JP2931761B2 - 外壁材取付用固定装置及び同固定装置を用いた中・高層建築物の積層工法 - Google Patents

外壁材取付用固定装置及び同固定装置を用いた中・高層建築物の積層工法

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JP2931761B2
JP2931761B2 JP21135794A JP21135794A JP2931761B2 JP 2931761 B2 JP2931761 B2 JP 2931761B2 JP 21135794 A JP21135794 A JP 21135794A JP 21135794 A JP21135794 A JP 21135794A JP 2931761 B2 JP2931761 B2 JP 2931761B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、外部足場無しでの作
業を可能とした外壁材取付用固定装置及び同固定装置を
用いた中・高層建築物の積層工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビルディング等の建築物の本体構造は、
一般に、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)、S造
(鉄骨造)、RC造(鉄筋コンクリート造)等に大別さ
れる。
【0003】また、建築物の建築方法の一形態として、
従来より、下層階から上層階へ各階を積層しながら建築
する積層工法があり、各階の床面を下方から順次コンク
リート打設して積層するように形成している。
【0004】一方、近年では、建築物の外壁を、予め、
工場等で製造した半PC板により形成する半PC工法が
あり、天候等に左右される現場作業に要する時間を可及
的に削減して工期短縮を図り、全体的なコストダウンを
実現している。
【0005】かかる半PC板は、壁の略外側半分を工場
等で製造するもので、タイル及び石材打込み、吹付け等
の外部仕上げを予め施しており、安定した品質、生産能
力を確保することができる。
【0006】しかし、半PC板を積層工法に使用する場
合、特に、ベランダの手摺部や連窓等により、建築物の
外壁面に不連続部を有する建築物の場合、半PC板を建
築物側で支える金具等が必要であり、通常は、建築物の
鉄骨に半PC板保持用の金具を予め取付けて対応してい
る。
【0007】従って、梁部分に取り付けるバルコニー及
び腰壁の半PC板は、鉄骨を使用しないRC造の建築物
には採用されていなかった。
【0008】例えば、上記の半PC板を使用した積層工
法としては、図17(a),(b)〜図19(a),
(b)に示すようなものがある。
【0009】これは、連窓タイプの外壁部に半PC板10
0 を取付ける場合を示しているが、半PC板100 は、上
部と下部に、下り壁部100aと腰壁部100bとをそれぞれ形
成すると共に、上下の両壁部100a,100b を連結部101 を
介して連設して1枚の半PC板100 を構成している。
【0010】かかる半PC板100 を、基準階nの床面10
2 、及び、基準階nの直上階n+1の床面となる部分の
それぞれの鉄骨103,104 に金具105,106 を介して取付
け、その後、直上階n+1の床面107 をコンクリート打
設により形成する。
【0011】そして、半PC板100 を取付終了後に、窓
部となるべき半PC板100 の連結部101 を解体撤去して
(図18)窓部を形成するようにしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した半
PC板による積層工法では、未だ、以下のような課題が
残されていた。
【0013】すなわち、上記したように、連窓部を形成
するためには、半PC板100 を取付けた後に連結部101
を解体除去せねばならないが、かかる解体作業には重機
類が必要となり、また、外部足場が必要となっていた。
【0014】これでは、隣地との間に十分な空間のない
市街地等における工事には不適であり、しかも、解体し
たコンクリート片等が落下して危険であり、低層の建築
物ならともかく、10階程度の中層の建築物では採用しに
くいものであった。
【0015】さらに、解体したコンクリート片等の不用
資材の発生を招き、かかる不用資材の処理にも手間を要
し、能率的な作業とはいえないものであった。
【0016】本発明は、上記課題を解決することのでき
る半PC板取付用固定装置及び同固定装置を用いた中・
高層建築物の積層工法を提供することを目的としてい
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、階下の支持面
に立設可能とし、かつ、高さ調節自在としたパイプサポ
ートを具備する固定治具支持機構と、パイプサポートの
上部に立設する断面L字状の固定治具とからなり、同固
定治具を、中・高層の建築物の不連続な外壁面を形成す
る外壁材の下端部を支持する水平支持部と、同水平支持
部の一端から上方へ垂直に伸延し、前記外壁材の外側面
を垂直状態に保持する垂直保持部とから構成して、外壁
材を所定の取付位置に保持可能としたことを特徴とする
外壁材取付用固定装置に係るものである。
【0018】また、本発明は以下の構成にも特徴を有す
る。
【0019】(イ)階下の支持面は、階下の外壁材の上
端面と、同外壁材を連設した階下の床面である。
【0020】(ロ)上記固定治具の垂直保持部の上端部
と、水平支持部の基端部に、外壁材の取付位置の微調整
を可能とした位置調整用手段を設けた。
【0021】(ハ)上記固定治具支持機構は、パイプサ
ポートの上端部と床部との間に傾斜状態に掛けわたした
傾斜状サポート材を具備する。
【0022】(ニ)上記外壁材を半PC板とした。
【0023】また、本発明は、(a) 任意の基準となる階
の床部のコンクリート打設工程と、(b) 中・高層の建築
物の不連続な外壁面を形成する外壁材を、基準となる階
の直上の階に取付けるために、前記基準となる階の床部
と、同床部にすでに連設した外壁材の上端面とに固定治
具支持機構を一定の高さに調節して配設する支持機構配
設工程と、(c) 前記固定治具支持機構上に、外壁材を垂
直状態に保持するための固定治具を載置連結する外壁材
取付用固定装置配設工程と、(d) 直上の階用の外壁材を
吊り上げて、上記固定治具に載置すると共に、同外壁材
を位置決めして保持する外壁材配設工程と、(e) 直上の
階の床部をコンクリート打設し、前記外壁材を連設する
床部のコンクリート打設工程とを繰り返して、下層階か
ら上層階へ各階を順次積層しながら建築することを特徴
とする外壁材取付用固定装置を用いた中・高層建築物の
積層工法に係るものである。
【0024】また、本発明は、上記外壁材を半PC板と
したことにも特徴を有する。
【0025】
【実施例】この発明の実施例を図面に基づき以下に説明
する。
【0026】図1は本発明に係る外壁材取付用固定装置
を用いて建築した中・高層建築物であるマンションを示
す説明図、図2は本発明に係る外壁材取付用固定装置を
用いた中・高層建築物の積層工法の概要説明図である。
【0027】図1において、Aは中・高層建築物として
建設されたベランダBを有するマンションであり、A1は
建築物本体、A2は本体外壁部、A3は窓部である。
【0028】同マンションAの建築にあたっては積層工
法を用いており、腰壁タイプのベランダBの手摺部を形
成する手摺部外壁B1は、予め、工場等で製造した外壁材
を使用している。
【0029】かかる手摺部外壁B1は、ベランダBによ
り、建築物本体A1の本体外壁部A2と不連続な外壁面をな
し、かつ、本体外壁部A2とは面一状となっている。
【0030】また、前記外壁材は、通常のプレキャスト
・コンクリートを半分の大きさにした半PC板1(図2
参照)であり、本マンションAの建築は、所謂、半PC
工法によるものである。
【0031】上記半PC板1は、タイル貼りや吹付け等
の外部仕上げを予め施した状態に工場により製造される
ので、安定した品質、生産能力を確保することができ
る。
【0032】従って、建築工事における現場作業を可及
的に減らして工期の短縮を図ることができ、工費のコス
トダウンを図る上での有用資材として近年ではよく用い
られている。
【0033】図2において、NはマンションAの任意の
基準となる階を示し、NFは同基準となる階Nの床部で
あり、N+1、NF+1は基準となる階Nの直上の階、
及び、その床部、N−1、NF−1は直下の階、及び、
その床部を示している。
【0034】また、図2において、Cは本発明に係る外
壁材取付用固定装置であり、同外壁材取付用固定装置C
は、半PC板1を、所定の取付位置に保持するための、
前記半PC板1の下端部11を支持する水平支持部21と、
同水平支持部21の一端から上方へ垂直に伸延し、前記半
PC板1の外側面12を垂直状態に保持する垂直保持部22
とからなる断面L字状の固定治具2と、階下の支持面に
立設可能とすると共に、上端に前記固定治具2の水平支
持部21を連結する治具連結部31を設け、かつ、上下位置
調整自在としたパイプサポート30を具備する固定治具支
持機構3とから構成している。なお、図2中、6は打設
床補強部材、7はコンクリート型枠である。
【0035】ここで、外壁材取付用固定装置Cについ
て、図3〜図10を参照しながら以下に詳述する。
【0036】図3に示すように、固定治具2はH鋼を素
材として断面L字状に形成されており、垂直保持部22の
上端部と、水平支持部21の基端部に、半PC板1の取付
位置の微調整を可能とした位置調整用手段を取付け可能
としている。
【0037】本実施例における位置調整用手段は、垂直
保持部22の上端部に設けた上部調整金具4と上部面外方
向調整用ボルト40、及び、水平支持部21の基端部に設け
た下部調整金具5と下部面外方向調整用ボルト50とから
構成している。
【0038】そして、上・下部調整金具4,5 間に半PC
板1を挟持可能とし、さらに、両調整用ボルト40,50 の
締め込み量によって取付位置の微調整を可能としてい
る。
【0039】すなわち、垂直保持部22の上端面22a に設
けたナット付金具取付孔23に、図4に示す断面視L字状
に形成した上部調整金具4の長片部41を取付ボルト43で
取付け、同長片部41の先端から垂直下方に連設した短片
部42と、垂直保持部22との間に、PC板挟持片44,44 を
移動自在に配設している。
【0040】かかるPC板挟持片44,44 間に半PC板1
の上端部を位置させ、同PC板挟持片44,44 を前後方向
から上部調整用ボルト40,40 を締め込むことにより、半
PC板1の上端の位置合わせを行う。また、図4に示す
ように、上部調整金具4には長孔46,46 を設けて半PC
板1の位置合わせの可能範囲を大きくしている。なお、
47,47 は上部調整用ボルト40,40 に対応するナットであ
る。
【0041】一方、下部調整金具5は、図5に示すよう
に、半PC板1の下部内側端面に当接するように、固定
治具2の水平支持部21に形成した長孔51を介して水平移
動自在に取付けた第一アングル材5aと、半PC板1の下
端を載置可能とし、かつ、水平移動自在に配設した第二
アングル材5bとから構成している。
【0042】かかる第一・第二アングル材5a,5b 間に半
PC板1の下端部を位置させ、第一アングル材5aを取付
けている下部調整用ボルト50と第二アングル材5bを水平
方向に進退させる下部調整用ボルト50とによる締め込み
によって、半PC板1の下端の位置合わせを行う。
【0043】また、第二アングル材5bの下方には、半P
C板1の上下方向の高さ微調整を行うための高さ調整ボ
ルト50a を配設しており、同ボルト50a の締め込み量に
よって半PC板1の高さ方向の微調整を可能としてい
る。
【0044】図5において、45,55 は第一アングル材5a
及び第二アングル材5bの内側に貼付した半PC板1を保
護する緩衝材としてのラバーである。
【0045】次に、上記構成の固定治具2を支持する固
定治具支持機構3について説明すると、同固定治具支持
機構3は、図2に示すように、上端に上記固定治具2の
水平支持部21を連結する治具連結部31を設けて、かつ、
上下位置調整自在とした複数個のパイプサポート30を、
上下に一定の間隔を開けて配設した複数の横桟32で連結
して構成している。
【0046】さらに、パイプサポート30の上端部と床部
NFとの間に、傾斜状サポート材33を傾斜状態に掛けわ
たして、かなりの重量物である半PC板1が固定治具2
に載置された状態であっても確実に支持できるようにし
ている。
【0047】同傾斜状サポート材33の下端は、予め、床
部NFに埋設した連結材34に固結している。なお、同連
結材34は、床部NFの仕上げ工事の際に、コンクリート
内に埋め込まれるものである。
【0048】また、パイプサポート30には、上部固定プ
レート35と下部固定プレート36とを取付けている。
【0049】上部固定プレート35は図2に示すようにパ
イプサポート30の上端に取付けており、図6及び図7に
示すように、皿頭ボルト37により連結している。
【0050】また、同上部固定プレート35の一側端近傍
には、固定治具取付用孔35a を設けており、同固定治具
取付用孔35a と固定治具2の水平支持部21に設けたパイ
プサポート連結用長孔21a 間に連結ボルト24を挿通し
て、固定治具2を連設するようにしている(図3参
照)。
【0051】一方、下部固定プレート36は、図8に示す
ように、半PC板1の上端部を嵌合可能なチャンネル状
に形成しており、最も外側に位置するパイプサポート30
の下端に連結している(図2参照)。パイプサポート30
との連結には、図9に示すように連結ボルト36a による
ものである。
【0052】かかる下部固定プレート36は、半PC板1
の上端面に嵌合状態に取付けると共に、図8〜図10に
示すように、固定ボルト60により半PC板1の上端面と
連結固定する。なお、半PC板1の上端面には、予め、
同半PC板1を吊り上げるときにフックを取付けるため
のボルト孔が穿設されており、上記固定ボルト60は同ボ
ルト孔に螺合するものである。
【0053】図10は下部固定プレート36の平面図であ
り、36b は連結ボルト36a の挿通孔である。
【0054】また、同下部固定プレート36の裏面には、
勾配面38a を有する木製のキャンバ38を配設している
(図8)。
【0055】同キャンバ38の勾配面38a は、半PC板1
の上端面の勾配に対応して形成したもので、かかる勾配
面38a により下部固定プレート36の水平を保つようにし
ている。なお、半PC板1の上端面に、内側に向けて勾
配を設けているのは、雨等が外側に流れて水垢等が外壁
面に発生しないようにするためである。なお、キャンバ
38の素材としては木製に限定するものではない。
【0056】さらに、半PC板1と接する部分にはラバ
ー38b を貼設して半PC板1を保護している。
【0057】また、図11に示すように、パイプサポー
ト30は、上下に分割されており、上部パイプ30a と下部
パイプ30b とを高さ調節機構39を介して連結して構成し
ており、レバー39a の操作により、任意に高さに調整可
能としている。
【0058】上記構成の固定治具支持機構3により、固
定治具2を確実に保持することができ、図2に示すよう
に、外壁材取付用固定装置Cとして、半PC板1を所定
位置に正確に、かつ、しっかりと保持することができる
ことになる。
【0059】ここで、図2、及び、図12〜図15を参
照しながら、本発明に係る外壁材取付用固定装置Cを使
用しての中・高層建築物の積層工法について説明する。
【0060】図12において、Nは任意の基準となる階
であり、NFはその階Nの床部であって、すでにコンク
リート打設を終え、基準墨出し作業を終えている。34は
コンクリート打設に埋設した連結材であり、前述したよ
うに、固定治具支持機構3の傾斜状サポート材33の下端
を連結するものである。
【0061】NFBはベランダBとなる部分であり、そ
の先端部には、腰壁タイプのベランダの手摺り部となる
外壁材として製造された半PC板1が連設されている。
【0062】なお、基準となる階Nの半PC板1を保持
するために用いた外壁材取付用固定装置Cは、所定の時
間は撤去せずにそのまま設置した状態となっている。
【0063】また、N+1は基準となる階Nの直上に積
層される階であり、また、NF+1はその階N+1の床
部であって、これからコンクリート打設を行い形成す
る。
【0064】かかる直上の階N+1を積層するために、
半PC板1を連設する手順について説明する。
【0065】ベランダBの手摺部外壁B1(図1参照)を
形成する半PC板1を、基準となる階Nの直上の階N+
1に取付けるためには、図13に示すように、先ず、支
持機構配設工程として、前記基準となる階Nの床部NF
と、同床部NFにすでに連設した半PC板1の上端面と
に前述した固定治具支持機構3を一定の高さに調節して
配設する。
【0066】すなわち、固定治具支持機構3の最外側の
パイプサポート30はその下端に設けた下部固定プレート
36を介してすでに連設した半PC板1の上端面に取付
け、他のパイプサポート30の下端は床部NFに据付け、
さらに、傾斜状サポート材33の下端を上記した連結材34
に連結すると共に、上端をパイプサポート30の上部に連
結して、固定治具支持機構3全体を補強しながら配設す
る工程である。
【0067】次に、外壁材取付用固定装置配設工程とし
て、図14に示すように、前記固定治具保持機構3のパ
イプサポート30上に、半PC板1を垂直状態に保持する
ための固定治具2を載置連結する。
【0068】ここで用いる固定治具2は、図2に示すよ
うに、すでに工事を終えた直下の階N−1の下の階N−
2に設置していたものを吊り上げて運搬したものであ
る。
【0069】また、連結に際しては、上部固定プレート
35の固定治具取付用孔35a と固定治具2の水平支持部21
に設けたパイプサポート連結用長孔21a とに連結ボルト
24を挿通して螺着している。
【0070】上記の要領で固定治具2を設置した後、図
2及び図15に示すように、直上の階N+1用の半PC
板1をクレーン等で吊り上げて、上記固定治具2に載置
すると共に、同半PC板1を位置決めして保持する外壁
材配設工程に移る。
【0071】これは、基準となる階Nのコンクリート打
設終了後に出した基準墨に基づいて、予め、半PC板1
の取付け位置を決定しておき、固定治具2に載置した半
PC板1を上・下部調整金具4,5 によりその取付け位置
を微調整して保持するものである。
【0072】このようにして、基準となる階Nの上方空
間において、これから形成する床部NF+1に連設すべ
き所定の位置に半PC板1を支持固定し、打設床補強部
材6で支持しながら型枠7を組み、床部NF+1をコン
クリート打設して、外壁材取付用固定装置Cを介して空
間中に保持している半PC板1を連設して直上の階Nを
積層する。
【0073】かかる工程を繰り返すことにより、下層階
から上層階へ各階を順次積層しながら建築することがで
きる。
【0074】以上説明したように、本実施例では、全く
外部足場等を使用することなく、積層工法を用いなが
ら、建築物本体A1から外方へ突出するベランダBの手摺
部外壁B1を築くことができ、隣地との間に十分な空間の
ない市街地等においても工事が容易に可能となる。
【0075】しかも、半PC工法なので工期の短縮が図
れ、全体的な工費のコストダウンを図ることができる。
【0076】さらに、例えば、施工現場の立地条件や工
期の都合等で、従来半PC工法を適用することができな
かったRC造の建築物であっても、中途から半PC工法
に変更することもできるので汎用性が高く、利用価値が
大きい。
【0077】なお、本実施例では、半PC板1を建築物
本体A1の本体外壁部A2と面一状の腰壁タイプのベランダ
Bの手摺部外壁B1に用いたが(図1参照)、図16に示
すような、建築物本体A1からベランダ床部が突出し、本
体外壁部A2に対してベランダBの手摺部外壁B1が突出し
た、所謂、キャンチレバータイプのベランダBであって
も対応することが可能である。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏する。
【0079】外部足場等を使用することなく、積層工
法を用いながら、建築物本体から外方へ突出するベラン
ダの手摺部となる外側部壁面等を築くことができ、隣地
との間に十分な空間のない市街地等においても工事が容
易に可能となる。
【0080】工期の短縮が図れ、全体的な工費のコス
トダウンを図ることができる。
【0081】従来工法で建築中の現場において、中途
からでも本発明に係る工法に変更が可能であり、しか
も、RC造の建築物であっても構わないので、汎用性が
高く利用価値が大きい。
【0082】外壁材(半PC板)の保持位置を正確に
位置決めできる。
【0083】外壁材(半PC板)の堅固な支持が可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る外壁材取付用固定装置を用いた中
・高層建築物の積層工法により建築したマンションの説
明図である。
【図2】同工法の概要説明図である。
【図3】本発明に係る外壁材取付用固定装置の固定治具
を示す説明図である。
【図4】上部調整金具の説明図である。
【図5】下部調整金具の説明図である。
【図6】上部固定プレートの平面図である。
【図7】同側面図である。
【図8】下部固定プレートの断面視による説明図であ
る。
【図9】同側面図である。
【図10】同平面図である。
【図11】パイプサポートの説明図である。
【図12】コンクリート打設工程の説明図である。
【図13】支持機構配設工程の説明図である。
【図14】外壁材取付用固定装置配設工程の説明図であ
る。
【図15】外壁材配設工程の説明図である。
【図16】外壁材を適用するベランダの一形態を示す説
明図である。
【図17】従来の半PC工法の一工程を示す説明図であ
る。
【図18】従来の半PC工法の一工程を示す説明図であ
る。
【図19】従来の半PC工法の一工程を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 半PC板 2 固定治具 3 固定治具支持機構 11 下端部 21 水平支持部 22 垂直保持部 30 パイプサポート 33 傾斜状サポート材 A1 建築物本体 C 外壁材取付用固定装置 N 基準となる階 N+1 直上の階 NF 基準となる階の床部 NF+1 直上の階の床部

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 階下の支持面に立設可能とし、かつ、高
    さ調節自在としたパイプサポート(30)を具備する固定治
    具支持機構(3) と、パイプサポート(30)の上部に立設す
    る断面L字状の固定治具(2) とからなり、 同固定治具(2) を、中・高層の建築物の不連続な外壁面
    を形成する外壁材の下端部(11)を支持する水平支持部(2
    1)と、同水平支持部(21)の一端から上方へ垂直に伸延
    し、前記外壁材の外側面(12)を垂直状態に保持する垂直
    保持部(22)とから構成して、外壁材を所定の取付位置に
    保持可能としたことを特徴とする外壁材取付用固定装
    置。
  2. 【請求項2】 上記階下の支持面は、階下の外壁材の上
    端面と、同外壁材を連設した階下の床面であることを特
    徴とする請求項1記載の外壁材取付用固定装置。
  3. 【請求項3】 上記固定治具(2) の垂直保持部(22)の上
    端部と、水平支持部(21)の基端部に、外壁材の取付位置
    の微調整を可能とした位置調整用手段を設けたことを特
    徴とする請求項1または2に記載の外壁材取付用固定装
    置。
  4. 【請求項4】 上記固定治具保持機構(3) は、パイプサ
    ポート(30)の上端部と床部との間に傾斜状態に掛けわた
    した傾斜状サポート材(33)を具備することを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の外壁材取付用固定装
    置。
  5. 【請求項5】 上記外壁材を半PC板(1) としたことを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の外壁材取付
    用固定装置。
  6. 【請求項6】(a) 任意の基準となる階(N) の床部(NF)の
    コンクリート打設工程と、(b) 中・高層の建築物の不連
    続な外壁面を形成する外壁材を、基準となる階(N)の直
    上の階(N+1)に取付けるために、前記基準となる階(N)
    の床部(NF)と、同床部(NF)にすでに連設した外壁材の上
    端面とに固定治具支持機構(3) を一定の高さに調節して
    配設する支持機構配設工程と、(c) 前記固定治具支持機
    構(3) 上に、外壁材を垂直状態に保持するための固定治
    具(2) を載置連結する外壁材取付用固定装置配設工程
    と、(d) 直上の階(N+1)用の外壁材を吊り上げて、上記
    固定治具(2) に載置すると共に、同外壁材を位置決めし
    て保持する外壁材配設工程と、(e) 直上の階(N+1)の床
    部(NF +1)をコンクリート打設し、前記外壁材を連設す
    る床部(NF +1)のコンクリート打設工程とを繰り返し
    て、下層階から上層階へ各階を順次積層しながら建築す
    ることを特徴とする外壁材取付用固定装置を用いた中・
    高層建築物の積層工法。
  7. 【請求項7】 上記外壁材を半PC板(1) としたことを
    特徴とする請求項6記載の外壁材取付用固定装置を用い
    た中・高層建築物の積層工法。
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