JP2557184Y2 - スリップフォーム装置 - Google Patents

スリップフォーム装置

Info

Publication number
JP2557184Y2
JP2557184Y2 JP6832792U JP6832792U JP2557184Y2 JP 2557184 Y2 JP2557184 Y2 JP 2557184Y2 JP 6832792 U JP6832792 U JP 6832792U JP 6832792 U JP6832792 U JP 6832792U JP 2557184 Y2 JP2557184 Y2 JP 2557184Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultra
high structure
construction
concrete
work floor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6832792U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0632625U (ja
Inventor
和明 津田
幸男 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP6832792U priority Critical patent/JP2557184Y2/ja
Publication of JPH0632625U publication Critical patent/JPH0632625U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2557184Y2 publication Critical patent/JP2557184Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Forms Removed On Construction Sites Or Auxiliary Members Thereof (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、スリップフォーム工法
により上方に向って施工中の超高構造物の制振を行なう
ための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のようにスリップフォーム工法は、
サイロ,煙突,塔などの大規模な超高(スリップフォー
ム工法以外の通常の工法では建設が困難か、不便な高さ
をいうものとする)のコンクリート構造物を建設するの
に用いられる工法であり、型枠をジャッキで押し上げ、
上方に向って滑らせて移動しつつ、連続的にコンクリー
トを打設していく工法である。この型枠の周囲、及び施
工中の超高構造物の頂部には作業床が設けられ、これら
作業床も型枠と同様に上方に移動する。
【0003】また、一般に建設が完了された超高構造物
の制振を行なう方法として、超高構造物の上部に質量
(マス)を設け、建物の揺れに合わせて前記質量を移動
させる方法が知られており、この質量として水を用いる
方法も知られている(例えば特開平1−214676号
公報)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、建設が
完了した超高構造物の頂部に設けられる予定のそのよう
な制振装置は、建設途中の施工が行なわれている超高構
造物には、設けられていない。また施工中の超高構造物
のコンクリートは若材令であるため、十分な強度を持た
ず揺れに対して過大な応答を示す。従って、地震や台風
による大風に伴う揺れにより、打設したコンクリートに
悪影響を与え、超高構造物の健全性が損われるおそれが
あった。
【0005】本考案は、以上の問題点を解決するために
成されたもので、未だ施工中の超高構造物であっても十
分に制振を行ない、揺れによって打設されたコンクリー
トに悪影響が及ぶことがなく、完成された超高構造物の
健全性を維持することのできるスリップフォーム装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本考案は、スリップフォーム工法により上方に向っ
て施工中の超高構造物の頂部に設けられる作業床に、前
記超高構造物の固有周期と略同一の固有周期に調整可能
な水槽から成る制振装置を設置したことを特徴とするス
リップフォーム装置である。
【0007】
【作用】超高構造物の施工が上方に向って進むにつれて
作業床も上方に移動するので、この作業床に制振装置を
設置することで、制振装置も上方に向って移動すること
になる。このため制振装置は常に、施工中の超高構造物
の頂部に設置された状態となり、十分に制振を行なうこ
とができる。また、施工が進むにつれて施工中の超高構
造物の固有周期は変化するが、水槽の水の揺れを利用す
る制振装置は、他の機械式の制振装置に比べ固有周期の
調整が容易であり、容易に対応することができる。
【0008】
【実施例】本考案の一実施例を図1〜図4に従って説明
する。図1に示すように、本実施例におけるスリップフ
ォーム工法によって建設される超高構造物1は塔であ
り、建設が進むに従って上方に延びる。そして、コンク
リートの打設などの施工は、常に超高構造物1の頂部に
設けられた作業床3などで行なわれる。この作業床3
は、超高構造物1の水平断面形状が円であることに合わ
せて、円形のステージとなっている。この作業床3の上
に、円周に沿って、複数の制振装置5が設置されてい
る。この制振装置5は、水槽の中の水の揺れを利用して
制振を行なうものである。
【0009】図2及び図3にスリップフォーム工法を行
なうための構造及び制振装置を示す。
【0010】この超高構造物1は塔であり、水平断面形
状が円である。この円の半径は、上方に向って施工が進
むにつれて、小さくなる。従って、コンクリート躯体7
は上方に向ってテーパー状となる円筒である。この施工
中の超高構造物1の頂部には、中心から放射状に設けら
れ星型梁9があり、上面の作業床3を支持している。作
業床3は円盤状のステージを成し、司令室11が設けら
れ、荷揚げクレーン13の足場となる。
【0011】星型梁9を構成する各梁の下には、ヨーク
15と呼ばれる架構が設けられ、施工に従い半径方向に
移動できるようになっている。施工に伴う超高構造物1
の半径の変化に応じて、このヨーク15の数も増減す
る。ヨーク15の下側には、コンクリートの打設を行な
うための型枠17や、この型枠17の内側に存在する作
業床18などを支持する。型枠17は、既に打設された
コンクリート躯体7をベースにして、上昇用ジャッキ1
9により上方に滑るように上昇移動する。また型枠17
の相互の間隔は、壁厚調整ジャッキ21により調整さ
れ、躯体7の厚さを変化させ得るようになっている。ま
た、各作業床18は安全ネット23によって覆われ落下
物による事故を防止している。なお、打設されるコンク
リートは、コンクリートバケット25により超高構造物
1の内部を通って吊り上げられる。また、その他の資材
や人は、人貨エレベーター27によっても運び上げられ
る。超高構造物1の前記作業床3の周囲には、円周に沿
って複数の制振装置5が設置されている。各制振装置5
は短円筒状の水槽から成り、内部に水が貯えられてい
る。各水の重量の総和は、施工中の超高構造物1の揺れ
を制止するのに十分なものとする。
【0012】制振装置5を構成する水槽の内部は、図4
に示すように、水29が貯えられると同時に、減衰ネッ
ト31が設けられている。この減衰ネット31は、水2
9自体に減衰性がほとんどないため、この減衰性を補う
ものである。即ち、同芯状の複数の円筒型及び放射型に
減衰ネット31が設けられ、この減衰ネット31の間を
水29が通過する際に減衰力を得ることができる。
【0013】なお、この減衰ネット31を機械的に上下
動させる装置を設け、必要に応じて減衰性などの特性を
変化させることができる。
【0014】以下、本実施例の作用について説明する。
型枠17内に打設されたコンクリートが硬化すると、こ
のコンクリートをベースにして、上昇用ジャッキ19に
より型枠17は上昇する。この上昇に伴い、作業床18
ひいてはヨーク15、星型梁9なども上昇する。従っ
て、星型梁9に支持されている作業床3も上昇する。こ
のため、この作業床3に設置された複数の制振装置5も
上方に向って移動する。従って、制振装置5は常に、施
工中の超高構造物1の頂部に設置された状態となる。よ
って、超高構造物1の上下方向のいづれかの中間部位に
設置する場合に比べ、十分な制振を行なうことができ
る。
【0015】更に、この制振装置5は水の揺れを利用し
たものであり、取扱いが簡単である。そして、水29の
量を変えたり、減衰ネット31の数を変えたり、設置し
た複数の水槽のうち水を入れる水槽の数の割合を変えた
りなどすることで、或いは水槽の大きさを変えたり水槽
の内部に仕切を設けたりすることで、固有周期を変化さ
せ、これにより施工が進むにつれ変化する超高構造物1
の固有周期と略同一の固有周期を維持することができ
る。
【0016】以上のように、制振装置5の設置場所、及
び固有周期を最適なものとすることが容易に行なえるこ
とにより、施工中の超高構造物1の揺れを大幅に小さく
でき、若材令であるコンクリートにもかかわらず揺れに
対する過大な応答を抑止し、このコンクリートに悪影響
が及ぶのを防止できる。従って、建設完了までの各段階
における施工中の超高構造物に最適の制振が行なえ、各
工程のコンクリートに悪影響が及ぶのを防止し、ひいて
は建設完了後の超高構造物1の全体の健全性を保つこと
ができる。
【0017】なお、以上の実施例においては制振装置5
は水槽内部の減衰ネット31により減衰力を得るもので
あったが、他の実施例においては水槽内の水の表面に比
重の小さな物体を多数浮かせることで減衰力を得るもの
としてもよい。
【0018】また、以上の実施例においては複数の水槽
から成る制振装置5を設けたが、他の実施例においては
リング状の1連の水槽を設け、内部に仕切板を設けるこ
とで同様の効果を得ることが可能である。この仕切板は
必要に応じて上下させ水中に位置させたり取り除いたり
することを自在に行なわせ、制振特性を自由に変えるこ
とも可能である。
【0019】
【考案の効果】以上説明したように本考案のスリップフ
ォーム装置によれば、制振装置は作業床と共に、施工が
進むに従って上方に移動し、常に超高構造物の頂部に設
置された状態となるので、十分な制振が行なえる。ま
た、施工に伴う超高構造物の固有周期の変化にも、容易
に対応でき、略同一の固有周期を維持することができ
る。従って揺れを小さくでき、若材令のコンクリートに
対しても悪影響を小さくでき、建設完了後の超高構造物
の健全性が損われるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すための建設中の超高構
造物の全体側面図である。
【図2】図1の頂部付近の縦断面図である。
【図3】図2の各要部を示す平面図である。
【図4】図3の制振装置の一部を切欠いて示す拡大斜視
図である。
【符号の説明】
1 超高構造物 3 作業床 5 制振装置 9 星型梁 11 司令室 13 荷揚げクレーン 15 ヨーク 17 型枠 18 作業床 19 上昇用ジャッキ 23 安全ネット 25 コンクリートバケット 27 人貨エレベータ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリップフォーム工法により上方に向っ
    て施工中の超高構造物の頂部に設けられる作業床に、前
    記超高構造物の固有周期と略同一の固有周期に調整可能
    な水槽から成る制振装置を設置したことを特徴とするス
    リップフォーム装置。
JP6832792U 1992-09-30 1992-09-30 スリップフォーム装置 Expired - Lifetime JP2557184Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6832792U JP2557184Y2 (ja) 1992-09-30 1992-09-30 スリップフォーム装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6832792U JP2557184Y2 (ja) 1992-09-30 1992-09-30 スリップフォーム装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0632625U JPH0632625U (ja) 1994-04-28
JP2557184Y2 true JP2557184Y2 (ja) 1997-12-08

Family

ID=13370628

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6832792U Expired - Lifetime JP2557184Y2 (ja) 1992-09-30 1992-09-30 スリップフォーム装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2557184Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5369618B2 (ja) * 2008-10-31 2013-12-18 株式会社Ihi 昇降移動物を備えた塔状構造物の制振方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0632625U (ja) 1994-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3752691B1 (en) Apparatus and method for slipforming a shaft
US3895473A (en) Process for the manufacture of low cost housing at the site
JPS59501914A (ja) 少くとも上部構造物と鉄筋コンクリ−ト製の補助構造物とを有する海洋プラツトフオ−ム構造物及びかかる構造物のすべり成形装置
JP2557184Y2 (ja) スリップフォーム装置
US2749592A (en) Method of construction utilizing inflatable fluid containers
US4441685A (en) Column form
JP2003313813A (ja) 立体交差施工方法、立体交差および橋脚構造
JP3733511B2 (ja) 建物の施工方法
CN112412152B (zh) 一种下悬式无井架变截面矩形烟囱支撑体系施工方法
US4022859A (en) Method of producing shaped concrete blocks for hydraulics
JP3440062B2 (ja) 躯体構築用のコンクリート締め固め装置と、躯体構築方法
JP2006118245A (ja) 重量機器を搭載した移動ステージによる大型高層塔体構造物の建設方法
JPH0913696A (ja) リフトアップ工法
JP2000344468A (ja) 資機材搬送装置及び該搬送装置を使用したダムコンクリートの搬送方法
JP5321945B2 (ja) 浮屋根式貯槽の改造方法
JPH01256636A (ja) 建築物躯体の施工方法
JP3412505B2 (ja) スリップフォーム工法
US3107495A (en) Method of erecting an offshore structure
CN217420408U (zh) 一种便于一体化施工的地上短柱浇筑混凝土操作平台
KR102376067B1 (ko) 코아용 안전 케이지 및 그 시공방법
JP3243539B2 (ja) 杭などを立て込む装置
JP2001349096A (ja) 超高塔状タワーの施工法
JPS6152305B2 (ja)
JPH0778550B2 (ja) 原子炉格納容器を構築するためのブロツク体及びそれを使用する構築方法とその製造装置
JPH09228690A (ja) 鉄塔の施工方法