JP2559030Y2 - ミラー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的； （産業上の利用分野） この考案は、プラスチック製のミラーに関する。

（従来の技術） 透明ガラスの一面にアルミ等を蒸着して光の反射膜を
設けることにより、ものの姿・形を映し出すミラーを作
製することができる。このようなガラス製のミラーは重
量があり、衝撃に弱いので携帯するには不向きであった
が、近年の技術革新により例えばペットフィルムのよう
なプラスチックシートの一面にアルミ等を蒸着すること
が可能となり、軽量で衝撃に強く、携帯に便利なプラス
チック製のミラーが出現した。

（考案が解決しようとする課題） ミラーは様々な箇所に使用されており、特に最近はイ
ンテリアとして美的処理が施されたものが望まれてい
る。ガラス製のミラーにおいてはガラス部分にエッチン
グ処理を施して種々の模様や絵をあしらったものがある
が、プラスチック製のミラーにおいては特に見当たら
ず、その出現が望まれていた。

この考案は上述した事情から成されたものであり、こ
の考案の目的は、趣向性の高いプラスチック製のミラー
を提供することにある。

考案の構成； （課題を解決するための手段） 本考案はプラスチック製のミラーに関するものであ
り、本考案の上記目的は、２枚のプラスチックシートの
それぞれの片面に一方は印刷により他方はホログラムの
エンボス処理により凹凸部を形成し、一方のプラスチッ
クシートの印刷による凹凸部の無い面と、他方のプラス
チックシートのホログラムのエンボス処理による凹凸部
の有る面とを光の反射体を介して貼着することにより、
一方の面上に鏡面部分及び不透明部分の組み合わせによ
る模様を形成し、同時に他方の面上に鏡面部分及びホロ
グラム部分の組み合わせによる模様を形成することで達
成される。

（作用） 本考案にあっては、積層された２枚のプラスチックシ
ートの一方にスクリーン印刷を施し、他方にホログラム
のエンボス処理を施すことにより装飾性を高めている。

（実施例） 第１図（Ａ）はこの考案のミラーの一例を示す平面
図、同図（Ｂ）はそのＸ−Ｘ′断面図、同図（Ｃ）はそ
の背面図である。このミラー１を構成する２枚の透明の
ペットフィルム２のうち一方のペットフイルム２の片面
には所定の絵柄がスクリーン印刷されており、他方のペ
ットフイルム２の片面には所定の絵柄のホログラムのエ
ンボス処理が施されている。そして、スクリーン印刷さ
れていない面と、ホログラムのエンボス処理が施されて
いる面とがアルミ等の金属蒸着を施したシート３を介し
て貼着されている。スクリーン印刷されている側から見
た場合、アルミ等の金属蒸着を施したシート３は光の反
射体となるので、ペットフィルム２のスクリーン印刷さ
れていない部分（以下、透明部という）４は本来のミラ
ーの役目をなし、また、スクリーン印刷された部分（以
下、不透明部という）５はインクが付着しているので実
際は凸形状となっているが、透明部４が浮上がって見え
るので不透明部５は凹形状のように見え、あたかもエッ
チングされているかのように見える。このような擬似エ
ッチングによりミラーの装飾性を高めることができる。
また、ホログラムのエンボス処理が施されている側から
見た場合、アルミ等の金属蒸着を施したシート３は光の
反射体となるのでペットフィルム２の全面が本来のミラ
ーの役目をなすと共に、ホログラムのエンボス部６によ
り表わされる七色に輝く立体的な絵柄を認識することが
できる。もちろんホログラムのエンボス処理を変えるこ
とで立体的な絵柄でなく、七色に輝く平面的な絵柄を表
すこともできる。

なお、上述した実施例においては、スクリーン印刷を
施したペットフイルムとホログラムのエンボス処理を施
したペットフイルムとを貼着するようにしたが、第２図
（Ａ）及び（Ｂ）の平面図及びそのＹ−Ｙ′断面図に示
すようにスクリーン印刷を施したペットフイルムを省
き、ホログラムのエンボス処理を施したペットフイルム
のみのミラー10としてもほぼ同様の効果を呈する。

ここで用いるホログラムのエンボス処理を行なったペ
ットフイルムは以下のように処理したフイルムを用いて
もよい。

ペットフイルムにアルミ等の金属蒸着を施した後にホ
ログラムのエンボス処理を行なったフイルム ペットフイルムにホログラムのエンボス処理を行なっ
た後にアルミ等の金属蒸着を施したフイルム もちろん実施例で述べているフイルムはペットフイル
ムに限らずプラスチックフイルムであればよい。

また、プラスチックフイルムの厚み，大きさを変える
事でカード状の携帯用ミラー，家具組込み用の装飾ミラ
ー，本の表紙，ポスター，カタログ，下敷，各種カード
等に利用して趣向性を高めることができる。

考案の効果； 以上のようにこの考案によれば、趣向性及び装飾性の
高いプラスチック性のミラーとすることができるので、
同様のガラス製のミラーに比べて安価とすることがで
き、また軽量で衝撃に強く、携帯に便利なため適用範囲
の拡大を図ることができる。さらにこの考案によれば、
２枚のプラスチックシートの間に光の反射体を１層だけ
形成することで、両面をそれぞれ異なる絵柄を持つミラ
ーとして使用できるため、製造工程の簡略化や材料消費
量の削減が図られて、ミラーの軽量化や薄型化が可能に
なる。また光の反射体の表面に特別な保護層を形成しな
くても、光の反射体が直接空気に触れることを妨げるた
め、ミラーとしての機能が長時間持続する。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ）はこの考案のミラーの一例を示す平面図、
同図（Ｂ）はそのＸ−Ｘ′断面図、同図（Ｃ）はその背
面図、第２図（Ａ）はこの考案のミラーの別の一例を示
す平面図、同図（Ｂ）はそのＹ−Ｙ′断面図である。 1,10…ミラー、２…ペットフィルム、３…アルミ蒸着
膜、４…透明部、５…不透明部、６…エンボス部。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】２枚のプラスチックシートのそれぞれの片
   面に一方は印刷により他方はホログラムのエンボス処理
   により凹凸部を形成し、一方のプラスチックシートの印
   刷による凹凸部の無い面と、他方のプラスチックシート
   のホログラムのエンボス処理による凹凸部の有る面とを
   光の反射体を介して貼着することにより、一方の面上に
   鏡面部分及び不透明部分の組み合わせによる模様を形成
   し、同時に他方の面上に鏡面部分及びホログラム部分の
   組み合わせによる模様を形成したことを特徴とするミラ
   ー。