り上げてコンクリート躯体Cの所定箇所に移動させる。
【0015】そして、各方立5の下端の凹部19を既に
コンクリート躯体Cに組み付けられたカーテンウォール
ユニット3の方立5の上端のジョイントスリーブ17に
係合させ(コンクリート躯体Cに最初に組み付けるカー
テンウォールユニット3の場合は、例えば、コンクリー
ト躯体C側に取着したジョイントスリーブ等に各方立5
の下端の凹部19を係合させる)、また、方立5の上部
の結合具20をファスナー71にボルト73、ナット7
5で結合する。尚、凹部19とジョイントスリーブ17
との係合時には、既にコンクリート躯体Cに組み付けら
れたカーテンウォールユニット3のジョイントスリーブ
17の高さが夫々異なるので、3本の方立5の一本ずつ
を対応するジョイントスリーブ17に確実に係合させる
ことができ、係合作業が簡単になされる。次に、結合具
20に組み付けた自重受けボルト77でレベル調整を行
ない、レベル調整後、ボルト73、ナット75を締結し
てコンクリート躯体Cへの組み付けを終了する。そして
このようなカーテンウォールユニット3の組み付け作業
を、例えば1階毎に行ない、カーテンウォールユニット
3を順次上方階に組み付けていくことで外装工事を終了
する。
【0016】本実施例によれば、方立下端の位置決め部
47と、方立上端の位置決め部51からなる方立用位置
決め固定具により、方立5の位置決め固定を簡単に行な
え、また、カーテンウォールユニット3の組み立て後
は、位置決め部材65を上方にスライドさせ、ケース6
1を退避位置に揺動させた後、カーテンウォールユニッ
ト3を上方に持ち上げることで、方立用位置決め固定具
から方立5を簡単に取り外すことができるので、カーテ
ンウォールユニット3の組み立てを効率良く行なうこと
が可能となる。また、方立用位置決め固定具により位置
決め固定して立設した方立5に、カーテンウォールの構
成部材を組み付けていくので、無目7、ガラス板9、耐
火ボード13等の組み付けやガラス板回りのシーリング
等の作業を一か所で集中して行なえ、従って、作業の効
率を格段と高めることができ、省力化、工期の短縮化を
図ると共に安全化を図れ、無人化施工を行ない易くな
る。
【0017】また、コンクリート躯体Cに組み付ける前
の段階で、複数の方立5、無目7、ガラス板9を組み付
けた状態のカーテンウォールユニット3を得るので、予
め水密性能や映像調整等を行なった後にカーテンウォー
ルユニット3をコンクリート躯体Cに組み付けることが
でき、外装仕上の品質を格段と高めることができる。ま
た、カーテンウォールユニット3の高さが、建物1の階
高分の大きさで形成されているので、1階毎に外装工事
を完成させることができ、作業の効率を一層高めること
ができ、また、実施例のようにカーテンウォールユニッ
ト3の下部に換気窓等を組み込む場合に有利となる。
【0018】また、方立5や無目7等の組み付け時に
は、中間材29上に足場板を載せ、作業員がこの足場板
の上で組み立て作業を行なえるので、安全にしかも効率
良く組み立て作業を行なえ、また、走行クレーンによ
り、方立5、無目7、水平補強材11等の組み付け位置
への運搬を効率良く行なうことが可能となる。また、枠
体23の前後に方立用位置決め固定具を配設し、カーテ
ンウォールユニット3の組み立てを行なうようにしたの
で、小さなスペース内において効率良く多数のカーテン
ウォールユニット3の組み立てを行なうことが可能とな
る。尚、カーテンウォールユニット自体の構造や、上下
や左右に位置するカーテンウォールどうしの結合構造、
カーテンウォールユニットのコンクリート躯体への組み
付け構造は種々考えられ、実施例の構造に限定されな
い。
【0019】
【考案の効果】以上の説明で明らかなように本考案によ
れば、方立の位置決め固定を簡単に行なえ、また、カー
テンウォールユニットの組み立て後は、位置決め部材を
上方にスライドさせ、揺動体を退避位置に揺動させた
後、カーテンウォールユニットを上方に持ち上げること
で、方立用位置決め固定具から方立を簡単に取り外すこ
とができるので、カーテンウォールユニットを効率良く
組み立てることでき、カーテンウォール仕様の外装工事
の省力化、安全化、工期の短縮化、無人化施工を図り、
更には、コンクリート躯体に組み付ける以前に水密性能
や映像調整等の試験を行なえ、外装仕上の品質を格段と
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による方立用位置決め固定具を利用して
外装工事が施された高層建物の斜視図である。
【図2】カーテンウォールユニットの正面図である。
【図3】カーテンウォールユニットの断面側面図であ
る。
【図4】カーテンウォールユニット組み立て装置の正面
図である。
【図5】カーテンウォールユニット組み立て装置の側面
図である。
【図6】方立下端の位置決め部の断面正面図である。
【図7】方立下端の位置決め部の平面図である。
【図8】方立下端の位置決め部の断面側面図である。
【図9】方立上端の位置決め部の断面側面図である。
【図10】方立上端の位置決め部の平面図である。
【図11】ファスナー部分の側面図である。
【符号の説明】
1 高層建物 3 カーテンウォールユニット 5 方立 7 無目 9 ガラス板 11 水平補強材 13 耐火ボード 21 カーテンウォールユニット組み立て装置 47 方立下端の位置決め部 51 方立上端の位置決め部 71 ファスナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 鴨下 栄紀 東京都渋谷区千駄ヶ谷4丁目6番15号 株式会社フジタ内 (56)参考文献 実開 平2−79757(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 方立の下端に係合可能で方立下端の位置
    決めを行なう下位置決め部と、 支持部材を介して前記下位置決め部の上方に設けられた
    上位置決め部とを備え、 前記上位置決め部は、前記方立を前記下位置決め部に位
    置決めし立設した状態で方立の上端に臨む位置と、方立
    の上端から上方に退避した位置との間を揺動するように
    前記支持部材に取り付けられた揺動体と、該揺動体にス
    ライド可能に取り付けられ、揺動体が方立の上端に臨ん
    だ位置でスライドして方立の上端に係合する位置決め部
    材とで構成されている、 ことを特徴とする方立用位置決め固定具。
JP11372691U 1991-12-27 1991-12-27 方立用位置決め固定具 Expired - Fee Related JP2562398Y2 (ja)

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JP6755102B2 (ja) * 2016-03-02 2020-09-16 大和ハウス工業株式会社 外壁パネルの地組架台および外壁面材の施工方法
JP7542977B2 (ja) * 2020-03-31 2024-09-02 大和ハウス工業株式会社 外壁パネルの作製方法および開口設備地組架台

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