JP2558529B2 - 低分子プロピレン系重合体添加剤 - Google Patents
低分子プロピレン系重合体添加剤Info
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- JP2558529B2 JP2558529B2 JP1220988A JP22098889A JP2558529B2 JP 2558529 B2 JP2558529 B2 JP 2558529B2 JP 1220988 A JP1220988 A JP 1220988A JP 22098889 A JP22098889 A JP 22098889A JP 2558529 B2 JP2558529 B2 JP 2558529B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、低分子プロピレン系重合体に関する。さら
に詳しくは樹脂用添加剤特に樹脂用顔料分散剤として有
用な低分子プロピレン系重合体に関する。
に詳しくは樹脂用添加剤特に樹脂用顔料分散剤として有
用な低分子プロピレン系重合体に関する。
[従来の技術] 従来、低分子プロピレン系重合体としてはアイソタク
テイック含量が70%より低いもの、または85%以上のも
のが知られている。
テイック含量が70%より低いもの、または85%以上のも
のが知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかし上記の低分子プロピレン系重合体では樹脂添加
剤としては性能が不十分であった。すなわち、アイソタ
クテイック含量が70%より低いものでは低分子プロピレ
ン系重合体そのものが粘着性を有しているために製品が
ブロッキングしやすく取り扱いにくかった。また85%以
上のものでは軟化点が高く(通常150℃を越える)、溶
融して使用する場合、わずかの温度低下でも固化し易
く、また樹脂に添加したときにその樹脂をもろくすると
いう欠点があった。
剤としては性能が不十分であった。すなわち、アイソタ
クテイック含量が70%より低いものでは低分子プロピレ
ン系重合体そのものが粘着性を有しているために製品が
ブロッキングしやすく取り扱いにくかった。また85%以
上のものでは軟化点が高く(通常150℃を越える)、溶
融して使用する場合、わずかの温度低下でも固化し易
く、また樹脂に添加したときにその樹脂をもろくすると
いう欠点があった。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、粘着性がなく、比較的低い軟化点を有
し溶融時に取り扱い易く、また樹脂に添加した時、樹脂
をもろくしない低分子プロピレン系重合体を得るべく鋭
意検討を行った結果、本発明に到達した。
し溶融時に取り扱い易く、また樹脂に添加した時、樹脂
をもろくしない低分子プロピレン系重合体を得るべく鋭
意検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、数平均分子量1,000ないし20,00
0、軟化点125ないし148℃およびアイソタクテイック含
量が70ないし84%であり、プロピレン80ないし95モル
%、エチレン5ないし20モル%およびC4以上のα−オレ
フィン0ないし15モル%から構成される低分子プロピレ
ン系重合体からなることを特徴とする、樹脂、インキ、
塗料、ゴム、トナーもしくはワックス用の添加剤であ
る。
0、軟化点125ないし148℃およびアイソタクテイック含
量が70ないし84%であり、プロピレン80ないし95モル
%、エチレン5ないし20モル%およびC4以上のα−オレ
フィン0ないし15モル%から構成される低分子プロピレ
ン系重合体からなることを特徴とする、樹脂、インキ、
塗料、ゴム、トナーもしくはワックス用の添加剤であ
る。
本発明におけるC4以上のα−オレフィンとしては例え
ば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オク
テン、1−デセン、1−ドデセン等があげられる。これ
らのうち好ましいものは1−ブテンである。
ば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オク
テン、1−デセン、1−ドデセン等があげられる。これ
らのうち好ましいものは1−ブテンである。
本発明の低分子プロピレン系重合体中のプロピレンは
通常80ないし95モル%、好ましくは82ないし92モル%、
エチレンは通常5ないし20モル%、好ましくは7ないし
17モル%およびC4以上のα−オレフィンは通常0ないし
15モル%、好ましくは0.5ないし12モル%である。プロ
ピレン含量が80モル%未満では得られた低分子プロピレ
ン系重合体の粘着性が増大し、95モル%を越えると軟化
点が高くなる。エチレン含量が5モル%未満では得られ
た低分子プロピレン系重合体の軟化点が高くなり20モル
%を越えると粘着性が増大する。C4以上のα−オレフィ
ン含量が15モル%を越えると得られた低分子プロピレン
系重合体の粘着性が増大する。
通常80ないし95モル%、好ましくは82ないし92モル%、
エチレンは通常5ないし20モル%、好ましくは7ないし
17モル%およびC4以上のα−オレフィンは通常0ないし
15モル%、好ましくは0.5ないし12モル%である。プロ
ピレン含量が80モル%未満では得られた低分子プロピレ
ン系重合体の粘着性が増大し、95モル%を越えると軟化
点が高くなる。エチレン含量が5モル%未満では得られ
た低分子プロピレン系重合体の軟化点が高くなり20モル
%を越えると粘着性が増大する。C4以上のα−オレフィ
ン含量が15モル%を越えると得られた低分子プロピレン
系重合体の粘着性が増大する。
本発明の低分子プロピレン系重合体のアイソタクテイ
ック含量は通常70ないし84%、好ましくは72ないし82%
である。アイソタクテイック含量が70%未満では低分子
プロピレン系重合体そのものが粘着性を有しているため
に製品がブロッキングしやすく取り扱いにくくなり、84
%を越えると軟化点が高く(通常150℃を越える)、溶
融して使用する場合、わずかの温度低下でも固化し易
く、また樹脂に添加したときにその樹脂をもろくする。
ック含量は通常70ないし84%、好ましくは72ないし82%
である。アイソタクテイック含量が70%未満では低分子
プロピレン系重合体そのものが粘着性を有しているため
に製品がブロッキングしやすく取り扱いにくくなり、84
%を越えると軟化点が高く(通常150℃を越える)、溶
融して使用する場合、わずかの温度低下でも固化し易
く、また樹脂に添加したときにその樹脂をもろくする。
アイソタクテイック含量は赤外分光光度計の998cm-1
における吸光度(D998)および974cm-1における吸光度
(D974)より次式で求められる。
における吸光度(D998)および974cm-1における吸光度
(D974)より次式で求められる。
本発明の低分子プロピレン系重合体は、通常1000炭素
当り1ないし10、好ましくは2ないし7の二重結合を有
する。二重係合が1未満では得られた低分子プロピレン
系重合体を極性樹脂に混合する場合の相溶性が不十分で
あり、10を越えると得られた低分子プロピレン系重合体
の耐熱性が低下する。二重結合数は核磁気共鳴スペクト
ル法(NMR法)により測定することができる。
当り1ないし10、好ましくは2ないし7の二重結合を有
する。二重係合が1未満では得られた低分子プロピレン
系重合体を極性樹脂に混合する場合の相溶性が不十分で
あり、10を越えると得られた低分子プロピレン系重合体
の耐熱性が低下する。二重結合数は核磁気共鳴スペクト
ル法(NMR法)により測定することができる。
本発明の低分子プロピレン系重合体の数平均分子量は
通常1,000ないし20,000、好ましくは2,000ないし15,000
である。軟化点は通常125ないし148℃、好ましくは128
ないし145℃である。平均分子量が1,000未満では得られ
た低分子プロピレン系重合体の粘着性が増大し耐熱性も
低下する。数平均分子量が20,000を越えると得られた低
分子プロピレン系重合体の軟化点が高くなる。
通常1,000ないし20,000、好ましくは2,000ないし15,000
である。軟化点は通常125ないし148℃、好ましくは128
ないし145℃である。平均分子量が1,000未満では得られ
た低分子プロピレン系重合体の粘着性が増大し耐熱性も
低下する。数平均分子量が20,000を越えると得られた低
分子プロピレン系重合体の軟化点が高くなる。
低分子プロピレン系重合体の160℃における溶融粘度
は通常30〜20,000cps、好ましくは50〜15,000cpsであ
る。
は通常30〜20,000cps、好ましくは50〜15,000cpsであ
る。
本発明の低分子プロピレン系重合体はプロピレン80
ないし95モル%、エチレン5ないし20モル%およびC4以
上のα−オレフィン0ないし15モル%からなるメルトフ
ローレート0.5ないし100のプロピレン系共重合体を不活
性ガス中、300ないし450℃で0.5ないし10時間熱減成す
る方法、および該α−オレフィン混合物を低重合する
方法などによって製造することができるがの方が好ま
しい。
ないし95モル%、エチレン5ないし20モル%およびC4以
上のα−オレフィン0ないし15モル%からなるメルトフ
ローレート0.5ないし100のプロピレン系共重合体を不活
性ガス中、300ないし450℃で0.5ないし10時間熱減成す
る方法、および該α−オレフィン混合物を低重合する
方法などによって製造することができるがの方が好ま
しい。
の方法において熱減成に供する原料としてはプロピ
レン通常80ないし95モル%、好ましくは82ないし92モル
%;エチレン通常5ないし20モル%、好ましくは7ない
し17モル%;およびC4以上のα−オレフィン通常0ない
し15モル%、好ましくは0.5ないし12モル%からなるプ
ロピレン系ランダム共重合体を使用することができる。
プロピレンが80モル%未満では得られた低分子プロピレ
ン系重合体の粘着性が増大し、95モル%を越えると軟化
点が高くなる。エチレン含量が5モル%未満では得られ
た低分子プロピレン系重合体の軟化点が高くなり、20モ
ル%を越えると粘着性が増大する。C4以上のα−オレフ
ィン含量が15モル%を越えると得られた低分子プロピレ
ン系重合体の粘着性が増大する。
レン通常80ないし95モル%、好ましくは82ないし92モル
%;エチレン通常5ないし20モル%、好ましくは7ない
し17モル%;およびC4以上のα−オレフィン通常0ない
し15モル%、好ましくは0.5ないし12モル%からなるプ
ロピレン系ランダム共重合体を使用することができる。
プロピレンが80モル%未満では得られた低分子プロピレ
ン系重合体の粘着性が増大し、95モル%を越えると軟化
点が高くなる。エチレン含量が5モル%未満では得られ
た低分子プロピレン系重合体の軟化点が高くなり、20モ
ル%を越えると粘着性が増大する。C4以上のα−オレフ
ィン含量が15モル%を越えると得られた低分子プロピレ
ン系重合体の粘着性が増大する。
上記プロピレン系共重合体のメルトフローレート*は
通常0.5ないし100(g/10min)、好ましくは1ないし60
(g/10min)である。メルトフローレートが0.5(g/10mi
n)未満では得られた低分子プロピレン系重合体が不均
質で着色大のものになる。メルトフローレートが100(g
/10min)を越えると得られた低分子プロピレン系重合体
の臭気が増大する(*JIS K6758、230℃、荷重2.16kg
f)。
通常0.5ないし100(g/10min)、好ましくは1ないし60
(g/10min)である。メルトフローレートが0.5(g/10mi
n)未満では得られた低分子プロピレン系重合体が不均
質で着色大のものになる。メルトフローレートが100(g
/10min)を越えると得られた低分子プロピレン系重合体
の臭気が増大する(*JIS K6758、230℃、荷重2.16kg
f)。
上記プロピレン系共重合体のアイソタクテイック含量
は通常50ないし84%、好ましくは60ないし80%である。
アイソタクテイック含量が50%未満では得られた低分子
プロピレン系重合体の粘着性が増大し、84%を越えると
軟化点が高くなる。
は通常50ないし84%、好ましくは60ないし80%である。
アイソタクテイック含量が50%未満では得られた低分子
プロピレン系重合体の粘着性が増大し、84%を越えると
軟化点が高くなる。
の方法における不活性ガスとしてはアルゴン、窒
素、炭酸ガスおよび水蒸気があげられる。好ましくは窒
素である。流量は通常、0.1ないし100l/minである。
素、炭酸ガスおよび水蒸気があげられる。好ましくは窒
素である。流量は通常、0.1ないし100l/minである。
反応温度は300〜450℃、好ましくは320〜430℃であ
る。反応温度が300℃未満では反応に長時間を要し(通
常30時間以上)、得られた低分子プロピレン系重合体の
色相が悪くなる。450℃を超えると臭気が増大する。
る。反応温度が300℃未満では反応に長時間を要し(通
常30時間以上)、得られた低分子プロピレン系重合体の
色相が悪くなる。450℃を超えると臭気が増大する。
反応時間は0.5〜10時間、好ましくは1〜7時間であ
る。反応時間が0.5時間未満では得られた低分子プロピ
レン系重合体の臭気が増大し、また均質なものが得られ
にくい。10時間を超えると色相が悪くなる。
る。反応時間が0.5時間未満では得られた低分子プロピ
レン系重合体の臭気が増大し、また均質なものが得られ
にくい。10時間を超えると色相が悪くなる。
圧力は通常、常圧ないし200kg/cm2、好ましくは常圧
ないし150kg/cm2である。圧力が常圧未満では得られた
低分子プロピレン系重合体の色相が悪くなり、200kg/cm
2を超えると臭気が増大する。
ないし150kg/cm2である。圧力が常圧未満では得られた
低分子プロピレン系重合体の色相が悪くなり、200kg/cm
2を超えると臭気が増大する。
の方法としてはバッチ法、連続法のいずれでもよい
が連続法が好ましい。連続法としては同出願人が平成1
年7月28日に出願した特許願(2)「低分子ポリオレフ
ィンの製造法」(以下、前記の特許願と略記)に記載さ
れている方法、例えば管状反応器を用いる方法やフェノ
ール系酸化防止剤を添加して熱減成を行う方法によって
も行うことができる。
が連続法が好ましい。連続法としては同出願人が平成1
年7月28日に出願した特許願(2)「低分子ポリオレフ
ィンの製造法」(以下、前記の特許願と略記)に記載さ
れている方法、例えば管状反応器を用いる方法やフェノ
ール系酸化防止剤を添加して熱減成を行う方法によって
も行うことができる。
管状反応器としては内径の異なる管を二段以上、直列
に連結したものおよび管状反応器の一部としてスタテイ
ックミキサーを用いたものなどがあげられ、管状反応器
は無機塩からなる浴に浸漬して用いることもできる。詳
細は前記の特許願に記載されている。
に連結したものおよび管状反応器の一部としてスタテイ
ックミキサーを用いたものなどがあげられ、管状反応器
は無機塩からなる浴に浸漬して用いることもできる。詳
細は前記の特許願に記載されている。
フェノール系酸化防止剤としては例えば2,6−ジ−ter
t−ブチル−4−メチルフェノール(B.H.T)、2−tert
−ブチル−4−メチルフェノール(B.H.A)、6−tert
−ブチル−2,4−メチルフェノール(24M6B)、2,6−ジ
−tert−ブチルフェノール(26B)、2−tert−ブチル
−4−エチルフェノール(24M6B)などのヒンダードフ
ェノール系化合物などの前記の特許願に記載されている
ものなどがあげられる。
t−ブチル−4−メチルフェノール(B.H.T)、2−tert
−ブチル−4−メチルフェノール(B.H.A)、6−tert
−ブチル−2,4−メチルフェノール(24M6B)、2,6−ジ
−tert−ブチルフェノール(26B)、2−tert−ブチル
−4−エチルフェノール(24M6B)などのヒンダードフ
ェノール系化合物などの前記の特許願に記載されている
ものなどがあげられる。
の方法においては反応を促進する目的で触媒を用い
ることもできる。触媒としてはラジカル発生触媒[ベン
ゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイドなどのパーオキサイド類;
2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2′−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び4,4′−アゾ
ビス(4−シアノバレリアン酸)などのアゾニトリル
類]およびクラッキング触媒(シリカ−アルミナ、シリ
カ−マグネシア、活性白土など)などがあげられる。
ることもできる。触媒としてはラジカル発生触媒[ベン
ゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイドなどのパーオキサイド類;
2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2′−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び4,4′−アゾ
ビス(4−シアノバレリアン酸)などのアゾニトリル
類]およびクラッキング触媒(シリカ−アルミナ、シリ
カ−マグネシア、活性白土など)などがあげられる。
の方法としてはチタン系化合物(三塩化チタンな
ど)および有機アルミニウム系化合物(トリエチルアル
ミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;ジアルキル
アルミニウムハライドなど)からなる通常のチーグラー
触媒を用い、通常、常温〜200℃の温度、および常圧〜1
00気圧の圧力下、分子量調製剤として水素を用い該α−
オレフィン混合物を重合することにより製造する方法が
あげられる。適用できる触媒系の例の詳細は特公昭43-1
3050号公報、特公昭45-13344号公報、特公昭47-1372号
公報、特公昭49-11269号公報および特公昭49-32670号公
報等に記載されている。
ど)および有機アルミニウム系化合物(トリエチルアル
ミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;ジアルキル
アルミニウムハライドなど)からなる通常のチーグラー
触媒を用い、通常、常温〜200℃の温度、および常圧〜1
00気圧の圧力下、分子量調製剤として水素を用い該α−
オレフィン混合物を重合することにより製造する方法が
あげられる。適用できる触媒系の例の詳細は特公昭43-1
3050号公報、特公昭45-13344号公報、特公昭47-1372号
公報、特公昭49-11269号公報および特公昭49-32670号公
報等に記載されている。
上記の方法などによって得られた低分子ポリオレフィ
ンは通常、極低分子量物を除去するための精製工程を経
て粉末またはペレットに成型される。精製および成型の
方法は特に限定されず通常の方法でよい。
ンは通常、極低分子量物を除去するための精製工程を経
て粉末またはペレットに成型される。精製および成型の
方法は特に限定されず通常の方法でよい。
[実施例] 以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。実施例中の部は重
量部である。
明はこれに限定されるものではない。実施例中の部は重
量部である。
実施例1〜3および比較例1〜2 実施例1 プロピレン85モル%、エチレン10モル%および1−ブ
テン5モル%からなるアイソタクテイック含量69.6%で
メルトフローレートが10.5(g/10min)のプロピレン系
ランダム非重合体1kgを窒素導入管、温度計、排ガス留
出管および撹拌棒をそなえた2Lの4ツ口コルベンに窒素
雰囲気下で仕込んだ。窒素を気相部に通気しながらマン
トルヒーターにて加熱、昇温し撹拌下345℃で2時間熱
減成を行った。熱減成物を200℃まで冷却後、コルベン
から取り出した。得られた低分子プロピレン系重合体は
数平均分子量7,500、160℃における溶融粘度1,500cps、
軟化点135℃およびアイソタクテイック含量75.2%で100
0炭素当り3.9の二重結合を有する硬い白色ワックスであ
った。
テン5モル%からなるアイソタクテイック含量69.6%で
メルトフローレートが10.5(g/10min)のプロピレン系
ランダム非重合体1kgを窒素導入管、温度計、排ガス留
出管および撹拌棒をそなえた2Lの4ツ口コルベンに窒素
雰囲気下で仕込んだ。窒素を気相部に通気しながらマン
トルヒーターにて加熱、昇温し撹拌下345℃で2時間熱
減成を行った。熱減成物を200℃まで冷却後、コルベン
から取り出した。得られた低分子プロピレン系重合体は
数平均分子量7,500、160℃における溶融粘度1,500cps、
軟化点135℃およびアイソタクテイック含量75.2%で100
0炭素当り3.9の二重結合を有する硬い白色ワックスであ
った。
実施例2 プロピレン90モル%、エチレン7モル%および1−ブ
テン3モル%からなるアイソタクテイック含量73.5%で
メルトフローレートが6.0(g/10min)のプロピレン系ラ
ンダム共重合体を352℃で2時間熱減成する以外は実施
例1と同様に行った。得られた低分子プロピレン系重合
体は数平均分子量3,500、160℃における溶融粘度150cp
s、軟化点142℃およびアイソタクテイック含量80.8%で
1000炭素当り5.5の二重結合を有する硬い微黄白色ワッ
クスであった。
テン3モル%からなるアイソタクテイック含量73.5%で
メルトフローレートが6.0(g/10min)のプロピレン系ラ
ンダム共重合体を352℃で2時間熱減成する以外は実施
例1と同様に行った。得られた低分子プロピレン系重合
体は数平均分子量3,500、160℃における溶融粘度150cp
s、軟化点142℃およびアイソタクテイック含量80.8%で
1000炭素当り5.5の二重結合を有する硬い微黄白色ワッ
クスであった。
実施例3 プロピレン82モル%、エチレン18モル%からなるアイ
ソタクテイック含量66.5%でメルトフローレートが20.2
(g/10min)のプロピレン系ランダム共重合体を365℃で
1時間熱減成する以外は実施例1と同様に行った。得ら
れた低分子プロピレン系重合体は数平均分子量2,800、1
60℃における溶融粘度55cps、軟化点128℃およびアイソ
タクテイック含量72.5%で1000炭素当り6.4の二重結合
を有する硬い淡黄白色ワックスであった。
ソタクテイック含量66.5%でメルトフローレートが20.2
(g/10min)のプロピレン系ランダム共重合体を365℃で
1時間熱減成する以外は実施例1と同様に行った。得ら
れた低分子プロピレン系重合体は数平均分子量2,800、1
60℃における溶融粘度55cps、軟化点128℃およびアイソ
タクテイック含量72.5%で1000炭素当り6.4の二重結合
を有する硬い淡黄白色ワックスであった。
比較例1 アイソタクテイック含量91.5%でメルトフローレート
が4.2(g/10min)のプロピレン単独重合体を350℃で2
時間熱減成する以外は実施例1と同様に行った。得られ
た低分子プロピレン重合体は数平均分子量3,200、160℃
における溶融粘度200cps、軟化点157℃およびアイソタ
クテイック含量94.5%で1000炭素あたり4.9の二重結合
を有する硬い白色ワックスであった。
が4.2(g/10min)のプロピレン単独重合体を350℃で2
時間熱減成する以外は実施例1と同様に行った。得られ
た低分子プロピレン重合体は数平均分子量3,200、160℃
における溶融粘度200cps、軟化点157℃およびアイソタ
クテイック含量94.5%で1000炭素あたり4.9の二重結合
を有する硬い白色ワックスであった。
比較例2 プロピレン75モル%、エチレン25モル%からなるアイ
ソタクテイック含量53.2%でメルトフローレートが3.5
(g/10min)のプロピレン系共重合体を345℃で1.5時間
熱減成する以外は実施例1と同様に行った。得られた低
分子プロピレン重合体は数平均分子量8,000、160℃にお
ける溶融粘度2,100cps、軟化点132℃およびアイソタク
テイック含量60.2%で1000炭素あたり3.6の二重結合を
有するの若干粘着性のある軟らかい白色ワックスであっ
た。
ソタクテイック含量53.2%でメルトフローレートが3.5
(g/10min)のプロピレン系共重合体を345℃で1.5時間
熱減成する以外は実施例1と同様に行った。得られた低
分子プロピレン重合体は数平均分子量8,000、160℃にお
ける溶融粘度2,100cps、軟化点132℃およびアイソタク
テイック含量60.2%で1000炭素あたり3.6の二重結合を
有するの若干粘着性のある軟らかい白色ワックスであっ
た。
試験例1 実施例1〜3および比較例1〜2で得られた低分子プ
ロピレン系重合体について以下の試験を行った。結果を
表1に示す。
ロピレン系重合体について以下の試験を行った。結果を
表1に示す。
(1)ブロッキング試験 低分子プロピレン系重合体をジューサーミキサーで粉
砕し、20メッシュの金網でふるい、金網上に残るものを
除去した後、100メッシュの金網でふるい、金網上に残
るものを試料とした。得られた粉末試料を縦7cm、横4c
m、高さ1cmの紙袋に細密充填し、40℃、95%RHの雰囲気
下、0.2kg/cm2の荷重を加え24時間放置した。24時間
後、ブロッキングの程度を次の基準で評価した。
砕し、20メッシュの金網でふるい、金網上に残るものを
除去した後、100メッシュの金網でふるい、金網上に残
るものを試料とした。得られた粉末試料を縦7cm、横4c
m、高さ1cmの紙袋に細密充填し、40℃、95%RHの雰囲気
下、0.2kg/cm2の荷重を加え24時間放置した。24時間
後、ブロッキングの程度を次の基準で評価した。
A:全くケーキングしない B:若干ケーキングするが指で押さえると容易にこわれる C:ケーキングがひどく、指で押さえても簡単にはこわれ
ない。
ない。
(2)3本ロール試験 170℃にコントロールした3本ロールに低分子プロピ
レン系重合体200gをのせ、回転数50rpmで混練しながら
溶融した。溶融後、混練しながら2℃/分の速度でロー
ルを冷却し白濁ペースト状になる温度を測定した。
レン系重合体200gをのせ、回転数50rpmで混練しながら
溶融した。溶融後、混練しながら2℃/分の速度でロー
ルを冷却し白濁ペースト状になる温度を測定した。
(3)樹脂添加試験 プロピレン94モル%およびエチレン6モル%からなる
メルトフローレート9.2のプロピレン系ブロック共重合
体100重量部に低分子プロピレン系重合体3重量部を混
合しL/Dが20の単軸押し出し機を用い210℃−220℃−230
℃−210℃のゾーン温度で押し出し混練して低分子プロ
ピレン系重合体添加プロピレン系共重合体のペレットを
得た。得られたペレットをシリンダー温度230℃、射出
圧力1000kg/cm2、金型温度60℃で射出成型し衝撃強度測
定用試験片を調製した後、JIS K7110に基づきアイゾッ
ト衝撃強度を測定した。
メルトフローレート9.2のプロピレン系ブロック共重合
体100重量部に低分子プロピレン系重合体3重量部を混
合しL/Dが20の単軸押し出し機を用い210℃−220℃−230
℃−210℃のゾーン温度で押し出し混練して低分子プロ
ピレン系重合体添加プロピレン系共重合体のペレットを
得た。得られたペレットをシリンダー温度230℃、射出
圧力1000kg/cm2、金型温度60℃で射出成型し衝撃強度測
定用試験片を調製した後、JIS K7110に基づきアイゾッ
ト衝撃強度を測定した。
[発明の効果] 本発明により得られる低分子プロピレン系重合体は下
記の効果を奏する。
記の効果を奏する。
(1)粘着性がないためブロッキングによるケーキング
がおこらない。
がおこらない。
(2)軟化点が低く、また固化温度と軟化点との温度差
が大きいため溶融して使用するときの作業性が良好であ
る。
が大きいため溶融して使用するときの作業性が良好であ
る。
(3)樹脂に添加して使用する場合、樹脂物性特に衝撃
強度をほとんど低下させない。
強度をほとんど低下させない。
(4)耐熱性が良好である。
(5)色相が良好である。
(6)臭気が少ない。
上記効果を奏することから本発明で得られる低分子プ
ロピレン系重合体は樹脂用添加剤たとえば顔料分散剤、
加工性向上剤、フィラー分散剤、成形品表面改質剤、結
晶化調製剤および離型剤などとして好適に使用できる。
その他インキ、塗料の配合剤、ゴム添加剤、トナーの離
型剤およびセラミックバインダーなどとしても好適に使
用できる。
ロピレン系重合体は樹脂用添加剤たとえば顔料分散剤、
加工性向上剤、フィラー分散剤、成形品表面改質剤、結
晶化調製剤および離型剤などとして好適に使用できる。
その他インキ、塗料の配合剤、ゴム添加剤、トナーの離
型剤およびセラミックバインダーなどとしても好適に使
用できる。
Claims (3)
- 【請求項1】数平均分子量1,000ないし20,000、軟化点1
25ないし148℃およびアイソタクテイック含量が70ない
し84%であり、プロピレン80ないし95モル%、エチレン
5ないし20モル%およびC4以上のα−オレフィン0ない
し15モル%から構成される低分子プロピレン系重合体か
らなることを特徴とする樹脂用の添加剤。 - 【請求項2】樹脂用顔料分散剤である請求項1記載の添
加剤。 - 【請求項3】該重合体が1000炭素当り1ないし10の二重
結合を有する重合体である請求項1又は2記載の添加
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1220988A JP2558529B2 (ja) | 1989-08-28 | 1989-08-28 | 低分子プロピレン系重合体添加剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1220988A JP2558529B2 (ja) | 1989-08-28 | 1989-08-28 | 低分子プロピレン系重合体添加剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0384009A JPH0384009A (ja) | 1991-04-09 |
JP2558529B2 true JP2558529B2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=16759712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1220988A Expired - Fee Related JP2558529B2 (ja) | 1989-08-28 | 1989-08-28 | 低分子プロピレン系重合体添加剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2558529B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2561191B2 (ja) * | 1991-10-11 | 1996-12-04 | 日本製紙株式会社 | ポリオレフィン変性物の製造方法及びポリオレフィン系樹脂用コーティング組成物 |
EP0563834B1 (en) * | 1992-04-01 | 1995-10-11 | MITSUI TOATSU CHEMICALS, Inc. | Syndiotactic polypropylene wax, production process thereof, and heating roll fixing-type toner composition making use of the wax |
JP6635780B2 (ja) * | 2014-12-25 | 2020-01-29 | 三洋化成工業株式会社 | 樹脂用相溶化剤 |
JP7062580B2 (ja) * | 2018-11-29 | 2022-05-06 | 三洋化成工業株式会社 | 無機繊維含有ポリオレフィン樹脂組成物 |
JP7471128B2 (ja) * | 2020-03-31 | 2024-04-19 | 株式会社プライムポリマー | ポリオレフィンワックス微粒子の製造方法 |
JP2022007097A (ja) * | 2020-06-25 | 2022-01-13 | Mcppイノベーション合同会社 | 不飽和基含有環状ポリオレフィン |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57149309A (en) * | 1981-03-13 | 1982-09-14 | Mitsui Toatsu Chem Inc | Production of propylene/ethylene copolymer |
JPS6099108A (ja) * | 1983-11-04 | 1985-06-03 | Tokuyama Soda Co Ltd | ポリプロピレン成形品の製造方法 |
-
1989
- 1989-08-28 JP JP1220988A patent/JP2558529B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0384009A (ja) | 1991-04-09 |
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Legal Events
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