JP2561222B2 - γ−グルタミルトランスペプチダーゼ活性測定用試薬 - Google Patents

γ−グルタミルトランスペプチダーゼ活性測定用試薬

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JP2561222B2
JP2561222B2 JP6072626A JP7262694A JP2561222B2 JP 2561222 B2 JP2561222 B2 JP 2561222B2 JP 6072626 A JP6072626 A JP 6072626A JP 7262694 A JP7262694 A JP 7262694A JP 2561222 B2 JP2561222 B2 JP 2561222B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、γ−グルタミルトラン
スペプチダーゼ(γ-glutamyltranspeptidase:E.C.2.3.
2.1、以下γ−GTPと略す)活性の測定に関するもの
である。γ−GTPは、γ−グルタミルペプチドを加水
分解し、その分解産物であるγ−グルタミル基を他のペ
プチドやL−アミノ酸に転移させる作用を有する酵素で
ある。γ−GTPは体内に広く分布しているが、種々の
肝疾患により肝及び血清中での活性が上昇することが知
られており、肝疾患の診断には必須の臨床検査項目とな
っている。
【0002】
【従来技術の問題点】γ−GTPの活性測定用基質に
は、種々の合成基質を用いたものがあるが、その中でも
特にL−γ−グルタミル−p−ニトロアニリドまたはそ
の塩、あるいはL−γ−グルタミル−3−カルボキシ−
4−ニトロアニリドまたはその塩を基質とし、γ−GT
Pの酵素作用により生成するp−ニトロアニリンまたは
5−アミノ−2−ニトロ安息香酸(3−カルボキシ−4
−ニトロアニリン)を分光学的に測定する方法が広く用
いられている。
【0003】ところがL−γ−グルタミル−p−ニトロ
アニリドまたはその塩は、γ−GTP活性測定用の緩衝
液には難溶で溶解後経時的に結晶が析出する。また安定
性が低いので、保存中に非酵素的に分解してp−ニトロ
アニリンを遊離するという欠点を有している。一方L−
γ−グルタミル−3−カルボキシ−4−ニトロアニリド
またはその塩は、溶解性は高いもののやはり保存中に非
酵素的に分解して5−アミノ−2−ニトロ安息香酸を遊
離するという欠点を有している。これらの欠点を解決す
べく従来より種々の研究がなされている。例えば、L−
γ−グルタミル−p−ニトロアニリドについては溶解性
を増大させるために、酸、有機溶媒、界面活性剤等(Cl
in. Chim. Acta.,vol.65 p21(1975))を添加する方法が
用いられている。また、シクロデキストリンの添加(日
本公開特許公報昭57−74099号公報)やクラウン
エーテルの添加(日本公開特許公報昭60−16599
号公報)により溶解性の向上ならびに非酵素的分解の抑
制が試みられている。しかし、基質の溶解性ならびに安
定性を同時に満足させる方法は見いだされていない。
【0004】他方L−γ−グルタミル−3−カルボキシ
−4−ニトロアニリドにおいても非酵素的分解(加水分
解)に対する有効な対策は報告されていない。そのため
溶液状態で流通させることが困難で、やむをえず本基質
は凍結乾燥品または粉末小分け品として提供され、使用
時に緩衝液等で溶解して用いられているのが現状であ
る。しかも溶解・調製後の非酵素的分解のために使用可
能な期間が短い(冷蔵保存:2〜8℃でも1ヶ月程度)
ので、常に必要量のみを溶解するようにしなければなら
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】L−γ−グルタミル−
3−カルボキシ−4−ニトロアニリドの非酵素的分解
(加水分解)の抑制ができれば、使用ごとに溶解・調製
する必要がなく、結晶が析出する心配の無い溶液タイプ
の試薬の提供が可能になる。すなわち本発明は、基質と
して用いるL−γ−グルタミル−3−カルボキシ−4−
ニトロアニリドまたはその塩の水溶液中での安定性を高
め非酵素的加水分解を防止する技術の提供を主な課題と
するものである。かかる問題について種々検討を行った
結果、L−γ−グルタミル−3−カルボキシ−4−ニト
ロアニリドまたはその塩と遷移金属イオンまたはその塩
を共存させることにより、上記の問題が解決されること
を見い出し本発明に至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、L−γ−グル
タミル−3−カルボキシ−4−ニトロアニリドまたはそ
の塩を基質として用いるγ−GTP活性測定試薬におい
て、遷移金属イオンまたはその塩を基質に共存させるこ
とを特徴とするγ−GTP活性測定用試薬、L−γ−グ
ルタミル−3−カルボキシ−4−ニトロアニリドの安定
化方法、そしてγ−GTP活性測定法である。
【0007】本発明で使用するL−γ−グルタミル−3
−カルボキシ−4−ニトロアニリドの塩としては、主に
アンモニウム塩が挙げられるが、これらの塩の種類は特
に制限されず、また塩の相違によって本発明の本質が変
わることはない。
【0008】本発明のγ−GTP活性測定用試薬は、通
常、基質として用いられるL−γ−グルタミル−3−カ
ルボキシ−4−ニトロアニリドまたはその塩(以下単に
基質と呼ぶ場合も有る)を含む緩衝液と、γ−GTPの
酵素作用によって基質より生成するγ−グルタミル基を
転移させるための例えばグリシルグリシン等のアミノ酸
またはペプチドとを含む緩衝液の2種類の緩衝液(2
液)で構成される。L−γ−グルタミル−3−カルボキ
シ−4−ニトロアニリドのアンモニウム塩は、一般に1
〜50mMの範囲で用いられる。一方γ−グルタミル基を
転移するためのアミノ酸(あるいはペプチド)として
は、グリシルグリシンやグリシルグリシルグリシン等を
例示することができ、グリシルグリシンを用いる場合に
は10〜1000mMの範囲で用いられる。2液を用いて
γ−GTP活性を測定する場合、まず基質を含む緩衝液
とγ−GTPを含む被検液とを混合し、ついでこれにア
ミノ酸またはペプチドを含む緩衝液を加えるか、これと
は逆にアミノ酸またはペプチドを含む緩衝液と被検液と
を混合し、ついで基質を含む緩衝液を加えることもでき
る。いずれの場合にも基質を遷移金属イオンまたはその
塩と共存させておくことによって非酵素的加水分解を充
分に抑制することができる。すなわち基質を含む緩衝液
には、遷移金属イオンまたはその塩を添加しておくこと
が必須である。一方後に述べるキレート剤は反応の場に
共存させるべきものであり、保存中においては遷移金属
イオンと共存しない方が好ましいのでアミノ酸またはペ
プチドを含む緩衝液の方に添加しておくと好都合であ
る。
【0009】本発明における遷移金属としては、銅、ニ
ッケル、およびコバルト等を例示することができる。中
でも銅は好ましい金属であり、2価のもの(銅(II)と示
した)、1価のもの(銅(I)と示した)のいずれも十分
な安定化作用を持つ。本発明の遷移金属は、適当な塩の
形で基質溶液に添加する事ができる。なお塩の種類は特
に限定されない。更に具体的には次のような化合物を利
用することが可能である。これらの化合物は例示にすぎ
ず、本発明において利用する事ができる化合物は以下の
塩に限定されるものではない。 酢酸銅(II)(Copper(II) acetate) 臭化銅(II)(Copper(II) bromide) 塩化銅(II)(Copper(II) chloride ) 炭酸銅(II)(Copper(II) carbonate) 二りん酸銅(II)(Copper(II) diphosphate) よう化銅(II)(Copper (II) iodide) ふっ化銅(II)(Copper (II) fluoride) 硫酸銅(II)(Copper(II) sulfate) りん酸銅(II)(Copper(II) phosphate) 硝酸銅(II)(Copper(II) nitrate) くえん酸銅(II)(Copper(II) citrate) ぎ酸銅(II)(Copper(II) formate) グルコン酸銅(II)(Copper(II) gluconate) オレイン酸銅(II)(Copper(II) oleate) しゅう酸銅(II)(Copper(II) oxalate) フタル酸銅(II)(Copper(II) phthalate) 臭化銅(I)(Copper(I) bromide) 塩化銅(I)(Copper(I) chloride ) よう化銅(I)(Copper(I) iodide) チオシアン酸銅(I)(Copper(I) thiocyanate) またニッケルの塩としては、次のような化合物を示す事
ができる。 酢酸ニッケル(II)(Nickel(II) acetate) 臭化ニッケル(II)(Nickel(II) bromide) 炭酸ニッケル(II)(Nickel(II) carbonate) 塩化ニッケル(II)(Nickel(II) chloride ) 硝酸ニッケル(II)(Nickel(II) nitrate) 硫酸ニッケル(II)(Nickel(II) sulfate) ぎ酸ニッケル(II)(Nickel(II) formate)
【0010】これらの遷移金属の塩の使用量は、L−γ
−グルタミル−3−カルボキシ−4−ニトロアニリドま
たはその塩1mM当り0.01〜10.0mM、特に好まし
くは0.1〜1.0mMが適当である。この濃度範囲より
も少ない時には非酵素的な分解を十分に抑制できない場
合が予想され、他方必要以上に遷移金属イオンまたはそ
の塩を加えると場合によりγ−GTP活性に対して阻害
的な影響を示すことがある。L−γ−グルタミル−3−
カルボキシ−4−ニトロアニリドまたはその塩を含む緩
衝液に銅またはニッケルの塩を添加する場合、基質に対
する有効な安定化効果を得るにはpH範囲をpH4.0
〜8.0、より好ましくはpH5.0〜7.0とするの
が適当である。使用する緩衝剤としては上記pHを保て
るものであれば特に制限はないが、具体的には次のよう
なキレート生成能を持たない緩衝剤を例示することがで
きる。以上のような構成を持つ本発明のγ−GTP活性
測定用試薬は、溶液状態で供給することが可能である。
また凍結状態や凍結乾燥した形で供給しても良い。凍結
乾燥する場合には、ラクトース、シュークロース等の糖
類を賦形剤として添加することができる。本発明による
γ−GTP活性測定用試薬には、更に界面活性剤や適当
な保存剤、防腐剤等を添加しても良い。
【0011】グッド緩衝剤 2−モルホリノエタンスルホン酸(2-(N-Morpholino)et
hanesulfonic acid、MESと省略する) ピペラジン−ビス(2−エタンスルホン酸)(Piperazi
ne-N,N'-bis(2-ethanesulfonic acid)、PIPESと省
略する) (2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸
(N-(2-Acetamido)-2-aminoethanesulfonic acid、AC
ESと省略する) ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスル
ホン酸(N,N-Bis(2-hydroxyethyl)-2-aminoehtanesulfo
nic acid、BESと省略する) ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキ
シメチル)メタン(Bis(2-hydroxyethyl)iminotris(hyd
roxymethyl)methane、Bis−Trisと省略する) 3−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ヒ
ドロキシプロパンスルホン酸(3-[N,N-Bis(2-hydroxyet
hyl)amino]-2-hydroxypropanesulfonic acid、DIPS
Oと省略する) 2−ヒドロキシエチルピペラジン−3−プロパンスルホ
ン酸(N-2-Hydroxyethylpiperazine-N'-3-propanesulfo
nicacid、EPPSと省略する) ヒドロキシエチルピペラジン−2−エタンスルホン酸
(N-2-Hydroxyethylpiperazine-N'-2-ethanesulfonic a
cid 、HEPESと省略する) 2−ヒドロキシエチルピペラジン−2−ヒドロキシプロ
パン−3−スルホン酸(N-2-Hydroxyethylpiperazine-
N'-2-hydroxypropane-3-sulfonic acid、HEPPSO
と省略する) 3−(モルホリノ)プロパンスルホン酸(3-(N-Morphol
ino)propanesulfonic acid、MOPSと省略する) 3−(モルホリノ)−2−ヒドロキシプロパンスルホン
酸(3-(N-Morpholino)-2-hydroxypropanesulfonic aci
d、MOPSOと省略する) ピペラジン−ビス(2−ヒドロキシプロパンスルホン
酸)(Pioerazine-N,N'-bis(2-hydroxypropanesulfonic
acid)、POPSOと省略する) N-Tris(hydroxymethyl)methyl-3-aminopropanesulfonic
acid、TAPSと省略する) トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−ヒドロキシ−
3−アミノプロパンスルホン酸(N-Tris(hydroxymethy
l)methyl-2-hydroxy-3-aminopropanesulfonic acid、T
APSOと省略する) トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノメタン
スルホン酸(N-Tris(hydroxymethyl)methyl-2-aminoeth
anesulfonic acid、TESと省略する) その他の緩衝剤 2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパン
ジオール(2-Amino-2-hydroxymethyl-1,3-propanedio
l、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris(hy
droxymethyl)aminomethane )とも呼ばれる) リン酸緩衝液 これらの緩衝液のうち、MES、Bis−Tris、A
CES、PIPES、およびMOPSを特に好ましい緩
衝剤として挙げることができる。中でもMESは好適な
緩衝剤であり、10〜200mMで用いられる。
【0012】本発明においては遷移金属が基質の非酵素
的分解を抑制しており、後に述べるキレート剤は必須成
分ではない。しかし一部の検体では遷移金属イオンによ
るものと思われるγ−GTP活性値の低下現象が観察さ
れる。その影響は基質自身の非酵素的な分解に比べて非
常に小さいものではあるが、なお阻害的な影響が心配さ
れる場合にはキレート剤を利用することによってその影
響を防止することが可能である。キレート剤の利用につ
いては以下に詳細を述べる。
【0013】キレート剤は最終的に酵素反応の場に存在
すれば良いので、前にも述べたとおり例えばアミノ酸ま
たはペプチドを含む緩衝液に添加しておくことができ
る。ただし基質と遷移金属イオンまたはその塩を含む緩
衝液に添加すると、保存中に遷移金属の作用を妨害する
ことが有るので注意が必要である。キレート剤の添加濃
度としては、一般的には金属1mM(最終濃度)あたり1
〜100mM程度が好ましい。しかし実際には、好ましい
キレート剤の使用量は金属の種類によっても変動する。
具体的には、たとえば銅(II)や銅(I)を金属として用い
れば、キレート剤の使用量としては金属1mMあたり1〜
20mMという範囲を例示できる。なお多量のキレート剤
を用いても効果には差がないので経済的に不利である。
【0014】本発明におけるキレート剤としては、次の
ようなものを例示することができる。これらのキレート
剤はその塩を用いても良い。 エチレンジアミン4酢酸(Ethylenediamine-N,N,N',N'-
tetraacetic acid、EDTAと省略する) 1,2−シクロヘキサンジアミン4酢酸(1.2-Cyclohex
anediamine-N,N,N',N'-tetraacetic acid、CyDTA
と省略する) グリコールエーテルジアミン4酢酸(Glycoletherdiami
ne-N,N,N'N'-tetraacetic acid、GEDTAと省略す
る) ヘキサメチレンジアミン4酢酸(Hexamethylenediamine
-N,N,N',N'-tetraaceticacid、HDTAと省略する) ヒドロキシエチルイミノ2酢酸(Hydroxyethyliminodia
cetic acid、HIDAと省略する) 1,3−ジアミノプロパン−2−オール4酢酸(1,3-Di
aminopropane-2-ol-N,N,N',N'-tetraacetic acid、DP
TA−OHと省略する) ジエチレントリアミン5酢酸(Diethylenetriamine-N,
N,-N',N'',N''-pentaacetic acid、DTPAと省略す
る) エチレンジアミン2酢酸(Ethylenediamine-N,N'-diace
tic acid、EDDAと省略する) エチレンジアミン2プロピオン酸(Ethylenediamine-N,
N'-dipropionic acid、EDDPと省略する) ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸(N-Hydroxye
thylethylenediamine-N,N',N'-triacetic acid、EDT
A−OHと省略する) 1,2−ジアミノプロパン4酢酸(1,2-Diaminopropane
-N,N,N',N'-tetraaceticacid、Methyl−EDTA
と省略する)
【0015】以上のような構成を持つ試薬を利用し、従
来公知の測定法に従ってγ−GTP活性の測定が可能で
ある。公知の測定法としては、次の先行技術文献を示す
ことができる。 先行技術文献: 日本公開特許公報昭49−86338号公報 Clin.Chim.Acta,315F-338F,1983 すなわちγ−GTPの酵素作用によって基質から遊離す
る5−アミノ−2−ニトロ安息香酸を波長410nm付近
で吸光測定すれば直接比色定量することができる。
【0016】
【作用】本発明における銅やニッケル等の遷移金属イオ
ンまたはその塩は、基質として用いるL−γ−グルタミ
ル−3−カルボキシ−4−ニトロアニリドまたはその塩
の水溶液中での安定性を高め非酵素的加水分解を防止す
る作用を持つ。その作用機序は明らかではないが、遷移
金属イオンとL−γ−グルタミル−3−カルボキシ−4
−ニトロアニリドとがキレート様の化合物を形成するこ
とによって非酵素的分解を受けにくくなるものと考えら
れる。実際に遷移金属として銅(II)や銅(I)を用いた場
合には、基質:銅の構成比が4:1の錯体を形成するこ
とを実験的に確認した。
【0017】一方本発明のγ−GTP活性測定法におい
て用いられるキレート剤は、本発明の試薬に添加された
遷移金属の影響を防ぐ作用を有する。L−γ−グルタミ
ル−3−カルボキシ−4−ニトロアニリドを含む緩衝液
に遷移金属イオンまたはその塩を添加した場合、検体に
よってはこれら遷移金属イオンによるγ−GTP活性に
若干の阻害が認められる場合がある。γ−GTPの酵素
反応時にキレート剤を添加することによって、遷移金属
イオンのγ−GTP活性阻害を回避することができるの
である。以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説
明する。
【0018】
【実施例】
実施例1.遷移金属の塩によるL−γ−グルタミル−3
−カルボキシ−4−ニトロアニリドの非酵素的分解の抑
制効果 遷移金属の塩として、塩化銅(II)(CuCl2)、硫酸銅(I
I)(CuSO4)、硝酸銅(II)(Cu(NO3)2)、塩化ニッケル
(II)(NiCl2)、硫酸ニッケル(II)(NiSO4)を用い、L
−γ−グルタミル−3−カルボキシ−4−ニトロアニリ
ドの非酵素的分解を無添加のものと比較した。方法は次
のとおりである。次に示す組成の試薬を調製し、25℃
で1〜2週間保存した。L−γ−グルタミル−3−カル
ボキシ−4−ニトロアニリドの非酵素的分解は、2.0
mlの試薬1に0.5mlの試薬2を加えてかくはん後40
4nmにおける吸光度を測定することによって確認した。
この操作によって試薬自身の光学的変化を追跡すること
ができ、実際の検体の測定における試薬ブランクを求め
た形になる。結果は表1に示すとおりである。いずれの
場合も対照の無添加の場合と比較して基質の非酵素的分
解が効果的に抑制されており、銅とニッケル、あるいは
塩の種類の間には差が見られなかった。
【化1】
【表1】
【0019】実施例2.遷移金属の塩によるL−γ−グ
ルタミル−3−カルボキシ−4−ニトロアニリドの非酵
素的分解の抑制効果(2) 塩化銅(II)(CuCl2)または塩化ニッケル(II)(NiCl2
の添加効果を、公知の添加剤と比較した。公知の添加剤
としては、L−γ−グルタミル−4−ニトロアニリドに
対する安定化作用が報告されている15−クラウン−
5、12−クラウン−4、およびβ−シクロデキストリ
ンを用いた。次に示す組成の試薬を調製し、25℃で1
〜7週間保存後、実施例1と同様の操作により404nm
における吸光度を測定した。結果は表2に示すとおりで
ある。L−γ−グルタミル−4−ニトロアニリドには非
酵素的分解の抑制効果を持つとされる公知の添加剤で
は、L−γ−グルタミル−3−カルボキシ−4−ニトロ
アニリドの非酵素的分解を抑制することはできないこと
が確認された。
【化2】
【表2】
【0020】実施例3.遷移金属の塩を添加した基質溶
液の経時安定性 遷移金属の塩としてCuCl2を添加した基質溶液を調製
し、その経時安定性を調査した。以下に示すような組成
を持つ試薬を調製して25℃で7週間保存し、この試薬
によって測定したγ−GTP活性値の変化を用時調製し
た試薬と比較した。測定操作は次のとおりである。すな
わち、300μlの試薬1に検体10μlを加え37℃で
5分間予備加温後、75μlの試薬2を加えてかくはん
し404nm(主波長)および500nm(副波長)におけ
る単位時間当たりの吸光度増加速度を測定した。同時に
求めたγ−GTP活性値既知の酵素溶液の吸光度増加速
度を元に、各血清の酵素活性値を決定した。測定は自動
分析装置(TBA−30R、東芝製)で行った。結果は
表3に示すとおりである。25℃保存で7週間経過した
CuCl2添加基質溶液を用いて測定したγ−GTP活性値
は、用時に調製したCuCl2無添加の基質溶液による活性
値の97.3〜100.0%であった。この成績をCuCl2
添加基質溶液調製時における活性値と比較すると97.
3〜100.0%に相当し、CuCl2添加基質溶液での活性
値の低下はほとんど認められなかった。これに対し、Cu
Cl2を添加しない場合には25℃保存で7週間経過後の
γ−GTP活性値は、用時調製したCuCl2無添加基質溶
液による活性値の81.1〜95.2%であり、約5〜
20%の活性低下が認められた。
【化3】
【表3】
【0021】実施例4.キレート剤による遷移金属添加
の影響防止 遷移金属のγ−GTP活性測定に及ぼす影響、ならびに
キレート剤による遷移金属の影響防止効果を確認した。
次に示す組成を持つ試薬を調製し、実施例3と同じ操作
によって実際に血清のγ−GTP値を測定した。結果は
表4、および表5に示すとおりである。基質に銅または
ニッケルの塩を添加すると、検体によっては酵素活性値
が無添加のものよりも若干低くなる場合がある。しかし
試薬2にキレート剤を加えておくと、このような傾向が
なくなり無添加の場合と同等の酵素活性値を得ることが
できる。またキレート剤を単独で加えたときには測定値
に変化はなく、キレート剤そのものの影響は認められな
かった。
【化4】
【表4】
【表5】
【0022】実施例5.キレート剤の比較 CuCl2を添加した基質溶液について、各種キレート剤の
効果を比較した。キレート剤としてはEDTA・2Na、
CyDTA、EDDP・HCl、GEDTAを用いた。以
下に示すような試薬を調製し、実施例3と同じ操作によ
ってγ−GTP活性値の測定を試みた。結果は表6に示
すとおりである。各種キレートの添加によって、CuCl2
を加えた基質溶液を用いても無添加の場合と同等のγ−
GTP活性値を得られることが確認された。なおキレー
ト剤の間には差は認められなかった。
【化5】
【表6】
【0023】実施例6.遷移金属の塩の選択 遷移金属の塩としてCuCl2、CuSO4、およびCu(NO3)2を用
い、γ−GTP活性値の測定に及ぼす影響を比較した。
以下に示すような試薬を調製し、実施例3と同じ操作に
よってγ−GTP活性値の測定を試みた。結果は表7に
示すとおりである。各種銅塩を添加した基質溶液を用い
て測定した場合のγ−GTP活性値は、無添加の基質溶
液によるγ−GTP活性値の98.3〜101.0%で
あり、塩の違いによる差は認められず、いずれの塩も試
薬に添加しうることを確認した。
【化6】
【表7】
【0024】実施例7.遷移金属の塩の選択(2) 遷移金属の塩として塩化銅(I)(CuCl)を用い、L−γ
−グルタミル−3−カルボキシ−4−ニトロアニリドの
非酵素的分解を無添加のものと比較した。次に示す組成
の試薬を調製し、25℃で1〜4週間保存後、実施例1
と同様の操作により404nmにおける吸光度を測定し
た。結果は表8に示すとおりである。塩化銅(I)を添加
した本発明による試薬では、対照である無添加に比べて
基質の非酵素的分解が効果的に抑制されている。
【化7】
【表8】
【0025】
【発明の効果】以上のように、基質L−γ−グルタミル
−3−カルボキシ−4−ニトロアニリド溶液に銅または
ニッケル等の遷移金属イオンまたはその塩を添加するこ
とにより、基質の非酵素的加水分解が効果的に抑制され
る。本発明によって、L−γ−グルタミル−3−カルボ
キシ−4−ニトロアニリドを溶解性とともに保存性にも
優れる試薬として利用することが可能となったのであ
る。したがって本発明によって提供されるγ−GTP活
性の測定用試薬は、溶液状態で供給することが可能であ
る。あるいは凍結乾燥した形で供給する場合であって
も、溶解後の保存性に優れるために非常に使い易い試薬
となる。
【0026】遷移金属イオンまたはその塩は、非常に優
れた基質の非酵素的分解の抑制作用を示すが検体によっ
てはγ−GTP活性値が低くなる場合が観察される。し
かしこのようなケースであっても、本発明のγ−GTP
活性の測定方法によって提供されるキレート剤の効果に
よって十分な精度が保証される。キレート剤をγ−GT
Pの酵素反応の場に共存させることで、遷移金属イオン
またはその塩の影響は完全に回避することができるので
ある。
【0027】以上のように、本発明は、なんら手を加え
ることなくそのまま使用できる溶液状態での試薬供給を
可能にするものである。従来の試薬が乾燥状態で供給し
て必要量のみを用時溶解するという不利な剤形であった
ことと比べると、本発明によって提供される溶液状の試
薬は経済性等の点で非常に有利であると言うことができ
る。

Claims (17)

    (57)【整理番号】P−000295 【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】L−γ−グルタミル−3−カルボキシ−4
    −ニトロアニリドまたはその塩を基質として用いるγ−
    グルタミルトランスペプチダーゼ活性測定試薬におい
    て、遷移金属イオンまたはその塩を共存させることを特
    徴とするγ−グルタミルトランスペプチダーゼ活性測定
    用試薬
  2. 【請求項2】遷移金属が銅および/またはニッケルであ
    る請求項1のγ−グルタミルトランスペプチダーゼ活性
    測定用試薬
  3. 【請求項3】銅が、銅(II)および/または銅(I)である
    請求項2のγ−グルタミルトランスペプチダーゼ活性測
    定用試薬
  4. 【請求項4】遷移金属の塩が、 酢酸銅(II)(Copper(II) acetate)、 臭化銅(II)(Copper(II) bromide)、 塩化銅(II)(Copper(II) chloride )、 炭酸銅(II)(Copper(II) carbonate)、 二りん酸銅(II)(Copper(II) diphosphate)、 よう化銅(II)(Copper(II) iodide)、 ふっ化銅(II)(Copper(II) fluoride)、 硫酸銅(II)(Copper(II) sulfate)、 りん酸銅(II)(Copper(II) phosphate)、 硝酸銅(II)(Copper(II) nitrate)、 くえん酸銅(II)(Copper(II) citrate)、 ぎ酸銅(II)(Copper(II) formate)、 グルコン酸銅(II)(Copper(II) gluconate)、 オレイン酸銅(II)(Copper(II) oleate)、 しゅう酸銅(II)(Copper(II) oxalate)、 フタル酸銅(II)(Copper(II) phthalate)、 臭化銅(I)(Copper(I) bromide)、 塩化銅(I)(Copper(I) chloride )、 よう化銅(I)(Copper(I) iodide)、 チオシアン酸銅(I)(Copper(I) thiocyanate)、 酢酸ニッケル(II)(Nickel(II) acetate)、 臭化ニッケル(II)(Nickel(II) bromide)、 炭酸ニッケル(II)(Nickel(II) carbonate)、 塩化ニッケル(II)(Nickel(II) chloride )、 硝酸ニッケル(II)(Nickel(II) nitrate)、 硫酸ニッケル(II)(Nickel(II) sulfate)、 およびぎ酸ニッケル(II)(Nickel(II) formate)からな
    る群から選択される請求項2のγ−グルタミルトランス
    ペプチダーゼ活性測定用試薬
  5. 【請求項5】遷移金属を基質1mM当たり0.01〜1
    0.0mM用いる請求項1〜4のいずれかのγ−グルタミ
    ルトランスペプチダーゼ活性測定用試薬
  6. 【請求項6】遷移金属を基質1mM当たり0.1〜1.0
    mM用いる請求項5のγ−グルタミルトランスペプチダー
    ゼ活性測定用試薬
  7. 【請求項7】溶液である請求項1〜6のいずれかのγ−
    グルタミルトランスペプチダーゼ活性測定用試薬
  8. 【請求項8】L−γ−グルタミル−3−カルボキシ−4
    −ニトロアニリドまたはその塩に遷移金属イオンまたは
    その塩を共存させることを特徴とする、L−γ−グルタ
    ミル−3−カルボキシ−4−ニトロアニリドまたはその
    塩の安定化方法
  9. 【請求項9】遷移金属が銅および/またはニッケルであ
    る請求項8のL−γ−グルタミル−3−カルボキシ−4
    −ニトロアニリドまたはその塩の安定化方法
  10. 【請求項10】銅が、銅(II)および/または銅(I)であ
    る請求項9のL−γ−グルタミル−3−カルボキシ−4
    −ニトロアニリドまたはその塩の安定化方法
  11. 【請求項11】L−γ−グルタミル−3−カルボキシ−
    4−ニトロアニリドまたはその塩が溶液状態である請求
    項8〜10のいずれかのL−γ−グルタミル−3−カル
    ボキシ−4−ニトロアニリドまたはその塩の安定化方法
  12. 【請求項12】L−γ−グルタミル−3−カルボキシ−
    4−ニトロアニリドまたはその塩を基質として用いるγ
    −グルタミルトランスペプチダーゼ活性測定法におい
    て、遷移金属イオンまたはその塩を添加した基質を用い
    ることを特徴とするγ−グルタミルトランスペプチダー
    ゼ活性測定法
  13. 【請求項13】遷移金属が銅および/またはニッケルで
    ある請求項12のγ−グルタミルトランスペプチダーゼ
    活性測定法
  14. 【請求項14】銅が銅(II)および/または銅(I)である
    請求項13のγ−グルタミルトランスペプチダーゼ活性
    測定法
  15. 【請求項15】キレート剤の存在下で酵素反応を行うこ
    とを特徴とする請求項12〜14のいずれかのγ−グル
    タミルトランスペプチダーゼ活性測定法
  16. 【請求項16】キレート剤がエチレンジアミン4酢酸、 1,2−シクロヘキサンジアミン4酢酸、 グリコールエーテルジアミン4酢酸、 ヘキサメチレンジアミン4酢酸、 ヒドロキシエチルイミノ2酢酸、 1,3−ジアミノプロパン−2−オール4酢酸、 ジエチレントリアミン5酢酸、 エチレンジアミン2酢酸、 エチレンジアミン2プロピオン酸、 ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸、 および1,2−ジアミノプロパン4酢酸またはこれらの
    塩からなる群から選択される請求項15のγ−グルタミ
    ルトランスペプチダーゼ活性測定法
  17. 【請求項17】遷移金属1mMに対し1〜100mMのキレ
    ート剤を用いる請求項15または16のγ−グルタミル
    トランスペプチダーゼ活性測定法
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