JP2556706Y2 - ワイヤハーネスの防水構造 - Google Patents

ワイヤハーネスの防水構造

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JP2556706Y2 JP4770992U JP4770992U JP2556706Y2 JP 2556706 Y2 JP2556706 Y2 JP 2556706Y2 JP 4770992 U JP4770992 U JP 4770992U JP 4770992 U JP4770992 U JP 4770992U JP 2556706 Y2 JP2556706 Y2 JP 2556706Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、可撓性のチューブに
被覆されると共に防水体に挿通されたワイヤハーネスの
防水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】パネルに形成されたパネル孔にワイヤハ
ーネスを貫通する際に、パネル孔とワイヤハーネスとの
隙間から水等が侵入するのを防止するために使用する軟
質弾性体のグロメットにおいて、グロメットの挿通孔と
ワイヤハーネスとの間の密封性を高めるために、グロメ
ットとワイヤハーネスとを粘着性のテープを巻き付けて
固定する方法が知られている(例えば実開平1−160
880号公報参照)。
【0003】また、ワイヤハーネス自体の防水性を向上
させるために、ワイヤハーネスを可撓性のチューブ内に
挿通して被覆する方法が知られている。このようにチュ
ーブで被覆したワイヤハーネスをグロメットを介してパ
ネルに取り付ける場合には、図7に示すように、グロメ
ット7の挿通孔11の径方向外側の端部に筒状の嵌合部
13を形成し、この嵌合部13にチューブ9を外装する
ことにより、チューブ9をグロメット7に取り付けてい
る。
【0004】このように、ワイヤハーネス5をチューブ
9によって被覆した場合も、チューブ9の端部から嵌合
部13にわたって粘着性のテープ15を巻き付けて、チ
ューブ9をグロメット7に固定することにより、前記の
場合と同様に密封性を高めることができ、パネル孔3で
の防水性が向上する。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のワイヤハーネス5の防水構造にあっては、可
撓性のチューブ9をグロメット7に固定する際にテープ
15を強い力で巻き付けると、図8に示すように、チュ
ーブ9及びグロメット7の嵌合部13の一部が変形し、
チューブ9表面に袋状の凹み17が発生してしまうこと
がある。特に、チューブ9内に挿通されるワイヤハーネ
ス5の量が少ない場合等には、容易に変形してしまう。
このように変形したチューブ9を、チューブ9からグロ
メット7方向(図7中矢印C方向)に水が流れるような
被水環境下におくと、凹み17に水が溜まり、溜まった
水が嵌合部13の端部を経てグロメット7の内部に侵入
してしまう可能性があり、ワイヤハーネス5の防水性及
びパネル孔3における防水性が低下してしまう恐れがあ
る。
【0006】このような凹み17の発生は、ワイヤハー
ネス5の外径とチューブ9の内径とが略同一となるチュ
ーブ9を使用するか、又は、チューブ9を容易に変形し
ない硬質のものとすること等により抑えることができ
る。しかし、ワイヤハーネス5の外径とチューブ9の内
径とを略同一とするには、ワイヤハーネス5の挿通量に
合わせてチューブ9及びグロメット7を替える必要があ
り、チューブ9及びワイヤハーネス5が多様化し、汎用
性に欠けるという不都合が生じ、かつ、チューブ9内へ
ワイヤハーネス5を挿通しにくくなり、作業性が低下し
てしまう恐れがある。また、チューブ9を容易に変形し
ない硬質のものとすると、ワイヤハーネス5の配線形状
が制限されてしまうという不都合が生じる。
【0007】この考案は、このような従来の課題を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
可撓性のチューブによって被覆されたワイヤハーネスを
グロメット等に挿通する場合に、このグロメット等にお
いて高い防水性を得ることができるワイヤハーネスの防
水構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この考案は、所定箇所に防水のために取り付けられ
ワイヤハーネスを挿通すると共に、端部に筒状の嵌合部
を有した防水体と、前記嵌合部に外装されてテープ巻き
で固定され、前記ワイヤハーネスを被覆する可撓性筒状
のチューブとからなるワイヤハーネスの防水構造におい
て、前記防水体の嵌合部に隣接する外面に凹凸部を形成
し、該チューブを前記嵌合部に固定した際前記嵌合部か
らテープ巻きの外部に連通する排水路を設けた構成とし
てある。
【0009】
【作用】所定箇所に、ワイヤハーネスを挿通した防水体
を取り付け、防水体の嵌合部にワイヤハーネスを被覆す
るチューブを外装しテープ巻きで固定すると、防水体の
嵌合部に隣接する外面に形成された凹凸部が、嵌合部を
テープ巻きの外部へ連通させる排水路となるので、テー
プ巻きの内側のチューブ表面に凹みができて、この凹み
から水等が流入しても、水等は防水体の内部に侵入する
ことなく、排水路を流通してチューブ巻きの外部へ確実
に排出される。
【0010】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図面に基づいて
説明する。
【0011】図1は、この考案に係るワイヤハーネスの
防水構造をグロメットに適用した場合の断面図、図2
は、図1の斜視図、図3は、図4のB−B線における一
部断面図、図4は図3のA−A断面図、及び図5は、図
1のグロメット及びワイヤハーネスの使用状態を示す全
体図である。
【0012】防水体としてのグロメット7は、例えば図
5に示すように、ワイヤハーネス5a(基線)から分岐
された一部のワイヤハーネス5(枝線)を、車室外を経
由して車室内19の補器21に接続する際に、ワイヤハ
ーネス5を支持すると共に車室内外を仕切るパネル1の
パネル孔3からの水等の侵入を防止するもので、より具
体的には、図示外の自動車のドアとダッシュサイドパネ
ルとの間の配線や、リアのハッチバックドアの配線等に
使用される。車室外におけるワイヤハーネス5は、可撓
性筒状のチューブ9内に挿通され保護されている。な
お、図5中の上下位置は、車両へのワイヤハーネス5の
取り付け状態における上下位置に対応し、水等は上部の
パネル2から下部のパネル1側へ流通する。従って、上
部のパネル2のパネル孔4には、特にグロメット等は設
けられておらず、下部のパネル1のパネル孔3には、防
水用のグロメット7が設けられている。
【0013】図1〜図4に示すように、グロメット7
は、基部23と、基部23の一端側に設けられた鍔部2
5と、基部23を鍔部25との間に形成された溝部27
と、基部23の他端側に延設された筒状の嵌合部13と
によって構成されている。グロメット7のパネル1への
取り付けは、溝部27をパネル孔3に嵌合し、パネル孔
3の周縁部を基部23と鍔部25によって挟持させるこ
とにより行う。基部23、鍔部25、溝部27、及び嵌
合部13の外周はそれぞれ円形状に形成され、これらの
各部は軟質弾性体であるゴム部材によって一体に成形さ
れている。この実施例におけるグロメット7は、図5に
示すように垂直方向に取り付けられ、嵌合部13は鉛直
上方に位置し、基部23は鉛直下方に位置する。
【0014】グロメット7の中心部、すなわち基部2
3、鍔部25、及び嵌合部13の内径部には、嵌合部1
3側から鍔部25側へ貫通する挿通孔11が形成され、
挿通孔11にはワイヤハーネス5が挿通される。
【0015】グロメット7の嵌合部13の外径は、ワイ
ヤハーネス5を被覆するチューブ9の内径と略同一径に
形成され、嵌合部13に隣接する基部23側の外周面に
は、凹凸部29が形成されている。凹凸部29の凹部2
9aは、嵌合部13の外径と略同一径に形成され、凸部
29bは、凹部29aよりもチューブ9の略厚さ分だけ
高く形成されている。これらの凹部29aと凸部29b
とは、図4に示すように、嵌合部13側から基部23側
に向かって、それぞれ周方向略等間隔に4か所に設けら
れている。
【0016】グロメット7へのチューブ9の取り付け
は、グロメット7の嵌合部13に、チューブ9の端面と
凸部29bとが接するようにチューブ9を外装し、チュ
ーブ9の端部外周からグロメット7の凸部29bの外周
にわたって粘着性のテープ15を巻き付けて、チューブ
9と嵌合部13とを密封した状態で固定する。この固定
状態において、凹部29aの外周面とテープ15とは接
触せず、嵌合部13とテープ15巻きの基部23側の外
部とが連通する。すなわち、この凹部29aに排水路3
5が形成される。
【0017】このような構成によれば、図1に示すよう
に、特にチューブ9内に挿通されるワイヤハーネス5の
量が少ないとき等に、テープ15を強く巻き付けること
によってチューブ9及びグロメット7の一部が変形し、
チューブ9の表面に凹み17が形成された場合でも、こ
の凹み17から基部23側の外部へは排水路35によっ
て連通しているので、鉛直上方からチューブ9の外周面
を伝わって流れて凹み17から侵入した水等は、排水路
35を通って基部23側に排出される。従って、水等が
凹み17に溜まることなく、グロメット7内への水等の
侵入が防止され、パネル孔3における防水性、及びワイ
ヤハーネス5の防水性を向上させることができる。
【0018】また、グロメット7の嵌合部13にチュー
ブ9を外装する際に、チューブ9の端面と凸部29bと
が接するまで嵌合部13を挿入するようにしたので、チ
ューブ9の挿入位置を常に同一位置とすることができ、
製品間のバラツキを抑えて、防水性能の品質をより均一
化することができる。
【0019】ここで、このように構成したグロメット7
において、図1及び図4に示すように、基部23の表面
に、凹凸部29の各凸部29b間に形成された排水路3
5を覆うと共に、巻き付けたテープ15との間に所定の
隙間を形成する突起37を、各凹部29aに合わせて4
か所に設けても良く、かかる構成によれば、水等の基部
23側からの侵入が突起37によって阻止できる。すな
わち、グロメット7を水平方向に取り付けた場合は、基
部23側からの水等の侵入を防止すると共に、排水路3
5によって凹み17からグロメット7内への水等の侵入
を防止することができ、また、グロメット7を垂直方向
に取り付けた場合は、排水路35から排出する水等が突
起37の両側から流出し、基部23側からの水等の侵入
を防止できるので、グロメット7の取り付け方向を任意
に設定することができ、汎用性に富む。また、この突起
37の設けられた位置にしたがって、テープ15の巻き
付け開始(又は終了)位置を決めることができ、テープ
15の巻き付け状態を容易に均一化することができる。
【0020】また、この考案は、グロメット7にワイヤ
ハーネス5を挿通する場合に限るものではなく、例えば
図6に示すように、防水体としてのコネクタカバ−39
に適用することもできる。すなわち、多極コネクタ41
の一端側に装着され、多極コネクタ41の各端子に接続
される電線の束(ワイヤハーネス5)を挿通する挿通孔
11の形成されたコネクタカバー39に嵌合部13を設
け、嵌合部13に隣接する外周面に凹凸部29を設け、
ワイヤハーネス5を挿通するチューブ9を嵌合部13に
外装し、チューブ9と凹凸部29にテープ15を巻き付
けることにより排水路35が形成され、これにより、上
述したグロメット7の場合と同様に、コネクタカバー3
9とチューブ9との接続部分におけるワイヤハーネス5
の防水性を向上させることができる。また、このような
コネクタカバー39に、上記とグロメット7の場合と同
様に、突起37を設けても良く、突起37を設けること
によりコネクタカバー39の取り付け方向を任意に設定
することができる。
【0021】なお、この考案は、上記実施例に限るもの
ではない。
【0022】
【考案の効果】以上説明してきたように、この考案によ
れば、防水体の嵌合部に隣接する外面に形成された凹凸
部が、嵌合部をテープ巻きの外部へ連通させる排水路と
なるので、テープ巻きの内側のチューブ表面に凹みがで
きて、この凹みから水等が流入しても、水等は排水路を
流通してチューブ巻きの外部へ確実に排出され、これに
より、防水体におけるワイヤハーネスの防水性を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係るワイヤハーネスの防水構造をグ
ロメットに適用した場合の断面図である。
【図2】図1の斜視図である。
【図3】図4のB−B線における一部断面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】図1のグロメット及びワイヤハーネスの使用状
態を示す全体図である。
【図6】この考案に係るワイヤハーネスの防水構造をコ
ネクタカバーに適用した場合の斜視図である。
【図7】従来のグロメットにおけるワイヤハーネスの防
水構造を示す断面図である。
【図8】(a)は、図7のチューブの表面に発生した凹
みを示す図である。(b)は、(a)のD−D断面図で
ある。
【符号の説明】 5 ワイヤハーネス 7 グロメット(防水体) 9 チューブ 11 挿通孔 13 嵌合部 15 テープ 29 凹凸部 35 排水路 39 コネクタカバー(防水体)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定箇所に防水のために取り付けられワ
    イヤハーネスを挿通すると共に、端部に筒状の嵌合部を
    有した防水体と、 前記嵌合部に外装されてテープ巻きで固定され、前記ワ
    イヤハーネスを被覆する可撓性筒状のチューブとからな
    るワイヤハーネスの防水構造において、 前記防水体の嵌合部に隣接する外面に凹凸部を形成し、
    該チューブを前記嵌合部に固定した際前記嵌合部からテ
    ープ巻きの外部に連通する排水路を設けたことを特徴と
    するワイヤハーネスの防水構造。
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