JP2560597Y2 - ラチェットホイール回転装置 - Google Patents

ラチェットホイール回転装置

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JP2560597Y2
JP2560597Y2 JP8942492U JP8942492U JP2560597Y2 JP 2560597 Y2 JP2560597 Y2 JP 2560597Y2 JP 8942492 U JP8942492 U JP 8942492U JP 8942492 U JP8942492 U JP 8942492U JP 2560597 Y2 JP2560597 Y2 JP 2560597Y2
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ratchet wheel
annular portion
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ratchet
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千明 石井
智之 原口
光雄 山本
誠一 岡本
剛 多田
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山九株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ディスクブレーキのギ
ャップ調節機構等に利用され、ラチェットホイールおよ
びその外周側に設置された爪とを有するラチェットの、
特に前記ラチェットホイールを回転させるための装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】電動ウインチの回転停止等に使用される
ディスクブレーキには、使用に伴うブレーキパッドの摩
耗に応じてブレーキパッドとディスク間のギャップが常
時適正値となるよう前記ギャップを調節するギャップ調
節機構が設けられている。
【0003】前記ディスクブレーキおよびそのギャップ
調節機構の構造を図4および図5に示す。符号1,1a
は一対のブレーキパッドで、これらブレーキパッド1,
1aはいずれも円盤状をなし、前記ディスクブレーキの
周囲を覆うケーシング2の内側(図4中左側)にて、平
板環状をなすディスク3を挟んで対向している。このう
ち、ケーシング2の内部側に位置するブレーキパッド1
は支持体4を介して電磁石5に固定され、電磁石5の作
用によりケーシング2の内部側に付勢されている。その
結果、電磁石5に通電すると、ブレーキパッド1とディ
スク3の一端側の端面3aとの間に所定の幅Hの隙間が
形成される。
【0004】また、ケーシング2の外部側に位置するブ
レーキパッド1aは、ディスク3の他端側の端面3bと
接して対向するとともに支持体6の一端に固定され、更
に、支持体6の他端側には小径部6aがブレーキパッド
1aと同軸をなすよう形成されている。そして、電磁石
5への通電が停止されると、図示しない押圧手段により
ブレーキパッド1が前記端面3aを押圧し、ブレーキパ
ッド1,1aとディスク3との摩擦により、ディスク3
の回転が停止する。
【0005】一方、ケーシング2にはネジ穴2aがブレ
ーキパッド1aと同軸をなすよう形成され、ネジ穴2a
には、円筒状をなし、周囲にネジが螺刻された固定部材
7がケーシング2の外側から螺合されている。この固定
部材7の一端側には取付孔7aが固定部材7と同軸をな
すように設けられ、取付孔7aには、前記小径部6aが
ケーシング2の内側から挿入され、ケーシング2の外側
から螺合された取付ネジ8により固定部材7に固定され
ている。更に、固定部材7の、ケーシング2の外側の端
部は拡径されて円板状をなし、外周面に歯部9aを有す
るラチェットホイール9となっている。
【0006】ケーシング2のラチェットホイール9の外
周側には、ラチェットホイール9に接近または離間する
レバー10が軸14により軸支され、レバー10のラチ
ェットホイール9側には、レバー10により軸15を中
心として時計回り方向(図5中矢印F方向)に付勢され
た爪11が軸支されている。爪11は歯部9aと掛合さ
れ、その結果、この爪11によりラチェットホイール9
の反時計回り方向(図5中矢印R方向)への回転が阻止
されている。そして、ラチェットホイール9と爪11と
でラチェット12が形成されている。
【0007】ブレーキパッド1,1aはディスクブレー
キの使用に伴い摩耗するが、特に、ブレーキパッド1a
の摩耗によりブレーキパッド1aと前記端面3bとの間
に隙間が生じた場合には、爪11によりラチェットホイ
ール9が時計回り方向に回転される。すると、固定部材
7がネジ穴2aに押し込まれ、更に支持体6を介してブ
レーキパッド1aが図4中矢印A方向に移動する。その
結果、ブレーキパッド1aとディスク3が接触し、ブレ
ーキパッド1aの摩耗に伴うディスクブレーキの作動低
下が防止される。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】上記構成を有するギャ
ップ調節機構においては、ラチェット12の作用によ
り、ブレーキパッド1aの摩耗とともに固定部材7がネ
ジ穴2aに押し込まれて図4中矢印A方向に移動する。
従って、摩耗限度となったブレーキパッド1aを交換す
る場合には、ラチェットホイール9を反時計回り方向に
回転し、ブレーキパッド1aの交換が可能となるまで固
定部材7をケーシング2側に移動する必要がある。
【0009】ところが、ラチェットホイール9の反時計
回り方向への回転は回り止めの爪11により阻止されて
いるため、ラチェットホイール9を前記矢印R方向に回
転させるには、爪11と歯部9aとの掛合を解除しなけ
ればならない。
【0010】そこで、従来では、ディスクブレーキの無
制動時に、爪11を上方に持ち上げるとともに、ラチェ
ットホイール9を反時計回り方向に手動回転させて支持
体6をブレーキパッド1aの交換が可能となるまでケー
シング2側に移動し、ブレーキパッド1aを交換後、今
度はラチェットホイール9を時計回り方向に手動回転さ
せてブレーキパッド1aとディスク3間のギャップを適
正値に設定する方法が採られている。
【0011】しかしながら、上記従来の方法では、ラチ
ェットホイール9の回転作業が煩雑なため、これが律速
となってブレーキパッド1aの交換に時間がかかり、作
業効率が低下するという問題があった。本考案は上記事
情に鑑みてなされたもので、ディスクブレーキのギャッ
プ調節機構等に使用されるラチェットの、特にラチェッ
トホイールの回転作業を容易とし、作業効率を向上させ
ることをその目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本考案は、円板状をな
し、外周面に歯部を有するラチェットホイールと、この
ラチェットホイールの外周側に設置され、前記歯部と掛
合して前記ラチェットホイールの一方向への回転を阻止
する爪とを有するラチェットの、前記ラチェットホイー
ルを回転させる装置であって、その先端部に、円筒状を
なし、その内径が前記ラチェットホイールよりも大なる
環状部が形成され、この環状部の内周面に前記歯部と係
合する突起が設けられているものである。
【0013】ここで、前記環状部の外周面に、前記環状
部の外径をその先端に向け漸次縮径させるテーパ面を形
成してもよい。
【0014】
【作用】本考案の装置の環状部に形成された突起をラチ
ェットホイールの歯部に合わせた状態で前記環状部に前
記ラチェットホイールをはめ込むことにより、前記ラチ
ェットホイールの外周面が前記環状部で覆われ、ラチェ
ットの爪と前記歯部との掛合が前記環状部により解除さ
れる。従って、前記環状部をその軸線を中心として回転
させることにより、前記ラチェットホイールを容易に回
転させることができる。
【0015】更に、前記環状部の外周面にテーパ面を形
成した場合には、前記テーパ面の先端が薄くなるため、
前記環状部に前記ラチェットホイールをはめ込む際、前
記爪と前記歯部との間に前記テーパ面の先端が食い込み
やすく、前記環状部への前記ラチェットホイールのはめ
込み作業がより容易となる。
【0016】
【実施例】以下、図面に基づき本考案の実施例について
更に詳しく説明する。本考案に係るラチェットホイール
回転装置(以下、装置と略称する。)20の例を図1お
よび図2に示す。図1および図2において、符号21は
装置20の先端側に形成された環状部である。この環状
部21は先端側に開口を有する有底円筒状をなし、かつ
その内径は、回転対象となるラチェットホイールよりも
若干大径とされている。
【0017】また、環状部21の内周面にはラチェット
ホイールの外周に形成された歯部と係合する突起22が
設けられている。本実施例の場合、突起22は環状部2
1の内周面に沿って等間隔で4箇所に形成されている。
更に、環状部21の外周面は平滑とされ、かつ前記外周
面の前記先端側には、環状部21の外径を前記先端に向
け漸次縮径させてなるテーパ面23が形成されている。
その結果、環状部21の厚みは、その先端で最も薄くな
っている。
【0018】一方、環状部21の基端側の端面には、環
状部21より小径のシャフト24が環状部21と同軸を
なすように固定され、シャフト24の前記基端側の端部
にはハンドル25が、シャフト24に対しT字状をなす
よう設置されている。なお、シャフト24は軽量化のた
め中空とされている。
【0019】次に、上記構成を有する装置20を用いた
ラチェットホイールの回転について、ディスクブレーキ
のギャップ調節機構に用いられたラチェットホイールを
回転させる場合を例として説明する。なお、ディスクブ
レーキおよびそのギャップ調節機構の構造については図
示を省略し、また、ラチェットについては従来と同様の
符号を付してその説明を省略する。
【0020】まず、ディスクブレーキの制動を解除した
後、環状部21の先端をラチェットホイール9と対向さ
せ、突起22をラチェットホイール9の歯部9aに合わ
せた状態で装置20を前記先端方向に押し込む。する
と、突起22が歯部9aと掛合し、ラチェットホイール
9が環状部21にはめ込まれるとともに、ラチェットホ
イール9の外周面が環状部21で覆われ、爪11と歯部
9aとの掛合が環状部21により解除される。その状態
を図3に示す。
【0021】そして、図3の状態で、ハンドル25を握
り、装置20をその軸線を中心に回転させることによ
り、環状部21がその軸線を中心に回転するが、上記の
通り突起22が歯部9aと掛合しているため、環状部2
1の回転とともに、ラチェットホイール9も回転する。
すなわち、本考案においては、装置20にラチェットホ
イール9をはめ込み、装置20を回転させるだけで、ラ
チェットホイール9を容易に回転させることが可能であ
る。また、回転の向きも自在である。
【0022】しかも、ラチェットホイール9の外周面が
環状部21で覆われ、かつ環状部21の外周面が平滑で
あるため、環状部21と爪11との接触に伴い装置20
の回転に支障が生じることはない。
【0023】更に、本実施例の装置20においては、環
状部21の外周面にテーパ面23が形成されているの
で、環状部21にラチェットホイール9をはめ込む際、
爪11と歯部9aとの間にテーパ面23の先端が食い込
みやすくなっている。従って、環状部21へのラチェッ
トホイール9のはめ込み作業がより容易となる。
【0024】その結果、ギャップ調節機構を備えたディ
スクブレーキのブレーキパッド1aを交換する場合、従
来2名の作業員で2.5時間を要していたものが、本実
施例の装置20を用いることにより、作業員が1名で済
み、しかも、ラチェットホイール9の回転を片手で行う
ことが可能となった。また、所要時間も0.5時間と短
縮された。
【0025】なお、上記実施例では突起22を環状部2
1の内周面に沿って等間隔で4箇所に形成したが、突起
22の形成間隔および個数は必ずしもこれに限らずとも
よい。また、上記実施例では、装置20を、ディスクブ
レーキのギャップ調節機構におけるラチェットホイール
9の回転に使用した場合について述べたが、この装置2
0は、ディスクブレーキのギャップ調節機構のみなら
ず、あらゆるラチェットホイールの回転に広く適用可能
である。
【0026】
【考案の効果】以上説明した通り、本考案のラチェット
ホイール回転装置を用いることにより、ラチェットホイ
ールの回転を容易かつ短時間で行うことが可能となり、
その結果、ラチェットホイールを回転させる際における
作業効率が向上するという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るラチェットホイール回転装置の側
面図である。
【図2】本考案に係るラチェットホイール回転装置の先
端方向からの正面図である。
【図3】本考案に係るラチェットホイール回転装置にラ
チェットホイールをはめ込んだ際の状況を示す図であ
る。
【図4】ディスクブレーキのギャップ調節機構の構造を
示す断面図である。
【図5】ディスクブレーキのギャップ調節機構を示す図
である。
【符号の説明】
1,1a ブレーキパッド 2 ケーシング 2a ネジ穴 3 ディスク 3a ディスクの一端側の端面 3b ディスクの他端側の端面 4,6 支持体 7 固定部材 7a 取付孔 8 取付ネジ 9 ラチェットホイール 9a 歯部 10 レバー 11 爪 12 ラチェット 14,15 軸 20 ラチェットホイール回転装置(装置) 21 環状部 22 突起 23 テーパ面 24 シャフト 25 ハンドル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−154594(JP,U) 特公 昭38−559(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円板状をなし、外周面に歯部を有するラ
    チェットホイールと、このラチェットホイールの外周側
    に軸支され、前記歯部と掛合して前記ラチェットホイー
    ルの一方向への回転を阻止する爪とを有するラチェット
    の、前記ラチェットホイールを回転させる装置であっ
    て、 その端部に、円筒状をなし、その内径が前記ラチェット
    ホイールよりも大なる環状部が形成され、この環状部の
    内周面に前記歯部と係合する突起が設けられていること
    を特徴とするラチェットホイール回転装置。
  2. 【請求項2】 前記環状部の外周面に、前記環状部の外
    径をその端面に向け漸次縮径させるテーパ面が形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載のラチェットホイ
    ール回転装置。
JP8942492U 1992-12-28 1992-12-28 ラチェットホイール回転装置 Expired - Lifetime JP2560597Y2 (ja)

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JP8942492U JP2560597Y2 (ja) 1992-12-28 1992-12-28 ラチェットホイール回転装置

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JP8942492U JP2560597Y2 (ja) 1992-12-28 1992-12-28 ラチェットホイール回転装置

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JPH0654690U JPH0654690U (ja) 1994-07-26
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102011009540A1 (de) * 2010-02-02 2011-08-04 Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH, 80809 Druckstangensteller für Kompakt-Bremszangeneinheiten mit gegen einen elastischen Anschlag anschlagbarem Stellhebel

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JPH0654690U (ja) 1994-07-26

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Effective date: 19970902