JP2554111Y2 - アルミニウム製二重管型オイルクーラ - Google Patents

アルミニウム製二重管型オイルクーラ

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JP2554111Y2
JP2554111Y2 JP1990078013U JP7801390U JP2554111Y2 JP 2554111 Y2 JP2554111 Y2 JP 2554111Y2 JP 1990078013 U JP1990078013 U JP 1990078013U JP 7801390 U JP7801390 U JP 7801390U JP 2554111 Y2 JP2554111 Y2 JP 2554111Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば自動車用ラジエータ等の熱交換器の
タンク内に配されるアルミニウム製二重管型オイルクー
ラに関するものである。
〔従来の技術〕
従来、この種のアルミニウム製二重管型オイルクーラ
は、エンジンの潤滑油,トルクコンバータの作動油,自
動クラッチの作動油等を冷却するものである。
これを第3図乃至第5図に基づいて説明する。第3図
及び第4図に示す如く、アルミニウム製二重管型オイル
クーラ1は、アルミニウム製の二重管2と、アルミニウ
ム製のシート3と、アルミニウム製のイン・アウトパイ
プ4とを一体的にロー付けすることによって構成されて
いる。
二重管2は、アウタパイプ21とインナーパイプ22とか
ら成り、両パイプ21,22間に油路23を形成し、アウタパ
イプ21とインナーパイプ22の夫々の外側部21a,22aがラ
ジエータ等の熱交換器のタンク5内を流通する冷却水と
接触するようになっている。
この二重管2内には、アルミニウム製のインナーフィ
ン24が、装着されている。
シート3は、O−リング52を装着するための環状溝31
と、オイルの流出入部となる孔32と、ナット等の締結部
材を螺着するための螺子部33とを有し、二重管2の両端
部に形成した膨出部25上に装着される。この膨出部25に
は、孔26が形成されており、オイルの流出入部となる孔
32と連通するようにしてある。
このシート3と二重管2とは、ロー材6を介してロー
付けされている。
イン・アウトパイプ4は、シート3に設けた孔32に嵌
入されて、ロー付けされている。
斯くして構成されたアルミニウム製二重管型オイルク
ーラ1は、シート3の環状溝31内にO−リング52を装着
した後、タンク5の内側からイン・アウトパイプ4を先
にして、タンク5に設けた孔53にイン・アウトパイプ4
を嵌入しながら装着し、タンク5の内壁面51にO−リン
グ52が密着した状態で、図示しないナット等の緊締部材
によって固定される。
そして、アルミニウム製二重管型オイルクーラ1は、
例えば、トルクコンバータ等とホースを介してイン・ア
ウトパイプ4,4が連通している。そのため、エンジンが
始動すると、一方のイン・アウトパイプ4からオイルが
導入して来る。そのオイルは、二重管2の油路23を通過
する間に、アウタパイプ21とインナーパイプ22の夫々の
外側部21a,22aを介してタンク5内を流通する冷却水と
熱交換することによって、冷却されながら他方のイン・
アウトパイプ4から導出される。
〔考案が解決しようとする課題〕
上述した如く、アルミニウム製二重管型オイルクーラ
1は、ラジエータ等の熱交換器のタンク5内に装着さ
れ、常に冷却水と接触しているので、二重管2のアウタ
パイプ21の表面は、耐蝕性を考慮して、母材よりも電位
が低い犠牲層を形成して置かなければならない。そのた
め、二重管2とシート3とを直接的にロー付けすること
ができない。
そこで、第4図に示す如く、両者間には、ロー材6を
配する必要があった。而も、このロー材6は、二重管2
とシート3との接着性を確実にするために、その当接部
の形状に相応した形状に成形する必要があり、手間暇を
要するものであった。
一方、特公昭64−8278号公報には、斯かる状況を勘案
して、アルミニウム製の二重管2とアルミニウム製のシ
ート3とをロー付け結合せず、O−リングを介して結合
することが、開示されている。
然し、二重管2とシート3とを、O−リングを介して
結合するためには、組付工程が複雑となるばかりか、部
品管理や点検作業等の煩雑な作業を必要とすることとな
り、大量生産には適していない。
本考案は斯かる従来の問題点を解決するために為され
たもので、その目的は、アルミニウム製の二重管とアル
ミニウム製のシートとを特別な部材及び手段を講ずるこ
となく一体的にロー付けすることができるようにしたア
ルミニウム製二重管型オイルクーラを提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1に係るアルミニウム製二重管型オイルクーラ
は、アウタパイプとインナーパイプとから成り、両パイ
プ間に油路を形成し、アウタパイプとインナーパイプの
夫々の外側部がラジエータ等の熱交換器のタンク内を流
通する冷却水と接触する二重管と、この二重管内に装着
されるインナーフィンと、上記二重管の両端部に取り付
けられ、二重管の内部の油路を流通するオイルの流入部
及び流出部を形成すると共に、インナーパイプ内を流通
する冷却水の流出入部を形成する貫通孔を設けたコネク
タと、このコネクタと連設し、ラジエータ等の熱交換器
のタンクに取り付けられるシートと、このシートを介し
て上記コネクタに取り付けられるインアウトパイプとを
有するアルミニウム製二重管型オイルクーラに於て、上
記二重管が、アルミニウム・マンガン系のアルミニウム
合金の両側に、ロー材と、アルミニウム・マンガン系の
アルミニウム合金よりも電位が低いアルミニウム合金と
を、各別にクラッドして成るアウタパイプとインナーパ
イプとで構成すると共に、冷却水と接する外側部にアル
ミニウム・マンガン系のアルミニウム合金よりも電位が
低いアルミニウム合金を配して成り、上記インナーフィ
ンが、アルミニウム・マンガン系のアルミニウム合金で
構成され、上記コネクタとシートとが、アルミニウム・
マンガン系のアルミニウム合金で一体的に形成されると
共に、上記二重管のアウタパイプを外嵌する環状の連結
部を設けて成り、上記インアウトパイプが、ロー材をク
ラッドして成るアルミニウム・マンガン系のアルミニウ
ム合金で構成されたものである。
請求項2に係るアルミニウム製二重管型オイルクーラ
は、アウタパイプとインナーパイプとから成り、両パイ
プ間に油路を形成し、アウタパイプとインナーパイプの
夫々の外側部がラジエータ等の熱交換器のタンク内を流
通する冷却水と接触する二重管と、この二重管内に装着
されるインナーフィンと、上記二重管の両端部に取り付
けられ、二重管の内部の油路を流通するオイルの流入部
及び流出部を形成すると共に、インナーパイプ内を流通
する冷却水の流出入部を形成する貫通孔を設けたコネク
タと、このコネクタと連設し、ラジエータ等の熱交換器
のタンクに取り付けられるシートと、このシートを介し
て上記コネクタに取り付けられるインアウトパイプとを
有するアルミニウム製二重管型オイルクーラに於て、上
記二重管が、アルミニウム・マンガン系のアルミニウム
合金の両側に、ロー材と、アルミニウム・マンガン系の
アルミニウム合金よりも電位が低いアルミニウム合金と
を、各別にクラッドして成るアウタパイプとインナーパ
イプとで構成すると共に、冷却水と接する外側部にアル
ミニウム・マンガン系のアルミニウム合金よりも電位が
低いアルミニウム合金を配して成り、上記インナーフィ
ンが、アルミニウム・マンガン系のアルミニウム合金で
構成され、上記コネクタとシートとインアウト・パイプ
とが、アルミニウム・マンガン系のアルミニウム合金で
一体的に形成されると共に、上記二重管のアウタパイプ
を外嵌する環状の連結部を設けて成るものである。
〔作用〕
請求項1に係るアルミニウム製二重管形オイルクーラ
に於ては、先ず、インナーパイプにインナーフィンを取
り付けると共に、その外側にアウタパイプを被して、二
重管を形成する。次に、この二重管の両端部側に突出す
るインナーパイプを、シート兼コネクタの凹部内に嵌入
すると共に、アウタパイプをシート兼コネクタの連結部
を外嵌する。この際、インナーパイプの端部は、シート
兼コネクタの環状突起部の面一となるようにしてある。
又、アウタパイプの先端部は、シート兼コネクタの連結
部の根本部まで嵌入している。更に、シート兼コネクタ
の孔の上部に設けた嵌入孔内にイン・アウトパイプを嵌
入する。
上述した如く、二重管とシート兼コネクタとイン・ア
ウトパイプを組み付けた後、非腐食性のフラックスを用
いて、窒素ガス雰囲気中でロー付けされる。これによっ
て、各アルミニウム材に設けたロー材が、非腐食性のフ
ラックスの作用によって、各接合部をロー付けする。
斯くしてロー付けされたアルミニウム製二重管型オイ
ルクーラは、環状凹部にO−リングを装着した後、ラジ
エータ等の熱交換器のタンク内に装着される。
そして、アルミニウム製二重管型オイルクーラは、例
えば、トルクコンバータ等とホースを介してイン・アウ
トパイプが連通している。そのため、エンジンが始動す
ると、一方のアルミニウム製のイン・アウトパイプから
オイルが導入して来る。そのオイルは、二重管の油路を
通過する間に、アウタパイプとインナーパイプの夫々の
外側部を介してタンク内を流通する冷却水とく熱交換す
ることによって、冷却されながら他方のイン・アウトパ
イプから導出される。
請求項2に係るアルミニウム製二重管型オイルクーラ
に於ては、先ず、インナーパイプにインナーフィンを取
り付けると共に、その外側にアウタパイプを被して、二
重管を形成する。次に、この二重管の両端部側に突出す
るインナーパイプを、シートとコネクタとイン・アウト
パイプとの連結体の凹部内に嵌入すると共に、アウタパ
イプをシートとコネクタとインアウト・パイプとの連結
体の連結部を外嵌する。この際、インナーパイプの端部
は、シートとコネクタとインアウト・パイプとの連結体
の環状突起部と面一となるようにしてある。
上述した如く、シートとコネクタとくインアウト・パ
イプとの連結体と二重管とを組み付けた後、非腐食性の
フラックスを用いて、窒素ガス雰囲気中でロー付けされ
る。これによって、各アルミニウム材に設けたロー材
が、非腐食性のフラックスの作用によって、各接合部を
ロー付けする。
斯くしてロー付けされたアルミニウム製二重管型オイ
ルクーラは、環状凹部にO−リングを装着した後、ラジ
エータ等の熱交換器のタンク内に装着される。
そして、アルミニウム製二重管型オイルクーラは、例
えば、トルクコンバータ等とホースを介してイン・アウ
トパイプが連通している。そのため、エンジンが始動す
ると、一方のアルミニウム製のイン・アウトパイプから
オイルが導入して来る。そのオイルは、二重管の油路を
通過する間に、アウタパイプとインナーパイプの夫々の
外側部を介してタンク内を流通する冷却水と熱交換する
ことによって、冷却されながら他方のイン・アウトパイ
プから導出される。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図及び第2図は本考案の一実施例に係るアルミニ
ウム製二重管型オイルクーラを示し、図に於て、7はア
ルミニウム製の二重管を現す。
このアルミニウム製の二重管7は、アウタパイプ71と
インナーパイプ72とから成り、両パイプ71,72間に油路7
3を形成し、アウタパイプ71とインナーパイプ72の夫々
の外側部71a,72aがラジエータ等の熱交換器のタンク5
内を流通する冷却水と接触するようになっている。
アウタパイプ71とインナーパイプ72とは、例えば、ア
ルミニウム・マンガン系のアルミニウム合金(例えば、
A303)を母材とし、その一方側に、ロー材(例えば、A4
343)をクラッドし、他方側に、アルミニウム・亜鉛・
マンガン系の犠牲材(例えば、A7072)をクラッドして
成るアルミニウム材が用いられている。そして、アウタ
パイプ71とインナーパイプ72とは、共に、タンク5内の
冷却水と接触する外側面71a,72aに、アルミニウム・亜
鉛・マンガン系の犠牲材(例えば、A7072),即ち、母
材よりも電位が低い材料が位置するようにしてある。つ
まり、ロー材が油路73側に位置するようにしてある。
又、このアルミニウム製の二重管7は、アウタパイプ
71が、後述するアルミニウム製のシート兼コネクタ8へ
の組付の都合上、インナーパイプ72よりも短くなってい
る。
このアルミニウム製の二重管7内には、アルミニウム
製のインナーフィン74が、装着されている。インナーフ
ィン74は、後述するロー付けによってアウタパイプ71と
インナーパイプ72との間にロー付けされて一体化され
る。
アルミニウム製のシート兼コネクタ8は、アウタパイ
プ71を外嵌する環状の連結部81と、O−リング52を装着
するための環状溝82と、オイルの流出入部となる凹部83
と、この凹部83に連通し、オイルを導出入するための孔
84と、ナット等の締結部材を螺着するための螺子部85と
を有する。凹部83は、連結部81とは反対側の部位に於
て、二重管7のインナーパイプ72を当接固定するための
環状突起部86が形成されている。又、孔84には、後述す
るイン・アウトパイプ9を嵌入・固定するために段部を
有するやや大径の嵌入孔87が設けられている。
このアルミニウム製のシート兼コネクタ8は、二重管
7の母材と同様に、アルミニウム・マンガン系のアルミ
ニウム合金(例えば、A3003)によって形成されてい
る。
アルミニウム製のイン・アウトパイプ9は、二重管7
の母材と同様に、アルミニウム・マンガン系のアルミニ
ウム合金(例えば、A3003)が用いられ、その外側に
は、ロー材(例えば、A4343)がクラッドされている。
次に、斯くして構成された本実施例に係るアルミニウ
ム製二重管型オイルクーラの作用を説明する。
先ず、第2図に示す如く、インナーパイプ72にインナ
ーフィン74を取り付けると共に、その外側にアウタパイ
プ71を被して、二重管7を形成する。次に、この二重管
7の両端部側に突出するインナーパイプ72を、シート兼
コネクタ8の凹部83内に嵌入すると共に、アウタパイプ
71をシート兼コネクタ8の連結部81を外嵌する。この
際、インナーパイプ72の端部は、シート兼コネクタ8の
環状突起部86と面一となるようにしてある。又、アウタ
パイプ71の先端部は、シート兼コネクタ8の連結部81の
根本部まで嵌入している。更に、シート兼コネクタ8の
孔84の上部に設けた嵌入孔87内にイン・アウトパイプ9
を嵌入する。
上述した如く、二重管7とシート兼コネクタ8はイン
・アウトパイプ9を組み付けた後、非腐食性のフラック
スを用いて、窒素ガス雰囲気中でロー付けされる(所
謂、ノコロック工法と称されるアルミニウムの一体ロー
付け方法)。これによって、各アルミニウム材に設けた
ロー材が、非腐食性のフラックスの作用によって、各接
合部をロー付けされる。
斯くしてロー付けされたアルミニウム製二重管型オイ
ルクーラ10は、環状凹部82にO−リング52を装着した
後、第5図と同様にしてタンク5内に装着される。
そして、アルミニウム製二重管型オイルクーラ10は、
例えば、トルクコンバータ等とホースを介してアルミニ
ウム製のイン・アウトパイプ9,9が連通している。その
ため、エンジンが始動すると、一方のアルミニウム製の
イン・アウトパイプ9からオイルが導入して来る。その
オイルは、アルミニウム製の二重管7の油路73を通過す
る間に、アウタパイプ71とインナーパイプ72の夫々の外
側部71a,72aを介してタンク5内を流通する冷却水と熱
交換することによって、冷却されながら他方のアルミニ
ウム製のイン・アウトパイプ9から導出される。
以上の如く、本実施例によれば、アルミニウム製二重
管型オイルクーラ10は、二重管7が、アルミニウム・マ
ンガン系のアルミニウム合金の両側に、ロー材と、アル
ミニウム・マンガン系のアルミニウム合金よりも電位が
低いアルミニウム合金とを、各別にクラッドして成るア
ウタパイプ71とインナーパイプ72とで構成すると共に、
冷却水と接する外側部71a,72aにアルミニウム・マンガ
ン系のアルミニウム合金よりも電位が低いアルミニウム
合金を配して成り、上記インナーフィン74が、アルミニ
ウム・マンガン系のアルミニウム合金で構成され、上記
シート兼コネクタ8が、アルミニウム・マンガン系のア
ルミニウム合金で一体的に形成されると共に、上記二重
管7のアウタパイプ7を外嵌する環状の連結部81を設け
て成り、上記インアウトパイプ72が、ロー材をクラッド
して成るアルミニウム・マンガン系のアルミニウム合金
で構成されているので、二重管7のアウタパイプ71とイ
ンナーパイプ72と接する部位に一体的に設けられたロー
材が、直接的に二重管7とシート兼コネクタ8とを一体
的にロー付けすることができる。即ち、従来の如く、特
別にロー材を用意するとか、O−リングを用意する等の
不具合がなくなる。又、シート兼コネクタ8が、犠牲効
果のないアルミニウム・マンガン系のアルミニウム合金
で構成されても、二重管7の冷却水と接する側の表面に
位置する所謂犠牲材によって腐食しがたいものとなり、
シート兼コネクタ8の耐蝕性を高めることができる。そ
の結果、二重管7とシート兼コネクタ8との接合部に於
ける隙間腐食が防止でき、且つ、各シール部が、何れも
一体ロー付け構造となり、水洩れを起こす虞がなくな
る。更に、各部材は、何れもクラッドされたロー材が、
各接合部に位置するように組み付けることができるの
で、一体的なロー付けが可能となると共に、各接合部の
接合強度を高めることができる。
更に、本考案者の実験によれば、シート兼コネクタ8
を犠牲層を設けたアルミニウム・マンガン系のアルミニ
ウム合金で構成すると、ロー付け性が悪い上に、犠牲層
を設けないアルミニウム・マンガン系のアルミニウム合
金に比して耐蝕性が劣るという結果を得た。即ち、二重
管7とシート兼コネクタ8に於ける冷却水側の外側表面
に共に犠牲効果を付与すると、耐蝕性が悪くなるという
結論が得られた。
又、シート兼コネクタ8と二重管7とを何れもアルミ
ニウム・マンガン系のアルミニウム合金で構成すると、
アルミニウム・マンガン系のアルミニウム合金は、防蝕
性能が劣るため、耐蝕性が悪いことも確認された。
以上の実験から、耐蝕性能を高めるためには、シート
兼コネクタ7をアルミニウム・マンガン系のアルミニウ
ム合金で構成し、二重管7の冷却水と接する側に犠牲機
能を持たせることによって、耐蝕性が付与できることが
確認された。
尚、上記実施例では、二重管7のアウタパイプ71とイ
ンナーパイプ72とが、アルミニウム・マンガン系のA300
3の両面にA4343とA7072とを各別にクラッドして成るア
ルミニウム合金を使用した場合について説明したが、母
材に対して犠牲効果が発揮できる構成であれば、これら
に限定しない。
又、上記実施例では、シートとコネクタとを一体にし
たシート兼コネクタを用いた場合について説明したが、
シートとコネクタとイン・アウトパイプとを一体にした
連結体を用いても良い。
〔考案の効果〕
以上の如く、請求項1では、アウタパイプとインナー
パイプとから成り、両パイプ間に油路を形成し、アウタ
パイプとインナーパイプの夫々の外側部がラジエータ等
の熱交換器のタンク内を流通する冷却水と接触する二重
管と、この二重管内に装着されるインナーフィンと、上
記二重管の両端部に取り付けられ、二重管の内部の油路
を流通するオイルの流入部及び流出部を形成すると共
に、インナーパイプ内を流通する冷却水の流出入部を形
成する貫通孔を設けたコネクタと、このコネクタと連設
し、ラジエータ等の熱交換器のタンクに取り付けられる
シートと、このシートを介して上記コネクタに取り付け
られるインアウトパイプとを有するアルミニウム製二重
管型オイルクーラに於て、上記二重管が、アルミニウム
・マンガン系のアルミニウム合金の両側に、ロー材と、
アルミニウム・マンガン系のアルミニウム合金よりも電
位が低いアルミニウム合金とを、各別にクラッドして成
るアウタパイプとインナーパイプとで構成すると共に、
冷却水と接する外側部にアルミニウム・マンガン系のア
ルミニウム合金よりも電位が低いアルミニウム合金を配
して成り、上記インナーフィンが、アルミニウム・マン
ガン系のアルミニウム合金で構成され、上記コネクタと
シートとが、アルミニウム・マンガン系のアルミニウム
合金で一体的に形成されると共に、上記二重管のアウタ
パイプを外嵌する環状の連結部を設けて成り、上記イン
アウトパイプが、ロー材をクラッドして成るアルミニウ
ム・マンガン系のアルミニウム合金で構成されて成るの
で、従来の如く、特別にロー材を用意するとか、O−リ
ングを用意する等の不具合がなくなる。又、シート兼コ
ネクタが、犠牲効果のないアルミニウム・マンガン系の
アルミニウム合金で構成されても、二重管の冷却水と接
する側の表面に位置する所謂犠牲材によって腐食しがた
いものとなり、シート兼コネクタの耐蝕性を高めること
ができる。その結果、二重管とシート兼コネクタとの接
合部に於ける隙間腐食が防止でき、且つ、各シール部
が、何れも一体ロー付け構造となり、水洩れを起こす虞
がなくなる。更に、各部材は、何れもクラッドされたロ
ー材が、各接合部に位置するように組み付けることがで
きるので、一体的なロー付けが可能となると共に、各接
合部の接合強度を高めることができる。
又、請求項2では、アウタパイプとインナーパイプと
から成り、両パイプ間に油路を形成し、アウタパイプと
インナーパイプの夫々の外側部がラジエータ等の熱交換
器のタンク内を流通する冷却水と接触する二重管と、こ
の二重管内に装着されるインナーフィンと、上記二重管
の両端部に取り付けられ、二重管の内部の油路を流通す
るオイルの流入部及び流出部を形成すると共に、インナ
ーパイプ内を流通する冷却水の流出入部を形成する貫通
孔を設けたコネクタと、このコネクタと連設し、ラジエ
ータ等の熱交換器のタンクに取り付けられるシートと、
このシートを介して上記コネクタに取り付けられるイン
アウトパイプとを有するアルミニウム製二重管型オイル
クーラに於て、上記二重管が、アルミニウム・マンガン
系のアルミニウム合金の両側に、ロー材と、アルミニウ
ム・マンガン系のアルミニウム合金よりも電位が低いア
ルミニウム合金とを、各別にクラッドして成るアウタパ
イプとインナーパイプとで構成すると共に、冷却水と接
する外側部にアルミニウム・マンガン系のアルミニウム
合金よりも電位が低いアルミニウム合金を配して成り、
上記インナーフィンが、アルミニウム・マンガン系のア
ルミニウム合金で構成され、上記コネクタとシートとイ
ンアウト・パイプとが、アルミニウム・マンガン系のア
ルミニウム合金で一体的に形成されると共に、上記二重
管のアウタパイプを外嵌する環状の連結部を設けて成る
ものであるから、従来の如く、特別にロー材を用意する
とか、O−リングを用意する等の不具合がなくなる。
又、シートとコネクタとインアウト・パイプとの連結体
が、犠牲効果のないアルミニウム・マンガン系のアルミ
ニウム合金で構成されても、二重管の冷却水と接する側
の表面に位置する所謂犠牲材によって腐食し難いものと
なり、シートとコネクタとインアウト・パイプとの連結
体の耐蝕性を高めることができる。その結果、シートと
コネクタとインアウト・パイプとの連結体と二重管との
接合部に於ける隙間腐食が防止でき、且つ、各シール部
が、何れも一体ロー付け構造となり、水洩れを起こす虞
がなくなる。更に、各部材は、何れもクラッドされたロ
ー材が、各接合部に位置するように組み付けることがで
きるので、一体的なロー付けが可能となると共に、各接
合部の接合強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項1の一実施例に係るアルミニウム製二重
管型オイルクーラの要部を示す断面図である。 第2図はその分解斜視図である。 第3図は従来のアルミニウム製二重管型オイルクーラの
要部を示す断面図である。 第4図はその分解斜視図である。 第5図は従来のアルミニウム製二重管型オイルクーラを
ラジエータ等の熱交換器のタンクに取り付けた状態を示
す断面図である。 〔主要な部分の符号の説明〕 5……タンク 52……O−リング 7……二重管 71……アウタパイプ 72……インナーパイプ 73……油路 74……インナーフィン 8……シート兼コネクタ 81……連結部 82……環状凹溝 9……イン・アウトパイプ 10……アルミニウム製二重管型オイルクーラ。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】アウタパイプとインナーパイプとから成
    り、両パイプ間に油路を形成し、アウタパイプとインナ
    ーパイプの夫々の外側部がラジエータ等の熱交換器のタ
    ンク内を流通する冷却水と接触する二重管と、 この二重管内に装着されるインナーフィンと、 上記二重管の両端部に取り付けられ、二重管の内部の油
    路を流通するオイルの流入部及び流出部を形成すると共
    に、インナーパイプ内を流通する冷却水の流出入部を形
    成する貫通孔を設けたコネクタと、 このコネクタと連設し、ラジエータ等の熱交換器のタン
    クに取り付けられるシートと、 このシートを介して上記コネクタに取り付けられるイン
    アウトパイプと、 を有するアルミニウム製二重管型オイルクーラに於て、 上記二重管が、アルミニウム・マンガン系のアルミニウ
    ム合金の両側に、ロー材と、アルミニウム・マンガン系
    のアルミニウム合金よりも電位が低いアルミニウム合金
    とを、各別にクラッドして成るアウタパイプとインナー
    パイプとで構成すると共に、冷却水と接する外側部にア
    ルミニウム・マンガン系のアルミニウム合金よりも電位
    が低いアルミニウム合金を配して成り、 上記インナーフィンが、アルミニウム・マンガン系のア
    ルミニウム合金で構成され、 上記コネクタとシートとが、アルミニウム・マンガン系
    のアルミニウム合金で一体的に形成されると共に、上記
    二重管のアウタパイプを外嵌する環状の連結部を設けて
    成り、 上記インアウトパイプが、ロー材をクラッドして成るア
    ルミニウム・マンガン系のアルミニウム合金で構成され て成ることを特徴とするアルミニウム製二重管型オイル
    クーラ。
  2. 【請求項2】アウタパイプとインナーパイプとから成
    り、両パイプ間に油路を形成し、アウタパイプとインナ
    ーパイプの夫々の外側部がラジエータ等の熱交換器のタ
    ンク内を流通する冷却水と接触する二重管と、 この二重管内に装着されるインナーフィンと、 上記二重管の両端部に取り付けられ、二重管の内部の油
    路を流通するオイルの流入部及び流出部を形成すると共
    に、インナーパイプ内を流通する冷却水の流出入部を形
    成する貫通孔を設けたコネクタと、 このコネクタと連設し、ラジエータ等の熱交換器のタン
    クに取り付けられるシートと、 このシートを介して上記コネクタに取り付けられるイン
    アウトパイプと、 を有するアルミニウム製二重管型オイルクーラに於て、 上記二重管が、アルミニウム・マンガン系のアルミニウ
    ム合金の両側に、ロー材と、アルミニウム・マンガン系
    のアルミニウム合金よりも電位が低いアルミニウム合金
    とを、各別にクラッドして成るアウタパイプとインナー
    パイプとで構成すると共に、冷却水と接する外側部にア
    ルミニウム・マンガン系のアルミニウム合金よりも電位
    が低いアルミニウム合金を配して成り、 上記インナーフィンが、アルミニウム・マンガン系のア
    ルミニウム合金で構成され、 上記コネクタとシートとインアウト・パイプとが、アル
    ミニウム・マンガン系のアルミニウム合金で一体的に形
    成されると共に、上記二重管のアウタパイプを外嵌する
    環状の連結部を設けて成る ことを特徴とするアルミニウム製二重管型オイルクー
    ラ。
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