JP2554750Y2 - 菌根菌の菌根形成具 - Google Patents
菌根菌の菌根形成具Info
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- JP2554750Y2 JP2554750Y2 JP6787291U JP6787291U JP2554750Y2 JP 2554750 Y2 JP2554750 Y2 JP 2554750Y2 JP 6787291 U JP6787291 U JP 6787291U JP 6787291 U JP6787291 U JP 6787291U JP 2554750 Y2 JP2554750 Y2 JP 2554750Y2
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- JP
- Japan
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- mycorrhizal
- container
- gel
- mycorrhizal fungi
- forming tool
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- Mushroom Cultivation (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、マツタケ、ホンシメジ
等の活物寄生の菌根菌を寄主植物(宿主の植物)である
マツ、コナラ、クヌギ等の生根に人為的に活着させて菌
根を形成させるのに使用する菌根菌の菌根形成具に関す
る。
等の活物寄生の菌根菌を寄主植物(宿主の植物)である
マツ、コナラ、クヌギ等の生根に人為的に活着させて菌
根を形成させるのに使用する菌根菌の菌根形成具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】菌根菌を寄主植物の根に人為的に活着さ
せて菌根を形成する手段としては、寄主植物の苗木をシ
ロの先端に植え、この苗木の根に菌根を作らせて、即
ち、いわゆる感染苗を作り、この感染苗をシロのない寄
主植物の根の側に移植して二次感染させシロを作らせる
という方法が良く知られたところとなっている。
せて菌根を形成する手段としては、寄主植物の苗木をシ
ロの先端に植え、この苗木の根に菌根を作らせて、即
ち、いわゆる感染苗を作り、この感染苗をシロのない寄
主植物の根の側に移植して二次感染させシロを作らせる
という方法が良く知られたところとなっている。
【0003】ただ、この方法には極めて手間が掛かると
いう欠点がある。そこで、より簡便な手段についての検
討が種々なされている。本出願人も、例えば、マツタケ
やホンシメジ等の胞子や人工培養菌糸体といった菌根菌
をゲルで包埋し、これを寄主植物の根に接種させること
に関する幾つかの出願をなしてきている(特願昭62−
296378号、特願昭63−45371号、特願昭6
3−70698号、特願平1−170459号、特願平
2−170727号など)。
いう欠点がある。そこで、より簡便な手段についての検
討が種々なされている。本出願人も、例えば、マツタケ
やホンシメジ等の胞子や人工培養菌糸体といった菌根菌
をゲルで包埋し、これを寄主植物の根に接種させること
に関する幾つかの出願をなしてきている(特願昭62−
296378号、特願昭63−45371号、特願昭6
3−70698号、特願平1−170459号、特願平
2−170727号など)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ゲルで包埋した菌根菌
の使用は、ゲルが地中の雑菌から菌根菌を保護する利点
もあって、好適な簡便手段の一つと自負するところであ
るが、ゲルの柔らかさによる取扱性の点でまだ改善の余
地が残されている。
の使用は、ゲルが地中の雑菌から菌根菌を保護する利点
もあって、好適な簡便手段の一つと自負するところであ
るが、ゲルの柔らかさによる取扱性の点でまだ改善の余
地が残されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、菌根菌を寄主
植物の生根に人為的に活着させて菌根を形成させるのに
使用する菌根菌の菌根形成具であって、開口するように
した両端部を有する容器体に、菌根菌とゲルとを、ゲル
が菌根菌と容器体の端部との間に介在するように収容し
てなる菌根菌の菌根形成具を要旨とする。
植物の生根に人為的に活着させて菌根を形成させるのに
使用する菌根菌の菌根形成具であって、開口するように
した両端部を有する容器体に、菌根菌とゲルとを、ゲル
が菌根菌と容器体の端部との間に介在するように収容し
てなる菌根菌の菌根形成具を要旨とする。
【0006】
【実施例】以下、図面に示す一例を通じて説明する。
尚、図面の向きに基づいて上下に関する表現をする。ま
た、各図に示すものにおいて、基本的に同一の部位には
同一の参照符号を使用する。
尚、図面の向きに基づいて上下に関する表現をする。ま
た、各図に示すものにおいて、基本的に同一の部位には
同一の参照符号を使用する。
【0007】図1に示す菌根形成具Aにおいて、容器体
1は、本体2、上蓋3、下蓋4よりなる。本体2は円筒
状、多角筒状など適宜筒状であり、上端部2a、下端部
2bとも開口している。大きさは、寄主植物への接種
時、容器体1自体を除去してもよいことから基本的には
適宜であるが、寄主植物の根を開口部から挿入し、その
まま土中に埋めてしまった方が接種が容易になることを
考慮すると、3〜10cm程度の径としておくとよい。
この本体2の材質としては、ポリ塩化ビニル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリアセタ−ル、
ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレ
−ト、アクリル樹脂などの適宜プラスチック類、鉄、ス
テンレス、アルミニウム、真鍮、チタンなどの適宜金属
類、その他、ガラス、陶磁器、ファインセラミックス、
木、紙などを例示できる。竹などの炭化物、樹脂焼成物
などでもよい。また、上蓋3や下蓋4の材質も同様に適
宜である。
1は、本体2、上蓋3、下蓋4よりなる。本体2は円筒
状、多角筒状など適宜筒状であり、上端部2a、下端部
2bとも開口している。大きさは、寄主植物への接種
時、容器体1自体を除去してもよいことから基本的には
適宜であるが、寄主植物の根を開口部から挿入し、その
まま土中に埋めてしまった方が接種が容易になることを
考慮すると、3〜10cm程度の径としておくとよい。
この本体2の材質としては、ポリ塩化ビニル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリアセタ−ル、
ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレ
−ト、アクリル樹脂などの適宜プラスチック類、鉄、ス
テンレス、アルミニウム、真鍮、チタンなどの適宜金属
類、その他、ガラス、陶磁器、ファインセラミックス、
木、紙などを例示できる。竹などの炭化物、樹脂焼成物
などでもよい。また、上蓋3や下蓋4の材質も同様に適
宜である。
【0008】この容器体1の中にゲル5と菌根菌6とが
収容されている。図1に示すゲル5は上層、下層に分か
れており、菌根菌6は、これら層間に在る。
収容されている。図1に示すゲル5は上層、下層に分か
れており、菌根菌6は、これら層間に在る。
【0009】ゲル5は、例えば、寒天、アルギン酸、コ
ンニャク、カラゲナン、ゲラン、プルラン、グァ−ガ
ム、ロ−カストビ−ンガム、ザンサンガム、ペクチン、
デンプンなどの天然高分子や、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルアルコ−ルなどの合成高分子の一種または二種
以上のものを、水、緩衝液、塩類溶液などに分散し、熱
や光などによりゲル化させることにより得られる。適宜
添加物、例えば、グリセリン、エチレングリコ−ル、グ
ラフトデンプン系樹脂といった高吸水性樹脂などの保湿
剤とか、インド−ル−3−酢酸、α−ナフタレン酢酸、
2,4−ジクロロフェノキシ酢酸といったオ−キシン
や、カイネチン、ゼアチン、ベンジルアデニンといった
サイトカイニンなどの植物ホルモンとかを含有していて
もよい。
ンニャク、カラゲナン、ゲラン、プルラン、グァ−ガ
ム、ロ−カストビ−ンガム、ザンサンガム、ペクチン、
デンプンなどの天然高分子や、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルアルコ−ルなどの合成高分子の一種または二種
以上のものを、水、緩衝液、塩類溶液などに分散し、熱
や光などによりゲル化させることにより得られる。適宜
添加物、例えば、グリセリン、エチレングリコ−ル、グ
ラフトデンプン系樹脂といった高吸水性樹脂などの保湿
剤とか、インド−ル−3−酢酸、α−ナフタレン酢酸、
2,4−ジクロロフェノキシ酢酸といったオ−キシン
や、カイネチン、ゼアチン、ベンジルアデニンといった
サイトカイニンなどの植物ホルモンとかを含有していて
もよい。
【0010】菌根菌6は、マツタケ菌、ホンシメジ菌、
コウタケ菌、ハツタケ菌、アミタケ菌など例示できる
が、その胞子であってもよく、また、図の菌根菌6は
「○」の集合体で示してあるが、例えば、バ−ミキュラ
イト、日向土、真砂土、鹿沼土、砂岩、花崗岩、粘板
岩、チャ−ト、流紋岩、結晶片岩、泥岩、それに、木
炭、活性炭などを適宜培養担体として用い、菌糸を培養
して得た培養菌糸体を意識して描いたものである。ここ
で、容器体1の中で培養することもできるし、他の容器
で培養したものを容器体1に収容し直すこともできる。
コウタケ菌、ハツタケ菌、アミタケ菌など例示できる
が、その胞子であってもよく、また、図の菌根菌6は
「○」の集合体で示してあるが、例えば、バ−ミキュラ
イト、日向土、真砂土、鹿沼土、砂岩、花崗岩、粘板
岩、チャ−ト、流紋岩、結晶片岩、泥岩、それに、木
炭、活性炭などを適宜培養担体として用い、菌糸を培養
して得た培養菌糸体を意識して描いたものである。ここ
で、容器体1の中で培養することもできるし、他の容器
で培養したものを容器体1に収容し直すこともできる。
【0011】次に、図2に示すものは、容器体1の本体
2の下端部2bの開口量が図1のものに比べて小さくな
っている。また、上蓋3が本体2に内挿されるものとな
っている。これらは容器体が開口するようにした両端部
を有するならば、適宜の構造を有していてよいことを示
す一例である。また、ゲル5は、上下の層に分かれるの
ではなく、菌根菌6を包埋するものとなっている。これ
は、ゲルが菌根菌と容器体の端部との間に介在すれば、
容器体に適宜状態で収容されてよいことを示す一例であ
る。
2の下端部2bの開口量が図1のものに比べて小さくな
っている。また、上蓋3が本体2に内挿されるものとな
っている。これらは容器体が開口するようにした両端部
を有するならば、適宜の構造を有していてよいことを示
す一例である。また、ゲル5は、上下の層に分かれるの
ではなく、菌根菌6を包埋するものとなっている。これ
は、ゲルが菌根菌と容器体の端部との間に介在すれば、
容器体に適宜状態で収容されてよいことを示す一例であ
る。
【0012】図3に示すものも、図2同様の一例であ
り、容器体1は全体として瓶のようなものとなってい
る。
り、容器体1は全体として瓶のようなものとなってい
る。
【0013】図示はしないが、他にも種々なせる。例え
ば、本体2(例えば図1の本体2)の外側をポリ塩化ビ
ニリデンやポリ弗化ビニリデンなどのラップとかアルミ
フォイルとかで包装したものを容器体1とすることもで
きる。また例えば、上蓋3や下蓋4を本体2と着脱でき
るものではなく一体のものとすることもできる。具体的
一例は、容器体1を一般にプルリングと呼ばれている開
蓋(開栓)機構付きの缶詰やボトルのようにすることで
ある。更にまた例えば、開示したものはいずれもゲル5
と上蓋3との間に、寄主植物の根を挿入し易いようにと
の考慮から空間があるものとしたが、この空間を無くす
こともできる。
ば、本体2(例えば図1の本体2)の外側をポリ塩化ビ
ニリデンやポリ弗化ビニリデンなどのラップとかアルミ
フォイルとかで包装したものを容器体1とすることもで
きる。また例えば、上蓋3や下蓋4を本体2と着脱でき
るものではなく一体のものとすることもできる。具体的
一例は、容器体1を一般にプルリングと呼ばれている開
蓋(開栓)機構付きの缶詰やボトルのようにすることで
ある。更にまた例えば、開示したものはいずれもゲル5
と上蓋3との間に、寄主植物の根を挿入し易いようにと
の考慮から空間があるものとしたが、この空間を無くす
こともできる。
【0014】
【考案の効果】本考案の菌根菌の菌根形成具によれば、
菌根菌を寄主植物の生根に人為的に活着させて菌根を形
成させるのに使用する菌根菌の菌根形成具であって、開
口するようにした両端部を有する容器体に、菌根菌とゲ
ルとを、ゲルが菌根菌と容器体の端部との間に介在する
ように収容してなるので、寄主植物への接種時までゲル
の柔らかさによる取扱いの不便を解消できる。
菌根菌を寄主植物の生根に人為的に活着させて菌根を形
成させるのに使用する菌根菌の菌根形成具であって、開
口するようにした両端部を有する容器体に、菌根菌とゲ
ルとを、ゲルが菌根菌と容器体の端部との間に介在する
ように収容してなるので、寄主植物への接種時までゲル
の柔らかさによる取扱いの不便を解消できる。
【図1】本考案の一実施例を示す断面図。
【図2】本考案の他の一実施例を示す断面図。
【図3】本考案の他の一実施例を示す断面図。
【符号の説明】 A 菌根形成具 1 容器体 2 本体 2a 上端部 2b 下端部 3 上蓋 4 下蓋 5 ゲル 6 菌根菌
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 梅津 博紀 埼玉県草加市吉町4−1−8 ぺんてる 株式会社 草加工場内 審査官 郡山 順
Claims (1)
- 【請求項1】 菌根菌を寄主植物の生根に人為的に活着
させて菌根を形成させるのに使用する菌根菌の菌根形成
具であって、開口するようにした両端部を有する容器体
に、菌根菌とゲルとを、ゲルが菌根菌と容器体の端部と
の間に介在するように収容してなる菌根菌の菌根形成
具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6787291U JP2554750Y2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 菌根菌の菌根形成具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6787291U JP2554750Y2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 菌根菌の菌根形成具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0513143U JPH0513143U (ja) | 1993-02-23 |
JP2554750Y2 true JP2554750Y2 (ja) | 1997-11-17 |
Family
ID=13357450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6787291U Expired - Lifetime JP2554750Y2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 菌根菌の菌根形成具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2554750Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6845541B2 (ja) * | 2017-07-07 | 2021-03-17 | 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 | マツタケ菌根苗の作製方法 |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP6787291U patent/JP2554750Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0513143U (ja) | 1993-02-23 |
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