JP5326331B2 - チラミンオキシダーゼの安定化方法およびその組成物 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1にはチラミンオキシダーゼを用いた生体アミンの測定方法が開示されている。また、特許文献2においては、チラミンオキシダーゼを用いたチラミンの測定方法が開示されており、食品の品質管理用途としての利用が記載されている。特許文献3には電気化学的手法を用いたチラミンとヒスタミンの分別定量方法が開示されている。
特許文献4には、チロシンにチロシンデカルボキシラーゼを作用させ、生成したチラミンにチラミンオキシダーゼを作用させることにより過酸化水素を発生させ、この過酸化水素を利用し、ペルオキシダーゼの存在下、TOOS(N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジン。別名N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン)と4−アミノアンチピリンを反応させ、発色に導く過酸化水素検出系にてチロシンを測定する方法が開示されている。
特許文献5には、上記のチロシン測定方法において、チロシンデカルボキシラーゼ(ビタミンB6酵素)の活性発現を安定化させることにより、チロシン測定試薬の安定性を向上させる方法が開示されている。
一方、臨床検査施設では、多項目を測定し検体数も多いため、凍結乾燥品の溶解作業が負担になることが多く、使用時に試薬の調製が不要な溶液状態で長期間安定な測定用試薬の開発が望まれている。BTR測定用試薬に関しても同様であり溶液状態で長期間安定な測定用試薬の開発が望まれている。
[項1]
チラミンオキシダーゼを含む溶液に、ピリドキサール5’−リン酸(PLP)、または、ピリドキサミン5’−リン酸(PMP)を共存させることを特徴とする、チラミンオキシダーゼの溶液中での安定化方法。
[項2]
一般式(1)または、一般式(2)で表されるアニリン系水素供与体を共存させる、項1に記載のチラミンオキシダーゼの溶液中での安定化方法。
(式中、R1はC2H5またはHのいずれか、R2はOCH3、CH3、またはHのいずれか、R3はOCH3、CH3、またはHのいずれかである。)
[項3]
ピリドキサール5’−リン酸(PLP)、または、ピリドキサミン5’−リン酸(PMP)が、その水和物、またはそのエステル化合物から選択される少なくとも一つの物質である、項1または2に記載のチラミンオキシダーゼの溶液中での安定化方法。
[項4]
チラミンオキシダーゼを含む溶液が、チロシン測定試薬に含まれるものである、項1〜3のいずれかに記載のチラミンオキシダーゼの溶液中での安定化方法。
[項5]
チロシン測定試薬が、チラミンオキシダーゼ、アニリン系水素供与体、ピリドキサール5’−リン酸(PLP)、または、ピリドキサミン5’−リン酸(PMP)を第一試液に含み、チロシンデカルボキシラーゼおよびカップラーを第二試液に含む構成を有する、項1〜4のいずれかに記載のチラミンオキシダーゼの溶液中での安定化方法。
[項6]
カップラーが4−アミノアンチピリンである、項5に記載のチラミンオキシダーゼの溶液中での安定化方法。
[項7]
項1〜6のいずれかに記載の方法により安定化された、チラミンオキシダーゼを含有する溶液。
[項8]
項7に記載の溶液を含む、チロシン測定試薬。
(1)冷蔵安定性;10℃保存における安定性。具体的には、10℃で14日間保存後の安定性が未処理の試薬と比較し85%以上であること。
(2)熱安定性;加温処理後の安定性。具体的には、37℃で14日間加温処理後の安定性が未処理の試薬と比較し60%以上であること。
(3)光安定性;光照射後の安定性。具体的には、10℃の保存条件で、褐色容器内に試薬を保管し、試薬を含有する該容器を500ルクスで14日間処理した後の安定性が、未処理の試薬と比較し60%以上であること。容器の材質としては、臨床化学分野で診断薬に用いられものであれば特に限定されないが、ポリエチレンやポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
そのような溶液の一形態としては、下記の[1]に例示するチロシン測定方法を実施するためのチロシン測定試薬に含まれるものが挙げられるが、これに限定されるものではない。
本発明のチロシン測定試薬は、汎用自動分析装置で取り扱える試薬構成であれば、特に限定されないが、2ないし4のパーツで構成されることが望ましい。(好ましくは2つのパーツで構成される2試薬系がよい。)
すなわち、2ないし4のパーツで構成される液状試薬であることが好ましい。(好ましくは2つのパーツで構成される液状試薬がよい。)
本発明試薬における、チラミンオキシダーゼの添加配置としては、第一試液および第二試液のどちらでも良いが、第一試液に添加することがより好ましい。
本発明で用いられるチラミンオキシダーゼ濃度の好ましい下限としては、試薬中に0.01U/L、さらに好ましくは0.05U/Lである。好ましい上限としては、試薬中に20U/L、さらに好ましくは10U/L、さらに好ましくは5U/Lである。
また、チラミンオキシダーゼを含有する試薬のpHの好ましい下限としては、pH5.5、さらに好ましくは、pH6.0である。好ましい上限としては、pH9.0、さらに好ましくはpH8.0、さらに好ましくはpH7.5である。
本発明の構成は、これらの群より選ばれる少なくとも1種以上のキレート剤をチラミンオキシダーゼとアニリン系水素供与体を含む試薬に含むことからなる。
チラミンオキシダーゼとアニリン系水素供与体を含む試薬中への、キレート剤の添加濃度の好ましい下限としては、0.01mM、さらに好ましくは0.05mM、さらに好ましくは0.075mMである。好ましい上限としては、200mM、より好ましくは50mM、さらに好ましくは10mMである。
本発明で用いられるアニリン系水素供与体の濃度の好ましい下限としては、試薬中に0.01mmol/L、さらに好ましくは0.05mmol/Lである。好ましい上限としては、試薬中に50mmol/L、好ましくは10mmol/Lである。
また、アニリン系水素供与体は、チラミンオキシダーゼを含む試薬に添加されることが好ましい。本発明におけるアニリン系水素供与体の本来の使用用途は、カップラーと組み合わせて発色定量させることであるが、チラミンオキシダーゼをさらに安定化させる効果も有している点で好ましい。特に、発色定量用途にロイコ色素を用いる場合、好ましい安定化効果を有する。
添加配置としては、チラミンオキシダーゼとアニリン系水素供与体およびキレート剤を含む試薬と別配置であることが好ましい。
濃度としては、好ましい下限としては試薬中0.01U/L、さらに好ましくは0.05U/L、さらに好ましくは0.1U/Lである。好ましい上限としては試薬中100U/L、さらに好ましくは50U/L、さらに好ましくは10U/Lである。
また、チロシンデカルボキシラーゼを含有する試薬のpHとしては、チロシンデカルボキシラーゼの長期冷蔵安定性を鑑み、好ましい下限はpH5.5、さらに好ましくはpH6.0である。好ましい上限はpH9.0、さらに好ましくはpH8.0、さらに好ましくはpH7.5である。
添加配置としては、二試薬系で構成される試薬の場合、第一試薬または第二試薬のいずれでも良いが、チラミンオキシダーゼを含有する試薬に添加することがチラミンオキシダーゼの安定性をより向上させるため好ましい。
濃度としては、好ましい下限は試薬中0.01U/L、さらに好ましくは0.05U/L、さらに好ましくは0.1U/Lである。好ましい上限は試薬中100U/L、さらに好ましくは50U/L、さらに好ましくは30U/Lである。
添加配置は、チラミンオキシダーゼを含まない試薬に処方することが好ましい。すなわち、チロシンデカルボキシラーゼを含有する試薬に配置することが好ましい。
また、生体試料中の還元物質の影響回避剤としては、上記金属化合物のうち、鉄イオンが好ましく、エチレンジアミン四酢酸鉄(III)、塩化第一鉄(III)、フェロシアン化カリウム、フェロシアン化ナトリウム等が挙げられる。金属化合物の濃度としては、好ましい下限として試薬中に0.05mmol/L、より好ましくは0.1mmol/Lである。好ましい上限は、試薬中に5mmol/L、より好ましくは0.5mmol/Lである。
またこれらの金属化合物は複数組み合わせて用いることができる。
グッド緩衝剤としてはN−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸(ACES)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(BES)、N−シクロヘキシル−2−アミノエタンスルホン酸(CHES)、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルホン酸(CAPS)、2−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕エタンスルホン酸(HEPES)、2−モルホリノエタンスルホン酸(MES)、ピペラジン−1,4−ビス(2−エタンスルホン酸)(PIPES)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノメタンスルホン酸(TES)、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルホン酸(CAPS)、N−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−3−アミノプロパンスルホン酸(CAPSO)、3−〔N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(DIPSO)、3−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕プロパンスルホン酸(EPPS)、2−ヒドロキシ−3−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕プロパンスルホン酸(HEPPSO)、3−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)、2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPSO)、ピペラジン−1,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパンスルホン酸)(POPSO)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPSO)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、N−(2−アセトアミド)イミノニ酢酸(ADA)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(Bicine)、N−〔トリス(ヒドロキシメチル)メチル〕グリシン(Tricine)、などが例示される。中でもN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(Bicine)、N−〔トリス(ヒドロキシメチル)メチル〕グリシン(Tricine)、N−シクロヘキシル−2−アミノエタンスルホン酸(CHES)、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルホン酸(CAPS)、N−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−3−アミノプロパンスルホン酸(CAPSO)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS)が挙げられる。
pHはpH5〜10の範囲で調整されるが、チラミンオキシダーゼおよびチロシンデカルボキシラーゼを含有する試薬のpHの、該酵素の安定化のため好ましい下限はpH5.5、さらに好ましくは、pH6.0である。好ましい上限はpH9.0、より好ましくはpH8.0、さらに好ましくはpH7.5である。
また、アスコルビン酸オキシダーゼを含む試薬のpHとしては、酵素の安定性、活性を考慮し、好ましい下限はpH6.0、好ましい上限はpH8.0である。また、添加配置としては、第一試薬に含有させることが好ましい。
[1]精製水あるいは、生理食塩水と、
[2]1水準以上の濃度の標準物質または、標準溶液により行うのが好ましい。
[1]1ポイント法;試薬を添加し、一定時間後の吸光度を測定するエンドポイント法
[2]2ポイント法;測光ポイントを変えて2回測定し、差の吸光度を求めるエンドポイント法
[3]レート法;指定された測光ポイント間の単位時間あたりの吸光度変化を求める方法
本発明の実施形態の1つとしてチロシン測定用試薬が考えられる。特に、自動分析機への適応などを考えた場合、過酸化水素の発生量に基づく発色量を検出できる測定系が望ましい。よってまず、チラミンオキシダーゼと各色素、カップラーとの共存条件におけるチラミンオキシダーゼの安定性について検討した。
下記組成からなる試薬を調製した。
PIPES(同仁化学社製) 15.1g/L pH6.5
チラミンオキシダーゼ(東洋紡社製) 0.4KU/L pH7.0
各発色体または、カップラー 0.5g/L
(1)冷蔵安定性;試薬を1℃〜10℃に保存。
(2)熱安定性;試薬を37℃に保存。
(3)光安定性;10℃以下の保存条件で、褐色容器内に試薬を保管し、試薬を含有する該容器を500ルクスで照射し保存。容器の材質としては、ポリエチレンテレフタレートのものを使用した。
チラミンオキシダーゼの活性測定は以下の測定条件で行った。以下、残存活性の測定には、本方法を用いた。
(1)基質液
10mM チラミン水溶液
(2)発色液
70mM リン酸緩衝液(pH7.0)
0.071g/L 4−アミノアンチピリン
1.16mM TOOS(同仁化学社製)
2.3u/mL ペルオキシダーゼ
(3)測定条件
日立7070形自動分析機を用いた。
基質液:発色液=1:9で混合し測定試薬とした。試料15μLに測定試薬285μLを添加し37℃にて5分間インキュベーションし第一反応とした。第一反応の単位時間あたりの570nmにおける吸高度変化をレート法にて測定し活性を求めた。
(4)キャリブレーション法
精製水、0.2U/mLチラミンオキシダーゼ溶液を2重測定し、0.2U/mLチラミンオキシダーゼ溶液測定吸光度から精製水測定吸光度を差引いた吸光度(感度)を算出し、補正を行った。
実施例では、未処理の試料と比較し、いずれも冷蔵安定性≧85%、熱安定性≧60%、光安定性≧60%であるのに対し、比較例1〜8では、著しい残存活性の低下が見られた。
よって、本発明の実施形態として考えられるチロシン測定試薬においては、以下の反応系がより好ましいが、チラミンオキシダーゼとカップラーを別配置にし、水素供与体を同配置にすることが好ましい。特に水素供与体としては、一般式(1)または(2)および表1で表される化合物が良い。
[反応系]
チロシンにチロシンデカルボキシラーゼを作用させ、生成したチラミンにチラミンオキシダーゼを作用させることにより過酸化水素を発生させる。この発生した過酸化水素を利用し、ペルオキシダーゼの存在下、水素供与体とカップラーを反応させ、発色に導く過酸化水素検出系にて測定する方法。
実施例3の試薬に、さらにピリドキサール5’−リン酸を添加しチラミンオキシダーゼの残存活性を検討した(実施例9、10)。また、実施例3の組成からTOOS 0.5g/Lを除いた試薬に、ピリドキサール5’−リン酸を添加し、チラミンオキシダーゼの残存活性を検討した(実施例11)。
実施例10の試薬に、測定上添加の可能性のあるEDTA・2Na、NaCl、POD(ペルオキシダーゼ)、FAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)を添加し残存活性を検討した。キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA・2Na)を用いているが、これに限定されるものではない。FADはチラミンオキシダーゼや、その他アミンオキシダーゼの安定化剤としての利用が考えられる。
また、EDTA・2Na、NaCl、POD、FADの添加量については、以下の実施例に限定されるものではない。
下記組成からなる試薬を調製した。
PIPES(同仁化学社製) 15.1g/L pH6.5
チラミンオキシダーゼ(東洋紡社製) 0.4KU/L pH7.0
TOOS(同仁化学社製) 0.5g/L
EDTA・2Na 0.4g/L
NaClまたは、ペルオキシダーゼ(POD)または、PLPまたは、FAD
(EDTA・2Na・・・0.04%、PLP(東京化成社製)・・・10mg/L、POD(東洋紡社製)・・・5KU/L、FAD(ナカライテスク社製)・・・7.5mg/L)
本発明における実施形態の一つであるチロシン測定用試薬を調製し、試料の希釈系列を作製し、試料中のチロシン濃度を測定した。
以下の組成からなるチロシン測定試薬を調製した(実施例15)。
第一試薬
PIPES(同仁化学社製) 50mM pH6.5
N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メトキシアニリン
(TOOS) (同仁化学社製) 1g/L
EDTA・2Na 0.4g/L
NaCl 0.9g/L
トリトンX−100 1g/L
ペルオキシダーゼ(東洋紡社製PEO−301) 5U/mL
アスコルビン酸オキシダーゼ(東洋紡社製ASO−311) 3/mL
チラミンオキシダーゼ(東洋紡社製TYO−301) 0.4U/mL
ピリドキサール5−リン酸エステル 10mg/L
第ニ試薬
PIPES(同仁化学社製) 50mM pH6.5
EDTA・2Na 0.4g/L
トリトンX−100 1g/L
4−アミノアンチピリン 0.3g/L
チロシンデカルボキシラーゼ 5U/mL
フェロシアン化カリウム 0.15mmol/L
・試料1
・・・L−チロシン水溶液(1000umol/L)の10段階希釈系列を試料1とした。
・試料2
・・・液状ネスコールA(アルフレッサファーマ社)に濃度が200umol/LとなるようにL−チロシンを追添した血清の10段階希釈系列を試料2とした。
日立7170形自動分析機を用いた。試料7.5μLに第一試薬 120μL添加し37℃にて5分間インキュベーションし第一反応とした。その後第二試薬を40μL添加し5分間インキュベーションし第二反応とした。第一反応および第二反応の吸光度を液量補正した各吸光度の差をとる2ポイントエンド法で600nmにおける吸光度を測定した。
精製水、200μmol/LのL−チロシン水溶液を2重測定し、200μmol/LのL−チロシン水溶液測定吸光度から精製水測定吸光度を差引いた吸光度(感度)を算出し、補正を行った。
特に臨床診断に用いられる生体成分中のチロシン測定試薬、およびチロシン測定試薬を含むBTR測定試薬(の総分岐鎖アミノ酸/チロシンモル比測定用試薬)に用いられるチラミンオキシダーゼの安定化方法およびその組成物に関するものである。本発明は、体外診断用医薬品などの用途分野に利用することができ、産業界に寄与することが大である。
Claims (9)
- チラミンオキシダーゼを含む溶液に、ピリドキサール5’−リン酸(PLP)、または、ピリドキサミン5’−リン酸(PMP)を共存させることを特徴とする、チラミンオキシダーゼの溶液中での安定化方法。
- 一般式(1)または、一般式(2)で表されるアニリン系水素供与体を共存させる、請求項1に記載のチラミンオキシダーゼの溶液中での安定化方法。
[一般式(1)]
[一般式(2)]
(式中、R1はC2H5またはHのいずれか、R2はOCH3、CH3、またはHのいずれか、R3はOCH3、CH3、またはHのいずれかである。) - アニリン系水素供与体がTOOSである、請求項2に記載の安定化方法。
- さらに、EDTA・2Naまたはペルオキシダーゼを共存させる、請求項1または2に記載の安定化方法。
- 安定化が、光に対する安定性を向上させるものである、請求項1−4のいずれかに記載の安定化方法。
- ピリドキサール5’−リン酸(PLP)、または、ピリドキサミン5’−リン酸(PMP)が、その水和物、またはそのエステル化合物から選択される少なくとも一つの物質である、請求項1−5のいずれかに記載のチラミンオキシダーゼの溶液中での安定化方法。
- チラミンオキシダーゼを含む溶液が、チロシン測定試薬に含まれるものである、請求項1−6のいずれかに記載のチラミンオキシダーゼの溶液中での安定化方法。
- チロシン測定試薬が、チラミンオキシダーゼ、アニリン系水素供与体、ピリドキサール5’−リン酸(PLP)、または、ピリドキサミン5’−リン酸(PMP)を第一試液に含み、チロシンデカルボキシラーゼおよびカップラーを第二試液に含む構成を有する、請求項1−7のいずれかに記載のチラミンオキシダーゼの溶液中での安定化方法。
- カップラーが4−アミノアンチピリンである、請求項8に記載のチラミンオキシダーゼの溶液中での安定化方法。
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