JP2902385B2 - 電動モ−タ付きウォーム減速機の制動装置 - Google Patents

電動モ−タ付きウォーム減速機の制動装置

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JP2902385B2
JP2902385B2 JP27963897A JP27963897A JP2902385B2 JP 2902385 B2 JP2902385 B2 JP 2902385B2 JP 27963897 A JP27963897 A JP 27963897A JP 27963897 A JP27963897 A JP 27963897A JP 2902385 B2 JP2902385 B2 JP 2902385B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウォーム減速機の
ウォーム軸に電動モータを直結した電動モータ付きウォ
ーム減速機の制動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電動モータ付きウォーム減速機を例えば
巻上げ機の駆動に使用する場合、上昇停止時又は下降停
止時の停止位置を正確にするため、前記ウォーム軸に制
動装置を連結して停止時における電動モータの慣性回転
を制動することは一般に行なわれている。
【0003】しかし、ガソリンスタンドの給油ホースを
上昇、下降させる巻上げ機のように火気を嫌う環境にお
いて使用する巻上げ機の場合には、火花を伴う電磁ブレ
ーキ等の制動装置が使用できないので、図3に示すよう
な制動装置が用いられている。
【0004】図3において、1はウォーム減速機で、ケ
ーシング2にウォーム3と、該ウォーム3に噛合するウ
ォームホイール4が収容され、かつ回転自在に軸支され
ている。5は電動モータで、その回転駆動軸(図示せ
ず)がウォーム3の一方の軸部(図示せず)に直結され
ている。ウォーム3の他方の軸部3aは深溝玉軸受6を
介してケーシング2に支承され、該軸部3aの突出端に
制動装置7が取り付けられている。該制動装置7は、ウ
ォーム軸部3aに嵌装されたブレーキドラム8と、該ブ
レーキドラム8の外周面に押し当てられたブレーキシュ
9と、該ブレーキシュ9を押圧するばね10と、該ばね
10のばね圧を調整する調整ねじ11とで構成されてい
て、電動モータ5の慣性回転をブレーキドラム8で制動
するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の制動装
置7は、次のような問題があった。 (1)ウォーム減速機1の外部で摩擦制動を行なうの
で、火花が出ないまでも安全とは言えない。 (2)摩擦制動によりブレーキシュ9が摩耗するので、
定期的なメンテナンスが必要である。 (3)ブレーキドラム8、ブレーキシュ9に油等が付着
した場合、制動機能が著しく低下する。 (4)常に摩擦制動しているので、電動モータ5の効率
が悪い。 (5)制動装置、メンテナンス費用等のコストが高い。
【0006】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、制動装置の構造がきわめて簡単で、コ
ストを大幅に削減できるものでありながら、火気に対す
る安全性が高く、かつ、制動機能が安定していて、メン
テナンスの工数を大幅に削減できる電動モータ付きウォ
ーム減速機の制動装置を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ウォーム減速機のウォームに電動モータ
を直結した電動モータ付きウォーム減速機において、前
記ウォームの軸部が円錐ころ軸受で支承され、該円錐こ
ろ軸受の外輪にスラスト荷重を付与する弾性部材が設け
られ、該弾性部材により前記円錐ころ軸受の各円錐ころ
にその転がりを制動する与圧がかけられていることを特
徴とする。前記弾性部材としては皿ばねが適している。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例を図
面に基づいて説明する。
【0009】図1は、本発明による制動装置を備えた電
動モータ付きウォーム減速機を示している。電動モータ
付きウォーム減速機自体は、図3に示した従来装置と同
じであるから、同一の構成部分については、同一の符号
を付して説明を省略する。
【0010】本発明の制動装置20は、ケーシング2内
においてウォーム3の外側の軸部3aに組み付けられて
いる。軸部3aは短くて、従来装置のようにケーシング
2から突出せず、円錐ころ軸受21によりケーシング2
内で回転自在に支承されている。制動装置20は、軸受
カバー22の内側に組み付けた皿ばね23とリング状の
スペーサ24とで構成されている。図2に良く示されて
いるように、スペーサ24は円錐ころ軸受21の外輪2
5に当接しており、皿ばね23のばね圧でスペーサ24
を外輪25に押し付けてスラスト方向の負荷をかけ、該
外輪25に作用するスラスト荷重で各円錐ころ26にそ
の転がりを制動する与圧がかけられている。したがっ
て、電動モータ5の停止に伴う慣性回転が円錐ころ26
の転がり制動作用により制動され、停止位置のばら付き
が小さく、正確に位置決め停止させることができるよう
になっている。
【0011】上記実施例では、皿ばね23を用いて円錐
ころ軸受21に与圧をかけたが、コイルばねその他の弾
性部材を用いることも可能である。
【0012】
【発明の効果】上記のような構成を有する本発明の制動
装置は、下記のような効果を奏する。 (1)制動機構をウォーム減速機内に組み込んだので、
火気に対する安全性が増した。 (2)制動作用が円錐ころ軸受の各円錐ころの転がりを
制動する方式であるから、摩耗が少なく、メンテナンス
の工数を削減できると共に、制動機能が安定している。 (3)構造がきわめて簡単で、部品点数が少ないので、
製造コストを大幅に削減できる。 (4)電動モータの回転中も円錐ころ軸受に負荷が作用
しているが、転がり制動であるため従来の摩擦制動に比
べて電動モータの効率が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制動装置を備えた電動モータ付き
ウォーム減速機の要部縦断面図である。
【図2】同制動装置要部の拡大断面図である。
【図3】従来装置の要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 ウォーム減速機 2 ケーシング 3 ウォーム 3a ウォーム3の軸部 4 ウォームホイール 5 電動モータ 20 制動装置 21 円錐ころ軸受 22 軸受カバー 23 皿ばね 24 スペーサ 25 外輪 26 円錐ころ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウォーム減速機のウォームに電動モータ
    を直結した電動モータ付きウォーム減速機において、 前記ウォームの軸部が円錐ころ軸受で支承され、該円錐
    ころ軸受の外輪にスラスト荷重を付与する弾性部材が設
    けられ、該弾性部材により前記円錐ころ軸受の各円錐こ
    ろにその転がりを制動する与圧がかけられていることを
    特徴とする電動モータ付きウォーム減速機の制動装置。
  2. 【請求項2】 前記弾性部材が皿ばねである請求項1記
    載の電動モータ付きウォーム減速機の制動装置。
JP27963897A 1997-09-25 1997-09-25 電動モ−タ付きウォーム減速機の制動装置 Expired - Lifetime JP2902385B2 (ja)

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JP7050446B2 (ja) * 2017-09-25 2022-04-08 日本電産サンキョー株式会社 回転伝達機構およびダンパ装置
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