JP2553078Y2 - 基板加熱装置 - Google Patents

基板加熱装置

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JP2553078Y2
JP2553078Y2 JP1991036110U JP3611091U JP2553078Y2 JP 2553078 Y2 JP2553078 Y2 JP 2553078Y2 JP 1991036110 U JP1991036110 U JP 1991036110U JP 3611091 U JP3611091 U JP 3611091U JP 2553078 Y2 JP2553078 Y2 JP 2553078Y2
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弘範 塚本
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、基板処理加熱装置に
関する。さらに詳しくは、この考案は、シリコンウェハ
等の半導体基板を均一な面内温度で加熱することのでき
る基板加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体産業の興隆に伴い、半導体
基板の加熱装置は半導体の製造プロセスにおける様々な
工程で使用されている。例えば、半導体基板にイオンを
注入した後に行われるアニール工程で半導体基板を加熱
する場合や、半導体基板の気相ドライエッチングの際に
エッチレートを向上させるために半導体基板を加熱する
場合や、また、CVD法で半導体基板にSiO等の薄
膜形成の際に、その堆積速度を向上させるために半導体
基板を加熱する場合に使用されている。
【0003】図2は、このような従来の基板加熱装置の
説明図であり、加熱時の状態を表している。同図の基板
加熱装置は、基板支持搬送手段4、その基板支持搬送手
段4を上下に動かすための駆動装置5、ヒーター6が
された半導体基板10を加熱するための加熱保持台7
から構成されており、加熱保持台の中心部は貫通口が開
けられ、その中に基板支持搬送手段4が上下可動に配設
されている。そして、この基板加熱装置は、開閉可能な
ゲート9が設置された加熱チャンバー8の中に収められ
ている。
【0004】この基板加熱装置で半導体基板10を加熱
する場合には、外部半導体搬送装置11のアーム12に
より、半導体を格納するキャリヤー(図示せず)から取
り出された半導体基板10は、ゲート9が開いた加熱チ
ャンバー8の中に搬入され、基板支持搬送手段4の真上
まで運ばれる。次に基板支持搬送手段4が駆動装置5に
より下方から上方に向かって伸び、半導体基板10をそ
の上に載置し、更に外部半導体搬送装置11のアーム1
2の上方に半導体基板を押しあげ、アーム12と半導体
基板10とを離す。その後、アーム12はゲート9から
加熱チャンバー8の外に移動し、ゲート9が閉じる。
【0005】一方、半導体基板10を載置した基板支持
搬送手段4は下方に移動し、図2に示したように半導体
基板10が加熱保持台7と基板支持搬送手段4の双方の
上に載置されるようにする。加熱保持台7は内蔵された
ヒーターで加熱されており、その熱によって半導体基板
10が加熱されることになる。
【0006】所定の加熱処理を施された半導体基板10
は、それが加熱保持台7に載置された順序と逆の順序で
加熱チャンバー8の外へ搬送される。即ち、基板支持搬
送装置4により、半導体基板10は加熱保持台7から上
に押し上げられる。外部半導体搬送装置11のアーム1
2がゲート9から加熱チャンバー8の中に入り、半導体
基板10の下まで伸びてくる。ついで半導体支持搬送手
段4が下方に移動し、半導体基板10をアーム12に載
置する。半導体基板10を載置したアーム12は、ゲー
ト9から加熱チャンバーの外へ半導体基板10を搬出す
る。このようにして、従来の基板加熱装置は半導体基板
を加熱処理している。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の基板加熱装置においては、図2に示すよう
に、半導体基板10が加熱保持台7に載置されて加熱さ
れるときに、基板支持搬送手段4とも接触しており、し
かも基板支持搬送手段4が金属から構成されているの
で、基板支持搬送手段がヒートシンクとして機能して
しまうこととなる。その結果、基板支持搬送手段と接
触している部分の半導体基板10の温度が、加熱保持台
7と接触している部分の半導体基板10の温度より低く
なり、半導体基板の面内温度が不均一となる。このた
め、こような従来の基板加熱装置を用いて半導体基板
をアニールすると半導体基板内に局部熱応力が生じ、ス
リップライン等の結晶欠陥生じたり、また、半導体基板
を気相ドライエッチング処理するとエッチングレートが
半導体基板の面内で不均一となったり、或いは半導体基
板上にCVD法で薄膜を形成すると膜厚が不均一になっ
たりするという問題点があった。
【0008】この考案は以上のような従来技術の課題を
解決しようとするものであり、シリコンウェハ等の基板
を均一な面内温度で加熱することのできる基板加熱装置
を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この考案の基板加熱装置は、基板を加熱するため
の加熱保持台及びその加熱保持台に基板を載置し、上下
動するの基板支持搬送手段を有し、基板が加熱されると
きに基板支持搬送手段が基板の下面に接するかあるいは
基板の下面近傍に位置する基板加熱装置において、基板
支持搬送手段の基板側の部分が熱伝導性の高い板状部材
で構成され、基板と離れた部分の少なくとも一部が熱伝
導性の低い支柱状部材で構成されていることを特徴とし
ている。
【0010】このように、この考案の基板加熱装置は、
従来、ステンレス等の金属だけで構成されていた基板支
持搬送手段に関し、半導体基板と接する側の基板支持搬
送手段の部分を熱伝導率の高い耐熱性部材で構成し、更
に、半導体基板と接しない部分を熱伝導性の低い耐熱性
部材で構成したものである。
【0011】
【作用】この考案の基板加熱装置においては、基板支持
搬送手段は半導体基板と接する側の部分が熱伝導率の高
板状の耐熱性部材で構成されているので、加熱時には
その熱伝導率の高い板状部材が加熱保持台から供給され
る熱を効率よく半導体基板に伝達する。このため、加熱
時に半導体基板は、加熱保持台上に載置されている部分
が直接加熱保持台から供給される熱により加熱されると
共に、半導体基板の基板支持搬送手段上に載置されてい
る部分も加熱保持台から基板支持搬送手段を介して供給
される熱により加熱される。
【0012】さらに、この基板支持搬送手段は、半導体
基板と離れた部分の少なくとも一部が熱伝導性の低い
柱状部材で構成されているので、半導体基板に供給され
た熱が基板支持搬送手段を介して外部に逃げることを防
止する。このため、半導体基板の加熱保持台上に載置さ
れている部分と基板支持搬送手段上に載置されている部
分とは短時間に均一に加熱されるようになる。
【0013】なお、半導体基板の加熱時におけるこのよ
うな基板支持搬送手段の作用は、基板支持搬送手段上に
半導体基板が接するように載置された場合に、基板支持
搬送手段が加熱保持台からの熱を高い効率で半導体基板
に伝達するので特に良好に奏じるが、半導体基板を加熱
保持台上に安定的に載置するための搬送操作の便宜上の
理由等により、基板支持搬送手段が半導体基板と接する
ことなく半導体基板の下面近傍に位置する場合でも、基
板支持搬送手段は半導体基板に輻射熱を供給するので同
様の作用が奏じることとなる。
【0014】
【実施例】以下、この考案を実施例により具体的に説明
する。
【0015】図1はこの考案の基板加熱装置に使用する
基板支持搬送手段1の一態様の斜視図であるが、この考
案の基板加熱装置は、図2の基板支持搬送手段4を図1
に示す基板支持搬送手段1に代える以外は図2に示す構
成と同じであり、また基板の加熱処理の方法も図2につ
いて説明した通りである。
【0016】図1において、この考案を特徴づける基板
支持搬送手段1は、シリコンウェハやGaAsウェハ等
の半導体基板と接する側を熱伝導性の高い円板状の部材
2で構成し、その部材2を支持する円柱状の部分を熱伝
導性の低い部材3で構成する。なお、熱伝導性のよい部
材2の形状は円板状に限らず、その半導体基板と接する
面も必ずしも平板状でなくともよい。半導体基板を安定
に支持できる形状である限り種々の形状とすることがで
きる。また、熱伝導性の低い部材の形状も円柱状に限
らず、部材2を支持できる限り種々の形状とすることが
できる。
【0017】部材2の材質としては、加熱温度に耐える
ことのできるものであり、その熱伝導性が半導体基板の
熱伝導性と同等か若しくはより高いものを選択すること
が好ましい。このような部材2用の材質としては、銅、
タングステン、モリブデンなどの金属やシリコンなどの
半導体が好ましい。また、部材2の材質としては、それ
が基板に直接接触するものなので、基板を汚染しないよ
うな材質を選択することが好ましい。従って、基板がシ
リコンウェハの場合には、基板の汚染を極力防止するた
めに多結晶シリコンで円板状の部材2を構成することが
好ましい。
【0018】部材の材質としては、加熱温度に耐える
ことができ、熱伝導性が部材2よりも十分に低く、部材
2から部材を通して熱が逃げ難いものであることが必
要である。このような部材の材質としては、アルミ
ナ、窒化ケイ素、窒化硼素等のセラミックス、耐熱プラ
スチック、硬化性樹脂、テフロン樹脂等の耐熱有機物、
石英、ガラス等を使用できる。コストが低く入手が容易
な点からは石英が好ましい。
【0019】部材と部材2は、当業者に公知の方法
で一体化することができる。例えば、部材2を金属製と
し、部材をセラミックス製とした場合、金属製の部材
2に複数の凹部を設け、一方、セラミックス製の部材
にも、金属製の部材2の凹部に嵌合するように凸部を設
け、両者を嵌合すればよい。
【0020】なお、部材の部材2の反対側の端には、
通常駆動装置5との接合のための接合部材が取り付けら
れるが、このように半導体基板10から部材よりも離
れた位置に設けられる部材は熱伝導性の高い金属製であ
ってもよい。
【0021】
【考案の効果】この考案の基板加熱装置によれば、シリ
コンウェハ等の半導体基板を均一な面内温度で加熱する
ことができ、従って、局部熱応力が生じず、スリップラ
イン等の結晶欠陥も生じない。また、基板を気相エッチ
ングする際にも、均一なエッチレートを達成することが
できる。基板にCVD法により薄膜形成する場合にも均
一な膜厚を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この考案の基板加熱装置に使用する基
板支持搬送手段の説明のための斜視図である。
【図2】図2は、従来の基板加熱装置の説明図である。
【符号の説明】
1 この考案で使用する基板支持搬送手段 2 熱伝導性の高い部材 3 熱伝導性の低い部材 4 従来の基板加熱装置で使用する基板支持搬送手段 5 駆動装置 6 ヒーター 7 加熱保持台 8 加熱チャンバー 9 ゲート 10 半導体基板 11 外部基板搬送装置 12 アーム

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を加熱するための加熱保持台及びそ
    の加熱保持台に基板を載置し、上下動する基板支持搬送
    手段を有し、基板が加熱されるときに基板支持搬送手段
    が基板の下面に接するかあるいは基板の下面近傍に位置
    する基板加熱装置において、基板支持搬送手段の基板側
    の部分が熱伝導性の高い板状部材で構成され、基板と離
    れた部分の少なくとも一部が熱伝導性の低い支柱状部材
    で構成されていることを特徴とする基板加熱装置。
  2. 【請求項2】 基板支持搬送手段を構成する熱伝導性の
    高い板状部材が金属であり、熱伝導性の低い支柱状部材
    が石英である請求項1記載の基板加熱装置。
  3. 【請求項3】 熱伝導性の高い板状部材がシリコン半導
    体からなり、熱伝導性の低い支柱状部材が、アルミナ、
    窒化ケイ素又は窒化硼素からなる請求項1記載の基板加
    熱装置。
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JPH04121737U JPH04121737U (ja) 1992-10-30
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JP4311910B2 (ja) * 2002-04-15 2009-08-12 住友電気工業株式会社 半導体製造装置用保持体
JP4311922B2 (ja) * 2002-10-03 2009-08-12 住友電気工業株式会社 セラミックス接合体、ウエハ保持体及び半導体製造装置
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