JP2550713Y2 - 二液混合容器 - Google Patents

二液混合容器

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JP2550713Y2
JP2550713Y2 JP9780591U JP9780591U JP2550713Y2 JP 2550713 Y2 JP2550713 Y2 JP 2550713Y2 JP 9780591 U JP9780591 U JP 9780591U JP 9780591 U JP9780591 U JP 9780591U JP 2550713 Y2 JP2550713 Y2 JP 2550713Y2
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治夫 土田
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は二液混合容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
【考案が解決しようとする課題】二液混合容器として、
第1の容器の口部に中間筒部材の下部を螺合装着し、こ
の中間筒部材の上部に、下端をこの筒部材の座に係止さ
れた栓体で下部口部を封止した第2の容器を螺合装着
し、この第2の容器を中間筒部材から螺退させて前記栓
体を下部口部から下方に離脱脱栓させて第2の容器内の
液を第1の容器内に落下移注し二液混合を行う如く構成
した容器を本出願人は既に提案している(実公昭63-603
2 号)。この容器は、単に第2の容器を螺退させる操作
のみで、特別の混合用容器を用意することなく、面倒な
注入動作も必要無く混合でき、又、構成部品は少数で済
み、各部品を単に螺合、嵌合することにより最終製品を
組み立てできるので、構成が簡易であるとともに組み立
てに道具や手間を要さず便利である等種々の効果を有す
るものである。
【0003】しかしながら、この容器は液充填に際し、
まず第1の容器に第1液を充填し、その後中間筒部材を
第1の容器の口頚部に螺合装着し、ついで下部口部に栓
体を嵌合閉栓した第2の容器をその螺条を螺溝に一杯に
螺合することにより中間筒部材に装着する。即ち、該装
着で栓体の周壁外周下端より突設した係止用突条は座の
内部周壁に強制的に押し込まれてこれを突き抜け、内部
周壁下端周面に上方への移動不能に係止、そして周壁の
下半部外周面は座の内部周壁内周面に対して僅かの間隙
を有して遊離状態にある。この状態にて第2の容器に液
を充填し、しかる後この容器上部口部にキャップを装着
して口部を封止する。
【0004】従って、栓体の係止用突条が座の内部周壁
下端内面にピッタリと係合しない場合には、誤って容器
を倒したり、2液混合後容器を傾倒させたりした際に第
1の容器内の液がこの部分より上記隙間を介して第2容
器胴部と中間筒部材間を通り外部へ漏出する虞が生じ
る。又、この様な不都合を解消するにはこの部分の各部
材の寸法精度を極めて高精度にしなければならず、製造
が煩雑化してそれに伴う設備も必要となる。
【0005】又、第2の容器周壁下端外周と、座上方の
中間筒部内面とを液密且つ回動可能に嵌合させればこの
様な不都合を解消できる様に思われるが、上下に口部を
有する第1の容器の様な構造では、成型に割り型を使用
しなければ行えないため、その外周面に割り型間の隙間
によって僅かな突条が生じて良好なシール性を得られな
い。
【0006】本考案は上記した従来技術の欠点を解消し
た優れた二液混合容器を提案するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案容器は上記課題を
解決するため、胴部2a上下に上部及び下部の各口頚部2
b,2cを突設させた第1容器体2と、上 記下部口頚部2
c外周に回動下降可能に周壁3aを螺着させて第1容器体
下部口頚部2c開口を液密に閉塞させた第1底キャップ3
と、上記上部口頚部2b外周に回動不能に嵌着させた周壁
5a上端縁より頂壁5bを延設するとともに、該頂壁5bを貫
通し且つ上端をノズル5dに形成してなる注出筒部5cを設
けてなる注出キャップ5と、上記注出筒部5c内周に下方
から回動不能に嵌着固定させた上部口頚部4bを胴部4a上
面より起立させるとともに、胴部4a下面より下部口頚部
4cを垂設させ、且つ第1容器体内へ挿入可能な大きさを
有する第2容器体4と、上記第2容器体4の下部口頚部
4c外周に螺着させた周壁6a下端縁より底壁6bを延設させ
て液密に第2容器体下部口頚部4c開口を閉塞させてなる
第2底キャップ6とを有し、上記第1底キャップ3の底
壁3b上面より立設した係止筒部3c内に第2容器体下部口
頚部4cに螺着させた第2底キャップ6下端を上方から抜
け出し不能且つ回動可能に押圧嵌合させ、上記係止筒部
3c内周下部に上下に走る縦突条3eを設けるとともに、上
記第2底キャップ底壁6b裏面より垂設させた支軸6eに上
記縦突条3eと所定方向の回動でのみ係合する係合突起6f
を突設させて上記第1底キャップ3の螺合下降に伴い、
上記縦突条3eと係合突起6fとが係合して第2底キャップ
6が螺動下降し、第1容器体2内と第2容器体4内が連
通する如く構成した。
【0008】
【作用】図1の状態から第1底キャップ3を螺動下降さ
せると、即ち図3において矢印B方向に回動させると、
その係止筒3c内の各縦突条3eに第2底キャップ6の各係
合突起6fが係合して第2底キャップ6を回動させる。そ
れに伴って第2底キャップが螺合下降し、図2に示す如
く第2容器体下部口頚部4cより外れて第2容器体4内の
液が第1容器体2内に流入し、両液が混合される。
【0009】次いで、要すれば容器を充分振って混合液
を攪拌した後、ノズルキャップ11を外して第1容器体胴
部2aを圧搾すれば、混合液は切り込み孔5gを介してノズ
ル5d先端より注出される。
【0010】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照して説明
する。
【0011】図1〜図4は本考案の一実施例を示すもの
で、図中1は二液混合容器を示す。該容器1は、第1容
器体2と、第1底キャップ3と、第2容器体4と、注出
キャップ5と、第2底キャップ6とを主要部材として構
成している。
【0012】第1容器体2は、薄肉に形成して圧搾可能
に構成した円筒状の胴部2a上面中央より上方へ、外周面
に螺条を周設した上部口頚部2bを立設させ、又、胴部2a
下面中央より外周上部に螺条を周設した下部口頚部2cを
垂設して構成している。
【0013】又、上記第1容器体2の下部口頚部2cには
第1底キャップ3を螺動下降可能に装着している。この
第1底キャップ3は、円筒状の周壁3a下端縁より、中央
部を円形状に上方へ凹ませた底壁3bを延設させ、この底
壁3b上面中央部より上方に円筒形の係止筒部3cを立設し
て構成している。又、この係止筒部3cの内周上端には、
上面が上方から下方に広がるテーパ状をなす上向き鉤状
の係止突条3dを周設するとともに、内周下部には、上下
に走る四本の縦突条3eを周方向所定間隔をもって突設し
ている。そして、周壁3a内周上部に設けた螺条を第1容
器体下部口頚部2c外周基端上部の螺条に螺合させるとと
もに、底壁3bにより下部口頚部2c下端開口を閉塞して螺
動下降が可能に第1容器体2に装着させている。又、こ
の際、下部口頚部2c外周下端に装着させたO−リング7
を周壁3a内周下部に液密且つ摺動可能に当接させるとと
もに、底壁3b上面周縁に嵌合載置させたリング板状のパ
ッキン8上面に下部口頚部2cの下端縁を圧接させて第1
容器体胴部2a内の液の外部への漏出を防止している。更
に、第1容器体胴部2a下端外周に上端を嵌着固定させた
係止筒9を設けて、その下端縁より延設させた内向きフ
ランジ9aにより第1底キャップ周壁3a外周上端に周設し
た突条3fの所定位置での係止が可能に構成して、第1底
キャップ3の第1容器体下部口頚部2cからの抜け出しを
不能に構成している。
【0014】又、第1容器体胴部2a内には、下端に第2
底キャップ6を螺着させ、上端を注出キャップ5に嵌着
固定させた第2容器体2を、その上部口頚部2bから挿入
して注出キャップ5を第1容器体上部口頚部2bに嵌着さ
せることにより装着している。
【0015】上記第2容器体4は、上記第1容器体2の
上部口頚部2bより挿入可能な外径を有する円筒状の胴部
4a上端より上部口頚部4bを立設し、又胴部4a下端より外
周面に螺条を周設させた下部口頚部4cを垂設して構成し
ている。又、上部口頚部4b外周上部には、上下に走る縦
突条4dを前後左右に突設し、各突条4dの下部には上面が
上方から下方へ広がるテーパ状をなす上向き鉤状の係止
突条4eを周設させている。
【0016】又、注出キャップ5は、内面に螺条を周設
した円筒状の周壁5a上端縁より頂壁5bを延設するととも
に、該頂壁5b中央を貫通して注出筒部5cを延設してい
る。又、注出筒部5cの上端は円錐状に窄ませてノズル5d
を形成している。又、注出筒部5c内面上部には第2容器
体4の上記各縦突条4dと係合する複数の縦突条5eを周方
向所定間隔をもって周設させており、注出筒部5c内面下
端には、下面が上方から下方に広がるテーパ状をなす下
向き鉤状の係止突条5fを周設し、更に、注出筒部5cの下
端一部に流通路用の切り込み孔5gを設けて構成してい
る。
【0017】又、第2底キャップ6は、円筒状の周壁6a
下端縁より底壁6bを延設し、周壁6a外周下端には下面が
上方から下方に狭まる下向き鉤形の係止突条6cを周設さ
せている。又、底壁6b上面中央部よりシール筒部6dを立
設している。更に、底壁6b裏面周縁より周方向所定間隔
をもって四本の支軸6eを垂設し、各支軸6e下端に第1底
キャップ3の上記縦突条3eと所定回動方向にのみ係合す
る係合突起6fを各々突設させている。この係合突起6f
は、底壁6bの中心軸を中心とし且つ外周面が上記第1底
キャップ3の係止筒部3c内周面より小径をなす円弧板状
の基部6f1 先端外面に、一方が周方向傾斜面を有する突
条形態の係止部6f2 を突設して構成している。
【0018】そして、第2容器体4の上部口頚部4bを注
出キャップ5の注出筒部5c下方から押圧挿入して、その
係合突条4eを注出キャップ5の係止突条5fに抜け出し不
能に嵌合させるとともに、各縦突条4dを注出キャップの
各縦突条5eと係合させて相互の水平方向の回動を不能に
嵌合させて注出キャップ5を上部口頚部4bに嵌着固定さ
せ、又、第2底キャップ6の周壁6aを下部口頚部4c外周
に螺着させて第2底キャップ6を下部口頚部4cに装着さ
せる。次いで、第1容器体上部口頚部2bより挿入して、
注出キャップ周壁5aを上部口頚部2b外周に螺着させると
ともに、注出キャップ頂壁5b下面より垂設したシール筒
部5hを上部口頚部2b内周に液密に嵌合させて注出キャッ
プ5を第1容器体2に装着させる。この際、縦突条相互
の係合よりなる廻り止め機構10により第1容器体2に対
して回動不能に装着させる。又、ノズル5d開口を液密に
閉塞させるノズルキャップ11を装着させている。
【0019】更に、第2底キャップ6を、上記係止筒部
3cの上方よりその係止突条3dを乗り越えて係止筒部3c内
上部に周壁6a下端を回動可能且つ抜け出し不能に挿入さ
せている。この際、第2底キャップ6の上記係合突起6f
は、第2底キャップ6を螺動上昇方向即ち図3における
矢印A方向に回動させると、係止筒部3cの縦突条3eは係
止部6f2 に係合されずに基部6f1 を内方へ弾性変形させ
つつ係止部6f2 を乗り越えて回動する。反対に、螺動下
降方向即ち、図3における矢印B方向に回動させると、
係止筒部3cの縦突条3eは係止部6f2 に係合される如く構
成している。
【0020】尚、上記各部材は全て合成樹脂にて形成す
る。
【0021】
【考案の効果】以上説明した如く本考案容器は、既述構
成としたことにより、各連結部分を無理なく液密に嵌合
連結させることが出来、容器のシール性を極めて良好に
保つことができ、また、使用操作も極めて簡便に行える
ものである。
【0022】又、特別の混合容器を用意することなく、
面倒な注入動作も必要無く混合でき、各部品を単に螺
合、嵌合することにより最終製品を組み立てできるの
で、組み立てに道具や手間を要さず便利である点は従来
容器同様の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】同実施例の各容器体内を連通させた状態を示す
縦断面図である。
【図3】同実施例の第2底キャップの係合突起と第1底
キャップの縦突条の係合を説明する説明図である。
【図4】同実施例の第2底キャップの部分を示す要部拡
大縦断面図である。
【図5】同実施例の注出キャップを示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
2 第1容器体 3 第1底キャップ 4 第2容器体 5 注出キャップ 6 第2底キャップ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】胴部2a上下に上部及び下部の各口頚部2b,
    2cを突設させた第1容器体2と、上記下部口頚部2c外周
    に回動下降可能に周壁3aを螺着させて第1容器体下部口
    頚部2c開口を液密に閉塞させた第1底キャップ3と、上
    記上部口頚部2b外周に回動不能に嵌着させた周壁5a上端
    縁より頂壁5bを延設するとともに、該頂壁5bを貫通し且
    つ上端をノズル5dに形成してなる注出筒部5cを設けてな
    る注出キャップ5と、上記注出筒部5c内周に下方から回
    動不能に嵌着固定させた上部口頚部4bを胴部4a上面より
    起立させるとともに、胴部4a下面より下部口頚部4cを垂
    設させ、且つ第1容器体内へ挿入可能な大きさを有する
    第2容器体4と、上記第2容器体4の下部口頚部4c外周
    に螺着させた周壁6a下端縁より底壁6bを延設させて液密
    に第2容器体下部口頚部4c開口を閉塞させてなる第2底
    キャップ6とを有し、上記第1底キャップ3の底壁3b上
    面より立設した係止筒部3c内に第2容器体下部口頚部4c
    に螺着させた第2底キャップ6下端を上方から抜け出し
    不能且つ回動可能に押圧嵌合させ、上記係止筒部3c内周
    下部に上下に走る縦突条3eを設けるとともに、上記第2
    底キャップ底壁6b裏面より垂設させた支軸6eに上記縦突
    条3eと所定方向の回動でのみ係合する係合突起6fを突設
    させて上記第1底キャップ3の螺合下降に伴い、上記縦
    突条3eと係合突起6fとが係合して第2底キャップ6が螺
    動下降し、第1容器体2内と第2容器体4内が連通する
    如く構成してなることを特徴とする二液混合容器。
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