JP2553835B2 - 高強度ソフトコンタクトレンズ - Google Patents
高強度ソフトコンタクトレンズInfo
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- JP2553835B2 JP2553835B2 JP60134256A JP13425685A JP2553835B2 JP 2553835 B2 JP2553835 B2 JP 2553835B2 JP 60134256 A JP60134256 A JP 60134256A JP 13425685 A JP13425685 A JP 13425685A JP 2553835 B2 JP2553835 B2 JP 2553835B2
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- Japan
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- acrylate
- methacrylate
- contact lens
- weight
- soft contact
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なソフトコンタクトレンズに関するもの
で、更に詳しくは、含水率が60%以上であると同時に機
械的強度も大きく、かつ無色透明なソフトコンタクトレ
ンズに係る。
で、更に詳しくは、含水率が60%以上であると同時に機
械的強度も大きく、かつ無色透明なソフトコンタクトレ
ンズに係る。
[従来の技術] 従来、ソフトコンタクトレンズ材としては、主として
OH基を有するアクリル系誘導体のホモポリマーまたはコ
ポリマーが使用されてきた。これらの材料は水を吸って
膨潤する性質を有し、透明度も良好で、機械加工性にも
優れているため、装用感の良好なソフトコンタクトレン
ズを得るのに適している。
OH基を有するアクリル系誘導体のホモポリマーまたはコ
ポリマーが使用されてきた。これらの材料は水を吸って
膨潤する性質を有し、透明度も良好で、機械加工性にも
優れているため、装用感の良好なソフトコンタクトレン
ズを得るのに適している。
更に近年、レンズ材料の含水率を一層高めることによ
り、コンタクトレンズの長時間連続装用を可能ならしめ
る高含水ソフトコンタクトレンズが出現している。この
高含水ソフトコンタクトレンズは、N−ビニルピロリド
ンの主成分とする材料からなり、多量の水分を吸収でき
るため、レンズを通して角膜生理上必要とする酸素を十
分提供することができ、従って角膜の代謝機能は損なわ
れず、目に対する生理的安全性を確保することができ
る。
り、コンタクトレンズの長時間連続装用を可能ならしめ
る高含水ソフトコンタクトレンズが出現している。この
高含水ソフトコンタクトレンズは、N−ビニルピロリド
ンの主成分とする材料からなり、多量の水分を吸収でき
るため、レンズを通して角膜生理上必要とする酸素を十
分提供することができ、従って角膜の代謝機能は損なわ
れず、目に対する生理的安全性を確保することができ
る。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、上記の高含水ソフトコンタクトレンズは含水
率が高くなると、強度が急激に低下し、そのためにレン
ズが破損したり、レンズ表面に傷が生じたりするなど耐
久性に問題がある。また、こうした欠点を補う目的で素
材の機械的強度の増大を図ると、レンズの含水率が低下
して角膜生理上必要な酸素の供給が不十分となり、更に
は破断に至るまでの伸びが乏しくなるため、僅かな変形
によって容易に破損してしまうといった欠点が生ずる。
率が高くなると、強度が急激に低下し、そのためにレン
ズが破損したり、レンズ表面に傷が生じたりするなど耐
久性に問題がある。また、こうした欠点を補う目的で素
材の機械的強度の増大を図ると、レンズの含水率が低下
して角膜生理上必要な酸素の供給が不十分となり、更に
は破断に至るまでの伸びが乏しくなるため、僅かな変形
によって容易に破損してしまうといった欠点が生ずる。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、かかる従来の高含水ソフトコンタクト
ンズの欠点を改良すべく鋭意研究した結果、N−ビニル
ピロリドン、疎水性モノマー、酢酸ビニル及び特定の架
橋剤を一定割合で共重合させると、高含水率を失わずに
大きな引張強度と破断伸度が同時に実現されることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
ンズの欠点を改良すべく鋭意研究した結果、N−ビニル
ピロリドン、疎水性モノマー、酢酸ビニル及び特定の架
橋剤を一定割合で共重合させると、高含水率を失わずに
大きな引張強度と破断伸度が同時に実現されることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、60%以上の高含水率と大きな引張強
度と実用上十分な破断伸度を兼ね具えたソフトコンタク
トレンズを提供することにある。
度と実用上十分な破断伸度を兼ね具えたソフトコンタク
トレンズを提供することにある。
本発明の他の目的は、高酸素透過性を有する長期連続
装用可能な高含水コンタクトレンズを提供することにあ
る。
装用可能な高含水コンタクトレンズを提供することにあ
る。
本発明のその他の目的は、無色透明な高含水コンタク
トレンズを提供することにある。
トレンズを提供することにある。
本発明の特徴は、N−ビニルピロリドン60〜95重量
%、A群より選ばれた少なくとも一種の疎水性モノマー
5〜40重量%、酢酸ビニル2〜20重量%、エチレン性付
飽和結合を1個有する付飽和カルボン酸0〜20重量%及
びB群より選ばれた少なくとも一種の架橋剤0.02〜3.0
重量%を成分として含有する共重合体からなる含水率60
%以上の高強度ソフトコンタクトレンズである。
%、A群より選ばれた少なくとも一種の疎水性モノマー
5〜40重量%、酢酸ビニル2〜20重量%、エチレン性付
飽和結合を1個有する付飽和カルボン酸0〜20重量%及
びB群より選ばれた少なくとも一種の架橋剤0.02〜3.0
重量%を成分として含有する共重合体からなる含水率60
%以上の高強度ソフトコンタクトレンズである。
(A群)フェニルアクリレート類、ベンジルアクリレー
ト類、 フェニルメタクリレート類、ベンジルメタクリレート
類、 フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタ
クリレート、 シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリ
レート (B群) A群におけるフェニルアクリレート類としては、フェ
ニルアクリレート、o−メチルフェニルアクリレート、
m−メチルフェニルアクリレート。p−メチルフェニル
アクリレート、o−メトキシフェニルアクリレート、m
−メトキシフェニルアクリレート、p−メトキシフェニ
ルアクリレート、o−エトキシフェニルアクリレート、
m−エトキシフェニルアクリレート、p−エトキシフェ
ニルアクリレート、ビフェニルアクリレート、o−ベン
ジルフェニルアクリレート、m−ベンジルフェニルアク
リレート、p−ベンジルフェニルアクリレート等を挙げ
ることができる。
ト類、 フェニルメタクリレート類、ベンジルメタクリレート
類、 フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタ
クリレート、 シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリ
レート (B群) A群におけるフェニルアクリレート類としては、フェ
ニルアクリレート、o−メチルフェニルアクリレート、
m−メチルフェニルアクリレート。p−メチルフェニル
アクリレート、o−メトキシフェニルアクリレート、m
−メトキシフェニルアクリレート、p−メトキシフェニ
ルアクリレート、o−エトキシフェニルアクリレート、
m−エトキシフェニルアクリレート、p−エトキシフェ
ニルアクリレート、ビフェニルアクリレート、o−ベン
ジルフェニルアクリレート、m−ベンジルフェニルアク
リレート、p−ベンジルフェニルアクリレート等を挙げ
ることができる。
ベンジルアクリレート類としては、ベンジルアクリレ
ート、o−メチルベンジルアクリレート、m−メチルベ
ンジルアクリレート、p−メチルベンジルアクリレー
ト、o−メトキシベンジルアクリレート、m−メトキシ
ベンジルアクリレート、p−メトキシベンジルアクリレ
ート、o−エトキシベンジルアクリレート、m−エトキ
シベンジルアクリレート、p−エトキシベンジルアクリ
レート、o−n−ブチルベンジルアクリレート、m−n
−ブチルベンジルアクリレート、p−n−ブチルベンジ
ルアクリレート、o−フェノキシベンジルアクリレー
ト、m−フェノキシベンジルアクリレート、p−フェノ
キシベンジルアクリレート、o−フェニルベンジルアク
リレート、m−フェニルベンジルアクリレート、p−フ
ェニルベンジルアクリレート等を挙げることができる。
ート、o−メチルベンジルアクリレート、m−メチルベ
ンジルアクリレート、p−メチルベンジルアクリレー
ト、o−メトキシベンジルアクリレート、m−メトキシ
ベンジルアクリレート、p−メトキシベンジルアクリレ
ート、o−エトキシベンジルアクリレート、m−エトキ
シベンジルアクリレート、p−エトキシベンジルアクリ
レート、o−n−ブチルベンジルアクリレート、m−n
−ブチルベンジルアクリレート、p−n−ブチルベンジ
ルアクリレート、o−フェノキシベンジルアクリレー
ト、m−フェノキシベンジルアクリレート、p−フェノ
キシベンジルアクリレート、o−フェニルベンジルアク
リレート、m−フェニルベンジルアクリレート、p−フ
ェニルベンジルアクリレート等を挙げることができる。
フェニルメタクリレート類としては、フェニルメタク
リレート、o−メチルフェニルメタクリレート、m−メ
チルフェニルメタクリレート、p−メチルフェニルメタ
クリレート、o−メトキシフェニルメタクリレート、m
−メトキシフェニルメタクリレート、p−メトキシフェ
ニルメタクリレート、ビフェニルメタクリレート、o−
ベンジルフェニルメタクリレート、m−ベンジルフェニ
ルメタクリレート、p−ベンジルフェニルメタクリレー
ト等を挙げることができる。
リレート、o−メチルフェニルメタクリレート、m−メ
チルフェニルメタクリレート、p−メチルフェニルメタ
クリレート、o−メトキシフェニルメタクリレート、m
−メトキシフェニルメタクリレート、p−メトキシフェ
ニルメタクリレート、ビフェニルメタクリレート、o−
ベンジルフェニルメタクリレート、m−ベンジルフェニ
ルメタクリレート、p−ベンジルフェニルメタクリレー
ト等を挙げることができる。
ベンジルメタクリレート類としては、ベンジルメタク
リレート、o−メチルベンジルメタクリレート、m−メ
チルベンジルメタクリレート、p−メチルベンジルメタ
クリレート、o−メトキシベンジルメタクリレート、m
−メトキシベンジルメタクリレート、p−メトキシベン
ジルメタクリレート、o−エトキシベンジルメタクリレ
ート、m−エトキシベンジルメタクリレート、p−エト
キシベンジルメタクリレート、o−n−ブチルベンジル
メタクリレート、m−n−ブチルベンジルメタクリレー
ト、p−n−ブチルベンジルメタクリレート、o−フェ
ノキシベンジルメタクリレート、m−フェノキシベンジ
ルメタクリレート、p−フェノキシベンジルメタクリレ
ート、o−フェニルベンジルメタクリレート、m−フェ
ニルベンジルメタクリレート、p−フェニルベンジルメ
タクリレート等を挙げることができる。
リレート、o−メチルベンジルメタクリレート、m−メ
チルベンジルメタクリレート、p−メチルベンジルメタ
クリレート、o−メトキシベンジルメタクリレート、m
−メトキシベンジルメタクリレート、p−メトキシベン
ジルメタクリレート、o−エトキシベンジルメタクリレ
ート、m−エトキシベンジルメタクリレート、p−エト
キシベンジルメタクリレート、o−n−ブチルベンジル
メタクリレート、m−n−ブチルベンジルメタクリレー
ト、p−n−ブチルベンジルメタクリレート、o−フェ
ノキシベンジルメタクリレート、m−フェノキシベンジ
ルメタクリレート、p−フェノキシベンジルメタクリレ
ート、o−フェニルベンジルメタクリレート、m−フェ
ニルベンジルメタクリレート、p−フェニルベンジルメ
タクリレート等を挙げることができる。
A群の疎水性モノマーは、共重合体の含水率を調節
し、共重合体に引張強度を付与する成分であって、なか
でもベンジルメタクリレート類が引張強度付与に対して
大きな効果を発揮する。
し、共重合体に引張強度を付与する成分であって、なか
でもベンジルメタクリレート類が引張強度付与に対して
大きな効果を発揮する。
酢酸ビニルは、前述した単量体混合物の中に、2〜20
重量%、好ましくは4〜10重量%の範囲で含有させる
と、得られる共重合体は、ビニルピロリドンの主成分と
する重合体の特性である含水率を損なうことなく、引張
強度および破断伸度の特性を大きく向上させる。換言す
れば破損しにくいソフトコンタクトレンズを得ることが
できる。
重量%、好ましくは4〜10重量%の範囲で含有させる
と、得られる共重合体は、ビニルピロリドンの主成分と
する重合体の特性である含水率を損なうことなく、引張
強度および破断伸度の特性を大きく向上させる。換言す
れば破損しにくいソフトコンタクトレンズを得ることが
できる。
B群の架橋剤は、共重合体の含水率と引張強度に寄与
する成分で、このものは適度な鎖長を有しているため、
引張強度付与に対して特に著しい効果を発現する。通常
よく使用されているエチレングリコールジメタクリレー
トやアルリメタクリレート等の短鎖の架橋剤は、高含水
ポリマーの引張強度を大幅に改良することができない。
また、ポリエチレングリコールジメタクリレート(例え
ばエチレンオキサイド30モル付加)のように極端に長鎖
の架橋剤は、高含水ポリマーの強度を改良できないだけ
でなく、切削加工性や研磨性を低下させる。
する成分で、このものは適度な鎖長を有しているため、
引張強度付与に対して特に著しい効果を発現する。通常
よく使用されているエチレングリコールジメタクリレー
トやアルリメタクリレート等の短鎖の架橋剤は、高含水
ポリマーの引張強度を大幅に改良することができない。
また、ポリエチレングリコールジメタクリレート(例え
ばエチレンオキサイド30モル付加)のように極端に長鎖
の架橋剤は、高含水ポリマーの強度を改良できないだけ
でなく、切削加工性や研磨性を低下させる。
強化剤の添加量は架橋剤の種類による異なるが、0.02
〜3.0重量%の範囲で選ばれる。この範囲外の使用量で
は、高含水ポリマーの引張強度を向上させることができ
ない。
〜3.0重量%の範囲で選ばれる。この範囲外の使用量で
は、高含水ポリマーの引張強度を向上させることができ
ない。
更に、本発明ではエチレン性不飽和結合を1個有する
不飽和カルボン酸を使用することが、高含水ポリマーの
含水率を調節するうえで有効である。すなわち、該不飽
和カルボン酸を併用することにより、高含水率のコンタ
クトレンズを得ることが一段と容易となる。本発明に使
用できる不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ピルビン酸、フマ
ル酸、マレイン酸等を挙げることができる。
不飽和カルボン酸を使用することが、高含水ポリマーの
含水率を調節するうえで有効である。すなわち、該不飽
和カルボン酸を併用することにより、高含水率のコンタ
クトレンズを得ることが一段と容易となる。本発明に使
用できる不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ピルビン酸、フマ
ル酸、マレイン酸等を挙げることができる。
本発明のソフトコンタクトレンズは、N−ビニルピロ
リドン60〜95重量%、前記A群より選ばれた少なくとも
一種の疎水性モノマー5〜40重量%、酢酸ビニル2〜20
重量%、エチレン性不飽和結合を1個有する不飽和カル
ボン酸0〜20重量%、前記B群より選ばれた少なくとも
一種の架橋剤0.02〜3.0重量%及び重合開始剤0.01〜0.5
重量%を混合した液を、所定の成形用型に注入して密封
したのち、恒温槽中で一定時間加熱し、得られた棒材を
一定厚さに切削加工・研磨してレンズとし、これを生理
食塩水中で飽和膨潤させることにより得ることができ
る。
リドン60〜95重量%、前記A群より選ばれた少なくとも
一種の疎水性モノマー5〜40重量%、酢酸ビニル2〜20
重量%、エチレン性不飽和結合を1個有する不飽和カル
ボン酸0〜20重量%、前記B群より選ばれた少なくとも
一種の架橋剤0.02〜3.0重量%及び重合開始剤0.01〜0.5
重量%を混合した液を、所定の成形用型に注入して密封
したのち、恒温槽中で一定時間加熱し、得られた棒材を
一定厚さに切削加工・研磨してレンズとし、これを生理
食塩水中で飽和膨潤させることにより得ることができ
る。
なお、注型重合法により直接コンタクトレンズ形状と
する方法や、紫外線照射しながらスピンキャストを行う
方法等も採用可能である。
する方法や、紫外線照射しながらスピンキャストを行う
方法等も採用可能である。
本発明で使用する重合開始材としては、アゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等の
アゾビス系開始剤及びベンゾイルパーオキサイド、ラウ
ロイルパーオキサイド、ジイソプロピルポーオキシジカ
ーボネート等の過酸化物開始剤を挙げることができる。
ブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等の
アゾビス系開始剤及びベンゾイルパーオキサイド、ラウ
ロイルパーオキサイド、ジイソプロピルポーオキシジカ
ーボネート等の過酸化物開始剤を挙げることができる。
[実施例] 次に実施例、比較例により、本発明をさらに具体的に
説明する。なお、構成成分の部は、すべて重量部で表示
した。
説明する。なお、構成成分の部は、すべて重量部で表示
した。
実施例1 N−ビニルピロリドン88部、ベンジルメタクリレート
12部、トリエチレングリコールジメタクリレート0.3
部、酢酸ビニル6部、アゾビスジメチルバレロニトリル
0.05部からなる混合液を成形型に注入し、型を密封した
後、加熱した。加熱は恒温槽中で30℃から115℃まで24
時間かけて昇温した。該共重合体は、無色透明な硬質材
であった。
12部、トリエチレングリコールジメタクリレート0.3
部、酢酸ビニル6部、アゾビスジメチルバレロニトリル
0.05部からなる混合液を成形型に注入し、型を密封した
後、加熱した。加熱は恒温槽中で30℃から115℃まで24
時間かけて昇温した。該共重合体は、無色透明な硬質材
であった。
これを通常の加工技術により、コンタクトレンズ形状
に切削、研磨してコンタクトレンズを作製した。
に切削、研磨してコンタクトレンズを作製した。
次いで、0.9%生理食塩水中で浸漬して、十分膨潤さ
せた状態とした。膨潤したソフトコンタクトレンズは、
乾燥状態と同様無色透明であった。このレンズの含水率
は80%、酸素透過係数は 53×1011cm3(STP)cm/cm2・sec・mmHg(30℃)であ
り、含水時の引張強度は258g/mm2、破断伸度は210%で
あった。
せた状態とした。膨潤したソフトコンタクトレンズは、
乾燥状態と同様無色透明であった。このレンズの含水率
は80%、酸素透過係数は 53×1011cm3(STP)cm/cm2・sec・mmHg(30℃)であ
り、含水時の引張強度は258g/mm2、破断伸度は210%で
あった。
実施例2〜15 実施例1と同様の方法により、飽和膨潤したコンタク
トレンズを作製した。測定結果を表1に示した。各実施
例で得られたコンタクトレンズは何れも無色透明であ
り、比較例より高い酸素透過性を示し、しかも高含水コ
ンタクトレンズとしては、従来見られないような大きな
引張強度を破断伸度を有しているとともに、実用上十分
な破断伸度を有していた。
トレンズを作製した。測定結果を表1に示した。各実施
例で得られたコンタクトレンズは何れも無色透明であ
り、比較例より高い酸素透過性を示し、しかも高含水コ
ンタクトレンズとしては、従来見られないような大きな
引張強度を破断伸度を有しているとともに、実用上十分
な破断伸度を有していた。
このようにソフトコンタクトレンズとしてバランスの
とれた実用性能は、N−ビニルピロリドンにベンゼン環
もしくはシクロヘキシル環を有する特定の疎水性モノマ
ーと特定の鎖長の架橋剤と酢酸ビニルとを併用すること
により、初めて発現されるものであり、本発明に特有の
効果である。
とれた実用性能は、N−ビニルピロリドンにベンゼン環
もしくはシクロヘキシル環を有する特定の疎水性モノマ
ーと特定の鎖長の架橋剤と酢酸ビニルとを併用すること
により、初めて発現されるものであり、本発明に特有の
効果である。
上記実施例1〜15の組成並びに作製したソフトコンタ
クトレンズの含水率、酸素透過係数、引張強度および破
断強度の測定結果を表1に示す。表1からわかるよう
に、類似組成のソフトコンタクトレンズでは、酢酸ビニ
ルの含有量が多いほど高い引張強度および破断強度のも
のが得られた。
クトレンズの含水率、酸素透過係数、引張強度および破
断強度の測定結果を表1に示す。表1からわかるよう
に、類似組成のソフトコンタクトレンズでは、酢酸ビニ
ルの含有量が多いほど高い引張強度および破断強度のも
のが得られた。
比較例1〜4 酢酸ビニルを用いずに、N−ビニルピロリドンを主成
分とするソフトコンタクトレンズを実施例1と同様な方
法により比較例1〜4のソフトコンタクトレンズを作製
した。比較例1では、N−ビニルピロリドン65重量部、
メチルメタクリレート20重量部、エチレングリコールジ
メタクリレート1重量部を用いた。
分とするソフトコンタクトレンズを実施例1と同様な方
法により比較例1〜4のソフトコンタクトレンズを作製
した。比較例1では、N−ビニルピロリドン65重量部、
メチルメタクリレート20重量部、エチレングリコールジ
メタクリレート1重量部を用いた。
比較例2〜4に関する組成並びに作製したソフトコン
タクトレンズの含水率、酸素透過係数、引張強度および
破断強度の測定結果を表1の下欄中に示す。この表から
わかるように、比較例1〜4のソフトコンタクトレンズ
は実施例1〜15のソフトコンタクトレンズを含水率の点
で同等であったが、引張強度および破断伸度は、実施例
1〜15のソフトコンタクトレンズと比べ劣るものであっ
た。
タクトレンズの含水率、酸素透過係数、引張強度および
破断強度の測定結果を表1の下欄中に示す。この表から
わかるように、比較例1〜4のソフトコンタクトレンズ
は実施例1〜15のソフトコンタクトレンズを含水率の点
で同等であったが、引張強度および破断伸度は、実施例
1〜15のソフトコンタクトレンズと比べ劣るものであっ
た。
[発明の効果] 上記のようにして得られた本発明のソフトコンタクト
レンズは、次のような優れた性質を有している。
レンズは、次のような優れた性質を有している。
(1)親水性材料であるN−ビニルピロリドンを主成分
としているので含水率が高く、従って角膜生理上必要充
分な酸素を透過させることができる。
としているので含水率が高く、従って角膜生理上必要充
分な酸素を透過させることができる。
(2)酢酸ビニルを共重合成分としているため、高含水
コンタクトレンズであるにもかかわらず、従来の同様な
コンタクトレンズでは考えられない程の大きな引張強度
と実用上十分な破断伸度を有している。
コンタクトレンズであるにもかかわらず、従来の同様な
コンタクトレンズでは考えられない程の大きな引張強度
と実用上十分な破断伸度を有している。
(3)本発明のコンタクトレンズは、従来市販されてい
るポリN−ビニルピロリドン系ソフトコンタクトレンズ
のような淡黄色の着色がなく、無色透明であり、可視光
線透過率も高い。
るポリN−ビニルピロリドン系ソフトコンタクトレンズ
のような淡黄色の着色がなく、無色透明であり、可視光
線透過率も高い。
(4)従来使用されているポリN−ビニルピロリドン系
高含水コンタクトレンズは、素材自体の水保持力が強固
でないため、乾燥雰囲気中で使用すると、レンズ中水分
が蒸発して含水率が変化し、その結果レンズ形状が設定
形状から外れてしまうことがあるが、本発明のソフトコ
ンタクトレンズにはそうした欠陥がない。
高含水コンタクトレンズは、素材自体の水保持力が強固
でないため、乾燥雰囲気中で使用すると、レンズ中水分
が蒸発して含水率が変化し、その結果レンズ形状が設定
形状から外れてしまうことがあるが、本発明のソフトコ
ンタクトレンズにはそうした欠陥がない。
Claims (1)
- 【請求項1】N−ビニルピロリドン60〜95重量%、A群
より選ばれた少なくとも一種の疎水性モノマー5〜40重
量%、酢酸ビニル2〜20重量%、エチレン性付飽和結合
を1個有する付飽和カルボン酸0〜20重量%及びB群よ
り選ばれた少なくとも一種の架橋剤0.02〜3.0重量%を
成分として含有する共重合体からなる含水率60%以上の
高強度ソフトコンタクトレンズ。 (A群)フェニルアクリレート類、ベンジルアクリレー
ト類、 フェニルメタクリレート類、ベンジルメタクリレート
類、 フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタ
クリレート、 シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリ
レート (B群)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60134256A JP2553835B2 (ja) | 1985-06-21 | 1985-06-21 | 高強度ソフトコンタクトレンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60134256A JP2553835B2 (ja) | 1985-06-21 | 1985-06-21 | 高強度ソフトコンタクトレンズ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61292612A JPS61292612A (ja) | 1986-12-23 |
JP2553835B2 true JP2553835B2 (ja) | 1996-11-13 |
Family
ID=15124045
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60134256A Expired - Lifetime JP2553835B2 (ja) | 1985-06-21 | 1985-06-21 | 高強度ソフトコンタクトレンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2553835B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
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JPS5828718A (ja) * | 1981-08-14 | 1983-02-19 | Toyo Contact Lens Co Ltd | ソフトコンタクトレンズ |
-
1985
- 1985-06-21 JP JP60134256A patent/JP2553835B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61292612A (ja) | 1986-12-23 |
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