JP2558276B2 - 粘着テ−プないし粘着フイルムの製造方法 - Google Patents

粘着テ−プないし粘着フイルムの製造方法

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JP2558276B2 JP62105817A JP10581787A JP2558276B2 JP 2558276 B2 JP2558276 B2 JP 2558276B2 JP 62105817 A JP62105817 A JP 62105817A JP 10581787 A JP10581787 A JP 10581787A JP 2558276 B2 JP2558276 B2 JP 2558276B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は粘着テープないし粘着フィルムの製造方法に
関する。さらに詳しくは、本発明は基材と粘着剤層との
密着性が良好な、少なくとも1つの反応性ケイ素基を有
するポリエーテルを粘着剤成分として用いた粘着テープ
ないし粘着フィルムの製造方法に関する。
[従来の技術およびその問題点] 従来より粘着製品を製造する方法としてもっとも広く
採用されている方法としては、天然ゴムあるいは合成ゴ
ムに粘着付与樹脂、可塑剤、老化防止剤などを添加し、
有機溶剤に均一に溶解(固形分濃度:20〜35重量%)し
た溶液またはアクリル系ポリマーの溶液を紙やプラスチ
ックフィルムなどの支持体の表面上に塗布し、加熱乾燥
することによって溶剤を蒸発させて除く方法がある。か
かる方法を採用したばあい、大量の有機溶剤を除去する
工程が必須であるため、溶剤を蒸発させるための熱エネ
ルギーや回収する設備にコストがかかるうえ、労働環
境、防災および公衆面でも問題がある。一方、これらの
問題を解決することを目的として無溶剤型の粘着剤とし
てアクリルエマルジョン型粘着剤やホットメルト型粘着
剤が用いられているが、前者耐水性およびアクリル酸臭
に欠点があり、後者は耐熱性およびタックに欠点がある
ため、粘着剤として充分満足しうるものではない。
そこで本発明者らは、溶剤をまったく使用しないか
(無溶剤型)またはほとんど使用せずに(溶剤型)塗布
可能であり、しかも無臭で耐水性、耐熱性がよく、かつ
粘着特性の優れた粘着剤をうるべく鋭意研究を重ねた結
果、先に、少なくとも1つの反応性ケイ素基を有するポ
リエーテルを主成分とする、室温で流動性を有する組成
物を用いることにより、前記欠点が解消された粘着剤組
成物がえられることを見出している。しかし、この粘着
剤組成物は基材との密着力が比較的小さく、したがって
該粘着剤組成物を基材に塗布し、架橋させてえた粘着テ
ープの糊面を指で強く数回擦ると粘着剤が基材から剥れ
落ちるという欠点があった。
[発明が解決しようとする問題点] そこで本発明者らは、前記した問題点を解決するべく
鋭意研究を重ねた結果、前記した粘着剤組成物を塗布す
る際に、あらかじめ基材表面に特定のアクリル系重合体
で下塗り処理を施したばあい、基材と粘着剤組成物との
密着性に優れた粘着テープないし粘着フィルムがえられ
ることを見出し、本発明に到達した。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は少なくとも1つの反応性ケイ素基
を有するポリエーテルを含有する無溶剤型(エマルジョ
ン型およびホットメルト型を除く)または溶剤型の粘着
剤組成物を基材に塗布する際に、あらかじめ基材表面に
アルキル基の炭素数が2〜14であるアクリル酸および/
またはメタクリル酸(以下、(メタ)アクリル酸とい
う)のアルキルエステルならびに(メタ)アクリル酸を
主成分とし、前記(メタ)アクリル酸の含有量が0.5〜5
0重量%である単量体を重合したアクリル系重合体を下
塗りすることを特徴とする粘着テープないし粘着フィル
ムの製造方法に関する。
[作用および実施例] 本発明の製造方法によれば、少なくとも1つの反応性
ケイ素基を有するポリエーテルを含有する無溶剤型(エ
マルジョン型およびホットメルト型を除く)または溶剤
型の粘着剤組成物を基材に塗布する際に、あらかじめ基
材表面にアルキル基の炭素数が2〜14の(メタ)アクリ
ル酸のアルキルエステルならびに(メタ)アクリル酸を
主成分とし、前記(メタ)アクリル酸の含有量が0.5〜5
0重量%である単量体を重合したアクリル系重合体を下
塗りすることにより、基材と粘着剤組成物との密着性に
優れた粘着テープないし粘着フィルムがえられる。
本発明の反応性ケイ素基とは、シロキサン結合を形成
することにより架橋、鎖延長することが可能な基をい
う。かかる反応性ケイ素基としては、たとえば一般式
(I): (式中、X1およびX2は水酸基または同種もしくは異種の
加水分解可能な基;R1およびR2は炭素数1〜20の同種ま
たは異種の1価の単価水素またはトリオルガノシロキシ
基;aは0〜3の整数、bは0〜2の整数、ただし1≦a
+mb、好ましくはa+mb≦4、mは0〜13の整数を示
す)があげられる。一般式(I)において、式中、X1
よびX2に用いられうる加水分解可能な基としては、たと
えば、ハロゲン基、ハイドライド基、アルコシキ基、ア
シルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド
基、アミノアキシ基、アルケニルオキシ基などがあげら
れるが、本発明はこれら加水分解可能な基のみに限定さ
れるものではない。これらの加水分解可能な基のなかで
は、とくにアルコシキ基が好ましい。
ポリエーテル中の反応性ケイ素基の位置は、任意であ
り主鎖の中にあっても末端にあってもよいが、該ポリエ
ーテル鎖の末端にあるばあい、とくに粘着特性に優れた
粘着剤組成物がえられるので好ましい。
本発明に用いられるポリエーテルの主鎖は、本質的に
一般式−R3−O−(式中、R3は2価の有機基であるが、
その大部分が炭素数1〜4の炭化水素基であるのがもっ
とも好ましい)で表わされる化学的に結合された繰返し
単位を有するものである。前記R3の具体例としては、 −CH2−、−CH2CH2−、 −CH2CH2CH2CH2−、 などがあげられ、R3はこれらのなかからえらばれた1種
だけであってもよく、また2種以上であってもよい。こ
れらのなかでは、R3としてはとくに が好ましい。
該ポリエーテルとしては、分子量が500〜30,000であ
るものが好適に使用されうる。
前記少なくとも1つの反応性ケイ素基を有するポリエ
ーテルは、たとえば特開昭53−129247号公報、特開昭54
−6097号公報、特開昭55−82123号公報、特開昭55−123
620号公報、特開昭55−137129号公報、特開昭55−13513
5号公報、特開昭55−125121号公報、特公昭45−36319号
公報、特公昭46−12154号公報、特公昭46−30711号公
報、特公昭48−36960号公報などに記載されている方法
によって製造しうるが、本発明においてはこれらの方法
のみならず他の方法によって製造されたものであっても
よい。
前記少なくとも1つの反応性ケイ素基を有するポリエ
ーテルの使用量は、粘着剤組成物100重量部に対して、3
5重量部以上となるように調整されることが好ましい。3
5重量部よりも少ないばあい、硬化性が遅い、凝集力が
小さいという問題がでたり、タックに問題がでたりする
ことがある。
なお、本発明に用いられる前記粘着剤組成物には、粘
着特性を調節するために前記粘着剤組成物100重量部に
対して粘着付与樹脂を150重量部をこえない範囲に適宜
添加してもよい。かかる添加量は150重量部をこえるば
あい、タックが小さくなり、粘着力がでない状態となる
ことがある。該粘着付与剤としては、たとえば、ロジン
エステル樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、キシレ
ンフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂などの極性
基を有する樹脂や、比較的極性の小さい芳香族系、脂肪
酸−芳香族共重合体系または脂環式系などの各種石油樹
脂、あるいはクマロン樹脂、低分子量ポリスチレン樹
脂、テルペン樹脂などの通常の粘着付与樹脂を用いるこ
とができる。
これらの樹脂の具体例としては、ペトロジン80(三井
石油化学(株)製)、ネオポリマーS(日本石油化学
(株)製)、タックエースA100(三井石油化学(株)
製)、クイントン1500(日本ゼオン(株)製)、FIRG10
0(三井石油化学(株)製)、ピコラステックA75(ハー
キュリーズ社製)、クマロンG−90(日鉄化学(株)
製)などの比較的極性の小さい樹脂や、YSポリスターT
−115、Y5ポリスターS−145(以上、安原油脂(株)
製)、ステペライトエステル7(ハーキュリーズ社
製)、ネオポリマーE−100(日本石油化学(株)製)
などの極性基を有する樹脂などを有する樹脂などがあげ
られるが、本発明においては、これらのみに限定される
ものではない。
またポリエーテルの反応性ケイ素基の縮合により硬化
反応を促進する目的で、前記粘着剤組成物には硬化触媒
を添加してもよい。該硬化触媒を使用するばあいには、
その使用量は、少なくとも1つの反応性ケイ素基を有す
るポリエーテル100重量部に対して0.1〜10重量部とする
のが好ましい。該使用量は0.1重量部未満であるばあ
い、硬化触媒を添加した効果は小さく、また10重量部を
こえるばあい、タックや粘着力が低下する傾向がある。
該硬化触媒の具体例としては、テトラブチルチタネー
ト、テトラプロピルチタネートなどのチタン酸エステル
類;ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエー
ト、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフ
テン酸スズなどのスズカルボン酸塩類;ジブチルスズオ
キサイドとフタル酸エステルとの反応物;ジブチルスズ
ジアセチルアセトナト;アルミニウムトリスアセチルア
セトナト、アルミニウムトリスエチルアセトアセテー
ト、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテ
ートなどの有機アルミニウム化合物、ジルコニウムテト
ラアセチルアセトナト、チタンテトラセチルアセトナト
などのキレート化合物;オクチル酸鉛;ブチルアミン、
モノエタノールアミン、トリエチレントリアミン、グア
ニジン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,3−
ジアザビシクロ(5,4,6)ウンデセン−7(DBU)などの
アミン化合物あるいはそれらのカルボン酸などの塩;お
よび他の酸性触媒、塩基性触媒など公知のシラノール縮
合触媒があげられる。
また、前記粘着剤組成物には、さらに必要に応じてジ
オクチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ポリ
プロピレングリコール、塩素化パラフィン、液状ポリブ
タジエンなどの可塑剤や軟化剤;炭酸カルシウム、クレ
ー、タルク、酸化チタン、亜鉛華、シリカ、ケイソウ
土、硫酸バリウムなどの充填剤;酸化防止剤、紫外線吸
収剤、顔料、界面活性剤、シリコン化合物などを該粘着
剤組成物100重量部に対して好ましくは65重量部をこえ
ない範囲で適宜添加してもよい。該含有量は65重量部を
こえるばあい、凝集力が低下することがある。
本発明において前記した粘着剤組成物を基材に塗布す
るに先だってアルキル基の炭素数が2〜14である(メ
タ)アクリル酸のアルキルエステルならびに(メタ)ア
クリル酸を主成分とし、前記(メタ)アクリル酸の含有
量が0.5〜50重量%である単量体を重合したアクリル系
重合体が下塗りされる。
本発明において用いうる前記基材としては、たとえ
ば、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステルなど
の樹脂からなるプラスチックフィルム、和紙、クレープ
含浸紙、クラフト紙などの紙、アルミ箔などの金属箔や
クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、天然ゴ
ムなどのゴムシートなどがあげられるが、本発明におい
てはこれらの基材のみに限定されず、他のものを用いて
もよい。
本発明において下塗剤として用いられる前記アクリル
系重合体は、アルキル基の炭素数が2〜14の(メタ)ア
クリル酸のアルキルエステルならびに(メタ)アクリル
酸を主成分とし、前記(メタ)アクリル酸の含有量が0.
5〜50重量%である単量体を重合することによりえられ
る重合体である。
このようなアクリル系重合体を形成する単量体として
は、たとえば、(メタ)アクリル酸のエチル、プロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、1−エチルプロピル、1
−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペ
ンチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、3−エ
チルブチル、2−エチルヘキシル、3,5,5−トリメチル
ヘキシル、デシル、ドデシルなどのエステルがあげられ
る。これらの(メタ)アクリル酸のエステルは単独で用
いてもよく、2種以上併用してもよい。
なお、前記単量体には、他の共重合可能な単量体とし
て(メタ)アクリル酸を単量体全量の0.5〜50重量%、
なかんづく1〜20重量%の範囲で添加する。また、共重
合可能な単量体として、たとえば、エチレン、プロピレ
ン、塩化ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸、メタ
アクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキ
シエチルメタアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリ
レート、グリシジルメタクリレート、N−メチロールア
クリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドやN
−メチロールアクリルアミド、トリメトキシシリルプロ
ピルメタクリレートなどを用いることができ、本発明は
これらのみに限定されるものではなく、他のものを用い
てもよい。なお、これらは単独で用いてもよく、2種以
上併用してもよい。またこれらの共重合可能な単量体の
なかでは水酸基やカルボキシ基など極性基を有する単量
体が好ましい。
前記(メタ)アクリル酸のアルキルエステルならびに
(メタ)アクリル酸を主成分とする単量体の重合方法と
しては、たとえば、酢酸エチル、トルエンなどの有機溶
剤中で重合する溶液重合法、単量体を水中あるいは有機
溶剤中に乳化剤を用いて乳化して重合する乳化重合法、
あるいは懸濁剤を用いて単量体を水中に分散させて重合
する懸濁重合法などがあげられる。
前記(メタ)アクリル酸のアルキルエステルならびに
(メタ)アクリル酸を主成分とする単量体を重合させる
際には、ラジカル重合開始剤を添加することができる。
該ラジカル重合開始剤の添加量は、単量体全量100重量
部に対して0.01〜20重量部、なかんづく0.1〜5重量部
であるのが好ましい。かかるラジカル重合開始剤として
は、ラウロイルパーオキサイド、過酸化水素などのよう
な過酸化物;アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ
化合物;過硫酸塩、ジイソプロピルパーオキシジカルボ
ネートのような過酸化物などがあげられる。また前記ラ
ジカル重合開始剤の他に、加水分解性ケイ素含有基を有
するラジカル重合開始剤を用いて重合してもよい。
前記単量体を重合させる際の重合温度にはとくに制限
はなく、重合方法や使用する重合開始剤の種類などによ
り最適な温度を設定すればよいが、通常50〜150℃で行
なうのが好ましい。また必要に応じてメルカプタン類や
含ハロゲン化合物のような連鎖移動剤を使用することに
より重合度を調節してもよい。
また、前記アクリル系重合体には、さらに架橋剤など
の他の任意の成分を添加してもよい。架橋剤のばあいに
は、添加量はアクリル系重合体100重量部に対して0.1〜
10重量部、なかんづく0.2〜5重量部とするのが好まし
い。かかる架橋剤としては、たとえば、ポリイソシアネ
ート化合物、ポリグリシジル化合物、メラミン樹脂、尿
素樹脂、多価金属塩、エーテル化アミノ樹脂、酸、酸無
水物、アミン、カルボキシル基を含む重合体などがあげ
られるが、これらの架橋剤のみに限定されず、他のもの
を用いてもよい。
上記のようにして調製されたアクリル系重合体は下塗
り剤として塗布されるものである。
該アクリル系重合体は通常、たとえば、トルエン、キ
シレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ヘキサン、ジエチル
エーテル、メチルエチルケトン、エタノールなどの溶剤
に固形分濃度が1〜30重量%となるように調整され、基
材の表面上に乾燥後の塗膜の厚さは下塗り剤であること
から0.1〜10μm程度となるように塗布されるのが好ま
しい。
前記アクリル系重合体の塗布方法としてはとくに限定
はなく、従来より採用されているたとえば、ロールコー
ター法などの塗布方法を適宜採用することができる。
上記のようにして基材上に形成されたアクリル系重合
体の塗膜は、たとえば温風乾燥機や遠赤外線乾燥機など
によって70〜120℃で1〜5分間乾燥処理が施されるの
が好ましい。
かくして基材上に形成されたアクリル系重合体の乾燥
塗膜上に、つぎに前記した少なくとも1つの反応性ケイ
素基を有するポリエーテルを含有する無溶剤型(エマル
ジョン型およびホットメルト型を除く)または溶剤型の
粘着剤組成物が、乾燥後の塗膜の厚さが10〜100μm程
度となるように塗布されるのが普通である。なお、塗布
の際には、前記粘着剤組成物は固形分濃度が60〜100重
量%となるように、たとえば、トルエン、酢酸エチル、
ヘキサン、メチルエチルケトンなどの溶剤に適宜溶解し
て用いられる。
前記粘着剤組成物の塗布方法としては、前記した従来
の塗布方法があげられ、本発明はかかる塗布方法によっ
て限定されるものではない。
上記のようにアクリル系重合体の乾燥塗膜は、たとえ
ば温風乾燥機や遠赤外線乾燥機などによって通常70〜15
0℃で1〜10分間乾燥処理が施される。
かくしてえられる粘着テープないし粘着フィルムは、
粘着剤層と基剤との密着性に優れ、しかも粘着特性が良
好なものである。
つぎに本発明の粘着テープないし粘着フィルムを実施
例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる
実施例のみに限定されるものではない。
合成例1 アリルエーテル基を全末端の98%を有する平均分子量
8000のポリプロピレンオキシド(ポリプロピレングリコ
ールを出発原料として末端にアリルエーテル基を導入す
ることにより製造したもの)800gを撹拌機付き耐圧反応
容器にとり、メチルジメトキシシラン20gを加え、続い
て塩化金酸の触媒溶液(H2PtCl6・6H2O8.9gをイソプロ
ピルアルコール18mlおよびテトラヒドロフラン160mlに
溶かした溶液)0.34mlを加えたのち、80℃で6時間反応
させた。
反応率を知るためにガスクロマトグラフィーおよび赤
外線分析法により未反応シラン基を定量した結果、末端
の84%が反応され、該末端に 基を有するポリエーテルがえられた。
合成例2〜6 反応容器中に第1表に示す単量体混合物、トルエン15
0gおよび重合反応開始剤として過酸化ベンゾイル1.0gを
仕込み、80℃で7時間反応させてアクリル系重合体をえ
た。これらのアクリル系重合体の性状を第1表に示す。
実施例1 合成例2でえられたアクリル系重合体溶液にさらにト
ルエンを添加し、固形分濃度を10重量%とした。
この溶液を厚さ25μmのポリエステルフィルム(東レ
(株)製、商品名:ルミラーフィルム)に乾燥後の厚さ
が5μmとなるように塗布した後、100℃の乾燥機中で
1分間乾燥して下塗り処理を行なった。
つぎに合成例1でえられた加水分解性ケイ素基を含有
するポリエーテル100gに、粘着付与樹脂として軟化温度
97℃の石油樹脂(三井石油化学(株)製、商品名:FTR61
00;以下、FTR6100という)の50%トルエン溶液160g、硬
化触媒として、ジブチルスズビスアセチルアセトナト2.
0gを加えて均一に混合してえられた粘着剤組成物を、乾
燥後の糊厚が25μmになるように塗布し、120℃と乾燥
機で5分間乾燥してポリエステル粘着フィルムをえた。
えられた粘着フィルムのタック、粘着力および保持力は
それぞれ22、310g/cm、0mm(ズレなし)であった。また
基材密着性は、60回以上の擦過に対しても粘着剤層が剥
れなかった。なお、前記タック、粘着力、保持力および
基材密着性は下記の方法にしたがって測定された。
(タック) J.Dow式ボールタック法にて、測定温度23℃で測定す
る。
(粘着力) 粘着テープをステンレス板に貼り、60分放置後に23℃
で、300mm/分の剥離速度で180゜剥離を行ない、剥離に
要する力を測定する。
(保持力) 25mm×25mmに切断された粘着テープをステンレス板に
貼り、静荷重1kgをかけ、温度80℃で80分後にずれた距
離を測定する。
(基材密着性) 粘着テープを糊面を上にして、ガラス板の上に固定
し、指の先で糊面を繰返し強く擦る。糊の剥れ状態を観
察し、剥れるまでの擦過回数を測定する。
比較例1 実施例1において、下塗り処理を行なわなかった以外
は、実施例1と同様にしてポリエステル粘着フィルムを
えた。えられた粘着フィルムのタック、粘着力および保
持力はそれぞれ22、310g/cm、0mm(ズレなし)であった
が、基材密着性は5回の擦過で粘着剤層の下からポリエ
ステルフィルムが見えはじめるとともに、粘着剤層が剥
れ落ちた。
実施例2〜7 第2表に示す下塗り剤および粘着剤組成物を用いた以
外は実施例1と同様にして粘着フィルムを作製し、その
物性を調べた。その結果を第2表に示す。
[以下余白] 以上の結果から明らかなように、実施例2〜7でえら
れた粘着フィルムはタック、粘着力、保持力および基材
密着性に優れたものであることがわかる。
比較例2および3 第3表に示す粘着剤組成物を用いた以外は比較例1と
同様にして粘着フィルムをえた。その結果を第3表に併
記する。
第3表に示した結果から明らかなように、下塗りが施
されなかった比較例2および3でえられた粘着フィルム
は、粘着剤層と基材と密着性がきわめて小さいことがわ
かる。
[発明の効果] 本発明の製造方法によれば、粘着剤層と基材との密着
性に優れ、しかも良好なタック、粘着力や保持力などの
粘着特性を有する粘着テープないし粘着フィルムをうる
ことができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つの反応性ケイ素基を有する
    ポリエーテルを含有する無溶剤型(エマルジョン型およ
    びホットメルト型を除く)または溶剤型の粘着剤組成物
    を基材に塗布する際に、あらかじめ基材表面にアルキル
    基の炭素数が2〜14であるアクリル酸および/またはメ
    タクリル酸のアルキルエステルならびにアクリル酸およ
    び/またはメタクリル酸を主成分とし、前記アクリル酸
    および/またはメタクリル酸の含有量が0.5〜50重量%
    である単量体を重合したアクリル系重合体を下塗りする
    ことを特徴とする粘着テープないし粘着フィルムの製造
    方法。
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JPS60233179A (ja) * 1984-05-02 1985-11-19 Nitto Electric Ind Co Ltd 感圧性接着テ−プ類の製造法

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